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【場】『汎用場所スレッド ―ストーン―』
1
:
オレはいったい誰なんだッ!?
:2016/01/22(金) 22:13:48
この場所であってはならないのは………『精神力』の消耗だ
くだらないストレス! それに伴う『体力』へのダメージ……!!
2
:
オレはいったい誰なんだッ!?
:2016/01/22(金) 22:14:23
・曖昧な町の曖昧な『場所スレ』。
ここでは最初に動いた方が、町にありそうな好きな場所を明示する事が出来ます。
・場所スレですが『野バトル』や『野イベント』も継続してここでやって頂いて構いません。
・専用場所スレが立った場所に関してはその専用場所スレで動くようお願いします。
・スレッド名後部の『―ストーン―』は他の汎用場所スレと
区別をつける為の『識別名』であり、内容には一切関係ありません。
・このスレッドは、次スレ以降、【場】『汎用場所スレッド ―ストーン― その○』
のような形で続いていく予定です。
3
:
道星有香『ペット・ネームズ』
:2016/01/24(日) 21:42:09
屋外。ひと通りの少ない道。夕方頃。
天候は――雪。
若い女が吹雪の中を体を縮めて歩いている。
「うふ。うふふ…っ」
――z_ポトリ!
女の足元に何かが落ちた。ハンカチだ。
しかし、女は気づいてない様子。歩きつづけている。
4
:
母里栄光『ブラッドバス』
:2016/01/24(日) 23:34:29
>>3
> ――z_ポトリ!
「ん……」
落ちたハンカチを視認する。
次いで顔を上げ、落とし主の確認。
(……ん、女か)
これが野郎だのババアだのだったらスルーしてるところだったが。
まぁ、若い女だ。だったら拾ってやってもいいかな、とか考えるのだ。
そんなわけで、しゃがみ込んでハンカチを拾い上げる。
「おぅい、お嬢さん!」
「ハンカチ、落としたぜ」
5
:
道星有香『ペット・ネームズ』
:2016/01/24(日) 23:42:52
>>4
クルウウッ!
「ん〜っ、あら〜っ…。ほんと!ですねぇ…」
「それっ…貴方が持ってるの…。手にぶらさげてるの…。
私のハンカチ…」
サクッ サク サクッ!
「ですよね〜っ…?ねぇ?」
母里のほうに直進していく。
6
:
母里栄光『ブラッドバス』
:2016/01/24(日) 23:51:35
>>5
「お、おう、キミのハンカチ……のはず、だぜ?」
若干妙な言い回しに、少したじろぎつつ。
だが何か間違ったことを言われているわけでも無い……
立ち上がって、気を取り直して、ハンカチを軽く畳み直す。
「気を付けろよなぁー」
「この天気、この寒さだ。手ェ洗ったあとにハンカチがありませんってんじゃ、手が凍り付いちまうからよぉー」
受け取りに来るようなら……素直に差し出そう。
7
:
星道有香『ペット・ネームズ』
:2016/01/24(日) 23:57:43
>>6
「ん〜。そうですよねぇ…。
しかしです〜っ、とても似ている誰かの!かも…。
知れないじゃあないですぁ〜〜っ?
可能性!ありますよね?ねぇ?」
ズイッ!
母里の手首を掴む。自分の鼻先に近づけようとする。
「大丈夫です。うふっ。判別できますっ…。
私、とっても鼻が効くんです。ワンちゃんみたいに」
「くんくんくんくん!」
「くんくんくん……」「判別中です…」「判別中……」
「ん〜〜っ…。ンはぁ〜っ…私のハンカチです…。
私の匂いがします。私のコースイの匂いです…」
ペコリ
「拾ってくださってありがとうございます」
8
:
母里栄光『ブラッドバス』
:2016/01/25(月) 00:07:06
>>7
「えっ、あっ、お、おう?」
ちょっと何を言っているのかわからない。
いや言っていることはわかるが、んなことを言い出す意味がわからない!
わかるだろ普通! 見れば自分が落としたものかどうかぐらい!
>ズイッ!
「うおっ!?」
手首を掴まれ、ビビる。
ビビるが……何をされるわけでもなく。
ただ匂いを『嗅ぎ分ける』姿を、半ば茫然と眺める。
「……お、おう」(コースイの匂いか……)
……ちょっとだけ幸せな気持ちになった。
「ま、まーなんだ」
「キミの助けになれてよかった、けどさ」
「……鼻、そんなに効くの? テレビで見る『警察犬』みたいな感じだったけど」
9
:
星道有香『ペット・ネームズ』
:2016/01/25(月) 00:11:47
>>8
「ハイ!助かりました♪」
「うふっ…。うふふふふふっ…。
ちょっと人よりも敏感なだけですよぉもぉ〜〜っ…。
生身だとさすがにワンちゃんやブタちゃんには…負けちゃいます」
ニコ ニコ
「『声』も…。良いですね…。悪くないです…。
貴方の声…。『匂い』だけじゃあなく…」
10
:
母里栄光『ブラッドバス』
:2016/01/25(月) 00:22:35
>>9
「ははっ、でも『かわいらしさ』で言やぁ、ワンコよりもキミの方がずっとチャーミングさ」
(ちと間合いをはかりかねるっつーか、『不思議ちゃん』めいた子ではあるけどよォォォォ〜〜……
でも『カワイイ女の子』にはちげーねぇーからなッ!)
興が乗ってきた……
『ナンパ』に対するモチベーションがムクムクと込み上がってきたのを感じるッ!
「お、そうかい?」
「声を褒められたのは初めてだなぁ」
「匂いだって褒められたことはないけどねッ!」
「まっ、なんにせよそんなに嬉しいこと言われちゃあ俺も木に登るぜ」
「ってわけで、せっかくなら少しおしゃべりするかい? 立ち話もなんだけど……」
「それともどこかに向かうところだったかな?」
11
:
星道有香『ペット・ネームズ』
:2016/01/25(月) 00:30:50
>>10
「えっ!あっ、あっ!
『おしゃべり』ですか! もっと!? もっとォ〜ッ!?
い、意外と『積極的』……予定外です……。
えっ!あっ! どこに向かう! 私が。ですかぁ〜っ!?
そ、そっ それはですねぇ…。あの、予定。予定」
母里の顔をあらためて見て、かぁ〜と顔を赤くする。
「す、すみません。予定!あるんです。
あの実は…今日はちょっと指の『匂い』を……
……それだけで……あの……
えっとぉ…アルバイトが!だから今日はここまです」
クルリ! ダッダッダダダダダダ――ッ!
ニゲローッ!
身を翻してその場を走り去る。
→星道有香 『Tobe(落ちます)』
12
:
母里栄光『ブラッドバス』
:2016/01/25(月) 00:43:06
>>11
(おっ、この『ウブ』な反応……
『脈アリ』とまでは行かずとも、押して行けるかッ!?)
この反応、好機と判断するぜッ!
押して行けば『勝てる』ッ!
まずは退路を塞ぎつつ具体的な行き先を……
「あっ」
「そっかぁ、予定有るのかぁ……残念だなぁ」
がっくし。
チッ、間が悪いなぁちくしょー。
肩を落とし、しかし気を取り直してにこやかに顔を上げる。
「あ、じゃあせめて名前と連絡先だけでも……」「――――ってもういねぇし!」
顔を上げれば、すでに星道は走り去った後。
その背中ははるか遠くだ。転ばないのかな、この雪の中で。
「あ゛ー、なんか損したわけでもねーのにすげーもったいねーことした気分……」
今度こそ、がっくり肩を落としてその場を去るのであった。
13
:
『噂』
:2016/01/26(火) 17:15:41
『捨てられた博物館』について知らないか?
