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宦官

1JIN:2008/03/13(木) 19:43:06 HOST:203-179-93-204.cust.bit-drive.ne.jp

 実は自分としても生理的にも抵抗がありますが、いよいよ夕方時間帯の『コードギアス』にも出てくる以上はいっそのこと。

 「宦官と纏足が無いのは日本の誇り」とまで言われますが、「日本の文化的劣性」をやたらとくさす中国もさすがに「宦官が無いのは遅れている証拠」とは言わないようで。

 最大のポイントは「彼らを蔑視しくさしまくっても完全撤廃は遂に出来なかった」ことかもで、ここの落差こそが真の諸悪の根源かも。

2天空星:2008/03/13(木) 20:55:15 HOST:ed164.AFL12.vectant.ne.jp
宦官といえば三国志の序盤でおなじみの十常侍の方々ですね。
後漢滅亡の原因ともなっただけに、個人的にはあまり良い印象は持ってません。
「蒼天航路」の十常侍のリーダー的存在の人なんてまさにそれ。
董卓が十常侍に対しての惨たらしい処刑を行うと言った時は、なぜか董卓に「良くやった!」と言ってしまった記憶があります。

3VSBR:2008/03/13(木) 22:53:02 HOST:softbank220000127157.bbtec.net
 家畜を飼っていた民族にとって、去勢された牡というのがどのような存在であったのか、という部分から説き起こさないと理解できないでしょうね、コレに関しては。

4仮面ラウダー:2008/03/13(木) 23:40:17 HOST:80.97.94.178[softbank218128085083.bbtec.net]
カレンのバニーガール姿を見ようとうかうかしてたら、こいつが先に出てくることもありますからね。中華連邦の大使館が写ったら要注意かもですね。

5武図書:2008/03/14(金) 04:26:01 HOST:U070213.ppp.dion.ne.jp
 日本では、煩悩を断ち切る為に自ら羅切する人はいました(小説では、隆慶一郎先生の『かくれさと苦界行』で、荒木又右衛門が自らの煩悩を断つべく未遂まで追い詰められる描写)が、制度としては普及しませんでした。
 やはり、狩猟民族と農耕民族の違いでしょうか。

 鄭和のように、戦に敗れて捕虜となり、その為に宦官にされた人は兎も角、後代の宦官は中華における「忠孝」の基本倫理を脱してでも、一身の栄達を夢見る者ですから。
 それこそ、有能なら有能なりに。無能なら無能なりに、国家を食い潰してしまいましたね。明など、その典型でしょう。

6JIN:2008/03/14(金) 07:54:14 HOST:203-179-93-204.cust.bit-drive.ne.jp

 最大の問題は「忠孝」を重んじるはずの倫理社会が彼らを遂に廃絶できなかった点ですね。

 まさに「建前」と「本音」の最たる部分というか。

 明の場合は、大祖が宦官を虐待したことが、成祖による靖難の変にも大きな影響を与えたと言われてますよね。

7武図書:2008/03/14(金) 09:25:50 HOST:U070213.ppp.dion.ne.jp
 中華の王朝が交替しても、宦官は個人として処刑される者や殉死する者(かの明の崇禎帝に殉死したのは、鄭和と同じ太監の地位にあった王承恩のみ)はいても、宦官という集団そのものが拒まれる事はありませんでした。

 ちょうど、武力で中原を制する事ができても、統治するには科挙に代表される官僚機構を動員せざるを得なかったように、帝室の運営にも宦官の存在が無くてはならなかったそうです。
 それこそ、馬上で天下を盗った覇者でも、皇宮で彼等に奉仕されて生活していると、彼等なしでは一日たりとて満足できないぐらいに。況や、生まれた時から彼等の奉仕が当たり前の世襲皇帝ともなれば。

8武図書:2008/03/14(金) 09:37:05 HOST:U070213.ppp.dion.ne.jp
 もっとも、皇帝の寵を争う立場にある儒者など、敵も多かったようです。儒学の観念からすれば、彼等は子孫を残す能力を喪っており、祖先より伝えられた家を絶やし祭祀を司るべき後継者を得る事ができません。
 捕虜など、不可抗力の者でさえ蔑視されたのですから、出世の為に自宮した者は言うに及ばず。
 その代表が、明の初期に処刑された方孝孺などでしょう。

 ただ、こういった儒者や科挙に合格した官僚、そして皇后などには膨大な一族が存在します。特に、科挙は一人の合格に留まらず、一族の支援があって初めて科挙に専念できる環境が整うので、その恩恵は一族に還元するのが当然とされています。

 背後に存在する一族の代弁者とも言うべき面々に囲まれた皇帝が、自身の腹心として頼れる最も身近な存在が、係累の断絶している宦官という事実も、これを廃絶できなかった大きな理由なのかもしれません。

