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のんたぬ創作スレ
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やっぱりおうどうさんが好き
公園を歩いているとか細い声が聞こえてきた。動物か何かがいるのか?と思い好奇心でその声の方へ近づいて行った。
そこには段ボール箱が置いてあり、そこから小さな狸のような生き物がこちらをみていた。
「や〜ん、えいち〜えいち〜」
えいち?仲間だろうか。ずっとその名前を呼び続け、「や〜ん」とかいう鳴き声を発し続けている。
「おうどんさ〜ん、おうどんさ〜ん…」
うどん?お腹が空いているのだろうか、しかし手元にはうどんなんて持ってはいない。悲しそうな目でこっちを見ている。
「あっ、そういえば」
と鞄の中におにぎりがあったことを思い出したので、それをこの生き物に差し出した。
その生き物はまじまじとおにぎりを見て、おにぎりを一口頬張った。すると
「やんっ!!」と言っておにぎりをこちらに投げつけてきた。
「うわっ、なんだこの狸!人がせっかく食べ物を恵んでやったのに!」
「おうどんさんやないっ!おうどんさんか焼肉さんがいい!」
なんて奴だ。せっかくあげたおにぎりを無下に扱い、さらには自分が気に入ったものを持ってこいという横暴っぷり。
「ちょっと待っててね」
とイラつきを抑え私は一旦その場から去り、コンビニへと向かい大量のおにぎりを購入しその狸の元へ戻った。
「ほら〜おうどんさんだよ〜」と言ってこの糞狸の気をひく。すると
「おうどんさんっ!はやく、はやく!やん、やん!」とアホみたいに喜ぶ糞狸。
「食べさせてあげるから目を閉じて口を大きく開けてね」
「やん・・・?わかったやん、はやくおうどんさんっ!」
大きく口を開けておうどんさんを待つ糞狸。馬鹿面ぶら下げやがって。私はすでに開封しておいたおにぎりをまず3つ用意した。
「それじゃあ、いくよー。‥‥‥おらっ!!!!!」
「や゙ん゙ん゙っっ!?ふが、んぐゔゔゔゔゔゔ!!!!!ゔがあ゙あ゙あ゙あ゙…」
「食べ物を無駄にした罰だよ。ほらよく噛んで食べな!!!」
そして次々へとおにぎりをコイツの口へと運び入れる。
「んぐうう‥や゛あ゛あ゙‥あ゙あ゙‥あ゛あ゙ん‥‥え゙‥い゙…ぢいい…」
おにぎりを入れることに夢中になっていると、糞狸の鳴き声が聞こえなくなったことに気づく。
見てみると泡をふかせてすでに死んでしまっているようだ。私は震えていた。
「うわあああああああああ!!!!!」
大声で叫び、その場から走り去ってしまった。とんでもないことをしてしまったと。
それからあの狸を見ることはなかった。あの日から一つ変わったことがある。それは僕の大好物がたぬきうどんになったことだ。
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