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「今までも、これからも男の子でしょ」√恋

1名無しさん@転載は禁止:2024/04/14(日) 23:56:51 ID:vyMr22BU
かのん「う〜ん……」

朝が来ている。
それはカーテンから差し込む陽の光が教えている。

薄っすらと目を開けて、時計を見ればアラームの鳴る直前だった。

かのん「そうだ、今日から……」

結ヶ丘女子高等学校に……通うんだ。
着替えるために起き上がり、今日のために掛けていた制服に手を伸ばす。

かのん「あれ……スカート……」

じゃなく、ズボン。

そこでおかしいと思った次の瞬間、鏡に映った私の姿──

かのん「え?」

知らない男の子。
でも立ち位置から、そこにいるのは私だと理解はできた。

出来た、けれど。

かのん「えっ、えっ、えええぇっっ!?」

46名無しさん@転載は禁止:2024/04/26(金) 23:49:52 ID:TnVso/Yo
お尻に挿れそう

47名無しさん@転載は禁止:2024/04/28(日) 02:33:32 ID:I.LKiAB6
明後日に再開で。
EVOjapanが本当に今開催されているので楽しんでいます。

48名無しさん@転載は禁止:2024/05/01(水) 23:34:59 ID:ErYCc9/.
このソワソワとした気持ちが何なのかは、分かりませんが。
今は、純粋に出掛ける事を楽しんで……。

恋「……いえ、これは……」

気付いてしまいましたが、これはもしかして……デートと言うものでは?

恋「……」

49名無しさん@転載は禁止:2024/05/02(木) 00:21:52 ID:Yvxpa5d2
☆☆☆
☆☆☆

かのん「おはよう葉月さん……あれ、なんだか眠たそうだね」

恋「い、いえ……問題ありません」

あの後結局長い事悶々と考えてしまって、上手く寝付けませんでした。
気を取り直して行く必要があります。

かのん「うわぁ、結構人多いねぇ。海外の人もたくさん」

恋「参加選手も、海外チームもありますし、世界規模の大会ですから……」

かのん「で、葉月さんはそれに参加すると」

恋「はい、どこまで行けるかはわかりませんが……まぁ、プロの方も参加されるので、大きな事は考えてはいないんですけど」

かのん「あはは、でも僕は応援するよ」

澁谷さんは私が戦っている所を見たいからと、観戦に専念するとの事。

恋「では、行ってまいります」

かのん「うん、頑張れ〜!」

50名無しさん@転載は禁止:2024/05/02(木) 23:48:20 ID:Yvxpa5d2
予選に向かう恋ちゃん。
ほぼ男性ばかりの中、アケコンを抱えて行く恋ちゃんの後ろ姿は、なんだか浮ついているように見えた。

というよりも落ち着かない様子と言うか。
緊張している事が丸わかりだった。

だった、のだけれど。
いざ対戦が始まると、ピリっとした空気が流れる。

相手も強面の男性──それも成人しているであろう──だったが、互いに真剣そのものだった。

だからこそ、決着がついた時に歳の差や性別も関係なく「ありがとうございました」と言う言葉が出るのだろう。

……正直予想外と言ってしまうと失礼かもしれないけれど、恋ちゃんは圧倒的な差をつけて勝利した。

たかだか予選の、それも数ある試合の一つなのに、若干のギャラリーが出来ていた。

やっぱり女子校生がこれだけやれるのは、珍しい様で。

そしてそれはとあるタイミングを機に、さらに広がる。

51名無しさん@転載は禁止:2024/05/03(金) 00:11:24 ID:NZ0Xl/vg

『さぁ〜、恐らく会場の皆様も注目しているのではないでしょうか? 昨年度TOP8もぐら選手と、まったく無名の女子……校生かな? 今どきは何が炎上の種になるか分からないので言葉は選んでいくつもりですが、無所属のレンレン選手!』

配信に写っている。
なんとも不思議な状況になってきた。

恋ちゃんが注目されている事もだけれど、相手がプロときたものだから。

『さぁ、始まりました注目のカード! プロの意地か無名の新参か! しっかりラインを上げていく! JCがヒット! 前Aで崩して! 上から被せていく、立ちB前C! 飛翔剣っ立ちCが引っかかる! まずはレンレン選手がワンコンボ! 刻んで刻んで、空対空のボランテ! 待ち構えていましたと言わんばかりのしゃがみC!』

『あッ、立ちBからのOD! ここのアドリブ力っ、氷翼月影ッ、立ちBが入ってエクシードアクセル!!』

『もぐら選手のバリアガードが無い事を確認しての立ちB……素晴らしい判断力!』

何言ってるか全然わかんないけど。
恋ちゃんがプロ相手に勝った……!
まだ1セット取っただけだから、この後の結果はまだまだ分からないけど凄い事が起きているのは分かる。

