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愛「へー……3人の名前に因んでるのかぁ」

1名無しさん@転載は禁止:2021/06/16(水) 03:10:35 ID:6SrrO8Rc
https://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1572862705/

↑これの改造版

基本りなあいだけどモブが喋りまくる
設定もスクスタの遥か前に勝手に組み上げたのほぼそのまま

2名無しさん@転載は禁止:2021/06/16(水) 03:11:37 ID:6SrrO8Rc

愛 「えー? あいつ今日も来ないの?」

歩夢「うん、最近かなり忙しいらしくって」

愛 「忙しい? え、いま中2の春だよ? こんな平和な時から何やってんのさ」

歩夢「平和な時って……」

歩夢「何ていうか、やりたい事……やらなきゃいけない事? でもあるかな」

愛 「???」

歩夢「彼……っていうか彼と私ね、虹ヶ咲学園に行くつもりなんだけど」

愛 「ニジガサキ? ……ニジガサキってあの虹ヶ咲?」

歩夢「そう、その虹ヶ咲。言ってなかったけど、私も今から結構やってるよ、勉強」

歩夢「割と平和な時じゃないんだな、これが。へへん」

愛 「……なーんてこったい、アンタらが急に遠くの人間になった気がする」

歩夢「大袈裟だなあ」

歩夢「とにかく、虹ヶ咲に進学した後でね、やりたい事があるの。2人で」

愛 「やりたいこと」

歩夢「そう。そのために準備があってね、いろいろ"人を集めてる"最中なの」

愛 「人……? あつめる……? ……?」

歩夢「えっへー、これは愛ちゃんにも内緒」

愛 「ええー……」

3名無しさん@転載は禁止:2021/06/16(水) 03:12:37 ID:6SrrO8Rc

愛 「なんだよう。愛さんってばノケモンかい」

愛 「じゃあ今回も、あいつ抜きで歌うのかあ……」

歩夢「まあまあ、いっぱい歌って応援しようよ。ついでに動画も送って」

愛 「そうだね……じゃあ他にも何人か誘おっか。大量に送り付けてやろ」

愛 「あーあ、でも、あいつの"海雪"とか割と楽しみにしてたんだけどなあ……」

歩夢「それは分かる。昔から妙に演歌上手いんだよね、何故か」

愛 「ねーホント。何度も聴いてるとクセになり掛けるよね。おばーちゃんにも見せてやりたいわ」

愛 「……」

歩夢「愛ちゃん」

愛 「よし、決めた」

歩夢「えっ? あ、もう決まったの? 今回は何から歌う?」

愛 「いや……ソッチの話じゃなくてね」

愛 「今この瞬間、アタシの進学先が決まったって話」

歩夢「…………」

愛 「アタシらズッ友(死語)。オッケー?」

歩夢「……愛ちゃん」

愛 「?」

歩夢「オバカ」ニコッ

愛 「んだとこら」

4名無しさん@転載は禁止:2021/06/16(水) 03:14:07 ID:6SrrO8Rc

───ボードは(描写難度的に)無しの方向で


-スクールアイドル同好会 部室-

ガラッ

菜々「こんにち───は」

愛 「うぬぬぬ……」

璃奈「…………」ムニムニ

菜々「…………」

菜々「あのー、お2人とも?」

愛 「ん、おう菜々じゃん! お疲れ!」

愛 「あれ? 眼鏡だ。コンタクトにしたんじゃなかったの?」

菜々「ああ、そうなんですけど……ちょっと普段使いするのは、私には負担で」

菜々「ライブとか配信の時だけコンタクトにしようかな、と」

愛 「ふーん、ちょっと勿体無い気もするなあ。眼鏡も良いけどさあ」

菜々「えへへ。……それで、あの」

愛 「?」

璃奈「…………」ムニムニムニムニ

菜々「さっきからほっぺ捏ねられてるソレは……?」

璃奈「ふぃんふぁふあひぇ」ムニムニムニムニ

愛 「あ、これね」

