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穂乃果「龍狩りだよっ!」 Part14
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前スレ
【SS】穂乃果「龍狩りだよっ!」
ttp://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1443023253/
【SS】穂乃果「龍狩りだよっ!」 Part2
ttp://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1443864610/
【SS】穂乃果「龍狩りだよっ!」 Part3
ttp://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1444320925/
【SS】穂乃果「龍狩りだよっ!」 Part4
ttp://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1444835503/
【SS】穂乃果「龍狩りだよっ!」 Part5
ttp://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1445421892/
【SS】穂乃果「龍狩りだよっ!」 Part6
ttp://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1445790203/
【SS】穂乃果「龍狩りだよっ!」 Part7
ttp://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1446116967/
【SS】穂乃果「龍狩りだよっ!」 Part8
ttp://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1446368799/
【SS】穂乃果「龍狩りだよっ!」 Part8※(実質9)
ttp://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1446826399/
【SS】穂乃果「龍狩りだよっ!」 Part10
ttp://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1447286111/
穂乃果「龍狩りだよっ!」※(実質11)
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/anime/10627/1447506477/
穂乃果「龍狩りだよっ!」 Part12
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/anime/10627/1448038787/
穂乃果「龍狩りだよっ!」 Part13
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/anime/10627/1448716334/
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めしりと足元の石を踏み砕き、英玲奈は自らを砲弾の速度で解き放つ!!!
速…!と思うよりも速く!
まずヒデコの足へと低い斬撃が刻まれる!
痛みにたじろぐ間さえない。
高速で駆け抜けた英玲奈は尾で軌道を変化させ、曲がりながらと減速しないお得意の走行術を存分に発揮、加えてヒデコの動ける範囲を明確に見切ってのヒットアンドアウェイ。
二斬!!
ヒデコ「っく…!」
辛うじて盾で防ぐ!見切れたわけではない。
視界にかすかに捉えた影と剣光へ、苦し紛れの反応で盾を併せたまで。
三閃!!
金属音が響く!盾で完全に受け切れずも勢いの減衰に成功し、鎧が危うく刃を通さず。
が、ヒデコは手応えを得る。
ヒデコ(今のは見えた!)
だが自信を抱いた瞬間に落とし穴は訪れる。
英玲奈は横の移動から突然変化を付け、跳ねるように上段!
首筋へと斬撃を放って四つ目!!
ヒデコ「う、っだああ!!」
英玲奈(…!今ので殺せないか!)
盾は間に合わずも、咄嗟に斧の右腕を首前へと呈した。
二の腕へと深い斬線が刻まれるも、未だ生きている!
そして五斬目!!
英玲奈「……見事だ!」
ヒデコ「完璧に、受けられたっ!」
英玲奈の刃を盾が受け止めている!
高速移動に英玲奈の負荷は多大。初めてその息が上がっている。
そしてアースヒールが発動し、攻撃に必要な右腕の傷を優先して癒して快癒!
足への負傷は癒えきっていないが、英玲奈も疲労に回避能力を鈍らせている!
勝負所はここだ!
ヒデコ「ここは一気に!『クロスブレイクッッ』!!!」
コンマ
01〜65 攻撃成功
66〜00 回避される
判定
ttp://yomogi.2ch.net/test/read.cgi/mog2/1448879442/
>>76
>>77
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やったか?!
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今さっきの五連撃、現在の英玲奈にプレゼントしたい
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クロスブレイク様々だな
進化してほしいのう
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重く、烈しく!!
斧刃が描き出す交差斬が、英玲奈の体へと見事な十字架を刻み込む!
これまでに数多くの相手を見事屠ってきた二撃は、人狼の身へと甚大なダメージを与え…!
英玲奈「…す、ばらしい…!が、…まだだ!!」
ヒデコ「っ、しぶとい!」
神聖の象徴、十字の斬撃は闇やアンデッドへとより強力な効果を発揮する。
ウェアウルフもその類に思えるが、あくまで人体実験で生み出された科学からの怪物。特効はない。
そしてその優れた生命力は、幾人をも屠ってきた斬撃を受けてなお体を動かす!
仲間と呼べる17人の中で、体力に最も優れているのはこの英玲奈だ。
倒すにはあと一撃…!
ここに至って戦術は意味を成さない!
最接近の間合い、ヒデコは術の維持に、英玲奈は負傷がために移動は不可!
英玲奈「はああああっっ!!!」
ヒデコ「やああああっっ!!!」
泥塑の斧とエクセリオンと。
二つの武器が最後の戟を交わし合う!
コンマ
偶数 勝利
奇数 負傷
>>79以下4レス以内に偶数を出せば勝利
奇数4連続で敗北
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よっしゃ
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熱すぎるだろ…
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コンマ危ないなw
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英玲奈コンマ戦多いから四天王最弱って感じするな
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騎士
謙虚
魔法も多彩
決める時に必殺技炸裂
熱い闘い後、大勝利
完っ全に勇者!
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斬撃!!斬撃!!斬撃!!!
英玲奈は起死回生を、ヒデコはあと一押しを賭けての最後の斬り合いはただひたすらに苛烈を極める!
斧が豪振と鋭撃を繰り返し、剣は強閃と斬突を織り交ぜ。
二合!三合!
互いの武器盾が火花を散らし、そして英玲奈の剣がヒデコの左肩を貫く!
構わず、ただ一撃を加えればいいのだ。
斧を振る!
いや、英玲奈は満身創痍、もう斬撃である必要さえない!
ヒデコ「終わりだあっっ!!!」
渾身の膝蹴りを繰り出す!
しかしここに至って、眼光なお鋭く…!
英玲奈はヒデコの繰り出した膝へと剣を突き立ててみせる!!
ヒデコ「ぐあ…っ!?」
英玲奈「……まだだ…!」
気付いてみれば、傷の重さが近付いてきている。
得たはずのアドバンテージが失われつつあり、ヒデコは焦り…!
(焦っちゃダメだ!!)と内心に檄を入れる!
正確に、正確に…!
勢い任せになりがちな斧だからこそ、この状況で慌ててはいけない!
心に凪を生み…
剛腕!!脱力からの最大撃は英玲奈の胴へと食らい付き、そして!!
英玲奈「やれやれ、参ったよ…降参だ」
ヒデコ「ぜえっ…!はっ…はあっ…!か、勝った…!」
地に伏した英玲奈の胴は、見事に割断されている…!
主武器を欠いているとはいえ、四騎士への勝利は大金星だ!
そして、遂に!
ヒデコ「8勝目だ!!」
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やったぜ
この勝ちはデカイな
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>>10
砲がなければ
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一回英玲奈のフルバーストとツバサの無敵バリアーと勝負させてみたい
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おおおおお、こいつはあつい!!!
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戦闘を終え、戻るまでのわずかな時間。
ヒデコは激戦の疲労に思わず斧盾を取り落とし、英玲奈のそばにどさりと倒れ込む。
そんな対戦者の様子に、英玲奈は悔しさを滲ませつつも爽やかな握手を求めてくる。
英玲奈「オトノキ村で出会った頃から比べて、立派に育ったものだな」
ヒデコ「ありがとう、英玲奈さん」
その手をしっかりと握り返しつつ、最後の攻防を思い返せば改めて背筋の凍る思いだ。
攻撃を決めて勝利したが、それは紙一重の差でしかなかった。
ヒデコの斧が英玲奈を斬り、その動きを止めた同じタイミング。
輝剣エクセリオンは怜悧な光を放ちながら、ヒデコの上体を今にも捉えんとしていたのだ。
それを食らえばヒデコも満身創痍。
そして英玲奈は次の斬撃への移行をも準備していた。
ヒデコ(一手遅れてたら、逆転されてそのまま終わってた)
勝利した今だからこそ、改めてその実力に慄然を覚える、
そして、我ながらよく勝てたものだと溜息を吐く。
だが、当の英玲奈は自身の戦いぶりに苦笑している。割と不恰好だったな、と。
そして照れ笑いを浮かべながら、一言。
英玲奈「まあ、土壇場からの足掻きも意外と試してみるものさ」
その脅威に晒されたヒデコにとっては至上の箴言だ。
胸に深く刻み込み…そして、あんじゅの待つ試練の間へと意識を戻すのだった。
【ヒデコにステータス『不屈』が付与されました】
※重症でも行動が可能となります。(魔術使用不可)
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ヒデコの伸び代ハンパじゃないなw
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これで条件自体は満たしたからあとはボーナスステージかな?
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ボーナスステージ(但しボーナスとは言っていない)
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舞い戻り、目を開いたヒデコはあんじゅの異変にすぐに勘付く。
帰還に気付かず、朦朧としているのだ。
台座に手を乗せたままに俯いている。
駆け寄り、肩に手を添えて声を掛ける。
ヒデコ「あんじゅちゃん!」
あんじゅ「…え、あ…!ご、ごめんなさい。少しだけ、ぼうっとしてたわ」
こめかみに手を添え、微笑みながらゆらりと頭を揺らす。
頭痛?いや、それにしても様子が変だ。
発熱を疑い、ヒデコは額へと掌をあてがう。
ヒデコ「熱は…ない、かな?」
あんじゅ「大丈夫よ、ごめんなさい。心配を掛けちゃって。それより英玲奈に勝てたのね…素敵よ?」
微笑みには素直な喜びと、妖艶の色。
普段ならそれだけでヒデコは真っ赤になり、雰囲気を変えるために次の戦いへと急ぐところだが、ここは真面目に考える。
ヒデコ「ねえ、今日はここまでにして休まない?あんじゅちゃんが心配だよ」
あんじゅ「私は大丈夫。あと一戦、今日はそこまで済ませてしまいましょう…」
そう言いながらも、やはり調子が悪そうに見える。
迷うヒデコに、あんじゅは一言を添える。
あんじゅ「大丈夫よ。私を信じて?」
ヒデコ「………」
【ヒデコの行動を選択してください】
1 ……信じよう。このまま続行だ。
2 いや……ダメだよ。今日はここまでだ。
※重要な選択肢です。(どちらかの離脱や死に直結するとかではありません)
下3レス多数決
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2
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2
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1で
-
レズの波動を感じる・・・
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少しの逡巡。
かつて龍皇教徒だと疑っていたのが嘘のように、今やヒデコはあんじゅへと全幅の信頼を寄せている。
部下たちに慕われていたという話にも納得しかない。側にいればわかる。あんじゅは本当に優しい人間だ。
そんなあんじゅが「大丈夫」だと言っている。
優しいからこそ…
ヒデコ(信じられないね)
龍皇教団へのスパイの件と同じ。
きっとまた何かを一人で隠して背負いこんでいるのだ。
希からの忠告が脳裏をよぎる。
あんじゅを“がんばり屋さん”と評した希の言葉は本当にぴったりだ。
頑張らせないようにしなければ。
ヒデコ「いや……ダメだよ。今日はここまでだ」
あんじゅ「……そう、なの…ね……」
ヒデコ「うわっ!あんじゅちゃん!?」
訓練の終わりをヒデコが告げると同時、あんじゅは、ずるる…と床へ崩れ落ちる。
慌てて抱きとめ、それほどに体調が悪かったのか…!と後悔するヒデコ。
しかし、すぐに首を傾げることになる。
あんじゅ「……すう……すぅ……」
ヒデコ「ん?寝てる?」
-
(・8・)
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寝不足だったんだね、とヒデコは得心する。
思い起こしてみれば今朝、あんじゅはベッドからずり落ち、寒さに身を震わせながら眠っていた。
きっと熟睡できなかったのだろう。この寒冷地で睡眠を欠けば、すぐに体調を崩してしまう。
あんじゅを背負い、試練の間を出る。
ゴツゴツとした遺跡内の通路を歩き、居住区を抜け、自分たちの部屋への帰路を辿る。
柔らかな肢体、背に当たるマシュマロのような胸にときめいてしまう自分に危うさを覚える。
と、見計らったようにあんじゅは寝言を呟く。
あんじゅ「大好きよ…ヒデコちゃん…」
ヒデコ(……あーあ。大丈夫かな、私…)
胸の高鳴りは生理現象。意識して治るものではない。
部屋に戻り、ベッドへと親友の身を横たえ、あたたかな布団を肩まで掛けて部屋を出る。
とてつもなく空腹だ。夕食を食べなければ。
もちろん部屋には鍵をしっかりと掛けた。
まあ、あんじゅを襲って五体満足でいられるような豪傑がいれば是非お目に掛かってみたいものだが。
ヒデコ(そんなのいないいない…っと、人だかり?)
-
外部、ただでさえ寒いこの地域。
真冬のこの時期に誰も向かわない外部への階段がある。
そこは谷間からの風の吹き込む位置で、とりわけ寒いのだ。
そんな場所に、大勢の人が集まっている。
二ヶ月も暮らしていればそれなりに顔見知りは増える。
ヒデコは人だかりの中からいつもの酒場の店員を見つけ出し、話しかけてみる。
ヒデコ「あの、お姉さん」
「あらヒデコちゃん。今日は彼女は一緒じゃないの?」
ヒデコ「かか、彼女って!?」
「冗談冗談!真っ赤になっちゃって…あれ、もしかして本当にそっちなのかしら?」
ヒデコ「違います!」
そんな調子でからかわれつつ、話は本題へ。
ヒデコ「何かあったんですか?」
「うん、死体がね…出たみたいなの」
ヒデコ「え、死体が…」
「それも、とても酷い状態。ぐちゃぐちゃに丸めて肉団子にされたような…って、私も直接見てはいないんだけどね?」
ヒデコ(えっ…まさか、あんじゅちゃんの呪式?)
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ヒデコ「そ、その死体って見られます?」
「あ、そういうの見たいタイプ?駄目よ、女の子がそんなこと言っちゃ」
ヒデコ「ええと…いや、殺人鬼とかがいたら怖いし、気をつけるためにも見ておこうかなって」
「そっか、でも…そうね、もう片付けられちゃったみたいよ」
ヒデコ「あ、そうでしたか…」
確かに、人だかりも徐々に散りつつあった。
噂に耳を傾ければ、コミュニティの住人全員の無事は既に確認されているらしい。
外部から来た人間がモンスターに捻り潰されたんじゃないかと、それがもっぱらの予想となっていた。
ヒデコ(丸められた死体があったからって、あんじゅちゃんと結びつけるのは安直すぎかな?)
もしあんじゅが犯人だったとして、それでもヒデコの信頼は揺るがない。
きっと悪人であったり何かしら、殺されるべき理由のある相手だったのだろうとしか思わない。
ともあれ、死体がもう処理されたのでは確認しようもない。
いや、処理した人間に細かく様子を聞けばあんじゅの『呪式・緋色』と照らし合わせる事は可能だが…
ヒデコ(あんまり聞き回ると私たちが怪しまれかねないし…)
まだここではヒデコとあんじゅは二人は新参。
人々は優しいが、ちょっとしたことで疑心暗鬼に陥れば色々と厄介なことになるかもしれない。
なら、自分たちの立場を悪くしておくべきではないだろう。
諸々の疑問を一度飲み込み、ヒデコは夕食を食べるために店の暖簾を潜った。
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今日はここまでで
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乙乙、本当シナリオ組み立て丁寧だなぁ。
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乙!
隙あらばナチュラルにレズ落ちさせようとする>>1すき
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ことり→攻撃は入るかもだけど魅了、聖縫、天使力の打開策がまだない?回復力の差も有る
花陽→ナイト、デュラとは鎧、クロスブレイクの対闇性能含めタイマンならなんとか?並ばれるときつそう
数の差有り
凛→初動を耐えれれば重力込でイケる?麻痺、リンちゃんサンダーは怖い
絵里→単純氷魔法なら大丈夫、物理なら渡り合えそう?龍化含めちょっと未知数
ツバサ→英玲奈以上の物理力とすると単純にきつそう?回復と重力はアド
全員怖いけど回復、2回攻撃、遠距離攻撃、地雷、防御無視、行動阻害、属性耐性で戦えそう
ところでレズかどうかで「魅了」の効果に差は出るのかな?
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いちもつ
毎日楽しく読ませてもらってます
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龍や天使の力アリならほのことえり辺りはキツイだろな
かよちんもおばけナイちんとデュラちん同時だとツラいちん
ツバサは最強のレズ
次は凛ちゃんだな
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過去ログ化依頼しろよ
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過去ログ化すると使ってるブラウザで表示できなくなって、個人的に色々と不便だからそのままにしてるよ
管理スレ見たら保持数は1000まであるから過去ログ化は必須じゃないみたいだしね
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>>36
デュラハーンとおばけナイトさんが同時召喚可能になったのは隠れ里コイズミに着いたあとだから多分どっちかだけかと
・・・ゴブリン軍団はいそうだけどねw
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死体騒動に人が流れた余波か、酒場にはいつもより客の入りが少ない。
ありがたく暖炉の真横の席に腰を下ろし、適当に注文を済ませる。
やがて運ばれてきた夕食に「いただきます」と手を合わせ、皿に添えられたほうれん草をザクリと突き刺し、口へ運んで一言。
ヒデコ「報告連絡相談!あんじゅちゃんはこれが苦手だよね。まったくさ」
ここにいないあんじゅへの愚痴だ。ひどく疲労していた事と、こちらは疑惑の段階だが謎の死体。
ヒデコは自分に相談してくれない事について、ほんのりと憤っている。
ほうれん草はソテーされている。
シャクシャクと小気味良い食感。噛みしめるとバターの風味が口に広がり、続けてメインのスコッチエッグを齧る。
スコッチエッグという料理について、メンチカツのゆで卵包み…と、ヒデコは認識している。
ヒデコ(わりと好物なんだよね。まあまあ無難な組み合わせだし)
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衣とひき肉、それに卵を咀嚼してから別皿のスープを啜る。
冷めた状態で供されるのが主流の料理らしいが、この店では揚げたてが基本だ。
何しろ酷く寒い土地、体に入れる物は温かいに越したことはない。
一人での食事は随分と久々だ。
気寂しさもあるが、今はそれよりも考えるべきことが多い。
あんじゅの不調。
単なる寝不足と考えていたが、しかし変死体を目にして新たな可能性へと思い至っている。
ヒデコ(どこかのタイミングで外敵と戦っていた。それで疲労を溜めて、結果として寝不足みたいな状態へと繋がったんじゃ?)
……憶測に過ぎない。
が、念頭に置いて損はない考えだ。だとすればいつだ?おそらくは深夜…
「考え事かしら?」と顔見知りの店員から声。
食事の場でしかめつらを浮かべるのは他のお客さんに迷惑だよねと思い直し、笑顔を返して思考を打ち切った。
判断材料が少なすぎる。出たとこ勝負だ。
ヒデコ「あはは、なんでもないですよ」
「そう?ならいいんだけど。温かい飲み物はいかが?常連さんには無料サービスしちゃうわよ」
ヒデコ「わ、嬉しいな。それじゃあ…」
【飲み物を選択してください】
1 ココア
2 コーヒー
下3レス多数決
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2
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夜のあんじゅさん見れるかもなので2
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1
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>>43
お前頭いいな
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ゆで卵で包むのか?
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>>46
黙って補完しとけよお前今夜肉塊にされるぞ
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あっ…
ゆで卵のメンチカツ包みな
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補完もなにもそういう変わった料理があるのかと思っただけだよ
なんか気に障ったならすまんな
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甘いココアで疲労回復もいいが、今はそれよりも…
ヒデコ「コーヒーでお願いします」
カフェインで眠気覚ましを。
仮に深夜にあんじゅが戦っているのなら、何としてもその場に居合わせてみせる。
一人で戦わせ、一人でリスクを背負わせる。そんなのはごめんだ。
運ばれてきたコーヒーに砂糖とミルクを少しだけ加える。
ブラックで飲めなくもないが、甘い方が好みだ。
砂糖とミルクの量を控えめにしているのはヒデコなりの背伸びなのだろう。甘くしたところで誰に見咎められるわけでもないのだが、そういう年頃だ。
熱々のコーヒーをズズと啜ると睡魔が飛んだか、少しばかり思考が晴れたような気がする。
ヒデコ(私も結構疲れてたみたいだな…)
コーヒーをゆっくりと楽しみつつ読書。
しばらくの休息、小一時間ほどを過ごし、ヒデコは部屋へと戻ることにした。
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ヒデコ「ただいま…っと、寝てるね」
部屋の様子に変わりなし。
あんじゅはヒデコが出た時と全く同じ姿勢のままに寝息を立てていて、まさに爆睡。可愛らしいものだ。
部屋の温度はあたたかで、コーヒーで眠気を覚ましたはずだがそれでも眠くなる。
安らかな寝息というのは周りへも眠気を伝播させるものだ。
ヒデコは椅子へと腰を下ろし、すぐにうつらとしかけ…
ヒデコ「はっ!いかんいかん…」
立ち上がり、浴室へと向かう。
シャワーの蛇口を捻れば熱湯。こんな僻地だが、水道設備は整っているのがありがたい。
かつて都市だった頃の設備を一部復旧させて転用しているらしい。難しいことはわからないが…
ヒデコ「さて、と…あんじゅちゃんがいつ起きるのかわからないし、どうするかな…」
悩む。
そもそも、深夜に起きているというのも疑惑の段階に過ぎないのだ。
ヒデコだって疲れている。一晩中起きたままに見張るわけにもいかない。
シャワーを浴び終え、ひとまず体がさっぱりしたヒデコが出した結論はこうだ。
ヒデコ「ベッドに入って、あんじゅちゃんを抱きしめたまま横になる。そうすればもし寝ちゃっても、深夜に抜け出そうとした時に目がさめるはず!」
疲労のためだろうか、ヒデコにしてはあまり頭のいい発想とは言えないが…
ともかく、ベッドへと入ってあんじゅの身体へと腕を回す。
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>>48
たまにウズラのが惣菜や弁当用の冷凍食品として売ってるよね
ニワトリのも売ってたりするけど大きいからか大概四分の一にカットしてたりだから丸ごとはご家庭で手作りとかレストランでしか見ないけど
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氷柱<イケッ!ニオイヲカグンダッ‼︎
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ヒデコ(か、可愛い…)
抱く格好ともなれば、いつもよりも余計に顔が近い。
完全に眠りへと落ちているあんじゅの顔は幼ささえ感じさせるほどに無垢で、ヒデコはその胸を鼓動させる。
あんじゅの体からは、風呂に入っていないにも関わらずやたらに良い香りがする。
ヒデコは思わずあんじゅの横顔を注視してしまっている。
ヒデコ(綺麗だな…唇とか、つやつやしてるし…)
ヒデコは精神の昂りに目が冴え…
ああ、“私はノーマル”とは一体何だったのだろうか。
そして忘れてはならない。優木あんじゅは捕食者たる“レズクイーン”。
その大前提は、例え眠っていようが揺るぎないのだ。
眠りの中、無意識に相手の体温を感じ取り…
寝返りざま、顔を向き合わせる姿勢へと変化して、さらにヒデコへと腕を回し返す。
自ず、互いに抱き合うような格好となり、ヒデコは、ヒデコは…
ヒデコ(ああ…うああ…!!)
【レズ堕ち判定】
現在ヒデコが有しているノンケ値は103です。
選択肢やあんじゅの行動などで数値を削られ、一定値に達した時点でレズへと堕ちてしまいます。
判定
ttp://yomogi.2ch.net/test/read.cgi/mog2/1448879442/
マイナス値>>87
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頭の良くない発想=×
レズとしての良い発想=○
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レズって堕ちるものなんだな
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相変わらずいいコンマ運だ
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あともうひと押しで落ちるな
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アメージング…。
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性騎士
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103から81をマイナスし、ヒデコに残された正気の残量は22。
と、そんな数値を彼女が知るはずもないが、一つ確実に言えることは…
ヒデコ(あんじゅちゃん…!あんじゅちゃんっ!!)
ヒデコがあんじゅの唇を奪ってしまったという事実だ。
腹から脳天へと突き上げるような愛情、衝動に突き動かされて体が動く。
気付いた時にはもう時遅く、ヒデコの唇はあんじゅの柔らかな唇と触れ合っていた。
何のことはない、軽く触れさせただけ。しかしヒデコにとって初めてのキスだった。
それを、こんな、夜這うような形で…しかも同性を相手に!
慌てて顔を引き、燃えるように顔を赤く染め、自分の行いを悔いる!
ヒデコ(わ、わわわわ、私は一体何をやって…!?)
だが、それでもヒデコの衝動は止まない。
ひたすらにあんじゅが愛しく、もう一度、もう一度口付けてしまいたい。心がそう叫んでいる。
うあああ!と叫び出したいような葛藤に駆られ…強引に顔を背ける!!
ヒデコ(馬鹿だ!私は馬鹿だ!そう、私は馬鹿かもしれない!!けど…レズじゃないんだ!!!)
もはや何を言っても空しい。どこがレズじゃないのか。
いや、確かにレズ堕ちという奈落へのごくごく手前、ほんの踵だけを残して手をバタつかせているような状況ではある。
だが、あと一度は間違いなくあんじゅの魔の手が伸ばされるだろう。
逃げ切れる可能性は…もはや爪の先ほども残されていないのではないか。
ヒデコは自身の中に目覚めてしまった何かに怯え、そして夜は更けていく…
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グゥレィトゥォ…
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何処からともなく現れる駄馬
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なんだろうこの二人すっごいしゅき
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レズにならないとスタメンはれないからね
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ヒデコは接近戦が得意(意味深)
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甘酸っぱいなぁ…(恍惚)
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??「はて?友人に向かって『黙れレズ!』と罵った人が居ましたが…あの人は今、何処でナニをしているのでしょうか?」「ヒデコ、知っていますか?」
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………深夜だ。
ヒデコは諸々疲れたのか、眠りに落ちてしまっている。
二人の寝息が静かに並び…
ふと。片方が止まる。
あんじゅ「……」
目を覚ましたのはあんじゅ。
自然の目覚めではない。彼女の研ぎ澄まされた感覚は、人里の外へと迫る脅威を知覚したのだ。
ヒデコの読みは正しかった。深夜、あんじゅは里へと迫る敵を打ち払っていたのだ。
そしてそれは昨夜だけではない。幾日も、幾日も。
寝室を抜けるために身を起こそうと…
あんじゅ「……あら?」
体へと掛けられた片腕に気付く。
それはどこか遠慮がちで、けれど愛情を感じさせる温もりで。
寝息を立てているヒデコ、その頬へとあんじゅは指を添え、さらに自身の唇に残る感覚に気付く!
いや、それはおかしい。
ヒデコが口付けたのは数時間も前。それもほんのわずかに触れさせただけ。
だのに、それを鋭敏に知覚してみせる…これが優木あんじゅ!!屈指のレズ!!!
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>>68
それで幼なじみを護ると言ってた貴女は今現在どこで何をしてるんでしたっけ?
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あんじゅセンスから逃れる術は無い
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ヒデコ終わったわ(確信)
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コッチも既に8勝してるようなモンだな…(頭を抱える)
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“ヒデコレズ化計画”は順調な進捗を見せている。
あんじゅはその事実に口元を緩ませながら、動じず自身の着衣の乱れを確かめる。
衣服に乱れはなく…残念そうに小さく溜息。
あんじゅ(駄目よヒデコちゃん。そこはもっと衝動に身を任せなくちゃ…ふふっ)
楽しげに微笑みながら、時が時なら陥落はほぼ成就したと判じて満足し、あんじゅによる夜這い返しが始まっていたかもしれない。
それは考えるだに恐ろしい、レズバトルと呼ぶことさえ許されないほどの一方的蹂躙…
だが、今は外敵を排除しなければ。
あんじゅはヒデコの頬へとそっと口付け、腕の隙間からするりと身を抜けさせる。
そして気配を忍ばせ、部屋から抜け出していった。
ヒデコは…
コンマ
01〜75 目覚める ※コーヒーのカフェインで25%補正
76〜00 目覚めない
判定>>90
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ヒデコの映像脳内再生してたらいつの間にか本田未央で再生されてた…
ヒデコの絵は思い出せるけど声が全然想像出来ないし…
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↑死ぬほどどうでもいいな
ところでレズバトルってなんだよ…(愕然)
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もうレイプやん
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カフェイン効果で(レズに)目覚めたか
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コーヒーはレズの素?
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神レズ
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ヒデコは身を起こす!!
摂取したカフェインは無駄ではなかった。
確かに疲れのままに眠ってしまっていたが、意思の踏ん張りによってごくごく浅い睡眠に留めていた。
ここ一番では外さない。それがヒデコだ!
ヒデコ「あんじゅちゃん…!」
部屋を抜けた親友の名を口にする。
二ヶ月も密に過ごせば、雰囲気でそれとなくの考えなどは読めるようになる。
今部屋を抜け出していったあんじゅは、明確に戦闘者の目をしていた!
着替えている暇はない。鎧を身に付ける暇さえ惜しい。見失っては意味がない!
盾と斧だけを手に、寝間着の上から上着を羽織って部屋を出る。
左右に視線を配り、姿がないことに気を急く。
だが焦るな、外部への通路があるのは右の方向だけだ。
夜の遺跡を駆ける!
ヒデコ(いた…!)
あんじゅは足音もなく、まさに闇そのものであるかのように歩いていく。
元々、暗殺などの任務を請け負うことが多かった。そのために隠密めいた行動には長けているのだ。
やがて、あんじゅは外部への連絡通路で足を止め…
深呼吸を一つ。決意を秘めた表情で外へと歩み出た。
ヒデコ(追わなきゃ!)
-
ヒデコ鎧付けてないのか
-
漆黒の雪原。
ヒデコ「え…っ!?」
ヒデコが遺跡を出た瞬間に目にしたのはひたすらの黒。
困惑、しかしすぐに理解する。これは龍皇教団との戦いで銀龍ラモラックを沈めてみせた呪術!
ヒデコ「泥濘奈落だ!」
あんじゅ「苦懊の墨画、濁化する森羅。躙れ忌人、血戯、涅の聖餐に歯脈を刻め」
ヒデコの瞳は前方、怒涛の如く渦まく闇のマナと、その中心地で術を唱えるあんじゅを見る。
さらにその先、闇の沼に捉えられているのは…6、7、8人!
8人の人間?いや、その背には光の翼!
ヒデコ「天使!?」
あんじゅ『禁ノ弍・天地玄黄…っ!!』
苦しげに、魔力を絞り出すようにして放った大技!
大地から転じて夜空が黒に、夜闇よりも暗い黒に染まり、墨で塗り詰めたような黒の中に吹雪の白が舞う異様な空間。
あんじゅの口からポタ…と血、?
いや、闇だ。真っ黒な闇が液体として漏れ出し、膝を折り…
あんじゅ「がふ…っ…!」
ヒデコ「あんじゅちゃん!!」
ヒデコが駆け寄る!
黒空が降り、天使たちは絶望的な悲鳴を掻き鳴らし。
そして全ては黒に圧され、ヒデコに肩を支えられたあんじゅが辛うじて両手を打ち鳴らすことで、世界の全ては雪白へと還り…天使たちは姿を消していた。
-
キャストオフ…ゴクリ
-
天使は理事長とことりちゃんとジャージ以外はスクフェスモブ、つまりあの肉塊は・・・実は野郎天使もいることにしよう(オイ)
-
あんじゅさんに肉塊にされてぇなぁ…
-
「しよう」じゃ提案してるみたいだな「思っとこう」で
-
あんじゅ「ふふ…気付かれちゃったのね…」
ヒデコ「天使が相手って…!こんな戦いをどうして一人で!」
苦しげに喘ぐあんじゅを抱きしめ、ヒデコは泣きそうになりながら問う。
あんじゅが外へ出て、ヒデコが追って出るまでに10秒ほど。大勢を相手に完膚なきまでの瞬殺だ。
だが、こんな戦いを何日続けていたのだろう。
あんじゅの体内が闇のマナに侵食されているのが明確にわかる!
心配してくれるのが嬉しいのか、あんじゅはヒデコの髪へと指を潜らせ…
しかし、咳き込むと闇の滴が零れ落ちる。
闇術の負担は大きい。希のように精神を飲まれはせずに上手く付き合っているが、それでも体にガタが来ているのだ。
ヒデコに知らせず、一人で対していたのには理由がある。
もちろん、一つは危険に晒したくなかったから。
もう一つは相性。あんじゅの闇と天使の光は相克の関係にある。
あんじゅの術は即死効果を有していて、そして初見殺しの色が非常に強い。
初手を取って捉えてしまえば複数相手の天使だろうが、仕留めてしまうことが可能だった。
その意味ではこの天険の要塞とでも呼ぶべき地に飛ばされたのは幸運だった。
北の僻地、真冬。まともな人間はこの場所へと辿り着けない。
故に、外敵の察知が簡単だったのだ。希の術、“安全な場所へのテレポート”というのはその点までを巧みに考慮していたのかもしれない。
が…限界はある。
あんじゅ「げほ…げほっ…!」
ヒデコ「黒い血が溢れて…!駄目だ!死なないで…!」
-
愛のパワーで回復させるんだ!
-
キース!キース!
-
ヒデコの心配は誤りでない。
事実、あんじゅは過度の魔力消費に闇の浸食が進み、生命の維持が危ない状態にあった。
想定外だったのだ。
これまで天使の侵攻は幾度もあったが1人や2人。それがいきなり8人もの大勢で!