9kazuhide:2008/03/14(金) 14:49:57 HOST:p125029012058.ppp.prin.ne.jp
少々アレな言い方かもしれないけど、そもそも宦官になること自体恐ろしくリスクが高いだろうからね。玉を抜く段階で下手すれば合併症で死んじまうかもしれないし。

ただ、玉を抜いたからと言ってもそれだけでうまくいく訳でもないですし。

結局は本人の能力か、やっぱり実家の力も必要になる。

まさしく人治の国の宿命でもありますね。

10:2008/03/14(金) 16:09:11 HOST:116-64-94-129.rev.home.ne.jp
あの、この題名の読み仮名がわかりません。

11叢雲 劾:2008/03/14(金) 18:31:16 HOST:i220-221-42-196.s04.a025.ap.plala.or.jp
「かんがん」じゃないですか?
昔に科挙に合格した全ての中国役人のことをこう呼んだそうです

12kazuhide:2008/03/14(金) 19:02:30 HOST:P061198164018.ppp.prin.ne.jp
ちょっと解説しますが、

「宦官」とは中国の後宮に勤務する役人のことです。彼らは去勢された男性で、皇帝の側近として権力を振るうものも数多くいました。

ちなみに、科挙に合格した役人のことは「士」あるいは「士大夫」と言います。こちらは現在の官僚に近いイメージで問題ないでしょう。

13VSBR:2008/03/14(金) 19:13:07 HOST:softbank220000127157.bbtec.net
 宦官の腐敗は、例えば側用人が政治に口出しするとかと同じ事なので、それは君主政治における普遍的なシステム欠陥でしょう。

 問題は、なぜ後宮の管理をそのような人に任せたのかということ。イスラム圏やヨーロッパ圏のことは知りませんが、少なくとも日本ではそれを行っていない。
 王統の維持という同じ問題を抱えながら、異なるシステムを採用しているのは何故なのか。

 日本でも平安時代頃は、王統の維持自体があまり意味を持っていなかったと考えられます。当時の後宮中枢にいた人物が、王の寝取られ物語を小説化するくらいですから。
 また江戸時代に成立した大奥という後宮では、女性が管理職となっていました。

 儒教倫理における血統の意味や、女性の社会的な地位に関する観念などを考慮しないと分からない問題だと思います。

14JIN:2008/03/14(金) 19:23:52 HOST:203-179-93-204.cust.bit-drive.ne.jp

 権力闘争における宦官の異常なまでの強さは、彼らの結束の強さによるような気がしますね。

 もちろん彼らとて完全な一枚岩のはずはないですが、なまじ観念的で遠心力の強い士大夫や学生に比べれば遙かに強いと。

15kazuhide:2008/03/14(金) 19:35:24 HOST:P061198164018.ppp.prin.ne.jp
ある種の同族意識もあるのかもしれませんね。

玉を抜かれたと言うことで二度とまともな男には戻れないわけですから。その意味では同じような境遇にあると。

16JIN:2008/03/14(金) 19:45:58 HOST:203-179-93-204.cust.bit-drive.ne.jp

 とかく観念的な士大夫に比べて「必死」のレベルがまるで違うかもしれませんね。

 あと危険を察知する「嗅覚」も恐ろしいくらいに鋭い。

 あと肝心なのは、士大夫にとっては宦官を同士や仲間に引き入れることに対する嫌悪が強く、そのため重要な場面でどうしても負けてしまうというかで。

17武図書:2008/03/14(金) 22:52:05 HOST:U062106.ppp.dion.ne.jp
 我が国でも、権門に媚びる存在として「茶坊主」が存在しました。足利義満の教育の為に細川頼之が時宗の法師六名に人間の醜さ・愚かさ・弱さ等を知らしめる為に。
 以降、江戸幕府の時代にも同朋衆と呼ばれる茶坊主が存在しましたが。

 江戸期の大奥では男性が去勢するのではなく、女性が得度しましたから。

18JIN:2008/03/15(土) 11:22:06 HOST:softbank126112104038.bbtec.net

 一説では江戸城の大奥の連絡役に去勢の近習がいたとも言われてますよね。

 日本史上ではあれが最も「後宮」に近いシステムのせいか。

19kazuhide:2008/03/15(土) 12:38:36 HOST:P061198171019.ppp.prin.ne.jp
>士大夫にとっては宦官を同士や仲間に引き入れることに対する嫌悪が強く

儒教では体に人為的な処置を行うことに嫌悪感があるそうな。だから、中国や韓国では眼鏡やコンタクトを使いたがらないそうな。

人為的に玉を抜いた宦官に対する嫌悪もそこからだろうか。

20JIN:2008/03/15(土) 12:43:03 HOST:softbank126112104042.bbtec.net

 だから権力闘争で宦官に勝てるのは宦官勢力内部で決定的な分裂が起きて、それに乗じることが出来た場合だけなんですよね。

 つまりそれ以外では大抵負けると。

21kazuhide:2008/03/15(土) 18:26:00 HOST:KD061198132193.ppp.prin.ne.jp
皇帝の意思は絶対ですからね、そりゃ、近いところにいるほうが有利ですよね。

・・・・ふと気になったけど、やっぱり宦官も皇帝の相手をしたんだろうか?