52名無しさん@転載は禁止:2024/05/03(金) 00:44:43 ID:NZ0Xl/vg
☆☆☆

しかし、流石に相手はプロだった。
たった一度先手を取られたところで、動揺もなかった。
その後は冷静に対処され、恋ちゃんの戦いは終わってしまった。

でも、恋ちゃんは満足そうな顔をしていた。

かのん「楽しかった?」

恋「えぇ……とてもいい経験が出来ました」

恋ちゃんの戦いは終わったけれど、EVOjapanはまだ続く。
後は2人で観戦して楽しもう。

53名無しさん@転載は禁止:2024/05/03(金) 01:05:30 ID:NZ0Xl/vg
二日目、三日目と……。

最終日、とある人に声をかけられる。

初日に恋ちゃんと戦ったもぐら選手だ。

「おぉ、今日も来とったんや。楽しんでる? ……お、横の子は彼氏かな?」

恋「ええっ!?」 

かのん「と、友達です学校の!」

「ほ〜ん……」

ニヤニヤと、完全に子供をからかう大人の図。

恋「彼氏だなんて、そんな……」

恋(澁谷さんは、お友達……)

54名無しさん@転載は禁止:2024/05/04(土) 23:21:10 ID:a6TjzZEk
明日再開です。
やりたい事は書いたので普通に学園物に戻ります

55名無しさん@転載は禁止:2024/05/05(日) 23:24:59 ID:tmy2ssaE
その後はEVOJAPANの全日程が終了し、私達も家に帰るわけだけど。

あの一言が、恐らく2人に大きな動揺を与えている。
彼氏発言が、今まで意識していなかった事を頭の隅に過ぎらせて来る。

仲の良い友達……それだけだったのに。

私達の間に、彼氏彼女だのと言う可能性のようなものがふわりと漂う。

56名無しさん@転載は禁止:2024/05/06(月) 23:53:25 ID:MMtn3F3U
居心地の良かった空気が、ちょっとだけしっとりとする。
可愛らしく言うと、もじもじとした、そわそわとした。
つまりはむず痒い状況。

別に、これ以上の関係を求めている訳では無いし、恋ちゃんをどうこうしようとかはないんだけど……。

57名無しさん@転載は禁止:2024/05/07(火) 00:18:50 ID:MWNMSsY.
楽しく、ゲームをして過ごせればそれで良いのだけれど。

恋「……澁谷さん、もし良かったらなんですが」

そんな中、恋ちゃんからのお誘い。
花火大会に行きませんか、と。

これもまた、断る理由も無かったからもちろんOKしたのだけど。

千砂都『あー、もしもしかのん君? あのさー』

その後に、全く同じ内容で……ちぃちゃんからも花火大会に誘われた。

58名無しさん@転載は禁止:2024/05/07(火) 00:33:46 ID:MWNMSsY.
どうしよう……とも思ったけれど、先約というものがある。
だから、ちぃちゃんには素直に他に予定があると伝えると。

千砂都『……もしかして〜、生徒会長?』

かのん「!?」

千砂都『おっ、電話越しでも動揺してるのが伝わったよ』

かのん「い、いや、まぁ……」

千砂都『やっぱり生徒会長……葉月さんといい感じなんじゃ〜ん。あ、もしかしてもう付き合ってたりする?』

かのん「い、いやまだ付き合っては……」

千砂都『お? まだ?』

かのん「あっ、ちが、そう言う事じゃなくて!」

59名無しさん@転載は禁止:2024/05/07(火) 00:38:47 ID:MWNMSsY.
今回はここまで。
千砂都は歩夢みたいにドロドロさせません。
全力で応援してくれます。そういうイメージです。

60名無しさん@転載は禁止:2024/05/07(火) 23:50:26 ID:MWNMSsY.
千砂都『あはははっ! 面白いくらい慌ててる〜!』

かのん「からかわないでよちぃちゃん……」

それからしばらくはイジられながら会話を続けた。
そろそろ終わり……と話を切り上げようとしたところ、最後にぶっこまれてしまう。

千砂都『でさ、結局どうなの?』

かのん「……どう、とは」

千砂都『好きなの? 葉月さんの事』

かのん「……それは」

61名無しさん@転載は禁止:2024/05/08(水) 00:02:22 ID:qFxO0Nj2
好きとかどうとか、そういう事は分からない。
もちろん恋ちゃんの事は好きだけど、付き合いたいとか、また別の話な訳で……。

たくさん一緒に過ごす内に、恋ちゃんの事も理解してきた。
一緒にいる事は、すごく心地良い……。

千砂都『でもさ、葉月さんと遊ぶ事が楽しいのは、それはそうかもしれないけど』

千砂都『もし葉月さんに、彼氏が出来たら今みたいに遊べなくなるよ?』

62名無しさん@転載は禁止:2024/05/08(水) 00:19:30 ID:qFxO0Nj2
かのん「あ……」

千砂都『男女の友情がさ、成立しないとは思ってはいないけど、どっちかに恋人が出来たら普通はもうそれ以上接しちゃいけないよ』

千砂都『私、これが男女の友情が成立しないって言われてるポイントだと思うね。半ば強制的に友達付き合いが無くなるんだから』

かのん「……」

……考えたことも無かったと言えば、それは驕りだろうか。本当に、そうなる事を考えもしなかった。

だから想像してみる。
恋ちゃんに彼氏が出来たら、と。

……きっと最初は、素直におめでとうと言うと思う。
でもその後は?

