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小説書いて〜!【何の小説でもいいよ!オリジナルでも!】
1
:
奏音
:2015/05/23(土) 08:27:32
ここは小説を書く人が集まる場所です(((o(*゚▽゚*)o)))
きた人は小説書いてください>_<
荒らしは禁止ね*\(^o^)/*
16
:
涼音
◆FjOpeTE2Ts
:2015/05/27(水) 20:12:47
次はギャグ?
17
:
紗凪
◆WfR3UlJhb.
:2015/05/27(水) 22:53:35
ギャグ……なのか…?
続き
自分の息が荒いのが分かる。
数分全力で走って、肩で息をしながら辿り着いたのはあの日の海。
岩の上に同い年くらいの少女が笛を吹いていた。
「……君は…」
「今晩は。名乗るなら、まずあなたからじゃないの?」
「…僕はユーリィ。君は?」
「……私はヴィーナ。 外人よ」
その自己紹介に少し違和感を感じた。
しばらくその違和感を探っていたが、やがて諦め頭の隅に追いやる。
「綺麗な笛だね。君の?」
「…うん、大切な人の形見」
「へぇ……じゃあ、僕が幼い頃聞いた笛の音は、その大切な人が吹いてたんだ」
口に出して、胸がツキリと痛んだ。
形見、と言うことはその人はもう亡くなっていて__
_____分かっていたけれど。
8年間探していたのはその人だけど、
きっと生きていると思って探していたけれど、
やっぱりその人はいないわけで。
そんなこと、知ってるわけで。
だって_____僕の母が殺したんだから。
18
:
名無しさん(荒しさん?)
:2015/05/29(金) 20:27:44
う…うまい!
うまいよ〜(((o(*゚▽゚*)o)))言うことなし!続ききになる〜(*^◯^*)
私も小説書こうかな*\(^o^)/*
どんなのがいい?
19
:
涼音
◆FjOpeTE2Ts
:2015/05/29(金) 20:43:54
誰ー?( ・◇・)?
20
:
奏音
:2015/05/29(金) 21:45:07
あっ私だよー*\(^o^)/*
21
:
涼音
◆FjOpeTE2Ts
:2015/05/29(金) 23:30:21
そっか。
22
:
紗凪
◆WfR3UlJhb.
:2015/05/30(土) 10:32:36
続き気になる!? あわ
23
:
奏音
:2015/05/30(土) 11:59:07
どんな小説がいい〜?
24
:
涼音
◆FjOpeTE2Ts
:2015/05/30(土) 15:55:24
あわって?
25
:
紗凪
◆WfR3UlJhb.
:2015/05/30(土) 16:41:14
あわは気にしないでww
26
:
矢音◇
:2015/05/30(土) 21:32:09
あわてる?
27
:
紗凪
◆WfR3UlJhb.
:2015/05/30(土) 22:42:00
あわわって言いそうになったのよ←
続き
「……あなたは?」
「…僕はつき…っ」
「つき?」
「外人だよ」
危ない。月人と言いそうになった。
月人は人を殺す。だから嫌われる立場にある。
「月、か……私、月人は嫌いよ」
ほらきた。
さすがに慣れているとはいえ、こたえる。
「……どうして?」
「その大切な人を月人が殺したからよ」
28
:
涼音
◆FjOpeTE2Ts
:2015/05/31(日) 19:50:10
そうゆうことーーーΣ(゜Д゜)Σ(゜Д゜)Σ(゜Д゜)
29
:
紗凪
◆WfR3UlJhb.
:2015/06/02(火) 17:19:21
何がだww
30
:
リュウ
:2015/06/02(火) 19:41:03
オリジナルなんて珍しいな。
31
:
紗凪
◆WfR3UlJhb.
:2015/06/02(火) 19:52:29
でしょ?ww
32
:
涼音
◆FjOpeTE2Ts
:2015/06/03(水) 20:56:30
りゅーちゃんのっ♪絵描きうたぁぁぁ。作ってみたw
33
:
ミカチー★
:2015/06/03(水) 21:04:02
ナニナニ?←
34
:
紗凪
◆WfR3UlJhb.
:2015/06/03(水) 21:11:11
聞きたいっ!!
