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【場】『汎用場所スレッド ―ストーン―』
1
:
オレはいったい誰なんだッ!?
:2016/01/22(金) 22:13:48
この場所であってはならないのは………『精神力』の消耗だ
くだらないストレス! それに伴う『体力』へのダメージ……!!
234
:
道星有香『ペット・ネームズ』
:2016/05/20(金) 22:09:07
電柱に背を預け、片足をぶらぶらと軽く揺らす。電柱には電話番号のシールがべたべたと貼られている。
(あっ、なんか今の自分、えんこーしてる女子高生みたいじゃね?)と、思いついてクスリと笑った。
駅前から徒歩3分。ガード下トンネルを抜ければ、シャッターの降りた商店街に入るだろう。
ここから先が『アーケード街』だ。
(あれ?場所の細かい指定までしてたっけ?)
235
:
鳳来山 鳳華『クラウド・ナイン』
:2016/05/20(金) 22:13:59
>>234
「…えーと…
確か連絡ではアーケード街…」
遠くから聞き覚えのあるであろう声が聞こえてくる。
大きく開いた学生服を着ていたりする
妙に目立つ人が遠くであちこちを見ている
「……あれ、そういえばどの辺りで会うんだったっけ?
アーケード街…だったけどなぁー」
そう言いながら、道星の方向とは違う場所を見ながら歩いている。
(こういうところって…
なかなか行けないんだよなぁー楽しみ。)
と、心のなかではアーケード街に居ることを楽しく感じていた。
236
:
道星有香『ペット・ネームズ』
:2016/05/20(金) 22:22:22
>>235
(鳳華ちゃんハケーン!)
キョロキョロと左右を見回してから車道に飛び出す。
ダアーッと道を横切って『鳳来山 鳳華』の前に出る。
「みちほし、ゆか、が、現れた!」
「どうする、コマンド?」
レトロゲーのエンカウントメッセージネタだけど通じるかは知らない。
まあ、自分も実況動画とか見てこういうの知ったくちだし。
237
:
鳳来山 鳳華『クラウド・ナイン』
:2016/05/20(金) 22:28:24
>>236
「ぬっ…!?
目の前に誰かが…!」
と、突如現れた道星有香に軽く驚いて
「…コマンド…
はなしかける!」
と言ってから道星へ視線をじっと見つめる。
割りと乗りが良かった!
「どうも〜道星さぁーん。
呼ばれたから来たわよー。」
嬉しそうに手を振りながら答える。
随分といい笑顔である。
以前のちょっとした不満気な表情とはまた別だ。
238
:
道星有香『ペット・ネームズ』
:2016/05/20(金) 22:37:46
>>237
「みちほしゆかが、なかまになった!」
ノッてくれた事が嬉しくて、ニンマリと笑い返す。
「場所、指定してなかったよね…ごめんね。
だけど会えたし。うん。この町はそういうところあるから」
まずは待ち合わせの不備を軽く謝っておこう。
見るからに迷ってたし。
「…行こうっ。アーケード街」
進行方向に体をくるりと向けて歩き出す。
一瞬、手を引こうかと思ったけれど
さすがにそれは強引だし、やめた。
239
:
鳳来山 鳳華『クラウド・ナイン』
:2016/05/20(金) 22:51:00
>>238
「なまえをいれてください…
なーんてそんなわけないかぁ」
と言葉を返す。
どこまでもノリの良い人である。
「まぁー、会えたから問題なしってことにしよっかー
…この街っていまいち…待ち合わせの場所とかを決めることが
難しいんだよねー。」
妙な雰囲気は彼女も感じているようである。
と言いつつもその話し方は楽しげだ
「オッケー。
それじゃ〜早速行こうか!
