[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
闘争の系統 〜ネタバレノートⅡ〜
102
:
凱聖クールギン
◆COOLqGzyd.
:2018/11/22(木) 21:46:51
霧深いメルヴィオン南部の湿地帯に佇む古びた修道院。
各地で破壊と殺戮の限りを尽くす黒三日月隊は、
この辺鄙な場所にも侵略部隊を差し向けていた。だが…。
傭兵A「おかしいぞ。既に何者かに襲われた後だ」
傭兵B「王政が崩壊して今やメルヴィオンは無政府状態だ。
山賊などが誰の取り締まりもなく跋扈していてもおかしくないが…」
修道院を襲撃しようとした黒三日月隊は、
既に修道士らが多数殺され、建物が無惨に破壊されているのを見て驚く。
傭兵C「おい、そこの娘! この修道院のシスターだな?」
傭兵D「命が惜しければ金目の物を差し出せ!」
イェシカ「………」
ただ一人、生存していたこの若い女性こそ、
かつてこの地に配流され修道女として育てられていたモルゲグの娘イェシカであった。
マシンガンを向けて脅してくる黒三日月隊の兵士たちに、
怖気づく様子もなく無言で冷ややかな視線を送るイェシカ。
傭兵E「生意気な女め。死んじまえ!」
兵士の一人が怒ってマシンガンを発砲した。
だがその時、イェシカのアルビノの両眼が妖しい光を放ち、
彼女が手に持っていた長い杖の先端に付いた槍刃のような形の宝石から、
淀んだ紫色の稲妻が迸って兵士たちをまとめて殺戮したのである!
モルゲグ「しまった! 既に奴らが…!」
ウルヤーヴ「どうやら遅かったようだな。
もう殺されているかも知れん」
修道院にやって来たウルヤーヴとモルゲグは、
周囲の惨状を黒三日月隊による破壊活動の跡だと思い込む。
しかし次の瞬間、修道院の二階の窓から紫色の光が漏れ出たかと思うと、
爆発音が轟き、窓を突き破って一人の兵士が彼らの足元へと落下して来たのである。
イェシカ「お父様、お久しぶりでございますわ」
モルゲグ「お…お前は…!」
陰鬱な暗闇を湛えた一人の女性がモルゲグの前に現れる。
この修道院にいる赤い瞳の娘といえばイェシカしかいない。
モルゲグはすぐに彼女を自分の娘だと認識した。
モルゲグ「おお…見違えたぞイェシカ。
一体ここで何があったと申すのじゃ」
イェシカ「はい、実は…」
子供の頃からこの寂れた田舎の修道院に軟禁され、
神にかしずいて神学を教わるだけの不自由な日々しか許されなかったイェシカだったが、
ある時、偶然にも修道院の地下室で古代の魔導書を発見。
誰にも秘密で黒魔術を学んで強力な魔法使いとなり、
遂に反乱を起こして修道士らを殺害したのだという。
モルゲグ「それは素晴らしい…。
イェシカよ。今の我が国の状況は存じておろうのう。
こちらはかつてお前と婚約していたラウール王子。
訳あって下野し、雌伏の日々を送っておられるお方じゃ。
今はウルヤーヴ殿下とお呼びするがよかろう」
ウルヤーヴ「久しいなイェシカよ。
再会できて何よりだ。それにしても魔法を覚えていたとはな。
フフ…これは思わぬ僥倖だったぞ」
イェシカ「ウルヤーヴ殿下、
こうして再び御意を得られましたこと、光栄に存じますわ」
復讐を企むオルフェノクの陣営に迎えられた闇の魔法使い。
ウルヤーヴの王妃となるというかつて潰えた夢を再び実現しようとするイェシカは、
そのためにラウールに対して牙を剥くのであった…!
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板