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仮投下スレ2

545Hard Luck Duo ◆5xPP7aGpCE:2009/07/30(木) 03:16:56 ID:HUBhMMTs

『佐倉ゲンキ、碇シンジ』

前者には誰も反応しなかった、だが後者は一時は仲間として行動した少年だ。
みくるを死に追いやったのは彼の責、再び合うような事があれば夏子はケジメをつけさせるつもりだった。
何が原因で死んだか解らない、悪魔将軍かその一味である古泉やノーヴェの手によるものか。
それを知ったところで無意味だろう、いずれにせよ彼は報いを受けたのだ。

『ラドック=ランザード、ナーガ、惣流・アスカ・ラングレー、キョンの妹』

放送は続き更に四人もの名前が呼ばれた、ラドックとやらは知らないが危険人物の可能性が高いナーガが死んだ事は唯一の朗報か。
既に無意味となったがシンジを説得可能な人物として目星を付けていた少女も命を落としていた。
最後に呼ばれたキョンの妹。直接の面識は無いが夏子にとってみくるから保護して欲しいと頼まれた対象の一人。
果たして彼女の兄は何を思うか、そしてみくるが

『以上十名だ、いやあ素晴らしい!
 前回の倍じゃないか、これなら半分を切るのもすぐだと期待しているよ。
 ペースが上がればそれだけ早く帰れるんだ、君達だってどうせなら自分の家で寝たいよね?』

重い空気の中でタツヲの機嫌良い声が響く。
これで終わりかと思われたが放送は尚も続いた。

『ただ―――残念なお知らせというか、改めて君達全員肝に銘じてほしい事があるんだ。
最初の説明で言ったよね? 僕達に逆らっちゃいけないってさ』

(残念? 何があったというのかしら)

一転して声のトーンが変わった事に夏子もハムも怪訝な表情を浮かべる。
どうやらタツヲが望まない何かが起こったらしい。

『さっき呼ばれた人の中にはね、実際に反抗して命を落とした人が含まれているんだよ。
 僕だって不本意だったけどどうしても態度を改めてくれなかったんでこの有様という訳さ』

本当に詰まらなそうなタツヲの声。
嘘や脅しの類では無いだろう、絶望を与えたいのならもっとマシな方法がいくらでも有る。
誰かは知らないが立ち向かう者が死んだのは残念だ、と彼女らは思う。

『話が長くなったけどこの勢いで最後まで頑張ってくれたまえ! 六時間後にまた会おう!』

励ましの言葉で放送が終わる。
主催者への怒りなど時間の無駄とばかりに軍人と詐欺師はすぐさま得られた情報を整理する。

「状況は悪くなるばかりです、死者の多さといい大火といい考えるまでもありませんね」
「ええ、私も認識が甘かった事を認めます。方針も見直さなければ追い詰められるだけでしょう」

厳しい視線が交わされる。
18時間で参加者が半減する勢いながら今尚脱出の目処は立っていない。
加えて常識外の強者の存在、更に厄介な事に悪魔将軍の様に徒党を組む者も中にいる。

「マンタさんが生きていてくれた事は喜ぶべきですが何処で何をしているかわかりません、オメガマンに捕まったのか追いかけっこでもしているのか……」

ハムが手を広げてわからないとジェスチャーした。
そうなのだ、戦力として最も期待できる万太郎は八時間以上前に別れたきり。彼の脚力ならばとうに追いついても良さそうなのに未だ姿を現さない。
オメガマンが尚も生存している事に関わりが有るのかもしれないが所詮は推測、確かなのは合流場所を失ったという事実のみ。


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