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【SS】かすみ「かすみんがヤクザの組長になっちゃいました!」3

1名無しで叶える物語◆dVX8UI7Z★:2025/11/04(火) 16:06:42 ID:???Sd
第三段です。
これで最終章の予定。

その1 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=26294623

その2 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=26294638

190名無しで叶える物語◆XJSqMsiy★:2025/12/10(水) 09:34:27 ID:???Sd
栞子「剣さんを殺したあなたと何を話すんですか!?」

曜「千歌ちゃんがもうすぐこの島へ来る」

栞子「……」

曜「驚かないね。もしかして知ってた?」

栞子「別に、それが何ですか?」

曜「千歌ちゃんはオーガを殺る気でいる。鉄パイプ込みの千歌ちゃんなら程々にいい勝負はできると思うけど松浦果南の命には届かない」

栞子「あなたが加勢するんですね」

曜「うん。でさ、提案なんだけど…」

曜「あなた達もオーガ狙わない?」

栞子「ーーーーーッッッ!?」

191名無しで叶える物語◆xqZOMdRe★:2025/12/11(木) 00:43:05 ID:???00
そうそうこれだよ

192名無しで叶える物語◆Ss82x8UR★:2025/12/11(木) 04:49:03 ID:???Sd
共闘くるか??

193名無しで叶える物語◆XJSqMsiy★:2025/12/13(土) 23:50:05 ID:???00
思わぬ提案に息を詰まらす栞子は、呆れた様子で曜に問いかけた。

栞子「……今私たちが小原家と同盟を結んでいるのを知ってるんでしょう?何故そんな提案するんですか」

曜「ふふ、かすみんズがエマの敵討ちに松浦果南を狙ってることなんて知ってるからね」

栞子「……」

曜「もし乗ってくれるならかすみちゃんのお母さんからあなた達を守ってもいいよ。きっとあの人裏切りにはエグい報復しそうだし」

栞子「な、何故ですか?何故私たちを誘うんです?」

曜「私はかすみんズを気に入ってるんだ。今時珍しい義理人情を心掛けているヤクザだし。ヤクに手を出さず地域住民にも『そこまで』嫌われていない。……こんなヤクザ全国探しても中々いないよ」

栞子「……随分私達のことを調べていたんですね」

曜「暇な時に偵察してたんだよ。それに、栞子ちゃんはかすみちゃんのお母さんを憎んでるでしょう?……悪くない提案だと思うけどな〜」

栞子「……」

194名無しで叶える物語◆XJSqMsiy★:2025/12/13(土) 23:51:02 ID:???00
曜「否定しないね」

栞子「私はあの人が嫌いです。実の娘のかすみさんをぞんざいに扱い、私の家族をバラバラにし、大好きな姉さんをヤクザの妻にさせた女なんですから」

栞子「それに果林さんに無理やり性接待をさせて、逃げ出したら裏切り者扱い?反吐が出る」

曜「ふふふ、溜まってるね〜。この抗争が終わったら居酒屋で愚痴聞かせてよ」

栞子「勘違いしないでください。あなた達だって同じくらい外道でしょう。門田さんの弟子を残忍な方法で殺し、組員と思われる方に爆弾を装着して我々に突っ込ませるなんて正気を疑う戦術です」

曜「人間爆弾。裏切り者や反乱の可能性のある組員をヤク漬けにして洗脳してるんだ。剣ちゃんの弟子はダイヤさんがハッスルしすぎたみたいだね」

栞子「結局どちらも外道のクソ野郎の集まりなんです。……その中にはもちろん私たちも入るのでしょうが」

栞子「それに中洲組にはお世話になった方もいる。私の姉も囚われている。そちらに就くメリットが少なく感じます」

195名無しで叶える物語◆XJSqMsiy★:2025/12/13(土) 23:51:46 ID:???00
曜「合理的だね。さすがかすみんズ参謀」

栞子「………」ジャキ

栞子は無言でシャシュカを握り直す。
言葉は不要…曜の命を奪うために動こうとしたが。


ゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!