22JIN:2008/03/15(土) 20:04:45 HOST:203-179-93-204.cust.bit-drive.ne.jp

 宦官が威力を持つのは制度的に「皇帝」の地位が絶大であるのに比して、皇帝個人の器量が伴わない場合に付け込む形だそうです。

23kazuhide:2008/03/31(月) 04:41:30 HOST:P061198164185.ppp.prin.ne.jp
まあ、一種の懲罰的な意味で玉を抜かれることもありますからね。司馬遷だって、玉抜かれてますし。

しかし、有能な宦官と言うのも早々いたと言う印象も・・ね。

24JIN:2008/03/31(月) 12:32:41 HOST:124x32x226x74.ap124.ftth.ucom.ne.jp
>やっぱり宦官も皇帝の相手をしたんだろうか?

 それどころかローマ皇帝のヘラガバルスなんか自分を去勢したとも言われてますね。

25天空星:2008/04/03(木) 17:39:41 HOST:ed148.AFL69.vectant.ne.jp
そういえば酒見賢一氏のファンタジーノベル「後宮小説」にもこの役職の人が何人かいましたね。
しかし、この物語に登場した宦官達は、どれも悲惨な最期を遂げておりますね・・・。

26JIN:2008/04/07(月) 19:48:48 HOST:203-179-93-204.cust.bit-drive.ne.jp

 やはり「いかにも」なキャラクターの高亥でしたね。

 ちなみに近世ヨーロッパでは通常では出せない高音部の声を出すための去勢歌手「カストラート」がいたんですよね。

 技術的にセックスも十分出来るという物だったらしく、貴婦人方の格好の愛人役も勤めていたとか。

27天空星:2008/04/08(火) 14:27:34 HOST:ed148.AFL69.vectant.ne.jp
>JINさん
まさに宦官を絵に描いた様な感じでしたよね。
そもそも宦官の役職を勤めていた人は去勢されているだけあって、男性ホルモンの減少のため、
のっぺりとした顔にいじけてるような卑屈な感じ目鼻立ちという、
中世的な外見であったらしいです。
そう考えると高亥のキャラ造形は、まさしくそれでありますね。

28JIN:2008/04/08(火) 20:09:45 HOST:203-179-93-204.cust.bit-drive.ne.jp

 『蒼天航路』では「宦官になっても性欲が無くなるわけではない。ただ物凄く捻じくれるだけだ」とやってましたね。

29VSBR:2008/04/08(火) 21:50:02 HOST:softbank220000127157.bbtec.net
 男性ホルモンがなくなる影響で、太りやすくなるとかいう話を聞いた事もあります。

30天空星:2008/04/17(木) 17:01:22 HOST:ed98.AFL67.vectant.ne.jp
やはりコードギアスにおける宦官は三国志に登場した十常侍と同じく、
天子を神輿として担ぎ上げて、国政を自分たちの者としているようですね。
しかもその宦官の集団名が「大宦官」というそうで。
高亥以外の宦官の登場が待ちどおしいですね。

31ラグーン:2008/04/17(木) 18:34:03 HOST:proxy1143.docomo.ne.jp
初めてこの単語を知ったのは三国志ですが、やはり「クロ」って印象しかないですね。

『蒼天航路』でも、

「政が乱れれば悪官がはびこり、正しい者は獄に落とされる。これは戦乱の兆しである」

みたいな事が書いてあったのを思い出しました。


まさか、日本にもそれに近い立場で中国系の人物が紛れ込んでないだろうな・・・

32JIN:2008/04/17(木) 22:24:03 HOST:203-179-93-204.cust.bit-drive.ne.jp

「女帝」と「宦官」の取り合わせというのがちょっと意外ですよね。

あるいは「女帝」だからか?