ここに来ることってさほどないから、ちょっと楽しみかも」
と言って後からついてくる。
この様子からすると、道星が道案内を任されそうである
240
:
道星有香『ペット・ネームズ』
:2016/05/20(金) 23:07:53
>>239
時刻は夕方。
ガード下トンネルを抜けて、アーケード街へ。
ここから急に「暗くなる」。
なんだろう……雰囲気が暗くなるんだ。
単純に街灯が少ないだけじゃあない。
肌がひんやり冷たくなる、感じ。
「一人では来づらいところだから。
助かるのですよ」
変なとこに連れてきたことへの弁解めいて鳳来山に声をかける。
アーケード街の通りを中央つっきって歩く『道星』と『鳳来山』。
左右にシャッターが下りた店舗が立ち並ぶ。
彼女ら二人の他は誰もいない。人の気配がない。
「んー。……。あー。話。……ですね。
鳳来山さんが、超能力者ってマジなのです?」
私もそうだよ――。
と言いたくて。
だけど、否定の言葉が怖いから。
相手に顔を見ないように、『鳳来山』の数歩先を進んで、尋ねた。
お互いがスタンド使いだと確認するだけ。
たったそれだけの手順が。
『道星』は、勇気を出した告白のように重たい。
『道星有香』は幼少期からの『スタンド使い』――。
(親にも友達にもクラスメイトにも、『スタンド』が見えるものはいなかった)
口ごもりながら、言い出し難い話を、しかしストレートに口に出す。
241
:
鳳来山 鳳華『クラウド・ナイン』
:2016/05/20(金) 23:19:33
>>240
「…おー…何だか暗くなってきたー。
…何かでそう!」
若干心配するかのような言い方であるが…
相変わらず楽しそうだ。
「…この辺りには誰も居ないね。
それにシャッターだらけだし…
人気が少ない場所みたいだね…」
と言ってあたりを見回す。
ここに何があるのだろうか?と不思議そうな様子だ。
「超能力者?」
と、妙な顔で答える。
そしてしばらく考えると…
「あ、もしかして」
と言うと、突如凰華の後ろから
ドゴォォン!!
剣闘士のような姿をした猿の姿が現れる。
「…こういうのが見えちゃうってことかな?」
242
:
道星有香『ペット・ネームズ』
:2016/05/20(金) 23:34:36
>>241
「最近になって――」
『クラウド・ナイン』を見た。ハッキリ見た。
力強い人型スタンドの姿だ。自分と同じものだ。
「一人じゃない」という事を直感的に理解し、
嬉しさやら何やらの感情の渦に、言葉が詰ってしまう。
「最近になって、から」「ようやく」
「スタンド使いって、多いんだなーと、気づいたんですよぉ」
「ふ、うふふ」
泣くのはカッコ悪いから、笑って誤魔化した。
「私もスタンド使いなんですよ」
「ペット・ネームズ」
ズ ン
「見た目、ごっついですけれどねぇ…」
「もう一人の私なので、よろしくお願いしますです」
「改めて」
「ふふ。あっ。その猿のひとには、名前とかありますかぁ?」
243
:
鳳来山 鳳華『クラウド・ナイン』
:2016/05/20(金) 23:45:55
>>242
「へー…私以外にも結構いるの?
その、スタンド使いとか言うのが」
彼女はここで超能力者というものの呼び方を一つ覚える。
ソッチのほうが何だかかっこいいなとか、内心思っていた。
「気が付いたら手に入ったって感じかなぁ私は…
いろいろあって、つい最近…」
彼女は前から持っていたんだろうか、
と思いながら若干の経緯を説明。
「おー、そっちのスタンドもちょっとかっこいいかも!
人の姿のも多いみたいだねー」
興味津々で彼女のスタンド…ペット・ネームズを見る。
「ペット・ネームズねー…結構いい名前じゃない。
ああ、私のスタンドの名前は」
そう言って後ろの猿の姿を指さし得意気に応える。
「『クラウド・ナイン』!
