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仮投下スレ2

554鬼になるあいつは二等兵 ◆igHRJuEN0s:2009/08/08(土) 20:36:02 ID:YrRABrO.
加持の死はわかっていたため、放送を聞かなくとも知っている。
しかし、加持は気にいらない奴もといサツキを殺そうとした人物。
それが死んだという喜びを思い出し、口に出して笑いたくなったのだ。
本人にその笑いを抑える気はまったくなく、なおもケロン人独特の笑い声を発しながら笑い続けるが・・・・・・

「ターマタマタマタマ−−」
『草壁サツキ』
「−−タマタマ・・・・・・タマ?」

・・・・・・サツキの名前が呼ばれた瞬間、タママから笑い声が消え失せ、足を動かすスピードは急減速し、やがてゼロになった。
一気に突き飛ばされたような感覚を覚え、思考が覚束なくなる。

放送は、そんなタママのことを尻目に続けている。

いちおうの仲間だった小砂、冬月が保護したいと言っていた碇シンジ、加持の手下であるアスカ、彼らが死んだことも知る。
他の名前も聞いたことが無い連中に関してはどうでもよかった。
呼ばれていない所からして、ケロロと冬月がまだ生きているのは僥倖である、僥倖ではあるのだが今のタママはそれを素直に喜べない。

最後にタツヲからの警告、要約するなら「自分たちに刃向かおうとして死んだ者がいたので、同じことはしないように」ということを言っていたが、ほとんどタママの耳に入ることはなかった。
それらのことよりも、もっと大きなショックによってタママは動けずにいるのだ。


放送が終わると同時に思考が回復して現状を理解できるようになったタママは、その場で両腕と両膝を地面につけ、嗚咽を漏らしだした。

「うわああぁああぁん!
なんで死んじゃったんですかサッキーーーッ!!」


付き合った時間は短けれど、確かにサツキはタママにとっての掛け替えの無い友達であった。
ケロロに関する嫉妬で一方的な暴力な奮った愚かな自分を許してくれた優しい少女だった。
心の強さと広さを兼ね備え、妹思いの良い女の子だった。

しかし、その少女に会うことはもう二度と、ない。


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