いや、危惧していなかったわけではない。
けれどヒデコを巻き込まないため、頼らないため、少しでも楽観視してしまいたかったのだ。一人で対処しきれる敵の量のはずだと。
結果…泥濘奈落、そして天地玄黄までを使わざるを得なくなる。
そして今、あんじゅの命の灯火は風雪に晒され、ヒデコの腕の中で揺らいでいる。
ヒデコ「あんじゅちゃん…嫌だ、駄目だ…!」
あんじゅ「泣かないで?あなたは笑顔が可愛いんだから」
ヒデコ「どうすればいい?何か薬とか、ええと、部屋に闇に効く薬を持ってたりはしないの!?今すぐ取りに行ってくる…!」
あんじゅ「駄目。ここにいて。薬はないし、抱きしめていてほしいの」
ヒデコ「そんな諦めたような事を言わないで!死なせない…アースヒールをどうにかしてあんじゅちゃんに…」
あんじゅ「それじゃあ、キスして?さっきみたいに」
ヒデコ「う、ええっ!?き、気付いて…!?」
あんじゅ「今度はちゃんと…ね?そしたらきっと回復するわ」
ヒデコ「そ、そうなの…!?それなら…!」
命の危機にレズラブコメを始めた二人。
その背後には、いつの間にか一人の人影が。
三対六枚の光翼…理事長だ。
-
ヒデコちょろすぎィ!
-
理事長がレズから人の可能性を見出すかもしれないのでキスしよう
-
ちょっと詰んでないかにゃ?
-
ゴホンと一つ咳払い。
はっと振り向いた二人へと…
理事長「あ、あの…二人とも。そういうことは部屋でやりなさい?」
ヒデコ「りっ、り、理事長っ!!?」
あんじゅ「枢機卿猊下…!?、っ…げほっ!!」
まさかの敵の首魁の登場だ。ヒデコは驚愕に目を見開き、竦み上がりながらもあんじゅを庇うように斧盾を構える。
あんじゅの反応は少し異なり、恐怖よりもただ驚き。
かつて仕えた主だ。他の面々とは少しばかり抱いている感情が異なる。
そんな二人を見る理事長の目は少し困っているようで、それはラブコメ的なやり取りの現場に居合わせてしまったことに起因しているのかもしれない。
掌をあんじゅへと向け、白い光が集まり…
理事長『エクスヒール』
あんじゅ「……これは…」
ヒデコ「回復…術?」
-
理事長もレズだから問題ないのか!
-
人間は子宮内初期では全員女体だから天使の目的はレズ化計画かな?と思う当たり疲れてる
-
理事長さんかさねちゃんを助けて…
-
熾天使の操る治癒術、その効力は凄まじい物がある。
あんじゅの衰弱しきった体を見る間に癒し、内から暴力的に突き上げる闇の魔力に抗するだけの体力を復活させてみせた。
複雑な表情のあんじゅ、呆気に取られるヒデコ。
そんな二人の反応をよそに、理事長は自身の頬に手を添え、片肘を掌で支える格好でなにやら呟いている。
理事長「やっぱり、今時の子は進んでいるのね…こんな夜中に屋外でキスだなんて。ことりは大丈夫かしら…」
そのことりはむしろ大丈夫ではない勢の筆頭なのだが、ことりの記憶や感情を通じて人間界を判断したらしい彼女の目は節穴なのだろうか。
と、そんなことは些事だ。
立ち上がったあんじゅは魔道書を片手に、ヒデコも武器を構え、対している。
理事長は二人を見てからあんじゅへと目を向け、手を差し伸べる。
理事長≪あんじゅ、私はあなたを誘いに来ました。私たちの側へ…天使になりなさい≫
ヒデコ「な…っ!?」
あんじゅ「………」
-
レズ魔王からレズ大天使に
-
確かに天使の方が辛くなく生きられそうだな
あんじゅは…
-
ヒデコの思考には激しい混乱と動揺が嵐と渦巻く。
天使、あんじゅちゃんが天使に!?そんな、そんなのは…!
“駄目だ!”と、言っていいものなのか…迷ってしまう。天使になれば、少なくともあんじゅは安全な場所へと身を置けるのだ。
もし、あんじゅがそれを望むのであれば…止める資格はないと。
反して、あんじゅは存外に冷静だ。
理事長が現れた時点で予感めいたものを感じていたのかもしれない。
差し伸べられた理事長の手を静かに見つめ…
理事長という女性に対し、あんじゅは今でも悪印象を抱いていない。
部下として働いた日々、忠誠を尽くしたのは彼女の中に信頼に足るだけの物を見出していたからだ。
だが。あんじゅはヒデコの頬をゆるく抓る。
ヒデコ「あ痛!?いたたた!」
あんじゅ「ヒデコちゃん、ここはね…可愛いあんじゅちゃんを止めるところよ?」
笑顔ながらに、少しだけ不満そうにそう告げ、そして理事長へと頭を下げる。
あんじゅ「お誘い、ありがとうございます。だけど…捨てるにはもったいないたくさんの宝物を、私は…もう一度手に入れてしまったんです」
理事長≪………≫
あんじゅ「だから、お断りさせていただきます」
ヒデコ「あんじゅちゃん…!」
あんじゅとヒデコが臨戦態勢を取るのを見て、理事長はまるで慌てる様子もなく。
ほんの微かに笑んで背を向ける。
理事長「わかったわ。無理強いはしません」
-
闇属性の天使とはまた海未ちゃんの厨二ソウルをくすぐりそうな事を
-
光と闇が合わさり最強に見える呪術師
-
そういえばあんじゅさんには白マナも流れてるんだっけか
-
理事長の声からは恐るべき神気が抜けている。
少なくとも、今ここで二人を消そうという意思はないらしい。
理事長「この片田舎に差し向けた天使たちが、幾人も幾人も通信を絶ってしまう。肉体が滅んで戻ってきた魂から話を聞いても、いきなりやられたとばかり。
あなたの仕業だと確信して、今日は私も来てみたけれど…やはり、素晴らしい強さね」
他意のない素直な賛辞を送り、そしてあんじゅへと向けた視線には…憐憫の色。
理事長「あなたを誘ったのは優秀さと美しい心を知っているから…というのも勿論だけれど、それだけではないのよ」
あんじゅ「………闇、ですか?」
理事長「そう。今は私の治癒で体力を癒してあげられた。けれど、闇の力に人が身を浸し続ければ、いずれ本当の限界が訪れる。それもごく近くに」
あんじゅは反論をしない。静かに聴き入っている。
その姿に、ヒデコは理事長の言葉に真実を見る。
理事長「あんじゅ、あなたに残された命は長くない。闇の力を使わせてしまったのは私の責任もある。
天使になれば、その力を抑え込む術を得られる。救ってあげられればと、そう思ったのだけど…」
あんじゅ「けれど、天使になれば自由意思は失われる。ことりちゃん…あなたの娘は例外。そうですよね」
理事長「……そうね。ことりや、稀に現れる異端分子以外は全体意思に沿って行動するようになる」
あんじゅ「それならやっぱり…私は人間でいいです」
あんじゅは屈託のない笑顔を浮かべてみせた。
それは普段見せない透き通るような笑顔で、酷く儚くて、理事長はほんの一瞬だけいたたまれないような表情を見せて顔を背けた。
-
まじえんじぇー ならず
-
理事長「……もう、会う事はないかもしれないわね」
あんじゅ「……はい」
ヒデコはそのやり取りの意味をすぐさま理解する。
いずれ訪れる決戦の日、それまでにあんじゅの寿命は尽きてしまうだろうと…
ヒデコ「そんな…」
理事長は背を向ける。
翼を広く展開し、白輝のマナを柱と天に昇らせる。
あんじゅ、名は天使を意味していて、清廉な心根は誰よりも光の使途に相応しいと…そう思えたのだが。
理事長「もし気が変われば、あなたの事はいつでも受け入れる。考えておきなさいね」
そして天へと去っていく。
いつでも受け入れる。そうは言ったが、その機会はきっと訪れない。
もうこの遺跡都市へと天使を差し向ける必要もないだろう。
おそらくは…
理事長(あるいは明日にも。あんじゅの命は尽き、この都市は滅び…
一帯、全ての生命が途絶えるのでしょうね)
理事長が去った空を見上げ。
あんじゅとヒデコは静かに、強く手を握り合うのだった。
-
んん?自爆技でも発動するのか?
-
今度は軍かな
-
あんじゅ「闇の術師、その中でも優れた術師の中には、闇の怪物が巣食っているものなの」
部屋に戻り、平静を取り戻し、あんじゅはヒデコへと諸々の事情を説明することに決めた。
そして語られた一言目がこれだ。当然それだけでは理解できるはずもなく、ヒデコは首を傾げる。
ヒデコ「闇の…怪物?」
あんじゅ「そう。希ちゃん、彼女の中にも何かがいるようだったけれど、私の中には極大の力を持った悪魔が潜んでいる」
ヒデコ「……かなりヤバい奴なんだね?」
あんじゅ「ええ…奈落の王『アバドン』という名よ。召喚契約を結んでいるけど、易々とは呼びたくない相手。そして私が死に瀕すれば、その悪魔が現世へと現れる」
あんじゅの顔には悲愴が現れている。
実のところ、アバドンとの召喚契約は西木野王の命により半ば強引に結ばされた物だった。
幾度か使役して多大な戦果を挙げたが、それはあんじゅの闇の侵食を深め、寿命を削る結果へと直結していた。
あんじゅはヒデコの頭を撫で、愛を込めて告げる。
あんじゅ「私はあなたが大好き。今日も、来てくれて嬉しかったわ。きっと一人で死に掛けて、不安に駆られて天使の道を選んでいたかもしれない」
ヒデコ(もしかしたら、その方があんじゅちゃんにとっては良かったんじゃ…)
だとすれば、自分があんじゅの枷になっているのでは。
ヒデコは再び泣きたいような気持ちに襲われる。
-
だが、次にあんじゅが口にした言葉がヒデコへと希望の光を灯した。
あんじゅ「私が極限にまで弱れば、『アバドン』が現れて私を殺し、一帯の生命をも奪い尽くす。そうなる前にあなたを聖騎士として完成させ、私は人里離れた地へと…」
ヒデコ「…!?待って!」
あんじゅ「…?どうしたのかしら?」
ヒデコ「闇のマナがあんじゅちゃんを直接殺すわけじゃなくて、完全に弱ってしまうとその怪物が現れて殺されちゃう…そういう順番でいいの?」
ヒデコの瞳には希望を見出した光が宿っている。
その意図をあんじゅは理解できず、その二つに大きな差異はないように思える。
それでも間違ったことを言っているわけではないので首を縦に振る。
あんじゅ「それで合ってるわよ?」
ヒデコ「じゃあ!私がその『アバドン』とかいう悪魔を叩きのめせばいいんだね!」
あんじゅ「え、ええっ…!?」
あんじゅは驚く。
アバドンはあまりに強大、抗えるような相手ではない!
故に、現れた際を叩きのめす。そんな発想を抱いた事がなかった。
可能か不可能かはともかく、ヒデコのその着想はあまりにポジティブ。まるで…
ヒデコ「……って、穂乃果みたいだな、この考え方。けど、理屈としては合ってるよね?」
-
これは英雄気質ですわ
-
あんじゅは呆気に取られたまま、間違ってはいない。
けれど、勝てるわけが。勝てるわけが…
あんじゅ(勝てる、わけが……)
次は自分の心に驚かされる。
絶対の“死”を象徴する存在、奈落の王アバドンへ、もしかすれば…ヒデコなら。
あんじゅ(勝てるかもしれない、って…ねえ、あんじゅ。そう思っているの?)
自分への問いかけ。
帰ってきた答えは明白に…イエスだ。
ヒデコがこの数日で見せてくれた飛躍的な成長、それは幾度となくあんじゅを驚かせてきた。
そしてついに四騎士の一角である英玲奈を撃破するに至り、まだ伸びしろを残している。
あんじゅの力が尽きる前に、ヒデコを聖騎士として完成させる事に成功すれば。
そして万策を講じ、アバドンが顕現した時にあんじゅの体力を回復させる方法を見出し、聖騎士となったヒデコと四騎士のあんじゅ、二人の力を併せて悪魔へと挑めば…あるいは。
あんじゅがヒデコの“脇役気質”とでも呼ぶべき心の弱さに気付けたのは、自身にも諦め癖があるからだ。
龍皇教団の時も、今回もそう。自身の命を捨てる選択肢が人よりも早期に現れる。
そんなあんじゅに抗する意思を取り戻させたのは、ヒデコの迷わずのアバドン打倒宣言。
あの穂乃果にも似た意志力。それは何よりの成長の証!
ヒデコ「やろう、あんじゅちゃん。私が絶対に助けてみせる!」
あんじゅ「ヒデコ、ちゃん…どうして…?」
ヒデコ「愛してるから!!」
臆さず、言い切った!
それは一つの舞台の主役へと登る意志の表明!
あんじゅ「……っ!うん…っ、私、まだ死にたくない…!」
もう迷わない。ヒデコはあんじゅを抱きしめ、そして脇役からヒロインを守る主人公へ。
さあ、ヒデコの真の戦いはここからだ!
-
アバドンってデビチルでのあいつのイメージだったから改めて調べてみたら・・・ヤバいな
-
さすヒデかっこいい
-
これは燃える
-
ヒデコに止められる前のあんじゅの予定はこういうことか
瞬間移動
あんじゅ「王様ごめんね…ここしかなかったのよ…」
西木野王「OHファッキン」
-
俺たちの戦いは(ry
-
ヒデコの主人公力が上がり過ぎて惚れる
-
翌日。
いつもよりも早い時刻から、試練の間には二人の姿があった。
一刻でも早く仕上げる。可能ならば今日中に。
もう学者たちの作業手伝いで日銭を稼ぐ必要もない。
一週間ほどの食費は貯蓄がありゆさ、修行をそんなに長引かせるつもりもない。
あんじゅの体力も少しでも温存したい。
残る相手は6人。
選択を前に、ヒデコは集中を高める。
もう8勝のノルマなどは関係ない。迫る大魔との対決のため、あんじゅを救うため。
一つでも多く勝たなければ!
かつて、つい昨日まで。
まるで世界の主人公であるのように輝いている穂乃果へ、ヒデコはコンプレックスを抱いていた。
コンプレックスと言っても鬱屈した種類のものではなく、穂乃果のことは大親友として素直に大好きだ。
ただ、この子に比べれば私は脇役だなと…心のどこかにそんな意識が根付いていた。
けれど、打ち克った。
ヒデコ(私だって主人公だ。なんちゃってね)
なんちゃってと内心におどけるが、しかし真実そう思えている。
もう穂乃果を特別視はしない。大好きな親友として、いつだって挑んでみせよう!
あんじゅ「さあ…誰から戦うかしら?」
【戦闘相手を選択してください】
1 穂乃果
2 ことり
3 花陽
4 凛
5 絵里
6 ツバサ
現在8勝1敗
安価>>125
-
まずは凛
-
>>121
変な誤字してるな…
食費がありゆさ→食費がある
-
2のことりちゃん
-
4
-
凛ちゃんね、今日はここまでで
-
乙
相手が相手だし
最低でもアスモデウスに勝ったえりちクラスの実力にはなっときたいね
-
あんじゅかわいいよあんじゅ
-
穂乃果に挑むまでに勝ちを積んで堅実に成長していきたい
けどあんじゅちゃんの身体も心配
-
吹っ切れたヒデコかっこいいな
残り全部強者揃いだけどなるたけ勝ち星あげてきたいね
-
乙
聖騎士ヒデコ 対 アバドン王
は穂乃果戦後か
時代に 輝け ヒデコ!
-
穂乃果も自由に龍化出来るわけでもあるまいし一番弱いんじゃないか?
-
ヒデコ「龍狩りだよっ!」
-
>>133
ほんこれ
-
…ヒデコってどれだ?
-
あと三人選んだ時点でボス戦始まりそう
-
>>135
ヒフミの髪結んでなくてパッツンじゃないの
-
ラストは穂乃果とツバサさんどっちだろう
-
ttp://i.imgur.com/RYIj4Vh.jpg
-
リミット的に全員はいけなそうな気がする
ほのえりあたりは戦っておきたいとこ
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これでまだ戦士だったのか
-
>>139
神モブが2人になってしまいましたね…
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ヒデコこの世界だと鎧と盾装備した上に斧振り回してるから筋骨隆々で想像してるw
凛ちゃん忍者になる前から闘技場のチャンピオンだったしきつそう
-
チャンピオンだったこともあって対人センスはずば抜けてると思うけど、重力増加があるからな
そもそも高速で動かないと電気を生成できない凛には勝ち目があるんじゃないかな
-
発電器官斧でえぐっちまえばいいんじゃねぇか
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最初から無いのに…
先手を凌ぐ→盾で押す→クロスで離す→重力操作で発電・俊敏阻止→おやつ(^8^)
が安全牌
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重力でとめて速攻が一番かね
電気たまるから長引かせるのはよくない
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ニンジャの先手は取れないんじゃなかったっけ?
よって開幕凛ちゃんサンダー以外は重力操作出来る状態ではない
つまり接近戦かな?と読んでるけど…どうなんだろう?
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さすが忍者汚い
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この世界の少女はみなミカサばりの腹筋がデフォルトかも知れない件
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にこのぞはないだろ
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読む時間なくてつらたん
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凛ちゃん戦は先手さえ凌げば…
それがまた難しそうだけど
-
ヒデコのコンマに抜かりなし
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たしかに先手はコンマの力でなんとかするしかなさそうだな
-
>>151
スタイリッシュアクションに筋肉は必須
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り
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女戦士といえば腹筋とビキニアーマー
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>>158
追記
てか最悪ビキニアーマーじゃなくても臍出し
-
ヒデコ「凛ちゃんに挑戦するよ」
残る面子の中で、最も手の内を知っているのは凛だ。
穂乃果やことりの方が付き合いは長いが、凛とは前衛同士で肩を並べて戦った経験が数多い。
その技の全てを把握していると言っても過言ではない。
そしてそれは非可逆。
凛はかつての状態だが、ヒデコは飛躍的な進歩を遂げていて、情報アドバンテージはヒデコに大きな分がある。
ヒデコ(ま、そもそも凛ちゃんは考えて戦うタイプでもないけど)
目を閉じて集中する。
あんじゅが深呼吸、台座へと闇のマナを送り込み…それは身を削る行為だが、未来へと希望を繋ぐためでもある。
一戦も落とさない。
その決意を胸に、ヒデコは凛との戦いへと赴く。
-
静かな夜だ。
背後には屋敷。窓からの明かりが、かつて美しかった庭を照らし出している。
手入れが行き届いておらず、草木は生い茂ったままにさながら幽霊屋敷の様相。
そんな光景を見回し、ヒデコは前方へと声を掛ける。
ヒデコ「凛ちゃんは、やっぱりここだよね」
凛「ヒデコちゃん?」
凛は草むらに座っていた。
ぽつりと体育座り。その背は寂しそうで、けれどヒデコの声にくるりと振り向いて、立ち上がり笑う。
凛「えへへ、久しぶりにゃ!」
ヒデコ「うん、久しぶり!」
凛「あれっ?凛はなんでここにいるのかな?うーん…」
ヒデコの姿を見た瞬間、状況に疑問を抱いたようで首を傾げる。
けれど、それほど深く考える性格ではない。まあいいやとばかりにピョンピョンと、膝を折りながら飛び跳ねる。
凛「ここにいると、デュラハーンさんとの戦いを思い出して、お母さんの事とか思い出しちゃうけど…」
ヒデコ「凛ちゃん…」
凛「……にゃああっ!!!凛が暗い顔してたらお母さんが悲しむよね!ヒデコちゃん!凛と戦うにゃー!!」
ヒデコ「うんっ、そのつもり。全力でやろう!」
10戦目、双方が戦いの姿勢へと移行する!!
-
今日もよろしくお願いいたします
-
貴族の邸宅、夜の庭園には以前に雪穂がしてみせたように隠れられる茂みなどもあるが、ヒデコと凛はどちらも近接戦闘が主。
ましてや凛のスピードを前に、小細工の入り込む余地はなし!
【凛のステータス『最速行動』が発動!】
凛「行っくにゃあああ!!!」
ヒデコ(来るっ!!)
凛の初動の速さは常軌を逸している。
ただでさえ素早い雷猫族、それが速度に特化した忍者へと転職したのだ。こればかりは防ぎようがない。
ならせめて、防御の確率を上げる!
凛の初動は二手…いや、三手に限定される。
見る限り、今の帯電量はそれなり。
あの状態なら『凛ちゃんサンダー』はおそらく撃ってこないはず。
であれば。目眩しの『雷震』、矢のような投擲の『仕込みクナイ』、そして最たる得意技『瞬打四連』の三手に警戒するべき。
動きは凛に先んじられても、その行動を予想して当てることが出来れば防御確率を上げられる!
ヒデコ(考えろ、落ち着いて急げ。凛ちゃんは初手をどう判断する?)
凛はセンスの塊、そして闘技場での経験で一対一の戦闘に長けている。
頭で考えずとも最善の行動を選択してくるはず。
考えろ。受けてもリカバリーが効く攻撃、防御しやすい攻撃、一番受けたくない攻撃はどれだ!
【行動を選択してください】
1 雷震に備える
2 クナイに備える
3 瞬打四連に備える
安価下
-
1
-
ここの3択は戦術眼発動しないのかな?
-
>>165
ここは落ち着いて考える間がないから発動なしで
って書いとくべきだったな、すまん
-
ヒデコ(っ、どうする…雷震に備えよう!)
瞬間の判断。
警戒しようと選択したのは指向性の雷光、擬似スタングレネードとでも呼ぶべき『雷震』!
ヒデコは雷震に備えて盾を高めに掲げ、凛が両手を叩き合せた瞬間に目元を覆って光を遮ろうと身構える。
そしてその判断は正解!
考えるタイプでない凛の体は経験則に沿って動く。
今まで最も初手に多く発動してきた技。
相手の意識を爆光で逸らして隙を作り出すべく、凛はそれを選択する!
凛『雷震っ!!』
ヒデコ(反応、間に合った!!)
盾を翳して雷へと応じる。この防御は手の内を知っていればこそ!
それでも激しい光に目が眩みそうになるが、瞼は細めても閉じず。続く凛の突撃に備える。
凛「防がないでね!『瞬打四連』!!」
ヒデコ「それは読めてる!」
一対一の対峙ならば、雷震は直後の連撃までで1セット。
ヒデコは万全で待ち構え、そして防ぐ!!
コンマ
01〜15 軽傷
16〜00 回避 ※防具で15%上昇
判定
ttp://yomogi.2ch.net/test/read.cgi/mog2/1448879442/
>>92
>>93
>>94
>>95
-
>>1の説明が既に戦術眼発動してるんじゃ…
-
さす凛
-
ドーモ、リン=サン。ヒデコです。
-
超高速!
雷の爪撃がヒデコへと繰り出される!
ヒデコ(受けの体勢は整ってる、それでも速いっ!)
右から薙いで一撃!
左を突いて二撃!
そのままに廻って三撃!!
そこまでを辛うじて凌ぐも、ヒデコの姿勢がわずかに崩れ…
ヒデコ(しまった!?)
凛(チャンスっ!!)
鎧越し、ヒデコの体へと雷の衝撃が奔る!!
スタンガンを押し当てられたように、反射的に身が揺らぎ、ほんの瞬間に意識が白飛びする。
雷猫族の体術は一撃で仕留めるものではない。
電撃による相手の行動阻害を交えながら、徐々に大技へと繋いでいく恐怖の連続撃!
ヒデコが寸時の空白から盾を構え直した時には、既に凛は次技への構えに移行している!
滑り込むように背を添わせ…
凛『雷勁っ!!』
コンマ
01〜35 負傷
36〜60 軽傷
61〜00 回避 ※15%補正
判定
>>96
-
体の奥へ、衝撃と振動が突き抜ける!!
何が起きたのかわからない。いや、頭ではわかっている。コンボの二段目、『雷震』を受けてしまったのだ。
だが、わかっているはずの思考が吹き飛んでしまうほどの重い痺れが体の隅から隅、四肢末端までを走り抜ける!!
ヒデコ「か…っ、は!?」
負傷の度合いはまだ中程度。
しかし意識を断ち切らんとする電撃の恐ろしさをヒデコの体へ、脳へ、心へと刻み込む!
闘技場チャンピオンは伊達ではない。
高速移動と意識遮断、圧倒的に一対一に強い!
が、屈するわけにはいかない!
ヒデコが精神力で強引に意識を引き戻せば、凛は必殺のコンボ、その三段目へと移行している!
凛「一気に行くよ!!」
電撃のチャージは充分でないに関わらずのラッシュ。
コンボ自体はここで打ち止めだろう。それはつまり、ここで決めに来ている!!
ヒデコ(何としても…耐えなきゃっ!!)
凛「『散華雷脚』にゃああああ!!!」
コンマ
01〜15 敗北
16〜30 重症
31〜65 軽傷
66〜00 回避
判定
>>97
-
なんとか避けれた…
そういやスネークアイ発動するか分からないけどゾロ目の時はどれになるんだろ
-
あとは電気切れした子猫ちゃんやで
-
ヒデコ「っぐう…っ!はああっ!!」
恐怖の連蹴が始動し、電撃的な加速を始める前のほんのコンマ秒!
ヒデコは盾を横へと打ち払い、パリィの要領で凛の足を逸らすことに成功する!
凛「にゃにゃあっ!?」
ヒデコ(あっ、危ない…!)
蹴りをまともに受けていれば重症、下手をすればそのまま戦闘終了というところだ。
初めて凛の戦いぶりを目にした闘技場に始まり、あの超高速連続打の威力はまざまざと見せつけられてきている。
まさに紙一重、無意識の反射だけでの回避。遅れ、脳神経へと信号が駆け巡り、既に乗り越えた危機をヒデコへと知らせる!
背に冷や汗が吹き出るのを感じつつ、ヒデコに行動のターンが回ってくる!
一気呵成と攻め立てた凛だが、最後の技を指導前に潰されたが故に電気残量は空ではない。
が、限りなく底に近い!顔に浮かんだ焦りが明確だ!
凛(や、やばいにゃー!?)
ヒデコ(どうする私!)
ここで一気に攻め込むか、一度後退を許しながらも体制を整え有利へ持ち込むか。
どちらも悪い選択とは言えない。悪手は迷い、行動権を失うこと!
回避の直後だ。クロスブレイクを仕掛けるには体勢が不十分という点だけは留意すべきだろう。
ヒデコ(すぐに決めるんだ!)
【行動を選択してください】
1 このまま通常攻撃を仕掛ける!
2 大強撃を!装甲の薄い凛ちゃんだ、一撃必殺を狙うよ!
3 まずはアースヒール、傷を癒そう!
4 足元は土、泥人形を3体ほど作り出そうかな?
5 機動力を封じる!重力増加だ!
6 意表を突いてランドスパイクっ!!
【戦術眼】
間近にいるんだし、ランドスパイクを打つくらいなら直接攻撃がいいかもね!
安価下
-
5
-
2
-
ヒデコ「四道西令、宿星に虎門。畝り軋れ、黒檀の御船!」
凛「えっ!ヒデコちゃんが魔術!?」
ヒデコ『重力増加ッッ!!』
ヒデコの魔力が大地へとリンク、直結し、そして星から滲む重力のわずかな操作を可能とする。
魔術の才に長けた者が使役すれば、もっと圧倒的な虐殺をも為せる術となるのだろう。
だが、ヒデコに特別な才があるわけではない。
それでも、状況判断に長けたヒデコはわずかな重力変化を有効に活用してみせる!
凛「に゛ゃああああ!?なにこれ!体が重いよ!?」
ヒデコ「凛ちゃんはこういう変化に弱そうだよね!」
凛「これヒデコちゃんは重くなってないの!?ずるいにゃああああ!!!」
練磨の武芸を持つ英玲奈に比べれば、凛の経験はあくまで闘技場でのみ。
そしてナチュラルに自身の身体能力を活かした戦術を得意とする凛は、大幅な環境の変化に、ましてや自身の体重が急激に増加するという状況に対応しきれない!
ヒデコへと非難めいた目を向けつつ、よたよたと退避していくがその動きにキレはなし!
ヒデコ(追撃する?それとも自分の状態を整えるべき?)
【行動を選択してください】
1 術の維持でこの場から動けないけど、ランドスパイクで追撃だ!
2 アースヒールで回復しておこう。
3 とりあえず泥人形を召喚だ!
【戦術眼】
攻撃を意識するならランドスパイクが一番。
けど、重力増加でマナを4割減らしちゃってるのには注意だね。
安価下
-
2
-
1
-
ヒデコ『アースヒール!』
慌てずに回復を。
負っていた傷が程よく癒えてほぼ全回復。回復予約まで治癒力は回らなかったが、これで完全に優位へと立った。
そんなヒデコの様子に、凛はますます悲しげに非難の声を強める。
凛「回復まで!?ひどいよヒデコちゃん!」
ヒデコ「凛ちゃんも覚えたら?便利だよ」
凛「むむむ…!いいもんね!帯電しちゃうもんね!」
悔しげにそう言い放ち、凛は自身の服をワシャワシャと動かして静電気の蓄積を始める。
術の維持のために近寄れない以上、これはまずいなとヒデコは考えるが…
しかし、すぐに凛はゼェハァと息を上げる。
凛「か、体が重いよ…」
ヒデコ(よしよし、重力が効いてる。かなり激しく動かないと電気はなかなか貯まらないみたいだしね)
ただし、術の維持のためにヒデコも凛の位置までは動けない。戦闘は膠着状態へと縺れ込む。
-
互いに攻撃を仕掛けないまま、二分ほどが経過した。
凛はぐったりとした様子で、それでも必死に電気を少しずつ貯め直している。
ヒデコ(かなり疲れさせはしたけど、このままじゃいけないね)
ほんの数秒前。
まずいことに、凛はニヤリと笑って、ヒデコへとこう言い放ってきたのだ。
凛「ふふん、凛見切っちゃったもんね。ヒデコちゃんその魔術を使ってる間は動けないんでしょ!」
ヒデコ(むむ、図星)
そして、今ヒデコは迷っている。
凛はメンバー中で年下な方なこともあり、線が細い。
もちろん格闘家としてのしなやかで上質な筋肉を纏ってはいるが、まだ骨格が小さいが故に耐久性が低いのだ。
そのため重力の効果は覿面。かなりの体力を消耗させることに成功している。
ただ、離れられてしまうとこちらも攻め手に乏しい。
ランドスパイクを打つのも手だが、残マナはおよそ40%となると考えなしの乱発は避けたい。
ヒデコ(ここらで決断しないとね)
二択だ。
泥人形やランドスパイクで遠距離攻撃、蓄電を妨害。近距離戦へと呼び込むか。
もしくは疲弊の隙を狙い、重力場を解除してこちらから近接戦を仕掛けるか。
どちらにせよ、決め手はやはり近接での戦闘になるだろう。
【行動を選択してください】
1 向こうから仕掛けさせる。
2 こちらから仕掛ける。
下3レス多数決
-
体重いん?そのわしゃわしゃ、うちに任しとき!
-
2で
-
1
-
2
-
1
-
1
-
ヒデコ(仕掛けていく!)
そう決めれば迷わず、あとはタイミングだ。
凛は数秒しきりに服を擦っては、息を切らして深呼吸。そのサイクルを繰り返している。
徐々に帯電量は回復していて、体からピリピリと漏れ出している光を見るに、おそらくはもうじき半分ほどか。
擦って、息を切らして、深呼吸。
擦って、息を切らして、深呼吸。
擦って、息を
ヒデコ(仕掛ける!!)
ヒデコは力場を解除!
凛が息を切らしているタイミングを狙い、駆け出す!
凛は空間を覆っていた重苦しいマナが消えたのを感じ取ったようで、そして走ってくるヒデコを目にして頭部の帯電器官でを活性化させる。
頭頂の左右が髪の毛がピンと起き上がり、“雷角”と呼ばれるその二箇所はさながら猫の耳と化す。
そして全身へと力を漲らせるが、疲労に初動が遅れて仕掛けはヒデコが先!
盤石の態勢となれば、放つべき技は…!
ヒデコ『クロスブレイク!!!』
コンマ
01〜65 攻撃成功
66〜00 回避される ※凛の防具で10%補正
判定
>>99
-
あ、またミスってる
判定>>99と>>100ね
-
人外の身体能力、人外の反射神経を持っていたとしても、完全な形で放たれた交差斬を躱すことは能わず!
ヒデコが裂帛の気勢と共に放った二連撃は見事、凛の細身の体を無惨に切り裂いてみせる!!
防具を着てはいるが回避力と発電力を上げることに特化した物で、あくまで衣。
鎧のような保護力はなく、斧のような刃が直撃してしまえば脆いものだ。
体に深々と断撃を刻まれ、凛は「にゃああああっ…!!」と断末魔めいて叫び倒れる。
完全決着!ヒデコの見事な勝利だ!
