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闘争の系統 〜ネタバレノートⅡ〜
130
:
凱聖クールギン
◆COOLqGzyd.
:2019/09/17(火) 20:45:14
スウォルツを下がらせたアポロガイストは、
一人で立ち尽くしながら何事かを思案していた。
その時、彼の背後でトランプのカードが舞い、
透明のフードに頭を覆われた不気味な面相の怪人物が現れた。
ジェネラルシャドウ「フフフ……ハハハハハ…!
いや面白い。実に愉快ですな、室長殿」
アポロガイスト「貴様か。何がそんなにおかしい」
ジェネラルシャドウ「己の野望のためならば何であろうと利用する、
唯我独尊のエゴイストであるあの未来人が、
忠誠を尽くしますなどと柄にもないことをしおらしく言う。
そして室長殿も、奴の本心を鋭く見抜いておきながら、
歓迎しようなどと能天気に喜んでいるような芝居をしておられる。
どちらも千両役者ですな。これが愉快でなくて何でしょう」
楽しげに高笑いするジェネラルシャドウに対し、
アポロガイストは笑みを見せることもなく厳しい口調で答えた。
アポロガイスト「奴からすれば、
我々Gショッカーも自分の野望のための駒の一つに過ぎぬと思っているだろう。
それは最初から分かっていることだ。
タイムジャッカーという組織や己の妹さえ使い捨てたかつての奴の所業、
時空を超えた大帝国Gショッカーが知らぬはずがあるまい」
ジェネラルシャドウ「でしたら、なぜそのような奸臣をGショッカーにお迎えなさる?」
アポロガイスト「この俺にしてみれば、
奴の方こそ我々の都合のいい駒でしかないということだ。
奴が未来で造り出したという大量のアナザーウォッチは、
確かにブレイバーズを倒す上では役立つ戦力となるからな」
ジェネラルシャドウ「ですがスウォルツは、
そのアナザーライダーとやらを使って別のことを企んでいるでしょう」
アポロガイスト「そう上手く行くかどうか、
せいぜい努力して試してみれば良いのだ。
GODの殺人マシーンと呼ばれたこのアポロガイストを、
容易く騙して利用などできるものか」
ジェネラルシャドウ「なるほど、狐と狸の化かし合いというわけですか。
フフフ……それはなかなか見応えがありそうだ。
では私は高見の見物、双方のお手並み拝見とさせていただこう。
――トランプ・フェイド!!」
トランプのカードをかざして白いマントを翻し、
ジェネラルシャドウは魔法のように姿を消した。
アポロガイスト「スウォルツといいシャドウといい、
煮ても焼いても喰えない曲者ばかりよ。
エンペラ星人の配下の異星人どもも地球に乗り込んできた今、
秘密警察の仕事もまた一段と忙しくなりそうだな」
Gショッカーの世界征服の実現のため、
そして宿敵Xライダーの打倒のために執念を燃やすアポロガイストは、
専用の射撃訓練室に入って必殺のアポロマグナムを撃ち鳴らし、
恐るべき百発百中の腕前を更に磨こうと励むのであった。
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