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「あなたは昔から男の子だよ?」√果林

1名無しさん@転載は禁止:2020/12/01(火) 23:45:43 ID:.7ogJnco
春。
出会いと別れの季節、春。

それはここ、虹ヶ咲学園にも当然訪れる。
三年生は卒業して、新入生が新たに加わる。

それは今までもあったことだし、今更戸惑うこともない。

たった一つだけ、あることを除けば。

歩夢「──どうしたの? 今日は朝からなんだか調子が悪そうだけど……」

「あ、あぁ……いや、なんでもないよ、歩夢ちゃん」

歩夢「ならいいんだけど……何か困ってることとか、悩みごとがあったら、なんでも相談してね!」

幼馴染みの上原歩夢ちゃん。
自分で言うのもなんだけど、可愛い女の子だと思う。そんな子が幼馴染みだと……羨ましがられるんだ。

そう──特に、今は。

歩夢「そういえば、今日は身体測定があるんだって。『女子』は更衣室使うみたいだけど、間違って入っちゃだめだよ〜」

自分が──女の子から、男の子に変わってしまっている今は。

☆☆☆

「はぁ〜〜〜なにがなんだか……」

まさか眠りから覚めたら男の子になっちゃってるなんて……いや、わけわかんないよ。
わけわかんないけど、仕方ないから順応する。

わかっていることは、歩夢ちゃんとは変わらず幼馴染みであること、自分のことは僕と呼ぶ事、そして一番驚いたのは、ここではスクールアイドル同好会が存在しないこと。

スクールアイドルという文化自体はあるようだけど……。

先生「はい、身長169センチ、体重は57キロね」

「ご、57……」

先生「ん? どうしたの?」

「いえ……」

女の子の体のときを、かんがえるとちょっとショックだったけど、別にこれくらいが普通、というかちょっと軽いらしい。

むしろ身長はもう少し欲しいくらいだね、なんて言われた。

(むしろ、視線が高くなって変な感じ)

まさか歩夢ちゃんを見下ろす日が来るとは思わなかった。

(でも、なにはともあれ、だよね)

どんな理屈、ファンタジーで私が男の子になってしまったのかはわからないけど、普通に日常を送らないと。

もしかしたら、そのうち元に戻れるかも……しれないし。

「え〜と、となると気を付けないといけないことは……」

うっかり女子トイレにはいらない、男子のちんちん見えても動揺しない、僕っていうこと、男の子っぽく過ごすこと。

129名無しさん@転載は禁止:2020/12/31(木) 23:57:53 ID:f0ibcXHE
侑「──滝?」

果林「そう、いわゆるパワースポット、絶景スポットっていうやつね」

果林「でもバスで移動するし、ちょっと田舎で……」

侑「あ〜、一人じゃ無理ですね!」

果林「あ、バカにしてるわね」

130名無しさん@転載は禁止:2021/01/01(金) 00:44:38 ID:w3p0FhjI
侑「してないですしてないです!」

侑「とにかく、そこに行きたいってことでいいんですよね?」

果林「そう、お願いね」

☆☆☆

侑「いやしかし……本当に行きにくいな」

その滝の名前を聞いて、調べてみたらまぁ田舎。
これは仮にひとりでいくと言われても、行かせられない。絶対に迷う。

とりあえず今日がその日なのだけど。

侑(それにしても……暑い)

私たちがこの関係になってから、それなりの時間が過ぎていた。
季節は、夏。

☆☆☆

果林さんと合流して、まずは他県へ。

131名無しさん@転載は禁止:2021/01/01(金) 00:45:15 ID:w3p0FhjI
あけましておめでとうございます。
また明日に。

132名無しさん@転載は禁止:2021/01/01(金) 11:40:57 ID:iRSbr7U2
いいゾォ
今回の雰囲気が好き

133名無しさん@転載は禁止:2021/01/02(土) 00:16:54 ID:DZ7vMSVY
侑「すごく有名、っていうわけではないんですね」

果林「そうね。私も人から教えてもらって知った場所だから」

果林「……あ、あれじゃない?」

バスを待っていてしばらく。

侑「ぼくたちだけですね」

果林「まぁ気楽で良いわね。お喋りしてても問題なくて」

134名無しさん@転載は禁止:2021/01/02(土) 00:30:34 ID:DZ7vMSVY
ノスタルジックな空気が心地よかった。
喧騒から離れて静かなところへ行くのも、ある種の気分転換になるのかもしれない。

果林「でも、出掛けてる場合か〜って、ちょっと小言言われたのよね」

侑「そうなんですか?」

果林「私も受験生よ? 夏なんて受験勉強の真っ只中よ」

侑「あ、そっか……」

果林「勉強できないんだから、必死になれって言われるけど……」

侑「……読者モデルから、本当にモデルにならないかって話は」

果林「そうねぇ……迷うところでは、あるけど」

侑「受けた方がいいんじゃないですか? だってすごいじゃないですか! 芸能人みたいなものですよ!」

果林「それはそうかもしれないし、私の人生が大きく変わるポイントでもあるけど……でもそうしたら……」

侑「?」

135名無しさん@転載は禁止:2021/01/02(土) 00:38:37 ID:DZ7vMSVY
果林「侑と──」

その時だった。

侑「あれ……なんか、バス、どんどん左によってません?」

果林「え?」

ふらふらとバスが蛇行している。
なんで……。

侑「……あれ?! 運転手さん!?」

運転席をみると、運転手のおじさんがハンドルに倒れかかっていた。

136名無しさん@転載は禁止:2021/01/02(土) 00:43:57 ID:DZ7vMSVY
それに気付いたときにはもう遅かった。
山中の道路、ガードレールを飛び越え──

侑「あっ──」

まずい──

果林さん……!

侑「果林さんッ!!」

☆☆☆
☆☆☆
☆☆☆

137名無しさん@転載は禁止:2021/01/02(土) 00:54:44 ID:DZ7vMSVY
バスは傾斜を転がり落ちた。
一つだけ幸いだったとしたら、底までの高さがそれほどではなかったこと。
とはいえ新聞やニュースになるほどの騒ぎになった。

☆☆☆

果林「ぅ……あれ……」

侑「か、果林さん……大丈夫ですか?」

自分が生きていることが不思議だった。
でも生きている、侑の腕の中にいることが、それを実感させた。

果林「ゆ、侑、あなた……」

侑「良かった……果林さん、怪我、ない?」

果林「自分の心配をして! 腕が……!」

侑の右腕があらぬ方向を向いている。

侑「こんな状況なら、骨折で済んでるならばんばんざい……」

果林「バカ言わないで!」

私のせいで……!