天井知らずとか、最高の気分とか
そういう意味よ!」
244
:
道星有香『ペット・ネームズ』
:2016/05/20(金) 23:53:19
>>243
「か、かっこいいですねぇ。
うふふ。
クラウド・ナイン(天井知らず)ですかぁ。ふふ」
素直にカッコ良いと思った。、、、
だけども、破天荒な鳳来山らしくて少し笑ってしまう。
「イエス。そうなんですよぉ。
多いんです、スタンド使いさん。
私、最近この街をうろうろしてることにしたんですけれど、
体が鉄になるのとか、メイドさんとか、犬にんげんとか見ました」
「それとですね」
止めていた足を動かしはじめる。
会話しながらもさりげなく
アーケード街の小道に入っていく道星。
245
:
鳳来山 鳳華『クラウド・ナイン』
:2016/05/21(土) 00:00:43
>>244
「フフン、とっさに思いついたにしては、
結構良く出来た名前だと思わない?」
得意げである。
よっぽど気に入っているんだろう。
「犬人間…」
A子かな?と一瞬考えてから
「はぁー、随分といろんな人がいるのねぇー。
メイドさん…に、鉄になる人…
人の数だけ違うんじゃないのそこまで来たら。」
と、楽しそうに笑いながら
道星の後をついていく。
「ふんふん、それとぉ?」
246
:
道星有香『ペット・ネームズ』
:2016/05/21(土) 00:09:52
>>245
「ふんふん。ふーん。
懐かしいです。
この辺り、子どもの頃よく冒険したんですよぉ…」
鳳来山の「それと」という促しを無視して、進んでいく。
どんどん裏道に入っていく。
酒屋の裏の山と積まれた空瓶。生ごみの入ったポリバケツ。
雑草。黒猫。どこかの民家から流れてくる夕食の匂い。
247
:
鳳来山 鳳華『クラウド・ナイン』
:2016/05/21(土) 00:17:52
>>246
「…ふむ、
この辺りに子供の頃からね〜。」
まぁいいか、と考えてあたりを見回す。
こんな場所もあるのだな、という風に関心をしている。
「外で遊ぶなんて、私には思いもつかなかったなぁ…
子供の頃なんて…ほぼ、学校と
学校の間の道と、自分の家…
それが全てだったし…」
ちょっと羨ましそうな感じがする。
時折感じるゴミの、ちょっと鼻に来る匂いや
若干不潔なこの空間にちょっとした楽しさを感じているのだろう
248
:
道星有香『ペット・ネームズ』
:2016/05/21(土) 00:33:15
>>247
「んー。そうですねぇ……。
普通の女の子は、こういうことしないかもですねぇ。
その辺は、お嬢様だから、とか気にしなくてもいいんじゃないでしょうか?」
現役の冒険少女A子ちゃんが脳裏に浮かんだけど、口に出さない。
あれは普通じゃない女の子に分類されるだろう。
民家と民家の間の小道を移動しながら、後ろの鳳来山と会話する。
猫が集っているレンガを越えると、開けた場所に出る。
そこは、小さな公園だ。
敷地は、小学生2人が走り回るには、狭いと感じるぐらい。
砂場とブランコが設けられている。
「あーはい。たどり着きました。目的地」
「大丈夫です? 服汚れてません?」
「私の秘密基地……的な、場所です。ここに案内したかったのです」
「それで、最後に私が知ってるスタンドなのですが、たぶんこの街です」
「この街って、スタンドなんだと思います」
249
:
鳳来山 鳳華『クラウド・ナイン』
:2016/05/21(土) 09:57:14
>>248
「そうなの?
まぁーそれなら…
一応問題ないか」
と言って軽く頭を掻いた。
やっぱり世間知らずかもと思う。
そして歩いていくうちに
たどり着いたのは小さな公園
「ひみつ基地かぁー。
何だか、話には聴いてたけど、
やっぱりあるんだねぇ、こういうところが
…あ、服とかは気にしなくていいよ。
どうせいちいち選択するんだしさ」
ちょっと楽しげな様子で答える。
「…ほう、それはちょっと面白い考察だけど」
この街がスタンド…その言葉に彼女は少し真剣な顔で
「そう思う…理由は何かな?」
だが、やはり楽しげな様子である。
250
:
道星有香『ペット・ネームズ』
:2016/05/21(土) 22:13:00
>>249
「んー? 気づいてなかったんですか」
「いえ」 「有香も。…ずっと騙されていたのですが」
背中で腕を組み、公園の入り口付近をぶらぶらする。
鳳来山の質問を受けて、目を一瞬丸くして、細めた。
「この街、おかしいでしょう。鳳来山さん。
鳳来山さん……、あなた、自分の家の住所わかります?