突然地鳴りが起きた。
震度3程度の揺れだ。

栞子「くっ……こんな時に地震ですか!?」

曜「偶然だよね……」

栞子「何がです!?」

ポツリと気になる独り言を呟く曜に、栞子は質問する。

曜「地鳴りのタイミングと『アイツ』の気配が溢れ出したタイミングがほぼ一緒なんだ」

栞子「アイツ…?」

曜「……鬼だよ」

196名無しで叶える物語◆xqZOMdRe★:2025/12/14(日) 08:36:44 ID:???00
気配の伝搬は地震波と同じぐらい速い

197名無しで叶える物語◆XJSqMsiy★:2025/12/17(水) 18:46:20 ID:???Sd
ブゥオオオオオオ!!!!!

小型のボートが時速60キロで海を進んでいる。
操縦者は右頬が腫れ上がり左腕が変な方向に曲がっていた。

コハク「はぁ…はぁ……クソ!!!!」

コハクは右手に構えていたサブマシンガンを「海中」に向かって連射した。

ザブン!!

すると海の中から1人の少女が飛び出してきた。

レベッカ「一緒に泳ぎましょうよ!!!」

金髪の美少女。
中洲組の肉弾戦車と言われる女がメリケンサックをはめた拳で船の側面を殴る。

ガゴン!!と小型船が揺れ、コハクのバランスが崩れる。

コハク「こいつ……」

コハクの見立てではレベッカは10分以内には動けなくなる傷のはずだった。
だが今の彼女は最初に戦った時よりも運動能力が上がっている。

コハクは前方を見る。

コハク「ちっ…!」

淡島までもう100mも無い。
本来なら適当な場所でボートに乗り換えるつもりだったが、もうこれでは小原家にも気づかれているだろう。

コハク「このまま上陸するしか無い…」

198名無しで叶える物語◆XJSqMsiy★:2025/12/17(水) 18:46:54 ID:???Sd
コハクはアクセルを最大まで上げる。
乗っている小型船の最大速度は約70キロ。
レベッカだがレベッカはバタフライで付いてきた。

レベッカ「真冬の水泳もいいわねぇ!?」

コハク「全く…改めて大外れを引いたな」

ガチャ、とフックショットを握り岩に激突する前に木に狙いを定めて発射するコハク。

コハクの体が船から浮き、陸へと引き寄せられる。

コハク「ぐっ……」

慣性を殺すため転がりながら着地するコハク。
場所は金比羅宮神社の真ん前。

レベッカ「しゃはぁっっ!!!」

バシャッ!!!とレベッカはバタフライの勢いのまま背筋を使い地上に着陸した。

199名無しで叶える物語◆XJSqMsiy★:2025/12/17(水) 18:48:18 ID:???Sd
レベッカ「第三ラウンド…かしら?」

コハク「(コイツ……先ほど撃った傷が塞がりつつある)」

レベッカ「顔色が悪いわねぇ。大丈夫っ!?」

レベッカが踏み出そうとした瞬間、地震が起きた。
足を踏み外すレベッカ。

レベッカ「ちっ…!こんな時に……」

コハク「……はっ!?」

コハクはレベッカの後ろにいたモノに目を見開く。
「ソレ」は表情が歪むほどに笑みを浮かべて武者震いしていた。
待ちきれないという様子で手をグーパーしている。

レベッカもその圧倒的なオーラに気づいた瞬間ノールックで裏拳をソイツに放った。

バシンッッッ!!!!!!!

だが渾身の一撃はソイツの片手に止められてしまった。

レベッカは怒りを込めて叫ぶ。

レベッカ「松浦果南ッッッ!!!!!!」

果南「ア゛ヒャッッッ!!!!!!!」

果南はレベッカの喉を貫手で潰す。

レベッカ「っっっァッ!!!」

喉を潰され、呼吸のできなくなったレベッカの下顎を掴むと力任せにそのまま「下」へと引き裂いた。

ブチィ!!!!