138名無しさん@転載は禁止:2021/01/02(土) 00:57:16 ID:DZ7vMSVY
侑「……ごめんなさい」

侑「……運転手さんは」

侑に言われて確認すると……。

果林「……」

……もう駄目だと、一目でわかった。

侑「とにかく今は……救助がくるのを待つしかないですね……」

139名無しさん@転載は禁止:2021/01/02(土) 01:03:21 ID:DZ7vMSVY
☆☆☆

バスから離れた方がいいだろうと、私は果林さんと共に少し歩き、木に背を預ける。

侑「はぁ……はぁッ……」

右腕が痛む。
脂汗が滲む、悪寒が止まらない。
骨折なんて初めてだし、すぐに病院に行けず放置している状況がそれを加速させる。

果林「……」

侑「……果林さん?」

泣いていた。
果林さんが、涙をボロボロと溢して。

140名無しさん@転載は禁止:2021/01/02(土) 01:08:34 ID:DZ7vMSVY
侑「果林さ……」

果林「ごめんなさい……」

果林さんは言葉を続ける。

果林「私が誘わなかったら、こんなことには……侑も怪我なんかしなかったのに……」

果林「でも……私自分勝手ね……それなのに、『無事に帰れるのか』って不安になって……!」

……果林さんだって高校三年生。
オトナびていても……大人じゃない。

☆☆☆

果林「ごめんなさい、侑……」

いろんな感情が心をよぎる。
溜めきれないのか、それが溢れて涙へ変わる。

果林「ごめ……」

肩を抱き寄せられた。
左腕で。

果林「ふぇ……」

侑「大丈夫……大丈夫だから」

侑「絶対になんとかなる。だから……泣かないで、果林さん」

果林「……」

141名無しさん@転載は禁止:2021/01/02(土) 01:11:17 ID:DZ7vMSVY
☆☆☆

こんな時に。
私は何を考えているの。
馬鹿じゃないの。

果林(あ……)

胸が締め付けられた。
怖いとかじゃない。
不安でもない。

侑がいてくれることに、喜びを覚えた。

142名無しさん@転載は禁止:2021/01/02(土) 05:18:33 ID:VHr8MTiw
おぉう…

143名無しさん@転載は禁止:2021/01/02(土) 10:37:53 ID:SVuKhxW2
グリザイア始まったな

144名無しさん@転載は禁止:2021/01/02(土) 16:46:15 ID:uMh6eWbs
まーた始まったか

145名無しさん@転載は禁止:2021/01/02(土) 18:47:10 ID:DZ7vMSVY
果林「……」

☆☆☆
バス転落から数時間経ち、想定していたよりも早く、あっけなく私たちは救助された。

それからしばらくしてからの状況。

テレビ局からの質問攻め、学校でも心配されて……。
でもそれより……。

146名無しさん@転載は禁止:2021/01/02(土) 22:22:24 ID:DZ7vMSVY
果林「何がいいかしら……」

事故のあと、お互いいろんなことに追われてまだ顔を合わせていない。

お見舞い……とも違うけど、それとは別に。

果林(助けてくれたし……お礼をね)

侑が体をはって私を庇ってくれたから、怪我もなくて……。

果林「よし、これにしよっと」

喜んでくれるかしら。

147名無しさん@転載は禁止:2021/01/02(土) 22:23:41 ID:DZ7vMSVY
果林「さて……あら」





歩夢「……」

148名無しさん@転載は禁止:2021/01/02(土) 22:39:42 ID:DZ7vMSVY
果林「確か……」

歩夢「歩夢です。上原歩夢……」

知っている。
侑の幼馴染みで、侑に好意を寄せている……。

歩夢「どこに行く気ですか」

果林「……お詫びと、お礼の意味を込めて、お菓子をね」

歩夢「……それなら私が渡しておきます。それ、下さい」

果林「大丈夫よ、ちゃんと自分で渡すわ」

歩夢「……」

歩夢「ごめんなさい……」

果林「?」

歩夢「今から言うことは、全部私の個人的な事です……でも、もう言わないと私が持たないんです!」

果林「……というと?」



歩夢「もう……侑くんと仲良くしないでください……」

149名無しさん@転載は禁止:2021/01/02(土) 22:49:45 ID:DZ7vMSVY
果林「……どうして?」

歩夢「っ……」

果林(わかりやすい子……)

嫉妬だということは、誰が見たって簡単にわかる。
それをたまらず言葉にしてしまう事が悪いとは言いにくい。

だけど……。

果林「……あの子は、あなただけの男の子じゃないの」

果林「あなた、侑の事が好きなんでしょう?」

歩夢「……!」

果林「わかるわよ、とっても分かりやすいもの」

150名無しさん@転載は禁止:2021/01/02(土) 23:01:29 ID:DZ7vMSVY
歩夢「……だったら」

果林「えぇ。会ったりなんかしないと思う。あなたのためを思ってね」

歩夢「じゃあ……!」


果林「でも、ごめんなさい」

歩夢「え……」

果林「私自身もまだわからないけど……私の中に、彼に対する『特別な感情』があるのは確かよ」

果林「でもそれがなんなのかは……まだわからないけど」

果林「……今、考えてみたの」

151名無しさん@転載は禁止:2021/01/02(土) 23:08:01 ID:DZ7vMSVY
歩夢「な、なにをですか」

果林「……もしも侑とあなたが恋人になったら、って」

果林「ちょっと嫌だった」

歩夢「……!」

果林「私の事を嫌うなら、それはそれでいいわ」

果林「でも、行動を起こして侑をどうするかは──」

歩夢「……せいなのに」

果林「え?」



歩夢「侑くんが怪我したのはあなたのせいなのに……!」

152名無しさん@転載は禁止:2021/01/02(土) 23:12:59 ID:DZ7vMSVY
果林「ぁ……」

歩夢「あなたが侑くんを誘わなかったらっ、あんな事故に巻き込まれることもっ、侑くんが怪我することもなかったのにっ……!」

歩夢「なのにっ、それなのに……!」

果林「……」



歩夢「侑くんは──私のなんだからぁ!!」

☆☆☆

歩夢はそう叫んで走り去った。

果林「……」

……実際。
侑がそのことについて、どう思っているか分からない。

もしかしたら私の事を恨んでいるのかもしれない。

果林「わかってるわよ……」

私が……私のせいで……。

☆☆☆

153名無しさん@転載は禁止:2021/01/02(土) 23:29:12 ID:DZ7vMSVY
☆☆☆

歩夢「──侑くん、はい、あーん♪」

侑「だ、大丈夫だよ歩夢、自分で食べられるよ」

歩夢「怪我してるんだから、甘えて良いんだよ! はい!」

侑「んむぐ……」

侑(なんか歩夢、めっちゃお世話焼いてくる)

