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ネ申記事書き起こしスレ

76名無しさん:2006/12/12(火) 21:35:54
いいから石油を飲め!このやろう!
叫んだのはロマンティック・ジジイ、通称ロマジイだ。庭のカエルを捕まえては石油を飲ませようとする、どうにも困ったジジイである。
「わしゃな、機械カエルを発見してな、大儲けしてやるんじゃ。」
私は、そうですか、とだけ答え煙草のケムリを空へふうと吐いた。曇り空なのに目がまぶしいのは、昨夜のうちにうっすらと積もった雪のせいじゃない。まぶしいのは…なぜだろう。わからない。死にたい。いや、私は生きていく。絶対に生きていく。
そう固く決心した時、全ての視界がひらけた。
「ロマジイ!俺、決めたよ!」
「なんじゃい!」
「俺、いちご大福を考えついた人を見つけに行く!だってあんな発想できる奴いないもん!大福の中にいちごだよ?イナゴならまだしも、いちごなんだよっ!?どうかんがえても天才やもん!天才的なノイローゼやもん!せやろ!?」
私が言い放つと、ロマジイはカエルをグシャリと踏みつぶして言った。
「知るか!」
私は、ありがとう!と叫んで駆け出した。いちご大福発明者を探すために。
ダッシュダッシュダッシュ!
肩で風を切りながら、少し振り返ると、遠く小さくなったロマジイが右手を天にかざしていた。
そう、その手にはイナゴ大福を握り締めて。
「中田君よ!今、わしの人生の全ての点は線としてつながった!」感極まったロマジイが叫び、思い切りイナゴ大福を握りつぶした。
その刹那!
曇り空から一閃の光!
轟音と共にロマジイに落ちた雷!
ロマジイは黒焦げ大往生を果たした。
ロ、ロ、ロ、ロマジイーーー!!
私は爆笑してまた駆け出した。頬に当たる風はブリーズィー。
そんなわたしを、1200ccの機械カエルが追い越した。
ちぇっ…、泣かせるじゃねえか。


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