凛「酷いにゃ酷いにゃ…こんなにズバッと斬っちゃうなんて」
ヒデコ「ご、ごめんね。今度ラーメン奢るからさ」
凛「本当!?えへへ、絶対覚えてるからね!」
あくまで軽い調子。
体を動かして気が晴れたのだろう。凛の顔に浮かんでいた寂しさは薄れている。
ヒデコ(本人に微妙に繋がってるんだったよね。少しでも凛ちゃんの気持ちが癒されてたらいいな)
そんな感慨を抱きつつ、またねと手を振って、ヒデコは試練の間へと舞い戻るために目を閉じた。
【ヒデコがスキル『斧撃乱舞』を習得しました】
※威力よりも速度を重視した三連撃です。基礎命中率30。当たればそのまま攻撃ターンを続行できます。
-
乱舞→クロス→大斬撃のロマン
-
相手に補正かかってなければ66%で追撃か
ひでこのスキルどれも強すぎんよ
-
戻って一番、まず確認するのはあんじゅの様子だ。
一戦を終えて、負担のほどは…
あんじゅ「大丈夫よ?ふふっ…」
ヒデコ「良かった…」
幸い、顔色は変わっていない。まだ体力的には大丈夫なように見える。
だが、心配には変わりない。ヒデコはあんじゅへと歩み寄り、その額へと掌を当てる。
あんじゅ「ひ、ヒデコちゃん…?」
ヒデコ「……うん、熱とかはないね」
顔が近い。あんじゅは思わずドギマギとしてしまう。
元々、ヒデコのポテンシャルの高さは折り紙付き。
もう好意を隠さないと一度思い切ってしまえば、その思いやりを前面に押し出すことを厭わない。
ヒデコ「もう一戦、続けても大丈夫かな」
あんじゅ「うん…私は大丈夫よ。頑張ってね?」
【戦闘相手を選択してください】
1 穂乃果
2 ことり
3 花陽
4 絵里
5 ツバサ
現在9勝1敗
安価下
-
1
-
絵里
-
いきなり行くねぇ・・・どれも厳しいのは変わらんか
-
聖騎士目指すのに聖属性のことり行けへんの?
アバドン王舐めてんの?
-
最後までできるかわかんないしね
-
あと何人と戦えるのかも分からないし、穂乃果もそこそこのタイミングで選んどかないとね
-
いよいよ穂乃果戦か
ここまでの道のり長いようであっという間にも思えるようで
-
ヒデコ「本当に廻り道だった…本当に本当に、なんて遠い廻り道……」
-
無言、沈黙。
ヒデコは思考の深淵へと自らを置き、そして挑むべき優先順位をあらゆる角度から思考する。
ことり。
補助と回復に長け、さらに天使の能力。
言うまでもなし、多くを語るまでもなく強敵だ。
花陽。
残った面子の中では普通の人間。
だが召喚士としての才は素晴らしく、多対一に持ち込まれる危険性が非常に高い。
ツバサ。
魔力は封印されていて、あの破格の魔術は考慮の外。
それでも剣才は脅威であり、対の宝剣は最上級の武器だ。
絵里。
…読めない。現れるのは、あの理知的で優しく、少し抜けている聖騎士の絵里なのか。
それとも、十二卿龍ランスロットとして目覚めた冷酷な絵里なのか。
そして、残るは。
ヒデコは息を吸って吐き、自然体で、次の対戦相手をあんじゅへと告げる。
ヒデコ「穂乃果と戦うよ」
あんじゅはヒデコの決意を察している。
大きく強く、成長したヒデコの判断に、余計な口を挟む必要はない。
ただ一言、「頑張ってね」と伝え。
そしてヒデコが飛んだ先は…
ヒデコ「……オトノキ村、か」
穂乃果「……あれ?ヒデコだ」
越えるべき巨大な壁は、草原、風に髪をそよそよと揺らし。
ぽかんと口を開け、平和な顔をヒデコへと向けていた。
-
穂乃果「おーいヒデコ、こっちおいでよ」
ヒデコ「ん、久しぶりだね穂乃果」
満面の笑みに招かれて穂乃果の隣、柔らかな芝生へと腰を下ろす。
燦々と降る陽光、真冬の僻地で過ごしていた目にはやたらに眩しく、けれど心地好い。
眩しいのは陽の光だけでなく、向けられる穂乃果の笑みも。屈託のない笑顔も同様だ。
問答無用で人を惹きつける引力を有していて…人たらしとでも言えばいいのだろうか?
まるで、高坂穂乃果という太陽。
恒星を中心に世界は回っていて、海未やことり、惑星たちがくるくると。
自分はその中に浮かぶ、辛うじて目視できる程の星屑の一つ。
ヒデコ「そう思ってたな」
穂乃果「ん?何が?」
ヒデコ「ううん、なんでもない」
穂乃果「ふーん?あ、ほむまんあげよっか。お茶もあるよー」
いつもしきりに飽きた飽きたと言っている実家の饅頭。
けれど、思い出の中では笑顔でぱくついている。なんたかんだで好きなのだろう。
ヒデコ(こんなところも可愛げだよねえ)
-
つまり自分も穂乃果に焦がれてたけど自分を卑下してたのに加えて2大レズがいたから友人の一人の位置に満足してたけど今は・・・
ということか
-
二人、腰を並べて風に吹かれる。
村外れの草原に大人たちは滅多にこない。
けれど、魔物が出るほどに村を離れてもいない。
ので、子供の頃から二人でこうして、何をするでもなく空を見上げていた。
穂乃果「この場所はさ、私とヒデコの場所ってイメージあるんだ」
ヒデコ「うん、私もだよ。海未ちゃんやことりちゃん、雪穂ちゃんと喧嘩した穂乃果の愚痴をよく聞いてあげてたっけ」
穂乃果「ええ、そんな思い出ばっかり?フミコとかミカと喧嘩したヒデコの愚痴を聞いてあげたこともあったじゃん!」
ヒデコ「私が聞いてもらったのは…ええと、二回だけだね。逆に聞いてあげたのは、多分100回以上…」
穂乃果「もー!回数の問題じゃないよー!」
二人で笑う。
龍皇としての穂乃果と戦う可能性も考慮していたが、なんのことはない。蓋を開けてみれば穂乃果は自分を保っていた。
まあ、“最後に別れた時の状態”だと言うのだから、妥当だろう。
驚くべきことではないのかもしれないが、やっぱり穂乃果が穂乃果であるのを見ると嬉しく感じる。
ほむまんをぱくりと一口。
穂乃果が水筒に注いでくれた緑茶を含んで、そして一言。
ヒデコ「穂乃果、私はさ…」
穂乃果「うん。何?」
穂乃果は笑顔で待つ。ヒデコの言葉を優しく促す。
導かれ…
ヒデコ「穂乃果に勝ちたい」
-
もう完全にヒデコ主役やんけ…
-
奇しくもこの神主役の物語は、ワイバーン討伐戦(神ディフェンス)から芽を出していたりする
-
ヒデコの株上がりすぎ
-
完っ全に主人公
-
穂乃果「………」
ヒデコ「………」
穂乃果からは言葉が返ってこない。
無言、ヒデコも沈黙する。
思えば、初めてかもしれない。穂乃果と敵対するというのは。
同じ村で育ってきて、小さな頃に海未やことりとは喧嘩をしたこともある。
フミコやミカは前述の通り。年下の雪穂とでさえ、小さな誤解から言い争いになったことはある。
だが、穂乃果とは喧嘩らしい喧嘩をしたことがないのだ。
それは穂乃果と一番ウマが合うだとかそういう次元ではなく。
もちろん気の合う大親友なのだが、ヒデコの中で穂乃果という存在があまりにも絶対的で、諍いの前兆を感じた途端に意見を退いてきた。
それに不便を感じたことはなかったが、今思えば…
勝ちたい。一度でいいから、穂乃果に。
その意志を表明し……穂乃果からはまだリアクションがない。
いや、そろそろ何か反応してくれても良くないかな。
そう思い、まさか聞き逃された?とヒデコが穂乃果へ顔を向けると。
穂乃果「あ、あああ…あわわわわ…!」
ヒデコ「え、ちょっと穂乃果?」
-
単なるモブの天使たちとは穂乃果への立ち向かい方が違う
-
沈黙から鴉火で急襲かと
-
何故か。
穂乃果は顔を青ざめさせ、口元をわなわなと震わせていた。
手に指先にと震わせ、そしてぽろりとほのまんを取り落とす。
ヒデコ(え、な、何?)
予想外の反応に、ヒデコは釣られて動揺する。
と、穂乃果から出た言葉は。
穂乃果「ひ、ひ、ヒデコぉ…!ごめん!穂乃果、何か怒らせるような事した!?ごめんなさい!謝りますぅ!」
穂乃果の土下座だ!
値引き交渉をする時のように、伝家の宝刀たる土下座のカードを切ってみせた!
ヒデコ「ええええ!?」
当然ヒデコは動揺する!
何を謝られたのかまるでわからない!
わからないので、とりあえず穂乃果へと顔を上げてもらう。
ヒデコ「な、なんで謝るの?」
穂乃果「いや、わかんないけど!ヒデコを怒らせちゃったんだよね?
私はヒデコに見捨てられたら生きていけないよおおお!!」
ヒデコ「ええ?」
-
ttp://i.imgur.com/UdIjJj7.jpg
完全にコレ
-
悲鳴!絶叫!
頭を抱えて「うわあああ!」と泣き出さんばかり!
……落ち着かせ、話を聞いてみると。
穂乃果「昔からヒデコには何度も何度も何度も助けてもらってて…私、ヒデコがいなくちゃ生きられないよ…」
と。よくよく聞けば。
昔から穂乃果にとってはヒデコの手助けが最後のライフラインだという意識があったらしい。
家族である海未やことりとはまた別、土壇場で頼れる最後の友人。
故に、ヒデコの事は怒らせないようにと意識しながら生きてきた、と…
思わずヒデコは笑ってしまう。何のことはない。
喧嘩をしたことがなかったのは、穂乃果もそれを避けていたからだったのだ。
穂乃果「多分だけどさ、みんなして違う世界に生まれてたとして、穂乃果が何かしようとしたとして。
ヒデコと、それにフミコとミカもだね。助けてもらわなくちゃ私は何もできないと思うんだ」
ヒデコ「な、なるほど…」
穂乃果「だって!ヒデコってば昔からなんでもできるんだもん!何の仕事でも大人より上手にやっちゃうし、私は比べて全然だし…
なんていうか、昔からヒデココンプレックスだよ!」
ヒデコは思わず天を仰ぐ。
周囲へと穂乃果コンプレックスを与えてきたお前が言うかと天を仰ぐ。
ヒデコ(けど、そんなものなのかな…)
ヒデコにとって絶対的に思えていた穂乃果は、聞いてみればヒデコを特別視していて。
けれど、それを知ってなお、ヒデコの中で穂乃果の存在は大きい。
なら、今ここで肩を並べてみせよう。正々堂々と!
ヒデコ「穂乃果、私は怒ってないよ!」
穂乃果「そ、そうなの…?」
ヒデコ「穂乃果のことが大好きだから…勝って、肩を並べたいんだ!」
泥塑の斧、炎波の盾と武器を構える。
穂乃果は立ち上がり…杖を構える。義手を構える。
そう、ここで乗ってくれるのが高坂穂乃果なのだ。
ヒデコの意志をそれとなく汲んだのか、戦いへと意識を移す。
ヒデコ「やっぱり格好いいよ。穂乃果はさ」
穂乃果「今日のヒデコはよくわかんないよ。でも…なんだか楽しそうだから、穂乃果も全力で戦うよ!」
決戦が幕を開ける!!
-
何だかわからないけどちんこたってきた
-
正妻はあんじゅちゃんでハノケチェンはご主人様かな
-
対話と内省の時は終わりだ。
草原に風が吹き抜け、まさに決闘と言わんばかりの空気を一帯へ漂わせる!
一対一の戦闘、開始の合図はない。
けれど互いの呼吸が合致する一瞬というのがあるもので、そこが戦闘の引き金!
その時はまだ訪れない。
お互いにジリリと睨み合い、ヒデコは開戦までの寸時、改めて穂乃果の戦力を分析する。
ヒデコ(……やっぱり強いね、穂乃果は)
右手には大火の杖、左手は義手。
防具の蜃気楼のローブはそれなりの防御力がある逸品だ。
攻撃手段はまず火術。
火球に大火球、鴉火、焔、亜空灼火法…西木野王を圧倒してみせた連続火術はまだ記憶に古くない。
近寄れば義手。
不幸の産物でこそあるが、しかし今や穂乃果にとっての有力な武器の一つだ。怪力、そして砲撃。どちらも警戒して然るべき威力。
そして…ブレス。
吐かせないよう警戒し、ある程度絶え間なく攻め立てていく必要があるだろう。
ヒデコ(それだけじゃない。なんかこう、しぶといんだよね)
西木野王戦、開幕の波動を受けながらも唯一立ち上がったその耐久力も見逃せない。
……
…
視線が交錯する。
位置は離れているが、呼吸が重なったのを感じ取る。
それは開戦の合図!!
穂乃果は杖を振り上げ、火術を放たんと急速にマナを練る!
対し、ヒデコは!
【行動を選択してください】
1 構わず突っ込む!火術をどうにか防いでそのまま攻撃だ!
2 このまま、防御姿勢で待ち構える!初弾の魔術は確実に防ごう!
下3レス多数決
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1
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1
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1
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1
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ヒデコ(正面突破だ!!)
迷わずに突っ込む!
その理由は二つ。
まず、開幕直後のわずかな間。詠唱なしに繰り出してくるとすれば、術は三択。
牽制の火球、追唱の大火球、速度を重視した鴉火だ。
穂乃果の術は火に限られている。
一つ目の理由、強いて防御に徹さずともファイアガードである程度の防御は可能!
そして二つ目、受けたとしても即死するほどの火力ではない!
穂乃果「そのまま来るんだね?けど手加減なしだよっ!『鴉火』!!」
大火の杖が火を吹く!
ボ、ボ、ボボと四羽、黒煙を羽のように纏った炎弾が空気を焼き焦がしながら、その嘴でヒデコを啄ばまんと迫る!
ヒデコ(四発!鴉火の特徴は高速での他方向着弾、追尾機能付き。二発を防いで二発を躱し、追ってきた残り二発も盾で防ぐ!)
穂乃果の戦闘は幾度となく見てきた、魅せられてきた。
だから対策はイメージできている!実行に移す時は今!
コンマ
01〜20 負傷
21〜00 回避 ※防具とスキルで55%補正
判定
>>108
-
55ってやべえ
-
>>224訂正
判定>>108から4レスね
-
今までの経験と装備が無いと最初の時点でかなりヤバいと言う
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喰らったかとおもったけど112は5レス目でしたw
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小技に乏しい穂乃果が編み出した高速の火術、鴉火。
生物めいた細かな制動は大雑把な穂乃果らしくない術で、それだけにわざわざ苦心して編み出したという色が強い。
非常に利便性の高い術と言える。
が、ヒデコは見事にそれを捌く!
二発を盾で打ち消し、前へと足を躍らせて二発を回避。
そして軌道を曲げて追尾してきた残弾を、片足で強引に身を翻して叩く!
ヒデコ「はあああっ!!」
穂乃果「さっすがヒデコ!!」
華麗なる打ち消し!
だが、ヒデコにしてみれば必死にもがいている感覚だ。高火力を前に、危うい綱渡りを一つ抜けたに過ぎない。
思い起こせばファイアガードは旅の始まり、サラマンダーとの戦いで身に付けたスキル。
それをフルに活かすべきこの戦いは、ヒデコのここまでの旅の集大成だ!
そしてヒデコは穂乃果を間合いに捉える。
穂乃果の不敵な瞳がヒデコを見据え、防いでやろうと義手を構え。
ヒデコ(一も二もない!ここは斧を叩き込むよ!)
【行動を選択してください】
1 いきなりクロスブレイクだ!!
2 斧撃乱舞を起点に繋いでいくよ!!
下3レス多数決
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1
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2
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2
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1
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斧撃乱舞。
連撃を多用する凛を参考に編み出した新たな技だ。
斧の柄を若干短く持ち、相手の身を抉る事を重視せずにリーチを短く。
断ではなく、あくまで斬。
手首の回転を中心に高速の三連斬を放つ技だ!
ヒデコ『斧撃乱舞!!』
穂乃果「っ!新しい技だね!」
穂乃果は頑丈な義手で防御を試みる。
同時、蜃気楼のローブが秘められた魔力を滲ませ、ヒデコの攻撃の焦点をぼかす。
だが、今に限ればヒデコの思い切りの良さが出足を速めていた!
既に間合いの内、そして速度を重視した斧撃は防御が困難!
ヒデコ「いきなり行かせてもらうよ!!」
コンマ
01〜30 軽傷を与える
31〜00 回避
判定
>>114
>>115
>>116
-
斧が旋風の如く回転する!
よくもまあ重力のある斧を見事に捌き回すものだ。
手首を軸に、掌を返し、一気呵成の斬切が連なる!!
が、しかし!
穂乃果「ふっふふ、ヒデコ。なんだか穂乃果も楽しくなってきたよ。簡単には負けてあげられないね!」
ヒデコ「やれやれ…さっすが…!」
頭を屈めて一撃目を躱し!
二撃目、斜め軌道の切り下ろしへと杖を添えて受け流し!
そして三撃目!首へ目掛けての容赦ない刃を、見事義手で掴み止めてみせたのだ!!
斧を砕かれたのではたまらない。盾を払い、数歩を退がって間合いを適度に。
穂乃果は義手をキシキシと鳴らし、力強い瞳でヒデコを見据える!
穂乃果「お互い、準備運動はおしまいだねっ!」
ヒデコ「はは…楽しいよ、穂乃果!」
互いの初手を終え。
さあ、ここから二人のエンジンへと火が灯る!
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よし、おやすみ
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オツカレサマドスエ!
-
おつかれ!
-
今日もお疲れ様です!
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パート1読み返したら9/24開始だったのね。毎日本当ありがとう!
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9月からか…なげぇな〜乙!
まだまだ楽しみたい反面、早いとこ完結してくれないといつになっても世界大会編が読めないというジレンマ
-
ヒデコ強化しすぎじゃね
もう次進んでもいいんじゃ
-
コイズミではかよちんの新規契約(内一体は12龍卿)及びフミコとミカの強化
闘技場では栄怜奈とゆきありの装備の強化とスキルの習得だったから
ヒデコの強化要素11個(新武器と新スキル10個)はそんなに多くないかと
しかもスキルは習得条件がいつもよりシビアな上園田さんのを逃してるし
・・・フミコとミカ、雪穂のスキル習得コンマ運が悪かったから結果としてヒデコの伸び率がダンチに見えるけど
-
おつです!
-
>>243
それな
-
毎日本当に楽しみに見てる。>>1が好きなファンタジー作品が気になる。
-
勝利ごとにスキル確約だからシビア度はさがるし、強化要素の量ではなく質を言ってるんだろ
でも強化しまくりとはいえ弱ったあんじゅと強ボスに挑むには今でギリギリくらいじゃないか
-
ヒデコが超絶強化な気がする一番の理由はコンマ運だろ
-
一番の理由は仲間達を倒して過去の自分を乗り越えていく圧倒的主人公描写のせいでしょ
残りのメンバーとも戦うなら強化はちょっと優遇気味なのかな?
-
アバドン王がどの程度の強さなのかわからんが大悪魔級だろうしな
たった二人で挑まなきゃならないんだからまだ足りないくらいだ
-
しかもあんじゅさんは弱る上に闇の力抜けるんだろ?実質ヒデコのソロじゃね
-
ユニコーンにまたがった聖騎士って絵になると思うなあ
-
>>252
「あの」ユニコーンでなければ、全面的に同意なんだかな...
-
のぞにこなんかは完全にコンマ運の勝利だよな
1もここまで勝ち数増えるとは予想してなかったんじゃないのか
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いや別に厳しいコンマをくぐり抜けてるわけでもないし展開は甘めに動かしてると思うけどストーリー上必要なんだろ
そこは>>1のみぞ知るってことだが
-
でも希戦は完全に負けかけてた
泥人形の妨害失敗から敗北確定の流れで1レス投下してたし
コンマ見間違いだったけど
-
ぐいんくいんと肩を回し、
「テンション上がってきたよー!」と凛さながらに笑う穂乃果。
その明るさは沈まぬ太陽。常在し、周りを鼓舞する。
仲間として戦っている時は何より心強い存在だったが、いざ向き合ってみると赫赫と強光。
それは大空の太陽。
近付こうと飛べば翼を灼かれかねないほどに煌めいていて、そんな神話があったっけね。と考えながら、ヒデコは呼吸を整える。
攻防が一度途切れ、仕切り直しの二巡目だ。
ヒデコは近接と中距離の境の位置、様子を窺いながら改めて戦術を構築する。
ヒデコ(選択肢は大きく二つだ。この距離を保って近距離戦での優位を保つか、穂乃果に距離を開けられるのを覚悟でアースヒールの保険を掛けるか)
火術に対しては耐性がある以上、現状少しばかり有利ではある。
しかし、穂乃果の火術はやたらに高威力。回避に失敗すれば痛烈なダメージを受けてしまう。
備えるか、そもそも撃たせないスタンスかという選択になるわけだ。
穂乃果もまた、ヒデコの隙を窺っている。距離を離したいのだろう。
間合いでペースを握っているのはこちらだ。故に、ヒデコの選択で戦いは再び動き出すだろう。
ヒデコ(どう判断するべきかな…)
【行動を選択してください】
1 このまま近距離で。攻撃を仕掛けていくよ!
2 慎重に、まずは回復予約を!
下3レス多数決
-
1
やるったらやる!
-
2
-
1
-
1
-
ヒデコ(勢いのある穂乃果相手だからこそ、退いたら負けだ!)
穂乃果「ん!来るんだねヒデコ!」
ヒデコ「うん!行くよ穂乃果っ!!」
攻めて攻めて攻める!
ヒデコの選択はアグレッシブに。
勝負は時の運。どちらが正解というものではないが、その姿勢は穂乃果に対して臆していない!
威勢の良い声の掛け合いから一転。
踏み込んでいくヒデコと後退しつつ受ける穂乃果の攻防は、無言の中に時折の気勢、あとは互いの呼吸だけが響き合う緊迫した物となる。
まず斧が突き出される。
穂乃果は後ろへと引きつつ辛うじて逃れ、瞬時に火球を放つ。
ヒデコは冷静にそれを防ぎ、そこへ穂乃果は前進!
鋼鉄の義手による全力の強打を…
盾が弾く!
炎波の盾、構えて受けた左腕がじんじんと痺れる。
穂乃果の機械腕、その怪力はそこらのモンスターよりもよほど恐るべきものだ。
仲間内で比較するなら亜里沙か。
怪力ぶりでは似たものを持っているが、左腕だけを見れば穂乃果の義手の威力が上だろう。
逸らして防いだ。正面から受けていれば盾で防いだとしても腕が折れ、盾が砕け散るのではないかと思わせる豪撃だ。
穂乃果「やるね」
ヒデコ「そっちこそ」
-
あくまで戦士と魔術師、近接技術には大きな差がある。
近ければ利はヒデコに。
それでも気を抜けば危険だと思わせるだけの迫力が穂乃果にはあって、攻めあぐねつつ…
ヒデコ(仕掛ける!)
リスクを恐れていては機を失う!
恐怖の鉄腕も、落ち着いて見切ればやり過ごせる自信がある。
ただし大技は狙わず、斧と盾の両方に意識を高める。
互いの牽制撃が交わされ合う中、斧が空を切り、火球が顔の横を抜け、盾で杖の殴打をパリィ。
ヒリヒリとするような迫り合い…
草原に強風!
二人は一瞬、ほんのわずかに一瞬だけ意識を逸らされ、そこに間隙が生じる!
ヒデコが斬る!!
穂乃果も殴りかかる!!
ヒデコ「はあああっ!!!」
穂乃果「でええいっ!!!」
コンマ
01〜80 攻撃成功
81〜00 負傷
判定>>118
-
弾き、断つ!!
一撃を交わし合い、そうしてみれば恐怖は散る。
かなりの余裕を持って見切り、そして我ながらに見事な斬撃を放つことができた。
改めて、ヒデコは自身を過小評価していた事に気付く。
少なくとも近接戦においては、私は穂乃果よりも大きく上回っている!
ヒデコ「……ただ」
穂乃果「うぐぐ、いてて…」
ヒデコ「流石にしぶといね、穂乃果は」
【サバイバー発動!負傷が軽傷に留まります】
瞬間!
穂乃果はヒデコが繰り出した斧、その刃の軌道よりも一歩前へと電撃的な判断力で踏み込んでいた。
そして重い刃を紙一重に避け、柄の部分で横っ面を殴られる形になってゴロゴロと転がっていった。
穂乃果の頬は斧の柄で殴られた格好、赤く腫れ上がっている。
それはそれで痛そうだが、まだ健在だ。
穂乃果「ヒデコ、ひどいよー」
ヒデコ「そりゃまあ、戦いだしね?」
恨みがましい目を向けてくる穂乃果に軽く声を返し、先制打はヒデコ。
だが、穂乃果は起き上がりざまに杖から火球を放ち、さらにもう一発の火球を重ねる!
穂乃果『大火球!!』
ヒデコ「防ぐよ!」
打ち払い、しかしあくまでそれは牽制。
穂乃果の本命、大火力がヒデコを襲う!!
穂乃果『焔!!!』
ヒデコ(来たね…!)
対策はしている。効果範囲ははっきりと見切っている。
凄まじい広範囲大火力を誇る術だが、穂乃果本人の位置へは炎が噴出しない!
つまり、回避法は逃げるのではなく前へ出る!
コンマ
01〜25 負傷
26〜40 軽傷
41〜00 回避
判定
>>119
-
あびゃあ
-
穂乃果「うええっ!?こっちに来るの!?」
ヒデコ「っ…ぐ!!」
回避法は間違ってはいなかった!
だが、飛び込みが一瞬遅れてしまった…!
前方への跳躍も、わずかに間に合わず右脚が地から吹き上げる『焔』に包まれてしまう。
その熱量は圧巻!焼かれたのはわずかな時間なのだが、それでも足には火傷が残される。
ヒデコの判断力が痛みに鈍り、隙が生まれ…
穂乃果「ち、近いよ!逃げようっと…」
ヒデコ(っ、助かった!)
直前の攻防、斧と義手の交差で完敗を喫したことが、穂乃果へとヒデコの近接に対する強い警戒心を植え付けていたらしい。
今、ヒデコの意識が火傷の苦痛に停滞していたこの瞬間に左腕撃を叩き込まれていれば、そのままノックアウトさえありえた。
だが、穂乃果は引いていく。
大局的に見れば距離を置かれるのは危険なのだが、この局面に限れば幸運!
すぐさま気を取り直して現状を把握。
右脚の火傷はなかなかのものだが、歩けないことはない。
そのまま戦うことも可能、穂乃果を逃さないために追うべきか?
ヒデコ(すぐに判断を!)
【行動を選択してください】
1 いや、回復を優先だ!
2 ここは追撃するよ!
下3レス多数決
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1
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1
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1
-
ヒデコ「豊穣の力よ…『アースヒール』!」
大地から力が駆け上がり、ヒデコの火傷をほぼ完治へと導く。
治癒力は残らず、回復予約は掛かっていないが立て直しに成功だ。
ヒデコが回復魔術を使ったのを目にしながら、穂乃果は驚かない。
穂乃果(むむ、流石はヒデコ…)
ヒデコは穂乃果を高く評価しているが、穂乃果も同じくヒデコに対する評価は高い。
しばらく合わなければ回復や諸々、魔術を使えるようになっていたとして驚きはなし。
子供の頃からの信頼が故だ。
さて、回復をする間に穂乃果は適度な距離を離すことに成功し、そしてマナを練り始める。
大魔術を放とうというのだろう。
再び『焔』か、あるいは『亜空灼火法』か。それを目に、ヒデコは新たな選択を迫られる。
ヒデコ(詰めるか、妨害か、回復か!)
【行動を選択してください】
1 ダッシュで距離を詰める!魔術はどうにか凌いで、攻撃に繋ぐんだ!
2 大魔術には集中が必要。ここはランドスパイクで妨害をしようか?
3 落ち着いて。もう一度アースヒールで回復予約をして備えるんだ。
【戦術眼】
難しい場面だ、どれが悪いとは言い切れないけど…
アースヒールは安全。だけど、後に繋ぎにくくはあるね。
先に2票集まった選択肢で進行
-
2で
-
2
-
ウム
-
穂乃果「行くよ…!」
ヒデコ(亜空灼火法だ!)
膨大なマナが渦巻いている!!
現状、穂乃果の中で最たる大技。
ワイバーンの親玉を共に倒した時に会得していた亜空灼火法はヒデコにとっても印象に深い術だ。
あのツバサから教わったというだけあって、威力は折り紙付き。
魔力収束の瞬間を見切って飛び出せば決して避けられない術ではない…はずなのだが、成功させられるかは一発勝負になる。ならば、止めるのが賢明だ。
幸い、穂乃果の詠唱よりもわずかに先んじてヒデコは自身の詠唱を始めていた。
亜空灼火法とランドスパイク。
要する魔力量が大きく異なるため、発動はランドスパイクが先だ。
穂乃果「受諾せよ輝死!許認せよ天夭!亜濁の宙に赫曜と火脈を」
ヒデコ「漂砂揺籃、逆柱!迸発せよ我が斧撃!」
詠唱の短さもヒデコに味方した!
発動はヒデコが先だ!
ヒデコ『ランドスパイク!!』
コンマ
01〜30 攻撃成功
31〜70 妨害のみ成功
71〜00 回避される
判定
>>120
-
なんか戦術眼がバージョンアップしてる気が…
-
fuck!
-
1足りてしまったか
-
地が割れ、力が逆昇る!
繰り返すようだが…穂乃果はヒデコを高く評価している。
何を仕掛けてきてもおかしくないと警戒している。
だからこそ、ヒデコが詠唱から、斧を地へと叩きつけた瞬間。
完成しかけていた詠唱を中断してまで後方へと飛び退いたのだ!
穂乃果「避けるっ!!」
ヒデコ「なっ!?」
天性の勘、天賦の才もあるのだろう。穂乃果は初見にも関わらず、足元からの一撃!
ヒデコのランドスパイクを見事に回避してみせた!
それは本当に皮一枚の差。
砕けた破片と噴き上げた力が穂乃果の身を激しく掠めたが、それでも無傷!
穂乃果「……亜濁の宙に赫曜と火脈を刻め!!」
ヒデコ(来るっ!!)
穂乃果『亜空灼火法!!!』
ヒデコの周囲へと高熱の球体が形成される!
盾を強く振り、集った炎のマナをかき乱すことでそこから逃れることは可能なはず。
が、それは本当に一瞬の勝負だ!!
ヒデコ(お願い…頑張れ私っ!!)
コンマ
01〜20 重症
21〜40 負傷
41〜00 軽傷 ※55%補正
判定
>>125
-
>>275
他が驚いてる中穂乃果はヒデコが回復や魔術使ったのを驚いてないように
ヒデコも穂乃果に対して他の皆よりある程度何をするか想像しやすいんじゃない?
-
かなりイージーだなヒデコの修行
-
順番間違ってたら結構ひどいことになってたと思うよ
-
マナの流れを見極め、そして盾で高熱空間をこじ開ける!!
ヒデコ「今だ!!」
穂乃果「嘘お!?」
穂乃果でさえ驚く!
ヒデコが亜空灼火法の熱殺空間から転がり出てきたのだ!
火球で捉えて回避を困難化させ、そして内へと熱を爆縮させることで焼殺。
ツバサらしく攻めに徹したそんな魔術は、穂乃果が絶対の信頼を置いていた。
さすがのヒデコも対策はランドスパイクまで。これで勝ちだね!
と、そう判断していたのが、まさかの回避!
さらに!!
ヒデコ「穂乃果ぁあああっっ!!」
穂乃果「げえええっ!すごいスピードで走ってくるううぅ!!?」
逃れて転げ出たままに穂乃果へと疾走、直後にヒデコの背後で亜空灼火法が爆縮し、凄まじい熱風が周囲へと放たれる!!
それは先の焔に次いで一帯を焼き、草原は見るも無残な焼け野原へ。
そして爆風に煽られ、ヒデコのダッシュは圧倒的な加速を得る!!
ヒデコ(爆風で全身が少し焼けちゃったね、けど軽傷!それよりもこのまま突撃だ!)
穂乃果「うっぎゃああ!?来ないでええ!!」
ヒデコ「亜空灼火法なんて使っといて、聞けない頼みだねっ!食らえ!『クロスブレイク』だッッ!!!」
クロスブレイクは爆走の勢いを乗せ、普段よりも一層威力を増している!
怯える穂乃果へ向けて、無慈悲な二撃が放たれる!!!
コンマ
01〜80 攻撃成功 ※上昇補正中
81〜00 回避される
判定
>>127
>>128
-
どの選択でもこのこのコンマなら負けないでしょ
-
やったか!?
-
というか優遇だとして何が悪いんだ?
-
一撃、二撃!!!
