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大河×竜児ラブラブ妄想スレ 避難所2

354 ◆fDszcniTtk:2010/09/01(水) 06:35:13 ID:???
男である竜児の視点で言えば、コーヒーカップというのは決して楽しそうな乗り物ではない。これに乗ってクルクルと回る事に何の愉快があるのか、冷静に考えれば考えるほど不安になる。とはいえ、もちろんそれは相手相手次第だ。たとえば、能登と二人で乗ったとしよう。
いやいや待てと竜児は思う。想像するだけで面白くなさそうだ。もちろん相手が男だからというのが大きい。しかしそれだけではない。たとえば春田。なんだかあいつはコーヒーカップの上でアハハハハと意味もなく楽しげに笑っていられそうに思える。
それはそれで楽しそうなのだ。

とはいえ、やはり一緒に乗って楽しそうなのは、なんと言っても櫛枝実乃梨だろう。普段からニコニコと微笑みを絶やさない天使のような実乃梨の事だ。
こんなたわいもない乗り物にだってさえ、「高須君、これって何が楽しいんだい!」と、満面の笑みで笑いながら一緒の時間を過ごしてくれることだろう。やっぱりコーヒーカップは相手が重要なように思える。

じゃあ、相手として大河はどうなのだ?

と、思い至ったのは丁度二人の順番が回ってきた頃で、即座にその答えはもたらされた。

「なぁ、大河。何か不満でもあるのか?」

楽しげなアコーディオン音楽がスピーカーから流れる晴れた空の下、大河はにこりともせずに仏頂面でコーヒーカップに座っていた。正面に座った竜児としては居心地の悪いことこの上ない。おまけに動いているコーヒーカップからでは言い訳をして逃げるわけにも行かない。

「なによ。あんたまた私の気持ちを勘ぐって怒らせようってわけ?どんだけマゾなのよ」
「いや、そうじゃなくてよ」

わずかに目を眇めて殺気を放つ大河に、冷や汗を流しながら話を継ぐ。遊園地って楽しいところだよな、と思わず自問する。なんだか夏の終わりなのにこのカップの上だけ寒々しいのだが。

「お前、遊園地にデートの下見に来てるんだぞ。その仏頂面ぶら下げて北村とこれに乗るつもりか?」

想像して、思わず笑いそうになるのを必死でこらえた。笑ったら確実に殺されるだろう。それにしても、大河の暴虐に日頃から耐えている竜児ならともかく、北村にこの重苦しくも寒々しいコーヒーカップが耐えられるかどうか。


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