学校の名前は。……。地図とか 見たことあります……?」
答えはわかっている。
彼女はどう出るか。鳳来山の顔を覗いながら質問を返した。
(自分はこのコトに気づいたときショックを受けた。)
もし彼女にとって、これが初めての気づきになるなら。
この笑顔を崩してしまうのは、惜しいな、と気持ちが陰る。
251
:
鳳来山 鳳華『クラウド・ナイン』
:2016/05/21(土) 22:30:26
>>250
「いや…妙だなーとは思ってたけど…」
彼女も気になってはいたらしい。
だが、そこまで深く考えてはいなかったのかもしれない。
「えっと…自分の家の住所は…」
場所はわかっているのだ。
ならば住所のことも当然…
「ん?そういえば住所は何だったかな…
それに……私の居る学校は…」
………思いつかなかった。
何故だろうか?
自分は何年も通っているはずなのだ。
家に関してはもはや論外だ。
目をつぶったって帰れるという自信があるくらい馴染みのある道のはずだ。
「確かに…場所はわかってるのに…
なんでそんな基本的なことがわからないんだろう…」
役所の場所と住所、それだけははっきりとわかっているのに…と続けた。
深く考えるような顔をしている。
252
:
道星有香『ペット・ネームズ』
:2016/05/21(土) 22:34:27
>>251
「ですよね」
眉をハの字にして、困ったように笑う。
「不思議な現象。だけど、有香たちなら、説明ができる」
「スタンド能力を受けている」
ずっと。ずっと。私たちが生まれたときから?
253
:
鳳来山 鳳華『クラウド・ナイン』
:2016/05/21(土) 23:12:08
>>252
「何もかんもわからないなんてねえ……
確かに妙な話だし…」
そう言ってから顔を上げた。
「確かに、それがスタンドに寄るものだとしたら、
何もかも説明が付きそうな気がするわね…
でも」
そう言ってから首を傾げた。
「少なくとも、この街のおじいちゃんくらいの人もかかってるわけになるから…
いつからなんだろうね…
何より何のためにそんなことをしているんだろう……」
254
:
道星有香『ペット・ネームズ』
:2016/05/21(土) 23:22:12
>>253
「じゃあ――」
道星の口元が満足気めいて緩んだ。
鳳来山がそう疑問を持つことは、あらかじめ予測していた。
「やっぱり――」 「消されてるんですよ」
「みんなの記憶が」「曖昧にされてるんですよぉ…」
「そういう攻撃を受けてるんです……誰が、本体だかは、知りませんが」
公園のブランコに腰を下ろす。
考えはじめる鳳来山に、自分の考えを伝える。
「有香はさ。ちょっと許せないですし、そういうの。
有香にだって、こういう思い出の場所、ありますし。
鳳来山さんは?
この街の、これ。放っておけます?」
ブランコを一回だけ揺らして、鳳来山を見た。
255
:
鳳来山 鳳華『クラウド・ナイン』
:2016/05/21(土) 23:31:52
>>254
「記憶が曖昧…
確かに…少なくとも子供の時のことははっきり覚えてるのに…
なんでだか、『場所』のことだけははっきりわからない…」
記憶が消されている。
そう考えれば全ての合点がいくような気がしてきた。
ならば、それが誰なのか、ということだろうか。
「ふむ、それは私も…そう思うわねえ」
口元をニヤつかせながら答える。
「何者かがおこなっているのだとしたら、
私はそれがとっても気になるし、
なんのために行っているのか聴いてみたいわね。
それに…街の秘密を探るってのも」
彼女のその表情は
「なかなかスリルがあって楽しいじゃないの!」
…楽しげであった
256
:
道星有香『ペット・ネームズ』
:2016/05/21(土) 23:42:30
>>255
「楽しい――?」
?
自分とは違う感じ方だ。目をパチパチと瞬かせる。
てっきり有香と同じように、
思い出まで曖昧にされたことに怒って、
一緒に共感してくれるとか、そういう――。あると思った。
でも。
「……そうですね。
スリルがあって、楽しい、かも、ですね」
そうだった。
鳳来山さんってそういう子なんだった。
こういうポジティブなのって憧れるなぁ。
「よし! 暴きましょう。この町の秘密!」
ブランコから立ち上がって、鳳来山に拳を突き出す。
257
:
鳳来山 鳳華『クラウド・ナイン』
:2016/05/22(日) 00:09:47
>>256
「そりゃーもう!
