したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

闘争の系統 〜ネタバレノートⅡ〜

131凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2019/09/17(火) 20:48:49
***スマートブレイン・本社ビル***

北崎「へぇ、ファイズやカイザやデルタになれるウォッチか…。
 未来にはそんな凄いアイテムがあるんだね」
スウォルツ「歴代の仮面ライダーの力は全て、
 このアナザーウォッチの中に収められております。
 変身者を選んでこれを体内に埋め込めば、
 その者はたちまち強力なアナザーライダーと化すのです」

スマートブレインの社長室に招かれたスウォルツは、
持参したアナザーウォッチの機能について村上峡児社長や幹部の北崎に説明していた。
手に取った仮面ライダーデルタのウォッチを掌の上で弄びながら、
北崎は珍しいオモチャをプレゼントされた子供のように無邪気に笑う。

村上「我がスマートブレイン製のベルトには変身できる者の条件があり、
 資格のない者が使えば命に関わる危険もありますが…。
 アナザーファイズやアナザーカイザになる上で、
 そのような条件というのは何かあるのですか?」
スウォルツ「いえ、特にそうした制限はありません。
 無論、変身者が優秀な戦士である方が、
 アナザーライダーの持つ戦闘力はより高くなるでしょうが…」
村上「なるほど。それは使い勝手がいいですね。
 さて、ならば誰を変身者に選びましょうか…」

アナザーウォッチを与える者の人選について考え込む村上だったが、
そこで北崎が何か面白いことを閃いたように声を発した。

北崎「デルタのウォッチの使用者は、僕に選ばせてくれないかな。
 ちょうど実験に打ってつけの人がいるんだ」
村上「いいでしょう。
 まあ、あなたなら誰を選ぶか、大体予想はつきますがね。
 私もよく知っているあの男でしょう?」
北崎「勿論。下の下…なあの人ですよ。社長さん」

しばらくして、眼鏡をかけた一人の青年が社長室に連れ込まれてきた。
琢磨逸郎。スマートブレインの幹部・ラッキークローバーの一人だったが、
オルフェノクではなく人間として生きる道を選び、戦いを捨てたはずの人物である。

村上「お久しぶりです。琢磨さん」
琢磨「な…何をするんですか!? 離して下さいよ! 
 僕はもう、悪事に加わるつもりはないんだと何度言ったら…」
北崎「面白いオモチャが手に入ったんだよ。琢磨くん。
 あのね、この時計みたいな道具を使えば、
 君もデルタになれるんだってさ」

復活したスマートブレインに強引に連れ戻され、
幽閉されていた琢磨に北崎はデルタのアナザーウォッチをかざして見せる。

琢磨「デ…デルタ…!?
 そんな…お願いです! やめて下さい北崎さん!
 僕はあの恐ろしいデルタになんて絶対に…」
北崎「おめでとう琢磨くん。
 今日から君は、仮面ライダーデルタだよ」
琢磨「ひぃっ! うわぁぁぁぁ!!」

トラウマを呼び覚まされて発狂寸前になっている琢磨の胸に、
北崎は冷酷な笑顔を浮かべながらアナザーウォッチを埋め込んだ。
琢磨の体が妖しく発光し、仮面ライダーデルタを怪物化させたような異形の姿に変わる。

アナザーデルタ「グォォォ〜ッ!!」
スウォルツ「Gショッカーの新たなる勇士、
 アナザーデルタの誕生ですな」
北崎「わぁ…。凄くいいね。
 これがデルタのアナザーライダーなんだ」

アナザーデルタは琢磨としての自我を失い、
まるで野獣のように咆え猛っている。
悪の戦士としては完全に戦意喪失していた琢磨だったが、
今は目の前の敵をひたすら叩き潰すだけの凶暴なバーサーカーである。

村上「素晴らしい。まさに上の上ですね。
 このアナザーデルタを使って、直ちに作戦を実行しましょう」
スウォルツ「お任せを。
 Gショッカーの勝利のため、アナザーデルタが必ずや貢献するでしょう」

アナザーデルタを連れて部屋から出て行ったスウォルツは、
閉められた扉の前で一瞬立ち止まり、隠していた邪心を露にして愉悦を浮かべた。

スウォルツ「(琢磨逸郎=センチピードオルフェノクか。
 我が野望のためにまず一つ、悪くはない駒が手に入ったかな…)」


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板