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【感想や雑談等の】プリキュアディケイド【世界か】ネガのスレ

25241:2011/03/17(木) 22:54:42 ID:prBlGY.A0
『美希のみた夢 〜ある少女への鎮魂歌〜』


「あたしって、ほんとバカ…」
その言葉が最後だった。
少女はその言葉と共に、自分の魂が砕けていくという現実をはっきりと理解する。
身体から全てが抜け落ちていく…もはや、瞼を開くことすら叶わない。
そんな深遠の闇に堕ちていく刹那、少女は思った。

私は、一体何を間違ったのだろうか…?

彼に幸せになって欲しい…心からそう思った。
だからそれを叶えるために、私は戦うことを選択した。
死体同然の我が身を呪いながら、それでも後悔なんてあるわけないとうそぶいて。

でも…本当に私は彼の幸せを望んでいたのだろうか?

そう思うと苦笑してしまう。
結局、私が求めていたものは『自分の幸せ』だった。
彼を救いたいという願いも、結局は彼の感謝と好意を引き出したいという打算的な、『自分の幸せ』のための計算だった。
その結果がこれだ。自分の心に嘘をついて、友達をたくさん傷付けた結果がこれだ。
私は永遠に届かぬ想いを抱きながら、すべてを呪い続ける悪意になる。

「……! ……!!」

どこからか、私を呼ぶ声が聞こえた気がした。
ああ、そういえばこの場には、あいつもいたんだった。
赤い髪のあいつ…大嫌いなあいつ。
私は他人の幸せのために戦い、あいつは常に自分のために戦った。
真逆の私たち…でも、今になって分かった。
私があいつを嫌いだったのは、あいつが私と同じだったからだ。
『他人の幸せ』のために戦いながら『自分の幸せ』が欲しかった私。
『自分の幸せ』のために戦いながら『他人の幸せ』を掴みたかったあいつ。
お互い、自分の本心に嘘をついて戦い続ける者…そんな近親憎悪のようなものが私にはあったのだろう。
お互いにもっと素直になっていれば、あいつとは親友になれたかもしれない。
次から次にわき上がる後悔。
あるわけないと言いながら後悔だらけの間違った私。
だから、やっぱり私は…。

「あたしって、ほんとバカ…」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


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