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房州軌道物語

34兎の集会@虚妄の宴:2004/03/28(日) 00:13
つね「博さん、都賀まで何しに行ってるんだい」
梅太郎「ほらね、こないだっからウチで預かってる喜美雄君って子、知らないかい」
つね「あぁ、あの子だろ、何だか陰の薄い」
梅太郎「そうなんだよ。真面目だけどロクに口を聞かない子でさ」
竜造「で、その喜美雄君がどうしたんだって」
梅太郎「こないだお袋さんが亡くなったんだって電報が来てね、帰りたいのは山々だけど、あの子オヤジさんに勘当されて出てきたそうなんだよ」
つね「その子がそう言ったのかい」
梅太郎「そうじゃぁないんだよ、喜美雄君のお姉さんって人がいてさ、一度ウチに挨拶に見えたんだけどね、これがまた奮い付きたくなる美人でさ」
竜造思わず身を乗り出す。
梅太郎「その姉さんから一通りの事は耳にしたんだよ。随分複雑な事情があるらしくてね」

―客が店を出る。

さくら「ありがとうございました」
つね「そんで博さんが付き添いで行ってるってのかい。社長が行ってやれば良いじゃないか」
竜造「そうだよ。現にこうやって油売ってんだから」
つね「まぁ社長より博さんが一緒に行ってやった方が心強いかもね」
梅太郎「そりゃないよ。何たて今日は手形の〆切日だから、涙を呑んで博さんに行ってもらったって訳じゃないか」
竜造「…で、社長、その姉さんってのは」
梅太郎「そうそう、この界隈じゃちょっと見ないような美人でさ、竜造さんなんかまともに拝んだら罰があたる」
竜造「そうかぁ、俺ぁ罰が当ってもいいから拝んで見たいな」
梅太郎「竜造さんで罰が当たるんだったら、寅さんなんぞは地獄行きだ」
竜造「オイ、止しとくれよ、縁起でもねぇ」
つね「何馬鹿な事言ってんだよ。仕事しとくれ仕事」

―貝塚の駅前。駅舎の前には二本の棕櫚の木。埃っぽい広場。白っぽい小さな駅舎から出て来る博と喜美雄。

博「で、ここから君の家まではどうやって…」
喜美雄「…あの、車が迎えに来ます。あの、姉ちゃんからの手紙には…そう書いてありましたけど…」
博「そう、じゃぁ待ってみようか」

―間も無く二人の前に黒塗りの高級乗用車が止まる。ギョッとする博。


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