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ネ申記事書き起こしスレ

87名無しさん:2006/12/25(月) 23:55:46
「全身の細胞は、炎をあげて燃えているか。精神はうなりをあげて膨張しているか。抑圧が爆発を生む。自身を膨張させることによって現実という透明な箱を飽和状態にしてやればいい。抑圧を好んで受けにいくのだ。そして、ぶち破れ。爆発せよ。無造作に神から与えられたこの平等に残酷な砂時計はなんのためにあるのか。心の地平をメロンパンの様に膨らませて膨らませて遥か彼方まで爆発しろ。紆余曲折オーケー、バット退路はない。進め。爆発をくりかえし。愚かなる道をただ進め。そのとき、君は最も美しい。」昔の学者が書いたであろう学術書「感情数学論」の一説を読み、ベルナイズは拳を握り締めた。そしてその拳を自分の顔面に叩きつけた。「俺はッ!俺は何を求めるんだッ!何を!」頭蓋骨を揺さぶる衝撃。そこからこぼれ落ちてきた答え。「ああ…ただただ、この世で最も長い長靴をつくりたい。ロング・ブーツ? ノー。ザ・ロンゲスト・ブーツ・イン・ザ・ワールド!」万里の長城を思わせる長さの…長靴! 理由はなかった。それを作り上げたとて、そこに何があるかはわからなかった。しかしベルナイズはジッポライターの石を作る内職を辞めて、そこで貯めた金を全て投げうち長靴の材料を買った。紙粘土だ。最も加工しやすい素材として紙粘土を選んだ。履き心地? 問題はそこじゃない。長靴の長さが最も重要なのだ。紙粘土どんとこいですよ。買い手がいっこうにつかないと思われるさびれたニュータウンのだだっぴろい土地を作業場に選んだ。1日に6メートルのペースで長靴を伸ばしていく。ぞくぞくする背中。イエス。この感覚は間違いじゃない。途中、どしゃぶりの日があり、雨により紙粘土がドロドロに溶けて全てが無に帰した。ベルナイズは唇をちぎれるほど噛みしめ男泣きをした。しかし情熱は雨でも消せなかった。「愛してるぜ、ファッキン・クソビューティフル世界!」翌日から雨を避けるためのシート持参。完璧。そう思った矢先、ガムをくちゃくちゃと噛む6人の小学生に囲まれた。「おっさん、きもちわりーな。なにしてんだよ。」「ふふ。万里の長城顔負けの長い長靴を、な。」この変態ギネス野郎となじられたあげく、紙粘土長靴ともども徹底的に足蹴にされ唾を吐きかけられた。日が暮れるまでスタンガンを当てられた。ジーザス。ベルナイズ・ロッド・ハイズマイズ。彼は4年後、作業中の過労で死んだが、その死体を焼いた火葬場は爆発した。


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