縦横の断撃がほぼ同着、穂乃果の体へと確かに浴びせられる。
今度こそ。
幾戦をも経て、勝利を重ねてきたヒデコがそう確信を得るほどに見事な決戦撃。
必殺技、戦線を支えてきたクロスブレイク。
それは穂乃果にとっての亜空灼火法と同様、信頼に足るだけの戦績を残してきた技だったのだ。
身を断たれ、マナを漏らし、穂乃果はぐらりと背後へ倒れこむ。
ヒデコ(勝った…勝った!私は穂乃果に勝てたんだ!)
ヒデコは拳を握りしめ、最後の壁を乗り越えた事に喜びを抱く。
これで胸を張って、穂乃果と肩を並べて戦うことができる!
と、数秒の間。
ひとしきり勝利を味わえば、すぐに穂乃果が心配になる。
幻影ではあるが、大好きな親友、幼馴染へと斧を叩き込むのはやはり、少しばかり気が引ける部分がある。
ヒデコ「穂乃果、大丈夫?」
………倒れている穂乃果。
その体に刻まれた傷はごく浅い。
確かに体を両断するほどの攻撃を放ったはずなのに、服と皮膚をわずかに裂いたほど。
薄く、血が滲んでこそいるが…
人の肌の硬さではなく、まるで何か、酷く硬いものであるかのような。
思い出したのはかつての坑道、サラマンダーの皮膚を剥いだ思い出。
そう、硬質な龍の皮膚。あれよりもっと、もっと硬い。
瞳が見開かれ…
ヒデコ「ま…っ、まさか…」
穂乃果≪やってくれるね、ヒデコ≫
穂乃果の背後に、陽光の如く輝く炎輪が見える。
ヒデコ「龍皇、アークトゥルス…!」
-
クロスブレイクはマジで神スキルだな
上級スキルにレベルあがったらどうなるんだ
-
まさかの第二形態wwwwwwww
-
第二形態!
-
ワロタ
-
マジもんのボスじゃん…
-
勝ったらどんなスキルが得られるんだろうか
-
龍皇のかませ臭がやばい
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火竜の鉄拳教えてくれそう
-
竜狩りのお時間
-
穂乃果…アークトゥルスはゆっくりと立ち上がり、こきり、こきりと首を左右に回す。
その体から放たれているマナの圧は、あの西木野王よりも遥かに重く鋭く。
ヒデコは息苦しさに、肺を鷲掴みにされているような錯覚を抱く。
ヒデコ(いつもの明るくて、のほほんとした穂乃果で…油断してた。穂乃果の中にいる龍皇が消えたわけじゃないんだ…!)
あの地下での攻防。
アークトゥルスに目覚めた穂乃果は絵里や西木野王と戦い、直後に現れたツバサの蹂躙を受けて鎮められた。
そして善良な穂乃果へと戻り、ことりを人間の側へと引き戻してみせた。
そんな経緯を経て、すっかり穂乃果はアークトゥルスを克服できたものだと思い込んでいた。
いや、そう思いたかったのだ。
だがどうだ、眼前に立つ穂乃果はかくも禍々しい殺気を放っている。
マナの色は橙色から、さらに煌々と光を増して山吹色へ近く変質している。
人ではない。まさに生ける太陽。
近くにいるだけで焼き尽くされそうなイメージに、ヒデコは不覚にも身を竦ませる。
穂乃果≪頭が高いよ。人の子のくせにさ≫
耳触り自体は、穂乃果の可愛らしい声だ。
だがどこまでも威圧的な響きを孕んでいて、ヒデコの内臓全てへと痛いほどのプレッシャーを掛けてくる。
-
龍のボディに鎧特攻は効くのか否か
-
ちょっと言われてみたい・・・
-
前に竜特効の武器でてたと思うから別なのでは
-
いつか対峙する相手だ
-
龍皇込みで呼び出すあんじゅの術すごすぎ
-
サバイバー後2回残ってたし龍皇なしでもかなり厳しい相手だろ
-
ヒデコ(た、立ってられない…!)
意志に関わらず、ヒデコは思わず膝を屈してしまう。
それを見て、アークトゥルスと化した穂乃果は“高坂穂乃果”であれば絶対にしないような、苛虐的な笑みを浮かべて愉悦。
そして口を開く。
穂乃果≪ヒデコの家は…そうそう、あそこの農家だよね≫
ヒデコ「え……?」
後方の村を振り返って。
穂乃果は右手を翳し、破滅的な熱閃を放ってみせた。
瞬間。
いとも容易く、ヒデコが今までの人生の大半を過ごしてきた家が、灼熱の光に包まれて灰塵と化す。
両親、飼っていた犬、家畜たち。全て何もかもが炎に包まれて無へと帰す。
ヒデコ「あ……そ、んな……」
穂乃果≪次は何を焼こうか?≫
……と、まあ全ては幻影なわけだが。
その光景、圧倒的な力量差はヒデコの心をへし折り。
……再び、燃え上がらせるには充分だった。
ヒデコは立ち上がる。
呼吸の息苦しさを堪え、まっすぐに“穂乃果”の瞳を見据える。
ヒデコ(これはあくまで幻影。けど、ありえるかもしれない未来だ)
ツバサは例外として、人間が一人で対峙するレベルの相手ではない。
だがそれでも。いずれは戦わなければならないかもしれない相手だ。
その時のため、今は少しでも。
ヒデコ(食らいついてみせる。こんな悲しい運命から、穂乃果を助けるためにも!)
-
本格的にに主人公っぽいんだけど
-
ほのヒデ
あると思います
-
君をぶち殺すRPG
-
穂乃果の正体って何なんだろな
高坂夫妻と血繋がってないって言ってたし気になるわ
-
穂乃果≪へえ?玩具ぐらいにはなってよね≫
ケラケラと嗤う。
ヒデコを羽虫ほどに捉えている。
それを冷静に受け止め、実力差は踏まえ、ヒデコは現状を分析する。
ヒデコ(三度、穂乃果へは攻撃を浴びせてる)
斧と義手での最初の交錯で一撃、今のクロスブレイクで二撃。合わせて三度。
あくまで龍皇ではなく穂乃果として捉えての話だが、あの悪運の強さは使い果たさせているような気もする。
となれば、問題になってくるのはあのやたらに硬質な皮膚だ。
頬などを一見して、その質感は穂乃果の柔らかそうな肌のままに見えるのだが…実態はヒデコの斧をも弾く硬質。
ヒデコ(多分だけど、衝撃に合わせて硬質化するんじゃないかな?)
だとして、何か対応策があるかと言われると難しい。
仲間と連携ができれば手の打ちようもあるかもしれないが…
あるいは、全てを無視した一撃での突破を目論むか?
体格はあくまで穂乃果のまま。
体力自体は穂乃果に準じるのではないか、とは希望的観測。
ただ西木野王の例を見るに、人間体の時は耐久力はそれほどでもないようにも思えた。
ヒデコ(問題はあの炎レーザーみたいな技…ブレスの一種なのかな?)
だとして、それでも炎なのは幸いだ。
炎に対する防御に長けたヒデコなら、多少は防ぎようもあるかもしれない。
穂乃果≪ほらほら行くよ。まずは…『火龍刃(ほのバーナー)』!!≫
穂乃果の口から鋭く、バーナーのように切り裂く炎が吐き出される!
元の穂乃果が使っていたそれとは明らかにリーチが異なり、大地を深々と切り裂く!
ヒデコは横跳びに、それを必死に避ける!
ヒデコ(ネーミングセンスは穂乃果のままなんだね!?)
コンマ
01〜40 重症
41〜70 負傷
71〜00 軽傷
判定
>>129
-
回避不可とは…
-
ほんとここ一番でコンマ強いなヒデコ
-
その炎はあまりにも疾い!!
完全回避は不可。
必死に転がり、這うようにして逃れた格好は不様。
それでも炎の刃はヒデコの腕を掠めるに留まり、軽傷のみでどうにか初撃を生き残る。
その様子に穂乃果は諸手を叩き、さも楽しそうに喝采を送る。
穂乃果≪いいよヒデコ!優秀優秀!≫
ヒデコ(穂乃果の顔で煽ってくるのは違和感すごいな…!)
穂乃果≪そら次だよ。『火龍哮(ほのファイア)!!』≫
開かれた大口から、圧倒的な炎塊が膨れ上がり一帯を埋め尽くす!!
が、これは幾度も目にしている技であり、さらにバーナーよりは炎らしい炎。
防げる!
そう判断したヒデコは、盾を前に構えて炎の乱流へと向けて突進する!
踏み越え、ブレスを吐いた直後の穂乃果へと一撃を浴びせてやるつもりだ!
ヒデコ「行くぞ私っ!!」
コンマ
01〜15 重症
16〜50 負傷
51〜70 軽傷
71〜00 回避
判定
>>130
-
ヒデコ「越えたっ!!」
穂乃果≪へえ…!やるね≫
ほのファイアの圧倒的な炎は視界全ての草原、さらに背後の村までを焦土と化してしまう。
が、その中!
ヒデコは培ってきた炎に対するための技術をフルに活用し、体の左右へと炎を割断して突破!
それでもまだ技術的な不満はある。軽傷は負ってしまった。
もっと綺麗に火を避けられていれば無傷で躱せただろう。
それでも!
ヒデコの刃が穂乃果の眼前へと迫る!
ヒデコ「届かせる!!」
穂乃果≪ご褒美だよ!ほら、攻撃しておいで!≫
【行動を選択してください】
1 クロスブレイク!!
2 大強撃だっ!!
3 斧撃乱舞で行こう!!
【戦術眼】
あの皮膚、威力よりも速さを重視した乱舞は通らないかもしれない。
先に2票集まった選択肢で進行
-
1
-
2かな
-
2
-
この展開好きすぎる…
-
貴重な接撃のチャンスだ!
ヒデコは脳が焼き切れるのではないかというほどに瞬間の思考を巡らせる。
選択肢がそれほど多いわけではない。が、どれを選ぶかで大きく変わる。
鎧の硬さであればスマッシュで突破できるのだが、龍の皮膚の硬さはまた別種。
正直、今のヒデコでは龍皇の皮膚に対して明確に有効な攻撃手段を有していない。
が、それでもやるしかないのだ!
消去法、消去法、それでも積極的な攻めの姿勢を崩さず。
ヒデコの選択は全力渾身の一打!!
ヒデコ「目を覚ませ穂乃果っ!『大強撃!!!』」
穂乃果≪……!!≫
コンマ
01〜40 攻撃大成功
41〜00 回避される
判定
>>132
-
穂乃果がいい子すぎる印象のせいか龍皇がいい人?に見える。あるいは・・・
-
すげぇ、やりおった…
-
やっぱり強キャラじゃないか!
-
龍狩りだよっ
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狩られたよっ
-
ヒデコ「はあああああっ!!!!」
覇気を込めた咆哮!!
自身への負担、回避される可能性、カウンターを受ける危険性。
全ての憂慮を跳ね除け、そこに残るのはただひたすらに純粋な力。
大上段!
高々と振り上げた斧へと燃え上がる炎の煌めきを反射させ、ヒデコと穂乃果の瞳が交錯する。
穂乃果の掌中にはカウンターを放つべく膨大な灼熱が渦を巻いていて、これを外せばあの炎のレーザーがヒデコの体を抉り飛ばそうかと…
そんなことは関係なく!シンプルに斧を振り下ろす!!!
ヒデコ「食らえッッ!!!!」
穂乃果≪なァ…っ!!!?≫
穂乃果、龍皇アークトゥルスの右肩から先を斬り飛ばす!!
それだけではない!上から直下に落とされた刃は、わずかに右へと広げられていた脚、その膝から下をも叩き斬って、四肢の二本を見事に奪い取る!!!
これが大強撃の真髄!完全完璧の一撃だ!!
ヒデコ「やった…!!」
穂乃果≪………、…虫ケラが…!≫
脚を斬られて屈する穂乃果の瞳にはゾッとするような憎悪が燃えている。
だが、ヒデコはそれを恐れない。
戦える。私は、龍皇とだって戦えるんだ!
ヒデコ「アークトゥルス。幻影だけど、貴方にも繋がってるかもしれないから言っておく」
穂乃果≪………≫
ヒデコ「好きにはさせない。穂乃果は私たちが、絶対に取り戻してみせるから」
穂乃果≪……はは…ッ、アッハハハハッッッ!!!!≫
穂乃果は立ち上がる。
その傷口マナが高密度で結集し、炎が個体化したような形で右腕と右脚を成している。
穂乃果≪幻影だからと…侮るなよ小娘!この場で精神を焼き切ってやろう。『龍殺炎(ほのブラスター)』!!!!!≫
穂乃果の全身へと破滅的な魔力が集まり、絵里との戦いで放っていた殺傷力を極限に高めた炎が掌へと収束し。
ヒデコは怯まず、睨み返して…穂乃果が口を開く。
穂乃果「ヒデコ、逃げて…!!」
ヒデコ「穂乃果っ!!」
灼光が視界を埋め尽くす!!!
-
…
ヒデコ「………あれっ?」
ふと。
気付けば、ヒデコは試練の間へと戻されていた。
穂乃果、そして龍皇との戦闘は佳境を迎えていた。
大強撃の一撃を見事に決めたが、穂乃果は手足を炎で補っていた。
まだ決着は付いていないはず!
ヒデコ「あ、もしかして…あの炎で負けたのかな?」
最後の記憶を思い出す。
アークトゥルスが爆発的な炎を放とうとして、ヒデコは向き合い。
おそらくは穂乃果、穂乃果本人が、「逃げて」と叫んで…
あの後、焼き尽くされたのだろうか?
考えてもわからない、まるで思い出せない。ブツリと接続が切れたかのように…
ヒデコ「……あっ…!あんじゅちゃん!?」
顔を伏せて考え込んでいたヒデコは、弾かれたように顔を上げた。
中央の台座、そこにはあんじゅが倒れ伏していた。
その体を黒いモヤのような物が、闇のマナが覆ってしまっている。
ヒデコは慌てて駆け寄り、あんじゅを抱き起こす。
-
これは強制イベント進行の予感。
残り戦闘全部カットかな
-
謎の光
-
ヒデコに抱き上げられ、あんじゅはまだ意識を保っていた。
だが、穂乃果との戦いへ赴く前と今では全く様子が違う。大幅に衰弱してしまっている。
「ごめんなさい…」とあんじゅは謝る。
何を謝ることがあるのか、ヒデコはまるでわからず、労わりながら言葉の続きを促す。
あんじゅ「ヒデコちゃん、あなたは負けたわけじゃないわ。私が強制的に接続を切ったの」
ヒデコ「接続を…?なるほど、そんなことができるんだね。でも、どうして?」
あんじゅ「穂乃果ちゃんとの戦い…龍皇が介入してくるとは思っていなかったの。
あなたが穂乃果ちゃんを追い詰めて、龍皇が現れた時はまだ、記憶の残滓だとしか思わなかった」
ヒデコ「思わなかった…って、まさか」
あんじゅ「ええ…龍皇は超常の存在。あなたが戦っていたのは記憶じゃなく、本物の龍皇アークトゥルスよ」
説明を受け、ヒデコは思わず総毛立つ。
「精神を焼き切ってやろう」というあの言葉、炎。
あれを受けていれば、もしかすればヒデコはそのまま二度と目覚めなかったかもしれないのだ。
だが、あんじゅは目を伏せて謝る。
あんじゅ「ヒデコちゃん、あなたは龍皇と真っ向から戦えていた。けれど、私はあなたを失いたくなくて、強くなって、強制的に切るような真似を…」
ヒデコ「…ううん、戦えていたって言っても一撃決めただけ。まだまだアレは余裕だったはず。助けてくれてありがとう、あんじゅちゃん」
-
もうツバサより強いんじゃね
-
ツバサさんは龍皇+ガウェイン+ランスロットを圧倒したゾ
-
よくわかった。
やはり龍皇は一人で対峙するべき相手ではない。
手足を落としたが、炎ですぐさま代替を作り出してみせた。
代替どころか、本体へと近付いてパワーアップしたようにも感じた。
あんじゅの判断はきっと英断だったのだろう。ヒデコは命を救われた。
けれど、その代償は大きい。
あんじゅ「うっ…!ぐ…あ…!」
ヒデコ「苦しいんだね…」
ヒデコに経験を積ませるための術。
あんじゅがマナを使役している術者ではあるが、あれはあくまで試練の間の設備を利用してのものだ。
部屋のシステムへと精神を繋ぎ、そこにヒデコを投じ、世界のどこかにいる他者の夢、精神世界とのリンクを形成する。
とんだオーバーテクノロジーであり、理屈などはまるでわからないものを動かしている状態だ。
そんな状態なのに無理やりに接続を切ったことで、あんじゅの精神へと絶大な負荷が掛かってしまった。
ヒデコが龍皇に瞬殺されていれば問題はなかった。
遊び半分に焼かれるだけ。ヒデコは無事帰還できていただろう。
だが、予期外の大健闘は龍皇を本気にさせてしまった。
そうなれば例え異空間だろうと、アークトゥルスにとって人一人の精神を殺してしまう程度は容易い。
そんな偶然が重なり…あんじゅは、満身創痍へと追い込まれている。
ヒデコ「だけど…だけど。最高の経験は得てきたから!」
あんじゅ「……うん、見てたわ。本当に格好良かった」
【ヒデコにステータス『警戒』が付与されました】
※サバイバーの下位互換。一度だけ負傷以上を軽傷に留めます。
(穂乃果への勝利報酬です)
【ヒデコはスキル『大魔誅滅』を習得しました】
※マナの五割を消費、以降三度の自発行動を終えるまで、30%のコンマ上昇補正を付与します。
(龍皇アークトゥルスに敗北しなかった報酬です)
-
>>330
スキル訂正
【ヒデコはスキル『大魔誅滅』を習得しました】
※マナの六割を消費、以降二度の自発行動を終えるまで、20%のコンマ上昇補正を付与します。大強撃には補正が適用されません。
(龍皇アークトゥルスに敗北しなかった報酬です)
-
ラウザルクみたいでかっこいい…斧連撃から大強撃とか繋いだらかっこいいわ
-
あ、ダメなのか
-
ちょっと時間空くよ
もう何レスか投下する予定
あとヒデコがやたら強化されてるけど後から他のメンバーも強くなるはずだからあんま心配しないでね
-
うみちゃんより弱いしかまへんかまへん
-
ゲームでも一番最初に強化されたり後継機に乗るキャラって後半空気だよな
-
防御にも適用されるのか
使いようによってはものすごいタンク役にもなるな
-
しかし、あんだけ穂乃果をリスペクトしたのに穂乃果自身に勝って得られたスキルがなんともはやだな。弱くはないんだろうけど。
-
多芸なヒデコならハルバードみたいな技量の必要な武器も扱えそう
-
戦術眼とヒールと合わせて物理攻撃相手ならどんなやつでも食いつけるくらい強いと思う
-
こんなに絶望感あふれる龍皇がツバサに手も足も出ずにボコボコにされて泣きながら穂乃果の演技して逃れようとした事実よw
・・・ああ、うん確かに弱体化させんと仲間にできんわね
-
あんじゅは意識が朦朧としているようで、それでも健気にヒデコの腕を掴んで立ち上がる。
そして再び台座へと掌をあてがい…
ヒデコ「だ、駄目だよ、あんじゅちゃん!」
あんじゅ「ふふ…違うわ、もう試練はおしまい。私が限界間近だし、あなたも壁を乗り越えたもの」
そう言うと、ヒデコの右手を取ると台座起き、その上にあんじゅは手を添える。
すると、不可思議な声の奔流が脳内へと騒めき始める。
ヒデコ「…!?あ、頭の中に声が!」
あんじゅ「大丈夫。これは過去からの声…身を任せて」
流れ込む。
光の意志、人を守るための力、代々の聖騎士たちの意識がヒデコの中へと宿る。
脳内と心がざわつく。ひどく違和感があるが、不快ではない。
不安もない。あんじゅが手を添えていてくれる温かみが心を落ち着かせてくれる、
ヒデコ「これは、何の意味が…?」
あんじゅ「力の使い方を教えてくれているのよ。耳を傾けてみて…」
心を鎮めて…
抵抗をなくせば、聖なる力が流れ込むのがわかる。
先人たちはヒデコに苦境を乗り越える力を与えてくれる。
迫るアバドンとの対決を前に…先人たちは死者に限らないのだろうか。
同じく聖騎士の絵里の声も、そこにはあったような気がした。
意識の流入が止まった。
ヒデコ「………ん?終わり…かな?」
あんじゅ「……みたいね。あなたに聖なる力が宿ったのがわかるわ」
その感覚は茫洋としている。
だが、魔を打ち払う力が身に宿った実感が確かにある。
ヒデコは決意に、強く掌を握りしめた。
【ヒデコが聖騎士へと転職しました】
【ヒデコにステータス『聖伐』が付与されました】
※魔物への攻撃時に10%補正。人、機械、天使、龍などは対象外です。
【ヒデコにステータス『クルセイダー』が付与されました】
※闇耐性が30%上昇します。
-
セ゛イ゛キ゛シ ニ゛ナ゙ ッチ゛ャッタ゛ノ゛ォ?
-
あとヒデコに必要なステータスはレズだけだな!
-
台座から手を離し、崩れ落ちそうなあんじゅの体を支える。
奈落の王アバドンが現れるまで、もう猶予は少ない。
一刻も早く街を離れなければ。
ヒデコ「急ごう」
あんじゅ「ええ…」
抱きとめているあんじゅの体が、かすかに震えているのを感じる。
それは闇の苦悶のためだけではない。死への恐怖に襲われているのだ。
ヒデコ「大丈夫、絶対に守るから」
あんじゅ「……うん」
あんじゅは少女の表情を見せる。
その儚げな笑顔を絶やしてたまるものか。ヒデコは意志をより強く固め…
ふと、手に冷たい感覚。
ヒデコが掌を見ると、そこには一粒の小さな…氷の欠片のようなものが。
あんじゅに見せて尋ねる。
ヒデコ「これ、なんだろう?」
あんじゅ「これは……?」
錠剤ほど。ごく小さな粒だ。
指先でつまみ、あんじゅはそれを眺め、「絵里?」と呟く。
ヒデコ「絵里…ちゃん?」
あんじゅ「ええ…彼女もここで修行を積んだのよ。この氷粒には絵里の魔力が込められている」
「貰ってもいいかしら?」と問い。
ヒデコが頷くと、あんじゅはそれを大切そうに懐へとしまいこんだ。
ヒデコ「それはなんなの?」
あんじゅ「強い癒しの力が秘められた氷晶よ。絵里が何故ここにこれを残していったのかはわからないけれど…」
闇の波動に絶え間なく苛まれながらも、あんじゅの瞳に光が戻る。
あんじゅ「勝手に使わせてもらいましょう。これがあれば、私も戦えるわ…!」
-
転職の描写まで豪華に…さすヒデ
聖騎士は転職所でホイホイとなれるもんじゃないのか
-
聖!聖!聖!聖!
性!性!性!性!
フォー!
聖騎士フォー!
性器師フォー!!
-
エリーチカ、優しい…
-
【現在のステータス】
●ヒデコ
職業:聖騎士
装備:泥塑の斧、炎波の盾、輝星の鎧
スキル:スマッシュ改、クロスブレイク、斧撃乱舞、大強撃、大魔誅滅
アースヒール、ランドスパイク、重力増加、ファイアガード改、ショットガード
ステータス:戦術眼、不屈、警戒、聖伐、クルセイダー
●あんじゅ
職業:呪術士(四騎士)
装備:黒泥の魔導書、理のローブ
スキル:呪式・縛、呪式・緋色、呪式・詠、呪式・深泥、禁式・泥濘奈落、禁ノ弍・天地玄黄
ステータス:告死天使、フラタニティ、召喚士の素養、レズ
-
技のデパートやな
-
ついに四騎士級のスキル群になったな!
-
こんな寒い土地だが、人々の心は温かい。
行き違う住民たちの皆が体調の悪そうなあんじゅを気遣い、声を掛けてくれる。
だが、構っていては彼らを殺す結果になりかねないのだ。
返事もそこそこに、あんじゅを引きずるようにして外へと向かう。
悪く思われてもしょうがない。些事は放ってでも急がなければ!
あんじゅ「ごほ…っ!」
ヒデコ「ごめんね、あと少し…我慢を」
あんじゅはまだ絵里の氷薬を飲んでいない。
体が限界まで弱ったところでアバドンが現れるのを待っているのだ。
やがて、昨夜と同じで口からあんじゅが天使たちを屠った雪原へと出る。
少しでも離れるのだ、人々を巻き込まないために。
と、あんじゅはヒデコの袖を引いて立ち止まる。
まさか、ここで限界が来てしまったのか…!
ヒデコは焦るが、そうではないらしい。
あんじゅの目には吹雪にも負けぬ、徹底抗戦の炎が灯っている!
あんじゅ「赤腸の童子、揺籠の棺。手繰れ、踊れ、虚火の傀儡よ。『呪式・血柱』」
ヒデコ「……!?こ、これは!」
-
あんじゅがまだ見せていなかった呪式だ。
仮にも四騎士。無為にひけらかさないだけで、引き出しはまだまだある。
何もない雪原から紅い血…血の塊が立ち上がり、人の形を成す。
その数は正面に7、8…少し離れた位置にもぽつり、ぽつりとおどろおどろしく屹立し、その数は総勢20ほど。
正面の雪原に立ち上がった8の血人形に、その正体をヒデコは察する。
ヒデコ「あんじゅちゃんが倒した天使たち?」
あんじゅ「そう。私が殺した天使たちよ」
それとなく遠慮して“倒した”と言い表したのだが、あんじゅ当人はお構いなしで“殺した”と言い放つ。
まあそれは良しとして、『呪式・血柱』の効果は術者が命を奪った場所に残る絶命の根。
それを掘り起こし、生死を超越した血液人形の兵士と化して問答無用に使役してみせる人道に悖る術。
あんじゅ「流石に生命への冒涜な気がして、あまり使わないようにしている術なのだけれど…
天使の魂はどうせ向こうに帰るみたいだし、それなら抜け殻の血肉は勝手に使わせてもらうわ」
ヒデコ(こ、怖いなぁ…)
血人形の手勢を加え、ヒデコとあんじゅは決死の雪中行を継続する。
-
どれほど歩いただろうか…
とうに都市の影はなく、ひたすらに白い白い雪原だけが広がっている。
もちろん、倒すだけでなく帰るまでが大切。
方位磁針を見ながらひたすら真北へと歩いてきた。
帰りは真南へ。簡単な道のりだ。
五体満足で無事であれば、だが。
どさりと、あんじゅが膝を折る。
既に呼吸すらままならない様子、これ以上吹雪の中を歩かせるのは酷だろう。
人里からも距離を取った。あとは野となれ山となれだ。
あんじゅ「……ご、めん…なさい……、もう、ここで…!」
ヒデコ「大丈夫。大丈夫だよ」
優しく抱きしめる。
あんじゅは十分に頑張った。誰も彼女を責めることはできないし、させはしない。
息を整え…召喚詠唱の準備を。
今にもあんじゅという檻を破壊して現れんとしている巨悪。
現出を望むのならば、こちらから導いてやる。
あとは戦いの時間。強さだけが全てを決する。
眼前の雪原…白の世界を悪魔の血に染めてみせよう!
あんじゅ「泥梨、縊死してゆく光子。貪婪せよ、耽溺せよ。九天の彼方に滅罪を見よ。蔓延れ…奈落の王『アバドン』」
-
ついにきたか
-
北の僻地、真冬の落日は早い。
一帯は闇に覆われていて、地表の雪だけが白い。
ヒデコは武器を構え、始まる戦闘に備え、隙なく呼吸を整えている。
詠唱を終え、あんじゅは黙したままに膝を屈していて…
無音、無音、…無音。
一瞬、自身の聴覚が損なわれたのではないかと思うほどの静寂が続き。
耐えかね、ヒデコがあんじゅへと無事を問おうとした、その時。
ドクン…と、空間が不吉に脈動する。
ドクン…ドク…ドク、ドクドクとその鼓動は加速し、強まり、強まり!
ヒデコ「う、わ…っ!?」
あんじゅの身が黒に包まれ、雑多、無尽蔵、膨大にして夥しい黒、
ガサガサガサガサガサガサキシシシシシシシギイギイギギギギギギガザギシギイギイキリリリキリリリガサガサガサガサガサガサ!!!!!!!
散る!!!
ヒデコ「あんじゅちゃんっ!!?」
-
あんじゅの体が無限ではないかと思えるほどの蝗の大群へと変じ、そして飛散したのだ!!
ヒデコは思わず悲鳴を上げる!戦うまでもなく、氷薬を飲むまでもなく、あんじゅの体はアバドンによる暴圧に耐え切れずに壊されてしまったのでは…!!
いや、いや。大丈夫だ。
ヒデコが駆け寄り、血相を変えて蝗の大群を掻き分けた中にはあんじゅが倒れ伏していた。
あまりに異常な黒の害虫、蝗の影に紛れてしまっていただけで、あんじゅはまだ無傷。体を食い尽くされたりなどはしていない。
ヒデコ「あんじゅちゃん、薬を…!」
あんじゅ「……ん、ぐ……け、ほっ…!げほっ!」
あんじゅの懐から取り出した薬を無理やりに含ませ、飲み下させる。
流石は絵里の用意していた薬、その効果は覿面だ。
今にも命の灯火が吐きそうだったあんじゅが咳き込んだかと思うと、闇を口から吐き出し、息を吹き返した!
あんじゅ「……っ、はあっ…変な味ね、この薬。絵里に今度文句を言わないと…」
ヒデコ「良かった、良かった…!あんじゅちゃん!」
あんじゅ「うふふ…抱き付いてくれるのは嬉しいけれど、それは今夜の宿までお預けにしましょう?」
ヒデコ「えっ、こ、今夜の宿で…じゃなくって!このめちゃくちゃな量の蝗がアバドンなの?」
その蝗の数は既に常軌を逸している。
億、兆…いや、もうその上の単位へと達しているのでは…?
そう思わせられるほど、空間は黒と騒音に埋め尽くされている。
だが、あんじゅはゆっくりと首を左右に振った。
-
あんじゅ「あの蝗もアバドンではあるけれど、本体ではないわ。あれが現世に顕現する時は…」
ヒデコ「…!!たくさんの蝗が一箇所に集まって…」
収束する。急速に収束する!
膨大な蝗の中から大群が一箇所に密集し、巨大な山のような悪魔の姿を結実させる!
その異様にヒデコは息を飲み、必然訪れるであろう苦戦を予見して斧を握りしめ…
しかし、その蝗の大山はさらに収束を続ける…!
密集、凝集し、そして…人の形を成し。
≪はぁぁっ…やっぱり、現世に現れるのならこの姿。ねぇ…あんじゅ〜?≫
その口調は底意地の悪さをこれでもかと滲ませている。
悪意を煮詰めて凝固させたようなその瞳は圧倒的な魔力を秘めていて、世界をまとめて闇に沈めてやろうという稚気めいた野心を感じさせる。
-
アバドン。悪魔でありながら、“滅ぼす者”と呼ばれるその者の本質は堕天使。
優木あんじゅは闇のマナを秘めながらに、天使への誘いを受ける両極の少女。
だからだろうか、契約者であるあんじゅの姿を妙に好み、真似て。
アバドン≪ハァァァァ…やぁ〜っと出てこれた!完っっ全にフリーダム!!≫
褐色白髪の優木あんじゅ。
そんな姿に顕現したアバドンはゆるやかに髪をかき上げ、宙に踊らせる。
背後。地天には眷属、膨大な蝗が軋っている。
正面。斧盾を構えるヒデコ、魔道書を手にしたあんじゅの二人を悪笑ながらに見据え…
アバドン≪ふふっ…世界を滅ぼす前に。まず、あなたたちを逝かせてあげるわ?≫
あんじゅ「くすくす…調子に乗らないでもらえるかしら?召喚獣風情が」
ヒデコ「なんて禍々しいマナ…あんじゅちゃん、ここで止めよう。絶対に!」
悪意と殺気が逆巻き、膨れ上がる。
強大な悪魔を前に、ヒデコとあんじゅの戦いが始まる!!
-
ここまでで
-
乙んぽ!
-
遅くまで乙やで
相手に穂乃果選んだら強制イベント進行だったぽいか
あんじゅも操作できそう?で楽しみ
-
乙
アバドン王はダークあんじゅだったのか
そういえば全員組手の中にはあんじゅ本人はいなかったんだっけ
-
アバドン王=闇あんじゅを倒せばレズっ気が消滅してピュアピュアあんじゅちゃんに産まれ変わるのだろう、俺は詳しいんだ。
-
メガテンのアバドン想像してたからワロタ
-
>>365
おらもおらも!
-
完全にフリーダムで草
乙です!
-
これは穂乃果選んだから終了なのか
あと1人選んだらもう終了だったのか
-
前者だと思うぞ
龍皇がイレギュラーだったせいで途切れたからな
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でも穂乃果後回しにし過ぎるとあんじゅが瀕死状態のままアバドン戦入ってたと思うから、これくらいのタイミングで良かったんだろうな
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せめて聖騎士の先輩である絵里とは戦いたかったな
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護るべき者たちに刃を向けてる辺り、エリーチカに学ぶべき事など、ほぼ無いでしょ
-
続きが楽しみだ〜
毎日更新してくれてありがとう
-
グッジョブ2Pカラーあんじゅ、黒ギャルやんけ!