愛 「ちょっと璃奈の顔のね、筋肉を柔らかくしてるとこなんだけど……予想以上にモチモチで」

菜々「顔筋を柔らかく……?」

愛 「璃奈が表情を自然に出せるようになりたいって言うからさー。アタシが何とかしたげようってね」

菜々「ええ……?」

璃奈「ふぉんひゃふぃひょふぁふぁ」ムニムニムニムニ

5名無しさん@転載は禁止:2021/06/16(水) 03:14:43 ID:6SrrO8Rc

愛 「つってもまー所詮、何もしないよりはやっておこうぜ程度なんだけど」

菜々「そ、そうですか」

璃奈「ふぃひふぁふぇんふぃひへふぉひふぃ」ムニムニムニムニ

菜々(あ、今のは何て言ったか分かる気がする)

愛 「ここがスクドル始めて1年くらい経ってさ、まあまあ得られてはいる訳じゃん? 業界での立場みたいなもん」

菜々「ええ……私達の努力もですけど、部長さん達のプロデュース手腕の賜物ですよね」

愛 「うん、大きなトラブルも無く……あ、気を悪くしないでほしいんだけど、特に璃奈なんて生まれ付き難しい体質だけど、ちゃんと他のメンバーと変わらない感じでファンには受け入れられてるじゃん」

璃奈「……」コクリ

愛 「それは素直に有難い事なんだけど……まあね、折角アイドルやるんだもん。璃奈も自然に表情出せるようになったら……」

愛 「素敵やん?」😼キリッ

愛 「だから、物は試しでいろいろアプローチしてみようってね」

菜々「それは言う通りですけど……」

菜々(アプローチの軌道が泥酔したウナギよりヒドいと思うんだけどなあ)

菜々(決して悪い人じゃないし、逆に思慮深い所も多いんだけど……ノリ半分で生きてるって感じ)

璃奈「ふぁふぃんほふぃあひぇ」ムニムニ

6名無しさん@転載は禁止:2021/06/16(水) 03:15:12 ID:6SrrO8Rc

菜々「あの、でも……」

璃奈「ふぉんふぁひふぇふぇ」ムニムニ

菜々「それ……」

璃奈「ふぃふぁふぃんふぅみふ」ムニムニムニムニ

菜々「そろそろ……」

璃奈「ふぁふふぁふぃへほんふェ」ムニムニムニムニ

菜々「やめにした方が……」アワワ

璃奈「…………」ムニムニムニムニ

7名無しさん@転載は禁止:2021/06/16(水) 03:15:39 ID:6SrrO8Rc

ムニムニムニムニ……

わたしは天王寺璃奈。公務員の父と看護師長の母を持つ、都心に程近い渋谷区の住宅街に住む、15歳の高校生

生まれつき……医者の言だと心理的な要因から、わたしは抱いた感情を表情として出力する事が碌に出来ないらしく───

過去、その特異な体質が原因で、周囲から微妙に気味悪がられる事もあった。……その辺りを除けば、まあ大体は普通の女の子

いつも表情の変わらない無愛想な奴、とか思われる程度だし、そこを除けば、生活面に関して大した不自由を感じた事も無い

強いて言えば、小中の卒業アルバムの写真を撮った時、笑顔を求められたのに1人だけ無表情で渋い顔をされたくらい……かな

ムニムニムニムニ……

……それで、さっきから人の顔を何やら捏ね回してらっしゃる金髪が宮下愛さん。同じ同好会に所属する2年生の先輩

率直に言って、現在わたしの対人関係に割かれる思考の、およそ20%程を勝手に占めている厄介な存在だ

8名無しさん@転載は禁止:2021/06/16(水) 03:16:21 ID:6SrrO8Rc

今年、春の始め───学校と家の往復以外に大した凹凸の無い生活を送るわたしに、その時は唐突に訪れた

わたしの一体どの部分に可能性を見出したのか知らないけど、何か急に現れた“部長”を名乗る人から、わたしはスクールアイドル同好会なる奇特な部活に熱烈な勧誘を受ける

仔細は省くけど、思い出すのも恥ずかしくなるほどの紆余曲折の末、最終的には入部届に判を押す結果に至り……そうして記念すべき活動の初日に初めて顔を合わせたのが、彼女こと愛先輩