利き腕が骨折しているから、確かに困ることはあるけど。

侑(果林さん、最近会わないな……)

154名無しさん@転載は禁止:2021/01/02(土) 23:51:30 ID:YEuU7fnY
続き頼むよ
期待してる

155名無しさん@転載は禁止:2021/01/03(日) 00:08:31 ID:ZY6yNbLI
侑(会いたいな……)

歩夢「……」

☆☆☆

侑(LINEも既読つかないなぁ)

少し前までなら、割りと早めに返事も来ていたのに。

侑(なにか忙しいのかな……)

歩夢「……ねぇ侑くん、腕の調子はどう?」

侑「ん、特に痛くもないし、大丈夫だよ」

私の部屋には歩夢がいる。
もう、あれやこれやとお手伝いをしてくれる。

侑(トイレにまでついてきそうになったときは止めたけど)

156名無しさん@転載は禁止:2021/01/03(日) 02:07:16 ID:ZY6yNbLI
歩夢「よいしょ……ねぇ、侑くん」

侑「ん?」

歩夢「侑くんって……朝香さんの事どう思ってる?」

侑「……果林さんを?」

歩夢「……っ。そうだよ」

侑「う〜ん……」

侑「……」

侑「……わかんないけど、仲良くしたいかな」

歩夢「……もし、私が」

歩夢「もし私が、それを嫌だっていったら……?」

侑「……? 歩夢、何の話を──」




歩夢「私、侑くんの事が好き……」

157名無しさん@転載は禁止:2021/01/03(日) 11:56:48 ID:fK86hvgI
いい所で止めるね

158名無しさん@転載は禁止:2021/01/03(日) 12:06:40 ID:IocNds9M
普通にゆうかりしといてくれ・・・

159名無しさん@転載は禁止:2021/01/03(日) 12:06:59 ID:IocNds9M
普通にゆうかりしといてくれ・・・

160名無しさん@転載は禁止:2021/01/03(日) 12:15:25 ID:x0vTiGI.
正直歩夢ちゃん最高だわ
最後のカタルシスのためにも軽率に曇らせていけ