33天空星:2008/04/27(日) 19:06:05 HOST:ed71.AFL11.vectant.ne.jp
とうとう第四話で高亥は星刻に粛清されましたね。
これが中華連邦にいる他の宦官達にどのような影響を与えるのか。

34JIN:2008/04/27(日) 19:53:00 HOST:ntgnma005163.gnma.nt.isdn.ppp.infoweb.ne.jp

「蒼天すでに死す」とは。

まさに『三国志』ですね。

35仮面ラウダー:2008/04/27(日) 23:23:04 HOST:c-center.taisei.co.jp[softbank218128085083.bbtec.net]
ガオハイはオレンジに通ずるものがあったんですけどね・・・

皮肉にもシンクーの縄標の犠牲者になるとは、惜しい人材を失くしましたよね。

36JIN:2008/04/28(月) 19:26:01 HOST:203-179-93-204.cust.bit-drive.ne.jp

ガオハイを始末した上で、黒の騎士団に協力するというのが絶妙でしたね。

今後の「付かず離れず」に注目です。

37天空星:2008/05/13(火) 19:21:46 HOST:ed213.AFL25.vectant.ne.jp
コードギアスの公式ページにて、高亥以外の大宦官のメンバーの名前が判明。
メンバーは高亥含め8名。
残り7名の名前は下記の通り。

趙皓(ジャオ・ハオウ)
夏望(シャ・ワン)
程忠(チェン・ジョン)
項勝(シャン・シェン)
蔡力士(サイ・リ・シ)
童倫(トン・ルン)
黄遷(フアン・シェン)

いかにもな感じで卑屈そうな顔立ちなキャラがいますね。
やはり残りのメンバーも高亥と同じ運命を辿るか?

38仮面ラウダー:2008/05/13(火) 20:00:24 HOST:58.216.243.2[softbank218128084014.bbtec.net]
朱禁城の宴の場面でゼロが何かするらしいですからね、その後すぐ黎も神虎に乗るらしいし、幾多のテストパイロットの命を奪った呪われた機体トールギス。

39JIN:2008/05/15(木) 21:11:33 HOST:58x157x37x170.ap58.ftth.ucom.ne.jp

なるほど。声が声だけに「狙っている」可能性は十分ですね。

40睦月:2008/05/19(月) 10:23:21 HOST:wbcc6s11.ezweb.ne.jp
公式サイトを見る限りこいつらも圧政を敷いているようですし……ゼロとシンクーが一掃する可能性も…そして圧政を敷いていた奴らを消した以上民の受けも良いと。

41JIN:2008/05/19(月) 12:45:02 HOST:124x32x226x74.ap124.ftth.ucom.ne.jp

次回予告を見るに、中華連邦系がかなり出てきそうですね。

42睦月:2008/06/03(火) 20:56:58 HOST:wbcc6s05.ezweb.ne.jp
天子様の政略結婚はどう見ても大宦官の保身にしか見えない………ブリタニアと戦争すると危ないから小娘を出しておこう的な感じがしますね。

43JIN:2008/06/04(水) 07:47:16 HOST:203-179-93-204.cust.bit-drive.ne.jp

 予告を見るに、ルルーシュがナナリーの姿を彼女に重ねるというのもありそうですね。

44JIN:2008/06/08(日) 19:28:41 HOST:210-172-30-192.cust.bit-drive.ne.jp

 今回で玉城が視聴者に意味を説明。

 やっぱりこういう役を演じるのはコイツか。

45仮面ラウダー:2008/06/22(日) 21:14:37 HOST:58.216.243.2[softbank218128084021.bbtec.net]
「尻を拭いた紙は棄てるだろ?」なんじゃそりゃああああ!!!

46天空星:2008/06/22(日) 21:26:07 HOST:ed183.AFL3.vectant.ne.jp
やはり予想通り星刻に抹殺されるという末路を迎えてしまいましたか・・・。
自分達の保身を優先し、民衆を蔑ろにするような台詞を言って、死亡フラグを立ててしまったことが仇となったか・・・。
フィクションにしろ史実にしろ、宦官の通る道は「死」であると。

47JIN:2008/06/23(月) 07:54:13 HOST:203-179-93-204.cust.bit-drive.ne.jp

 ここで宦官制度を全廃できるかどうかもポイントですね。

 それにしてもあそこまでシンクーを利用しながら、「切る」タイミングがあまりに早過ぎる。

 その意味ではシュナイゼルも同様で、もっと噛み合わせてから介入を行うべきだったかもで、この辺りの御都合主義的な不自然さがちょっと気になるというか。

 (ただしカレンと紅蓮をいち早く引き取らせていたのは好判断でしたが。)

48JIN:2009/04/08(水) 23:33:39 HOST:210-172-30-192.cust.bit-drive.ne.jp

アニメ『蒼天航路』の曹騰の配役が強烈ですが、確かにこれ以上の配役は無いというか。

実は死後の贈位とはいえ中国史上唯一の「宦官皇帝」なんですよね。


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