今では愛先輩も合わせて沢山の仲間に囲まれ、冠したスクールアイドルの名前の通り、ライブとか、それっぽい活動をしている

愛先輩と中学校の頃から幼馴染みらしい、見た目は愛先輩に次いで派手だけど、穏やかで優しい上原歩夢先輩

元は生徒会に入る気だったけど、それを蹴って部長先輩のスカウトを受けたらしい、眼鏡の似合う中川菜々先輩

9名無しさん@転載は禁止:2021/06/16(水) 03:16:53 ID:6SrrO8Rc

いつも眠そうでノンビリしてるけど、底知れない情熱と悪戯心の塊、何とLD科の特待生だという近江彼方先輩

そんな彼方先輩と喧嘩ばかりだけど、間違いなく親友として信頼し合う皆の姉貴分、同好会の副部長こと朝香果林先輩

……正直、同好会で最も謎の存在というか、優しくて皆を支えてくれるのは確かだけど、どこか�拙み所の無いエマ・ヴェルデ先輩

実家は横浜のベーカリー、可愛い物が大好きで、アイドルへの情熱は菜々先輩にも引けを取らない(あざとい)子、中須かすみ

誰に対しても敬語で話す、黒髪ロングな純鎌倉産の稀少種で、名前をググると何か部長先輩以上に色々と出てくる桜坂しずく

……割愛、宮下愛先輩

部長先輩が意図した結果だろうけど、個性的な面々とは正にこの事

これまで徹底してインドアだったツケか、体力面では皆の足を引っ張っているのが現状だし、それに上述した表情を上手く出せない事とか、課題は今でも山積みだけど……何だかんだ、今までの人生で一番、とても新鮮で充実した毎日を送れていると思う

璃奈(で、特にこの宮下愛先輩と知り会ってからというもの……わたしは良くも 悪 く も 退屈とは無縁でいる)

10名無しさん@転載は禁止:2021/06/16(水) 03:17:23 ID:6SrrO8Rc

愛 「璃奈ー! こないだの漫画アタシも読んだよ!」

呼んでもないのに飛び出てきて

愛 「璃奈ー! がんばれー! そっからスリーポイントいけるよー!」

良くも悪くも人目を気にせず

愛 「凄いよ璃奈これ何か自販機にあったやつ! 飲んでみ! “飛ぶ”よマジで!」

ウンザリする程どこにいても絡んでくる

愛 「璃奈これ見た!? 昨日の───」

璃奈「うるさい」

本当、退屈しない

無神経だけど、何か憎めない

と思えば、たまに本気で苛つかせられる

……………………

……………………


璃奈(そうやって積極的に人と関わって、知ろうとする姿勢。わたしには無いものを持ってる、そこだけは尊敬したいと思う)

璃奈(たまにクラスでも愛先輩の良い評判を聞く事があるし……きっと、何か凄い人なんだろうね)

