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@@@プリキュアオールスターズ小説を綴るスレ・5@@@

184ふたりは名無しさん:2014/02/24(月) 07:50:04 ID:CzecYfPg0
   「満と薫の新しい友達7」

まっすぐに薫は想いを告げた。女の子はしばらく黙っていたがやがてこう言った。
「・・・嬉しいです。わたしは淋しかった時、誰にも友達になってって言えなかった・・・。
本当は凄くそれを望んでいたのに・・・。勇気がなかったんです。恥しくて。
友達になってって言われるのって嬉しいですね。わたしで良かったら友達になって下さい!」

「良かったね満」
「・・・そうね」
嬉しそうな女の子を見て薫はにっこり笑う、満は苦笑しつつ、こう聞いた。
「ところで、そのポシェットには余程大切な物が入っていたの?凄く心配してたから」
「え、えー・・・。そうですね。わたしの今一番大切な・・・乗車券が入ってたんです」
女の子は愛しそうにポシェットを抱きしめる。
「乗車券?」
「えへへ。内緒のプレゼントなんです・・・」
女の子は赤い顔で微笑んだ。

「あ、お名前聞いて良いですか?」
女の子が言った。
「ああ、ごめんなさい。私は霧生薫。この子は満」
「実はさっきから思ってたんですが、薫さんは私達の生徒会長に少し似てますね!」
「え?」
「あはは!ごめんなさい急に。凄いお金持ちのお嬢様で、でもそれを自慢したりしないで、
みんなの事いつも考えてる人なんです。わたしの理想のお姉さん、ですね」
「あら、素敵な人みたいじゃない」
薫は嬉しそうな顔をする。
(別に薫の事を誉めた訳じゃないのに・・・)と満は思った。

「恥しがり屋な所もあって、わたし可愛いと思ってるんですよ、内緒だけど。
ちょっとからかいたくなっちゃう・・・みたいな。みんなも会長のそんな所が好きなんですけど」

「へえ。顔は似てても中身は全然違う人なのね。見習いなさいよ、薫」
「ちょっと何よ、満・・・」
「薫は我が道を行き過ぎるわ」
「あはは。満さんがお世話役なんですね?あ、あの。わたしの名前は・・・」
ちょっと口喧嘩を始めた二人に女の子が名乗ろうとすると、

「おーい!!」
眼鏡をかけた男の人が三人のテーブルに凄いスピードで走ってきた。
「どこにいたの!?三十分で戻るって言ったのに・・・」
「え?え?あっごめんなさい!わたし話に夢中で!」
「もう次の現場が間に合わないんだ!そこにタクシーを待たせてるから」
男の人が指を指す。見ると通りのはずれにタクシーが扉を開けて待っている。
「ほら!もう行くよ」
「きゃっ!!」
男の人は強引に女の子の腕をとる。よほど慌てているようだ。
「ちょっと・・・」
薫が声を荒げる。満も立ち上がる。

「だ、大丈夫です!この人はわたしの知り合いですから・・・!!あっあっ」
引っ張られながら女の子がそう言う。
それはあっと言う間の出来事で、みるみる女の子は遠ざかって行った。
タクシーに乗り込む寸前、満は大声で言った。
「またこの街に来て!ベーカリーPANPAKAパンってお店に私はいるわ!!」
バタンとタクシーの扉が閉まり、すぐ走り出した。満と薫の前を通り過ぎるとき、
タクシーの窓が開き、女の子が叫んだ。
「PANPAKAパンですね!分かりました。いつか仲間と一緒に絶対いきまーす!!!」


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