161名無しさん@転載は禁止:2021/01/03(日) 22:49:42 ID:ZY6yNbLI
侑「ぇっ」

歩夢「男の子として、好き」

侑「……」

歩夢「侑くんは、私の事……どう思う?」

侑「……」

歩夢「私と付き合ってほしいの……」

歩夢の顔がすぐそばに。
匂いがする。
この子の匂いが。

あの人と、違う。

近付いてくる。
ゆっくりと、唇が。

これを受け入れたら、きっと私達は今日から恋人になるんだろう。
歩夢となら楽しいと思う。
受け入れてもいいのかもしれない。
だけど──


『好きよ、侑みたいな子』

侑「──」

162名無しさん@転載は禁止:2021/01/03(日) 23:01:45 ID:ZY6yNbLI
歩夢の唇が触れた。

私の手のひらに。

歩夢「……」

侑「……」

歩夢「だめ、かぁ……」

侑「ごめん」

歩夢「ううん、いいの」

歩夢「……でも悔しいな。……侑くん、あの人のこと、好き?」

侑「……」

侑「まだ言葉には出来ない。だけど、頭に過ったんだ」

侑「──果林さんの顔が」

163名無しさん@転載は禁止:2021/01/03(日) 23:04:10 ID:ZY6yNbLI
歩夢「……そっか」

侑「会いたいんだ」

侑「そう想うこの気持ちが、そういう事なんだって言うなら」



侑「僕は、果林さんの事が好きなんだ」

164名無しさん@転載は禁止:2021/01/03(日) 23:35:30 ID:ZY6yNbLI
歩夢「……」

歩夢「……だったら、行かなきゃ」

歩夢「待ってるよ、きっと」

声が震えていた。
どうしたの、とは……訊いちゃいけない。

侑「……うん」

☆☆☆

果林「……」

届いたLINEを見る。
届いた瞬間に確認して、既読をつけずに。

どれも侑からの。

果林「……」

果林「はぁ……」

コーヒーの入ったカップに手をつけようとしたとき。
目の前の席に、座る人物。

果林「……え」


侑「一人で来られるようになったんですね、果林さん」

果林「……なんで」

侑「ここかな、って思って。そうしたら果林さんが物憂げな顔で携帯見てたから」

165名無しさん@転載は禁止:2021/01/03(日) 23:38:24 ID:e6ZavKIU
切ない…早くしあわせな歩夢がみてぇよ

166名無しさん@転載は禁止:2021/01/04(月) 00:48:50 ID:B3PCMveI
あっ
良い
良い……

167名無しさん@転載は禁止:2021/01/04(月) 01:06:50 ID:Ztk1/Odg
果林「そう、なの……」

視線が一瞬、私の右腕に向く。

侑「最近あんまり会ってなかったから、つい探しちゃいました」

果林「……」

侑「……」

侑「もしかして、腕の事。自分のせいだなんて思ってます?」

果林「……」

侑「もしもそうだったら、そんな事はないです。あれは、『事故』なんです」

侑「果林さんのせいだっていう人がいるなら、僕がその人を許さない」

果林「侑……」

168名無しさん@転載は禁止:2021/01/04(月) 01:23:12 ID:Ztk1/Odg
果林「……違うの」

果林「誰かに言われなくても……私が気にするの」

果林「する必要のない怪我をさせて、侑が私の事を恨んでたらどうしよう、とか、嫌われてたらどうしようとか……そもそも私が……」

侑「うん、うん」

果林さんはもう泣き出していた。
止めることはしない。
吐き出すだけ、吐き出させてあげよう。

果林「私がっ、出掛けるときに着いてきてなんて言い出さなかったら、こんなことには……!」

侑「違うよ」

果林「ぇ……?」

侑「……果林さんがあの時、僕の事を呼んでくれなかったら」

侑「僕たちは仲良くなれなかったし、一緒に遊びに行くこともなかった」


侑「僕はそんなのは、嫌です」

169名無しさん@転載は禁止:2021/01/04(月) 01:38:25 ID:Ztk1/Odg
果林「っ、侑……」

ハンカチを差し出す。
あのときと同じ物だ。

果林「ありがとう……」

侑「今度は、ちゃんと忘れないで下さいね」

涙を拭き取る果林さん。

果林「……侑は、優しいのね」

侑「そうですかね?」

果林「あの子も……あなたのそう言うところが好きなのかもね」

侑「あの子……歩夢のことですか?」

170名無しさん@転載は禁止:2021/01/04(月) 01:42:53 ID:Ztk1/Odg
果林「うん。……宣戦布告されちゃって」

侑「……なるほど。でも、それならもう解決しましたよ」

果林「そうなの?」

私は何でもないことのように言い放つ。


侑「僕は、果林さんの事が好きですから」

171名無しさん@転載は禁止:2021/01/04(月) 02:28:03 ID:Ztk1/Odg
果林「へ……へぇっ!?」

めちゃめちゃ動揺している。

果林「えっ、っと、それは……あっ! 人としてね! それならそうと……」

侑「あ、女性として好きです」

果林「えええっ!?」

口がへにゃへにゃと波打っている。
めちゃめちゃどころか、はちゃめちゃスーパーに動揺している。

果林「なっ、なんでっいつから……ていうかなんでそんなに堂々としてるのよぉ……!」

侑「んー……なんか僕、いま開き直ってますね! 好きなものは好きなんだから仕方ないです!」

果林「うぅ……」

顔を隠しているが、隠せていない耳まで真っ赤だ。

果林「……私のこと、好きなの?」

侑「はい」

果林「……付き合いたいって、こと?」

侑「もちろん」

172名無しさん@転載は禁止:2021/01/04(月) 02:30:11 ID:Ztk1/Odg
果林「……」

侑「駄目、ですか?」

果林「だ、だめって言うか……その……いろいろたくさんありすぎて……私も動揺してるっていうか……」

果林「い、一回待ってほしいの。付き合うかどうかは……」

173名無しさん@転載は禁止:2021/01/04(月) 02:30:38 ID:Ztk1/Odg
続きは昼。
甘えん坊果林さん突入。

174名無しさん@転載は禁止:2021/01/04(月) 03:58:43 ID:yUmny7cs
いいねぇいいねぇ…

175名無しさん@転載は禁止:2021/01/04(月) 15:35:11 ID:Ztk1/Odg
☆☆☆

果林「はぁ……」

あの後、一先ず解散をした私達。
けれど私の体の火照りは未だに収まらない。

果林「……」

もっと素直になればいいのに。

果林「だって、返事の仕方とか……知らない」

本当の意味での、だ。

果林「私だって……」

きっと好き。
もうわかっている。
私が侑のことを……。

176名無しさん@転載は禁止:2021/01/04(月) 16:00:30 ID:Ztk1/Odg
でも恥ずかしいの!
じぶんの想いを伝えることが……こんなにドキドキして、無理が張り裂けそうで。

……両想いなんだから、こんなに悩む必要はないはずなんだけど。

果林「付き合う、かぁ……」

どんなことをするの。
デートしたり、キスしたり、その先だって……。

果林「……」

想像しただけでまた顔が熱くなる。

果林「ま、まぁ……明日、明日会えばぜんぶ……」

明日……明日に……。

果林「……」

無理!

177名無しさん@転載は禁止:2021/01/04(月) 21:09:13 ID:Ztk1/Odg
果林「……」

侑『……はい、もしもし?』

果林「あっ、あのっ、侑わたちっ」

噛んだ。

果林「〜〜〜!」

侑『か、果林さん?』

果林「なんでもない……ふぅ……」

果林「さっきの……話なんだけど」

果林「その……私も……」

侑『……』


果林「侑のこと……好き……」

言葉が段々小さくなる。

178名無しさん@転載は禁止:2021/01/04(月) 21:17:28 ID:Ztk1/Odg
電話越しで本当に良かった。
面と向かってなんか言えない。

侑『……じゃあ』

果林「私こそ……付き合ってほしい……」

侑『……』

侑からの返事がない。
と思っていたら。


侑『やったぁ〜〜〜!!!』

すごい喜んでくれた。

179名無しさん@転載は禁止:2021/01/04(月) 21:20:01 ID:Ztk1/Odg
侑『じゃあ今度っ、デートしましょ、デート!』

果林「も、もう……」

でも私もそうしたかった。
もう一つ、話したいことが、あったから。

180名無しさん@転載は禁止:2021/01/04(月) 21:20:15 ID:Ztk1/Odg
侑『じゃあ今度っ、デートしましょ、デート!』

果林「も、もう……」

でも私もそうしたかった。
もう一つ、話したいことが、あったから。

181名無しさん@転載は禁止:2021/01/04(月) 23:47:28 ID:ako0yWnM
噛むネタ、前もやってなかった…?

182名無しさん@転載は禁止:2021/01/04(月) 23:50:49 ID:Ztk1/Odg
果林「……ねぇ、侑」

侑『はい?』

果林「……今さらだけど、私……あなたに会えて良かった」

果林「こんな私を……受け入れてくれて」

侑『「そんな」果林さんだから、好きなんです』

果林「っ! もう……!」

歯が浮く言葉を簡単に言う。
そんなことで簡単に浮かれてしまう。

183名無しさん@転載は禁止:2021/01/05(火) 00:06:08 ID:sHrcmbXA
果林「……じゃあ、また明日」

侑『はい! また学校で!』

☆☆☆

朝がきた。
いつもよりちょっと不思議な気持ちの朝。

学校に行けば、あの子に会える。
今度は、付き合いだした恋人として。

もう可愛い後輩だけじゃない……。

果林(いえ、ここは先輩として緩むのもなんだか悔しいわね。きりっと……)



侑「あっ、果林さん!」

果林「っ!」

校門付近で侑と出会った。
冷静に、冷静に……。

果林「お、おはよう……」

目が合わせられない。
威厳が……(あるのかしら?)。

侑「おはようございます!」

ぺかっー、とか。
にかっー、とか。

そんな風に、もう音が聴こえてくる。
あんまりにも純度の高い笑顔が、私に向けられている。

果林(やだ、可愛いこの子……)