璃奈(わたしの“これ”は生まれ付きだし、もう折り合いもつけてるけど……でも)ムニムニムニムニ

璃奈(わたしのこと……そうやって深く考えてくれるのは、少し嬉しい、かな)ムニムニムニムニ

愛 「はー気持ち……ごほん、じゃなくて、どうにかして良い案を練らないとなあ」

菜々「あの……だ、大丈夫なんですか本当に。何か、天王寺さんから黒いオーラが……」

璃奈「…………」ムニムニムニムニ

璃奈(でも流石に、そろそろ怒って良いよね)ムニムニムニムニ

菜々「あわわ」

11名無しさん@転載は禁止:2021/06/16(水) 03:18:24 ID:6SrrO8Rc

-数日後-

愛 「お、いたいた。璃奈ー、見てこれ」

璃奈「愛先輩……何ですか?」

愛 「じゃじゃーん、名付けて“璃奈ちゃんノート”ぉー♪」

璃奈「…………」

愛 「スゴいっしょ、ページ毎に顔が描いてあるんだ。昔の芸人から着想を得たの」ペラリペラリ

愛 「これ顔に当てて使えば、璃奈も見事に表情豊かな……子に」

璃奈「…………」

愛 「……えーと」

璃奈「…………」

愛 「あ、駄目だった?」

璃奈「そんな事ないですよ(棒)」

璃奈「ありがとうございます。必要になったら使わせて貰いますね」ゴソゴソ

愛 「ち、ちょっとちょっとーん。言った傍から鞄に仕舞ってるじゃーん。絶対一生使わないオチじゃんそれー」

愛 「折角ラブ込めて作ったのにー」

璃奈「大きな御世話です……それでは」スタスタ

愛 「ちぇー」

璃奈「…………」

璃奈(ふんだ。愛先輩のオバカ)

璃奈(これだから素直に尊敬できないんだよなあ)

12名無しさん@転載は禁止:2021/06/16(水) 03:21:43 ID:6SrrO8Rc

愛 「───という事なんだけど」

愛 「何がいけなかったんだと思う?」

歩夢「分からなくても何かしら回答していく姿勢」

歩夢「以外の全部だと思うよ」

愛 「そっかぁ」シュン…

歩夢「そっかーじゃないよ。頭どう揺らせば璃奈ちゃんノートなんて発想に行き着くの……」

愛 「そ、そんなに駄目? ……なんだよね、はは……。寝る前に思い付いて、よっしゃイケるって思ったのになあ」

歩夢「ほぼ深夜テンションじゃん」

13名無しさん@転載は禁止:2021/06/16(水) 03:23:01 ID:6SrrO8Rc

───百害あって二利くらいしかない


璃奈「…………」チューチュー

愛 「やっほー璃奈」

璃奈「ん、愛先輩?」

愛 「おっ? 何か飲んでる。璃奈それ何?」

璃奈「これ……モンスター、だけど」

愛 「モンスター」

愛 「あー……知ってるかも。エナドリってやつか」

璃奈「そうだよ。いろいろ種類が有るの」

愛 「え、わざわざストローで飲むの」

璃奈「通の飲み方だよ」

愛 「通? ほーん」

愛 「って事は璃奈、普段からエナドリに頼るほど疲れてたり……」

璃奈「ん……そんな疲れてはないけど」

愛 「え、ないの? じゃあ何で」

璃奈「エナドリって疲れてないと飲んじゃいけない物じゃないよ?」

璃奈「単に美味しいから飲んでるの」

璃奈「ていうか、エナドリに味以外の部分を求めたら損すると思う」

愛 「な、何だ、何か璃奈が凄いこと言いだしたんだけど……」

愛 「────」

愛 「ねえそれ」

璃奈「一口ちょーだい、とか言うんでしょ、どうせ」

愛 「ヒョッ?! な、何で分かった!」

璃奈「分かるよ……」

璃奈(猿も察してエサ隠すレベルだよ)

