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仮投下スレ2

584耐えきれる痛みなどありはしない ◆0O6axtEvXI:2009/08/12(水) 00:07:31 ID:kTlD9VdQ
「ヴォ」
「…………………うわああああああああ!?」

今俺のことを情けないとか思った奴は考えてみるがいい。
心身ともにボロボロな状態で気絶して、次に目を開けたら何故か全身ずぶ濡れで目の前にどでかい化け物がいるんだぞ!?
化け物自体はナーガのおっさんやらギュオーとかいう奴やらで見なれたとはいえ、心構え抜きにドアップで迫られたらそりゃあ怖い。
しかも視線をずらせば明らかに普通の生物ではない方々が揃って俺のことを見ていやがる。

「な、なんだ、俺を食ってもうまくないぞ!」

ガイバーは相変わらずどれだけ念じても来てくれない、今こいつらに襲いかかられたら俺は数秒でおいしく頂かれてしまうだろう。
それ以前に俺は今どうなっているんだ? お湯に入れられているみたいだが、もしや煮込まれているのだろうか? なんてこった、料理ができる獣がいるなんて。
ちくしょう、こうなりゃ素手でもやれるだけやってやる、まだ全身は痛いし気を抜いたらまたぶっ倒れちまいそうだが、このまま黙って獣の餌なんて絶対にごめんだ。

『落ちついてください、こちらに危害を加える気はありません…………恐らく』

な、何だ今の逆に不安になる声は!?
いや、落ち着け俺、似たような響きの声を聞いた覚えがあるぞ?

『できれば彼らを刺激しないようにしてください、私と話していただけると嬉しいです』
「……わ、わかった、あんたを信用する」
『ありがとうございます』

そうだ、この機械音声、スバルが持ってたあれと同じ感じだ。
それならきっと俺に危害を加えるような思考はしないだろう、スバルの仲間っぽかったし、あいつの仲間なら他人を傷つけるような真似はしないだろうしな。
交渉次第では俺が体を休める間、この獣たちに守ってもらえるかもしれん、何とかしてガイバーを戻さないと今の俺は自衛手段すら乏しいからな。

『そうですね、何から話せば……まずはここにおける状況を』
「止まりなさい! その人から離れて!」
「ゲロ―!? なんでありますかこの動物たちはー!」

……ほんと、休む暇ぐらい欲しいもんだぜ。





『やはりここは殺し合いの場なのですね……Ms.高町と合流できて助かりました』
「ううん、ケリュケイオンも大変だったね」
「キュルー」
「ん、フリードもね」

「無事だったからよかったが、あまり無茶な行動は控えてもらいたい」
「げ、ゲロ、申し訳ないであります」

「ガウ……」
「ヴォ」

何ともカオスな光景が俺の前に広がっている。
羽の生えたごついトカゲのような生き物の足についた宝石と会話する少女、カエルを人間っぽくデフォルメしたような生物を諌めるおっさん、何だか落ちつきのない狼をなだめるどでかい化け物。ついでに俺はずぶ濡れになった服を脱いで浴衣を着ている。
……頭が痛くなってきそうだ、俺自身ガイバーなんかになったり性悪妖精なんかと会話したりもしたが、まだ常識ってやつを捨て切れていなかったらしい。

「それで、キョン君だったかね?」
「あ、はい……」


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