35
:
奏音
:2015/06/03(水) 22:06:10
どんなの〜?気になる〜(((o(*゚▽゚*)o)))
36
:
夏渚
◆U3ytEr12Kg
:2015/07/17(金) 15:52:57
久し振りに続き書くw
その言葉は思ったよりも重く、心にのしかかった。
気を取り直して話題を変える。
「君は?村人??」
「…私は…ヴィーナ。外人よ」
「外人か…」
少し違和感を感じた。
その違和感を暫く探っていたが、やがて諦めて放り出す。
「…ヴィーナは、何しにここに来たの?」
ヴィーナは、数秒間黙ってから答えた。
「モノを、探しに来たの。大切な、宝物」
「宝物…?」
「数年前、奪われたのよ。取り戻しに来た。」
「ふぅん____!」
ある提案を思いつく。
「ねぇ、それ、僕も付いて行っていい?」
「…え!?で、でも…」
「いい?決定!!」
「ええええー!?」
自分勝手なユーリィに、翻弄されるヴィーナ。
「…まぁ、いいわよ…」
「よし!じゃあ、僕の泊まってる宿に行こうよ」
「ええ」
そして、歩き出すとヴィーナな突然クスクスと笑い出した。
ユーリィが怪訝そうな顔をする。
「…どうしたのさ?」
「…だって…へんなの。会ったばっかりの人なのに…」
「いいじゃないか。べーつーにー。」
37
:
夏渚
◆U3ytEr12Kg
:2015/07/18(土) 17:51:25
その不貞腐れた様子に再び笑い出した。
そして、微笑む。
「あなた、面白いのね。」
「……っ、そうか?」
不覚にもドキッとするユーリィ。
一瞬詰まってから聞き直した。
「そうよ。笑ったのなんて久し振り…」
「…それは、悲しいね」
「え?」
急に真面目な顔をするユーリィに、次はヴィーナが怪訝そうな顔をする。
「…だって、今まで楽しくなかったってことだろ?それは悲しいよ」
「……そうね。でも、あなたのおかげで今は楽しいわ」
「…今はじゃなくてこれからもな」
「…うん!」
そして2人で夜遅く帰ったのち。
ユーリィがシーヴァに怒られたのは言うまでもない。
38
:
夏渚
◆U3ytEr12Kg
:2015/07/18(土) 17:52:26
よし、バッカバッカと更新しよう。
アホみたいに更新しよう。
10コメくらい。
39
:
夏渚
◆U3ytEr12Kg
:2015/07/18(土) 17:53:36
▽
『お母さん…っ!!』
『ヴィーナ…』
海の奥底で誰かが倒れている。
綺麗なヒトだった。
『ヴィーナ…あなたは優しい子…次に皇女になるのにふさわしい子よ」
『嫌!!お母さんがいなくなるなら、皇女になんてなりたくない…』
小さな子どもが嫌々と首を振る。
その子どもの瞳からは涙が零れていた。
『最期くらい笑って…?お母さんは悲しいわ』
『嫌よ…こんな時になんて笑えない…!!』
『ヴィーナ…』
泣きじゃくる幼子を撫でてから、スゥ…と泳いで何かを取りに行く。
しばらく経ってから戻って来たその手には綺麗なオカリナとペンダントが握られていた。
『これを受け取りなさい。お母さんの大切なものよ』
『ふぇ…?わぁ…綺麗…!!』
やっと笑った幼子を愛おしそうに見つめてから、オカリナを手に取った。
『一曲くらい吹けないといけないわね…お母さんの大好きな唄を教えてあげるわ』
『うん…!!』
『あなたは賢いから、すぐに覚えられるわ』
そして、唄を吹き始めた。
『♪〜*♪♪〜♭〜*♯』
それから一週間後。
幼子は第一皇女となった。
40
:
夏渚
◆U3ytEr12Kg
:2015/07/18(土) 17:54:18
◇ ◇
「_____っ」
ガバッと飛び起きる。
隣で寝ているユーリィを確かめてから、ホッと息をついた。
「隣に誰かがいるって、こんなにも心強いのね…」
あの日から、隣には誰もいなかった。