-
今日は難しいかな?
-
黒いあんじゅ、アバドンがその身に纏うのは、その攻撃性を示すかのように赤いローブだ。
鮮血めいた色味はその悪魔性を際立たせていて、両腕を広げると共に、黒い海原の如く満ちた蝗が膨れ上がる。
群衆が作り出すウェーブのようにうねり、波立ち、ざわめき。
あんじゅ「もう猶予はないわ。覚悟はいいかしら?」
ヒデコ「うん、私は大丈夫だよ」
あんじゅ「そう…私は、あと少しの覚悟が必要みたい。手を握ってくれる?」
ぎゅっと握り合う。
怖気の立つような寒気が和らいだ気がして、あんじゅは深呼吸を一つ。
自身の闇のマナを増幅させる…
アバドンが体中から出ているからか、闇による反動がない。
あんじゅ(生まれて初めてかもしれない、これほど体が軽いのは!)
二人の背後には血柱の天使たち。紅の翼を広げて武器を構えている。
さあ、まずはヒデコだ。
悪意を昂ぶらせるアバドンを前に、自身の行動を選択する。
ヒデコ(さあ、どう仕掛けていく…!)
【ヒデコの行動を選択してください】
1 前線へ出て攻撃を仕掛けていくよ!
2 落ち着いて、まずはアースヒールだ。(マナ20%消費)
3 ランドスパイクを撃ってみようかな?(10%消費)
4 ここは重力増加だ!(40%消費)
5 大魔誅滅!いきなり仕掛けていく!(60%消費)
6 待機だ。あんじゅちゃんを守るのを重視して。
【戦術眼】
相手の出方がわからない以上、戦術は立てにくい…
けど、マナは計画的に使っていきたいね。
安価下
-
2
-
この臨死の局面においても、ヒデコは決して慌てない。
聖騎士としての力を得て、より一層その精神性に磨きをかけたようにも見える。
出方がわからないのならば、まずはアースヒールを。
いざ戦闘へとなだれ込んでしまえばどのタイミングで回復を使えるかはわからない。
血の人形がいるとはいえ、基本的には二人だけでの戦いだ。
前線のヒデコは決して倒れてはならない!
ヒデコ「豊穣の力よ…『アースヒール』」
同時、あんじゅも自らの行動へと思考を巡らせている。
アバドンの現出により、場には闇の波動が満ち満ちている。
それが功を奏し、あんじゅの身中の魔力も潤沢に増大している。消費魔力についての心配は必要ないだろう。
とはいえ、相手は高位の悪魔。
安易に闇の魔術を放って倒せるというものでもないだろうが…
あんじゅ(懸命よ、ヒデコちゃん。私は…)
【あんじゅの行動を選択してください】
1 『呪式・縛』よ。基本に忠実に、アバドンの本体を縛り付ける。
2 『呪式・深泥』で。ピンポイントで即死攻撃を狙っていくわ。
3 『呪式・詠』。相手の能力を引き下げるこの術で、ヒデコちゃんのサポートに徹しましょう。
4 『禁式・泥濘奈落』…一網打尽にしてあげる!
安価下
-
3
-
>>379
いいと思う
-
闇への特攻のあるヒデコに攻撃は任せる感じになるのかな
-
ゾンビ天使さんたちは白マナ使えるのかな
-
ヒデコがその身にアースヒールの光を纏う横。
あんじゅは魔道書を片手にアバドンを見据え、高い魔力を声へと乗せて雪原へと歌を響かせる。
あんじゅ『呪式・詠』
るる…らら…と。
それは美しい響きで、歌であることはヒデコにもわかるのだが、その言語は明確でない。
何と歌っているのかはわからない。
ただ、ひたすらに不吉。
その凶兆が自身へと向けられていないことはわかるのだが、それでも根源的な恐怖を揺さぶるような…
アバドン≪幽世の歌?くすくす…人の子が生意気に≫
その音波がアバドンへと襲いかかる。
応じ、褐色白髪のあんじゅが闇のマナを放つ。
同じく闇のマナを持つもの同士、邪悪な力をぶつけ合う。
押し切れば呪式の効果が発される。
先んじた分、あんじゅの力が若干優位か!
あんじゅ(お願い…!!)
コンマ
01〜55 成功
56〜00 失敗
判定
>>134
-
アバドン≪うふふっ…あっははははぁ…!効かないわぁ?≫
あんじゅ「くっ…」
歌に乗せて放った闇の魔力は弾かれてしまう。
流石は暗黒に名を馳せる大魔。
四騎士あんじゅの操る闇よりも、さらにその闇は濃く深い。
アバドン≪あんじゅ、あなたの力の大元を辿れば私。私が常世に現れるために選んだ出入口、門に過ぎないのよ。敵うわけがないでしょう?あっははははははぁ!!!≫
あんじゅ「っ、……!」
ヒデコ「それなら私だ!」
ヒデコはその身に宿した聖騎士としての力を輝かせ、アバドンへと斧の刃先を向けてみせる!
それを不愉快げに見つめ、ふぅん?とせせら嗤ってみせ。
そしてパチン!と、アバドンは指を弾き鳴らしてみせる。
アバドン≪新米の聖騎士如きが偉そうね。闇に溺れなさい?≫
地を埋め漆黒の海、闇の魔力を秘めた蝗の群れ。
それがアバドンの悪意に従い、天へ高々と膨れ上がる…!!!
そして!ヒデコへと向けて闇の柱が降る!!
ヒデコ「受けてみせる!!」
コンマ
01〜30 重症
31〜00 回避 ※防具とスキルで60%補正
判定
>>137
-
闇の柱。
それはアバドンが操る漆黒の蝗の群れにして、魔力を凝縮させた破滅の集合体。
ヒデコ「これは…っ!?」
あんじゅ「ヒデコちゃんっ!!」
回避へと神経を尖らせたヒデコでさえ、あのヒデコでさえ避けることができない!!
あまりに圧倒的な暴力を前に、人に為す術は ないのか…
一瞬にして聖騎士の力、その身に纏った光が飲み込まれて消えて失せる。
アバドン≪くっは!やってやったぁ!ひひひははははぁははは!!!!≫
ヒデコ「あ、危ない!危なかったぁ!!」
重雨のように降り注ぐ蝗の雨、大質量攻撃の渦中から、ヒデコはずるずると這い出してくる!
一体どうやったのか、推し量ることさえ難しい奇跡的な回避。
その身へとほんの軽傷を負うに留めている!
アバドン≪ハァァァァ?≫
あんじゅ「良かった…!」
ヒデコ「まだまだっ!」
穂乃果に学んだしぶとさだ。
あの域には及ばずながら、警戒心をひたすらに高めることで死から一度の逃避を成功させてみせた。
アースヒールの回復光が、わずかな傷も覆って消滅させる。
ヒデコ(回復量はまだ残ってる。けど、やっぱり強い…警戒していかなきゃ)
-
早々にサバイバー引っぺがされたか……
-
逆に考えるんだ 警戒があったからこそまだ戦える
-
過去にコンマやらかした奴は今日は我慢してくれ
-
なかなかオカルトな考え方だな
コンマって狙えるもんなのか?
-
ツール使えば
-
逆に考えるんだ
今は運気のチャージ中だと
-
感想スレへGO
-
ヒデコの無事に一瞬の揺らぎから立ち直り、あんじゅはすぐさま次の手を打つ。
あんじゅ「傀儡たち…征きなさい」
血液兵たちに魔力を以って指示を出したのだ。
血の塊へと変じた翼を広げ、剣に銃に槍、斧や弓と各々が生前に用いていた武器を手に手に、蝗の大群へと戦いを挑みかける!
あんじゅの事前準備は正しかった。
血の塊、真っ赤な死兵と化してもなお、天使たちの残骸には光の力が若干量残されている。
それぞれに光を放ち、少しずつではあるがアバドンの魔力、蝗の軍団へとダメージを与えていく。
だが、そう易々と攻めさせてくれるほどに甘くはない!
アバドン≪鬱陶しいのよ、惨めな負け犬ども≫
大悪魔が掌で蝗を操り、散弾の如く弾き飛ばす!
数体の血の天使たちが文字通りの血霧と化して、そのまま無へと帰す。
生じた一瞬の隙、攻撃を放つための空白…
ヒデコはアバドンへと攻撃を試みる!
ヒデコ(この相手なら聖騎士としての力、聖伐が発動する。いつもよりも分がいいはずだよ!)
【ヒデコの行動を選択してください】
1 斧撃乱舞を起点に、攻撃だ!
2 行くぞ!クロスブレイクだ!!
3 ランドスパイクを撃ってみようかな?(10%消費)
4 大魔誅滅!勝負を掛けていくよ!(60%消費)
先に2票集まった選択肢で進行します。
-
2
-
1
-
長期戦嫌だし4
-
1
-
分がいいなら1
-
4
-
あれ?前衛に向いてるキャラって胸小さくね?
-
駆ける!
うねり、猛り狂う闇の海。
斧と盾で襲い来る攻撃を打ち払いながら、ヒデコはその身に秘めた聖騎士としての力を発しながら駆けていく!
聖騎士へと転じたことで、闇への耐性は以前よりも高まっている。
アバドン本体からの攻撃によって初撃は不覚を取ったが、その魔力の飛沫であるに蝗に襲いかかられた程度ではその歩みは止まらない。
アバドンや、他ではアスモデウス。
彼ら大魔に通ずる小さな弱点として、強大であるが故の慢心、隙が存在している。
黒化したあんじゅの姿、アバドンは血の天使たちを薙ぎ倒しながら、苛立たしげに眉を顰めている。
その目前へ!!
ヒデコ「はああああっ!!!」
アバドン≪いつの間にここまで…?生意気ね≫
姿はあんじゅであれ、一切の躊躇はなし。
同一の容姿だとは思えないほどに凶気的なマナを発している!
ヒデコ『斧撃乱舞ッ!!!』
コンマ
01〜40 攻撃成功 ※10%補正
41〜00 回避される
判定
>>140
>>141
>>142
-
柄を短く握り変えての高速三連撃。
移動の速さでは凛を真似ようがないが、敵前に迫ってからの攻撃における回転の加速、その点で近付けるのは不可能ではない!
ヒデコが放つ斧撃乱舞。
穂乃果との一戦では不発に終わったが、この窮地に及んで真価を発揮する!
一斬目は皮膚を掠め、腕を畳んでコンパクトに放った二斬目がアバドンの脇腹を斬る!
さらに、一歩踏み込んでの三斬目!
ほぼタイムラグを生まずに連続された攻撃は足を斬りつけた!
アバドン≪貴様っ…!≫
ヒデコ(手応えはそれほどでもない。けど、多少はダメージが入ったはず!)
アバドンの体、傷口からは血ではなく闇が噴出する。
マナを漏洩させ、疲弊させ、現世に留まれないほどに痛めつける。
そうすれば、あんじゅを苦しめ続けるこの悪魔を討伐してしまえるはずだ!
ヒデコは攻め手を緩めない。斧撃乱舞のモデルは凛の瞬打四連。
つまりは後続撃へ、そのまま攻撃を繋ぐことができる。
そして十字を描き、魔へと痛烈な威力を発揮する二斬を!!
ヒデコ「『クロスブレイク』だ!!!」
コンマ
01〜35 攻撃大成功
36〜75 攻撃成功
76〜00 回避される
判定
>>146
>>147
-
ヒデコの特徴はピンチから一転チャンスを掴むところだよなぁ
完っ全に主人公
-
いいぞ
-
オトノキ村にいた頃から、ヒデコの体は比較的鍛えられていた。
実家の農家で、ある程度の年齢に達した頃から薪割りを日課としていたのだ。
成人男性であってもそれなりに疲れる労働なのだが、ヒデコは自発的にそれをこなしてきた。
老人たちの住まう隣家の薪を代わりに作ってあげる事も多かった。
それは生来の良い子であり、褒められるのが嬉しかったというのもあるが、何よりも斧で何かを斬りつけるという行為がスカッとして好きだったのだ。
性格の良さ故にストレスを溜め込む事も多かったのだろうか、重みを活かして断つ!この行為に喜びを感じてきた。
まさかその刃を他の生命へと向ける日が来るとは思っていなかったが…
得てして、幼い頃から培われ、根深く染み付いた能力とは土壇場において最も頼るべきものだ。
そして今!!
ヒデコ(この場面、初撃は横から!迷わずに打ち込む!)
アバドン≪ぎぃィッ!!!≫
振るわれた斧がアバドンの身を断つ!
縦からでも横からでも、柔軟な始動を見せるのは鍛え上げられたヒデコの筋力が故。
そして、すかさずの二撃目!!
ヒデコ(縦割りは基本にして到達点!斧の威力を最大限発揮させるための軌道だ!!!)
ギロチンの如き垂直軌道!!振り落とす!!!
アバドン≪ぐ、か……ッ…≫
あんじゅ「やったっ…!?」
ヒデコ「……!!」
泥塑の斧、厚みのある刃があんじゅを模した悪魔の脳天から直下。
褐色のその体を、真二つに割ってみせている!!!
ぐりん、と黒肌のあんじゅの目が逆向き…
そこから膨大な闇のマナが漏出する!!!
ヒデコ「え?……やっ、た…?」
あんじゅ「いいえ!まだよヒデコちゃん!!」
-
あんじゅを模した体が崩れ落ちる。
身中に秘めた闇を盛大に空へと散らし、一帯を闇のガスで満たして褐色のあんじゅが消える。
黒い埃のように散り、蝗の群れが動きを止め…
不気味な静寂が満ちる。
ざわ、ざわわ…と静かに、軋り、軋り。
ヒデコ「これで終わってくれる、はずないよね…」
あんじゅ「ええ…むしろ、ここからが本番じゃないかしら?」
蝗が結集していく。
膨大に、視界一帯を黒に占める蝗の群れが、信じられないほどに結集。わずか一点へと凝縮し…
アバドン≪聖騎士よ。貴様には思い知らせてやらねばな≫
現れたのは虫めいた装甲の悪魔。
その鎧は害虫、蝗をモチーフにしたような形状をしていて、複眼のような眼の部分には昏く赤く、奈落の闇が燃えている。
あんじゅを真似た、嘲るような女言葉は鳴りを潜め。
大悪魔に相応しく。威厳と威圧の声が二人を襲う。
一面を埋めていた蝗は消え去り、真っ白な雪原が再び姿を見せている。
見る限り、世界は正常を取り戻したようでいて…
目の前に浮かぶ人間大の生物、大魔アバドン。
その存在感だけで、世界が地獄へと塗り替えられたような怖気に満ちる。
ヒデコ「ここからが本番…ってわけか」
-
黒いボディに真っ赤な目の人型か・・・海底洞窟に行ったり太陽エネルギーを浴びる前ならなんとか・・・
-
キングストーン無いからヘーキヘーキ
-
あんじゅは自分たちの周囲に立っている、血柱の人形たちの数を数える。
9、10…11体。
陽動と撹乱、光の力によるサポートをさせながら、まだ半分ほどが姿を保っている。
それを確認し、算段を立てようと思考するあんじゅ。
そこに、一瞬の隙が生じた。
アバドン≪逝ね≫
あんじゅ「しま…っ…!?」
アバドンの人差し指が下を向く。
ただそれだけの挙動で、漆黒の力が槌と降る。
避け損ねたあんじゅの体が折れ曲り、ひしゃげるのが一瞬、ヒデコの瞳へと映り…
言葉を失う。
ヒデコ「……え…っ?」
アバドン≪まずは一人≫
-
……え…っ?
-
え…?
-
やだ…そんな
-
ヒデコ「そんな…そんな、っ…!?」
あんじゅ「って、そう簡単にやらせるわけがないでしょう…?」
ぐしゃぐしゃの血みどろ。
血肉の残骸と化したあんじゅへ、血柱兵の一体が寄って重なったかと思うと、血と肉を補充して体を癒し、立ち上がらせてみせる。
回復効果?
ヒデコが安堵しつつも疑問を抱き、あんじゅは手短に答える。
あんじゅ「本来はこの呪術にそんな効果はないのだけれど、天使の血肉は流石に特別ね。ヒデコちゃんにも効果はあるはずよ」
ヒデコ「なるほど、つまり…」
命のストックは残り10。
いや、今の自分たちを合わせて12か。
これが尽きるまでに、眼前の怪物との戦闘にケリを付けなければならない。
アバドン≪賢しい。そして涙ぐましいな≫
蝗の怪物は掌を前へ差し出し…数滴、闇の雫を地表へと零した。
応じ、大地が黒く爆ぜる!!!
ヒデコ「ま…ずいっ!?」
コンマ
偶数 重症
奇数 回避
判定
ヒデコ
>>148
>>149
>>150
あんじゅ
>>151
>>152
>>153
-
流石レズクイーン
-
噴き上がる黒炎が空間を焦がす。
避け方がわからない!
二人は必死に回避を試みるが、それでもヒデコが二度、あんじゅが一度。炎に身を焼かれてしまう。
常軌を逸した広範囲攻撃を前に、これまでに培ってきた防御技術がまるで効果を成さない。
非常用の回復源である血兵たちは上空へと退避させているが、既にその内から3つを消費!
あんじゅ「こんなの…」
アバドン≪次だ。足掻け聖騎士≫
ヒデコ「っ!くそっ!」
瞬時にしてヒデコの正面へと現れた悪魔は、長大な黒杖をその手へと現出させる。
殺気を秘めたその物体を、嵐のようにヒデコへと繰り出してみせる!!
ヒデコ(どうにかして反撃を!)
コンマ
01〜50 重症
51〜75 負傷
76〜00 カウンター ※防具スキル25%補正
判定
>>155
>>156
>>157
-
どうやって勝つねん
-
大悪魔の繰り出す棒術…いや、棒術と呼べるのかさえわからない技術。
それはヒデコが見たこともないような挙動で、避けることだけが精一杯だ。
人間の武術であれば打ち、突き、払い。上中下段、攻めの構えに守りの構え。
素人であろうと達人であろうと、全ての動作に意図と分類と筋がある。
だが…昆虫か、邪悪なる鎧か。
どちらともつかないこの敵の攻撃にはそれが一切存在していない!
身を躱し、かがみ、雪中を必死に転がるところへ突き落とされる棒先を掴み!
しかし、圧倒的な腕力を以って押し切られてしまう。
ヒデコ「がは…っ!!」
喉首を棒が叩き潰し、貫く。
突き刺されたまま、手首の力だけで持ち上げられて投げ捨てられる。
致命に近い重症…!
すかさずあんじゅの指示で血肉が補充され、血液兵の残りは6体。
だがアバドンは安易にヒデコを逃さない。
傷を癒して立ち上がり、目前には既に悪魔が棒を掲げている!
アバドン≪もう一度だ≫
ヒデコ「っ、ぎ…っ!!」
突打を盾で辛くも受ける。
黒い旋風、横殴りの打撃を盾と、斧までを活用して受けた。
かと思えば既に別角度からの攻撃が始まっている。下から掬い上げる打撃!!
ヒデコ(あ、りえないっ!!)
スマッシュ!!
斧を叩き落としてそれを防ぎ、三度の攻撃を留め…
その瞬間、ヒデコは後方へ。
時間差なく放たれた正面からの猛撃により、弾き飛ばされていた。
アバドン≪そら、また死んだ≫
-
あんじゅは固唾を飲み、黙して見守る。
心配し、悲鳴をあげることは誰にだってできる。
今あんじゅがするべきこと、彼女にだけできることは、ヒデコを信じ、隙を作り出す可能性に賭し、ひたすらにマナを練り高める。
あんじゅ(大丈夫、ヒデコちゃんなら…!)
アバドンは倒れ伏したヒデコの前へ、再び瞬動してみせる。
悪魔は慢心した。
気付くべきだったのだ、血肉を補うべく天使が降りてこない事に。
倒れたヒデコが血人形による治癒を終えるまでに数秒。
その後、再び殺めてやろう。さて、次はどこを壊してやろうか?
そんな嘲りの思考は、既に治癒を終えているヒデコの力強い眼光に遮られる!
ヒデコ(寄ってきたな!今だ!)
アバドン≪……!≫
ヒデコは防いでいたのだ。
雪原、遠距離を吹き飛ばしてみせた正面からの猛撃を!
アバドンがその心臓を貫いたと誤認した一撃は、超反応の防御によって盾で防がれていた。
いや、反応したわけではない。
ヒデコはアバドンの物理撃に法則らしきものを見出したのだ!
ヒデコ(実際のところシンプル!相手の人体の急所の中で、その時点で最も防御確率が低くなっている箇所を狙ってくる。物理法則を無視して!)
アバドンは高速の反応、目算よりも素早く起き上がったヒデコへと致命撃を放つ。
真横から、突撃にて両の肺を刺し貫いてやろう。
ヒデコ「踏み込めば当たらない!!」
アバドン≪何……?≫
悪魔の一撃は空を切り、そしてヒデコの斧が下段から振り上げられ!
ヒデコ(カウンターだっ!!)
蝗の甲冑へ、縦の斬撃を刻む!!!
-
盾で防いだ時、正面からの剛力に左腕はひしゃげていた。
だが、それはアースヒールの回復予約によって癒えている!
結果、血人形を消費することなく。
ヒデコは反撃の狼煙を上げることに成功する!!
あんじゅ「やった…!!」
アバドン≪っ…?≫
ヒデコ(困惑してる?)
あんじゅ(強いからこその脆さ。見下している相手からの反撃に弱い!)
さあ、ヒデコが隙を作り出した!
機を見逃さず、あんじゅは自身の行動へと移る!
【あんじゅの行動を選択してください】
1 ここは呪式・縛!基本に忠実に、アバドンの本体を縛り付ける。
2 呪式・深泥、どの程度効くかはわからないけれど、決まれば大きなダメージよ。
3 呪式・詠をもう一度。困惑している今ならさっきより効くはず。
4 泥濘奈落…!ここで仕留めてみせる!
先に2レス集まった選択肢で進行します。
-
3
-
戦術眼が欲しい…3
-
転がり、のたうちまわり、必死に戦うヒデコの全身は雪と汗、そして血に塗れている。
アバドンへと一撃を浴びせ、そこで息切れしてしまう。
重装備を着込み、怪物との戦闘。その負担の凄まじさは言うまでもなし。
斧盾は決して手放さぬまま、攻撃が入ったという安堵に膝を屈しかけた一瞬…
ヒデコ「歌…!」
アバドン≪……優木あんじゅ≫
あんじゅの歌が空間へと響き渡る。
戦いに、一撃の傷に気を取られている悪魔の耳へ、届かせるべく魂を込め。
奏でるは幽世の歌…!
あんじゅ『呪式・詠』
コンマ
01〜35 成功
36〜70 隙を作る
71〜00 失敗
判定
>>159
-
その歌は死への誘い。
耳を捉われれば身体へと、自死へと向かう行動律が刻み込まれる。
それは人であれ獣であれ、悪魔であれど同様。
アバドンはその甲冑の中へ、耳へ、自身を構成する高密度マナ体の深奥にまで。
意識の隙を縫い、染み入ってしまったあんじゅの歌を認識し、酷く不快そうにわずか呻く。
アバドン≪小癪な…≫
【『呪式・詠』が成功!アバドンの判定へ10%のマイナス補正が掛かり、行動が一度スキップされます】
あんじゅはさらにマナを練る。
高く大きく、マナを練り続ける。
闇の旋律に行動を阻害され、戒めに憤怒を漲らせるアバドン。
ならばそこへ、続くのはヒデコ!
一瞬の疲労は気合いで打ち消した。
あんじゅの属性は闇、眼前の悪魔は上位互換の色が濃い。
サポートを受けた。そこから決撃へと歩を進めるのはヒデコの役割!
ヒデコ「ここが勝負所だ!!」
【ヒデコの行動を選択してください】
1 斧撃乱舞!
2 クロスブレイク!
3 大強撃!
4 ランドスパイク!(10%消費)
5 大魔誅滅!(60%消費)
【戦術眼】
一気に!
先に2票集まった選択肢で進行します。
-
5
-
3
-
3
-
ええ…大丈夫かよ
-
ヒデコは大きく、体をひたすらに大きく捻って斧を掲げる。
何も考えず、ただただ破壊の意志だけを斧へと込め。
いくら大悪魔だろうが、この一撃を受けて無事でいられるはずもなし!!
大強撃。
ヒデコ「これが今、私の持っている中で…最高威力の技だああああっっっ!!!!!」
豪閃!!!
判定
01〜50 攻撃大成功 ※アバドンに10%の下降補正
51〜00 回避される
判定
>>162
-
半々か
-
ヒデほんとすこ
-
でもいいかげんメインキャラ見たい
-
アバーッ
-
>>431
章の終わり際だぞ
早漏さんめ
-
ホント大事な所は外さないな
さすヒデ
-
正直、かなり捨て鉢とも取れる選択だった。
これまでのヒデコ…
理知的で堅実。論理立てて戦術を練り、確実を機し。
最善手を選び続け、冷静な分析力から確率の高い方法で戦果を収め続ける…
そんなヒデコであれば、おそらくはクロスブレイクか大魔誅滅。
その二択からの選択だっただろう。
だが!
この場面で自身の強運を信じてみせた!
そして道は拓かれる…
聖騎士としての力を最大限に込めた、極大威力の一撃がアバドンの硬質な体へと断撃を刻む!!!
それは悪魔が溜め込んでいた邪悪な魔力を一息に拡散させ、そして現世へと保っている体の維持を困難へと追い込む。
アバドン≪不快だ…実に不快だ。ヒデコとやら≫
悪魔にとって、ここでの勝負に拘ることに意味はない。
あんじゅとアバドンは歪な形で召喚契約をむすんでいる。
歪な故に、契約者と召喚獣の関係でありながら絶対服従でない。
それをこのまま続け、もし仮に今以上の劣勢に追い込まれれば、力関係が逆転してあんじゅへの隷属へと追い込まれてしまうかもしれない。
アバドンは愚かではない。
一戦のプライドに拘らず、撤退を選択する。
あんじゅとヒデコ、二人にはまだ6体ものバックアップが残されている。
全てを削り切るのは少々骨だ。引き、優木あんじゅの体内へと再び潜み、身を癒すとしよう。
あの聖騎士を殺すのは後々で構わない。
なれば。
アバドン≪我が魔力の極致を見せてやろう≫
アバドンはその力を圧倒的に昂ぶらせる!
引き際の置き土産。ヒデコとあんじゅを動けなくなるまで追い詰め、追撃を防ぐ目論見なのだ。
とはいえ、この二人に一度の攻撃で追い込めるほどの技はないと目しているのだが。
アバドン≪闇の津波に沈め≫
地の底から黒の濁流が溢れ出る!!!
ヒデコとあんじゅは視線を交わす。これを凌ぎ、そして!!
コンマ
01〜75 重症
76〜00 回避
>>164
>>165
>>166
>>167
>>168
>>169
-
全てが黒に染まる。
最上位の悪魔が本気、後先を考えぬ一撃は悪夢的な威力を誇っている!
圧倒、圧壊。
闇の爆流を受け…
ヒデコ「行くよ、あんじゅちゃん」
あんじゅ「ええ、素敵よヒデコちゃん」
立っている!!二人は未だ倒れず!!
大河に立つ幹のように、寄り添い、二人のマナを添わせて地と黒の大防壁を作り上げてみせたのだ!!
そして上空には未だ3体!3体もの補充用、血人形を残している!
もしこれが2体以下であれば、リスクを考え、闇へと逃げようとするアバドンへ追撃を仕掛けるのは不可能だった。
何より、まず生き残るべきだからだ。
だが、二人にそれぞれ1、さらに1体!
スペアが残っているのならば、意趣返しの時間だ。
ヒデコ「残りのマナをありったけだ!!!唸れ!迸れ!叩き潰せ!!私の重力っっ!!!」
あんじゅ「そして重力…その力は闇によく馴染む。二人の心を、マナを、融和させる!!!」
大悪魔は自身の目論見が崩れた事を知ると同時、二人の間に結実していく魔力の凄まじさを瞬時に見抜き、そして…
震える。
あんじゅ「ふふっ…今まで、散々苦しめてくれたわよね?」
アバドン≪待て…!待て!それは!!≫
あんじゅ「あなたのその表情…最っ高にフルハウス♪」
連携!!
『重黒の氾濫(フルハウスヴェイル)!!!!』
-
良い名前だ
-
重力で縛り付けての四方八方からの泥濘奈落みたいな?
これマジ究っ極にフルハウス♪だわ
-
これがフルハウスなウエディングケーキ裁断ですね
-
やだかっこいい
-
空間が歪む。
発生した超重力が、その中央へとアバドンを捉え、そしてその全身を烈しく軋ませる。
悪魔は大口を開け、存在を苛む暴力的な苦痛に悲鳴を上げている。
のだが、ヒデコとあんじゅが共に力を奏で併せた烈獄の重力場は音を外へと逃がさない。
故に、その醜悪な悲鳴が外へと漏れることはない。
力は増す。力が増し、破壊が増大していく。
音だけでない、光さえを捉えるのではないかと。
それは擬似的な…ブラックホール、とまでは及ばずとも、限りなく近い何か。
内に捉えたアバドンを、自らは不滅に近しいと、どこかに過信を抱いていた大悪魔の全身をひたすらに圧壊し続ける…!
ヒデコとあんじゅは声を発さない。
手を繋ぎあい、自分たちのマナが融合したことで生まれた圧倒的な大魔力を見つめている。
重力操作、それは絶大な威力を誇る魔術。
だが、ヒデコの魔力ではそのポテンシャルを引き出しきれていなかった。
そこへ、強力な魔術師であるあんじゅの力が加われば…
アバドンは叫び続けている。
なまじ頑強な生命が不幸し、その苦しみは延々と続いている。
-
“今まで、散々苦しめてくれた”
と、あんじゅの口にした言葉に細かな意図は含まれていない。
闇術を使うたびの疲弊、精神へのダメージや、ヒデコの修行を始めてからの苦痛を指している。
だが…もしかすれば、本能的に察するところがあったのかもしれない。
闇のマナは術者の運命へと影響を及ぼす。
それは希がダブルディール、運命の再抽選の力を有しているのと同様に。
そしてアバドン、あんじゅの闇の根源が導き、引き込んできた運命は、破壊、悲劇、死別。
優木あんじゅの人生は悲劇の積み重ねだ。
家族との死別、部下たち、想い人との死別。筆されていない悲しみも、数え切れないほどに重ねてきた。
そしてその死別の概ねは、破壊と死、悲劇を好む悪魔、アバドンにより招き寄せられた物だったのだ。
あんじゅが明確にその事実を知る術はないが…
あんじゅ(私、勝ったよ。お父さん、お母さん。お姉ちゃん…)
あんじゅは勘のいい少女だ。
それとなくだが、理解している。今、愛する人々の仇を討ったのだと。
忌むべき自身の宿命へと蹴りを付けたのだ!!
-
やばいこのペアの主人公力とヒロイン力がはんぱない
-
ようやくヒデコ編終りか
-
ダブルディールってそんな重いもんだったのか
普通に売ってるから汎用技能で戦闘強者には割りとありふれたものだと思ってた
-
>>445
生まれつきなのがレアって事で
-
やがて二人の魔力が尽きると共に、重力場は解除される。
いつの間にか、また雪が降り始めていた。
暗闇の中、
深々と降り積もる雪が、激しい戦闘の痕跡を包み隠していく。
戦闘の終結に現実味を得られず、ヒデコはぼんやりと立ち尽くしている。
自分たちが放った重力魔法による破壊が、あまりにも圧倒的に過ぎたのだ。
対して、あんじゅは雪の上を歩く。
心配するヒデコへと笑みを返し、ザク。ザクと雪を踏みしめ。
あんじゅ「随分と、可愛くなっちゃったものね?」
しゃがみ、つまみ上げたのは…
黒く小さく、指先ほどのサイズの蝗が一匹。
ヒデコ「えっ、アバドン…?」
あんじゅ「うふふ…圧縮済みってわけね」
あんじゅの指先に挟まれ、その身を激しく捩らせる。
超重力の中、辛うじて力の残滓を残すことに成功したようだ。
大した生命力だが、しかし。もう足掻くための魔力は残されていない。
ギ、ギと羽をバタつかせるが、それほど力が強いわけでもないあんじゅの指から逃れられない。
多くを殺めてきた悪魔が、その生命に真の終わりを迎えようとしているのだ。
ヒデコ「あんじゅちゃん、トドメ刺そうか?」
斧を片手に問う。
が、あんじゅは微笑して首を左右に。
あんじゅ「大丈夫。心配しないで?」
そして、パクリと蝗を一飲みに!!
ヒデコは驚く!!
