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【感想や雑談等の】プリキュアディケイド【世界か】ネガのスレ

129241:2011/06/12(日) 00:29:30 ID:WXaFaWU.0
カチカチ…。
歯車の音が弱まっていく。時間遡行が終わるのだ。
目を開ければ、入院中の病室の天井がほむらの視界には写り、再び悲劇の未来との戦いが始まる。
「今度こそ…」
涙など、とうの昔に捨てた。仲間たちにも、謝る言葉など持ち合わせてはいない。
ただ一つの未来にたどり着くために…数百、数千、数万と繰り返してきた言葉と決意を胸に、ほむらは目を開いた。
だが…。
「え…?」
ほむらの目に映ったのは病院の天井ではなかった。
大きなスクリーンのかかった壁、そしてその前のホールに並べられた品のいいテーブルと椅子、そこにほむらは座っていた。
「これは…どういうこと? ここは一体…?」
今までの時のループの中で、ただの一度もなかった出来事にほむらは目を丸くする。
そんなほむらに声が掛けられた。
「ここは多次元を行く館、光写真館よ」
その声に、ほむらが振り返ると、カメラを首に下げた少女が立っていた。
「あなたは一体…?」
「自己紹介が遅れたわね、私は門矢士子。 よろしく」
そう言ってほむらの前の椅子に座る少女を、ほむらは疑わしそうに見つめる。
そんなほむらに肩をすくめると士子は言った。
「ほら、こっちは名乗ったんだから自己紹介ぐらいしなさいよ」
「…暁美ほむらよ」
警戒心をひしひしと感じる視線を浴びせかけながら、ほむらが名前を名乗った。
そんなほむらに士子は苦笑いする。
「そんな疑わしそうにしないでよ」
「…目を開けたら知らない場所にいて、そこにいる人物を疑うなと言う方が無理ね」
「それもそうね」
「それで…一体どういう用件なのかしら?」
そうほむらが言うと、士子は一変して真剣な表情になった。
「そうね…あなたに協力してあげる、って言ったら?」
「…あなた、疑わしさと胡散臭さが今、格段に上がったわ」
ほむらは警戒心を通り越し、すでに敵でも見るかのような視線を士子に浴びせている。
「まぁいいわ、詳しい話は今度にしましょう。 そろそろ時間もないしね」
そう士子が言うと同時に、辺りの景色が歪み始める。
「これは…」
「覚えておいてね。私の名前と顔を」
「…気が向いたら」
その言葉と共に、ほむらの意識は薄れていった。


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