最初さ淋しかったものの、すぐに慣れた。
母みたいに心が綺麗なヒトはいない。
「でも、私はいつかここからいなくなる…その時私は、耐え切れるのかしら?」
うんうんと唸ってから出来ると決めた。
なんとかなるだろう。
「寝れないわ…海にでも行こうかしら」
オカリナを手に取り、海へ向かった。
41
:
夏渚
◆U3ytEr12Kg
:2015/07/18(土) 17:56:01
「♪〜*♪♪〜♭〜*♯」
潮風が1人の月人にこの唄を届けた。
その月人はガバリと飛び起きる。
「…っ、ヴィーナ」
隣にいるはずの人がいない。
急いで音の方へ駆けていく。
出会った時のように、
岩に座ってオカリナを吹いていた。
「♪♪*〜♭♪*〜♯」
「きっ……」
綺麗だ。
長い睫毛は今は伏せられており、
サラサラとした髪は潮風になびいている。
あの人に似ていた。
もしかして、あの人の娘なのかと思うほど。
「いいや」
追い求めたヒトは海人で。
その海人はもういなくて。
8年間探し続けたのに。
密かな期待を抱いて探し続けて来たけど
やっぱりいるはずなんてないんだ。
「…僕が…っ僕の母さんが…」
殺したんだから。
朝にも自覚したところなのだが、
その事をユーリィは忘れてしまっていた。
42
:
夏渚
◆U3ytEr12Kg
:2015/07/18(土) 17:57:13
目の前の現実から目を逸らし、
ずっと探し続けて来た。
「…ヴィーナとの旅を楽しもう…そうだ。」
聞きたいことがあった。
ずっと。
何故その唄を知っているのか
唄の名前は何なのか
他にもいろいろある。
今までの暗い考えを吹き飛ばし、
真っ直ぐにヴィーナのところへと向かった。
「♪*〜♯♪〜* .」
こちらに気付いて演奏をやめた。
笑顔で手を振ってくれる。
「寝ていたのではなかったの?」
「起きた。寝れなくて」
ふふ。一緒だ。と彼女は笑った。
つられて僕も笑う。
「ねぇ、どこでその唄を知ったの?」
「えっ……と、」
彼女の顔に一瞬影が出来た。
それに気付いたユーリィは慌てて取り繕う。
「あ、嫌だったら言わなくていいんだ。ちょっと気になっただけだから…」
「…ううん。いいの。これはね…」
無理に言わせてしまった。
そんな罪悪感から逃れるようにヴィーナの話に聞き入った。
「私が、この国に来た時、ある人からもらったの。とても綺麗な海人だった。」
「へぇー…」
「そして、一曲くらい吹けないとね。って聞かせてくれた。」
「…分かった。話してくれてありがとう」
そして、聞きたかったことをもうひとつ聞く。
「その唄は何て名前?」
「月唄よ」
「月……?」
ヴィーナは月が嫌いなはずなのに。
どうして好き好んで月の唄を吹いている?
その疑問をそのままヴィーナに伝えた。
彼女は少し泣きそうになった。
「…泣き……!? 大丈夫? 嫌なら本当に言わなくても……」
「月…が、嫌いなはずなのに。私はこの唄を吹くたび月を好きになる」
「え…………」
遂に、ヴィーナの瞳から涙が零れ落ちた。
「月は好きよ。でも、月人は嫌い」
「なんでそんなに月人が嫌いなの?」
ヴィーナは少し間を開けて答えた。
「月人があの人を殺したからよ」
43
:
夏渚
◆U3ytEr12Kg
:2015/07/18(土) 17:58:19
ドキリ、とした。
ヴィーナの凛とした瞳からは、確かな意思がこもっていた。
“復讐する”と。
「……なんで、そんな事を……」
「おかあ……あの人が教えてくれた。私を殺したのは月人よ、って」
「…………」
「だから私はあの人を殺した人を殺す。殺した人がいないなら…その身内を」
「……っ!!」
図星だった。
もうその“殺した人”はいない。
その殺した人はユーリィの母であって。
その身内はユーリィと父であって。
父はいなくて。
じゃあ、僕が殺されるのか?