14名無しさん@転載は禁止:2021/06/16(水) 03:23:24 ID:6SrrO8Rc

璃奈「いいよ別に。一口ならあげる」

愛 「あら、いいん?」

璃奈「あんな欲しそうな顔されちゃ気まずいもん……」

愛 「えー嬉しいけど……そんな顔してたー?」

璃奈「してたしてた」

璃奈「炭酸は普通に大丈夫だよね。飲んで良いよ、ほら」

愛 「あらまーありがと三角」

璃奈「一口だよ? 本当に一口だからね?」

愛 「信用無い……」チビチビ…

愛 「───」ゴクン…

璃奈「どお?」

愛 「…………」

愛 「あ」

璃奈「?」

15名無しさん@転載は禁止:2021/06/16(水) 03:23:46 ID:6SrrO8Rc

愛 「あぁんッま……」

璃奈「え?」

愛 「なァーにコレやっばい……マズくはないけど、すっげ甘い」ウゲー…

璃奈「甘い……えぇーそうかな?」

璃奈「糖分量は普通のジュースとそんな変わらないけど……」

愛 「いや甘いよ……最早ドロ甘だよこれは」

愛 「璃奈、大丈夫なんこれ? これ飲み続けたら糖尿病になるんじゃね」

璃奈「と……べ、別に体調崩す量は飲んでないよ」

璃奈「それに今は運動だって沢山してるもん」

愛 「それにしたって、こりゃ世辞にもカラダに良いモンじゃないね……」

愛 「璃奈の好みは否定しないけど、愛さんはチョイ苦味あった方が好きだなー」

璃奈「そんなこと言われても」

愛 「ちょっと緑茶サーバーの御世話になってくるわ……」スタスタ

16名無しさん@転載は禁止:2021/06/16(水) 03:24:10 ID:6SrrO8Rc

璃奈「行っちゃった……」

璃奈「……」

璃奈(そんなに甘いかなぁ?)

璃奈(こんな美味しいのに……)チューチュー

璃奈「……」

璃奈(あっ)

璃奈「…………」キョロキョロ

璃奈(ま、いっか)チューチュー…

彼方「みーちゃった☆」

璃奈「ひょあっ」

17名無しさん@転載は禁止:2021/06/16(水) 04:23:44 ID:6SrrO8Rc

───常備してます


愛 「妙に小腹が空いてくる季節ですね」

愛 「って! そりゃ1年中やないかー↑い!」🍷

璃奈「1人で何してんの……」←ドン引き

愛 「ルネッサンス(挨拶)。そういう訳でボンタン飴あるけど食べる?」

璃奈「どういう訳。てかボンタンあめって何」

愛 「あれま知らない? 日本に鬼が居た頃からあるんだけど」

愛 「まあいいや、とりま1個食べてみ」コロリ

璃奈「……キャラメルみたい」

璃奈「…………」

璃奈「…………」ムキムキ

璃奈「……?」

愛 「どした璃奈。食べないの?」

璃奈「この包み紙、取れないんだけど……」

愛 「え」

愛 「……何それ? は? 可愛いんだけど。可愛いんだけど璃奈」ナデナデ

璃奈「なに、いきなり。触らないで気持ち悪い」ペシッ

18名無しさん@転載は禁止:2021/06/16(水) 04:24:22 ID:6SrrO8Rc

───町の空気からして違います


愛 「璃奈ってドコに住んでんの? ってか都内住み、だよね?」

璃奈「……渋谷だけど」

愛 「え渋谷? おおー渋谷? 案外ウチから近いんだ。華やかなトコ住んでんじゃん」

璃奈「華やかって」

璃奈「……別に普通の住宅街だけど」

愛 「えー? まーたまたそんな謙遜しちゃってー」

愛 「実は松濤辺りに住んでたりとか……」

璃奈「え、何で分かったの」

愛 「   」

璃奈「どしたの?」キョト

愛 「……今度お邪魔してもいいですか?」ズイ

璃奈「え、やだ」アトズサリ

愛 「そんなー」

19名無しさん@転載は禁止:2021/06/16(水) 04:24:58 ID:6SrrO8Rc

───モンスターのボトル缶を奢ってもらった


愛 「あなたが落としたのは金髪の愛さん? それともクリスタルひとしくん?」

璃奈「落としてません。さようなら」スタスタ

愛 「ごめんなさい待ってください璃奈様」

璃奈「…………」

愛 「そこで立ち止まってくれる璃奈が好き」

璃奈「良いから早く用件言ってくれます? わたしも暇じゃないんですけど」

愛 「待ってマジそろそろ泣くから優しくして本当」

璃奈(優しくされるような振る舞いをすれば良いのに)

愛 「ごほん……実は昨日、おばーちゃんが何と宝くじで20万円を当ててさ」

璃奈「えっ」

愛 「お、興味ある?」

璃奈「突然過ぎて割と湧いた」

愛 「おう。それで早い話アタシに……驚く無かれ5万円の臨時収入が入ったんだよね」

璃奈「おお……」

愛 「だからいま、愛さん超ご機嫌なんだよね! ハグして良い?」

璃奈「…………」

愛 「あはは……」

20名無しさん@転載は禁止:2021/06/16(水) 04:25:26 ID:6SrrO8Rc

愛 「そ、そういう訳でね、幸運のお裾分けって言ったらアレだけど、今日は特別に璃奈のお願いを何でも聞いてあげる!」

璃奈「何か変な飛躍した」

璃奈「え、ていうか何でもって……」

愛 「何でもだよ? 昼御飯驕りでも何でも。アタシに出来る範囲でランプの精になってあげる」

愛 「ま! さっきのやつは湖の精だけどね!」ドヤッ

璃奈「何でも……」

愛 (スルーされたよぅ)