ヒデコ「げええっ!!大丈夫なの!?」
-
心配するヒデコへとあんじゅは説明を。
曰く、もうあんじゅへと反旗を翻す魔力は残っていないのだという。
そして、この雪原を自力で生き抜く力も残されていない。
故に、交渉をしたと。
あんじゅ「もう完全に支配下よ。召喚獣アバドン…ふふ、これで私も少しはパワーアップできたかしら」
ヒデコ「そう…なの?」
あんじゅの手を握る。
だが確かに、そのマナにかつて含まれていた凶兆の色は霧消している。
聖騎士となったヒデコは闇への感知能力を増している。
その力を以ってしても、危険性は感じられない。
ヒデコ「大丈夫みたいだね」
あんじゅ「ええ…憑き物が落ちたみたいな気分。これで思う存分…」
言葉を少し溜め、ヒデコがどうしたのかと顔を覗き込むと…
そっと優しく、唇があてがわれた。
あんじゅ「……あなたを愛せるわ?」
【レズ堕ち判定】
現在ヒデコが有しているノンケ値は22です。
選択肢やあんじゅの行動などで数値を削られ、一定値に達した時点でレズへと堕ちてしまいます。
判定
ttp://yomogi.2ch.net/test/read.cgi/mog2/1448879442/
>>174
-
最強ステータス付与キターーーーー(°▽°)ーーーーーーー
-
今夜が楽しみですねぇ
-
あんじゅが、唇を離し…
ヒデコはそれを追い、二度目の口付けを。
優しく肩を抱く。腰へと手を回す。
もう彼女を縛る常識はない。止める必要があるだろうか?いや、ない。
静かに、お互いを慈しむように触れ合い、そしてヒデコは言う。
ヒデコ「レズでいいや」
あんじゅ「でしょう?」
共に力を合わせ、生命の危機を乗り越えた。
湧き上がる喜びと愛情。互いを抱きしめていたいのは山々だが、しかし雪原への滞在はもう随分と長い。このままでは寒さに骨まで凍えてしまいそうだ。
「あとは今夜…ね?」とあんじゅの言葉に、ヒデコは顔を真っ赤に染めた。
ああ、遂に陥落してしまったヒデコを待ち受ける運命は闇…
人を愛すれば死別を呼ぶ、そんな予感から解放されたあんじゅ。もう彼女を止めるものは何もない。
あんじゅ「それじゃあ…帰りましょうか」
ヒデコ「うん、そうだね。街へ…そして、みんなのところへ!」
修行の時は終わりだ。
ヒデコは聖騎士に。あんじゅは自身の力を克服し、目指すべきは仲間たちとの合流。
そして目指すべきは、龍と天使の打倒!
雪原を南へ。
運命を切り拓いた二人、歩いていく足取りは力強く、どこまでも頼もしい物へと成長を遂げていた。
【あんじゅがスキル『召喚・アバドン』を習得しました】
【ヒデコにステータス『レズ』が付与されました】
【古騎士の街編をクリアしました】
-
ヒデコにはのんけでいて欲しかった
-
【シナリオを選択してください】
1 故郷『オトノキ村』(ことり、凛、ツバサ)
【オトノキ村のシナリオを開始します】
-
ついにオトノキ
-
はいレズ
-
隠れ里、西の街、古騎士の街。
三つの場所でそれぞれが力を得て、大きな戦いへと舞い戻ろうとしている。
時系列は、三つの物語が段落を迎えた直後となる。
オトノキ村。
のどかな農村には夜の帳が下りている。
ヒデコの実家の農家、フミコの実家の酒場、ミカの実家の雑貨屋。
他に立ち並ぶ家は数えられるほど。
遠方には山脈、森林と平原に囲まれていて、これといって特筆すべきことはない。
各地方で街や集落が戦火と浄化に落とし込まれていく中、このオトノキ村は未だ平穏を保っている。
村の中、割と中心部。
そこには高坂家。饅頭などを売る和菓子屋でもあり、言うまでもなし、穂乃果に雪穂、そして海未とことりが育った家だ。
遅い時刻だ。二階の部屋に明かりが灯っている。
穂乃果が使っていた部屋、カーテン越しに細身の少女のシルエットが投影される。
小柄で細身で、おそらくは凛。
その影を見るに、着替えている最中のようで…
ガチャリと部屋を開け放つ音と共に、大声が響く!!
「はあああ!穂乃果さんの香りで満たされた部屋…いつ入ってもたまらないわね!」
「出たなデコおばけ!入ってきたら追い払えってことりちゃんに言われてるもんね!」
「凛、あなたを穂乃果さん代用抱き枕に任命するわ!!」
「くたばるにゃああああ!!!」
「ああああああああああ!!!!!!!!」
……
屋根の上には白い翼。
ことりが腰掛け、夜空を見上げている。
天使として覚醒してから、第六感のような物が鋭敏になった。
ことり「穂乃果ちゃん…」
愛する幼馴染の名を口にする。
それだけで胸中が多幸感と、心配に満たされる。
どうか無事であってくださいと、星に祈りを。
……予感がある。戦いの予感が。
迫り来る悪の、その中心には…
もう一人の最愛の幼馴染。
ことり「……海未ちゃん」
-
今日はここまでで
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おつー
-
おつかー
待ってましたオトノキの村
-
おうデコおばけ闇堕ち海未ちゃんぶつけんぞ
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あんヒデのレズバトル描写は!?
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描写しちゃうと完っ全に18禁だからね、仕方ないね
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ここは穂乃果も合流で感動的なの欲しい
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初めてのデュエット(意味深)があんヒデだと開始当初読めた者は居るだろうか?いや、いまい
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ヒデコは10人+1体から能力を貰えたけど
もらえなかった人からはどんなの貰えたんだろう
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アバどん…
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おつです!!
大事なく勝ててよかった。。。
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ツバサ凛ちゃん天使ことりとか分割パーティーの中じゃ最強の戦力だな
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ゆきあり、りんぱな、にこまきはほぼレズだから、穂乃果とフとミ以外レズなんやな…
グゥレイトォ…
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さむっ
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ヒデあんは全員合流後の周りの反応が楽しみ
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そりゃレズクイーンあんじゅさんと二人きりで二か月以上一緒なんやで?
あっ…(察し)レベルやわ
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僻地で二人きりはまずかったね…(遠い目)
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3時間かけて一気読みしたが
なんだこの>>1の描写力、天才かよ
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>>474
むしろ3時間で読みきったあんたがスゲーよ
・・・ところで前日であのまま試練を続けるルート選んでたらどうなってたんだろ?
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奈須きのこっぽい
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あんヒデの安定感 龍・天使討伐に希望が見えてきたな
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警戒発動の時の、どうやったのか説明がつかない感好き
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毎週日曜に一気読みしてるけどアニメより普通に面白いし長い
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あぁぁ……
穂乃果と良い感じ(意味深)だったヒデコとあんじゅさんは何処へ……
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>>480
友達の友達は皆友達ってことで二人とも恋人同士であると同時に二人とも穂乃果と恋人になったら問題ない(白目)
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高坂家の朝は早い。
菓子職人である穂乃果の父は、霜の降りる寒気をまるで意に介さず。
白衣に和帽子、漢気もかくやと背肘を張り、餡を炊く湯気と上品な甘香が厨房を白く満たす。
その味はすこぶる上質。国内の和菓子愛好家たちへとその雷名を轟かせている。
人口の少ないオトノキ村にある店だが、近郊の村や都市からの買い付けも来るため、毎日作る分はしっかりと売り切っている繁盛店だ。
穂乃果の母も既に起きている。
まず夫の朝食を手早く支度し、食べ終えて作業へと移るのを見送れば次は娘たちの朝食の準備へと移る。
夫の朝飯はいつも軽めだが、子供たちは育ち盛りだ。栄養バランスも考えてしっかりと。
一汁二菜に炊きたてご飯。準備が終われば店の前の掃き掃除を。
かつての大魔術師“きぃちゃん”の現在は、まさに良妻賢母を体現している。
「これでよし」
まずは調理を終えて呟き、穂乃果の母は少し、思いを馳せる。
-
今までは穂乃果に雪穂、海未にことりと四人分、愛娘たちの食事を用意していた。
それが三人を旅立たせ、雪穂も追って旅に出てからは夫と自分の分だけ。あとは愛犬に餌をやるばかりと、少し寂しさを感じていた。
そこへ、ことりが帰ってきた。
色々なことがあったらしく、穂乃果と海未と生き別れ。
その身に秘めていた天使のマナを覚醒させ、実母との邂逅を果たし。
人の側を選びはしたが、まだ“お母さん”と呼んでいいものか、迷う…
そんなことりを抱きしめた。
「おかえりなさい」「ただいま」と。
それから二ヶ月と少し。
以前のように、ことりは高坂家の一員としての生活を取り戻している。
そして、追加で二人。
ことりが帰ってきたその日、心細げにことりの袖を掴み、人見知りな視線を向けてきたのは雷猫族の少女、凛だ。
母性に飢えていた凛が優しい穂乃果の母へと懐くには、ほんの一日で充分だった。
-
凛ちゃんかわいいかきくけこ!
-
今ではニコニコと人懐こい笑みで、すっかり五人目の娘のように馴染んでいる。
「えへへ、何かお手伝いしようか?」としきりに台所へと姿を見せる様子はなんとも愛らしい。
一緒に夕食の支度をしてみたり、夕飯の買い出しに行ってみたり。
そんな凛は、穂乃果の部屋に寝泊まりをしている。
もう一人。
凛に続いて現れた少女は異様、身体のマナの全てが遮断されていた。
途方もなく不便だろうに、そんなことは二、三の次とばかりに対面一番最敬礼。
「初めましてお義母様!私、穂乃果さんの婚約者の綺羅ツバサと申します!」
ことりから猛訂正が入り、凛がやたらに冷めた視線を向けていたのが穂乃果の母の印象には残っている。
自称婚約者はともかく、聞けば四騎士。
確かにそれだけの技量と風格を感じさせる少女だった。
けれど穂乃果の母から見れば10代の少女に過ぎず、もちろん保護してあげるべき対象だ。
そんなツバサはことりとの激しい協議折衝の結果、海未の部屋へと寝泊まりをしている。
-
綺羅ァ!
-
穂乃果の婚約者(女性)!…認められないわぁ
-
そんな思いに耽っているうち、かすかに早朝の寒気が薄らぎ始め、バタバタと階段を駆け下りる足音。
ツバサ「おはようございますお義母様!」
ほのママ「はーい、おはようツバサちゃん」
攻めの姿勢を感じさせる笑顔、今日も額が元気に自己主張。そしてツバサは厨房へと駆け込んでいく。
「お義父様おはようございます!今朝もお手伝いを!」とアグレッシブに。
続いて二階から、とたたと足音。
穂乃果が使っていた運動着を纏い、健康的な笑顔で現れたのは凛だ。
凛「おはようにゃー!」
ほのママ「ふふ、おはよう凛ちゃん」
快活に手を上げ、「ランニングしてくるね!」と告げて玄関から出て行く。
もちろん厨房へも元気に朝の声を掛けている。
最後に降りてきたのはことり。
一番の寝坊というわけではなく、髪や諸々の朝支度をすっかり完璧に済ませている。
姉妹の多い家で育った結果か、気遣う心の強いことりは他の面々と洗面台などの使用時間が被らない事を意識し、朝一番で支度を終える癖がついている。
生来のオシャレ好きが高じている部分もあるのだろうが。
ことり「おはよう、お母さん」
ほのママ「おはよう、ことり」
笑顔を交わし合い、仮初めであれ母娘の絆は強い。
凛が村を一巡りして帰って来れば朝食。団欒の時間だ。
(子離れは、もう少し後でもいいかしらね?)
忙しさと充足感に満たされながら、“きいちゃん”は穏やかな笑みを浮かべるのだった。
-
【現在のステータス】
●ことり
職業:僧侶
装備:祝福のメイス、理のローブ
スキル:ヒール
魅了(チャーム)
祓魔(ディスペル)
白翼の恩寵(ディストピア)
庇護の羽衣(ホワイトガード)
白の聖縫(メルヒオール)
召喚・鋭龍トリスタン
ステータス:召喚士の素養、天使化
●凛
職業:忍者
装備:起雷の衣、帯電ブーツ、仕込みクナイ
スキル:雷震、雷勁、散華雷脚、瞬打四連、御雷槌、凛ちゃんサンダー、ビリビリキック
ステータス:最速行動、投擲武器適正、スネークアイ
●ツバサ(マナ封印中)
職業:魔剣士(四騎士)
装備:七星剣、天羽々斬
龍鱗の鎧(物理10%、魔術15%補正)
スキル:爆熱の檻(レイヴレイド)
黄金雨(ルーエングラム)
爆炎槍(スティンガー)
亜空灼火法(インプロージョン)
爆散せしは死の運命(イリアレイア)
スーパー翼斬り
ステータス:魔法剣(仲間の魔術属性を自身の剣に付与できます)
※他は封印中
-
修行前のほのぼのパートいいゾ〜これ
-
トリスタン召喚したらちゃんと戦ってくれんのかな
-
ことりちゃんくっそつええな
-
そんなもんコンマ次第でしょ>トリスタン
-
オトノキ村の真ん中、開けた広場になっている場所。
そこに、ことりと凛、ツバサの三人は並んで座っていた。
真昼、天気は快晴。寒空には雲が漂っている。
それぞれに厚着をしていて、寒さに手を擦り合わせながら…ツバサがキリリと口を開く。
ツバサ「さて!昼なわけだけど。今日は何をしようかしら?」
凛「なーんでツバサちゃんが仕切るにゃー」
ことり「あはは…まあ、いいんじゃないかな」
三人もまた、他の土地へと散った仲間たちのように鍛錬を続けていた。
凛は身体能力の底上げを。
ツバサはマナに頼れないため、剣技に磨きを。
ことりは天使の能力の制御、そして上級職への転職を狙っている。
-
ことり「ことりは、魔術の練習をしたいかな?」
ツバサ「ふふぅん、妥当ね。それならやっぱり魔物退治かしら?」
凛「この前みたいに洞窟とか廃墟に潜ってみるのもいいよね!お宝発掘!」
ことり「あとは…お父さん、お母さんに挑戦、かな?」
高坂夫妻…以下、ほのパパほのママと記する。
ほのパパはかつて、国軍から佐官待遇でのスカウトを受けたこともある名うての剣士だった。
その話に魅力を感じられずに断ったが、風と大剣を操る戦闘技術は今もなお健在。
力試しにと幾度か挑戦しているのだが、見事に一蹴されてしまっていた。
ほのママは穂乃果の十八番、『焔』の本家である大魔術師だ。
職業としては回復もこなせる賢者なのだが、火力に寄った戦い方ばかりを繰り返して畏怖を集めた結果が“大魔術師”の異名。
その魔力の恐ろしさは推して知るべし。実際、こちらにも未だ勝利できていない。
ことり「強くならなきゃ。海未ちゃんたちが来るまでに」
凛「うん…目を覚まさせてあげるにゃ!」
ツバサ「ことりの言う通りに自我を失ってるなら、穂乃果さんファンクラブ会員ナンバー3は剥奪ね」
ことり「……それ、ナンバー1は誰?」
ツバサ「当然、この綺羅ツバサよ。あ、ことりは2にしておいてあげたわ。喜びなさい!」
ことり「凛ちゃん、電気ショック」
凛「に゛ゃああああ!!!」
ツバサ「あ゛ああああああ!!!」
襲撃の未来、ことりはその予測を二人へと話している。
村を守るため、今は力を高めるべき時だ!
-
ことり「凛ちゃん、電気ショック」
凛「に゛ゃああああ!!!」
ツバサ「あ゛ああああああ!!!」
この流れ狂おしいほど好き
-
わかる
遠慮がなくてすごく良い
-
完全にポケモンの流れwww
-
ツバサ「で、どうする?」
凛「異様に復帰が早いにゃ…」
ツバサ「ふふん、凛は少し穂乃果さんに似てるもの。穂乃果さんから電撃を浴びせてもらっていると脳内で置換すれば…ふふふ…」
凛「ひいっ…」
ことり「うーん、どうしようかなぁ?」
【修行内容を選択してください】
1 近隣の森で魔物退治(スキル習得に集中)
2 洞窟で財宝探し(魔物と交戦の可能性があります)
3 廃墟で財宝探し(野党と交戦する可能性があります)
4 ほのパパorほのママに挑戦
先に2票集まった選択肢で進行します。
-
やはり親世代はバケモノ揃いか
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あ、1
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2
-
2
-
予知してるなら凛ちゃんが墜ちる心配はないね
-
2
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スキルはもうある程度覚えてるし経験積んどくのもよさそう
ことりの上位職フラグは何なんだろ
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1にゃ
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このトリオも素晴らしい…
>>504
目的までは予知できてないならちょっと怖さも残るな
-
つばさちゃんの力を失ったのってpart何だっけ?
-
ことりは数少ないヒーラーなので高回復・蘇生、あと連続魔系のスキルを習得しておくと良いかも
凛ちゃんは分身の術や範囲攻撃、身代わりの術なんかも欲しいところ
ツバサは>>1の好きなように暴れさせて。ハナホジー
-
ツバサがマナ枯渇を受けたのは実質part9の地下決戦時
-
敵が海未ちゃんなら3対1でも無理だろ。あのコンマ運なんとかならんのか
-
>>512
ほのパパほのママもいるぞ
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海未ちゃん一人で来るわけないだろ
-
ことりちゃんすでにメルヒオール覚えとるやんけ
-
ことり「ことりが決めていいのかな?じゃあ、洞窟に行こっか」
凛「凛は文句ないよ!」
ツバサ「ツバサも文句ないわ」
ことり「……」
凛「……」
ツバサ「一人称を合わせてみたわ!」
ツバサと接していると、突っ込むことさえ面倒になってしまう。
英玲奈曰く、これでも学力は良いらしい。
学力と頭の良さは別だという見方もある。おそらく彼女はその典型なのだろう。
拳を突き上げ、先陣切って平原を突き進んでいくツバサ。
ことりと凛は顔を見合わせ…苦笑。
まあ、二ヶ月を過ごしてわかった。悪い子ではないのだ。
洞窟は西へと歩いて一時間ほどの位置にある。
道中、ゴブリンやら有象無象の雑魚と遭遇したが、そのレベルはもう問題にならない。
最速行動、凛が体術に投げクナイで数を減らし、ことりとツバサが軽く仕留める。
そんなこんなで、三人は洞窟の前へと辿り着いていた。
-
ツバサ「凛、あなたのそのクナイ便利よね」
凛「これ?えへへ、いいでしょ。投げちゃっても電気のマナで磁石みたいに引き戻せるんだよ」
ことり「うふふ、凛ちゃんはどんどん強くなってるね♪」
凛「ことりちゃんに褒められると嬉しいにゃー」
ツバサと凛は二人とも、基本的には屈託のない性格をしている。
穂乃果の代用にしようと目論むツバサちょっかいを掛け、凛が反撃をする形でギャアギャアやりあっていることも多いが、それなりに仲が良い。
その間に比較的バランスの良いことりが挟まることで、三人組の関係は意外に良好だ。
凛はことりに頭を撫でられてご機嫌。
王宮地下の戦いでわだかまりが失して以来、二人は姉妹のように仲が良い。
本来一番の年上であるツバサもツバサで破天荒な性格なため、自然とことりが三人のリーダー格へと収まっていた。
ことり「それじゃ、中に入ろうか?」
ツバサ「オッケー」
凛「行っくにゃー!」
-
この扱い、ナタ氏のツバサっぽいぞ>>1ィ!
-
その名前出さないであのひとあんま好きじゃない
-
足を踏み入れた洞窟は、山や谷に形成されているようなタイプではない。
地中へと向かってゆるやかに下り、複雑に枝分かれしているものだ。
かつて棲息していた巨大な蟻めいた魔物たちが掘った巣らしく、そこを野盗の集団がアジトとして利用していたと聞く。
今ではその野盗たちも軍によって駆逐され、複雑に分岐した洞窟の中にはその頃の宝の残りが点在していると、そういった具合。
凛「この前もちょっとだけ入ったけど、こことっても広いよね!」
ツバサ「蟻の巣ね…あんまり好きじゃないのよ、虫」
ことり「そうなの?ちょっと意外かも…」
ツバサ「一応言っておくけど、私だって女子よ?」
そんなやり取りをしていると、洞窟の奥からは奇怪な低音が聞こえてくる。
風の音か、はたまた魔物の唸り声か。
ことりはメイスを、ツバサは剣を。凛は体をストレッチしながら地下へと足を向け始める。
-
ちょっと寝不足だから今日は早めに終わるわ
すまんね
-
おう!たっぷり休んでまた続き頼むぜえ。
乙!
-
おつ
-
乙
昨日は4時過ぎまでやってたから仕方ないね
-
朝までやってたししゃーない
お疲れ様です
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おやすみーゆっくり休んでくれー
-
乙!
バイノーラルビートを聴きながら微睡むと、とてもいい睡眠がとれるよ。オススメー
-
乙
おやすみ
-
おつ!最近働きまくってたからゆっくりやすんでくれ
いつもありがとう!
-
乙!このメンバーで探索楽しみ
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ことりちゃんは理事長とかさねが使ってたエクスヒールを覚えたいな
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残念なのが今回は(^8^)←の出番がなさそうなところだね
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今回はポケモンマスターことりちゃんだから
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おれはあっさりビリビリされる翼を見てナゾナゾ博士を思い出した
-
【探索のルール説明】
洞窟は階層制になっています。
階層ごとの探索はコンマ下1桁の判定で行われ、戦闘や宝箱の発見、下への階段を発見などのイベントが発生します。
下の階になるほど敵は強くなり、発見できる宝の質も向上します。
またパーティーには満腹度の数値が存在し、100から一度の行動ごとに10、戦闘の場合はさらに10消費されていきます。
満腹度はコンマで発見できる食料で適宜回復することが可能です。
パーティーの負傷が一定のラインを越えた場合と、満腹度が0になってしまった場合は自動的に撤退となります。
パーティー強化のため、可能な限り深層を目指しましょう。
-
ことり「足元が乾いてパサパサした砂だし、転ばないようにしないとね」
凛「お弁当とか持ってきた方がよかったのかな?」
ツバサ「ふっふ、抜かりないわ。お義母様からほむまんを三人分頂いてきたの」
【ほむまんを3つ入手しました】※回復値30
凛「ここって奥の方では宝石とかも掘れるんだってね。村のおばさんから聞いたにゃ!」
ツバサ「あら、聞き捨てならない情報ね。穂乃果さんに渡す結婚指輪に使える宝石を見つけなきゃ」
ことり「穂乃果ちゃんはことりと海未ちゃんと既に婚約済みなの。勝手な妄想はやめてもらえませんかぁ〜?」
ツバサ「ははん、正式な書面があるわけでなし。人間は心変わりするものよ。何より…キスは私が先だったわ!!」
ことり「チュンッ…!?」
ツバサ「あっはは!せいぜいチュンチュン鳴いてなさい!私と穂乃果さんのためにファンファーレでも吹いているのがお似合いよ!ことりィ!」
ことり「このデコチビ…」
凛(凛知ってるよ。誰にでも手を出す穂乃果ちゃんが一番のモンスターだって)
【階層1】
【現在の満腹度100】
コンマ
1,2 ランダム
3,4 魔物
5,6 食料
7,8 宝箱
9,0 階段
判定
ttp://yomogi.2ch.net/test/read.cgi/mog2/1448879442/
>>175
-
楽しみにしてたぜ!今日もよろしくね
-
ランダムって何から選ばれるんだろ
-
さらさらと、少し不安定な足場におっかなびっくり。
三人は慌てずにゆっくりと洞窟の中を歩いていく。
まだまだ入ったばかり。
入り口から射し込む陽光の明るさが若干届いていて、視界は十分だ。
だが、そもそもことりたちが視界の確保に悩まされることはない。
ことり「……翼よ」
ツバサ「えっ?」
凛「ツバサちゃんじゃないにゃ」
ことりの呼びかけに応え、その背に対の白翼が広げられる。
理事長の六翼と比べれば矮小だが、しかし西の街で英玲奈たちと交戦したかさねらのそれよりは輝きが強い。
天使の長を母に持つ血統は伊達ではない。
白翼の光は洞窟内を見事に明るく照らし出す。
昼のよう…とまでは行かないが、隅までを見渡せる程度の光量は確保されている。
ツバサ「おっと、モンスターのお出ましよ」
凛「スケルトンが二体…余裕だね!」
ことり「剣と盾で装備してる骸骨さん…うーん、どうしよう?」
【行動を選択してください】※敵との実力差があるため、選択肢が大雑把になっています。
1 ことりが対応する。
2 凛が対応する。
3 ツバサが対応する。
安価下
-
とりあえず1
-
ことり(アンデッドなら…)
ことりが一歩歩み出て、凛とツバサはそれなら任せようと静観の構えだ。
メイスを構えて翼を広げ、カタカタと顎を鳴らして迫るスケルトンを見据える。
手にしているのは粗製のシミターとバックラー。
安価で替えが効くことから野盗が好む装備で、おそらくはここを隠れ家にしていた野盗たちの成れの果てなのだろう。
生前は悪党だろうと、骸のままに現世へと縛られたのでは苦しいだろう。
憐憫に、ことりは光の力を滾らせ…
【ことりの行動を選択してください】
1 『庇護の羽衣』で防御して、打撃戦かな?
2 『白の聖縫』で動けなくしてみようかな。
3 水はたくさん持ってきたし、『祓魔』で!
安価下
-
3
-
3
-
ことりは荷物からペットボトルを一本取り出し、チャントを唱えつつ水へと光の力を宿す。
不死と闇の敵への特攻を持つ術だ。
使いどころは限られるが、パーシヴァル戦、デュラハーン戦、龍皇教団で瘴気への防護にと、要所で良い働きを見せている僧侶としての基本技術。
ことり「白光、流れにて白壁と為せ…『祓魔』」
チャントを唱え、迫るスケルトンたちへと水を構える。
良い選択だったと言えるだろう。この低レベルの相手ならば浴びせるだけで浄化してしまえる。
構えて、「えーいっ!」とふりまく!
コンマ
01〜90 勝利
91〜00 スキル習得
判定
>>176
-
敵のレベルが低すぎてスキル習得し辛いわけか
-
ビシャシャと、ボトルの半分ほど。
250mlほどの水をぶちまけ、すると水分の付着したスケルトンの体と砂地から白い光が迸る!
音もなく発生した光の壁がスケルトンたちを包み込み、種族特攻は覿面。二体の骸骨はその身を動かす怨讐と呪いを失し、武器に盾を取り落として崩れ落ちる。
そして、骨の残骸となり動かなくなった。
ことりは手を組み合わせ、目を閉じて祈る。
ことり「安らかにお眠りください…」
凛「さすがことりちゃん、かっこいいにゃー!」
ツバサ「ふぅん、やるじゃない」
対して、ツバサは骸に感慨を抱かない。
死者は死者。既に生を終えている以上、哀れんだところで帰ってくるものはないとドライな思考は軍人が故か。
取り落とされたシミターを拾い上げ、軽くブンと振ってみるも所詮は粗品。すぐに興味を失して放り投げた。
ツバサ「すぐ終わったけど、それでもなんとなく戦闘ってお腹が減るわね」
凛「なんだか釈然としないにゃ」
【現在の満腹度80】
コンマ
1,2,3 ランダム
5,6,4 食料
7,8 宝箱
9,0 階段
判定
>>177
-
魔物との戦いを終え、砂窟の歩き方にも慣れ始めた三人はうろうろと歩き回る。
スケルトンに続く魔物の気配もなく、最上層だけあって平和なものだ。
凛「何か食べ物とかないかなー」
ツバサ「そう都合よく洞窟に食べ物なんてあるのかしら」
凛「んー、食べられる植物とか?」
ことり「あっ、二人とも見て?」
ことりが指しているのは壁面に群生している蔦のような植物だ。
そこには、鈍色のナス…とでも表現すればいいのだろうか。怪しげな色味の果実が連なっている。
凛とツバサは見慣れぬ実に警戒心を抱くが、ことりは平然と素手でもいでみせ、そして齧る!
ツバサ「げえっ…!」
ことり「うんっ、おいし〜♪」
凛「こ、ことりちゃん、大丈夫なの?」
ことり「この実は食べられるんだよ?二人も、はいどうぞ」
-
あけびかな?
-
凛「ほんと…?」
シャクリと。
勧められて恐る恐る食べた凛だが、口の中に広がる素朴な甘みにたちまち笑顔。
凛「おいしい!サクサク食感で、味はバナナみたいな感じだね」
ことり「ね?街では売ってないけど食べやすいんだよ〜。ツバサちゃんもどうぞ♪」
ツバサ「……や、遠慮しとく」
えー?と二人からブーイングを受けつつ、ツバサは頑なに手を伸ばさない。
普段はガサツなようだが、生粋の王都育ち。意外にもデリケートな都会っ子なのだ。
対して繊細なことりは田舎の育ち。かつ穂乃果にあちらこちらへ、大自然の中を引きずり回されつつ育ってきた。
サバイバル能力は見た目に反して高いのだ。
ことり「好き嫌いしちゃダメだよ?」
ツバサ「……考えとく」
【満腹度が20回復】
【現在の満腹度は90】
コンマ
1,2,3,4 ランダム
5,6,7 宝箱
8,9,0 階段
判定
>>178
-
満腹度結構シビアだな
-
ほむまんもあることだし、早いとこ階段発見さえできれば結構進めそうな気もするが
-
凛「あっ、はしご発見!」
先頭を歩いていた凛が走っていく。
砂の足元に一箇所穴が空いていて、はしごが掛けられている。
砂が零れ落ちる穴の縁からは下の階層が見えていて、凛とツバサが順に降り、ことりはその横を翼の浮力でゆっくりと下降していく。
ツバサ「ずるいわね、それ…」
凛「ほんと羨ましいにゃー」
ことり「うふふ。疲れないし、ちょっとお得感はあるかな」
三人が降り立ち、一つ下へ。
様子に大きな違いはないが、地上からの陽光は届かなくなっている。
まだ浅いが、警戒を怠るべきではないだろう。
【階層2】
【現在の満腹度80】
コンマ
1,2 ランダム
3,4 魔物
5,6 食料
7,8 宝箱
9,0 階段
判定
>>179
-
足元の砂は相変わらず。
慣れはしたが、細かい砂は靴の中へと入り込む。
凛「足がジャリジャリして気になるにゃ…」
ツバサ「歩き方がおかしくなるし、マメができないようにしないと」
ことり「ヒールで癒せるとは思うけど、マナは温存したいもんね」
天使化を経て、ことりのマナ総量は飛躍的な上昇を見せている。
ヒールの一度や二度で尽きることはないのだが、ただし温存を考慮するべき理由がある。
ツバサ「トリスタン。一応、呼べるようにしとくべきよね」
ことり「うん…」
王宮地下で召喚契約を結んだ十二卿龍・鋭龍トリスタン。
まだボールスを呼べない花陽とは異なり、ことりは呼び出せるだけのマナを有している。
呼べば魔力が底に近くなるため通常戦闘では呼び出す選択肢に登らないが、決戦兵器的な存在ではある…が。
ことり(あんまり言うことを聞いてくれないし、難しいんだよね…)
凛「にゃにゃあっ!!??」
ツバサ「凛!?」
ことり「凛ちゃん!」
凛の足元の穴が抜ける!流砂だ!
コンマ
偶数 良いイベント
奇数 悪いイベント
判定
>>180
-
偶数で良かった
-
なんか選択肢適当でワロタ
-
西木野王と契約できなかったのが悔やまれるな
-
穂乃果に大自然の中を引きずり回されにワロタ
-
凛「よっ、やあっ!!」
足元が抜けるという不測の事態にも、凛の反射神経はとっさの対応を見せる。
落下しかけた一瞬、穴の縁を靴底で蹴って跳躍!穴の向かい側へと飛び逃れてみせたのだ!
前方宙返りをくるると決めて、降り立ってポーズ!
凛「決まったにゃ!」
ツバサ「び、ビックリしたわ。無事でよかった…」
ことり「流石は凛ちゃん、身軽だね♪」
ズルルと一体の砂を飲み込み、流砂は塞がって再び元の地面へ。
飲み込まれていれば下の階層へ落ちていたのか、それとも抜け出せない砂の牢獄へと嵌まり込んでしまっていたのか…
けれど凛は明るい調子で通路の奥へと視線を向け、歓喜の声を上げる。
凛「あ、宝石が落ちてるよ!」
ツバサ「え、見せて!…って、それは宝石じゃないわね。マナの籠った魔石よ」
凛「へー…高くないの?」
ツバサ「大きな魔石は高いけど、そのサイズだとクズ石ね」
ことり「でも、砕けばマナを少しだけ回復できるんだよ。二人は魔術を使わないし、ことりが貰っておくね♪」
【現在の満腹度70】
コンマ
1,2,3 魔物
4,5,6 食料
7,8 宝箱
9,0 階段
判定
>>181
-
頭突きしてくる店長がいるお店があったり杖や指輪が白紙の巻物があるんだろうか
-
ツバサ「虫が出ませんように…」
ブツブツと呟くツバサ。
悪戯心を閃かせた凛がその背中へと雑草を滑り込ませ、「あっ虫!」と叫ばれ。
「ひゃああ!?」と高く跳ね上がる。
嘘とわかって涙目に凛を睨み、そんなツバサへとことりは尋ねる。
ことり「ツバサちゃんって、蟲龍ベディヴィアと戦ったんだよね。大丈夫だったの?」
ツバサ「うああ…嫌な名前を思い出させてくれるわね」
怖気が立つとばかりに両腕を擦り、ツバサは表情を暗澹と。
ツバサ「カマキリだかゴキブリだかみたいな龍が、斬っても斬っても子供をウジャウジャ産んでくるのよ?うう…悪夢だった…」
凛「んー、でも一人で全滅させたんだよね?」
ツバサ「ん。ムカついたから焼き払ってやったわ」
事もなげに言ってのける。十二卿龍も形無し、無体な話だ。
ことりは苦笑し、そこで目の前に虫の繭を見つける。
ことり「あっ、これは…」
ツバサ「うげえ!出たぁ!?」
凛(ツバサちゃんのリアクション芸笑えるにゃー)
-
モンスターどころか魔王にでも遭遇したような顔で、ツバサは二刀を抜き放って構える。
ツバサ「来るなら来なさいッッ!!」
凛「よしよし、落ち着くにゃー
しかし凛、それにことりは平然と。
なぜなら繭は空。中身が孵化した後の抜け殻に過ぎない。
虫を恐れるあまり、ツバサが早とちりをしただけだ。
繭を見て、ことりはゆっくりと近付いていく。
ちょうど死角に大きな穴が空いているのを確認し、中身が空なのを目にすると嬉しそうに笑う。
ことり「うふふ〜♪今日はついてるかも?」
凛「なになに?いいものがあったの?」
ツバサ「空っぽだろうと気分は最悪よ…」
と、ことりの行動にツバサは目を疑う!!