コハク視点では白い歯が何本も舞う様子が見えていた。

レベッカ「〜〜〜!!!」

レベッカの顔の半分が消失した。

果南はそのまま皮膚の消えた顎にアッパーをかます。

レベッカは10mほど宙を舞い、地面に倒れた。
もうピクリとも動かない。

コハク「……オーガ」

果南「良い夜だァ……」

200名無しで叶える物語◆xqZOMdRe★:2025/12/17(水) 23:34:46 ID:???00
むごい…(わくわく)

201名無しで叶える物語◆XJSqMsiy★:2025/12/20(土) 17:30:40 ID:???Sd
コハクは左腕が使えないため銃はサプレッサー付きのUZIサブマシンガンのみ。

片手で撃てるほど軽いが、撃てたからといって目の前の化け物を屠れる筈もない。

コハク「ふぅ……何故あなたがここに?」

果南「そりゃあこの島に何人も強敵が集まれば戦いたくなるでしょう」

コハク「私たちの他にも来ているのですか?」

果南「どぉでもいいんだよそんな事……」ザッザッ

コハク「……」

果南「私は強い奴と戦えればそれで…いいんだよぉ!!!!」

ブゥン!!!!

果南の剛腕がコハクを襲う。
大ぶりのパンチのため避けるのは容易かったが……。

コハク「……」ドクドク

なんと風圧だけでコハクの首が切れていた。
だが彼女の表情は変わらない。

202名無しで叶える物語◆XJSqMsiy★:2025/12/20(土) 17:31:08 ID:???Sd
コハク「面倒だな……」

果南「何か乗り気じゃないねぇ」

コハク「当然だ。私は必要な仕事をして必要な金だけもらえれば満足する人間だ。戦闘そのものが楽しいなどとは思ったことも無い」

果南「ふーん。けどそれって私に関係ないよね?」

コハク「あぁ…本当に面倒だよ」

コハクはフックショットを取り出し、果南から逃げるため射出したが……。

果南「あぎゃっっっ!!!!!」

果南は手に持っていた小石をロープにぶん投げた。
ブチィ!!!とロープがちぎれる。

コハク「!!!??」

果南「逃がさなぁい……」ユラァ

203名無しで叶える物語◆XJSqMsiy★:2025/12/20(土) 17:31:47 ID:???Sd
〜研究室内〜

ズゥン…!

ズゥン…!

室内に何度も轟音が鳴り響く。
地下二階にいるというのに爆音のように栞子と曜の体を震わせた。

栞子「まさかかすみさんが戦っているんじゃ…!」

曜「だとしたらどうする?助けに行くの?」

栞子「当たり前です!」ガタッ

曜「ちょい待ち!!地下にはまだ囚われてる人がいるんじゃないのかな?」

栞子「う、それは……」

曜「はぁ…行ってきなよ。私が解放しておくから」

栞子「あなたが…?何でそんな事を」

曜「まだ交渉を諦めた訳じゃないからね。それに元々地下には行く予定だったし。ほら、早く行かないと組長死ぬんじゃない?」

栞子「あなたの組に入る気はありませんが感謝します!」ダダッ

曜「仲良いね〜本当」

204名無しで叶える物語◆XJSqMsiy★:2025/12/20(土) 17:32:15 ID:???Sd
ズゥン!!


かすみ「わわっ!!」

かすみは美里達を見送った後、研究室に戻ろうとしたが島内の轟音に足を奪われた。

かすみ「地震にしては何かおかしい。しお子のところへ急ごう」

かすみはダッシュして研究室の入り口へと急ぐ。
すると地下から階段を駆け上ってくる栞子と衝突してしまった。

栞子「きゃ!!」

かすみ「あいたー!!!」

栞子「かすみさん!無事で良かった……」

かすみ「しお子!何なのこの轟音は!?」

栞子「下で渡辺曜に出会ったんです。彼女が言うにはおそらく松浦果南だと」

かすみ「うげ……早い事地下の人たちを救い出して脱出したほうがいいね」

栞子「それが……」

205名無しで叶える物語◆XJSqMsiy★:2025/12/20(土) 17:32:38 ID:???Sd
コハク「面倒だな……」

果南「何か乗り気じゃないねぇ」

コハク「当然だ。私は必要な仕事をして必要な金だけもらえれば満足する人間だ。戦闘そのものが楽しいなどとは思ったことも無い」

果南「ふーん。けどそれって私に関係ないよね?」

コハク「あぁ…本当に面倒だよ」

コハクはフックショットを取り出し、果南から逃げるため射出したが……。

果南「あぎゃっっっ!!!!!」

果南は手に持っていた小石をロープにぶん投げた。
ブチィ!!!とロープがちぎれる。

コハク「!!!??」

果南「逃がさなぁい……」ユラァ

206名無しで叶える物語◆XJSqMsiy★:2025/12/20(土) 17:32:49 ID:???Sd
.
.
.

