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闘争の系統 〜ネタバレノートⅡ〜

92凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2018/09/22(土) 20:46:39
一方、黒三日月隊をアセーリアに送り込んだサラジアのアフマド・アルハザード副大統領は、
赤子の手を捻るように容易なはずだったメルヴィオン征服が思わぬ苦戦に陥り、
占領地をどんどん奪回されて追い詰められつつある現状に激怒していた。

アルハザード「このタワケどもが!
 地球より数百年も遅れた未開の原住民どもにここまで押し返されるとは何事か!
 圧倒的な戦力差はベトナム戦争の比ではなかったはずだぞ!」
ファイサル「も、申し訳ありません閣下…。
 確かに敵は最初こそろくな兵器も持たない原始人でしたが、
 地球にはない強力な魔法を使う者も多く、
 また、どこでどうしたものか今では銃火器なども多数装備するようになっておりまして…」
アルハザード「言い訳は聞かぬ。
 かくなる上は全ての占領地を一旦放棄して全軍をネクナールに集結させ、
 兵力を一点集中させての決戦で青陽軍を殲滅せよ。
 そのために必要な援軍は至急そちらへ派遣する。
 だがもし敗れればファイサル司令官、君の命はないものと思え!」
ファイサル「りょ…了解しました!」

業を煮やしたアルハザードはこれまでに広げた占領地を思い切って全て放棄し、
各地に散った部隊をネクナール防衛のため結集させるよう指令。
Gショッカーや魔界同盟にも決戦のための援軍を要請し、
怪人や魔物たちからなる異形の軍勢がシンドゥラ、トゥラーン、チュルク、
ムオジネル、アスヴァール、ムズラクなどの異世界諸国から雇われた傭兵団と合流する。

ラリー「魔王クッパ様の命令で参上したコクッパ七兄弟、
 オイラは末っ子のラリーだぜ!」
再生クモナポレオン「かつて欧州を制覇した皇帝ナポレオンの化身、
 GOD悪人軍団のクモナポレオン様が怪人部隊の指揮を執る。
 憎きシグフェルにそっくりだというラウール王子の首、
 ぜひともこの手で叩き落としてやりたいところだ」
ザイード「あのような化け物らと組んで、本当に大丈夫なのでしょうか…?」
ファイサル「さあな。閣下のご命令には従うしかねえだろ。
 とにかく負けちまったら元も子もねえんだしな。
 ウダウダ言ってる暇があったら何か作戦を考えろ!」

一方、青陽軍も占領地を捨てて退却する黒三日月隊を追うように進軍。
北上したラウールらはネクナールの南にそびえるカレブ山の麓に本陣を敷いた。

ラウール「ようやく帰って来た…。
 思えば、ここまで本当に長い道のりだったな」
ナレイン「あの時は一体どうしたものかと戸惑うほど絶望的な状況でしたが、
 遂に王都奪還へあとわずかというところまで辿り着きました。
 これも全て、殿下の血の滲むようなご努力の賜物に相違なく」
ラウール「いや、ここまでやって来れたのは、
 間違いなく皆の支えがあったからこそだよ」

修業の旅のさ中、突然の王都陥落の凶報を受け、
このカレブ山の麓から命からがら南へ逃亡して以来ずっと苦節の日々が続いたラウールだったが、
あの時よりも格段に逞しく成長し、戦いが始まった地にこうして再び戻って来た。
特別な感慨に浸りながら、ラウールは見慣れていた山の景色を眺める。

キクマル「申し上げます!
 敵軍は王都を出て南下し、このカレブ山の北に陣を張りつつあり。
 斥候の見立てによれば、兵力はおよそ十万!」
マフムート「こちらの七万よりも更に多い…!
 兵力を集中させる作戦は敵ながら上策だったようですね」
信奈「まあ、怖気付くほどの差じゃないわ。
 敵のお望み通り、ここでの野戦で一気に決着を付けてやりましょう!」

トルキエ軍の将軍(パシャ)である犬鷲のマフムート、
織田家の棟梁である織田信奈、
ローレシアの王子アレン、サマルトリアの王子コナン、
雑賀孫市が率いる雑賀衆ら多彩な顔触れがカレブ山の麓の平原に手勢を展開し、
青陽軍は黒三日月隊と対峙する。
アセーリア史上最大の合戦として後世に語り継がれる天下分け目の大決戦、
「カレブ山麓の戦い」が遂に始まろうとしていた。


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