璃奈「何でも良いんだよね」

愛 「ど、どんとこい」

璃奈「…………」

璃奈「じゃあ」

愛 「あ、流石に無いだろうけど、璃奈に今日1日は近付かない的なのは駄目だよん」ヘラヘラ

璃奈「は?(威圧)」

愛 「え?(萎縮)」

21名無しさん@転載は禁止:2021/06/16(水) 04:25:50 ID:6SrrO8Rc

───当作に百合はありません


愛 「デッドプールフォーエバー! 本日公開ッッ!!」(※そんなものはない)

愛 「歩夢みにいこ♥」

歩夢「嫌です」

愛 「何で?(失意)」

歩夢「前から言ってるでしょ何回も……わたし、ああいう映画は得意じゃないの」

愛 「もー……歩夢まだグロいの駄目なの?」

歩夢「そういうのは時間経過で大丈夫になるものじゃないんだよ……」

愛 「ゲームでは銃ブッパしてるのに?」

歩夢「CGと生身の人間じゃ感じるものが違うのっ!」

愛 (最近の実写も殆どCGアニメみたいなもんだけどなあ)

歩夢「それに、どっちにしろ無理だよ。今日は大事な用事も入ってるから」

愛 「用事? あらまゴメンそうだったの。何どっか行くん?」

歩夢「うん……ちょっと、いろいろね」

愛 「…………」

愛 「あ、デート?」

歩夢「ん゙ッ!(咳き込み)」

愛 「おお当たりか」

22名無しさん@転載は禁止:2021/06/16(水) 04:26:24 ID:6SrrO8Rc

歩夢「げほっ……ねえ愛ちゃん」

愛 「おん?」

歩夢「ちょっと殴って良い?」👊

愛 「ふぁっ、いやいやいや良い訳ないっしょ。今更なに恥ずかしがってんのアタシらの仲じゃん……」

歩夢「問題。親しき仲にも?」

愛 「異議あり!」

歩夢「ふざけないでよ!」

愛 「礼儀あり、ね」

歩夢「そういうのは分かってても黙ってるものなの! デリカシー大事だよ!」

愛 「んははは」

歩夢「愛ちゃん!!」😡

愛 「わ、分かってる分かってる。ごめんて」😅

23名無しさん@転載は禁止:2021/06/16(水) 04:27:03 ID:6SrrO8Rc

歩夢「とにかく、わたしは行かないよ。出来れば他を当たってください」

愛 「むう、残念……じゃあ良いよ。代わりに今度の日曜ズートピア2見に行こ、あいつも誘って」

歩夢「え? ……ま、まあズートピアなら良いけど……デッドプールさんは観ないの?」

愛 「いや行く。この後、同好会の誰か誘って見てくる」

歩夢「ええー? あらら欲張り愛ちゃんだね。今月の残高ピンチになっちゃうかもよ?」

愛 「だ、大丈夫だよ。まだ余裕あるし。……そもそも、デッドプール見たいのと歩夢と映画見たいのは別の事だから」

歩夢「え?……え、どゆこと?」

愛 「いやだから、何かしら歩夢と外で遊ぶ機会は設けておきたかったんだよ」

歩夢「へ……」

愛 「最近いろいろ忙しくてさ、特に今月は1回も歩夢と街で遊んでなかったじゃん?」

歩夢「……うん」

愛 「でしょ? まあ仕方ない事だけど、そんなんじゃ寂しい気もするでしょ。この頃やっとスケジュールも落ち着いてきたから、ね」

愛 「アタシら、それなり長い付き合いなんだし、そうやって時間作ってでも一緒に……。……歩夢?」

歩夢「ふえ?」ビクッ

愛 「え、どうかした? さっきから何でそっち見てるん」

歩夢「あ、えと……」キョロキョロ

愛 「?」

歩夢「……別に何でもない。愛ちゃんの癖に、そんな嬉しいコト言えるんだなと思って」プイッ

愛 「…………」