「や、めようよ。人殺しは罪…」
「なんで? 月人は人をたくさん殺しているじゃない」
「……月人が殺しているのは悪人だ!!」
「どうしてそんなに止めるの!?」
言葉が止まった。
そりゃ、殺されたくないからだ。
でも……
「ヴィーナが罪人になってほしくないから___」
嘘ではない。
この気持ちも確かにある。
「……っ、ごめんユーリィ。心配してくれたのに……」
「いいんだ。_____じゃ、」
不意に、空から竜が落ちてきた。
そう。落ちてきた。
44
:
夏渚
◆U3ytEr12Kg
:2015/07/18(土) 18:00:04
「落ちてきた!?」
「うん。落ちたよ」
「…君は空人?」
明らかに人間の形をしているそれは、
竜の羽根を生やしていた。
「そうだよ。僕は空人。人間だけど」
「…モンスターか?」
「突然変異。別に、悪人じゃないよ」
モンスターを排除するのも月人の役目。
もしそうならすぐにでもシーヴァに言って排除したが、
その必要は無かった。
「…!! 目、痛そう…大丈夫?」
ヴィーナが、空人の目が片方傷を負っているのに気付いた。
よくよく見れば傷はもう塞がってあとになっている。
「……僕は、こんなナリだから………親にも捨てられたし、仲間からも虐められた」
「そ、うなの……ごめんなさい」
「謝ることじゃないんだ。運命は、変えられない」
そして、突然切り出した。
「空からずっと君たちの会話を聞いていたよ。僕も、仲間に入れてくれないだろうか?」
「……いいよ! 大歓迎!!」
空人の願いに、ヴィーナはすぐに応えた。
パッと目を輝かせる空人。
「じゃあ、これからよろしく!! えーと…」
「あ、僕はルリ。よろしくね」
「ルリちゃん、よろしく!」
「ルリでいいよ」
そのやりとりを、ユーリィは警戒しながら見ていた。
45
:
夏渚
◆U3ytEr12Kg
:2015/07/18(土) 18:00:57
「……リィ………ユーリィ!!」
「わっ!? え、何ヴィーナ」
「もー。やっぱり聞いて無かったんじゃない。」
「ごめん……」
いいわよ別に。とヴィーナが焦りながら言う。
リルは、不思議そうにその光景を眺めていた。
「で、何の話?」
「あ、そうそう。リルが、泊めてくれないか、って」
「宿がないのか?」
「そうなんだよねー。僕としては、外で寝てもいいんだけど……」
そう言ったリルに、鋭い叱責が飛んだ。
「ダメよ!! 風邪引いたらどうするの!」
「……お分かり?」
「大変よく分かった。」
空の上では、月がぼんやりと光っていた。
46
:
夏渚
◆U3ytEr12Kg
:2015/07/18(土) 18:02:03
「でも、部屋数は大丈夫なの?」
「ああ。シーヴァが1人で一部屋使ってるから、そこに乗り込んだらいいだろ」
「分かった。 ルリ、一緒に寝れるよ!!」
その言葉にユーリィは首を傾げた。
「……なに言ってるんだ? ルリはシーヴァと一緒だぞ」
「なに言ってんの!! ルリは女の子だよ?」
「まぁ、確かに一人称僕だから……」
ただいまユーリィの脳内は真っ白である。
そして、ルリの遠慮がちな呼びかけで我に帰る。
「おっ…………女ああああ!?」
「馬鹿じゃないの」
夜の海辺に、スパーンッ!!といういい音が響き渡った。
47
:
夏渚
◆U3ytEr12Kg
:2015/07/18(土) 18:02:55
「……また……拾ってきたんですか……」
「すまないなシーヴァ。お前の平穏はもう終わりだ。」
「全ッ然誠意が感じられないんですけど?」
「気の所為だ」
あっさりと酷いことを言うユーリィをみて、
ルリがやっぱり僕は……と言いかけたが、ヴィーナがその先を察してまたもや止めた。
「分かりましたよ……面倒ごとは起こさないで下さいね、お二方」
「何よそれ。 ユーリィじゃなるまいし」
「どういう意味だそれは」
「それはそうですね」
「お前もか!!!」
ルリが耐えきれず噴き出す。
そのまま腹を抱えてクククと笑っているのをみて、ユーリィは憤然と怒り出した。
「ルリ……そんなに笑ってあげちゃ可哀想よ…」
「ヴィーナ!! 笑うな!!!」
「くっ………くっくっくっく」
「ルリいいいいいい!!!!!」