184名無しさん@転載は禁止:2021/01/05(火) 02:11:28 ID:sHrcmbXA
でも、ここは深呼吸をして。

果林「……侑、学校が終わったら、二人になれない?」

侑「二人に……ですか」

果林「話しておきたいことがあるの」

☆☆☆

放課後、侑の自宅で私はその話を切り出す。

侑「……モデル、本当に?」

果林「えぇ。……しかも結構有名な事務所だから、危ない話もないわ」

言ってしまえばスカウトだった。

侑「すごいじゃないですか!」

果林「うん、すごいの……でも」

果林「もし……その活動を続けるってなると」

果林「デート、とか。そういう……恋人らしいことが出来なくなるかもしれなくて……」

モデルなのに、恋愛NGというのもおかしな話だとはさすがの私でも思った。
だけど規則は規則らしい……。

果林「……侑は、どう思う?」

侑「……」

侑「本音を言えば、ちょっぴり嫌です。これから恋人らしいこと、たくさんしたかったから」

侑「でも、果林さんがその道を進みたい気持ちがあるなら、絶対にそれを優先するべきだと思います……というより」

侑「果林さんが、やりたいことをやりたいようにするのが、一番です」

果林「私の、やりたいこと……」

185名無しさん@転載は禁止:2021/01/05(火) 02:20:59 ID:sHrcmbXA
果林「……やっぱり、自分がどこまで行けるのか、試してみたい」

果林「だから……やる」

侑「……頑張ってください、果林さん」


果林「……その、だから」

侑「?」

果林「私はまだ、その縛りにはないから……いまなら、何しても問題はなくて……」

☆☆☆

果林さんの言葉に、私は意味は問わない。

侑「……」

果林「……」

黙って、口づけ。
果林さんもそれを受け入れた。

果林「ん……」

侑「っ……」

果林「……想像と違った」

侑「……どうでした?」

果林「……わからないから、もう一回」

今度は果林さんからの方からキス。
ベッドが僅かにギシりと軋む。

侑「……わかりました?」

果林さんは──



果林「全然わからないから……もっと……」

186名無しさん@転載は禁止:2021/01/05(火) 02:26:33 ID:sHrcmbXA
指を絡み合わせる。
唇と唇から漏れる息が酸素みたいで。

それが充満するこの部屋だけが、私たちの世界だ。

果林「抱き締めて……」

言われた通り、私は果林さんを強く抱き締める。
そのままキスをする。
果林さんの両腕も私の背に回っている。
お互いが決して離さないと言わんばかりに。

果林「はぁっ、はぁ……」

侑(いや……無理……)

──果林さんを、ベッドに押し倒す。

187名無しさん@転載は禁止:2021/01/05(火) 02:38:18 ID:sHrcmbXA
果林「あっ……」

侑「……」

潤んだ瞳と、火照り上がった身体と顔。

侑「……」

果林「……」

果林さんの両手が私の顔を包む。
そしてそのまま自分の唇へ引き込む。

またキスをしてから、果林さんは目をそらしながら言った。

果林「私……初めてだから……その、なにもわからないけど……」

侑「僕もです……でも……」

私たちの気持ちは一緒だった。

侑「頑張ります……」

♡♡♡

お互いなにもわからないから。
ムードとかもすっ飛ばして、とりあえずお互い全裸になることに。
というよりも、本当に順序がわからなかったから。

そういうことを……セックスをするときは裸になるんじゃ? という考えから今に至った。

侑「すごい綺麗です、果林さん……」

果林「あ、あんまりじろじろ見ないで……恥ずかしいから……!」

裸でベッドに横たわる果林さん。
胸と大事なところを手で隠していて、本当に恥ずかしがっているのがわかる。

そんなのをみて、興奮しないのは失礼だと思えた。
実際。

果林「わ、わ……そんなに……なる、のね……」

穴が開くんじゃないかってくらい、私の勃起したそれを見ている。その視線がまたくるものがある。

188名無しさん@転載は禁止:2021/01/05(火) 02:40:06 ID:sHrcmbXA
続きは明日に。
一応ですが、ランジュとミアはキャラがよくわからないんで多分やりません。

189名無しさん@転載は禁止:2021/01/05(火) 03:27:01 ID:QfYuwBJs
きたー!!!

190名無しさん@転載は禁止:2021/01/05(火) 10:19:08 ID:tcpXfZtk
過去のにこ、ダイヤ、理亞とかの見るに、ツンデレ書く適性ありそうだし栞子はやって欲しいな

191名無しさん@転載は禁止:2021/01/05(火) 11:25:17 ID:NPVOcpZw
お忍び路線いいね
ドキドキしちゃう!

192名無しさん@転載は禁止:2021/01/05(火) 14:49:27 ID:sHrcmbXA
侑「果林さん見てて、こうならないわけないですから……」

キスをするときに、肌と肌が触れる。
胸があたる。
こんなに、柔らかいものだったっけ、と感動さえした。

侑「っ、果林さん、ここ座って……」

あぐらをかいて、その上に乗ってもらう。
対面座位っていわれる体勢になるのかな(まだ挿入してないけど)

果林「ん……」

侑「んふ……」

密着度が桁違いだ。
おっぱいはむにゅっとなってるし、私のちんちんは果林さんのお腹に押し付けて……。

侑(もう既に気持ちいい……)

果林さんの体温が心地よい。

侑(……)

果林「ぁっ……」

おしりを触る。
果林さんのお尻は、大きい。

大きいよ。すごく大事なこと。
果林さんのおしりは。

大きい。

193名無しさん@転載は禁止:2021/01/05(火) 15:16:04 ID:sHrcmbXA
果林「っ、……ぅ……」

侑(おしりも良い。だけど……)

というか全部すごい。
おっぱいだってめっちゃおおきい……。

侑「おっぱい触っていいですか……?」

果林「う、うん……」

両手で持ち上げる。
……。

侑(やわらっか〜い……)

形も綺麗でちくびも綺麗で……。
何から何まで綺麗だ……。

侑「んちゅ……」

果林「あっ……!」

ちくびに吸い付く。
舌先で弧を描くようにして、乳首を舐める。

果林「ぁっ、はぁ、あ……!」

ちゅぅ〜……と音が響く。口を離すと、乳首がぴんっと勃っていた。

侑「は、はは……ぁあやば……興奮止まんないです……」

果林「も、もう……仕返し……!」

今度は果林さんに押し倒される。
そして仕返しというのは、乳首に対してだった。

果林「ん……」

ちゅうちゅうと乳首を吸われる。
初めての快感だ……変な声が出そうになる。

194名無しさん@転載は禁止:2021/01/05(火) 15:27:22 ID:sHrcmbXA
☆☆☆

果林(っ、やだ……お腹に当たってるの……ぴくぴくしてる……)

吸う度に反応する、侑のソレ。

侑「あっ、あっぁ、あ……」

今触ったら……どうなるんだろう。
恐る恐る、熱気を持ってそそり立つモノを握る。

195名無しさん@転載は禁止:2021/01/05(火) 18:33:25 ID:sHrcmbXA
侑「ぅ……」

果林「熱い……すごい硬い……」

果林「なんか、透明なのでてるけど……」

ネバネバしてて、それが潤滑油みたいになって……手コキ、っていうのがやりやすい。

果林「これって、痛くないの?」

侑「いや、むしろ……」

果林「そう……」

こんなに硬くして……
そんなに……私に……?