今のところ知ってる声は聞こえてこないが……
そもそも存在しないのかもしれない。
別の場所も探してみるが……
無駄足なら『街のBBS』を当たるとしよう。
14
:
亘理 美津也『ラブフール』
:2016/01/27(水) 20:40:26
<アリガトウゴザイマシター
『コンビニ』から出て来た。そこは『駅前』だった。
道の反対側には、『大衆食堂』が見える。
傍らには、メイド服を着た『スタンド』が佇んでいる。
「僕が『コンビニエンスストア』を利用する日が来るとはな。
夢にも思わなかったぞ……」
『美津也サマ、【コンビニ】ト省略スル方ガ一般的ナヨーデスガ』
「……………………」
どっちでも良いだろ、と言いたげな視線を『スタンド』に向けて黙る。
手に持った『ビニール袋』が、風に吹かれてガサガサ鳴った。
15
:
『初老の男性』
:2016/01/27(水) 23:12:47
>>14
「すみません………お尋ねしたいのですが」
コンビニから数メートル歩いた地点で、見知らぬ男性に声をかけられる。
少しカジュアルなスーツにハンチング帽を被った初老の男だった。
『大衆食堂』側には利用客が居たが、コンビニ出口には君だけらしい。
「この街のどこか………
『捨てられた博物館』について何かご存じないでしょうか?」
16
:
亘理 美津也『ラブフール』
:2016/01/27(水) 23:27:45
>>15
「…………『博物館』はまだ分かる。確かどこか(よく覚えてないが)にあったはずだが、
『捨てられた』ってのは、一体何のことだ?」
謎めいた問いにしばらく考えたあと、顔をしかめて問い返す。
『スタンド』の方もよく分からなかったらしく、首をかしげている。
「……とにかく、寡聞にしてそういう施設に心当たりは無い。済まんな。
その――どうして、そんなものを探しているのか、こちらから聞いても構わないか?」
17
:
『初老の男性』
:2016/01/27(水) 23:39:47
>>16
「ご存じありませんか……」
返答の後、男は息をついた。
そのまま大衆食堂の方に目を向けるが、問いかけると再び君に目を向ける。
「……数週間前まで、そこは私の『職場』でした。
長いこと働いていた経緯がありますが………ある日突然『なくなりました』。
『見捨てられた』のです。私だけじゃなく……職員全員が。」
18
:
亘理 美津也『ラブフール』
:2016/01/27(水) 23:48:09
>>17
「……雲を掴むような話だが……」
「『なくなった』ってのは、博物館が『閉館』したとか、
そういうことじゃあないんだな、その口ぶりだと」
『ソレニ『見捨テラレタ』トイウノモ気ニナリマスネ……
イッタイ『何』ニ、ナノデショウ?』
本体と『スタンド』が、並行して尋ねる。
これに対する反応で、質問ついでに、この男がスタンドを見ることができるかどうかも分かるだろう。
19
:
『初老の男性』
:2016/01/28(木) 00:12:31
>>18
「『博物館』が我々を『見捨てた』のです。
そうとしか考えられない……。」
男性の視線は、君と道路をせわしなく行き交いしている。
『ラブフール』に視線が留まることはなく、質問に反応した様子もなかった。
少なくとも彼はスタンド使いではないように感じられる。
「……すみません。少し興奮してしまいました。
今の話は……忘れてください。
医者にも言われましたが……ただの記憶の混乱なのかもしれません。」
男性の顔には精神的な疲労感が現れていた。
「ただ………職員全員が『博物館』を見つけられないのです。
場所を忘れたとかではなく、ただただ『辿りつけない』。」
20
:
亘理 美津也『ラブフール』
:2016/01/28(木) 00:38:13
>>19
「ふむ……そりゃあなんとも、『奇妙』な話だ。
場所は皆『覚えている』のに、そこに博物館は『ない』ってわけか」
『無視』されてちょっとションボリする『ラブフール』は置いておいて、少し考える。
『スタンド使い』でないのなら、『曖昧』は『曖昧』なまま
受け入れるのがこの町の住民のはず。
しかし、彼は明確にその『曖昧さ』を異常だと認識している。
果たしてそれは『場所』に起因するものか、彼自身に起因するものか……
『職員全員』がその意識を共有しているのなら、それは『前者』の可能性が高いのだろうか。
「職員全員が記憶の混乱を起こしたなら、それは『集団ノイローゼ』って
呼ばれる現象だが……まあ、考えにくいな」
「ちょっと、僕にとっても『気になる』話だ。
ヒマなときにでも『情報』を集めておこう。あんまり期待はしないで欲しいがね」
21
:
『初老の男性』
:2016/01/28(木) 00:57:01
>>20
「奇妙な話ですが……
辿りつけない理由は職員によって様々なのです。
付近の見覚えのある建物までは行けたのに、肝心の『博物館』には行けない者や、
道順通りに進んだ結果、まったく別の場所に行ってしまう者……
探してる者は私の他にも居るはずですが、我々の中では『あの場所』は『確かに在った』。
だから戸惑っているのです。」
彼とはここで別れることになる。この話はどこまで本当なのか。
初老の男は疲れているようだが、『噂』については他の場所でも耳にするかもしれない。
『捨てられた博物館』という名称も。
「すみません、何かわかれば……街の掲示板でも構いません。
宜しくお願いします……。」
22
:
亘理 美津也『ラブフール』
:2016/01/28(木) 01:09:34
>>21
「……ま、他の誰が信じるかは知らないが、僕は確かに『覚えて』おこう。
それじゃあな。だいぶ疲れてるみたいだし、まずは心身を休めた方がいい」
そう言って、男と別れる。
『本当ニ調ベルオツモリデスカ?美津也サマ』
「ああ。……少し、思うところもある。この町の『曖昧さ』にはね」
当たり障りのない会話を『ラブフール』と交わしながら、家路についた。
23
:
シェン・ウェイ『デイ・ライク・トゥデイ』
:2016/01/28(木) 23:11:52
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
『アーケード街』の一角、シャッターの下りた店舗の前で
険しい顔をして立っている髪を黄色く染めたアジア系の男が一人。
「……一体、どうなっている?
『ネオン街』はどこへ行った?」
24
:
葦原 上緒『ゴー・マザファッカゴー』
:2016/01/29(金) 00:16:12
>>23
「あっれェ〜〜〜……」
隣に、髪を安っぽい金色に染めた、小麦肌の女子が現れた。
小難しい顔で首を傾げている。
「アタシは『駅前』の『味付けの辛い食堂』を探していた……
それがどういうワケだか、今は『アーケード街』に来ちまっている」
「これはどういうことだ?? いくらアタシがバカだからって、
フツー『駅前』と『アーケード街』を間違えるか……?」
しばらくウンウン唸っていたが、男に気付くと声をかけてきた。
「ヘイッ、お兄さんも迷子?」 「アタシも」
「奇遇ゥー」
馴れ馴れしい。
25
:
シェン・ウェイ『デイ・ライク・トゥデイ』
:2016/01/29(金) 00:24:39
>>24
「迷子」
ややくたびれつつあるスーツ姿の男はあごに手を当てて、
考えた後、表情を変えないまま女の方を向いて返事をする。
「そうだな、目的地に辿り付けない事をそう定義するなら、オレも迷子だろう」
視線を上げ、周囲の店舗の看板を確かめる、が――
「やはり見覚えがない、というよりも看板がほとんど出ていないな。
いわゆるシャッター街というやつか?」
26
:
葦原 上緒『ゴー・マザファッカゴー』
:2016/01/29(金) 00:43:04
>>25
男に倣うように、視線を彷徨わせる。
「う〜〜〜〜ン…………シャッター街? だったかなぁ」
「アタシ、何度かここに来たこと、ある……気がするんスけど、
なんかあんまり覚えてないのよねェー。インパクトがイマイチってゆーか」
「そもそもここが『アーケード街』なら、『駅前』ってどっちだっけ……?」
答えもはっきりしない。どこか自信なさげだ。
「せっかくお昼は、パンチの効いたチャーハンをめいっぱい食べようと思ってたのにサァ」
27
:
シェン・ウェイ『デイ・ライク・トゥデイ』
:2016/01/29(金) 00:55:37
>>26
首を傾げる様子の女を見て、男は自分の記憶を辿ってみる。
「……『クーロン城』で、迷った事がないのが自慢だったんだが」
行くつもりだった『夜の店』が立ち並ぶネオン街への道筋を
今日も間違いなく辿ったはずなのだが、ここに辿り付いてしまった。
「日本に来てから、というよりも、この町に来てから
どうも地理感覚が失せているな……『理不尽』な事はとっとと片付けたかったんだが」
同じように土地感覚が曖昧な様子の女に向いて尋ねる。
「アンタもここに来て日が浅いのか?」
28
:
葦原 上緒『ゴー・マザファッカゴー』
:2016/01/29(金) 01:06:51
>>27
「『クーロン城』? それ、何県スか……?」
あまり教養は備わっていないようだ。
「アタシも最近……いや、最近か? ずっと前から、かも……
なんか、方向音痴になった気がするんス。物忘れも激しいし……
でも、ここに住んでからは『三年目』。それだけははっきりしている」
指を折って数える。
日付の感覚は、正確なようだ。
「お兄さんは、外国の人? どこ産?」
「ねー、とりあえず歩きながら話さないスか?