ここがどんなところだったのかを探るのは
スリルがある冒険だと思わない!?」
そう言って楽しげに笑いかける。
彼女がどれだけ退屈な生き方をしてきたかが伺える…かも知れない。
思いがけないこと、わからないこと、危険なこと
彼女はそんなことに惹かれるのだ。
「もちろん!
街の秘密を暴きだして、
…まぁ、いろんな人に教えてあげよっかね!」
と言って嬉しそうに道星から突き出された拳に向けて、拳を打ち合わせるのであった
258
:
道星有香『ペット・ネームズ』
:2016/05/22(日) 00:15:11
>>257
拳を打ち合わせる。
ニヤリッ。
「とりあえず、そうですね」
「『役場』が怪しいです……あそこだけ曖昧じゃあないです」
スッ
鳳来山の手を引いて、公園を出る。
当面、こちらの話は終わったということだ。
今日は、こちらの話に付きあわせて悪かったかも知れない。
次は、少しぐらいは彼女に付き合う番だ。
「……商店街のお店。まだ開いてるかな」
「コロッケとか買い食いにし行くなんて、どうです?」
259
:
鳳来山 鳳華『クラウド・ナイン』
:2016/05/22(日) 00:34:30
>>258
「あそこの住所はよく覚えてるんだよねー。
普段よりは行かない場所なのに…
何かあるかもね。」
と言って同意する。
興味津々な顔をしながらも彼女は
「はいはいっと」
道星に手を引かれて、同じペースでついていく
「この時間帯ならまだ開いてると思うよ?
…買い食い!?」
嬉しそうな顔で彼女は答える。
「うふふ、買い食いなんてなかなか出来ないわ。
ぜひとも、歩きながらのコロッケってのを試してみたいわ!」
かなり同意する様子であった。
260
:
道星有香『ペット・ネームズ』
:2016/05/22(日) 00:41:09
>>259
「ん……。いえ、この時間帯ですね。
お店開いてるの、おじいさんだから
けっこう早くに閉めることがありまして」
言いながら夕闇に差し掛かる空を見上げる。
「ダッシュで駆け抜けましょうか?」
(運動は得意じゃないですが)
鳳来山の手を強く握りしめて、走りだす。
来たときと同じように裏道に入っていく。
こっちは近道。大丈夫。迷わない。
子どもの頃に何度も走った、「知っている道」だ。
261
:
鳳来山 鳳華『クラウド・ナイン』
:2016/05/22(日) 00:48:27
>>260
「今日は運よく手に入るかもしれないし、
行ってみようか」
そう言って微笑みかける。
「おっと、ダッシュ?
私はいいよ!
足には自信があるからね!」
そう言って凰華は釣られて走りだす。
彼女のおかげで迷わずすすめる。
曖昧な街ではあるが
確かなことは、自分が生まれた時から住んでいた
そういう街だということだ。
コロッケは、どうやら無事にゲット出来たらしい。
262
:
葦原 上緒『ゴー・マザファッカゴー』
:2016/07/24(日) 22:57:40
「…………暇っ!!」
『駅前』だ。
バイト先の中華飯店にて、愚痴をこぼしながら大鍋を振るっている。
しかし、客席には人っ子一人いない。
「平日のこんな時間帯にお店を開ける意味なんてあるのかァ〜〜……?
昼ごはんにしては遅いし、夕飯にしてはまだ日も沈んじゃあいない」
「厨房にいるのもアタシ一人だし……
『まかない』だけ食べてさっさと帰っちゃお」
黒光りする鉄の鍋肌に踊るのは、大蒜、生姜、ごま油。
油通しした唐辛子に鶏がらスープ、ひき肉と豆腐。
これは……『麻婆豆腐』!!
