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仮投下スレ2

525なるか脱出!? 神社の罠(後編) ◆YsjGn8smIk:2009/07/27(月) 18:42:02 ID:rXOZgaF.


「ほう、私の一撃を食らって生きていたとはな。そうか、そういえば貴様も戦闘機人だったな」

ギュオーがそんな言葉を漏らすが、それに返事をする余裕なんてスバルにはなかった。
キョンの悲鳴を聞いて意識を取り戻しのだが、咄嗟に撃った魔法が当ったのは奇跡に近い。
視界が揺れ、ふらつく身体に何とか活を入れる。

(痛っ〜……!)

木の幹に強かに叩きつけられたせいで背中が酷く痛んだ。でも背骨が折れていなかっただけ幸運だったのかもしれない。
それほどギュオーの一撃は凄まじかったのだ。

「く、ちくしょう!」

スバルがギュオーと睨みあって出来たその一瞬の合間を拾い、キョンが駆け出す。
神社の外を目指して一目散に。

「ええい、往生際の悪い! 逃がさんといってるだろうがッ!!」

ギュオーが咄嗟に重力指弾を放とうとしたが、その隙を逃すわけにはいかなかった。

「うおおおおおおおおおっ!」

スバルは残った力を振り絞って真正面から飛びかかった。
そして叫びながら全力で打ち出したスバルの右拳が今度こそギュオーの顔に突き刺さった。

「お……のれッ!」

だがギュオーは顔面を歪ませながら僅かに後退しただけだった。
そしてその巨体から繰り出される拳をなんとか避けながらスバルはうしろへと大きく跳ぶ。
信じられないタフネスだった。
しかしキョンにはそれで十分だったのだろう。
スバルがちらりと視線を動かすと、キョンはすでに神社の境内から姿をくらませていた。

「そんなに先に死にたいのなら、望みどおり貴様から先に殺してくれる!」

獣神将のその殺気に押され、一歩だけ後ずさる。
だけど、なんとかそこで踏み止まる。身体は既に限界に近い。
時間をかければかけるだけ勝率が下がっていく事をスバルは悟っていたからだ。
故に――狙うは一撃必倒。

(接近してバリアブレイク、そのままディバインバスターでノックダウン……それに賭けるしかない)

それにはデバイスの――レイジングハートの協力がどうしても必要だった。
スバルはそっとレイジングハートに問いかける。

「レイジングハート、戦える?」
『はい。ただしリカバリーは60%程度しか終わっていません。
 今の状態では魔法が安定しない可能性がありますので、注意を』
「わかった。レイジングハート……セットアップ!」
『stand by ready.set up.』

刹那の後、スバルの左手には杖状のレイジングハートが、そして身体にはバリアジャケットが現れた。

「ほう、それがベルカ式魔法という奴か?」
「……?」


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