48
:
夏渚
◆U3ytEr12Kg
:2015/07/18(土) 18:05:59
「ごっ…ごめんよユーリィ…くくっ…」
謝りながらも笑いの収まらないルリに、
ユーリィはやれやれと肩を落とした。
「さ、もう寝ましょうよ?」
「マイペースだな。」
「何か言ったかしら?」
「いえ何も」
一応、月人の1番偉い人なのだが。
面目はどこいった。
「お前らと一緒にいると自分が見えなくなるわ」
「ユーリィ?」
母が死んでから何時もこの世界の頂点に立っていた。
“月人”のユーリィは冷酷非情で恐れられていた。
「…いいじゃない。新しい自分をつくれば」
「…え?」
何か、わかったような物言いだった。
ユーリィはそんな事には気付かず、しきりにヴィーナの言った事を脳内再生していた。
「…私、いい事いった…!!」
「雰囲気ぶち壊しだな」
キラーンと目を輝かせてドヤ顔するヴィーナに、呆れながら言ってやった。
何よーと、頬を膨らませて拗ねるヴィーナを
少し可愛いとか思った。
「はいはい。お邪魔虫は退散しますよー」
「「はぁ!?」」
「そうですね、おやすみなさいユーリィ様」
「ちょ……ちょっと待て!!」
パタンと扉を閉める付き人を追って、
鍵をかけられる前に慌てて部屋に入った。
49
:
夏渚
◆U3ytEr12Kg
:2015/07/18(土) 18:06:56
「おいっ! シーヴァ!! 何するんだ!」
「しぶといですね」
「お前俺を追い出すつもりだったのか……」
そんなつもりは。とシーヴァがしれっと答える。
ユーリィは頭を抱えている。
「お前なぁ…もうちょっと主に対しての礼儀をだなー…」
シーヴァは、不服そうにチラッと見てからボソリと漏らした。
「この歳で13歳に説教されるとは思ってませんでした」
「はぁ!? そんなに歳離れてないだろう…」
「そうですね」
「棒読みヤメロ」
シーヴァは見た目20代である。
1度ストレートに聞いてみたのだが、ストレートに教えませんと言われた。
「…まったく……あーもう寝るぞ」
「畏まりました」
「イキナリだな……」
ぶつくさ言いながら電気を消すユーリィ。
その姿を見て、シーヴァはまたボソリと呟いた。
「お休みなさいませ… ルナ様」
50
:
夏渚
◆U3ytEr12Kg
:2015/07/18(土) 18:08:41
* * *
チュンチュンと鳥の鳴き声が聞こえる。
ユーリィは目を覚ました。
「……ん………おはよう、シーヴァ……」
言ってから気付く。
隣にあの忠実な付き人がいない。
「……な、どこに……シーヴァ!?」
部屋中をくまなく探しても見つからない。
堪らず部屋を飛び出し、少し逡巡したのちヴィーナ達の部屋に入る。
現在は朝の6時。まだ少し早いかと思われる時間帯。
2人はまだ寝ていた。
そっと扉を閉め、カーディガンを羽織って宿を出る。
そして、海へと向かった。
「……一体どこに行ったんだあいつは……」
不安になると海に行く癖があるのにユーリィは気付かない。
もちろん、自分が今不安になっているのだとも気付かない。
そして、目的地で目的の人物を見つけた。
「シーヴァ。こんなところにいたのか。」
「……ユーリィ様? 今日はお早いのですね。驚きました」
「様を付けるなと言っている……」
慌ててこちらを振り向く付き人を、何と無く追求するのをやめた。
何故ここにいるのか______疑問に思ったが、聞いてはいけない気がした。
「…帰ろう。そろそろお腹減った」
「そうですね……」
その場を動かずにじっと見つめられているユーリィが、怪訝そうな顔をした。
「どうしたお前。何か最近変だぞ」
「変ですか?」
「そうだ。普段は鍵など閉めようとしないし、棒読みしたり。お前らしくない」
「はぁ…」
それに、とユーリィは憤然と続けた。
「“ルナ様”と呼んだりしない」
「……気付いておられたのですか。 黙っていたなんて酷いですね」
「どうしたお前。“月人としての僕の名前”を言うなんて。それに、その名前をヴィーナ達の前で言うなよ。バレる」
「わかりました」
“ルナ”という名前は月を表す。
この世界では、月人の頂点を示す名前だ。
「話せ。何があった。」
