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デジモンアドベンチャー02 存在の意味〜lastcombatant〜

22蒼桜:2008/11/09(日) 23:24:08
第十四話【復活】

もう泣かないと決めた、泣いたってドラクモンが帰ってくるわけでもない。
なので笑うことにした、それがせめてもの…なんだろ?
…最終回じゃないヨ、まだ十四話だヨ。

「ほら、遅刻するわよ」
「ああ、ってお前なんだその速さ!まさかの5秒台!?」

相変わらず、振り回されてます。誰か助けて…。
何とか追いつき、下駄箱まで来ると俺はもう呼吸困難に陥っていた。

「ギリギリセーフね!」
「俺の命もギリギリだ…」

死にかけの足を酷使して何とか教室まで辿り着き、椅子に座り俺の意識は夢の中。


「起きて、海野君!」
「…んあ」

俺を呼ぶ声で俺の意識は現実に戻ってきた。
とりあえず顔を上げて声のするほうに向く。

「…八神か」
「八神か、じゃないよ。ほら給食給食」
「うー…」

まだ疲れの残る重い体を引きずり当番から給食を貰う。
椅子に座った瞬間、意識が旅立とうとしたがなんとか堪えた。

「…」
「…大丈夫?」
「ギリギリ…」

その後、俺の記憶はない。あ、スープに顔を突っ込んだとこまで覚えてる。
消え行く意識の中、俺は心配する八神の声が聞こえた気がする。




「う…」

白い天井…保健室か。
まぁ何度か世話になっている…理由は聞くな。

「あ、起きた?じゃあ邪魔だからどいてくれる?ベットから」
「先生に病人を労わるという気持ちはないんですか?」
「病人ならね、貴方はもう元気よ寝不足だから」

その後先生と二言三言話すと、俺は保健室を出た。
時刻は5時、もう既に下校時刻だ。
八神達の事だから多分今日も修復に行ってるだろう…でも、俺が行っても足手まといになるだけだ…。だからといって自暴自棄になるのは良くない。
鞄を取るために教室に戻った、一人だと思っていたが先客がいるようだ。

「あら〜もう大丈夫なの?」
「なんだその残念そうな声は…」

空野だ、どうやら今まで待ってたようだ。
自分のロッカーに入っている鞄を取り出し、帰る支度を始める。

「今日は手伝いに行かないの?」
「パートナーがいない俺が行っても足手まといになるだけだろ。それより、お前はどうなんだ」
「私は自由気侭、誰に縛られる事もないわ」
「どうだか」

教科書類も鞄にいれた、筆箱も入れた…よし後は帰るだけだ。
何も言わずに帰ろうとすると俺の服の襟首が引っ張られ、「グエッ」という変な声を出してしまった。

「な、何だよ」
「貴方パートナー探しているんでしょ?」
「だとしたら何だってんだ?」

教室の後ろから黒板まで、わざとらしく靴をならしてあいつは言った。


「なら行きましょう、光が丘に」


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