侑「か、果林さん……まって……」

196名無しさん@転載は禁止:2021/01/05(火) 21:10:34 ID:Kbk0RRVc
続きはよ!!!

197名無しさん@転載は禁止:2021/01/05(火) 22:39:59 ID:sHrcmbXA
果林「あっ、ごめんなさい、何か嫌だった……?」

侑「いやむしろ最高です……でも、続けたら出ちゃいそうだったんで……」

果林「で、出ちゃいそう……」

それって射精のことよね……。

果林(私の手で気持ちよくなってくれてたんだ……)

侑「次は僕が……」

☆☆☆

果林「や、やだっ、侑ぅっ、これ恥ずかしい……!」

侑「大丈夫です、果林さんのココ、すごく綺麗ですから……」

股を開かせる。
アンダーヘアもしっかり整えられている。
果林さんらしいな、と思う。だけど私の意識は──

侑(果林さんにも、生えるよね……下の毛……)

それはとても当たり前のことなのに、私の心は騒ぐ。

侑「んふ……」

果林「ひあっ……!?」

下の口にキス。
果林さんはそれだけで可愛い声を出してくれる。
鼻先に果林さんの陰毛が擦れる。

侑(あ、やば……)

というか。

侑(あ〜〜〜……)

くっさー……。

侑(でもたまらん……なんだこれ……)

そういえばお互いシャワーも浴びてない……だからかも。

侑(すごいおしっこの臭い……)

198名無しさん@転載は禁止:2021/01/05(火) 22:51:41 ID:NaEbJIX6
よわよわ果林さん、まじかわいい、

199名無しさん@転載は禁止:2021/01/05(火) 22:51:49 ID:sHrcmbXA
それに気付いたのか、果林さんも慌てて。

果林「ま、まって今絶対そこっ、汚いからぁっ……!」

侑「大丈夫、果林さんのなら……」

構わずクンニを続ける。
一通り満足──私がだ──したあとは。

侑「手でしてもらったから、僕も……」

中指を入れていく。

果林「ひっ……!」

異物の侵入に声が漏れている。

侑「果林さん、中すごいとろっとろですよ。あったくてきもちいい……」

果林「い、言わないで……」

侑「もう一本いけそ……」

薬指も入れていく。
圧迫感が増して、さらにぎゅうぎゅうと指が締め付けられる。

果林「はぁぅ……!」

200名無しさん@転載は禁止:2021/01/05(火) 23:08:41 ID:sHrcmbXA
あとはもう、果林さんが気持ちよくなってくれるところを刺激する。

果林(こ、れ……自分でするのと全然ちがうぅう……!)

侑「ここも……」

親指でクリトリスを軽く押さえる。
それだけでも果林さんは絶頂へと近付いていく。

果林(やだっ、イくっ、イッちゃう……!)

☆☆☆

私は……気持ちよくなる瞬間の顔を見られたくなかった。
そんな恥ずかしい瞬間の顔なんて、見せたくなかった。
だから顔を手で隠した。
のだけど……。

侑「だめ、見せて……」

果林「ああっ……?!」

片手で、私の両腕を押さえられた。

侑「果林さんがイくとこ、ちゃんと見せて……?」

侑の顔が、こんなに目の前に──

果林「やっ、あっ、ぁっぁ……!!」

イッ──

果林「ぅぅぅ〜〜〜っ……!!」

涙が溢れた。
気持ちよくて、涙が。
その瞬間も、侑に全て見られた。

いや、違うのかも……。

侑にだけ見せる……私の姿。

果林「はぁっ、はぁ、ぁ……」

侑「わぁ、見て果林さん。僕の手こんなになっちゃった」

私の体から出たであろう粘膜の液。
それは侑の手のひらを水浸しにしていた。

果林(私、あんなに……)

侑「はは、は……」

果林「……」

おそらく、前戯は終わった。
だとしたら?
この後は……。

☆☆☆

201名無しさん@転載は禁止:2021/01/05(火) 23:13:40 ID:sHrcmbXA
すぐにセックスがしたかった。
だけど……。

侑「ぁ……すみません、コンドーム、ないです……」

事前の準備が出来ていなかった。
ここまでしておいて、……とは思う。だけどやっぱり、いや果林さんの事を考えるならば、避妊は絶対するべきだ。

侑「こ、今回はここまでで……」

果林「嫌……」

侑「え……」

果林「ちゃんと……最後まで……」

侑「で、でも生はさすがに……」

果林「……」

果林「これから……もしかしたら、二人きりで会うこともそうそう出来ないかもしれない」

果林「ましてや、二人で同じ部屋にはいって、エッチなんてもっと出来ないかもしれない……」

果林「……侑との、想い出……いま、ほしいの」

侑「ぁ……か、果林さん……」

202名無しさん@転載は禁止:2021/01/05(火) 23:23:28 ID:sHrcmbXA
果林「……ね? お願い」

☆☆☆
一旦中断して、コンドームを買いにいけばなんの問題もないだろって?

うるさいな、そういうことじゃないんだよ!
私たちは、今すぐ!したいんだ!


だいたい、そこまで言われて嫌だなんて言えるわけない。

侑「いれ、ますよ」

果林「うん……」

指で感じていた、あのトロトロが、ダイレクトに伝わる。
肉塊を掻き分けていく、この感じ。

侑「あっ、ふぅ、あ……」

息が漏れる。
やばい。
気持ちよすぎる。

果林さんは……。

果林「ぁ、っ、ん……」

また、涙を流していた。
痛かった、のかな……?