運がよかったら、『駅前』か『ネオン街』のどっちかに着くかもだしィ」
返事を待たず、歩き出す。
29
:
シェン・ウェイ『デイ・ライク・トゥデイ』
:2016/01/29(金) 01:23:59
>>28
「三年も住んで土地感覚が無いというのは、考えにくい」
やはり、この町はおかしい。
この身に降りかかった最新の『理不尽』にも関係あるのだろうか。
と、男は考えを巡らせた。
「いや、オレは……」
断る間も無く、歩き出されてしまい、肩を竦めた後で
歩く速さを合わせて隣を歩く。
仮に『夜の店』が並ぶ『ネオン街』に着いてしまったら、
どんな顔をすればいいやら、わからないまま。
「香港で育った、生まれも『恐らく』香港だろう。
日本には、去年の夏に来た」
30
:
葦原 上緒『ゴー・マザファッカゴー』
:2016/01/29(金) 01:47:59
>>29
「だよねぇー」
「アタシも変だと思って、いっつも『病院』に行こうって思うんだけど、
結局『病院』の場所もよく分かんなくって、行く気なくなっちゃう」
気まずげに頭を掻く。
が、男ほど事態を深刻には受け止めていない様子だ。
「へぇー、香港」「ってことは、お金持ち?」
「なんかアクション映画の場所って感じ。『酔拳2』とか」
雑多なイメージを羅列し、
「ところで『ネオン街』に何しに行くの?」
男の懸念を察していないのか、それとも頓着がないのか、
「どこ産?」と同じくらいの気軽さで尋ねる。
31
:
シェン・ウェイ『デイ・ライク・トゥデイ』
:2016/01/29(金) 01:56:15
>>30
「病院はすっぽかすと医者の小言が増える、
行った方が後々の面倒は少ない」
特に表情を変えることはないが、
やや饒舌に会話を続ける。
「金持ちだったら、もう少しまともな
スーツを着て出歩けるんだが、
いかんせん他に金が掛かってな」
>「ところで『ネオン街』に何しに行くの?」
ピ タ ッ
思わず足を止める。表情は変えないまま。
……いや、口を結んで女に目を合わせないようにしている。
顔から少し血の気が引いているようにも見える。
32
:
葦原 上緒『ゴー・マザファッカゴー』
:2016/01/29(金) 02:20:43
>>31
「ウッ……あとから口うるさく言われんのも嫌だな……」
「でもアタシ、病院てスゲーッ嫌いで……まず、あの『匂い』がッ!
なんか人の皮膚を薬漬けにしたみてーな、背筋がゾゾ〜ッってなる匂いしないスか?」
男が程良い相槌を打ってくれるので、気分良く話していたが……
> ピ タ ッ
「ン? どうしたスか」
「行き方、思い出した?」
足を止めたのに気付き、自分もくるりと振り返り、顔を覗き、
「アッ! ……それとも」
何かに気付いたかのように、
「ムフッ……『人に言えない』用事でしたかァ?」
にやり、と意地の悪い笑みを浮かべた。
顔に『好奇心』と書かれているかのようだ。
33
:
シェン・ウェイ『デイ・ライク・トゥデイ』
:2016/01/29(金) 02:37:44
>>32
「くっ……」
しばらく顔を逸らしていたが
――諦めたように息を吐いて顔を女に向け直す。
「確かに普通は『人に言わない』用事だろう。
特に異性に、この時間でも開いている
『そういう店』に行く話なんぞ、しないだろう?」
観念した、というよりはやり返してやろうという
ニュアンスで口を回す男。やはり表情は変わらないが。
「『死ぬ』のに比べたら、異性にこんな話をするなど、造作も無いことだ」
34
:
葦原 上緒『ゴー・マザファッカゴー』
:2016/01/29(金) 02:49:39
>>33
「むふっふ……そっかそっかぁ〜〜〜っ」
「いやァーゴメンね! そいつぁデリカシーってやつがなかったなぁ。
でも……お兄さん仏頂面だと思ってたけど、結構むっつりなんスね?」
イジるきっかけを見つけ、嬉しそうにムフりだす女。
やはり馴れ馴れしい。
ニタニタと足を止めた男の顔を覗き込んでいたが、
「へ? 『死ぬ』?」
およそ話の流れからは想像のつかなかった単語を聞いて、素っ頓狂な声をあげた。
35
:
シェン・ウェイ『デイ・ライク・トゥデイ』
:2016/01/29(金) 02:58:28
>>34
初心な反応でもあれば面白かったのだが、
という風に肩眉を動かした後、言葉を続ける。
「ああ、理不尽に死にたくはないからな。
どのみち死ぬが、病で死ぬのと、理不尽に命を取られるのでは
大きな違いだ。といったものの」
腕を組んでアーケードに遮られた空を見る。
「八百万の神が住まう日本とはいえ、
『異性と唇を重ねなければ死ぬ』などと天啓を与える神はいないだろう?」
やはり、その表情は大きく変わらない。
36
:
葦原 上緒『ゴー・マザファッカゴー』
:2016/01/29(金) 21:29:34
>>35
残念ながら純情とか初心とかそういった概念からは遠い女らしい。
或いは、最近の女子大生ともなれば、こんなものなのかもしれない。
「『香港ジョーク』……って感じじゃあなさそうね」
男の突飛な話に、疑う素振りは見せない。
神妙な面持ちで話を聞いている。
「神様とか、テンケイ? ってのは分かんないけど、
お兄さん、そういう冗談で人を騙す風には見えないし……」
「つまり、『女の子とチューしないとヤバい』……ってこと」
「それで『ネオン街』かァー」
ざっくりと解釈したようだ。
「……け、けど、それってマズくない?
『ネオン街』の場所が分からない上に、お金だってあまり持ってないんスよね?」
そして、にわかに焦り始める。
「ウ〜ッ……せめて案内だけでもしてあげられればよかったんだけど、
アタシって方向音痴だし、『ネオン街』にも行ったことなくって……」
37
:
シェン・ウェイ『デイ・ライク・トゥデイ』
:2016/01/29(金) 23:25:44
>>36
「今すぐに死ぬ、というわけではないのは僥倖だな。
金も日雇いでどうとでもなる」
視線を女に戻し、物珍しいものでも見たように
数回まばたきを繰り返す。
「他人事だというのに、アンタが焦る必要は無いだろう?
『ネオン街』も……『黒服』の仕事で
何度か足を運んでいる、はずなんだがな」
やはり記憶に確信が持てない、というように顎に手を当てる。
38
:
葦原 上緒『ゴー・マザファッカゴー』
:2016/01/29(金) 23:38:56
>>37
「目の前で死んじゃいそーな人がいたら、アタシだって焦るよォッ!」
落ち着いた男の振舞いとは対照的に、大げさな身振りで焦りをアピールする。
そして、はたと何かに気づいたように固まり、
「……っていうか、お兄さんって何者スか……?
そんなワケの分かんない理由で死にそうになってたり…」
「そういえばさっき、生まれは『恐らく』香港って言っていた……
お金だって、スーツ以外のことに掛けてる、って……
それに、『黒服』の仕事……? まさか、ホントに『人に言えないこと』してないスよね」
「『香港映画』みたいにッ!!」
ジト ォ 〜〜〜 ッ
今更になり、訝しんだ視線を向けている。
39
:
シェン・ウェイ『デイ・ライク・トゥデイ』
:2016/01/29(金) 23:56:11
>>38
女の視線を受けて、映画俳優がやるような
両の掌を見せて肩を竦める動作をしてみせる。
「何、オレが『孤児』だというだけの話だ。
『黒服』というのは水仕事におけるウェイターのようなものだ。
もっとも、オレの場合は用心棒も兼ねていたが。
何にせよだ、『人に言えないこと』はしていない」
もっとも、この『人に言えないこと』には『今は』という枕詞がつくが、
男は口に出すつもりは無いのであった。
「ついでにいうと、オレは『ハリウッド映画』のが好きでね。
アクション映画はあまり見ないな」
40
:
葦原 上緒『ゴー・マザファッカゴー』
:2016/01/30(土) 00:18:46
>>39
「アッ……」「ご、ごめんなさい」
複雑な事情を暴いてしまったこと、それを疑ってしまったことを詫びる。
どうにも映画脳になってしまっていたようだ。
「……なんていうかサ〜。お兄さん『ツイてない』んだね…
ハリウッド映画で言うなら『ウォンテッド』の主人公くらい『ツイてない』よ、ソレ…」
「って、コイツもアクション映画だったな」
「アタシに何かできること、あるスか?」
罪悪感込みで、手伝いを申し出る。
「さすがに、お金貸したりとかは出来ないけどサァ〜〜」
41
:
シェン・ウェイ『デイ・ライク・トゥデイ』
:2016/01/30(土) 00:36:56
>>40
「スタートレーンが不利な位置だった、というだけの話だ。
といったものの、オレの場合は少々、不利が多すぎるとは思うがね」
手伝いを申し出る様子を見て、男の瞬きが再び増える。
「奇異な人も居たものだな。
金銭の貸し借りは、オレも保証が出来ないから
するつもりが無いが……」
「かといって、『キスをしてくれ』と言われても、
出会ったばかりの男相手にはしないだろう?
