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仮投下スレ2

640それは、侵してはならない「領域(ライン)」−−。 ◆igHRJuEN0s:2009/09/02(水) 20:21:06 ID:YrRABrO.
・・・・・・だとすれば、今まで草壁タツオだと思っていた人物は誰なのか?
主催者として放送をしていた草壁タツオと、ここで死んでいた草壁タツオは別人だとしたら、不可解さを通りこして不気味な話である。
まるで、亡霊を相手にしているようではないか。
途端に、主催者・草壁タツオの存在がスエゾーの中で得体のしれないものとなり、何がどうなっているのかわからないことに対してスエゾーは混乱せざるおえなかった・・・・・・








「−−そこで何をしているんだい」
「!!」

背後から突然、聞き覚えのある男の声が聞こえた。
とても混乱しているさなかで、今、その存在について考えていた者に声をかけられ、スエゾーと小トトロは心臓を跳ね上がらせる。
二匹は、背後にいる者の正体を確かめるべく後ろを振り向く。

「草壁・・・・・・タツオ!!」
「やぁ、こんばんわ、スエゾー君に小トトロ君」

背後にいた者は主催者の一人・草壁タツオだった。
驚くスエゾーと小トトロとは対象的に、まるで友人に挨拶するかの如く、フレンドリーな態度と姿勢でタツオは二匹に接してきた。
されど、口は笑っていても、眼鏡のレンズが光ってその先にある二つの眼がどんな形をしているかわからず、表情は窺い知れない。

(さっきまで気配はなかったんに・・・・・・コイツはほんまに幽霊か何かなんか!?)

タツオが現れたこと自体にも不可解な点があり、声をかけてくるまでは気配などなかった。
テレポートでもしてきたのかのように現れたのだ。
印象としては、パッと現れたと言うよりは、闇の中からヌルリと現れたようだが。
それが余計にスエゾーを混乱させ、不気味さに恐怖すら覚えさせる。

一先ず、スエゾーはタツオへ問い掛ける。
答えを求めているというよりは、率直な気持ちを吐き出すように。

「こ、・・・・・・ここで死んでいるヤツはなんなんや!?」
「・・・・・・」

土の中に埋まっていたタツオとそっくりの死体について問う。
しかし、タツオは微笑み面のまま、答えない。
確かな不安を感じつつ、スエゾーは問い続ける。


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