263
:
A子『マイ・リトル・クッケンハッケン』
:2016/07/25(月) 00:01:25
>>262
スーッ
「…………」
口が半開きな小学生が、幽霊のように静かに入店してきた。
手にはスマホ。意識は完全に画面に向けられている。歩きスマホだ。
264
:
葦原 上緒『ゴー・マザファッカゴー』
:2016/07/25(月) 20:53:59
>>263
「らっしゃーあせーっ」
厨房から愛想よく声をかける。
昼時なら客席担当のホールスタッフが対応するところだが、今は自分一人だ。
オーダーから調理まで、一人で担当しなければならない。
(ちっちゃい子だ。)
グラスにスタッフ用の麦茶を入れて持ってくるぞ。
キンッキンに冷えてやがる。
「お好きな席におかけくださいねェー。こちらサービスですゥ」
265
:
A子『マイ・リトル・クッケンハッケン』
:2016/07/25(月) 22:37:10
>>264
「ファッ!?」
女の子はスマホから顔を上げ、キョロキョロと周囲を見回す。
「……!!」
そう、今話題の、現実世界をうろついてなにか架空の生物を捕まえる的なゲーム……
それに夢中になって周囲をよく見ていなかったため、つい店に入ってしまったのだ!
麦茶まで出されては逃げることなどできない状況……
適当に席に座り、メニューの中から安そうなものを探すしかあるまい。
266
:
葦原 上緒『ゴー・マザファッカゴー』
:2016/07/25(月) 23:05:11
>>265
「?? メニューこちらになりますゥ」
大衆食堂特有の、表面が油でぺっとり……としたファイルを机に置く。
店内には架空の生物は見受けられない。
レジで退屈そうに新聞を読んでいる、ベロリンガ似の店主がいるのみだ……。
「それか、麻婆豆腐ならすぐに出せますよォ」「ちょっと辛いけど」
267
:
A子『マイ・リトル・クッケンハッケン』
:2016/07/25(月) 23:13:12
>>266
「しらべる→めにゅー
めにゅーはべたべたしている」
とりあえず麦茶を飲む。
生き返るわ〜。
「まぼーどーふ……
じゃあそれで」
店主居るのか……
店主居るのに暇とか言ってたのか……いや、A子ちゃんはそんなセリフは知りませんよ時系列的に。
268
:
葦原 上緒『ゴー・マザファッカゴー』
:2016/07/25(月) 23:32:20
>>267
「ハイお待ちー!」
マジにすぐ出てきた。
注文を受けてから作るとか、作り置きしていたとか、そういう話ではなく
すでに皿に盛られていたものをただ持ってきた……そういうレベルの早さだ。
「張さーん、アタシも『まかない』食べていいですかぁー」
「アイヨー」
厨房に引っ込むでもなく、隣の机に腰かける。
どうやら同じものを食べるようだ。
個人経営の店なので、その辺自由なのだろう。
269
:
A子『マイ・リトル・クッケンハッケン』
:2016/07/25(月) 23:38:23
>>268
「早い! もう来たのか! これで勝つる!
大歓迎状態だった」
と棒読みで言いつつ、麻婆豆腐をつつく。
パクー。
「……」
麦茶を飲む。
麦茶を飲む。
麦茶を飲む。
そしてカラになったコップを悲しそうにみつめた。
「え、なにこれ辛い……」
となりの店員さんをチラ見する。
270
:
葦原 上緒『ゴー・マザファッカゴー』
:2016/07/25(月) 23:58:06
>>269
「ハムッ、ハフハフ、ハフッ!!」
そこにはプリ旨と言わんばかりに激辛の麻婆豆腐をがっつく店員の姿が!