オレにとって、この境遇は当たり前のことだ、気に病まないでくれ」
42
:
葦原 上緒『ゴー・マザファッカゴー』
:2016/01/30(土) 01:04:43
>>41
「アタシ、田舎育ちだから」
どういう理屈か分からないが、男の『奇異な人』という評価に対して、得意げに返す。
『奇異』という言葉を理解しているかどうかすら怪しい。
「それに、最近アタシも身の回りで『変なモノ』見かけるんだよね……
だから、お兄さんとは怪奇現象つながりで、親近感持っちゃう」
と、頼もしげに申し出ていたが、
>「かといって、『キスをしてくれ』と言われても、
> 出会ったばかりの男相手にはしないだろう?
「きっ……あ、アタシと!?」
肺活量の優秀さを感じさせる大音声だ。
それまでの余裕はどこへやら、面食らったように目を白黒させ、しどろもどろになる。
少しの間、腕を組んでウンウンと唸っていたが、
「……じ、人工呼吸みたいなもんだと思えば、ウン」
「減るもんじゃあないし……」 「マウストゥマウスね」
「……あ! ケド、アタシ『納豆』と『バナナ』食べちゃった……朝ごはんに」
「……無理っぽいね」
気まずげに、懸念材料を挙げる。乙女(生物学上)としては重大な事案だ。
「も、もちろん歯はちゃあんと磨いてきたけど……」
43
:
シェン・ウェイ『デイ・ライク・トゥデイ』
:2016/01/30(土) 01:22:51
>>42
「…………」
先ほどは見せなかった初心な様子に目が皿になる男。
「……ブフッ!」
口元を手で覆って噴出し、女に背を向ける男。
うつむいて肩を振るわせ、必死に笑いをこらえている。
「クッ……すまな……ククッ……
『納豆』と『バナナ』……ブフ……!」
どうも、『ツボ』にはまったらしい。
44
:
葦原 上緒『ゴー・マザファッカゴー』
:2016/01/30(土) 01:46:20
>>43
「な、なんスかぁあ―――ッ!!」
「どっちも血液サラサラ脂肪燃焼効果もあってオマケにお通じにも良いでしょうがァー!!」
笑われたことにますます狼狽し、とりあえず大声で誤魔化す。
コホン、とひとつ咳払いをし、まだ赤みの残る顔で呼吸を整える。
「……まっ、初対面の人に、そのォ、『する』ってのもおかしな話だし?」
「すぐに死んじゃうわけでもないんスよね?」
ポケットから雑紙を取り出し、
「『ネオン街』、見つかるといいスね……
お金はかかるだろうけど、良い匂いのするお姉さんもいるだろうし」
ボールペンで何かを書き込み、
「そんで、ギリギリまで探して、どーしても見つからなかったら、アタシに言って。
そのときは、『人工呼吸』したげる。あ、でも前の日までに連絡ちょーだいね!」
「果物しか食べなくするから」
男に手渡した。
メールアドレスと思しき英数字の羅列が書かれている。
……振舞いとは真逆の、丸くて小さい文字だ。
女は少し落ち着いたように見える。自分の中の良識に、折り合いをつけたようだ。
45
:
シェン・ウェイ『デイ・ライク・トゥデイ』
:2016/01/30(土) 02:05:56
>>44
「いや、悪かった」
スッと姿勢を正して、スーツの襟も正す男。
まだ『ツボ』の余韻が残っているのを誤魔化しているのであった。
「……全くもって、奇異な人だ。
シェン、『シェン・ウェイ』だ。よろしく、奇異なお嬢さん?」
男はアドレスの書かれた紙を受け取った逆の手で握手を求めた。
46
:
葦原 上緒『ゴー・マザファッカゴー』
:2016/01/30(土) 02:21:56
>>45
「『葦原 上緒(あしわら かみお)』ッ」
余韻をこらえているシェンをじっとりと睨みながら、やや乱暴に、差し出された手を取った。
まだ照れが残る分、ぐ、と力をこめて握る。どちらかというと男っぽい握手。
「まったく……アタシは引き続き『駅前』探すからッ。じゃあね、『ツイてない』お兄さん!」
やや投げやりな、けれども明るい挨拶で別れる。
47
:
シェン・ウェイ『デイ・ライク・トゥデイ』
:2016/01/30(土) 03:07:15
>>46
「カミオ、か。憶えておく」
強めに握られ、離された手に視線を落とした後、
葦原に視線を戻す。
「ああ、また会おう『奇異な』お嬢さん」
去っていく葦原を見送り、アドレスの書かれた紙に目を落とす。
「どう考えても与太話だろうに、こちらが
心配になるくらいに優しい人だったな」
『 ズオォ…… 』
シェンの背後から浮かび上がるように人型が現れる。
その頭部の右半分を占める時計盤をジッと見据えた。
「どのみち、死ぬが」 「諦められるほど潔くはなれんな」
葦原のアドレスが書かれた紙を懐に収めると、
記憶の中の『ネオン街』の道筋を辿っていった。
――その日は『ネオン街』に辿り付くことは無かった。
48
:
道星有香『ペット・ネームズ』
:2016/02/05(金) 22:39:14
駅前!大衆食堂!
「ん〜。辛い? ッてほどじゃあないです…。
BBSに載ってたのと違います」
炒飯を前にして唸っている。
店内は例によって混んでおり、空席はこの隣のみだ。
49
:
朝海白帆『ヴァイキング・マサークル』
:2016/02/05(金) 22:52:47
>>48
「オヤジィ!
チャーハンとビール一つッ」
『ドッカァ』
皺くちゃのニット帽を被った女の子………男の子?が隣に乱暴に座った。
道星が掬おうとしていた炒飯の米粒がちょいとこぼれる。
『チャーハンイッチョォ――ッ!』
ビールは当然のごとく無視された。
50
:
道星有香『ペット・ネームズ』
:2016/02/05(金) 22:58:38
>>49
「あっ、ああ〜〜っ」
溢れた米粒を名残惜しそうに見つめる。
「ねえ。貴方。あれ。ん〜。
あれ? 男? じゃあ無いですよね。
いやなんとなくですが……」「あと未成年?」
ズズイと隣に椅子を詰めて朝海に話しかける。
51
:
朝海白帆『ヴァイキング・マサークル』
:2016/02/05(金) 23:07:04
>>50
「この店は注文もちゃんととれねえのかよォォ〜〜〜ッ」
がっかりしたように文句を言いながら頬杖をついて、チャーハンを待つことにした。
詰め寄ってきた道星に対しては視線だけ動かす。
「なんなら『おっぱい』揉んで確かめるか?
いくら出すかにもよるけどな………
ビールの現物支給でもガマンしてやるぜ」
そう言いながらオーバーオールの胸元を広げて「少しはある」ことを強調した。
52
:
道星有香『ペット・ネームズ』
:2016/02/05(金) 23:15:40
>>51
「てんちょ〜っ、ビールひとつくださぁーい」
厨房を振り返って大声で注文。
無視された。
肩を竦めて朝海のほうに顔を戻す。
「ッいうかそれ。ビールの代金ぐらいッてことなの?
