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ながされて藍蘭島なりきりスレ
12
:
名無しさん
:2016/12/07(水) 11:12:28 HOST: softbank126028054114.bbtec.net
ライフィセットが弾んだ声を上げ、手が離れた。髪が少し引っ張られているような感覚があったが、毛先まで一本の紐のようにまとまっているので、形にはなっているようだ。
「ぶっ」
珍しくアイゼンが吹き出した。喉の奥でくつくつと笑う。
「あっ、アイゼン……!」
「なんだ、どうした?」
「ロクロウ、鏡見てこい」
「応!」
「だめっ、ロクロウ、だめ!」
俺が立ち上がるぎりぎりで、留めていた紐がほどかれ、髪をわしゃわしゃとかき混ぜられた。
「あっ、ライフィセット、やったな」
「ロクロウの素直な意見を聞いておいたほうが、よかったんじゃないか」
「もう、アイゼンの感想でよくわかったよ、もっと練習する。だけど、今日はもうおしまい、ロクロウ、ありがとう」
「応!」
ライフィセットが櫛の手入れに洗面所に行った。俺も今日はもう寝るか。徳利に残った最後の一杯を飲み干して、食いかけのイモケンピは袋に仕舞う。
「……お前も、よく付き合ってやるもんだな」
ぽつりと溢したアイゼンは、呆れで覆った瞳の中に、隠しきれない情を滲ませている。だからこの男は穢れを溜めて、自らを袋小路に追い込むんだろうなあと思った。だがそれが、アイゼンの呼ぶ《舵》なんだろう。ならば俺がとやかく言う理由もなかった。
「応! これでも多少は分かっているぞ。斬ることだけじゃないんだ、俺のやりたいことは」
まあ、大体は斬ることだけどな。そこまで言わずとも、アイゼンは、やれやれだ、と肩をすくめた。
「アイゼン、ロクロウ! 寝る前にはちゃんと歯を磨かないとだめだよ!」
ライフィセットが洗面所から顔を出す。おっと。そう言われちゃあ行かないわけにはいかない。女衆に告げ口されるのは恐ろしい。
「……どちらが年上か分からんな」
「その言葉、そっくりそのままお前に返すぞ、アイゼン」
アイゼンものっそりと立ち上がって、洗面所へ向かう。寝巻きなので、その背中には同然、裂け目がない。
俺だって少しは思うところもある。
この暖かさが、もうしばらく続けばいいというくらいには。
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