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仮投下スレ2

684鎧袖一触〜鎧の端の心に触れろ〜 ◆2XEqsKa.CM:2009/10/30(金) 21:08:28 ID:wOPEoI2k

『虫のいい話ですね。死者の蘇生? そんな世迷言を本気で信じていて、しかも自分も生きたい、と?』

「アクセサリーに説教されるようじゃ、俺もいよいよだな……。ああそうだ、白状するよ。俺は、帰りたかった。
 ハルヒのためだ、みんなのためだって口では言ってたし頭でも無理矢理そう思ってたが、本当はきっと、
 あの日常に帰って、何もかもを忘れたかったんだよ、そんな甘っちょろい考えだったから、【俺】だの夢だの、
 くっだらねえ現実逃避をうじうじ続けて、目的も手段もダメにしちまったんだろうなぁ……。
 でもよ、俺は何で責められなきゃいけないんだ? 俺はお前らみたいな戦いが日常の奴等とは違う、
 まともな人間だったんだよ。いきなり殺人鬼になんてなれるわけないじゃないか。ヒーローなんてもっと無理だ。
 だから俺はショウやスバルを偽善者と呼んで見下し、ナーガのおっさんには"様"をつけて服従した。
 芯のある奴を、真っ直ぐ見れなかったんだ……我ながら、情けないって思うよ。もう嫌だ……辛い……」

『自分を客観視することは更正への第一歩です。しかし貴方はまだ本当の意味で自分に向き合っていない。
 貴方がどれだけの心痛を感じていたかは理解しましたし、貴方の行動の動機も大方分かりました。
 しかし、貴方が殺した人にはそんな事は問題にはならない。貴方は現実に裁かれなければならない』

「現実なんて糞くらえだったよ。普通に考えれば死んだ人は生き返らないし、こんな事をした長門が全部を元通りにして、
 更に元のSOS団に戻るなんてことはありっこないって、最初ッから分かってはいたさ。でもそれを認めたら、
 俺には何も出来なかった。ナーガのおっさんを巨人殖装で殺したときに、長門に会ったんだ。その時、
 長門は俺に対して特に感情を見せなかった。いや、普段から感情を見せないのが普通な奴なんだが。
 それでも俺には、あいつが変わっちまったことくらいは分かる。それでも、もう戻れなかったんだ。
 その後、長門が俺の妹を殺したって分かってから、そこで初めて、長門の変化を実感した、そう思う。
 俺はもう何人も殺した。全部元通りになる、なんて馬鹿げた夢も捨てた。もうバトルもロワイヤルもないんだよ……。
 だからって死ぬのは嫌だ。殺すのも、うんざりだ。全部忘れて元の世界に戻れないなら、俺はどうすればいいんだ?
 もう、後の事を考えないで妄想レベルの希望にだけ進むなんて事は出来ない。自分の本心に気付いちまったからな」

『確かに、死んだ人間は蘇りません。貴方自身が殺したというMs.涼宮も。しかし、死者は無価値ではない。
 貴方からMs.スバルを守って死んだマッハキャリバーが決して無価値ではないように。
 Ms.涼宮も、親友だった貴方に今のような醜態を晒して欲しいとは思わないでしょう。
 死ぬのも殺すのも、現実逃避さえも嫌だというのなら、貴方はさながら悪夢のように彷徨うしかない。
 死んでいても生きていても同じ、無価値な存在になる。それはとても悲しいことです。だから、私達と共に来なさい。
 Ms.長門達に逆らい、勝利しましょう。そして貴方は仲間のいない貴方の世界に戻り、貴方の世界の裁きを受けなさい。
 それで初めて、貴方が殺したMs.涼宮達に、貴方は顔向けが出来る様になる、と私は判断します』

「そういう異世界じみた考えとは相容れないってんだよ……。 俺は普通の人間だと言ってるのが分からないのか?
 俺の生きてきた人生には、殺し殺され殺しあうなんてイベントはなかった。だからこそ、人を殺すってのがどれだけ
 おかしくて、許されないことかっていうのが分かるんだよ。俺はもう、お前たちの側にはいけない。
 俺は人を殺した。人を殺したんだよ……。お前らみたいな、戦いに明け暮れてるヒーローワールドの住民には
 分からないだろうがな、人間が人間を殺すってのは、普通の感覚だと在り得ないんだ。だから、俺ももう在り得ない。
 俺はもうどこに戻れないしどこへも行けないんだ。無価値な存在? ああそれでいい、それでいいからほっといてくれ。
 スバル達に伝えてくれ、俺にはもう構わないでくれってな。俺はもう疲れた。もう何も考えたくない」

『……』


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