あっ。飴あげるね。3つ。
コーラ味。キナコ味。あとは…ないしょの味〜っ。
ねぇ同じ年ぐらい?」
53
:
朝海白帆『ヴァイキング・マサークル』
:2016/02/05(金) 23:23:50
>>52
「アメはガキンチョの食い物だから食べねえ」
口では拒否しているが、目線は三つ目の謎の味の飴に向いていた。
「16だ
学校には行ってないけどな
アンタも酒頼めねえんじゃあダメじゃあねえかクソ」
『ガシャンッ』
ビールの代わりに運ばれてきたチャーハンを食べ始めるとしよう。
54
:
道星有香『ペット・ネームズ』
:2016/02/05(金) 23:29:21
>>53
「3つともあげます」
朝海の炒飯の隣に置く。
「あっ。聞きすぎました……。悪かったです。…カテーのジショー。
え、と。ボーイッシュでカッコ良いです」
「そのカッコウ」
「この炒飯、辛いらしいです。
マヨネーズいります?ハチミツもありですよ?」
ズズイ ズイ
店に備え付けられてるマヨネーズをとってみせる。
胸ポケットから出した「ハチミツのチューブ」は自前のものだ。
55
:
朝海白帆『ヴァイキング・マサークル』
:2016/02/05(金) 23:37:38
>>54
『パシンッ』
「いただきますッ」
両手を合わせて、炒飯に向かって丁寧に一礼した後、スプーンを手に取った。
なかなかガサツなようでいて、こういう所作は気を付けているらしい。
「テメー味音痴か?
そんなモン混ぜたグチョグチョのメシを食うのかよォォ〜〜〜
こーゆーのはシェフの腕に敬意を払いながら優雅に」
『バクゥ』
「食うん………だ……ぜ」
『ギリギリ』
優雅だったお顔が、赤く染まり、口が歪み始めた………。
56
:
道星有香『ペット・ネームズ』
:2016/02/05(金) 23:43:48
>>55
「ハチミツいる?」
そっと差し出す。
「アタリ!ですね。大当りです。
私のはそうでもないです。ハズレです。普通の味。
この店には「アタリ」と「ハズレ」がある……」
「ほら。BBSにも辛いッて。評判が」
ポケットからスマホを取り出して
ふるさとBBSの画面を見せる。
57
:
朝海白帆『ヴァイキング・マサークル』
:2016/02/05(金) 23:53:08
>>56
「いらねえ………グスッ
甘いモンは嫌いだっていってんだろぉぉ…………ウグ」
涙目なのをごまかそうとしながら、スマホを覗き込んだ。
自分のスマホを解約されて以来、久しぶりに見る文明の利器なのだ。
「こんな掲示板初めて見たぜ
みんなマメに書き込んでヒマだねェェェ〜〜〜………
………なんかミョーに見覚えのある投稿もあるけどな」
道星や『羊ヘアーの女』に口調が似ている書き込みを指さした。
58
:
道星有香『ペット・ネームズ』
:2016/02/05(金) 23:58:47
>>57
「それ私ですよぉ?」
誇らしげに鼻息を鳴らす。フンス
「ん〜。…やっと見てもらえました。
だってこれクラスの子に見せても
み〜んな、404だって。だから幻覚か何かかなッて」
「最近変なのも出たし」
「でも実際に辛い炒飯はあった!
BBSも他の人にも見える!
ハァ〜。これで安心です」
「あっ。炒飯。少し食べさせて?辛いやつ」
59
:
朝海白帆『ヴァイキング・マサークル』
:2016/02/06(土) 00:10:09
>>58
「テメーの自作自演で埋まってるんじゃあねえだろうな………」
『モサッモサッ』
唐辛子を押し寄せた部分だけを道星の方に差し出した。
自分は唐辛子を取り除いた分だけマシになったのを食べる!
「だいたい決まった人しか見られないサイトなんておかしいだろうがよぉ
じゃあどんなヤツならアクセスできるっていうんだ?
宇宙からの交信を受けたヤツとかか?ヘッ」
60
:
道星有香『ペット・ネームズ』
:2016/02/06(土) 00:18:07
>>59
「ぐえーっ!」
唐辛子炒飯を食べて大げさに舌を出した。
「ぐえーっ!」「か、からいーっ!」「ぐえーっ!」
「ハ、ハチミ」「うちゅ〜〜〜」「ちゅ〜〜っ!」
手元のハチミツ入りチューブの根本を噛みきって吸い始めた。
「うちゅ〜〜〜っ?」「宇宙?」
「鼻がダメになるかと思った…」
「で、『決まった人しか見られないサイト』。
あ〜。なるほど。うふふ」「少しだけ」
ヴ ィオン
傍らにすぅと『人型スタンド』を出す。
61
:
朝海白帆『ヴァイキング・マサークル』
:2016/02/06(土) 00:27:37
>>60
「テメー」
「『ケツの穴を晒す』みてーに………『出しやがった』な
この前も『似たの』を見たぜ」
『ザワ・・・』
他の客たちには『スタンド』は見えていないが、
『不穏な言葉』を聞き、料理を口に運ぶ手を思わず止めていた………。
「………」
「なに見てんだよ………とっとと食べろよ」
「しかしサイトも見えて………『ソイツ』も見えたからってことか?
あたしはこの町に来てから見えるようになったが」
62
:
道星有香『ペット・ネームズ』
:2016/02/06(土) 00:36:43
>>61
「ひぅ、見えてます!?」
慌ててスタンドを引っ込めた。
「ケツのあ…ッて。
もうお嫁にいけない〜っ。うわ〜ん」
顔を覆って鳴きマネする。
「なんとなく出すの恥ずかしいのに〜。
なんか『心のカタチ』を見せてるような…」
「…知らないけどそうかもです」
「貴女も? 『こういうの』を……」
喋りながら、スッと唐辛子を朝海の皿に返した。
63
:
朝海白帆『ヴァイキング・マサークル』
:2016/02/06(土) 00:49:20
>>62
「『も』って言われてもあたしは『ケツの穴』は見せねーぞ」
『スッ』
唐辛子は小皿によけて、更に隣の見知らぬ客にそっと受け流した。
「だがあんただけが『恥ずかしい』思いをしたのは不公平だ
『レディ』ならそれは見捨てられねぇ――ッ」
『グイイ』
そういいながら道星の手を取り、自らの『胸』に手をくっつけさせた。
『ゴワァン』
だが、その感触は予想とは全く逆の………「柔らかさ」や「あたたかさ」を全く感じさせない、
無機物のような『鋼鉄』の『感触』。
揉むことも、撫でることもできない、完全な『鉄塊』であった。
「これで『おあいこ』だ」
視線を上げれば、朝海の全身が一瞬だけ『鉛色』に変わっていたことに気づくだろうが、
手をどけさせられた時には既に元通りになっていた。
64
:
道星有香『ペット・ネームズ』
:2016/02/06(土) 00:58:10
>>63
「パ、パッドだ〜〜…鉄製のパッドだ〜〜…」
「ち、小さいからッて……おいたわしや……」
朝海の胸から手を離し、肌色の変化を見た。
「ん〜。そういう事ですか。合点しました」
「あ。また! ケツの…ッて!
人がいっぱいいるときに
そんな下品なの言ったらダメです」
朝海の額をデコピンしようとする。
「私、道星です。星道有香です」
65
:
朝海白帆『ヴァイキング・マサークル』
:2016/02/06(土) 01:06:41
>>64
「テッ」
『ペシン』
くらった。痛い。
「(ケツの穴のちいせえヤツだ)」ボソリ
「偶然居合わせた『アイアンマン』じゃあダメなのか?
まあ『朝海』でも『白帆』でも好きに呼びな」
このあと他愛もない話をしながら、残った炒飯を無茶苦茶むしゃむしゃした。
66
:
道星有香『ペット・ネームズ』
:2016/02/06(土) 01:19:26
>>65
「アイアンパッドさん…」
炒飯をもしゃもしゃ頬張りながら呟いた。
朝海の隣で哀れな客が「ぐえーっ!」してるのを見て
クスクスと忍び笑いを立てる。
「スマホとか持ってないですか。
番号交換したかったんですけれど。
……匂いを覚えるので、それで良いです」
会話の流れで登録しようとしたが断れた。
代わりにスタンドを腕のみ発現し、拳に『鼻』をつける。
そおぅっと。バレないように。
「海の匂い…? あっ。食べ終わりました。
お先に失礼します。バイトです。夕方のシフトです」
ガタッと席を立ち、朝海に軽く手を振って大衆食堂を出た。
道星有香→『TOBE(落ちます)』
67
:
白鷺 虹『デンジャラス・マジカル・ノイズ』
:2016/02/08(月) 23:17:28
『現在のイーちゃん通帳』→470円
カシャ
『現在のイーちゃん通帳』→4――円
カシャカシャ
カシャ
『現在のイーちゃん通帳』→1――円
チーン
『現在のイーちゃん通帳』→120円
なぜいきなり金が減ったのか?
それはもちろん、金を使ったからだ――この施設に入るために。
「〜〜♪」
テコ テコ
すなわちここは『スーパー銭湯』。
利用料金は大人:450円 中人:350円 子ども:200円。
『虹』がまず向かうのは、椅子やテレビが備わった『休憩室』だ。
・・・・何時間粘ってやろう?
