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仮投下スレ2

662Monster(反逆者の結末) ◆5xPP7aGpCE:2009/09/12(土) 10:43:09 ID:HUBhMMTs

「し、小トトロ!! 気をしっかり持てや!! オレや! スエゾーや!!」

叫びながらスエゾーは既視感を覚えていた。
こんなモンスター見たことあらへんと思いながらやがては心当たりに辿り着く。
それはほんの数時間前、食料探しに博物館内部を巡っていた時にとある部屋で見た人形の姿。

「そ、そうや! あの展示品にソックリやないけ! 確か……エンザイムっつー名前やったで!!」

既にその姿はガイバーの体格を上回り、天井に届くまでになっていた。
スエゾーが最後にみたもの、それは視界を埋める巨獣の拳であった。




「う……ん、砂漠じゃない……俺は、戻れたのか?」

ぺちぺちと小トトロが顔を叩いている。
何かべっとりとしたものが顔に付いている。

晶は自分が博物館の硬い床に寝ている事に気付くとようやく悪夢からの帰還を悟った。

「スエゾー……? 雨蜘蛛さん……?」

まだ視界ははっきりとしない、寝ていた筈なのに身体もやけに疲労している。
どうやら長門は去ったらしい、小トトロが起こしてくれたという事はスエゾーも助かったのだろうか。

霧がかかったような視界を動かすと赤いシミのようなものが眼に留まった。
やがて視力が戻るに従い、そのシミが次第に輪郭を明瞭にする。
そして―――凄まじい血の臭いに気が付いた。

「あー……おじさん酷い夢みたよ〜」

雨蜘蛛も目を覚ましたらしく頭を抑えて起き上がる。
その声からするに晶に負けず劣らずの体験をしたらしい。

そこで雨蜘蛛は見た、壁を見て呆然と立つガイバーの姿を

壁は―――ある一点を中心に蜘蛛の巣のにようにひび割れが走っていた。
その一転は真っ赤で、今尚ボドボドと赤い液体を滴らせていた。
その直下に歪んだわっかが落ちていた。

破損しているが色形からして一目で首輪とわかる。


それは即ち、窪んだ穴にめり込んだ煎餅の様な肉塊が―――スエゾーである事を意味していた。


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