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仮投下スレ2

604狼少年の午後 ◆qa9kJ2E3OY:2009/08/29(土) 06:42:24 ID:DJQC8KhE

『な、なんですってーーーっ!?』

青天の霹靂。
行方を追っていた人物の意外な消息に、リインフォースは思わず驚きの声をあげる。

『た、確かに方向からして温泉に向かっている可能性はあったですが……
 記憶喪失!?
 そんな都合よくタイミングで記憶を無くすなんてできすぎてます!
 あいつを見失ってからそれほど時間が経っている訳ではないんですよ!
 絶対嘘に決まってます!』

もともとキョンの言動に不信感を抱いていたリインフォースからしてみれば、記憶喪失などと言う話は到底信じがたい。
その話は十中八九嘘だと決め付け、キョンの危険性を力強く説く。
『大体あいつは一緒に闘っていた筈の仲間を裏切って殺すわ危険が迫ると見るや一人だけ逃げ出すわで全く信用のならないヤツなんです!
 「反省した」だの「悪い事をした」だの「正直すまんかった」だの「サーセン」だの……
 後の方の言葉は言ってなかったかもしれませんが、とにかくあいつの言葉は何処となく薄っぺらで、どうにも怪しかったです!
 あいつにあったら絶対化けの皮剥いでとっちめてやるです!』

多分に主観の入った発言だが、客観的な事実も確かに含まれている。どう見ても共闘していた相手を殺害したという事実は信用を害する行為に値するだろう。

「だめだよリインフォース。たとえ過去にそんな事をしたとしても、それだけで嘘だと決め付けるのはよくないよ。
 もしかしたら何かの拍子に本当に記憶喪失になったのかもしれない。
 まずはお話しすることから始めないと」

――だがなのはは相手を信じる。対話による解決を望むのは、子供のころから変わらず行ってきた事だ。
その信念を崩さずキョンを疑うよりも話し合う事から進めていく。それが高町なのはのやり方だ。
……尤も、そのやり方で行くとキョンが話を聞こうとしないのであれば強引に“お話する”ことになるのだが。

『……油断しちゃ駄目ですよ? あまり想像したくないですが、最悪の場合既に本性を表して犯行に及んでいる事も――』

一度言い出したら梃子でもきかないというなのはの性格をよく知っているリインフォースは、それ以上制止の言葉をかけようとせず、それでも不安げな表情で警戒の必要性を主張する。
だがその言葉を言い終わる前に、急激な制動がかかりリインフォースは思わず前につんのめる。

『な、何ですかーーー!?』

突然の停止に驚くリインフォース。いち早く理由を察したなのはは前方を見やり解答を告げる。

「着いたよ。温泉に」


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