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@@@プリキュアオールスターズ小説を綴るスレ・5@@@

178ふたりは名無しさん:2014/02/24(月) 07:45:56 ID:CzecYfPg0
   「満と薫の新しい友達1」

その日、満と薫は二人だけで街にいた。晴れた日の街の大通りはにぎやかで、
道の隅には自由に座れるテーブルがある。そのひとつに薫は腰掛け、頬杖ついていた。
満は飲み物を買いに行くと行って十分以上戻らない。
(遅いわね・・・)
飲み物だけならどこでも買えるのに。何してるのかしら、と薫は少し心配になった。

これまでは咲と舞と四人で出かけていたが、最近は二人で出かけるときもぽつぽつ出てきた。
予定が合わないという理由だけでなく、なんとなくそういう気分の時が多くなってきたのだ。

「お待たせ」
満が戻ってきた。手にはビニール袋を提げている。
「暑いわね、もう夏みたい」
そう言って汗を拭う。少し笑ってから椅子に腰掛ける。
「ずいぶん遅いじゃない。どこまで行ったのよ。そこに自販機もあるのに」
頬杖付いたまま薫が言う。満はふふっと笑って言う。
「あのね、この通りの一番端に店の商品全部が百円のお店があるのよ。この前咲に教えてもらったわ」
「ふーん」
「ふーんじゃないわよ。みて!」

どーんとばかりに買った商品をテーブルに置く。
一番大きなペットボトルのジュースと紙コップ数個のパックのセットだった。
「これだけで二百円なのよ?」
心なしか得意げに満は言う。
「へえ」
感心なさげな薫に呆れたように満は唖然とした顔をする。

「あのねえ。自販機で買ったら二人で二百円じゃすまないじゃない。量だってこの半分くらいよ?」
「それはそうだけど。どのくらい歩いたの?その店まで」
「1キロ半くらいかしら」
「・・・・」
最近、満が貧乏臭い事が薫は若干気がかりだ。もともとしっかりものだが、
なんだか度を少し過ぎている、と思う。理由は明白で咲の影響である。
咲と言うより店を手伝っていつもいる事が大きいと思う。生活のための接客業を続けていれば、
当然な結果ではあるのだが・・・。
もっとも満に言わせれば薫はマイペース過ぎだと言う事らしい。

「そのくらい歩いたっていいじゃない。歩くのはただなんだから」
「・・・飲みきれるかしらね、これ」
「もちろん、残ったら家で飲むのよ?」
「・・・」
飲みかけのペットボトルぶら下げて帰るのか・・・。なんだか薫は悲しくなった。
とは言え満は二人の為、わざわざ遠い百円ショップに行ってくれたのだ。けちをつけるつもりはない。

テーブルでお喋り。だが内容は咲と舞の話ばかりだ。(薫はみのりもだが)
「なんだか今日は騒がしいわね」
少しして人通りを見ながら、薫が言った。
「ああ、なんか海の方にみんな行ってるみたいね。何かあるのかしらね」
満が答えた。少しして会話も途切れてしまう。

「あー・・・・」
「・・・・うん」
理由は明白でやはり二人にとってこの世界は咲と舞を通して全てが与えられる。
知らない事、理解できない事がまだまだ山のようにあり、二人の知識も少ない。
二人だけでは会話が続かないのは仕方ない事だ。しかし・・・。


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