なんと繭を指でつまみ、ちぎり…
ことり「うん、おいしーい♪」
ツバサ「ひえぁあァ!はあ!?食べたの!?」
-
わたあめかな?(錯乱)
-
ワイルドだろぉ?
-
これはもう立派な鳥類ですわ
-
ツバサの悲鳴を気に留めず、クリーム色の絹糸が束ねられて固まったような見た目の繭をことりは口へと運び続ける。
いや、引いているのはツバサだけでない。凛も流石に顔を引き攣らせている。
凛「ちょっとワイルドすぎないかにゃー」
ことり「うふふ…これはね、わたあめみたいにふわふわしゅわしゅわで甘くて美味しいんだよ♪」
ツバサ「うげえ…正気じゃないわ」
凛「凛も…今回はツバサちゃんに同感」
手を付けない二人を不思議そうに眺めながら、ことりはパクパクと虫の繭を胃袋へ納めていく。
わたあめ…とは言うが、指先が繭をちぎるたびに粘り気が糸を引いているのが嫌でも二人の目に留まる。
ことり「ちなみに…穂乃果ちゃんも大好きなんだ♪」
ツバサ「え、穂乃果さんが…?」
ことり「味覚が違う人同士が一緒になったら不幸になるよね。あっツバサちゃんは残念だったね〜?」
凛(凛知ってるよ。穂乃果ちゃんが絡むとことりちゃんは畜生になるって)
ツバサ「た、食べ、食べられるわ。食べ…」
顔面蒼白、口へと運び…愛は忌避感に勝てず!
ヴォエ!とツバサが盛大に吐き出すまでに、一秒と要さなかった。
【現在の満腹度80】
コンマ
1,2,3,4 魔物
5,6,7 宝箱
8,9,0 階段
判定
>>183
-
某用語をちょいちょいさりげなく入れるのほんとすき
-
ツバサ「うー、まだ口が気持ち悪い」
凛「水飲む?」
ツバサ「……もらっとこうかな」
ペットボトルから少しだけ水を含み、ぐちゅぐちゅと口を濯いで吐き出す。
それを数度続け、やっと一口水を飲む。随分とげっそりしている。
ちょっと可哀想だったかな…とことりが内心に反省を抱いていると…前方。カサカサと乾いた羽音が砂窟に響く。
ツバサ「ま、また…また虫…」
凛「またって、まだ虫は一匹目にゃ。んー、蝉みたいな魔物?冬なのに」
ことり「ツバサちゃん…厳しかったら後ろで休んでてね?」
ツバサ「い、いや、二人に任せっきりも申し訳ないし…」
壁面に張り付いている蝉めいた魔物は、まだことりたちに気付いた様子はない。
階層の浅さから言って、極度に警戒する必要はないはずだが…音波攻撃の類には注意したい。
凛「電気もそこそこ貯まってるし、ここは凛から行くよっ!」
【最速行動が発動!】
【凛の行動を選択してください】
1 雷震にゃ!
2 投げクナイで攻撃!
3 瞬打四連、行っくにゃー!
安価下
-
2
-
凛は袖口、仕込まれた投げクナイを手元へと滑り落とす。
元々かなり器用、暗器の扱いもお手の物だ。
素早く敵へと狙いをつけ、電気を手へと纏わせ…カタパルトの要領で弾き出す!!
王宮地下で亜里沙の危機に、E-ナンバーズの一体を貫いてみせたのと同じ一撃。ただの投擲でなく、その威力は折り紙付き!
凛「いっけー!!」
蝉の魔物が気付くより迅く、雷の速度で一撃が迫る!!
コンマ
01〜40 勝利
41〜85 攻撃成功
86〜00 スキル習得
判定
>>184
-
成功でゾロ目だとなんかあるの?
-
凛の放ったクナイの一撃は鋭く敵の背を穿つ!!
蝉の魔物、その隊長はおよそ2メートル大。
クナイの刃はあくまで袖に仕込めるサイズ、ごく小さいものだ。
それだけならば致命へと至らしめるものではないが…
【スネークアイ発動!】※判定が1つ良いものへと変更されます
凛「ただの刃物じゃないよ!クナイにたっぷり電撃を込めてあるもんね!」
パァン!と何かが弾けるような音。
それは凛の電撃が魔物の全身へと通電を果たした音であり、細胞の隅々に含まれた水分が蒸発した音でもある。
瞬時にして黒焦げだ!
ことり「さすが凛ちゃん♪」
ツバサ「やるじゃない!」
見事に一撃で仕留めてみせ、磁石のようにクナイを引き寄せて収納。
そして凛は技の会得の気配に掌を握りしめる。
凛(なんか、クナイで技を覚えられそうな気がする!)
【次戦以降、クナイ使用時のスキル習得率に15%補正が付与されます】
※技を一つ習得するまで
-
特に無かったはず。あとは成功の範囲内で数値が高いからとか、低いからとかで結果に差異は出ないとか。
-
あったなw
-
基本的には>>572で合ってるんだけど、スネークアイ持ちだけは別で
-
(スキルが増えてきて効果が覚えられないとか今更言えない……)
-
今度スキル一覧作っとくわ
-
二戦目を終え、三人はまだまだ無傷。
どちらも初撃瞬殺、マナ消費もほぼなし。順調極まりないと言えるだろう。
ツバサ「ま、二層目で怪我してるようじゃね?」
凛「もっと深く潜らないとね!」
ことり「強い敵さんと戦った方が技も覚えやすいもんね」
士気は保たれたまま!
もう少しで空腹を感じ始めるところだが、まだ食事よりも先に探索に時間を費やそうと三人は続けて歩き回る。
【現在の満腹度は60】
コンマ
1〜5 宝箱
6〜0 階段
判定
>>185
-
>>576
かたじけない……
-
ツバサ「お、宝箱じゃない?」
通路の脇、壁面が凹んで死角になった箇所には宝箱が隠されていた。
野盗たちが簡単に見つからないようにと隠していたのだろう。
ただ、まだ階層は2。
この浅い層に放置されていた宝にどの程度期待できるかはわからないが…
ことり「一応、ミミックとかの気配はないみたいだよ」
凛「とりあえず開けてみるにゃ!」
コンマ
偶数 凛の武器
奇数 アイテム
判定
>>186
-
凛ちゃんとミミックはみんなのトラウマ……
-
凛「あ、靴だ!」
ツバサ「へえ、雷虎の具足じゃない?珍しい武器よ」
凛「強そうな名前にゃ!」
ことり「二層目にもいいものが残ってたんだね〜」
ツバサ「ううん、強いは強いんだけど…クセがある武器ね」
凛「クセ…って?」
ツバサ「全身のマナをより攻撃に回す武器なの。代わりに回避反応は鈍くなるわ」
凛「あ、そうなんだね…うーん」
ことり「んー…どうなのかな?」
【雷虎の具足】
現在の攻撃成功率に5%補正、回避率にマイナス5%補正が付与されます。
【装備を変更するか、選択してください】
1 変更する
2 変更しない
下3レス多数決
-
1
-
2
-
2
-
2
-
ツバサ「順打四連との相性は抜群よね、一応」
ツバサは実力者として、あくまで冷静に装備者との相性におけるメリットを述べる。
対して、ことりは心配の一心からデメリットを。
ことり「凛ちゃんはとっても強いけど、鎧とかは着てないし…防御が薄くなるのは危ないと思うな」
凛は悩む。
あまり深い思考は得意ではないが、ここは悩みどころだ。
「むむー…」と考え、考えて…具足を宝箱へとしまい直す。
凛「今回はやめておくね。もっと深い層でいいのがあるかもしれないし!」
ツバサ「まあ今のままでも割と火力のある方だし、悪くないと思うわよ」
ことり「安全優先の方がいいよね」
結論を出し、宝箱の元を去り。
この階に行っていない部分はもう残り少ない。
必然的に階段はすぐに見つかり、三人は下の層へと歩みを進めていく。
-
あ持ってかないんだ
-
先ほどの梯子とは異なり、ここから下の層へは人工的な階段になっている。
浅すぎず、深すぎず。野盗たちが本拠として使っていたエリアがこの3層だ。
おざなりにではあるが、足元には薄石が敷かれて足場に。
完全な砂窟ではなくなり、幾分歩きやすさが増す。
だが、人が住っていたのは昔のこと。今は魔物の気配も感じられる。
いよいよ日光の温度はまるで感じられなくなり、ダンジョンめいた雰囲気に三人は気持ちを引き締めた。
【階層3】
【現在の満腹度50】
コンマ
1,2 食料
3,4 ランダム
5,6 ランダム
7,8 魔物
9,0 階段
判定
>>188
-
シュルル…と、擦れるような鳴き声。
全長が10メートルはあろうかという大蛇が三人の前へと姿を現した。
なるほど、このフロアに漂っていた怪しげな気配はこの魔物の物らしい。
これはいい生き餌を見つけたとばかり、大蛇は恐ろしげに大口を開けて牙を見せ…
シャアア!と威嚇。
ことり「ピィィッ!?」
凛「にゃあああ!!」
その様に声を上げて驚く二人。
龍はともかく、こんなサイズの蛇に遭遇するのは初めてだ!
対照的にツバサは不敵。虫でないなら余裕の面持ちだ。
ツバサ「いい蛇革ね!街が近けりゃ革を剥いで売っ払うんだけど…ここからじゃ遠いかな」
七星剣、天羽々斬。二剣を構えて敵を見据える。
その姿に鼓舞され、ことりと凛もそれぞれに戦闘姿勢。
三層目、そろそろ慎重さも持って挑むべきだろう!
凛「まずは凛だよ!」
【凛の行動を選択してください】
1 まずは雷震かな!
2 瞬打四連で行くよ!
3 開幕大技!凛ちゃんサンダー!!
4 またクナイで攻撃!
5 うーん、まずは観察から!
安価下
-
1
-
凛ちゃんが慎重に観察する選択肢あるとは興味ある
-
4でスキル覚えさせてた方が確実だったんじゃ?
-
大蛇は既にことりたちの存在に気付いている。攻撃態勢にも入っている。
が、それでも!忍者である凛の初動は敵に先んじてみせるほどに速い!
体に帯電した電力の一部を掌へと集め、両腕を広げ。
凛「定番から行くよ!『雷震』にゃっ!!」
炸裂音!閃光!
視覚と聴覚を責め苛む指向性の雷光だ!
例えばヒデコが仮想戦でやってみせたようにマナに対する遮断率の優れた盾で顔を覆うなど、事前知識がある上でなんらかの対策を講じなければ回避の難しい初動技…なのだが。
ツバサ「駄目よ凛。蛇は元々、視覚と聴覚に頼ってない」
凛「えっそうなの!?」
ツバサの言う通り、大蛇は怯んだ様子もなく鎌首をもたげ続けている。
シュロロロと異音、温度のない瞳が三人を餌と目す。
ツバサ「皮膚の感覚とピット器官って呼ばれる熱センサーで相手を認識しているのよ。だから雷震は効かないわ」
凛「そうなんだね…まるで蛇博士にゃ!」
ことり(蛇博士…?)
そんなやり取りに区切りが。
大蛇が攻撃を仕掛けてきたのだ!!
まずはその口、牙による顎撃ではなく、長大な体を活かした尾の旋撃!
ことり「避けなきゃ!」
コンマ
ことり
01〜20 負傷 ※防具20%補正
21〜00 回避
凛
01〜30 負傷 ※10%補正
31〜00 回避
ツバサ
01〜25 負傷 ※15%補正
26〜00 回避
判定
ことり>>189
凛>>190
ツバサ>>191
-
ことりは翼で空に舞い、凛は素早く後方へ退避。ツバサは身を低くして下を潜り抜け、三者三様に蛇の尾撃を躱すことに成功する。
それぞれの無事を素早く確認し、無傷に目配せを交わし。
そして各自が行動を開始する!
ことり(サポート?攻撃?)
【ことりの行動を選択してください】
1 『魅了』を。生き物なら効くはずっ!
2 『白の聖縫』で動きに制限を掛けていこうかな。
3 『庇護の羽衣』でどっちかをサポートする?
4 回復に備えて待機してよう。
安価下
-
1
-
ことり(魅了が決まればすぐに終わらせられる。狙ってみようかな)
凛(よーし、今度こそ!)
【凛の行動を選択してください】
1 ここはビリビリキックにゃ!
2 瞬打四連で行くよっ!
3 凛ちゃんサンダー!!
4 クナイを投げてみようかなー。
安価下
-
4
-
4
-
凛(さっき掴んだ感覚を忘れないうちに、もう一回クナイを投げてみよう!)
ツバサ(マナがないと出来ることが限られてるのよねー)
【ツバサの行動を選択してください】
1 いきなり突っ込んでぶった斬る!!!
2 我慢我慢。慎重に、二人の攻撃で生まれた隙に攻撃よ。
安価下
-
2
-
クナイいくない
-
ターン始めちゃうと長引く可能性あるし、今日はここまでで
半端で悪いね
-
毎日お疲れ様です
今回はレズバトルが無くてあんしんします
-
ツバサが我慢したの初?
-
現実離れした身体能力は全てマナによるものかと思ってたけど、ツバサの雰囲気をみるにそういうわけでもないのね
-
マナで身体能力上がるのって凛ちゃんくらいじゃね
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エリチが氷でレール作って槍振り回したりしてるみたいだし、他のキャラもいろいろ小技に使ってるかもね
-
ツバサは爆発の推進力を利用してるでしょ
-
ほのママがマナ封印されてるツバサを見たとこで途方もなく不便だろうにって書かれてるから、身体能力にも影響してるかもよ
-
我慢するって選択肢が出るあたり能力落ちてそうだけど、どうだろうな
とりあえず楽しみ
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まーなー
-
ことりちゃんが繭食べるとか>>1の細かい描写ほんとすこ
-
>ことり「……翼よ」
>ツバサ「えっ?」
>凛「ツバサちゃんじゃないにゃ」
こういう細かいの好き
-
ツバサ「二人に続くわ。先鋒をお願い」
ことり「はい!」
凛「了解にゃっ!」
ツバサは両手に二剣、ゆらりと構えて呼吸を整え、ことりは久々に唱える『魅了』の詠唱を始める。
その二人に先立ち、まず行動に出たのは凛だ。
素早く、かつ電撃を帯びて投げるだけというシンプルな動作は凛のスピードを殺さない。
上層での戦闘で得た感覚。それを頼りに、投擲を構える右腕へと電撃を走らせる。
凛(一度で上手くいくかはわからないけど…自信はあるよ!)
初撃をやり過ごされ、大蛇はとぐろを巻いて次撃の機を待ち構えている。
そこへ!
鋭く振りかぶり、小刃を放つ!!
凛「行けーっ!」
コンマ
01〜20 攻撃大成功
21〜45 攻撃成功
46〜65 回避される
66〜00 スキル習得 ※15%補正中
判定
>>192
-
やったにゃ!
-
腕に電撃を奔らせている。
それは前回の投擲と同じなのだが、そこに少しの工夫を。
全体に雷を帯びるのではなく、親指の側と小指の側、内と外の両側に電気の流れを作るイメージ。
さながら腕は軌道敷。奔る雷はその中に敷かれたレールのように。
凛(前に思い付いたけど、凛の技術が追いついてなかった技…今なら!)
元々、凛はクナイを反磁力で弾き飛ばすことで高速の投擲を実現させていた。それをよりシステマチックに!
大きめのフォームから、腕を鋭く振り抜く!!
凛『凛ちゃんレールガンっ!!!』
-
激しく稲光!!
全力の投擲、そのタイミングに合わせて磁力誘導により弾き出されたクナイは戦慄の威力。
放たれたのと、ほぼ同時。
圧倒的な速度で飛んだ鉄刃は、大蛇の巨躯のなんと上体半分を破裂させて消しとばしてしまう!!!
投じたごく小さな質量でもこれだけの破壊力。凄まじいまでの威力が発生していたのだ!
当然、そんな状態で生命活動を維持できる魔物がいるはずもなく。
大蛇は残された下体の筋繊維を強張らせ、瞬間の絶命に体を脈打たせる。
ことり「凛ちゃん…!すごいっ!」
ツバサ「やっばいわね…その技!」
凛「えへへ!新技完成にゃ!」
実際のレールガンとは大枠で仕組みが異なる。が、マナ操作に肝要なのはイメージ。
当人が納得できていれば、それで問題はないのだ。
凛本人はレールガンという物を知らなかったのだが、前衛仲間の海未とヒデコに未完成の投擲技の相談をした時に技の発想と似通った兵器の存在を教えられていた。
つまりこれは友情からの新技。
それを成立させてみせた満足感に、凛は少しばかり誇らしげに胸を張るのだった。
-
凛ちゃんレベル5だったかー
-
激しく忍者
-
ツバサ「それにしても、二人とも優秀よね。なかなか出番が来ないわ」
剣を鞘に収めつつ、ツバサはそう言って少し暇そうにため息。
そして間を持たせるかのように、クナイを手元へと引き戻している凛に背後から抱きつく。
ツバサ「暇!穂乃果さんの代わりに抱かれなさい!」
凛「や、やめるにゃー!凛にはかよちんというものが!代わりってのもヤダ!」
ジタバタと暴れる二人を慣れた様子で眺めつつ、ことりは内心に安堵を抱く。
ことり(ツバサちゃんはできるだけ戦わせたくないから…)
この世界において、戦闘者たちは皆一様にマナを駆使している。
職業を定めることによって体内のマナ回路の傾向を整理し、例えば筋力、例えば速力。戦闘スタイルに見合うように身体能力を底上げして戦うわけだ。
例えば忍者の凛であれば速度と筋力を主として魔力による底上げが成されていて、
例えば侍の海未であれば刀を取り回すための筋力と、斬守に要される集中力が高められている…と、そういった具合。
魔剣士のツバサは本来であればバランスの良い身体能力の底上げと、魔力値自体にブーストが掛かっていた。
故に、あの爆破による自動防御のような消費の大きい技を継続して発動できたりと破格の高性能を発揮していた。
それが今、マナを絶たれたツバサは身体能力的にはごく一般人…
いや、軍人なため体は鍛えられている。なので剣を取り回すことはできるが、それでも以前には全てが及ばない。
完全な自前の身体能力、技量、経験値だけで戦わなければならない状態なのだ。
-
ことり(それでも強い。だけど…この先の戦いで復活したツバサちゃんの力は絶対に必要だから。死なせるわけにはいかないよね…)
そんなツバサは凛へと背後から抱きつき、肘打ちを食らい、電撃を浴びせられてボカスカと叩きのめされている。
本来であれば圧倒的な強者。かつて穂乃果が義手になり、潜伏していた頃に襲撃された記憶が蘇る。
ことり、ヒデコ、花陽、凛、海未に亜里沙に穂乃果と七人を片手間に昏倒させてみせたほどの力量…
それが今や、成長しているとはいえ凛にぼろ負けするザマ。身体能力の低下は明白だ。
ツバサ「それにしてもお腹減ってきたわね」
凛「あ、凛も!」
ことりの心配を知ってか知らずか、ツバサはあくまで呑気な調子。
自分の強さを信じているのだろうが…
思考を断ち切り、ことりは二人の会話に混ざる。
ことり「ん〜、ほむまん食べちゃおっか?」
【現在の満腹度30】
1 食べる
2 まだ食べない
下3レス多数決
-
1
-
1
-
不思議なダンジョンよろしく食べないまま潜ったら腐ったほむまんになるんだろうか
てことで食べよう
-
ことり「お腹ぺこぺこのまま歩き回ってもいいことないよね。食べちゃいます♪」
凛「凛も賛成!」
ツバサ「ふー、洞窟に入ってから何も食べてないから待ち遠しかったわ」
凛「繭…」
ツバサ「言わないで」
出来立ての温かさはなくなっているが、それでも柔らかな甘みにしっとりとした生地は間違いのない老舗の味だ。
三人はありがたく味わい、空腹をそれなりに満たして探索を再開する。
【現在の満腹度60】
コンマ
1,2 食料
3,4,5 ランダム
6,7,8 ランダム
9,0 階段
判定
ttp://yomogi.2ch.net/test/read.cgi/mog2/1448879442/
>>194
-
凛「なんだか住んじゃえそうなぐらいの雰囲気だねー」
ことり「野盗さんたちはいつ頃まで住んでたのかなぁ?」
ツバサ「ええと、この地域の野盗が討伐されたのは私が軍に入る数年前だったはず。まだ10年は経ってないんじゃないかしら」
壁床天井と砂土だらけの上2層とは異なり、このフロアはかつて居住区であったことが納得の構造。
簡易ではあるが木造りのドアで部屋を仕切ってあったり、朽ちた簡易ベッドなどが生活の名残を感じさせる。
ドアなどがあるため死角が多くなっていて、バッと魔物や幽霊の類が現れるのではないか!
そんな不安に駆られながら調べ回るも、先ほどの蛇以外に動くものの気配はない。静かなものだ。
と…訂正。動くものはあった。
比較的荒れていない部屋が一部屋。そこにまだ動いている時計が置かれていた。
ツバサが寄り、値打ちものかと手に取るが廉価品。
「ふぅん…」とつまらなさそうに置き直したところで、凛が大声をあげた。
-
凛「缶詰にゃ!」
ツバサ「でかしたわ!パン缶にシチュー缶…最高ね!」
ことり「わぁ、ほんとだ♪えっと…ううん、消費期限が一年以上過ぎてる…」
ツバサ「缶詰めってのは表記より長持ちするものよ。食べましょう!」
ことり「でも…大丈夫かなぁ…」
凛「凛は二人に任せるよ」
先ほどとは対照的。
都会っ子ツバサは文明の利器を信じている。缶詰めなら多少経年していようが食べられると確信している。
対して田舎娘のことりは果実や虫の繭を食べることを厭わないが、缶詰めの状態には懐疑的に眉をひそめている。
凛は静観の構え。まんじゅうを食べたばかりだというのも影響して落ち着いているのだろう。
とりあえずで開けてみる。
中身の見た目や匂いは…大丈夫なようにも思えるのだが。
安全性は五分五分と言ったところか。もし食べられたなら、三人の腹を満たして30ほどの満腹度を得ることができるだろう。
しかし駄目なら…胃腸へのダメージは免れないが。
【現在の満腹度50】
【行動を選択してください】
1 食べてみよう
2 ううん…やめておこう?
下3レス多数決
-
1
-
2
-
2かな
-
2
-
食えるやろ…洞窟の中とか最高の保存状態やない?
-
多分、コンマ判定だから…(小声)
-
たぶん食えるかはコンマ判定でしょ
-
ことり「うーん。やめておこう?お腹壊したら大変だし…」
ツバサ「えーっ」
凛「おまんじゅう食べたばっかりだよ。我慢しなくちゃツバサちゃん」
ツバサ「不服だわ。まあ、でも天使の翼を生やしてる子に言われるとそれが正しいような気もするし…」
結局、ほんの若干の未来視能力を有していることりの選択を前にツバサが折れる形となる。
未来視は常に発動しているわけではなく、海未の襲来の予測以外をはっきり見たことはないのだが、それでもツバサも胃腸を壊したくはなかったようだ。
不承不承ながらに立ち上がり、探索を再開する。
【現在の満腹度50】
コンマ
1,2,3 食料
4,5,6,7 ランダム
8,9,0 階段
判定
ttp://yomogi.2ch.net/test/read.cgi/mog2/1448879442/
>>195
-
ツバサ「おっと…」
一つの部屋を開けた瞬間、先頭のツバサが素早く剣を抜き放った。
敵か!
後続のことりと凛も身構えるが、ツバサの表情を見るに相手を測っている様子。魔物ではないらしい。
ツバサ「貴方、何者?」
声を掛ける。
脇からことりと凛も覗き込むと、そこには大荷物を抱えた怪しげな老人が佇んでいた。
「物々交換は如何かな?」
ことり「物々交換、ですか?」
「そう。何かいらないものがあれば、交換して差し上げよう」
ツバサ「商人?とりあえず敵じゃないのね」
鞘へと剣を収め、ツバサは考え込む。
ツバサ「いらない物ねえ…」
凛「あ、さっきの魔石はどう?」
ことり「えっと…」
懐から取り出し、老商人へと見せる。
商人は目を細めて品定めをして…
「手榴弾一つと交換じゃな」
ことり(手榴弾かぁ…マナを少し回復できる魔石と、どっちがいいかな?)
手榴弾に魔石、両者ともに使い捨て。考えどころだ。
【行動を選択してください】
1 魔石→手榴弾で交換
2 やめておく
下3レス多数決
-
1
-
2
-
凛ちゃんの練習になりそうだし1
-
ことり「交換してもらおうかな?」
ツバサ「いいと思うわ。一発きりだけど、それでも攻撃オプションが増えるのはいいことよ」
ことり「うん、それじゃあお願いします」
「ふむふむ、毎度あり」
【魔石を手榴弾に交換しました】
ことり「誰が持とうかな?」
凛「凛は投げるの得意だよ!」
ツバサ「攻撃手段に乏しいことりや私が持つって選択肢もあるけどね」
【持たせるキャラを選択してください】
1 ことり
2 凛 ※10%の攻撃成功補正が掛かります。
3 ツバサ
安価下
-
2
-
2
-
ことり「ん〜…うん。やっぱり得意な凛ちゃんに持っててもらうのがいいと思う」
凛「凛が持ってていいの?ありがとう!大事に使うね!」
一発きりの爆弾を手渡し、他に交換できるものはないかと考えるが必需品しか持っていない。
水は商人もふんだんに持っているようで、交換の対象にはならなかった。
「今日の取引はここまでかね」
ことり「うーん、残念だけど…」
「私はこの辺りの洞窟やらを頻繁にうろついている。また会えば、その時はよろしく…」
そう告げて、去ろうとした老人がふと振り向く。
「上等な和菓子なんかも好みだよ」
ことり「あ、ほむまん…」
またダンジョンへ潜る時は、ほむまんの温存を考慮に入れてみるのもいいだろう。
三人は商人と別れ、フロアの残りエリアを探索する。
【現在の満腹度40】
コンマ
1〜5 食糧
6〜0 階段
判定
ttp://yomogi.2ch.net/test/read.cgi/mog2/1448879442/
>>196
-
ことり「あ、階段♪」
ツバサ「なかなか見つからないもんね、階段って」
凛「結構歩いてまたお腹減ってきたにゃ〜」
口々にとりとめもなく喋りつつ、舗装された階段を下へ。
この4層までがかつての居住区。パッと見は代わり映えしないのだが…
ツバサ「んー、魔物が何体かいそうね」
凛「うん…ピリピリくるよ」
ことり「気を付けなくっちゃね」
そろそろ魔物も強力になり始める。
同時に、宝箱にも少し期待が持てるようになる頃だが…
なんにせよ、警戒が必要だ。
【現在の満腹度30】
コンマ
1,2 魔物
3,4 食料
5,6 宝箱
7,8 魔物と食料
9,0 階段
判定
>>198
-
魔物の気配に気を張りつつも、今のところは遭遇せず。
部屋を一つ一つ確認しながら進んでいく中、三人はいよいよ空腹に襲われていた。
凛「うー、もう凛はお腹が限界になってきたよ…」
ツバサ「空腹で倒れました〜なんて勘弁だし、そろそろ撤退ムードかしら?」
ことり「あっ!」
部屋の片隅の書棚、その木材が朽ちた部分へと目を向け、ことりが大発見とばかりに駆け寄っていく。
書棚の片脇に木の洞めいた穴が空いていて、ことりはその中のスペースへと無造作に指を突っ込んでみせる。
そして何かを取り出し、口へと放り込み…咀嚼、咀嚼。
もうツバサには嫌な予感しかない。
表情筋を強張らせながら、ことりへと問う。
ツバサ「……一応聞くけど。何食べてるの?」
ことり「ん?」
-
振り向いたことりの口元、もごもごと動く可愛らしい口からは何かの幼虫がはみ出している!!
白くて丸々太り、うねうねと蠢く…嗚呼!!
ことり「うーん、例えるなら…ちょっと土臭いカシューナッツみたいな味かな」
ツバサ「例えてくれなくていいわよ!!もういやあああああ!!!」
ことり「ツバサちゃん、虫さんは貴重なタンパク源です」
ツバサ「来ないでぇ!せめて飲み込んでから来て!!」
凛「あ、インスタントラーメン見つけたにゃー」
結局、三人は凛の見つけたインスタントラーメンをそばに置かれていた携帯コンロと小鍋で煮込み、胃袋を軽めに満たすことに成功する。
消費期限内だったあたり、近年の冒険者が残していった物なのだろう。
ツバサがことりを見る目がやたらに畏怖めいているのは暫くの間解消されそうにないが、まあそれはそれとして探索続行だ。
【現在の満腹度50】
コンマ
1,2,3 魔物
4,5,6 宝箱
7,8 魔物と食料
9,0 階段
判定
>>199
-
ワイルドすぎる
-
幸運は続くもので、凛がインスタントラーメンを見つけた物陰のその奥。
凛「あ、宝箱があるよ!」
ツバサ「へえ!開けてみましょうよ」
ことり「んー、ミミックでもなさそうだね♪」
まさに僥倖、開けてみるしかないだろう!
喜び勇んで蓋を押し開け、そこには!
コンマ
01〜25 ことりの武器
26〜50 凛の武器
51〜75 凛の防具
76〜00 アイテム
判定
>>200
-
冒険者?の残していった凛ちゃんラーメン…
-
凛ちゃんラーメンかどうかなんて書いてないだろ!いい加減にしろ!
-
凛ちゃんラーメンを木久蔵ラーメンみたいに言うのはNG
-
よくネタにされてるけどそんなにアレだったの?
ラブライブハマった時にはもう近場のコンビニに置いてなかったんだよね
-
俺は好きだったよ
-
羽が生えて芋虫啄むとかガチの鳥じゃないか…
-
天使(野鳥)
-
ことり「あ、衣かな?」
ツバサ「えーっと、『転雷の衣』だったかしら。雷猫族の装備品よ」
凛「わあ!これとっても使いやすそう!」
【凛の防具が『転雷の衣』に変更されました(上位互換品のため、自動的に装備されます)】
※物理10%補正、魔術を15%で雷へ変化させ、帯電します。
凛「ちょっと強くなった感じがするよ!」
ことり「はぁっ…新しい装備の凛ちゃん可愛いっ♪」
ツバサ「これでとりあえず潜った甲斐があったわね。さ、探索続けましょ!」
【現在の満腹度40】
コンマ
1,2,3 魔物
4,5,6 魔物と食料
7,8,9,0 階段
判定
>>201
-
相手の魔術を雷にして自己強化できるってこと?
-
>>657
それで合ってる
相手からの魔術を15%無効化
帯電状態を回復って捉えてもらえれば
-
ツバサ「ハシゴ大発見!!」
凛「でかしたにゃ!ツバサちゃん!」
魔物の気配漂うフロアで、三人は幸運にも早期に下層への道を見つけることに成功する。
これで4層は突破。一日で5層目までの到達はなかなかの成果だろう。
ことり「ふむふむ…よし、この階も階段までの地図完成〜♪」
ことりは手元のメモ帳に簡易の地図を書き付けながら進んでいる。
歩きながらにも関わらず器用なものだ。次に探索するときはここまでの道を迷わずスムーズに来ることが可能となる。
さて、先の回ほど経験を詰めて宝も良質な以上、この階に留まる理由はもうない。
三人は早々に下への梯子を下っていく。
【階層5】
【現在の満腹度30】
コンマ
1,2 魔物
3,4 罠
5,6 ランダム
7,8 ランダム
9,0 階段
判定
>>203
-
どもども
この階層でこの強さなら更に奥はかなり使えそうやね
-
段々選択肢が厳しくなってきたにゃ
-
ちなみに、にこまきのぞえれの四人組が財宝の洞窟行ってたらこんな感じだったのかな?
-
次きた時に洞窟内の構造が変わってるとか・・・・ないよね?
