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仮投下スレ2

522なるか脱出!? 神社の罠(前編) ◆YsjGn8smIk:2009/07/27(月) 18:40:25 ID:rXOZgaF.

「お前は……嘘をついているな?」

その時になってようやくギュオーはウォーズマンを侮っていた事に気付いた。

(……迂闊だったな。お人よしだと思って甘く見すぎていたが、こいつはコンピューターの分析力を持つロボ超人。
 そう簡単に誤魔化せるような相手ではなかったという事か……。
 ええい! こうなっては仕方がない。ここでウォーズマンたちを始末し、ユニットGを手に入れてくれるわッ!)

ここまで疑惑が深いのならば、いっそここで始末したほうが後腐れが無くていい。
そんな風にあっさりと方向転換する事を決めると、ギュオーは静かに拳を固めた。

「どうなんだ、ギュオー。お前は殺し合いに乗っていたのだな?」

鋭く尋ねるウォーズマンの視線を睨み返しながらギュオーはその質問に答えた。

「答えは………… ” Y E S ” だッ!!」
「ぐおっ――!」

一瞬で獣神将へと転じながらギュオーは重力衝撃波でウォーズマンを吹き飛ばす。
だがウォーズマンもそれを予想していたのか、上手く受け流して数メートル後方であっさりと地面に着地した。

「『ウォーズマンさん!』」

遠巻きに見ていたスバルとリインが動きかけるが、それをウォーズマンが軽く手を振って制止する。
そしてウォーズマンはこちらに顔を向けながら何故か深いため息をついてきた。

「なんという事だ……まさか本当にお前が殺し合いに乗っていたとはな――ギュオー!」

その言葉に何か嫌な予感を覚えて思わず問い返す。

「なんだと? ま、まさかウォーズマン今のは!?」
「その通りだ。オレにはお前が殺し合いに乗っているという確信はなかった。見事に馬脚を現したなギュオーよ」

ブラフに――よりによってウォーズマンに騙されてしまったのだ。
目が眩むほどの怒りを覚えながら、ギュオーは言葉を搾り出す。

「ちがう……。私はユニットを手に入れる為に自ら正体を明かしてやったのだ!
 そしてウォーズマン! ユニットさえ手に入れば貴様の力など最早必要ない!」
「おのれ――っ!」

距離を詰めようとウォーズマンが接近してくるが――遅い。
すでにギュオーは重力を制御し終えている。
全身に埋まっている球体――グラビティ・ポイントが煌き光る。そして圧倒的な重力が渦巻く。

「地 獄 へ …… 行 け ッ ー ー ー !」

解放された超重力に囚われてウォーズマンが木の葉のように舞う。
そしてウォーズマンごと周辺の大地十メートルほどを超重力が押し潰す。

「……そ、そんな」
『ウォーズマンさん!?』

大量に舞う土煙の向こうでスバルとリインが再び悲鳴をあげていたが、今度はそれに答えるウォーズマンの姿はなかった。
土煙が収まると、そこにあったのはクレータのみ。
すり鉢上に抉れた地面と欠片も残さず消滅したウォーズマンを見て、ギュオーは大きく笑った。

「はっはっは! 意外とあっけなかったな! ……さて、それではユニットをいただくとするか」


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