かすみ「渡辺曜が監禁されてる人を救ってくれるって?」

栞子「えぇ、私達のことを気に入ってくれたらしく何度も勧誘されましたよ」

かすみ「ふん、恩を売ろうってわけか」

栞子「もちろん断りましたよ。ですが彼女は本気かと」

かすみ「……そんなことに頭悩ませてる時間は今ないよ。愛先輩が小原家に捕まってるんだ。もしかしたら地下三階にいるのかも…」

栞子「分かりました、今すぐ向かいましょう」

ズリ…

ズリ……

その時トンネルの入り口から足を引きずってくる女がいた。

その女は顔の皮膚が半分抉れて歯もほとんどない痛々しい姿であった。

栞子「な……」

かすみ「レベッカさん!?」

207名無しで叶える物語◆XJSqMsiy★:2025/12/20(土) 17:33:44 ID:???Sd
レベッカ「……ア」

すぐに2人はレベッカに駆け寄るが、彼女は舌も千切れており発声すらできない状態であった。

レベッカはスマホで文字を打ち、意思疎通を図る。

レベッカ『松浦果南が黒澤組のNo.2とやり合ってる』

栞子「黒澤組NO2……」

レベッカ『けどオーガには絶対勝てない。あんな奴に誰も敵わない。今すぐ逃げなさい』

栞子「……それはできないんです。この島に私達の高校の同級生が監禁されてるかもしれないんです」

それを聞くとレベッカは目を少し見開いた。

レベッカ『分かった。じゃあこれを姐さんに渡しといて』

かすみ「これは…」

差し出されたのは瓶に少量入った血液だった。

レベッカ『オーガの血液。殴られた瞬間アイツの腕を針で刺して採取したの。姐さんはオーガの体に興味を抱いてた…多分いい土産になる』

グラァ

ドサッ

レベッカはそのまま地面に倒れた。

栞子「レベッカさん!」

レベッカ『もう死ぬ。かすみは姐さんを嫌ってるかもだけど、私を救い出してくれたこの組を私は最期まで愛してたから』

かすみ「レベッカさん…」

レベッカはそのまま目を閉じた。

208名無しで叶える物語◆XJSqMsiy★:2025/12/20(土) 17:34:37 ID:???Sd
かすみ「この血はレベッカさんの命と引き換えた血です。お母さんには渡します。絶対」

栞子「……」


オオオオオオオオオ!!!!!!!!

オオオオオオオオ!!!!!!!!!!


かすみ「なっ……!!」

栞子「雄叫び!?かなり近いですよ……!」

バキバキバキバキ!!!!
トンネル付近の大木が数本倒れる。

栞子「研究室に戻りましょう!!」


ドォン!!!

ドォン!!!!!


今度はトンネルの反対側……南側の通路に何本も大木が突き刺さる。

まるで中にいる者を外に出させないように。

かすみ「うわ…!」

栞子「塞がれた…?」

ドチャッ!!!

かすみ「ふわっ!!」

するとかすみ達のいるトンネルの上から何か降ってきた。
それは生肉をグチャグチャにしたような肉と血の塊であった。

かろうじてその肉に銀色の「頭髪」が混じっている事が確認できると、かすみはそれが何か理解し嘔吐した。

かすみ「おェェェ!!!」

栞子「うっぷ……まさか……」

209名無しで叶える物語◆Ss82x8UR★:2025/12/20(土) 17:34:46 ID:???00
😭😭😭

210名無しで叶える物語◆XJSqMsiy★:2025/12/20(土) 17:35:13 ID:???Sd
栞子は確信した。
外にいる怪物はトンネル内に自分たちがいる事をもう分かっているのだと。
そしてわざわざ出入り口を大木で塞ぎ「怯え」「恐怖」を楽しんでいるのだと。