68
:
鈴木 怜『メカニカル・ライフ』
:2016/02/08(月) 23:46:14
>>67
(連絡、ないなぁ……)
「……ん。」
休憩室に入ろうとした時
同じように休憩室に入ろうとしていたらしい人影と、ぶつかりそうになる。
それは長い癖のある黒髪を持つ女性であった。
どうやら、連れはいないらしい。
「いや……お先、どうぞ。」
69
:
白鷺 虹『デンジャラス・マジカル・ノイズ』
:2016/02/09(火) 00:01:23
>>68
「うおっ」
「っと、と……」
テテ
驚いて二歩ほど後ろに下がった『虹』。
容姿は……ネコ目と、カールした髪……あと、全体的に薄汚い。
まあともかく。
「おう、どうもです〜。」
上機嫌そのものの声色。
ドアを先にがらがらと開いて、休憩室へと入るのだ。
ボフ
そして椅子の一角に大きく座った。
「〜〜♪」
(いやあ、今日はもう、夢みてえな一日ですねぇ〜〜。)
(……ハードル低すぎですかね?
いやいや、イーちゃんは現実を見るですよ。)
・・・妙に音感のいい鼻歌。
70
:
鈴木 怜『メカニカル・ライフ』
:2016/02/09(火) 00:18:54
>>69
(?)
薄汚い、という部分と銭湯という場所が噛み合わない。
まだ風呂に入っていないのか?
「����♪」
(綺麗。)
不思議な人だ。そう、思う。
そしてこんな時、鈴木の心に湧いてくる感情。
好奇心だ。
「����♪」
少女の後に続くように自分を鼻歌を歌う。
輪唱のように遅れて歌う奇妙な鼻歌。
「それ、なんて曲?」
にっこり笑顔で話しかける。
71
:
白鷺 虹『デンジャラス・マジカル・ノイズ』
:2016/02/09(火) 00:36:11
>>70
金を払ってすぐ休憩室に来たのだ。
風呂に入ってしまえばなんかもう帰る空気になるし(?)
「〜〜♪ っと。」
「……なんですお前?
いきなり輪唱なんかして。」
グイ
半ば倒していた身体を起こす『虹』。
不可解そうな顔で。
「えっ? 今のですか?
ええと……そーですねえ……」
「……」
ウーン
「おう、今の曲は……
『イーちゃんのごきげんハーモニー』ですよ。」
一瞬にしてクソみたいなタイトルがつけられたが……そういうことらしい。
「何ならもっと歌ってやるです。
今日は機嫌いいから、タダでもいいですよ?」
ニコ
・・・・これで金を取るのか?
もっとも、冗談かもしれないが。
72
:
鈴木 怜『メカニカル・ライフ』
:2016/02/09(火) 00:46:07
>>71
「うふふ。」
「綺麗やったから、つい。」
口元に手を当ててくすくすと笑う。
「『イーちゃんのごきげんハーモニー』……?」
しばらくの沈黙。
もしかして、本気でそういう曲があると思っているのかもしれない。
はっとして、パンと手を叩く。
「イーちゃんってキミのこと?」
「ていうか、これはキミのオリジナル?」
「や、すごいすごい。」
ぱちぱちと小さく拍手している。
その目はおもちゃを見る子供のように輝いている。
「そやねぇ……せっかくタダなんやったら……」
「こう、ギターとかがギュンギュンくるようなん出来る?」
鼻歌で出来る曲の範疇を超えそうな注文が飛び出した。
73
:
白鷺 虹『デンジャラス・マジカル・ノイズ』
:2016/02/09(火) 01:02:51
>>72
「キレイ? そりゃどーもです。
投げ銭してくれてもいいですよ?」
「正真正銘。
このイーちゃんのオリジナルですし。」
「収益もイーちゃんに100%!です。」
そこも、そういうことらしい。
実際、聞いたこともないようなメロディだった。
・・・そして。
「ギタぁ〜〜?
そいつは難しい注文をしやがりますねえ。」
ギュイン
ギュイン
エアギターのような動きを――
ギュイーーン
いや、これは。
手品か魔法か――『ギターが出た』。
ピィーーーーン
両端から飛び出た弦が、『虹』の背中側に接続している。
ちょっとこれは尋常ではないぞ。
「じゃあまあ……ここは一つ。
『イーちゃんのヘビーチューン』で攻めるです。」
スゥウ
息を吸いこんで――
「デッデッデッデッ!
ギュインギュインギュイングォォオォオォ」
ギュイン
ギュイィィ〜〜ン!
「デデデデドドドド」
しかももう声が出てるし鼻歌でもなんでもない・・・・
(ただし、演奏そのものはかなり悪くないのだ。)
74
:
鈴木 怜『メカニカル・ライフ』
:2016/02/09(火) 01:16:02
>>73
「なるほどぉ。」
100%利益になる、そういうわけか。
「うん。ギター。」
悪びれもなく注文。
少女の動きを見つめる。
と、そこで少女のギターに気が付いた。
(嘘。なんやこれ。)
奇妙。不可解。
このギターもそして頼んだのは鼻歌のはずなのにハミングか何かを聞いているという事実も。
「う、うん。おおきにおおきに……もうエエよ。うん。」
「や、すごかったわぁ。」
ぱちぱちとまた小さく拍手する。
「上手いんやねぇ。ギター。」
75
:
白鷺 虹『デンジャラス・マジカル・ノイズ』
:2016/02/09(火) 01:30:03
>>74
「デッデレデレデ〜ッ」
「デッデッデッデッ!
ギュインギュインギュイングォォオォオォ」
似たメロディが出てきたぞ。
激しさから考えるに……サビか何かなのでは?
フゥ フゥ
「……ふう、
どうです? 満足したですか?」
ニッコリ
やり切った感を出す『虹』。
そして――
ギュゥゥーーン ・ ・ ・
ギターは、音の余韻とともに――『消失』した。
「……? あん?
『ギター』? ……そりゃ、どーもですけど。」
(エアギターのこと言ってやがるです?)
ネコ目を細め、不可解な表情。
『虹』的には聞こえないのを承知の上で、ノるために弾いたのだ。
つまり――『ギターが見えていて聞こえているという事に気づいていない』!
「……アツくなりすぎて
汗かいちまったです。」
「ひとっ風呂浴びてきますかね……」
スック
・・・椅子から立ち上がる。
76
:
鈴木 怜『メカニカル・ライフ』
:2016/02/09(火) 23:45:35
>>75
「うんうん。すごかったよぉ。」
のんびりとした口調で感想を述べる。
そして、消えるギターを見届ける。
(不思議……)
もうすこし、つつきたくなる。
これも好奇心の結果か?
「あ、ちょっと待ってぇ。」
立ち上がった少女に声をかける。
「せっかくエエ演奏聞かしてもろたし……」
「お背中流したげる。」
一緒に風呂に入ろう。
そう提案する。
「うふふ。」
白い指で自分の唇をなぞりながら。
77
:
白鷺 虹『デンジャラス・マジカル・ノイズ』
:2016/02/09(火) 23:57:33
>>76
「そーです? まあイーちゃん音楽センスあるですからね。」
『虹』にとっても――このギターは不思議なのだ。
名前は『デンジャラス・マジカル・ノイズ』。
『音楽』が心の底から湧いて来たように、その名前もギュインと響いた。
「あん?」
「今度は何です?」
再びの声かけ。振り返る。
『虹』としては髪の油を一刻も早く落としたいのだが――
「背中ですかァ?
うーん……そうですねえ。」
(まっ、断るって気ィ悪くさせんのもメンド―ですね。)
「んじゃまあ……
せっかくだし、お願いするですかね。」
他意は……あるのか?ないのか?
それは板的に大丈夫なやつなのか?
「イーちゃんばっちいから……
念入りかつ繊細に洗ってくれですよ。」
少なくとも『虹』は……その辺は考えてなさそうだ。
そういうわけで、風呂場に向かうのだった。
78
:
鈴木 怜『メカニカル・ライフ』
:2016/02/10(水) 00:11:19
>>77
「ふぅん。音楽センス……」
(センス以外もありそうやけど?)