侑「だ、大丈夫ですか?」

果林「うん、平気よ……嬉しいの」



果林「侑と繋がれたことが……すごく嬉しいから……」

涙の笑顔。

侑「果林さん……」

果林「侑……」

どちらからともなく、キスをした。
……お互いを求めあう、交わり。

203名無しさん@転載は禁止:2021/01/05(火) 23:32:04 ID:sHrcmbXA
もう私たちは止まらない。

侑「うっ、ふっ、うぐ……!」

射精に耐える。
絶対に果林さんをイカせる。それまでは耐える。
気持ちよくなってもらうんだ。

果林「はぁっ、ぁぅ、ぁぁつ……!」

侑「っ、果林っ、果林……!」

果林「〜〜〜っ!!」

侑「好きだよ、愛してる……」

☆☆☆

あっ、ぁ、ぁぁっ……!!

侑「好きだよ、愛してる……」

耳から伝わるそれは、脳へ。そして下腹部へと。

果林(〜〜〜だ、めぇ……っ♡)

そんなこと言われたら……!

果林「私もっ、すきぃ……♡」

204名無しさん@転載は禁止:2021/01/05(火) 23:41:01 ID:sHrcmbXA
侑(ぅっっ……やばいっ、もう……!)

侑「っ果林、もう……でる……!」

果林「やだっ、まだ抜かないでぇ……!」

☆☆☆

そう言うと、果林さんは私の腰に足をクロスさせてがっしりとつかんで離さない。

侑(っ!?)

侑「かっ、果林さんっ!! まっっ、うっぅ、やばっ、やばいって、マジでっっ、で、でっっ、ぐっぅ……!!」

奥歯が割れるんじゃないかってくらい歯を食いしばって、お尻が一つになるんじゃないかってくらい力いれて射精をこらえる。

でも……。

果林「侑の……証……ちょうだい……」

侑(ぁ……)


もう、いいよね。
こんなに愛されてるんだ……。

侑「ぅ、ぅぁあぁあっ〜っ……!」

びゅぼっ!!なんて、エッチな漫画ならそんな擬音が書かれていた。

中で果ててしまった。
一滴残らず、全てを果林さんの中で、吐き出した。

果林「はぁっ、はぁ、ぁは……」

侑「はぁっはぁ、っあ……かはっ……」

果林「……侑」

侑「は、はい……」

果林「好きよ……」

侑「……僕もです」

キス……。
次、いつできるか、わからないキスを……。

私たちは、いつまでも……。

☆☆☆

205名無しさん@転載は禁止:2021/01/05(火) 23:44:07 ID:.sUX9sXU


206名無しさん@転載は禁止:2021/01/05(火) 23:45:00 ID:sHrcmbXA
https://youtu.be/TQ8WlA2GXbk

Pretender

Official髭男dism

207名無しさん@転載は禁止:2021/01/05(火) 23:48:49 ID:sHrcmbXA
☆☆☆
☆☆☆

それからしばらくして、果林さんは卒業した。
私は三年生になり、環境はかわった。

果林さんはほんとうにモデルになって、その人気もありテレビ出演なんかもしている。

もうすっかり芸能人だ。

……そして、私たちは、あの日以来。

個人的な理由では、会えていない。
果林さんが多忙であることも理由のひとつだけど。

いつどこで誰が見ているかわからないから、二人で出会うのはまずい、と。

果林さんも電話越しで「アイドルじゃないんだから、なにがだめなのかしら……」とぼやいていた。

208名無しさん@転載は禁止:2021/01/05(火) 23:51:02 ID:sHrcmbXA
確かにそれは同感。
でもたまに思うことがある。

侑(モデルの道を選ばなければ、今頃……)

もっとデートして。
もっとキスをして。
もっと夜を越えて。

侑「ばか、なに考えてるんだ……」

それは果林さんの決断を否定することになる。
わたしが応援しないで、どうする。

209名無しさん@転載は禁止:2021/01/05(火) 23:54:18 ID:sHrcmbXA
侑(今は、陰ながらの応援をするんだ)

いつか、二人でまた会うために。

☆☆☆
☆☆☆
☆☆☆

私たちにとっては、あまりにも永い時間に思えた。
三年だ。

210名無しさん@転載は禁止:2021/01/05(火) 23:55:01 ID:sHrcmbXA
今回はここまで。
シリアスなんてありません。
また明日に。

211名無しさん@転載は禁止:2021/01/06(水) 05:10:50 ID:/P4T6oUY
えっちで甘えん坊な果林さん良い…

212名無しさん@転載は禁止:2021/01/06(水) 23:51:43 ID:IHLaRrGg
今日は、久しぶりに会えるんだ。

侑(あ〜、緊張する……)

姿は、いつもテレビで見ている。
もっと綺麗になっていく、あの人の姿を。

──どうして三年経った今、会おうとしたのか。

良く言えば、ここらが切り替えるタイミングだと。

悪く言えば、もう我慢できなかった。

213名無しさん@転載は禁止:2021/01/07(木) 00:09:46 ID:g1n5whsw
侑(……でも、明日にはもう公表するって言ってたな)

朝香果林には交際している一般男性がいると。

侑(一般男性……って紹介される日が来るとは思ってなかったな)

そんなことを思っていると。


果林「──侑」

侑「ぁっ……!」

振りかえる。
その声の姿を、はやく見たかった。

侑「あ……」

果林「……久しぶり」

綺麗だ。
ほんとうに。

侑「……果林さん」

果林「もう、なによぽっーとしちゃって」

214名無しさん@転載は禁止:2021/01/07(木) 00:14:41 ID:g1n5whsw
侑「いえ……感動してたんです」

果林「再会に?」

侑「もちろんそれも。でも、こんなに綺麗な人が僕の彼女なんだ、って」

果林「もう……そういうところ、全然変わってない」

果林「……行きましょ? 今日は、私がリードするんだから」

☆☆☆

果林さんに、いろんなところへ連れていってもらった。
果林さんが、私が案内しなくても目的地に着けることに少しだけ寂しくなってしまったけど、それも果林さんの成長だ。

果林「ふふ、私だってもう22よ? 道くらい、覚えちゃうんだから」

それで鼻高々と胸を張るところはめちゃくちゃ可愛いけど。

215名無しさん@転載は禁止:2021/01/07(木) 00:25:26 ID:g1n5whsw
侑「それにしても、今日っていう日に会えたのは嬉しいです」

だって今日は、クリスマス。
なんて素敵な日なんだ。

果林「……この後は、ホテルをとってあるからそこでゆっくりしましょ」

侑「……うん」

……。
ゆっくり、ね……。

♡♡♡♡♡

ホテルの一室を借りていたと言っていたけど、こんなに豪華なところだとは思わなかった。

侑「すごい……こんなところ、本当にいいのかな」

果林さんはシャワーを浴びている。
だから返事がかえってくるわけはないのに、そう訊いてしまった。

果林「お待たせ」

侑「あ、果林さん、ここ本当にすご……」

──釘付けになってしまった。

侑「あっ、ぁ……」

果林「……どう、かしら」

いわゆる……セクシーランジェリーというやつだった。シースルー、隠さないといけないところが透けている。

侑「っ……」

生唾を飲み込む。
……本当に、いいのか。

侑「……もうたまりません」

本当に……私が、抱いていいんだ。

果林「良かった……」

朝香果林を、抱いていいんだ。

216名無しさん@転載は禁止:2021/01/07(木) 00:27:52 ID:g1n5whsw
♡♡♡

侑「んっ、んっぅ……!」

果林「んく、ぅ……」

三年ぶりのキス。
もう言葉に出来ない、ただただ、むさぼる。
ずっと我慢していた。
ずっと、ずっと……ずっと!