「……変わりましたね。ユーリィ様は」
「は?」
「やわらかくなられた。色々な面が。 以前はあんなに冷徹でしたのに」
「そういう事を聞いて……まぁいい。」
やわらかくなった、と言う言葉を頭の中で繰り返しリピートした。
「……やわらかく、か……ヴィーナのおかげじゃないのか?」
「そうですね。あの方は不思議だ。 まるで…」
「言うな。僕も必死で否定している。」
ならば、とシーヴァは頭の中で続けた。
まるで海人の第一皇女の娘のようだ。
と。
51
:
夏渚
◆U3ytEr12Kg
:2015/07/18(土) 18:09:34
だいぶ更新したなー。
52
:
リュウ
◆isnvFtU1Oc
:2015/07/18(土) 19:39:12
しすぎだろww
しかも37〜50までの時間17分w
どんだけ早打ちだよwwww
てかありえねえだろwwww
53
:
夏渚
◆U3ytEr12Kg
:2015/07/20(月) 00:31:37
え、だってコピーしたもん。
54
:
夏渚
◆U3ytEr12Kg
:2015/07/20(月) 13:49:12
読む気がなくなる更新の仕方←
55
:
夏渚
◆U3ytEr12Kg
:2015/07/20(月) 13:51:20
シーヴァは知らない。
その第一皇女が亡くなった事を。
「さぁ、戻りましょう。そろそろお嬢様達が起きます」
「シーヴァ。遅かったみたいだぞ?」
ユーリィが後ろを向いて指差す。
やんごとなき方だからこそ、出来ることだ。
「ユーリィ!! シーヴァさぁーん!!」
「探しましたよ。2人とも居なかったので」
ヴィーナとルリが駆けて来た。
2人とも寝巻きのままで、シーヴァは頭を抱える。
それをみたユーリィは、少し微笑ましく思った。
「……ユーリィが笑ってる………」
「本当ですね。珍しい」
「なんだその絶滅危惧種でも見るような目は」
「素晴らしい例えだね。まさにその通りだよ」
ジトリとした目線を綺麗にスルーして、ルリはヴィーナと帰っていった。
嵐のように来て、嵐のように去っていく。
こんなにもこの言葉が似合う人は見た事がない。
56
:
夏渚
◆U3ytEr12Kg
:2015/07/20(月) 13:52:07
「さぁ、帰りましょう」
「そうだな。」
いつもは無表情の付き人が、若干笑っていた事に驚きながら帰路に着いた。
「おっそーい!! 早くしなさいよ」
「わっ、まだ居たのか!?」
「当たり前じゃない。さぁ、帰るわよ」
ヴィーナに手を引っ張られる僕に、苦笑いをしているルリ。そして必死に他人のふりをしているシーヴァを見て
ユーリィは少し笑った。
57
:
夏渚
◆U3ytEr12Kg
:2015/07/20(月) 13:53:34
はい、説明し忘れていた説明((意味不
急に悪人とか月人とかわけワカメだと思うので
説明しまーす
Now loading...
58
:
夏渚
◆U3ytEr12Kg
:2015/07/20(月) 13:55:02
ここでは、“種族”が“国”をなりたたせている。
主に5つの種族がいる。その種族ごとに、役割が決まっているのだ。
月人…生命を生む、消す(意図的)
空人…季節、天候を正常に働かす
海人…時間を正常に働かす
村人…経済を発展させる
外人…他から来た者。主に雑用
月人や村人は人の形をしており、
海人は人魚、空人は竜。
外人はそれぞれである。
たまに、違う種族どうしで子供を産むと、
悪人となるモンスターが生まれる。
その様な者を消すのも月人の役目だ。
よって、違う種族どうしとの交際は禁忌となっている。
そして、それぞれの種族で1番偉い人は
人の前についている月、空、海、村、外を侮辱してはいけない。
月人なら月を、空人なら空をという風に
自分の種族の象徴であるものだけがいけないのだ。
侮辱すれば、その侮辱されたものが消える。
これだけは絶対に犯してはいけない禁忌だ。
59
:
リュウ
◆isnvFtU1Oc
:2015/07/26(日) 21:46:52
ああ……読む気無くすww
60
:
姫華
◆FjOpeTE2Ts
:2015/07/27(月) 05:40:00
そう?私は楽しいよ!
