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仮投下スレ2

661Monster(反逆者の結末) ◆5xPP7aGpCE:2009/09/12(土) 10:41:08 ID:HUBhMMTs


彼らの悪夢が続く間、長門の措置は終わっていた。
パタパタと跳ね回る小トトロ、キョロキョロと周囲を見渡すスエゾー。
そして―――無言で二匹を見詰める長門有希。

「オレは……助かったんか、ホンマに元に戻ったのか?」

スエゾーは暫く戸惑っていた状況を把握するにつれ喜びを露にした。

「ハッ、アハハハハハハ!!!!!! なんちゅーいい気分や! なあ小トトロもそう思うやろ!!」
(こくこく)

だがそれも長続きはしない、スエゾーはすぐに怒りに顔を歪ませて長門に向き直る。
小トトロはその迫力に押されるように後ろに下がった。

「言っとくがな……お前に感謝なんかこれっぽっちもせえへんで! そもそもオマイら無理矢理オレ達を連れてきたのが原因やないか!!」

ツバを吐きながらスエゾーは長門をさんざんに罵倒した。
あれだけの目に遭いながら反抗の意志は失われて無いらしい。
それでも、長門は鉄面皮のように表情を変えなかった。

「貴方への対応については私達の間でも判断が別れた。本人が無意識に制限を破った行為をどう裁くかが問題になった」
「ああ?! 何ゆーとんじゃ、ボケェ!! ゲンキ達に謝らんかい!!」

スエゾーは訳の解らない事を言い出した長門に耳を貸さなかった。
このまま謝らなければ噛み付いてやるわ、といつでも飛びかかれる体勢をとる。

「結果は有罪、貴方にはここで死んでもらう」
「その為にわざわざオレの事を戻したっちゅうわけか!! 上等や、お前らの好きにされてたまるかい! 返り討ちにしたるわ!!」

先手必勝とばかりにスエゾーが飛び掛る。
だが、その一撃が当たる事は無かった。

「何や!! 何処に行ったんや!!」

スエゾーが気付いた時長門は部屋の反対側にいた。
それはまさしくテレポート、完全にスエゾーのお株を奪われる。

「貴方の相手は、彼」

長門がバチンと指を鳴らす。
その瞬間、スエゾーの背後からブチブチという異音が発生した。
視界もいきなり暗くなる、まるで巨大な影に包まれたかのような―――

「な、何や! お前ら、小トトロに一体何をしたんや!?」

増大する質量、異常な速度で形成される筋骨隆々とした肉体。
四つの瞳に黒光りする鍵爪、その体躯は雪の様に白く―――とてつもない凶暴さを内に秘めている。


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