栞子「おそらくその『人』は黒澤組のNo.2です。そういえば先ほどまでの轟音がなくなっている…勝負はついたんです」

かすみ「はぁ…はぁ……」カタカタ

呼吸を荒くしながらも何とか正気を保とうとするかすみ。
震えが止まらない。
それは決して寒さのせいではない。

栞子「そして…次は私達です。奴は私たちを狙っている!!!!!」

かすみ「……クソォォォォ!!!!来るなら来い!!!!」

かすみは半狂乱になりながらも銃を構える。
しかし栞子が静止した。

かすみ「しお子!!!」


栞子「松浦果南!!!私たちは今同盟を組んでいるはずです!!!私たちにまで危害を加える理由はないはずです!!!」

211名無しで叶える物語◆XJSqMsiy★:2025/12/20(土) 17:45:11 ID:???Sd
「ドウ…メイ……?」

低く唸るような声で栞子に返答する果南。
栞子は会話の余地があると踏み、続ける。


栞子「私たちは今仲間です。無断で島に侵入したのは黒澤組の幹部がこの島に上陸してると情報を掴み、私たちで処理するために来たのです。無礼はお詫びします。どうかこのまま帰らせてはもらえませんか!?」


かすみ「はぁ…はぁ……」

返事を待つ2人。
どこにいるかも分からない怪物は再び口を開く。


「ワタシハ……血ヲ被リタイ……」


かすみ「っっ!!」

栞子「ひ……」

小さく悲鳴を上げる栞子。


「臓物ヲ…ブチマケ、勝利ガ欲シイ…」

「アッヒヒヒヒヒ!!!!!アッハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!」


かすみ「あ…あ……」カタカタ

栞子「逃げますよおおおおお!!!!!かすみさん!!!!!!!」


栞子の聞いた事ないような悲鳴を聞きかすみは無我夢中で体を動かす。
もはや愛も人質の事も考える余裕すらなかった。

212名無しで叶える物語◆XJSqMsiy★:2025/12/20(土) 17:52:03 ID:???Sd
栞子はかすみの手を引き北出口を目指す。
そちらは大木も少なく通れそうだっからだ。


ガゴォン!!!!


栞子「くっ……!!!」

しかし、出口まであと数メートルのところでトンネルの天井が破壊されて1人の女が降ってきた。

栞子達は飛び交う瓦礫を腕で防ぎながら女を見る。

ソイツは全裸で体中に血を浴びて笑っていた。


果南「なるほど、あの時の小娘2人か……」ユラァ

栞子「松浦…果南……!」

213名無しで叶える物語◆xqZOMdRe★:2025/12/21(日) 01:15:50 ID:???00
栞子…強えな…

214名無しで叶える物語◆XJSqMsiy★:2025/12/25(木) 11:41:25 ID:???00
かすみ「エ……エマさんの仇ッッッ!!!!」

栞子「かすみさん!!」

かすみは半狂乱になりながらトカレフを構えて果南に向けて3発撃った。

果南「アジャ!!!!」

しかし果南は片手でその3発の弾丸を握りつぶした。
果南の手からはボロボロになった弾丸のカケラが崩れ落ちていく。

栞子「……っ!」ザッ

栞子はシャシュカを構えて果南の喉に突き刺そうとするが…

ストン

栞子の持つ剣の先から突如質量が消えた。

栞子「ーーーはぁ?」

ガクンとバランスを崩す栞子。
果南を見ると彼女は素手でシャシュカの刃部分を手に取っていた。

信じ難いがこの一瞬で刃を切り落としたのだろう。

215名無しで叶える物語◆XJSqMsiy★:2025/12/25(木) 11:41:45 ID:???00
果南「ん〜シュートっ♡」

体勢を崩す栞子の鳩尾を前蹴りする果南。
30mを助走なしで飛べる果南の脚力は栞子を蹴り飛ばすには十分だった。

栞子「っっがはぁっ!?」

かすみ「しお子ォォォォ!!!!」

栞子は血を吐きながら空中で3回転し、受け身を取ることもできないままコンクリートに叩きつけられる。

栞子「がっ!!…かはっ!!……ウウ、グ…ごほっ!!!」

呼吸ができないのか地面でのたうち回る栞子。
かすみは見たことない栞子の苦悶に目に涙を浮かべて駆け寄る。

鬼が後ろにいるのにも気付かずに。

216名無しで叶える物語◆XJSqMsiy★:2025/12/25(木) 11:42:44 ID:???00
果南「敵に背を向けるとは何事か」

かすみ「ーーーーー!!!」

かすみが振り返ると果南が目の前まで来ていた。

走馬灯。

かすみはスクールアイドルにハマってから部を作り、同好会としてやってきた一年が頭の中で再生された。

かすみ「(あぁ……皆元気にしてるかな)」

かすみ「(しず子は演劇上手くやってるかな。せつ菜先輩はまだアイドルしてるかな)」

かすみ「(……お母さん)」



かすみーん!



