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仮投下スレ2

578鬼になるアイツは二等兵(修正版) ◆igHRJuEN0s:2009/08/11(火) 23:33:18 ID:YrRABrO.

走るタママの表情は、放送前や放送を聞いた直後よりも清々しいものになっている。
殺し合いが行われているこの場所においては不釣り合いなぐらいの輝く笑顔だ。

「なんだか身体がさっきよりも軽く感じるですぅー!」

放送によってケロロたちの生存が確認され、サツキと再開できる可能性を見つけたために、抱えていた緊張と悲壮感がほとんど抜け落ち、肩の荷が軽くなったのである。

「それになんだろう、心が高ぶってくる・・・・・・」

死んだサツキを救えることへの希望によるものか、精神が高揚していくのがわかる。
さらに心は、サツキとケロロへの一途な思い、サツキを生き返すことへの使命感で胸が高鳴る。

「そうか、きっと−−」

タママいわく、これすなわち。



「−−この気持ち、まさしく 愛 ですぅ!!」



気持ち高ぶったタママは、どこぞのパイロットの如く『愛』を力強く叫んだのだった。



やがて、タママの視界にまだ火の手があまり回っていないB‐8が見えてきた。
タママはそこに仲間たちがいると信じて向かっていく。
胸の内に秘めた、サツキやケロロたちと笑いあえる明るい未来−−理想を現実に近づけるために、悲しみから立ち上がったタママは走り続けるのだ。

−−−−−−−−−−−


しかし、彼は前だけしか見てないのではないか?
サツキを失った動揺と絶望の中で、慰める者も叱る者もいないまま、思いついた希望はいかほどのものか?


クルルに死者を蘇生させる装置を作らせ、道徳や倫理を無視すれば、それによって死者を救おうとする考えは、確かに良いことなのかもしれない。
だが実際にクルルがそんな装置を作ったところなどタママは見たことが無い。
つまり、タママが求める蘇生はできない可能性だってあるのだ。
子供のような甘えのためか、動揺がまだ残っているためか、タママはそこまで深く考えられない。
仮にそうなった時に、タママはどんなに悲しい思いをするだろうか・・・・・・希望しか見たがらないタママは考えられない。


前を向いて進むことは大事だが、進むのに足元を見ないのは問題だ。
転べば大惨事になりかねない。
足元を注意してくれる者がいない今、未熟な兵士の先行きはとてつも無く不安だ・・・・・・


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