辛さを感じていないワケではないらしく、顔が真っ赤で額も汗だくだ。
グビ グビ グビィーッ
風呂上りのビールのように色の濃い麦茶を飲み干すと、
デン、とテーブルに置かれたピッチャーから新たに注いでいる。
「むぉ、辛いですか?」
少女の視線に気づいたようで、空のコップに麦茶を注ぐぞ。
「そういう時はね……ごはんを食べるといいですよ!!!」
「おかずの辛さは、白米で中和できますから!!!!」
すごいせっとくぱわーだ。
麻婆豆腐の隣には、茶碗に盛られたつやつやの白米が鎮座している。お代わり自由です。
271
:
A子『マイ・リトル・クッケンハッケン』
:2016/07/26(火) 00:06:22
>>270
「お母さんが作るのとぜんぜん違う……」
絶望した猫みたいな表情をする女児。
普段家で食べているのは辛さ控えめの麻婆なのだろう。
「ありがとう。
なるほど白米。なるほど」
麦茶を注いでもらったお礼を言い、米を見た。
かくして少女の絶望的な戦いが始まった……
272
:
葦原 上緒『ゴー・マザファッカゴー』
:2016/07/26(火) 00:16:11
>>271
「お、美味しくなかったら残していいからねェ」 アセアセ
「アタシ食べるから」
客が残したもの食うって衛生法とかそういうの不味いんじゃという話ではあるが、
少女の反応にさすがに気づいたのか、店主に聞こえないように小声で伝える。
さても地獄の窯のように赤黒い、炎Pokémonもびっくりのアツアツの餡がA子に襲い掛かる……
豆腐や肉のぷりっとした触感も、この分では味わえたものではないだろう。
あるいは慣れてくれば、脂のうま味や山椒の香りがクセになる……のかもしれない。
という間に、店員は厨房に出たり入ったりしている。二杯目のようだ。
273
:
A子『マイ・リトル・クッケンハッケン』
:2016/07/26(火) 00:24:01
>>272
「うっうっ辛いよぉ」
少女は泣きながら食べていた。
しかし親の教育のせいなのか、単にもったいないと思っているのか、食べ続ける。
少女の着るシャツに書かれた『殺伐』の文字がこぼれた麻婆によって赤くデコレーションされる。
274
:
葦原 上緒『ゴー・マザファッカゴー』
:2016/07/26(火) 20:20:38
>>273
「がんばれがんばれできるできる!!!」
泣きながらも食べることをやめないA子をひたすら応援する。
ちなみにこちらは既に大皿三杯、大盛ライス二杯を完食済みだ。
掬っても掬ってもどこから湧いてくるのか、一向に減らない麻婆豆腐。
しかしA子の頑張りで、少しずつ皿の底が見えてきた麻婆豆腐。
ゴールはそう遠くはないだろう。
やせ幼女 負けるな上緒 これにあり
275
:
A子『マイ・リトル・クッケンハッケン』
:2016/07/27(水) 00:19:06
>>274
暑苦しい応援をする店員さん……
しかしこの現実世界には……限界というものが存在する。
ズタボロになったヒーローが限界を超えて立ち上がる。それは漫画の中だけの話だ。
限界というのは超えられないから限界なのである。
物理的に足が折れていれば如何に根性があろうと立ち上がることはできない。
「……けぷ」
少女が食べるのをストップした。
そう、辛さをごまかすため少量の麻婆に対し、大量の白米を消費する
その戦法は、未だ幼い小学生の胃の容量という物理限界を考えれば悪手であった。
お腹いっぱいである。
「……」
ズギュン
『ワン』
『ワンワン』
机の下から何か犬の鳴き声が聞こえてくる。
276
:
葦原 上緒『ゴー・マザファッカゴー』
:2016/07/27(水) 21:30:39
>>275
「よく頑張った、感動した!」
少女の健闘を称える、引き続き暑苦しい店員……
あるいは、お腹いっぱいになったことで「それ以上食べなくてもいい」という
免罪符を得たということは、少女にとっては僥倖だったのかもしれない……
ズギュン
『ワン』
『ワンワン』
「……ン? 犬か何か連れ込んでる?」
「お、お客さん、困りますよォー! 一応とはいえ飲食店なんだから、衛生的に……」
「一応ってナニカ!」>
机の下をのぞき込む。
277
:
A子『マイ・リトル・クッケンハッケン』
:2016/07/28(木) 00:01:31
>>276
「……」
机の下には犬がいた。少なくとも頭は犬だった。
だが体は人型をしており、鎧を着て剣を持っている。
なんかRPGのコボルトみたいなやつだ(それも小型犬バージョン。弱そう)
そして少女がこっそりスプーンで運んだ麻婆豆腐の残りを、犬の口に注いでいた。
「えっ。
なんでもないよ。なんでもない……」
さっと少女は足で犬を隠した(あんまり隠せてない)
ちなみに犬は一般人には見えないであろう非実体型のアレだ。
店主には鳴き声も聞こえていないだろう(店主がスタンド使いでなければ)
278
:
葦原 上緒『ゴー・マザファッカゴー』
:2016/07/28(木) 19:53:50
>>277
「どうした上緒チャン、何かあるアルか!」>
新聞を読んでいた店主が立ち上がる。
RPGの序盤に出てきそうな犬っぽいなにかには気づいている様子はない。
かみお は どうする?