かすみ「(……ん?)」


「かすみーん!!」


かすみ「(あぁ…幻聴まで聞こえてきた。愛先輩の声だ。果林先輩をスクールアイドルに戻すって言ってたのに、できなくてごめんなさい)」

「かすみん!!!!」

「アタシの後輩に手を出すんじゃない!!!」

かすみ「……へ?」

幻聴にしてはやけに鮮明に聞こえる。

次の瞬間果南はかすみの後ろから走ってきた人物に顔面を膝蹴りされ、大木を薙ぎ倒しトンネルの外へと放り出されてしまった。

ゴガシャァァァァン!!!と派手な音と共に虹ヶ咲の頼れる先輩の1人がかすみの前に立つ。

愛「かすみん!大丈夫!?」

かすみ「あ、愛先輩ぃぃぃ!!!!!!」

217名無しで叶える物語◆XJSqMsiy★:2025/12/25(木) 11:43:27 ID:???00
栞子「う、あぃ、さん……?」ヨロ

愛「しおってぃーはまだ起き上がらなくていいから!」

かすみ「ど、どうして……」

曜「地下三階にはその子だけがカプセルの中でよく分かんない液体に浸かってたんだよ」

かすみ「渡辺曜!!」

愛「曜に助けてもらって愛さんは復活したんだ。何か見ないうちに逞しくなったね2人とも!」

かすみ「何処がですか……今も愛先輩がいなきゃ私たちは死んでましたよ」

かすみ「愛先輩が捕まったと聞いて、成長した私たちなら助けられると過信してました。けど違った。あの松浦果南に真っ向から向かって行き、蹴り飛ばすなんて私たちにはできない……」

かすみ「私は勝手に勝ちを放棄してしまった。こんなのがヤクザの長を名乗っていいわけないですね」

愛「ヤクザ?」

かすみ「あ……」

曜「再会を分かち合うのは良いけど、そんな暇ないんじゃない?」

ブォン!!

曜の言葉とほぼ同時に巨大な丸太が愛に向かって飛んできた。
しゃがんでそれをかわす愛。
入り口からは鼻から出血した果南が登場した。


果南「好みのタイプだ」

愛「おーこわ!」

218名無しで叶える物語◆leeX3e4p★:2025/12/28(日) 23:32:35 ID:???00
果林先輩は好みだったのかな…

219名無しで叶える物語◆jb1mpOpG★:2025/12/29(月) 23:37:41 ID:???00
果南「ハルァッ!!!!!」

地面を踏み砕きながら果南が愛にダッシュする。
愛は右に体を移動させ、冷静に果南の伸ばして来た腕を叩いた。

果南「!!」

愛「ふっ!!!」

愛は勇敢に果南の頬に殴りかかる。
目にも止まらぬスピードのパンチを果南は避けようともしなかった。

ドッ!!と鈍い音が響く。

愛の拳は果南の頬に届いた。
しかし果南は一歩も動いていない。

愛「いづっ……!」ジンジン

殴った側の愛の方がダメージを受けているような表情だ。
愛が離れた瞬間果南が吸い付くように接近してくる。

果南「いいパンチだが……命にまでは届かないね」

愛「やばっ……!」

220名無しで叶える物語◆jb1mpOpG★:2025/12/29(月) 23:38:06 ID:???00
かすみ「……」スチャ


かすみは無言で銃を構えると果南の胴に向かって5発撃ち込んだ。


ドン!!ドン!!

     ドン!! ドン!!
ドン!!!