61
:
リュウ
◆isnvFtU1Oc
:2015/07/27(月) 09:26:06
そう?良かったな、さなww
62
:
紗凪
◆U3ytEr12Kg
:2015/07/28(火) 12:04:41
>>60
ありがとう!!(リュウはスルー)ww
63
:
紗凪
◆U3ytEr12Kg
:2015/07/28(火) 12:09:45
そうした、ほのぼのとした1年が過ぎた。
ユーリィ達は、皆ずっとその関係が続くと思っていた。
「ヴィーナ、あるか?」
「ここも無いみたい……一体どこに隠したのかしら?」
「他に当てはないの?」
「無いわ……完全に行き詰まりよ」
1年間、ずっとヴィーナの大切な物を探し続けて来た。
だが見つかる気配は無く、夜の海でヴィーナの笛を聞く習慣が出来た。
「じゃあ、僕は戻るよ。」
「ああ……いつもすまないな」
「大丈夫。僕だって一人でやりたいことあるしね。」
「ルリ、すぐ行くわね!」
待ってるよ。と手を振りながらルリは宿に帰っていった。
シーヴァももう戻っている。
「♪〜*♪♭〜♪*〜♯」
いつもとは違うフレーズだった。
気になって聞いてみると、特に理由は無いらしかった。
「また、泣いてる……何でそんなに毎日……」
「っ、言ってなかった?」
「聞いてない」
そう、ね……とヴィーナは1年間隠していた事を話してくれた。
その隣でユーリィはヴィーナの涙を見つめながら聞いていた。
「これを吹いている間が一番、あの人を思い出せるの……毎日吹くって約束したし……」
「偉いな、ヴィーナは」
「あと、月を見るとあの時の風景が思い出せるから……悲しいけど、忘れてはいけない事…」
「…………悲しい、か……」
ユーリィは、何も考えずにそのまま言葉を出した。
懸命に押し止めてきた言葉を。
「そんなにも君を悲しませるのなら、月なんてなくなってしまえばいいのに」
言ってから、気付く。
絶対に犯してはいけない禁忌を、いとも簡単に破ってしまった事_____
「しまっ……!!」
バキン、と月が真っ二つに割れ、海に落ちた。
64
:
紗凪
◆U3ytEr12Kg
:2015/07/28(火) 12:11:27
「何っ!? 月が……」
「しまった……クソ、どうすれば…」
「ユーリィの所為なの!? っま、まさかっ……」
ヴィーナの顔が青ざめる。
ユーリィはハッとし、続きを待った。
「月人、なの……!?」
「……黙ってるつもりだったのに」
これで、一緒にはいられない。
ユーリィはそう思って、ヴィーナに伝えた。
「……ごめん、もう離れるよ。月も戻さないといけないし……」
「何で離れるの? 別に、殺した人じゃないでしょ?」
「……そうだよ。」
嘘を吐いた。また。
本当は離れたくないのであろう、ユーリィは言い訳をしようとした。
ヴィーナは外人だからか、月人の頂点に立つ人しか禁忌を犯してはいけないと知らない様だ。
「なら、大丈夫よ!! 月、私の所為でしょ……? 私があんな事言ったから。 ずっと甘えて……でも、もう限界……」
「ヴィーナ?」
最後の言葉は意味が分からなかった。
何の限界なのか、問いただしたかったが、ユーリィは必死で止めた。
「……ごめんっ、ユーリィ。 もう……っ」
そこでユーリィは違和感に気付く。
帰って来たのも遅かったが、結構ここにいる時間も経っているはずなのに……
「太陽が、昇らない_____?」
海人は、時間を操る。
65
:
紗凪
◆U3ytEr12Kg
:2015/07/28(火) 12:13:03
「私も……隠していた事がある……」
嫌な予感がしていた。
頭の中で警報がなっている。
聞いてはいけない、と……
「私ね、海人なの……」
「……っ!!」
なら、なら……この子は、第一皇女の…
「本名は、ヴィーナ・マーフォーク」
マーフォークは人魚を表す。
ただ、ヴィーナという名前は嘘を付いていない事が嬉しかった。
「なのに、僕は……」
そんな言葉も聞こえないようで、ヴィーナは続けた。
「海の国…<ocean country>の第一皇女よ」
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