したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

フレイ様人生劇場SSスレpart5〜黎明〜

349キラ(♀)×フレイ(♂)・42−2:2004/04/26(月) 17:51
本当に二人ともどうしたんだろう?
トールがフレイを嫌っているのは何時ものことだけど、どうしてミリィまで…。
そういえば、ミリィ達の格好が昨日と全く同じだけど、それと関係あるのかな。
キラは小首を傾げたが答えは出てこない。
営倉でのフレイと二人の確執を知らないキラにとっては、解けない謎だった。
それから、三人のいる空間(スペース)に間の悪い沈黙が続いた。
鈍感なキラにも、フレイとミリィ達の間に何かあったことぐらいは簡単に察せたが、
いくら何でも直接問うのは躊躇われた。
逆にトール達は、キラに対する一種の負い目のような感情に囚われてしまい、
その業が彼らを金縛りにして、この場から立ち去らせるのを躊躇させていた。
「やっぱり、皆ここに来ていたんだ」
この奇妙な三竦み状態を打破したのは、さらなる第三者グループの出現だった。


「カズイ、サイ……それに、カガリ?」
愛想笑いに近い笑顔を浮かべているカズイ。ポーカーフェイスを維持しているサイ。
何故か不貞腐れたような表情でソッポを向いているカガリ。キラが振り返った先には
私服姿の三人が三者三様のポーズで佇んでおり、あまり日常での接点を感じさせない
奇抜なトリオの発生にキラは驚きの声を上げる。
「ははっ…。こんな偶然もあるんだね。
これでフレイがいたらヘリオポリス組全員集合じゃないか?」
「フレイは今、場を外しているだけよ。もうすぐ戻ってくると思うけど」
なんとなく沈滞していた場の雰囲気を和らげようとしたカズイの一言は、逆効果みたいだ。
フレイの存在を確認した刹那、サイは態度を硬化させ、カガリは軽く舌打ちする。
これを契機として、停滞していた場は大きく乱れ始めた。


「キラ、行こうぜ」
「えっ!?ちょ…ちょっと、カガリ!?」
唖然とするキラや周りの様子には全く頓着せずに、カガリは大胆にもヘリオポリス組
環視の前でキラの腕を掴むと、強引にキラを引き摺り出した。
どうやら、鬼の居ぬ間に何とやらで、この好機にキラをフレイから掻っ攫う腹らしい。
「カズイ、行きましょう」
次に行動を起こしたのはサイだ。こんな場所でフレイと顔を合わせたくなかった彼女は、
極めて消去法的に道連れを選択すると、キラ達とは逆の方向へ姿を消していった。
「ねぇ、トール。これって?」
ミリアリア達が呆然としている間に、場は激変し、二人だけがこの場に取り残された。
さらには、極めて間の悪いタイミングで、買出しに出かけていたフレイが戻ってきて、
トール達にとって最悪のフォーメーションが組まれることになった。

「ねぇ、君たち。キラがどこに行ったか知らないかい?」
トレイ一杯に食料を抱えたフレイは、キョロキョロと辺りを見回してキラの不在を
確認すると、あたかもそれだけがミリアリア達の存在意義であるかのように、
初めて彼の方からトール達に声を掛けてきた。
そのフレイの傲慢さにカッとなったトールは彼の質問を無視しようとしたが、
「キラならカガリが連れて行ったわよ」
揉め事はゴメンとばかりに、ミリィがやや後ろめたそうな表情で、情報をリークする。
「ふ〜ん」
「ご…誤解しないでよね。本当にカガリが勝手にやったことで、私たちは関わっていない」
意味深な目付きでミリアリアを眺めるフレイに、ミリィは必死に弁解した。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板