果南「ぬお!!」

全弾命中。
果南は体に小さな傷を作りながら3歩後ずさった。

その内に愛はステップして後退する。

221名無しで叶える物語◆jb1mpOpG★:2025/12/29(月) 23:38:44 ID:???00
愛「助かったよかすみん。銃については後で聞かせてもらうけど」

かすみ「……えぇ、愛さんには全て話しますよ。ここを生きて出られれば」

果南「けど船は全部叩き壊したよ?あなた達は泳いで帰るしか無いねぇ」

栞子「……」

曜「やるしかないか。覚悟決めなよ皆」

栞子「こんな化け物と…このメンバーで?」

曜「千歌ちゃんが来れば戦況はマシになる。それまで耐えるんだ」

愛「倒せるよ、この4人なら……!」

かすみ「……」

かすみも覚悟を決めた顔でコッペパン型警棒を手に取る。
銃弾は残り8発のためできるだけ温存したいからだ。

222名無しで叶える物語◆jb1mpOpG★:2025/12/29(月) 23:39:10 ID:???00
動いたのは「曜」だった。

曜「シッッ!!!!」

ジャケットを脱ぎ捨て、果南と同じく裸になった曜は高速で壁を蹴り果南の背後へ飛ぶ。

果南は碌に見もせず、それでいて正確な蹴りを曜に放つ。

ビュオッッッ!

曜はそれを避けながら果南の首へ逆に蹴りを叩き込んだ。

果南がトンネルの壁に打ち付けられる。

果南「ぐお!!!?」

曜「ちっ…」

蹴りを放ったはずの曜も躱し切れてなかったのか、首に切り傷が刻まれていた。

かすみ「コッペパンアタック!!!」

壁に打ち付けられた一瞬の隙をついてかすみが警棒を果南の膝にフルスイングする。

果南「ぬぅ!!小癪な!!!!」

223名無しで叶える物語◆jb1mpOpG★:2025/12/29(月) 23:39:36 ID:???00
一撃を入れるとすぐに離れるかすみ。
しかし果南は追って来た。

果南「貴様はここに立てる実力ではない!!」

かすみ「くっ…!」

曜「ふっ…!!!!」

果南とかすみの間に曜が割り込んできた。
曜は風が舞うほどのスピードでパンチを繰り出す。
果南もそれに応える。

栞子「何て戦いですか…!」

果南「アジャっ!!!!」

しかし果南が勝った。
果南のスーパーマンパンチが曜の腹に食い込んだのだ。

曜「ゲハァァ!!?」

曜はコンクリートを破壊しながら反対側の壁にめり込んだ。

224名無しで叶える物語◆jb1mpOpG★:2025/12/29(月) 23:40:12 ID:???00
かすみ「渡辺曜!!!」

果南「八つ裂きにしてくれる!!!!!」

愛「させないよ!!」

今度は愛が果南の前に立ち、ハイキックを繰り出す。
しかし果南は片手で防ぐ。

今度は回し蹴り。

これも防がれた。

愛「うっ……!」

果南「貴様ではパワー不足」

愛「はぁっ!!」

苦し紛れにストレートを放つ愛だったが、果南はそれを野球ボールのように握った。

果南の握力はタールをダイヤに変えるという。

そんなヒトの理を超えた握力に握られ愛は苦痛にもがく。

ギリギリギリギリ
バキバキ…!