愛 「ああ、もしかして」

歩夢「照れてない!」

愛 「ま、まだ何も言ってないじゃん……やっぱ照れ」

歩夢「てないって言ってるでしょ! もう黙って本当に! デリカシーってものを学びなさい!」

24名無しさん@転載は禁止:2021/06/16(水) 04:28:33 ID:6SrrO8Rc

───ちなみに、うるさい菜々は出ません


愛 「璃奈はさー」

愛 「同好会の先輩の中で誰が一番好き?」

璃奈「…………」(��_�� )

愛 「な、何か言ってよぅ……」

愛 「えーと……じゃあ歩夢のことは?」

璃奈「優しいから好き」

愛 「菜々は?」

璃奈「割と話合う所もから……好きな方」

璃奈(たまに愛先輩よりうるさいけど)

愛 「……」

愛 「アタシのことは? 好き?」

璃奈「…………」プイス

愛 「何か言ってよッ!?」

璃奈「そういうこと聞いてこなければ好き」

璃奈「かも」

愛 「かもって何だよヘイヘイ」ナデナデ

璃奈「気安く触らないで」ペシッ

愛 「ヘーイ……」シューン…

25名無しさん@転載は禁止:2021/06/16(水) 04:30:31 ID:oW3lrayM

───ドライな後輩、2人目


愛  「よーう、かすかすー」ナデナデ

かすみ「うげっ愛先輩……」ベシッ

愛  「えー何その反応、ひどくね? 愛さん泣いちゃうんだけど」

かすみ「りな子とのアレ見てれば当然の反応でしょうよ」

かすみ「事ある毎に絡んでくっついて……何です? 今日のエサはかすみですか?」

愛  「愛さんタコちゃんかい。後輩は先輩にとってカワイイもんじゃん」

かすみ「可愛ければ、こちらの意見シカトで絡んでも許されると」

かすみ「はーなるほど感心します。先輩は毎日が楽しそうで良いですね」

愛  「り、璃奈より毒濃度たけぇ……」😰

かすみ「それに愛先輩とりな子だと、遠目で見たらカツアゲにしか見えないんですよ……」

愛  「えー? カツは元から揚がってるでしょー」

かすみ「…………」

愛  「…………」

愛  「あ、えーと今のはね?」

かすみ(うっざ……そういう所が嫌がられるんでしょ)

26名無しさん@転載は禁止:2021/06/16(水) 04:30:58 ID:oW3lrayM

かすみ「もういいです。はい、おでん缶あげますから大人しくしててください」スッ

愛  「え……これ、おでん缶……? 何で持ってんのこんなん」🍢

かすみ「先日、パ……父がスーパーの抽選会で大量に当てまして。丁度良いので是非とも消費に御協力を」

愛  「お、おう」

かすみ「はいどうぞ」

愛  (バッチリ冷めてるし……後で食堂のレンジで温めて食べよ)

愛  「…………」

愛  「ねえ、ちょっと訊きたいんだけど」

かすみ「ええ、かなり馴れ馴れしいですね」

愛  「アタシって、そんなに馴れ……」

かすみ「…………」

愛  「あ、そ、そうですか」

かすみ「はい」

愛  「はーあ、そっかぁ。これでも愛情表現のつもりなんだけどなあ……」オチコミ

かすみ「…………」

かすみ「……はあ……世話の焼ける人ですね」タメイキ

かすみ「愛先輩が馴れ馴れしいのは事実ですが、お気になさらず。別に、かすみ達だって本気で嫌ってる訳じゃないですよ」

愛  「んっ?」

かすみ「先輩が優しい人だって事くらい、ちゃんと皆も分かってる……と思います」


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