たたかう
スタンド
rア ごまかす ピッ!
にげる
「……いいえ。『何も』いませんでした。『何も』……」
「床の模様と……見間違えたようス」
『クッチャクッチャ』
『クッチャクッチャ』
279
:
A子『マイ・リトル・クッケンハッケン』
:2016/07/28(木) 22:33:22
>>278
おーっと、審判、これを見逃した! セーフ! セーフです!
見逃したっていうか、なんか不穏な音がするけど、残りの麻婆はごく少量!
流し込んでしまえばよかろうなのだァァァ!
「バァ――z____ン」
おぉお〜ん! 我はついに手に入れたぞ! カラの皿を!
完食! 完食! 完食!
「なしとげたぜ」
中ボスとの戦闘後くらい満身創痍。
280
:
葦原 上緒『ゴー・マザファッカゴー』
:2016/07/28(木) 23:05:21
>>279
不正はなかった。
「よぉお〜〜〜しよしよしよしよし」
「ちゃんと『完食』いただいてありがとうございますゥ」
これ見よがしに店主にアッピルするが謙虚なので問題ないな。
店員が伝票を手にテーブルまでやってくる。
なんと席に座ったまま会計ができるぞ。ハイテクだ。
「麻婆豆腐が一点、ライスがランチタイムにつき無料となりますのでェ」
「お会計、880円になりますゥ」
中ボスを撃破したのに所持金減るとか世の中間違ってるな。
『クッチャクッチャ』
『ニィィイ――ッ』
281
:
A子『マイ・リトル・クッケンハッケン』
:2016/07/28(木) 23:20:48
>>280
スタンドも自分の一部だからね。なんの問題もないね。
というかランチタイムだったのか。ごはんが無ければ即死だった。
「はい」
ここでお金を持っていないとか言ったらこの場スレが終わるのがいつになるかわからんぞ!
ちゃんと880円くらい持っておるわ!
だが小学生には手痛い出費だ!
お腹いっぱいで晩御飯が食べられないとか、そういう問題も懸念されるが、
そんなことは葦原っつぁんには関係のないことだった……
このまま何事もなければこのA子様は帰宅し、場スレは終わりを告げるぜェェ!?
282
:
葦原 上緒『ゴー・マザファッカゴー』
:2016/07/29(金) 22:32:33
>>281
「毎度ありィィ――っ」
ジャンプ一ヵ月分という大きな代償を支払う少女。
長いようで短い、奇妙な戦いであった……。
ともあれ少女から受け取った代金を、レジで休んでいた店主に手渡す。
「上緒チャン、相変わらずそそっかしいアル!」>
「まァまァまァ……
ちょおっと疲れてたのかもスねェー、徹夜で」
『クッチャクッチャ……プクゥー』
その傍ら。
金属刃とも見紛うような、鋭く生え揃った歯列。
麻婆豆腐色のゴム風船を膨らまし、佇むヴィジョンがあった。
(……あの子は無事に麻婆豆腐を食べきる。
私は『肉ガム』の素材を無料で手に入れる……
そしてお店は、余計な廃棄を出さずに済むって話)
(あの頑張りに水を差しちまったのは手痛いけど)
(これもWin-Winってことで、ねェ)
店員は店長と話し込んでいる。
その店長からちょうど陰になる位置で、ヴィジョンは風船ガムのようになんかを膨らませている。
ともあれ、害もなさそうだ。素通りできるだろう。
さあ行くのだ少女よ。新たなポケストップを探しに。
283
:
A子『マイ・リトル・クッケンハッケン』
:2016/07/30(土) 00:41:53
>>282
麻婆豆腐が減っていたのは
妖精さん(どう見てもピクシーじゃなくてレッドキャップとかそっち系)の仕業だった……?
「え、なに……こわ……」
そんなことは知らないA子ちゃんはビビって店員さん(葦原)と
不安の種とかに出てきそうな噛みつきフェアリー(『ゴー・マザファッカゴー』)をチラチラ見ながら店から出ていった。
少女がポケットに入りそうなモンスターの捕獲を続ける元気があったかどうかは不明である。
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