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闘争の系統 〜ネタバレノートⅡ〜
66
:
凱聖クールギン
◆COOLqGzyd.
:2018/05/05(土) 17:17:58
イマレス州を治めるのは、亡き王妃エフェリーナの実家である王家外戚の大貴族ラプエンテ家。
メルヴィオンの東の国防の最前線を担ってきた強兵揃いの名門だが、
領内へ攻め込んできた黒三日月隊に対し、
レミーナ・ラプエンテは果敢に野戦を挑むものの銃火器部隊の一斉射撃を受け惨敗。
国内きっての精鋭と名を馳せたラプエンテ勢も総崩れとなって敗走する。
ジェニーロ「おいおいどうした! 勇気があるなら早くかかって来い!
ムオジネルの腰抜けども、このラプエンテ家当主、
ジェニーロ・ラプエンテ様が直々に相手をしてやるぜ!」
追撃してきた黒三日月隊の大軍の前にわずか百騎ほどの兵を率いて堂々と踊り出たのは、
レミーナの異母弟でラプエンテ家の当主、ジェニーロ・ラプエンテである。
逆立った黒い髪を前髪のみ紫色に染め、
野性味ある鋭い眼光と荒っぽい言葉遣いで高貴な家柄らしからぬ型破りな印象を与える彼は、
二年前、父と兄の不慮の死によって急遽家督を継いだ弱冠十五歳の若い騎士であった。
アヴシャール「あんな寡兵で舐めた口を…!
すぐに黙らせてやる。者どもかかれ!」
カシム「いや待て!
大将自らあのような少人数で勝負を挑んでくるなど明らかにおかしい。
きっと周囲の森に伏兵を隠しているのだろう。
見え透いた罠だ。ひとまず退却するぞ」
ジェニーロ「よし、上手く行ったぜ!」
黒三日月隊のムオジネル人部隊を率いるカシムはジェニーロの挑発に乗らず、
自分達を誘き出して伏兵に襲わせる罠だと判断して撤退する。
ところが、決戦に敗れて潰走中のラプエンテ勢に伏兵を用意する余力などはあるはずもなく、
実は何の策略もない、罠と見せかけて虚勢を張っただけの芝居だったのである。
強気な態度で敵をまんまと騙して退却させたジェニーロは、
配下の兵百名を連れて悠々と引き揚げてゆく。
レミーナ「もう、たった百騎で大軍を正面から挑発するなんて!
狙い通りに敵が警戒して退いてくれたから良かったけど、
あなたの身にもしもの事があったらどうするつもりだったの!」
ジェニーロ「ヘヘッ、姉上は心配性だなあ。
喧嘩ってのはハッタリをかますのが大事。
こういう胆力と根性がある方が勝つもんだぜ」
ロラン「確かにお見事な心理戦ではありましたが、
ラプエンテ家の棟梁として、もっとご自分の命を大切にしていただかねば…」
ジェニーロ「やれやれ、分かったよ…」
兄弟で家督を巡って争う御家騒動を避けたいという亡父の意向により、
次男のジェニーロは幼い時に出家してコンクェイテューラに預けられ、
将来は知識神ファーブラに仕える司教になるため修業していた。
しかし二年前、父と兄が続けて世を去ってしまったため、
急遽還俗してアキシア城へ戻り、
姉であるレミーナの後見を受けて家督を相続する事になったのである。
ジェニーロ「だが敵はすぐにコンクェイテューラにも攻め寄せるはずだ。
シンディラ兄ちゃん、無事でいてくれよ…」
生来ヤンチャで腕白小僧だったジェニーロは神にかしずく敬虔な信徒の生き方にも、
机にかじりついて学問に励む勉強漬けの日々にもなかなか馴染めず、
コンクェイテューラでは親切に面倒を見てくれていた大司教の息子シンディラ・アシヌスもかなり手を焼いていた問題児。
還俗しなければならない理由となった父と兄の不幸は当然とても悲しいが、
自分には騎士として戦う人生の方がやはり合っているとジェニーロは自己分析している。
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