スタンドとか。
色々と。
「そう背中背中。」
「べつにとって食べようってわけやないよ。」
冗談っぽく笑う。
そうだ。別に食べたりしない。
そういう趣味は今のところない。
「はいはい。優しゅう洗いますぅ。」
「うふふふふふ。」
隣を歩き、風呂場を目指す。
「あ、そういえば、イーちゃんのお名前って何?」
「ウチは鈴木怜。」
79
:
白鷺 虹『デンジャラス・マジカル・ノイズ』
:2016/02/10(水) 00:29:11
>>78
「ある日突然……
こう、ギュンギュン湧き上がってきやがったですよ。」
音楽センス。
そして、魔法の『音楽』が。
ペタペタ
歩いていく。
「おう、余計なオプションナシで頼むですよ。
って……なーんですか、その怪しい笑いはァ?」
(な〜んかペースの掴めないやつですねえ。)
そういうわけで、風呂場が見えてきたのだ。
当たり前だが男女に分かれている。
「イーちゃんは白鷺 虹(しらさぎ いりす)です。
イリスさんでもイーちゃんでも、なんとでも呼びやがれです。」
「じゃ、早速乗り込むですよ。」
ペタペタ
80
:
鈴木 怜『メカニカル・ライフ』
:2016/02/10(水) 00:42:37
>>79
「ギュンギュンと音楽センスがねぇ……」
不思議な話だ。
しかし、似たような経験がある、
「ウチも昔、内側からパァーッと力が湧いてきたことあるわ。」
溢れてくる生命力。
自信。
それこそがスタンドであった。
「怪しいなんてそんな……」
くすくすくす。
笑っている。愉快そうに。
「乗り込もかー。」
女の脱衣場に入る。
「イーちゃん、今日は一人で来たん?」
服を脱ぎながらそんなことを問う。
「親御さんは?」
81
:
白鷺 虹『デンジャラス・マジカル・ノイズ』
:2016/02/10(水) 00:51:18
>>80
「へえ……パぁーっと。
そいつはなんか、めでたいことですね。」
・・・気づかない!
『虹』はそういう面で情弱ゆえ他のスタンド使いの存在を知らないのだ。
『同類』という発想がない。
カチャ
ロッカーを開ける。
ガバッ
「あああ」
「お湯の匂いがしてきたですよォ〜。」
ズルッ
そして服をガンガン脱いでいく……色気とかはない。
もうひたすら体を清めたいのだ。
わざわざ描写するのもなんだが、
服の下は薄汚れて、傷ついている。生活の劣悪さよ……
「イーちゃんは一人ですよ?
この年になって、人と一緒に風呂入んのも珍しいです。」
「んじゃ、お先ですよ。」
ペタ
ペタペタ
そういうわけで、浴場へと突撃だ。
82
:
鈴木 怜『メカニカル・ライフ』
:2016/02/10(水) 01:05:19
>>81
(あら?)
もしかして……という反応もない。
鈍いかそもそも知識として同類を認識していないか。
まぁどちらでもいいだろう。
(考えたら疲れるわ。)
「エエにおいやねぇ。」
微塵もそんなことは思っていないが同調し、脱衣を続ける。
豊かなボディである。
ちらりと横目で少女を見る。
(……どんな家の生まれなんやろ。)
考えるのをやめる。
「一人、ねぇ。」
「あ、待ってぇなぁ。」
ぺたぺたとついてくる。
「ここ結構大きくていろんな種類のお風呂あるんよ。」
83
:
白鷺 虹『デンジャラス・マジカル・ノイズ』
:2016/02/10(水) 02:13:03
>>82
「おう、心が洗われるですよ。」
(男受けの良さそうな
ボディしやがってです……)
見られていることはたいして気にしない。
『虹』のプライドは低いのだ……
そういうわけで脱衣所から浴場の中へ。
なるほどいろんな風呂があるもんだ。
「おお、まるで風呂のフルコースですねェ〜〜。」
パチャ
パチャ
浴場を歩く『虹』。
足元は当然水浸しだが気をつけているので転ぶまい……
「ジャグジー」
「サウナ」
「よくわからねえのもあるですが……
せっかくだから全攻略したいですね。」
王道邪道の『変わり風呂』に目を走らせる。
とはいっても、まずはそう、体を流さねばならないのだ。
「うし、まずは洗い場行くですよ。」
というわけで、移動する。
84
:
鈴木 怜『メカニカル・ライフ』
:2016/02/10(水) 23:07:47
>>83
「気持ちエエことはエエことよ。」
男受け……まぁ、サークルクラッシュの際などに扱われた肉体である。
人間の心に入り込み、喰らいつくために。
(今日日お風呂の種類多ないと、銭湯も……うふふ。)
崩壊、破滅。
つまりは廃業の足音が聞こえるわけだ。
「電気風呂とか、露天風呂、かまくらもあるみたいやね。」
「はあい。」
洗い場へと向かう。
足下に気をつけながら。
「髪もついでに洗う(あろう)たげよか?」
「うふふ。冗談冗談。」
くすくす笑っている。
85
:
白鷺 虹『デンジャラス・マジカル・ノイズ』
:2016/02/10(水) 23:37:26
>>84
もちろん――『虹』は鈴木の『嗜好』など知る由もなく。
単に嫉妬的な感情でしかないのだ。
「まったく、その通りです。
そういうわけで、気持ちよく頼むですよォ〜〜。」
ズン
洗い場。
シャワーの内、ひとつの前に陣取る。
座るとますます小さい。精神と肉体のサイズが比例しているのか……?
「髪は自分でやるですよ。
……んじゃ、お願いするです。」
少しだけ振り向いて、そう言って。
キュ キュ
「おおおお……」
「汚れが落ちていくです……」
ザ
ァァァァ ・・・・
とりあえず、シャワーを全身に浴びせ始める。
『洗ってもらう作法』とかは知らないので、その辺は鈴木に任せるのだ。
「洗い終わったら……
まずはジャグジーから攻めますかねえ。」
86
:
鈴木 怜『メカニカル・ライフ』
:2016/02/11(木) 00:03:33
>>85
「はいな、あんさん。」
ボディーソープをタオルで泡立たせて体を洗ってやる。
力加減は強すぎず弱すぎない。
ちょうどいいぐらいの力だ。
優しく、包み込むように。
ゆっくりと、だが丁寧に洗っている。
「気持ちエエ?」
「うふふ。」
泡を落とせば終わりだ。
「イーちゃん、ちゃんと肩まで浸かりや?」
87
:
白鷺 虹『デンジャラス・マジカル・ノイズ』
:2016/02/11(木) 00:14:17
>>86
「いっちょたのむですよ。
イーちゃんその間に、頭でも洗っておくですから。」
ワシャワシャ
頭にシャンプーを掛け、泡立て始める虹。
伸び放題の髪に、泡を伸ばしていく。
モコモコ
洗うといってもシャワーは使えないし、泡立てるだけだ。
背中を洗う邪魔な気もするし、効率が良いとは思えないな……
「お」
「おお」
「おおお……言うだけあって、
なかなかテクニシャーンな洗いっぷりですねぇ……」
ニコ〜
ご満悦顔で洗われ続ける『虹』。
『捨て猫』のような汚れ具合が、少しずつ清められていく……
シャワ -
「……あっ、終わったですか?」
モコモコモコ
シャワーーー
「おう……頭流したら、そうするです。
鈴木はどーしやがるです? まずは電気風呂辺り?」
髪の毛に広くお湯を掛けつつ、聞いてみるのだ。
88
:
鈴木 怜『メカニカル・ライフ』
:2016/02/11(木) 00:30:53
>>87
「テクニシャーン?」
「おおきに。初めてやわ。そんなん言うてもらえたん。」
捨て猫じみた少女を洗う。
どことなく鈴木も楽しそうだ。
「うん。おしまい。」
「ん?ウチ?」
どうするのか、と聞かれ答えに悩む。
特に入りたい風呂があるわけでもない。
風呂に入っている事実があればそれでいいわけだ。
「かまくら……や、でもなぁ……」
「せっかくやし、そっちがエエんやったら、イーちゃんにくっついてお風呂回りでもしよかなぁ。」
「……イーちゃんのぼせたら大変やしね。」
そういうと、口元に手を当てて笑った。
89
:
白鷺 虹『デンジャラス・マジカル・ノイズ』
:2016/02/11(木) 00:40:26
>>88
「つまり技巧派ってことです。
イーちゃんも洗い名人に会うのは初めてですよ。」
シャワー
髪の泡が、おおむね落ちた。
スッ
そして立ち上がる。
来た時の薄汚さに比べれば、今の『虹』はぴかぴかだ。
ピカ
ピカ
「ふうぅ〜〜」
「よっしゃ!」
クルクル ペシン
タオルを回して自分の肩に掛けて。
「のぼせるほどガキじゃあねーですが……
まっ! 乗り掛かった舟ですし、一緒に行くですよ。」
「イーちゃんと風呂入れるなんてレアもいいとこですねェ〜♪」
ペチャ
ペチャ
そういうわけで……『虹』はジャグジーへ向かう。
鈴木も着いて来るなら、まあそういうことになるだろう。
90
:
鈴木 怜『メカニカル・ライフ』
:2016/02/11(木) 00:57:48
>>89
「技巧派?うふふ。」
たしかに力押しは疲れるから好きじゃない。
技巧派の方が向いているか?