……後で、私が先に好きだったのに、なんて言ったって遅いのに。

63名無しさん@転載は禁止:2024/05/08(水) 00:26:44 ID:qFxO0Nj2
かのん「……僕さ、自分の気持ち、はっきりと分からないけど」

かのん「こんな風に、それを聞いて変な気持ちになるって事はさ……やっぱり、そういう事なんだと思う」

かのん「でも、今の関係が崩れるのも、僕は……」

千砂都『うん。……まぁでもさ、そうは言うけどだよかのん君』

かのん「?」

千砂都『花火大会に二人きりで誘われた時点でさ、結構脈アリだと思うんだけど?』

かのん「……そう、かな」

千砂都『なんならその日に告白されてもおかしくないかもね』

かのん「……いやぁ?」

千砂都『ちょっと希望を持ったね。すごい間の抜けた声色だもん』

64名無しさん@転載は禁止:2024/05/08(水) 00:39:19 ID:qFxO0Nj2
千砂都『……とにかく! 自信持って行っておいで! もう告って来なさい!』

かのん「……うん。ありがとう、ちぃちゃん」

千砂都『……あ、そだ。それなら、一個仕込もうか』

かのん「?」

千砂都『えっとね──』

☆☆☆

恋「はぁ……」

どうにも今日は集中力が続かない。
気晴らしに商店街に足を運びましたが、気分が晴れない。

恋「……花火大会、晴れるといいですが」

最後に本屋により、帰ろうかと歩き出しました。
その道すがら……見慣れた人を見つける。

恋(澁谷さんと……確か……嵐さん)

2人でお出かけをしている様でした。

65名無しさん@転載は禁止:2024/05/08(水) 00:44:35 ID:qFxO0Nj2
また明日に。

せめていつか来るであろうスーパースター劇場版までには全員終わらせたいです。
長ったらしくやりすぎないようにしたいところです。

66名無しさん@転載は禁止:2024/05/09(木) 00:10:24 ID:MksNOhK6
そういえば……お二人は幼馴染だと、澁谷さんから聞いた事があります。
ですから、ああやって出掛ける事もあるのでしょう。

……何か、楽しそうにお買い物をしているようですが……。
それを羨ましいと感じるのは、なぜでしょうか。
いえ、分かってはいます。

澁谷さんには、他にも女の子のお友達がいる。
その事実が、私は。
たまらなく嫌だった。

67名無しさん@転載は禁止:2024/05/09(木) 00:17:03 ID:MksNOhK6
そしてもしも、どなたかと恋仲になったりしたら。
私とは、もうあそんではくれなくなるかもしれないから。

私はずっと、そんな不安に襲われている。

今までで、一番一緒に遊んでいて楽しいと思えているから。だから私から離れてしまう事を考えると、どうにもならなくなる。
 
千砂都「かのん君!」

かのん「ちぃちゃん待って待って……」



恋「……澁谷さん」

68名無しさん@転載は禁止:2024/05/09(木) 00:34:52 ID:MksNOhK6
名前の呼び方でも、なぜか敗北感を覚えてしまう。
私だって、そう呼べるのなら呼んでみたい。

でもタイミングが掴めない。
更に次のステップに行くための、一歩を踏み出せない。

私は……どうすれば良いのでしょうか。

恋(……どうするも何も、呼んでみればいいだけです)

分かっては、いる……んです。
怯えているだけだと。

ですがここで変わらねばなりません。

恋(そのためにも……花火大会)

きっとその日が、私と澁谷さんの仲が縮まる大事な日。

69名無しさん@転載は禁止:2024/05/09(木) 00:37:10 ID:MksNOhK6
また明日に。
過去にも何度か聞いてしまっていますが、今までの話の中ではみなさんはどれが好みなんでしょうか。
書いた本人としては栞子です。

70名無しさん@転載は禁止:2024/05/09(木) 13:16:24 ID:1wv4Szks
理亞、ただしアフターは除く
ダイヤ
璃奈

栞子のも好きな方かな

71名無しさん@転載は禁止:2024/05/10(金) 00:14:31 ID:num9RQmA
恋(私の目標は……)

☆☆☆

花火大会当日。

千砂都「よーし、頑張ってきなよ」

かのん「うん。……ちぃちゃん、ありがとう、いろいろ手伝ってもらって」

千砂都「いいのいいの! その代わり、しっかり渡すんだよ!」

☆☆☆

恋ちゃんとは花火大会現地で待ち合わせしている。
どうやら私の方が先に来てしまった様だ。
蒸し暑いけれど、これも夏ってものだね。

72名無しさん@転載は禁止:2024/05/10(金) 01:01:01 ID:ZysFU.qo
今更だけど、女の時の記憶残ってるんだよな?
なんか、もっと以前のLiellaで接してた時との比較とか反応の仕方とかあると思うが…

73名無しさん@転載は禁止:2024/05/11(土) 00:36:52 ID:yjdft/dM
>>72
 
名字呼びなどでそう表していたつもりでしたね。

明日再開です。


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