愛「ぐ、ぁぁぁぁああああ!!!!!」

225名無しで叶える物語◆ztUyzLOD★:2025/12/30(火) 09:57:30 ID:???Sd
愛ちゃん😭

226名無しで叶える物語◆jb1mpOpG★:2025/12/31(水) 12:39:47 ID:???Sd
かすみ「愛先輩を放せ!」

栞子「私は肉を食い千切ります!」

かすみはコッペパンを果南の頭に振るう。
栞子は自慢の牙で果南の首に噛み付くも、鬼は愛の拳を離さない。

愛「ハァハァ……ぐ、ぁぁ!!」

愛「はな、して……!」

果南「だから貴様はメスなのだ」

果南は空いている右手を貫手にし、愛の腹を「貫いた」

ズボォ!!!と鮮血が舞い、愛の腹から致死量の血が垂れる。

愛「……あ゛。?」

愛は自分の腹に空いた穴を茫然と眺めている。


かすみ「愛先輩ィィィィィ!!!!!!!!!」

栞子「愛さぁぁぁぁぁん!!!!!!」

227名無しで叶える物語◆jb1mpOpG★:2025/12/31(水) 12:40:19 ID:???Sd
曜「はぁっっ!!!!」

一方壁にめり込んでいた曜は全身のバネを使いジャンプし、果南を蹴り飛ばした。

果南「お〜♡」

数メートル先まで蹴飛ばされる果南だが、まだまだピンピンしている。

曜「まだ生きてる!!!」

かすみ「!!」

栞子「渡辺曜……」

倒れる愛の様子を見た曜が大声で2人を鼓舞する。

曜「まだ息はある!黒澤家のドクターに頼めば助かるかもしれない。2人は愛ちゃんを連れてトンネルから出な!!!」

かすみ「なっ……」

栞子「〜〜ッ!!」

栞子はすぐに愛を担ぐとかすみの手を持ってトンネルの外へと走り出す。

果南「愛ちゃんあーそぼ!!」

果南は3人に顔を向けるが曜が小石を顔面にぶつけて牽制した。

曜「私と遊んでよ果南ちゃん」

228名無しで叶える物語◆jb1mpOpG★:2025/12/31(水) 12:40:34 ID:???Sd

.
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愛「ヒュー…ヒュー…」カタカタ

かすみ「くそ…くそ……!!」

栞子「……え」

かすみ「しお子?」

栞子「かすみ……さん、見てください」

かすみ「え?」

3人は曜の足止めのおかげでうみねカフェまで後退できた。
このあたりは愛を寝かせられるベンチもあり、栞子が応急処置をしていた。

栞子「信じられません。貫通したように見えましたが背中部分の肉は塞がってます。出血も異様に少ない…助かるかもしれません」

かすみ「いや、絶対貫通してたよ!何で…」

愛「ふぅ…ふぅ……ぐっ」ガバッ

かすみ「愛先輩!?」

栞子「あ、ありえない」

先ほどまで死期が近づいていた愛が腹を抑えながら何と体を起こした。

愛「い゛った゛ー……うわ、口から血も溢れてる」

229名無しで叶える物語◆jb1mpOpG★:2025/12/31(水) 12:40:55 ID:???Sd
かすみ「喋っちゃダメですよ愛先輩!」

愛「いや……多分大丈夫。私の体の事だもん。誰よりも私が分かってる…」

栞子「まさか……」

かすみ「え、何か心当たりあるのしお子?」

栞子「渡辺曜が言っていたではありませんか。愛さんが地下三階のカプセルに入っていたと」

かすみ「……それって謎の人体実験の効果が出ちゃってるって事!?」

愛「認めたく無いけどそうなんだろうね。話している間に体の傷がほぼ塞がって来ちゃったよ」

かすみ「……」

栞子「体の傷以外に苦しいところはありませんか?」

愛「無い。それどころか気分が良いくらいだ………」

愛「それよりも!」

愛はずいっと顔を2人に近づける。

愛「何でかすみんがこの島にいるの?あと何で銃持ってるの?今更だけど」

愛「聞きたいことが流石に多すぎる!少しは話してくれないとモヤモヤで動きに支障が出るかも!」

栞子「かすみさん……」

かすみ「話さないといけませんね。全て」

230名無しで叶える物語◆jb1mpOpG★:2025/12/31(水) 12:41:30 ID:???Sd
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愛「……」フラッ

栞子「愛さん!!」ガシッ

愛はかすみから話を聞き終えた後、崩れたように倒れそうになるのを栞子が支えた。

愛「言いたい事沢山ある。かすみん達がヤクザやってる事。果林が借金してた事……けど、さ」

愛「エマっちが死んだ……?流石に夢だと思いたいんだけど」

かすみ「エマさんは22歳のスイス元特殊部隊のメンバーです。学生生活を楽しみたいという事で日本に来られましたが、スクールアイドルを辞めてからは武器商人として私たちを支えてくれました」

かすみ「けど、殺された。さっきの鬼みたいな女に。もう埋葬も済ませました」

愛「埋……葬…ウッ!」

かけがえのない仲間が、未来あるはずの友人がもう土の中に埋まってしまってるという事実に脳が理解を拒む。

何かに掴まってないとバランスが保てないほど
この報告は愛の心にダメージを与えてしまった。

栞子「そして私たちはエマさんの復讐として松浦果南を殺すために動いているんです」

かすみ「本当はこのタイミングじゃなかったけど……成り行きでね」

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234名無しで叶える物語◆ztUyzLOD★:2026/01/05(月) 16:01:13 ID:???00
愛さんも化物か

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