いや、考えるのもメンドウだ。
「じゃあ、行こか。」
ぺたぺたと少女についていく。
まずはジャグジーだ。
あんなことを言ったし、自分がのぼせるわけにもいかない。
「あ、イーちゃん。上がったらフルーツ牛乳でも飲もうねぇ。」
「醍醐味やよ。醍醐味。」
さて、今は風呂を楽しもう。
これもまた人生なのだから。
91
:
白鷺 虹『デンジャラス・マジカル・ノイズ』
:2016/02/11(木) 01:17:09
>>90
「おう! です。」
ペチャ
ペチャ
「フルーツ牛乳……」
「ま、考えとくです。
イーちゃん贅沢は出来ないですし。」
ニコ
そして――二人は様々な風呂存在を楽しむだろう。
ジャグジー。
電気風呂。
薬湯。
かまくら。
サウナ…………
・ ・ ・ そして。
「ふぃぃ〜〜〜っ……
いやあ、入ったですねえ、鈴木。」
「これでしばらくは、
キレイなイーちゃんですよ。」
ニコ〜
脱衣場で身体を拭きつつ、そんなことをのたまう『虹』。
その顔は血行が良くなり赤くなっている……猫のような笑顔だ。
ゴソゴソ
・・・・汚れた服を纏っていく。
92
:
鈴木 怜『メカニカル・ライフ』
:2016/02/11(木) 01:35:55
>>91
「贅沢できへん、か。」
(なんや色々事情がありそうやね。ま、ウチには関係ないけど。)
究極的に言えば今この場で人が死んだとしても、鈴木は自分に関係ないとのたまうだろう。
自分の興味がわかないものにはとことん怠惰である。
それからむにゃむにゃ。
「気持ちよかったねぇ。イーちゃん。」
「しばらくって……」
やはりそういう子供なんだな。
そう、心の隅で誰かがつぶやく。
薄暗いところにいる粘ついた塊のような心。
「はい。イーちゃん。」
先に服を着終えた鈴木が少女に何か手渡す。
フルーツ牛乳と書かれた瓶だ。中身もきちんと入っている。
そして、鈴木もまったく同じ瓶を持っていた。
「あげるわ。」
やることは終わった。休憩室にでも行こう。
「イーちゃん。また会おうね。今度はご飯でもごちそうしたげるわ。」
「絶対やよ。」
伸びを一つ。
ぐっと背筋を伸ばし、んっと気持ちのよさそうな声を出す。
「じゃあ、イーちゃん。さようなら。」
鈴木は休憩室へと歩き出した。
93
:
白鷺 虹『デンジャラス・マジカル・ノイズ』
:2016/02/11(木) 01:46:41
>>92
『白鷺 虹』がどこから来て――何処へ行くのか。
今分かっていることは――
「そうですねえ。
まっ、金が入ったらまたここに――」
「って」
パチ
手渡されたフルーツ牛乳。
それを受け取って、ネコの目を、ぱちぱち動かす。
パチ
「イーちゃんにくれやがるですか?
……ひひ、鈴木、お前も相当よくわかんないやつですねェ〜〜」
ニコ ニコ
「それにそーいう『約束』は!
イーちゃん、本気にしちゃうですよ?」
「……」
「……鈴木っ!
ありがとうですよ!ぜッてェまた会うです!」
分かっていることは。
今日は『虹』にとって、かなり、最良に近い一日だったということ。
フルーツ牛乳のふたを取り、ゆっくり飲む。
チビ チビ
「うまいですねぇ〜〜……」
『現在のイーちゃん通帳』→120円
94
:
鈴木 怜『メカニカル・ライフ』
:2016/02/13(土) 23:47:32
「はぁ……はぁ……」
「んっ……くっ……」
夜。女の声が聞こえる。
その呼吸は荒い。
「も……むりぃ……」
夜。女の声が聞こえる。
吐息交じりのか細い声。
「なん……で……」
「さっき……まで……駅前やった……のに……」
街灯も何もない。
店があるにはあるがどこもシャッターが下りている。
「いやや……助けて……」
暗闇のアーケード街。月の明かりもなく、真っ暗だ。
そこに一人の女が倒れこんでうずくまる。
もぞもぞと身をよじり苦しそうに息を漏らしている。
95
:
牡丹『ウェイト・アンティル・ダーク』
:2016/02/15(月) 02:07:12
>>94
「ちょっとアンタ! 一体どうしたっての!?」
駆け寄ってきたのは、同じ年頃の女だ。
弱っている鈴木を見て、何かを察したように、素早く周囲を見渡す。
「キモチ悪〜い変態に襲われたとか? それとも野犬?
どっちにしろ任せといてっ、アタシこう見えても体力には自信が……」
そう言ってジャージの裾をまくる。
細身だが引き締まった腕が覗く。
96
:
葦原 上緒『ゴー・マザファッカゴー』
:2016/02/15(月) 02:08:19
>>95
人違いだ。
97
:
鈴木 怜『メカニカル・ライフ』
:2016/02/15(月) 23:22:45
>>95-96
「んっ……んっ……くっ……」
「あ……」
声のした方へと顔を上げる鈴木。
乱れた息も整えず、言葉を紡ぐ。
「か……カバンなか……」
鈴木の足元に肩掛けのカバンが落ちている。
口は開き、中の物が出そうになっている。
「スマホ……とってぇ……」
そう言うと鈴木は腕を伸ばす。
カバンの方に、ではない。
葦原の方へだ。
「はぁ……はぁ……」
「た……すけ……」
鈴木の白い腕が震えながら絡みつこうとする。
葦原はこのままでは抱きしめられてしまいそうだが、どうする?
98
:
葦原 上緒『ゴー・マザファッカゴー』
:2016/02/15(月) 23:31:07
>>97
「だっ、大丈夫スか?? 飲みすぎ?」
尋常ではない鈴木の様子に、ただことではないことを察知する。
「カバン? カバンの中を見ればいいの?
ウ〜〜ッ……他人様の秘密を盗み見るようで気は進まないけど……
そんなことを言っている場合じゃないってことは分かった! 本人の許可もあるしね」
そーゆーわけで、躊躇なくカバンに手を伸ばし、スマホの手触りを探る。
「ン?」
蛇の如く絡み付いてくる鈴木の腕に……
「ほっ!」
ガッ シィイイ ン !!
肩を入れ、体重を預かるようにして身体を支えた。
正面から向き合って合体するような体勢になるだろう。
そのまま片手でカバンを漁りつつ、もう片方の鈴木の背をさする。
「おー、よしよし。もう大丈夫スよー」
99
:
鈴木 怜『メカニカル・ライフ』
:2016/02/15(月) 23:44:44
>>98
「飲ん……でっ……へんよ……」
苦しそうだ。
長い癖のある黒髪は地面につき、来ている服も地面で擦られ汚れている。
「大丈夫……?ほんまに……?」
自分に言い聞かせるように大丈夫大丈夫と口にする鈴木。
その体は震え、呼吸の乱れは一向に治らない。
「はぁ……お姉さん……ふぅ……んっ。」
「肌……きれぇ……」
すりすりと額をこすりつける鈴木。
なにか、硬いものが葦原の手に当たる。
長方形の固形物。
握ってみれば、それがスマホである可能性が高いことは一瞬でわかるだろう。
100
:
葦原 上緒『ゴー・マザファッカゴー』
:2016/02/15(月) 23:56:26
>>99
「大丈夫大丈夫、お姉さんがいるから怖くないスよー」 ポンポン
背中を擦りながらスマホを取り出して、鈴木の手に握らせる。
「そんなワンちゃんみたいにうずくまってないで、とりあえず立てる?
ここで座ってちゃあ汚れっちゃうし……
ひとまず『ベンチ』行こ。ほーら、足に力入れて。それともアタシ負ぶろうか?」
鈴木の身体を支えている腕に力を込め、持ち上げようとする…。
(し、しかし……傍から見るとちょっとアヤシイ絵だな、こりゃあ……)
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