侑「果林っ……」

果林「んんっ、ぁ……!」

痛いくらい勃起している。
今日だけは、萎える気が一切しない。

217名無しさん@転載は禁止:2021/01/07(木) 00:30:56 ID:g1n5whsw
続きは明日に。
かすみも大学生になります。
残りのしずく、エマ、栞子、せつ菜は高校生のままです。
歩夢は大人です。

218名無しさん@転載は禁止:2021/01/07(木) 10:09:50 ID:/KUCz2mE


しずせつ高校編なの意外かも
もうある程度構想練ってるみたいだから余計だと思うけど、せつ菜の神参考スレ見つけたから貼っとくね
http://itest.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1600339852/

219名無しさん@転載は禁止:2021/01/07(木) 12:07:59 ID:uoYQFBro
そういうの良くない
自分の気に入ってる設定とかゴリ押しするのに使われるじゃん
それがまかり通るなら、しずくでこういうの良かったってスレやSSを列挙して良いのかってなって収集つかなくなる

220名無しさん@転載は禁止:2021/01/07(木) 16:23:38 ID:OfPRZB1I
>>217だけど、
何人分も書いてきてシチュとか展開とか考えるの大変そうだな、採用されるかはともかくとして>>1の構想の手助けになればいいな、という思いで自身が感銘を受けたスレを貼ったんだけど、軽率だったかもしれない。
不快に感じた人達、申し訳ないです。

ゴリ押しのつもりはなく、この先、もしリンク貼ったスレと同じ展開やシチュがあっても「ここから引っ張ったんだな」とかは思わないし、逆に全くなかったとしても「なんで採用しなかったんだよ」とかいう風にもならないので、>>1は本当自分の好きなように自由に書いてください。
これからも楽しみに読ませて頂きます。いつも感謝。

221名無しさん@転載は禁止:2021/01/07(木) 16:25:09 ID:OfPRZB1I
>>220
>>217でなく>>218です。失礼しました。

222名無しさん@転載は禁止:2021/01/07(木) 17:14:43 ID:dQhqzC7E
まぁ互いに作者の手助けをしたくてやったことだから穏便に行きましょうや

ちなみにかすみ編はどんくらい侑君にべったべたになるか楽しみにしてる

223名無しさん@転載は禁止:2021/01/07(木) 18:06:10 ID:oULNLUg.
果林さんはお尻大きいの大事だよねわかる
かすみんでついに璃奈ちゃん√で出てきた各学年男子人気ランキングトップの3人を落とすことになりますね
歩夢ちゃんは大人ってのも楽しみすぎるな

224名無しさん@転載は禁止:2021/01/07(木) 21:00:56 ID:g1n5whsw
流れぶっ壊してしまうと、そのせつ菜のスレ自分も好きです。三回くらい見ました。

22時頃再開。

225名無しさん@転載は禁止:2021/01/07(木) 22:53:44 ID:CBQit1n6
マジレスすると>>197の辺りでシャワー浴びずに臭いを感じてる状態でク◯ニした後にキスするのは、相手に特有の臭いが伝わりそうで何かイヤだわ

226名無しさん@転載は禁止:2021/01/07(木) 23:21:36 ID:g1n5whsw
侑「……久しぶりに会ったその日にできるの、正直めちゃくちゃ嬉しい」

果林「えっち……」

侑「そんなに着てる人が言わないで……期待してたんじゃないんですか」

果林「……」

無言は図星だ。

侑「どっちがえっちなんだか……」

♡♡♡

果林「……えっちでもいいわよ。むしろ本望……」

フェロモンが充満する部屋で、一際存在感を放つ、侑のソレ。

蒸れた臭い、たくましくて、熱くて。

果林「ん……」

睾丸との付け根から丁寧に舐めあげていく。
長く楽しんでもらうために。

果林「んっ、む……」

唇だけで、二つの玉を食む。力を入れすぎないように、唇だけの刺激で。

侑「ぅあ……」

そのまま吸い付く。
ちゅぽん、と音を鳴らせて、唇から玉が離れる。

侑「それやばい……」

果林「ふふ、まだまだ……」

227名無しさん@転載は禁止:2021/01/07(木) 23:57:02 ID:g1n5whsw
ローションを胸に少し垂らす。
ちょっと冷たいけど、別に構わない。

侑「ぅーわ……」

胸で挟み込む。
いわゆるパイズリってやつね。

果林「んっ、あっつい……」

侑「やばいそれ……」

果林「んふ、すごい顔になってるわよ……かわい」

亀頭にリップ。
そして指でいじめるようにつんつん。

果林「うっふふ、もうすごいびくびくしてる……そんなにいい?」

侑「このまま出したいくらい……」

228名無しさん@転載は禁止:2021/01/08(金) 00:03:47 ID:mmZI4sj6
ぞくぞくした。
私の体で気持ちよくなってくれていると考えると、えもいわれぬ高揚感におそわれる。

果林「ふふっ、いいわよっ、出しちゃいましょ? ほら、ほら……!」

搾り取るつもりでおっぱいの圧を強くする。
侑が「あっ」と声を出したかと思うと、顎に精液がかかった。

果林「あっ、すごいっ、胸のなかで爆発してるみたい……」

挟んでいる谷間に精液がたまっていく。
侑のまだまだ硬いモノを解放すると、私の胸はどろどろに汚れていた。

果林「ん……」

指でからめとって口にいれる。
やっぱり、想像通り苦いと言うか、えぐいと言うか、美味しいものではないけれど。

果林「えぁ……」

侑「っ……」

それで侑が興奮してくれるなら、いくらでも飲み込む。


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