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闘争の系統 〜ネタバレノートⅡ〜

23凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2017/11/26(日) 14:44:00
クラウディア・エレクトロニクス社の手で改修され再び使えるようになった油田は、
フィリナの英断により、惜しまれつつ一度も動かされる事なく廃止が決定。
公有地だったのを買い上げた油田周辺の土地もジョンスン島の自治体へ返還される事になった。
クラウディア・エレクトロニクス社にとっては折角のこれまでの投資が水の泡になってしまったわけだが、
ジョンスン島側としてもこのような破談の場合は事前の契約に従って売却額の一部を払い戻さなければならない上、
見込んでいた大手国際企業の進出による経済効果も得られなくなってしまい、
この突然の取り止めは実際のところ大損であった。

サーハン「そう肩を落とされる事はありませんぞ、ヨナ長老。
 やっと修理が終わった採油施設の取り壊しはすぐに中止していただきたい。
 あの施設の使用権を今からでも我々サラジア・オイル・コーポレーションに売っていただければ、
 莫大な金があなた方の物になるのです」
ヨナ「し…しかしサーハン支社長、
 石油の採掘をもし始めれば当然ノンマルトが黙っておりますまい」
サーハン「天下の石油王アルシャード一族ともあろう者が、
 ノンマルト如きの脅しに屈して逃げ出すとは情けない限りです。
 我が社はサラジアの国営企業。
 私どもの後ろには中東一の軍事大国たるサラジアの政府が付いております。
 例えノンマルトが武力に訴えてきたとしても、
 サラジア軍がその気になれば奴らなど一体何ほどの事がありましょう」
ヨナ「だが…それは余りに横暴では…」
サーハン「島を潤す巨額のオイルマネーが欲しくはないのですか長老殿。
 昨年の自然災害で、復興のための予算が足りず困っているとあれほど仰っていたではありませんか」

ハリケーンの上陸で大きな被害に遭ったジョンスン島は、
被災した島を立ち直らせるために是が非でもまとまった額の資金を必要としていたのである。
島長であるヨナ長老はサラジア・オイル・コーポレーション日本支社のサーハン支社長に札束で頬を叩かれ、、
迷った末、遂にクラウディア・エレクトロニクス社から返却された油田を彼らに売り直す事を決意。
無論これはサラジア政府の意向によって進められた話であり、
サラジアのアフマド・アルハザード副大統領は交渉成立を受けて直ちに軍をスタンバイさせる。

アルハザード「来たるべき米帝やアダブ、アメールなど中東諸国との対決に向けて、
 新兵器のテストにはちょうど良い機会だ。
 ジョンスン島の石油採掘を開始し、ノンマルトどもが怒って出て来たところを、
 精強を誇る我がサラジア軍の総攻撃で叩き潰してやれ!」

サラジア・オイル・コーポレーションは遂にジョンスン島の石油の採掘を開始。
地底湖を満たしていた原油が吸い上げられて空洞が生じ、
テュリオスでは地面の陥没で大型ショッピングセンターが倒壊し市民に多数の死傷者が出た。
油田の件については既に解決したものとすっかり安心しきっていたノンマルトは、
突如として街が破壊された事に衝撃を受ける。

ゼベック「騙し討ちだ! 地上人は我々をまんまと欺いた。
 だから私はあれほど先制攻撃すべきだと言ったのだ。
 悪逆非道のヒューマンアンデッドの末裔と話し合おうなどという考えは甘かったのだ!」
ウィーザー「そんな…そんなバカな…!」
ゼベック「ウィーザー長官、これはあなたの失策だ。
 我らノンマルト一族を誤導し、
 この事態を招いた責任をどう取るつもりだ?」

地上人に騙されたと怒るノンマルトの議会ではウィーザーが再び失脚に追い込まれ、
過熱する世論に押されてとうとう地上への宣戦布告が可決されてしまう。
人類VSノンマルトの第三次戦争はこうして悲憤の開戦を迎えたのである。


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