-
5層。
生活区域を過ぎ、再び洞窟からは人工の色が消える。
ただ、上の砂窟とも様子は異なり、より硬い地層をくり抜いた壁面はなにかテカテカとした質感を放っている。
ツバサ「この大きな巣を作った怪物蟻たちは、巣の壁面を補強のために体液で塗り固めるのよ。それで光沢があるってわけね。うう、ゾッとするわ…」
ことり「なるほどぉ」
凛「ツバサちゃんってアホなわりに博識にゃー」
ツバサ「……反論する元気もないわ」
つまり、よりプリミティブな状態で残っているのがここからの層というわけだ。
人が踏み入れた形跡もかなり減る。となれば、強力な魔物の出現に警戒するべきだろう。
少し歩き、周囲を見渡し…ことりが低い位置に不審な穴を発見する。
ことり「この穴は…?あ、魔石だ♪」
凛「ほんとだ!さっきのより大きいね!」
ツバサ「っと、待ちなさい。この穴は多分マンイーターの巣よ」
凛「マンイーター…って?」
ツバサ「巨大なネズミみたいなモンスターなんだけど、名前でわかるでしょ?人食いなのよ」
ことり「んん…人食い。怖いなぁ」
凛「猫がネズミに齧られるのはごめんにゃ…」
ツバサ「割と強いモンスターだから、魔石を取るかどうかは慎重にね」
【行動を選択してください】
1 魔石を取る ※50%でマンイーターとの戦闘に突入します。
2 取らずに通り過ぎる
下3レス多数決
-
2かな
-
1
-
先進みたい2
-
1
-
1
-
>>662
また別で考えてたけど、機会があったらそっちのやり方もどこかで使うよ
-
あれ?倒したモンスターを食べれば修行も食事もこなせて一石二ちゅんじゃね?
-
ことり「行こっか。魔石がとっても必要ってわけでもないし」
凛「だよね、大ネズミはちょっと怖いよ」
ツバサ「変な菌を持ってたりするしね。戦いたくないから賛成よ」
三人は穴からゆっくりと離れる。
特に反応はなく、気付かれずに済んだようだ。
いよいよ空腹も深刻、できれば階段を見つけ出し、下へのルートを少しでも確保しておきたいところだが…
【現在の満腹度30】
コンマ
1,2 魔物
3,4,5 罠
6,7,8 ランダム
9,0 階段
判定
>>205
-
>>672ミス
満腹度30→満腹度20に訂正
-
マッピング熱いな
-
ぐう、とことりの腹の虫が鳴いた。
その音がかなり響いてしまい思わず赤面しかけるが、すぐさま二つ。グウゥ…と似たような音が続いた。
ことり「んー…」
凛「うう…」
ツバサ「…お腹が限界ね。みんな揃って」
もう空腹に倒れずに引き返せる限界ギリギリのラインへと達しかけている。
今日はここまでにして帰ろうか、と気持ちを傾け始めた三人の目に、怪しげな極彩色が飛び込んでくる…
凛「きのこ…毒々しいにゃー」
ことり「美味しそう!…とは、さすがにならないかなぁ」
ツバサ「はぁ、とんだゲテモノ祭りね…虫よりはマシだけど」
丸々と肥え太った謎のキノコ。
驚くべきことに、膝下ほどに達するサイズを誇っている。
赤の傘に黄色の斑点模様、おとぎ話の森に生えているようなあの感じとでも表現すればいいだろうか。
もし、これが食用なら…胃袋をそれなりに満たし、探索を続けることもできるのだが。
知識豊富なツバサも知らないキノコらしく、身の安全は全く保証できない。
ことり(どうしよう…)
【行動を選択してください】
1 物は試し。食べてみよう!
2 や、やめておこうかな?
下3レス多数決
-
1
-
2
-
2
-
1
虎穴に入らずんば虎児を得ず
-
基本的に地方の人は自分で育てたならいざしらず
群生したキノコは危険だから食べないと言う
それは都会で困窮したホームレスは怪しい食べ物には手を出さない原則に通じる
ので2
-
知ってるか知らないかの知識判定はないんだな
-
ことり「やめとこう…かな」
苦渋の決断を下すことり。
こんなものを口にしようかと迷うほどの空腹の中、割に正常な判断を下したと言えるだろう。
凛とツバサもことりの選択に安堵したようで、それでも口を出さなかったあたり、やはり酷い空腹だったのだろう。
さて、このフロアにもう食べ物の可能性は見出せないような、そんな予感を三人は同様に抱く。
未来予知などではなく、飢餓に瀕した生命として研ぎ澄まされた勘だ。
となれば、今の腹の減り具合からして次が本日最後の行動だろう。
少しでもマッピングを。可能であれば階段を!
祈りつつ、空きっ腹を鳴らしながら探索へと踏み出す!
【現在の満腹度10】
コンマ
1,2,3 魔物
4,5,6,7 罠
8,9,0 階段
判定
>>206
-
ことり「階段っ!」
凛「やったにゃー!」
ツバサ「ナイスよことり!」
三人は手を取り合って喜び、ことりが階段までの地図を書き付けたのを確認して即座にUターン!
【現在の満腹度0】
頭がクラクラするほどの空腹、泣き通しの腹の虫を刺激しない程度の早足で、オトノキ村までの帰路を急ぐ!
道中、あまりの空腹に耐えかねたツバサは号泣嗚咽、吐き戻しそうになりつつ虫の繭の残りを口に詰め込むことになるのだが、その場面についてはあまりに凄惨なため割愛させて頂く。
【本日の成果・洞窟6層入口まで到達!】
-
海運王の刺客が亜里沙にバラされたシーンよりキツいのかよ…
-
饅頭やカップ麺で一日持たない超悪燃費ガールズ
-
戦闘にはエネルギー使うんだよきっと…
-
今までの冒険をこの探索の満腹度で分析するのやめろ
-
倒した敵料理できるptメンいればいいんだ!
-
ほむまんはともかくラーメンは3人分なかったと考えれば
1人分を3人で分けて食べたとか
-
…
南部、西木野王の要塞。
かつて龍との戦いに備えて築かれた堅固なる古城、それが今や“十二卿龍ガウェイン”の器である西木野王の居城なのだから皮肉なものだ。
国家予算を注ぎ込んだ改修改築を施され、最新鋭の軍備を整え、天使への反抗、迫る滅びを打ち砕く牙城としての威容を誇っている。
そんな大城の深奥、静謐な一室。
テラスに通じる広い窓は開け放たれていて、純白のカーテンは柔らかに夜風を孕む。
蒼月の光が差し込み、室内…
眠る少女と、その髪を撫でる少女。二人の姿を照らし出す。
眠っているのは絵里。
ランスロットを宿してから恒常的に浮かべている厳しい眼差しは今はなく、ゆったりとした寝間着に身を包んで安らかな寝息を立てている。
その身には、つい数日前の“隠れ里コイズミ”での戦闘で負った傷跡が残されている。
連戦の最後、花陽やボールスらとの戦いで負った傷は癒えた。
だがその前の戦闘相手、里の住民であるアスモデウスの毒を持つ槍、“獄槍グランサリア”により付けられた傷が酷く膿み、未だに疼きを残していた。
痛みに眠れぬ日々を過ごしていたのが、ようやく今眠りに就くことができたのだ。
その絵里は、膝枕に頭を預けて眠っている。
指が頬を撫で、「エリチ…子供みたいやね」と愛しげな呟き。
膝を貸しているのは希だ。
-
デーデッデー!
-
秘密のブランコが揺れだした
-
希も同様、身を締め付けないゆるやかな寝間着姿。
コイズミでの戦いで見せた狂気凶笑は見る影もなく、以前の希その人であるかのように穏やかな面持ち。
だが…闇の反動を恐れ、今まで闇術の使用を最小限に抑えてきた希。
それが急激にちかを解放、連発に次ぐ連発。
精神の磨耗は著しく、こうして安らかな一時を過ごしていても脳内には怨嗟の嵐が吹き荒れている。
あんじゅが推測した通り、希の中にもアバドンのような怪物は潜んでいる。
その存在は常に、彼女の全てを蹂躙せんと力を溢れさせていて…
黒の激流の中、流されないよう必死に枯れ木にしがみついている。例えるならばそんな状況だ。
耐えられているのはひとえに本人の精神力と、こうして傷だらけ同士で身を寄せているからこそ。
わかっている。このままでは長く保たないと。
それでも…今できることは折れず、諦めず、運命の転換点を待ち続けることだけだ。
白く清廉、上質なベッドに二人寄り添い、眠る絵里をあやすように、希は小さく歌を口ずさむ。
希「二人きりの花園で眠りに就く…」
海未「あの、私もいるのですが」
-
海未ちゃんはどこへ行っても3枚目だなあ
-
公式が2.5枚目だからね、仕方ないね
-
希「やあ、ごめんごめん。忘れてたわけじゃないんよ?」
そう言って笑い、希は優しい手招きを。
希「海未ちゃんもおいで。ウチらに溺れてみ?」
海未「お、溺れ…破廉恥です!」
顔を赤らめそっぽを向く。
が、どこかコミカルなその仕草には希と絵里、二人への親愛が溢れている。
海未は二人と異なりまだ昼の軍服のまま、上着一枚だけを脱いだ白シャツ姿だ。
窓辺、月明かりに外を眺めていた。
腰には村正を帯びたままだが、やはり表情には穏やかさが垣間見える。
コイズミでの戦闘では終始圧倒、闇の負荷に耐えきれずに屈しただけ。
そのためか、絵里に希の二人に比べれば随分と体調に余裕がある。
精神も比較的安定していて、それは闇のマナの根源が村正であることに起因している。
内面のマナを弄られ増幅させられている希とは異なり、海未は大容量の闇をいわば外付けされているような状態。
絆の深い人間との戦闘で追い込めば、あるいは…
ふと、海未は希の歌に興味を抱く。
海未「今、口ずさんでいた歌は…何の歌ですか?」
希「うん。可能性の歌…とでも言えばいいんかな」
-
希と海未に関するヒントか
-
海未「可能性?ですか」
希「海未ちゃんは物知りだから、パラレルワールドってわかるやろ?」
海未「ええ。似て非なる世界、ですね。簡単に言えば」
希「そ。それで、今のはそんな平和な世界でウチとエリチが歌ってるかもしれない歌」
海未「??、パラレルワールドの…それを何故、希は歌えるのです?」
希「そりゃまあ、ウチはスピリチュアルガールやし」
ピンと指を立て、希は悪戯な笑みを。
希「その世界ではね、みんなでアイドルをやってるの。四騎士のエリチが以外の三人がライバル!ヒデコちゃんたちはサポートに回ってくれてるんよ」
海未「あ、アイドルですね?」
希「もちろん海未ちゃんもね。短いスカートで頑張ってるんよ」
海未「希の話は時々私を困惑させます…」
そう返しつつも、海未はどこか楽しげだ。
そんな世界があってもいいな…と、明日をも知れない身だからこそ、強く思える。
海未「穂乃果やことりのアイドル姿。是非見てみたいですね」
そう言って、椅子に掛けていた軍服の上着を羽織る。
「少し、歩いてきます」と告げて部屋を出た。
-
地味に誤字ってるから>>698訂正
海未「可能性?ですか」
希「海未ちゃんは物知りだから、パラレルワールドってわかるやろ?」
海未「ええ。似て非なる世界、ですね。簡単に言えば」
希「そ。それで、今のはそんな平和な世界でウチとエリチが歌ってるかもしれない歌」
海未「??、パラレルワールドの…それを何故、希は歌えるのです?」
希「そりゃまあ、ウチはスピリチュアルガールやし」
ピンと指を立て、希は悪戯な笑みを。
希「その世界ではね、みんなでアイドルをやってるの。四騎士のエリチ以外の三人がライバル!ヒデコちゃんたちはサポートに回ってくれてるんよ」
海未「あ、アイドルですか?」
希「もちろん海未ちゃんもね。短いスカートで頑張ってるんよ」
海未「希の話は時々私を困惑させます…」
そう返しつつも、海未はどこか楽しげだ。
そんな世界があってもいいな…と、明日をも知れない身だからこそ、強く思える。
海未「穂乃果やことりのアイドル姿。是非見てみたいですね」
そう言って、椅子に掛けていた軍服の上着を羽織る。
「少し、歩いてきます」と告げて部屋を出た
-
平行世界でもことりちゃんは天使だし英玲奈さんはロボットだよ
-
城内の夜はひたすらに静かだ。
兵力の中心は無駄口など叩かぬ機械のような精鋭部隊に、本当に機械のE-ナンバーズら。
くすりとも笑わない西木野王の姿を反映するかのように、ひたすらに張り詰めて冷たい。
読書や鍛錬には好環境。
昔から海未にとって静寂の夜は心地の悪いものではない。
ただ、それは昼に穂乃果やことり、雪穂たちと楽しく賑やかな時を過ごしていたからであって…
海未(……やめましょう。惰弱な発想です)
洗脳を施されている海未の心は、穂乃果やことりのことを極力考えないように遠ざける。
大好きな二人のことを思い出せば、精神の二律背反に苦しめられることになる。
きっと、防衛本能なのだろう。それが、アイドルだとか…
希の話のせいで、二人や仲間たちの笑顔を思い出してしまい脳がズキズキと痛む。
心を鎮め、夜風に吹かれつつ庭園を歩き…
人影。レガリアが月光に光る。
海未「……陛下」
西木野王「散歩かね」
-
海未は少し驚く。個人に対する声掛けなど、本当に稀だからだ。
今は機嫌が良いのだろう。
だが、それほど海未に興味を示している風でもない。
王にとっての海未は四騎士の代替品、手駒に過ぎない。気まぐれに声を掛けた…それだけだろう。
西木野王「娘の…一つ上だったな。君の年頃は親に反抗したくなるものなのか?」
海未「私は、反抗期はなかったかと…いえ、私なりにあったのかもしれません」
王はおざなりに頷く。
別に冴えた答えを求めていたわけでもないのだろう。
ただ…少し、ほんの少しだけ、娘のことを考える人間味を見た気がする。
海未(器にしようとしておいて、人間味も何もないとは思いますがね)
王は静かに天を仰ぎ…
右腕が月光を妖しく照らし返す。
王宮地下の戦いで英玲奈に断たれた腕を、最新鋭最高級、技術の粋を詰め込んだ兵器へと置き換えたのだ。
結果として、力を増している。
西木野王「オトノキ村への侵攻、星空凛の確保。私も出るとしよう」
海未は静かに跪き、頭を垂れて御意と示す。
愛する生まれ故郷への侵攻に、内心の葛藤を抱きながら。
海未(穂乃果、ことり。私は……)
-
今日はここまでで
-
乙!
いっつもほんと面白い
-
乙
この国王が動くときってろくなことないんだよな・・・(国王本人にもある程度返るけど)
-
高坂夫妻に顔面アートにされなきゃいいが…
-
>>1乙。
ことりちゃんの成長次第ではツバサの枯渇を解除出来るんちゃう?
的がわざわざ殴られに来てくれてるんやから、ちゃんと凹ましてやらな失礼やで。
-
そうでんな。
ことりはんが成長してくれましたら、
ぎょうさんバフとデバフ覚えてくれそうでんがな
ほな国王しばくの楽しみにしてますさかい
-
せやな
-
毎日更新おつですでまんがな
-
>>1乙
しかしよくもまぁこれだけの武器や防具やスキルのコンマ補正を把握しこなせるなと思う
-
>>706
まーた顔をぶん殴られてしまうのか
-
よく馬鹿にされてるけどガウェインってコンマがなければかなり強敵だったよな
-
この世界はコンマが全て
-
まあ、西木野王は余計なことしたり言ったりして暴走穂乃果や全盛期ツバサに一撃でソーイっされたり
順番は前後するけど理事長にいいとこ取られたり、(選択肢の関係で)穂乃果を選んだことりの意志を尊重したり親としての格の違い見せられたりして相手にされなくなった末に
なんか小者なこと言いながら王都丸ごと火の海にしちゃった印象が強いんだよなぁ・・・
-
敵に召喚師の花陽がいないと分かっての強気な態度に草
-
小物なのに強いってバルバトスみたいだな
-
唐突にヒデコ章みてて思ったが
穂乃果の中のアークトゥルスって
ARMSって漫画の主人公の中にいるジャバウォックを連想させるな
-
これたぶん日中はダンジョンもぐってるんだし凛ちゃん襲うなら夜間になると思うが王様大丈夫か?
-
顔面をほむまんにされるよ
-
朝イチでくるんじゃない
-
寝坊して遅刻する西木野王
-
ほんとお前ら王様好きだな
-
西木野王愛されてるな
リリホワ+絵里の新四騎士も見てみたいところではある
-
早く西木野王殺そうぜ!
-
西木野王のCVはきっとテラコヤス
-
ツバサのリアクション芸人感大好き
繭食べてんの超見てえ
-
さっさとトリスタンと仲良くなってレズバトルしないと死人が出そうだな
-
どうしよ
これから日の出を見る度に、レガリアを掲げ高らかに笑い声を上げる西木野王が思い浮かべてしまうわ…
来年は嫌な初日の出を迎えそうだ…
-
2ch全体が鯖落ちしてんね
コンマ判定できないな
-
復活してるぞ
-
凛「おかわり!」
ツバサ「おかわり!」
箸と食器がカツカツと当たる音、ハグハグと白米を無心に掻き込む音がせわしなく響く。
煮込みハンバーグを一口。ポテトサラダをパクリ。続けてご飯の塊を口へ放り込む。
居候の身だからとおかわりに躊躇はない。
高坂夫妻はそんな遠慮を感じさせてしまうような狭量な大人ではないし、ほのママはもちろん、ほのパパも寡黙ながら、よく食べる子供は好きだ。
が、今日の凛とツバサの食欲は半端ではない。
要求通りにご飯をよそい直してあげながら、ほのママは胃袋がはちきれるのではないかと心配を。
あの無口なほのパパまでもが(大丈夫なのか)と言わんばかりの目をしている。
そこへことりもおずおずと茶碗を差し出して…
ことり「お母さん、私もおかわり…」
ほのパパ「…!?」
ほのママ「ことりも四杯目!?あなたたち、どれだけお腹空かせてるの…」
-
ゴハンガタケタヨォ〜♡
-
コンマ判定入れようと思ったらまた鯖落ちてるっぽいな
仕方ないからちょっと時間空くよ
-
なんか全鯖落ちてるみたいやね
-
さっきから復旧したり落ちたり繰り返してるからしばらくは不安定やろな
-
いまんとこ復活してるけど次いつ落ちるか・・・おのれ西木野王!(違う)
-
子供たちの中では割に少食な方のことりも今日の食欲は旺盛。
実のところ、繭だ幼虫だと今日一番食べているのはことりだ。光翼を出しっ放しにしているは割に腹が減るのかもしれない。
ツバサは皿のおかずを平らげたが、立ち上がりセルフで味噌汁を注ぎ直して漬物と一緒にご飯を胃へと流し込む。
凛は花陽が乗り移ったかのように、梅干しで一杯、海苔で一杯と白米を存分に楽しんでいて、ようやく食事が終わる頃には翌朝、昼までの分を見て炊いていた炊飯ジャーの中身がすっかり空になっていた。
食器洗いを手伝い、食後のゆったりとした時間…
の前に、三人は屋外へ。
新たな力を得るため、今日の戦いで得た経験のおさらいだ。
ことり「ことりは何を練習しようかなぁ」
【ことりの行動を選択してください】
1 攻撃系の術を練習しようかな ※習得率70%
2 サポート術を増やしたいなぁ ※習得率50%
3 状態異常回復が欲しいかな? ※習得率60%
4 上位回復術を狙ってみよう! ※習得率30%
習得率の低い術ほど強力です。
安価下
-
3
-
>>1に聞きたいんだけど
花陽達が侵攻前までコイズミにいた期間は凛組では日々の練習で終わりなのかな?
今はもう既に凛組ではコイズミ襲撃後の時間軸を過ごしてるってこと?
-
それは気になるね
だって二か月もあったんだからヒデコがレズ堕ちしてしまったようなモンなんだし
-
>>740
なんか変な日本語だな
最初に時間軸は後って書かれてるぞ
-
てかまた落ちてるし
-
ことり「よーし…状態異常回復の練習をしちゃいます!」
背中から対翼が展開。
かつては自我を失しかけたほどに強力な人外の能力だが、ことりはオトノキ村に逃げ延びてからの二ヶ月。
その力を制御するための訓練を繰り返し、そして諸々のデメリットを克服している。
故に、使用にリスクはない。
ならば、その能力を存分に活かしていくべきだろう。
弾矢からの自動防御、そして魔力の増幅効果。
ことり(今のことりなら覚えられるはず…)
コンマ
01〜60 スキル習得
61〜00 失敗
判定
>>207
-
また落ちちゃってるなぁ…
-
今日はやめとけば?残念過ぎるけど
大澤が暴れてるし
-
また落ちたのか、だるいな
暇だし今までの話でわかりにくかった部分とか質問があれば答えるよ
>>740
時系列は他三つの後
二ヶ月間でことりは天使化の制御、凛は基礎体力アップ、ツバサは封印克服を目指して修行してたよ
-
お言葉に甘えて質問したい。
トリスたんってこの2ヵ月で何回か出してた風な話してたけど、そのときはどれくらいの意志疎通がとれてたのか教えて貰えたりします?
-
あ、また復旧したか
-
ことり(毒に麻痺に…色々な異常を治す力を!)
念じ、白い光を手元に集める。
力が白砂のごとく掌から溢れ…!
ことり「あっ…」
集めた力が拡散してしまう。
手応えは悪くなかったのだが…失敗だ。
実母、理事長がツバサへと施した封印術。
危険だと明言した相手へと天使の長が施した封印を付け焼き刃の術で簡単に解けるとは思っていないが、それでも解除の足掛かりにできればと思っていたのだが…
ことり「うーん、また今度試してみよう」
【状態異常回復の習得率に10%の補正が付与されました】
-
>>742
>>747
なるほど、ありがとう!
-
質問系は今日の更新が一段落した後に答えるから待っててな
-
ヒデコの修行に幻影として参加した凛ちゃんに
記憶のフィードバックを少し語ってもらいたい
-
夕食を若干食べ過ぎた感に胃をさすりながら、凛はピョンピョンと跳ねつつ膝を曲げ伸ばしする。
両肩をぐいぐいと捻り、背を反らしてストレッチ。
凛は自らの課題を身体能力だと位置付けている。
天性のスピードはズバ抜けているが、まだ幼いがために筋力などに劣る。
上位職の能力補正で諸々をカバーしてはいるが、脆さはパーティーに危機をもたらす可能性があると認識している。
龍皇教団の地下迷路にて、ミミックとの戦いで危うく死の境に追い込まれたのがその象徴だ。
もっと強くならなきゃ!
そう認識を強く持った上で、思い悩む。
凛「何の練習をしよっかなー」
【凛の行動を選択してください】
1 攻撃技を増やそう! ※55%
2 サポート技とかも欲しいよね ※65%
3 防御技を覚えるにゃ! ※35%
安価下
-
>>753
凛知ってるよ、それは質問じゃなくてリクエスト、要求っていうんだにゃ
-
1
-
凛(凛の役割は攻撃!攻撃!攻撃!ここは技を増やしていくにゃ!)
らしく。
策を弄するのはそれほど得意でもない。下手に頭を使うより、ひたすらにスピード&アタック!
凛は、今自分が有している攻撃技を思い浮かべる。
瞬打四連は近接、連続打の始動技。
雷勁→散華雷脚→御雷槌と順に隙が大きくなり、威力も上がる技へと繋いで行ける。
凛ちゃんサンダーは直線に雷撃を放出。
ビリビリキックは高威力だが使用後の隙がある跳び蹴り。
凛ちゃんレールガンは単体に対する超高威力の遠距離技。だが、腕への負担があるため連発はできない。
と、ここまで並べて。
凛が欠けていると考えるのは…
凛「もっと命中率の高い技が欲しいな。よーし、練習しよ!」
コンマ
01〜55 スキル習得
56〜00 失敗
判定
>>210
-
ナイス!
-
ナイス!
だけどまたDDOS喰らってるね…
-
雷猫族の戦闘スタイルについて、母から教わった概ねを、凛はもう思い出している。
例えば御雷槌などは奥義級の大技なのだが、会得していない技の中には戦線を支えるための小技なども数多く存在している。
その中でもとりわけ、母の技で強く印象に残っている技の名は、
『紫電』
と呼ばれる電速の一撃だ。
凛(あれを試してみよう!)
利き腕、凛も母と同様に右。
右腕に軽く電撃を纏わせ、肩まで。筋肉に強い電力を帯びさせ、活性化させる。
両腕を軽く前に、ボクサーのようなスタイルで。
夜の中、仮想の相手を眼前に見据え…
この技に威力は必要ない。あくまで当てることを最優先に!
脱力…
凛(……力を抜く、力を抜いて、ふにゃふにゃに…………今にゃ!!!)
腕の伸縮を利用して雷速!
電気反応、生物の限界を超えた速度で腕を、拳を撃ち放つ!!
見て避けることは能わぬ最速不可避の一打、ジャブ。
そこへ雷を!雷猫族としてのメリットを最大限に活かした紫電の一撃が夜を切り裂く!!!
凛「よしっ!『紫電』覚えたにゃ!」
【凛がスキル『紫電』を習得しました】※命中率110%。100%からのオーバーフロー分は相手が物理防御補正を有している場合に適用されます。
-
かっこいいにゃー!
-
>>760
補足
威力は軽傷程度です
-
ヒュ、ヒュと二剣が振るわれる。
傍目には鋭い。
が、その剣筋はツバサが理想とする万全時のそれと比べて4割程度のものでしかない。
ツバサ「……はぁぁぁ…」
一人ため息。
色々と言動が粗雑なツバサだが、これで実際のところ、なかなか落ち込んでいる。
数々の戦場を経てきた経験は、今の自身の力量を正確に教えてくれる。
ことりと凛、成長著しい二人と比べ…
今のツバサは下手をすればお荷物。それくらいの実力だ。
七星剣と天羽々斬。
以前は何も持っていないと錯誤するほどに軽く感じた二振りを、今は振り回すだけで筋疲労が蓄積されるのを感じる。
膨大な魔力による身体能力の底上げ、それにより実現されていた攻守に圧倒的な性能は鳴りを潜め、となれば以前に使っていた独自の剣技も使えなくなる。
ツバサ「私の『スーパー翼斬り』が…」
使えないのだ。
あれは細かな技量を無視し、自動での爆破迎撃に防御の全てを任せ、一切の憂慮なく放つ必殺の斬撃。
今は防御にも意識を回さねばならず、それでいて膂力も衰えている。
ツバサ(なーんか50歳くらい老けた気分だわ)
苛々と募る気持ちを抑え、今できることはかつて使っていた“まともな剣技”を思い出すこと。
マナを封印されても天性のセンスと経験値は健在。技さえあれば、それなり以上には戦えるだろう。
【ツバサの行動を選択してください】
1 やっぱまずは攻撃技かしらねー
2 防御技かな。死にたくないし
安価下
-
攻撃できなきゃ始まらん
1で
-
かつて使っていた技を思い出すだけなら造作もない…はずなのだが、圧倒的な才能はツバサから基礎の基礎とも呼べる部分を喪わせている。
こうだっけ?こうだっけ…と一人試行錯誤し、ようやくその片鱗を思い出すことに成功する。
二剣であることを活かした基本技。
であれど、ツバサほどの経験値があればそれなりの技となる。
片方の剣を先んじさせ、それは囮。牽制となる粗い斬撃。
そこに、絶妙の間で追って二斬目!
その名も『二刀幻斬』
左右の刃はまさに阿吽。
マナを使わずとも、宝剣の切れ味と併せてそれなりに信頼度のある攻撃技となるだろう。
ツバサ「ま、新しく習得しようってんじゃないしね」
ここまでの二ヶ月はかつての力を追い求め、万策を尽くして封印の解除に力を注いできた。
鍛錬、瞑想、賢者であるほのママの協力を仰いでの解除儀式。
しかしいずれも成果は上がらず…
そろそろ直視しなければならない。このままの能力で戦い続けることになる可能性を。
どうにも気持ちは上がらないようだが、それでも一応の技術を取り戻し。
そして三人は集まり、修行の成果を口々に語りつつ屋内へと引き上げた。
風呂に入り、明日に備えて休息を取るのもまた修行の一環なのだ。
-
>>765訂正
かつて使っていた技を思い出すだけなら造作もない…はずなのだが、圧倒的な才能はツバサから基礎の基礎とも呼べる部分を喪わせている。
こうだっけ?こうだっけ…と一人試行錯誤し、ようやくその片鱗を思い出すことに成功する。
二剣であることを活かした基本技。
であれど、ツバサほどの経験値があればそれなりの技となる。
片方の剣を先んじさせ、それは囮。牽制となる粗い斬撃。
そこに、絶妙の間で追って二斬目!
その名も『二刀幻斬』
左右の刃はまさに阿吽。
マナを使わずとも、宝剣の切れ味と併せてそれなりに信頼度のある攻撃技となるだろう。
【ツバサがスキル『二刀幻斬』を習得しました】※一撃目35%、二撃目80%の連続攻撃です。
ツバサ「ま、新しく習得しようってんじゃないしね」
ここまでの二ヶ月はかつての力を追い求め、万策を尽くして封印の解除に力を注いできた。
鍛錬、瞑想、賢者であるほのママの協力を仰いでの解除儀式。
しかしいずれも成果は上がらず…
そろそろ直視しなければならない。このままの能力で戦い続けることになる可能性を。
どうにも気持ちは上がらないようだが、それでも一応の技術を取り戻し。
そして三人は集まり、修行の成果を口々に語りつつ屋内へと引き上げた。
風呂に入り、明日に備えて休息を取るのもまた修行の一環なのだ。
-
いわゆる困ったときは基本に立ち返るか
-
鯖落ちでやりにくいし今日はここまでで
>>748
トリスタンは後でちゃんと出すつもりだから今回はスルーで
すまんね
>>753
ほんの薄く記憶が残るだけだから凛から語るってのはないかも
でも場面によっては書くかも
-
いい命中率だなあ
-
おつ
明日には直ってるといいけど
-
流れで書かなかった部分で
これからも挿入することもないだろうなってやつはある?
-
乙!
偶には休養が必要ですわ
-
乙!せっかくだしゆっくり休んで
紫電は確実に妨害したい時とかに良さそうね
-
最速行動からの紫電で王の顔面殴れるのは大きいな
-
昨日は鯖落ち?で書けないから質問募っただけで、そのあと質問するのは違うんじゃないかな…
-
埋め立ていなくなったらあっちに戻ってもいいんでない?
-
こっちで良いんじゃない?
問題は特に無いし
コンマのスレ違うが、逆に適当にコンマ安価取る人もいないだろうしねー
-
2chは感想スレが2スレ目になった事で外部からも目を付けられてるから戻らないが吉
-
>>774
なんだと!?
-
旭だかなんだかをスレ立ての時>>1の名前欄につければ埋め立ては削除されるんじゃなかったか
-
感想スレのとってる対策すれば埋めは防げそうだよな
-
荒らし以外でも、敵意のある奴からの批判レスが増えそう
-
内容は好きでも外野が嫌いってやついっぱいいるからな
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これだけ人気だと嫉妬する人もいるだろうし、ここで続けるのが無難じゃないかな
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今日もまた落ちたか
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こりゃ数日はまともな進行は無理かもな
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漠ら
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多分9時ごろからで
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おk
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今日も楽しみ
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時刻は遅く、凛とツバサはそれぞれの部屋へと引き上げている。
ことりは一人、少しばかり居間のこたつで趣味の裁縫を。
重ね重ね、魔術はイメージ力。『白の聖縫』のように糸と針から着想を得た魔術も有していることりにとっては裁縫も一つの練習なのだ。
職人のほのパパも朝が早いため、既に寝室へと引き上げている。
こたつの向かいにはほのママ。
諸々の家事を終えて気の抜けた表情でみかんを口へ運んでいる。
考えてみれば母親とは大変なものだ。朝から夜まで絶え間なく家事があり、気を抜ける時間は今ぐらいのものだろう。
わずかな有閑の一時、垣間見せるゆるい姿はまるで穂乃果のようで、本当は血が繋がっていないのだという事実を今でも信じられない。
ことり(穂乃果ちゃんは拾われ子、か…)
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キター!
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元は海未しか知らなかった話なのだが、闘技場での出来事を経てしばらく経った頃にことりも海未から聞かされていた。
驚いたものだが、改めて目の前の母親に驚嘆を覚える。
穂乃果、海未、ことり。三人も血の繋がらない子供を育てたのだ、気力と体力は流石の大魔術師といったところか。
ことり(聞きたいこと…穂乃果ちゃんのことと、私のお母さんとのこと)
むしり、とみかんの房をちぎる音。
ぼうっとした顔で口へと運びかけたところで、ほのママはことりからの視線に気付いてみかんを差し出してくる。
ほのママ「食べる?」
ことり「あ、ううん!大丈夫大丈夫」
そう?と首を傾げ、三分の一ほどの残りを一口で放り込んで皮の屑をまとめて立ち上がる。
腰をぐ…と伸ばし、肩をほぐしながら前掛けを解く。
ほのママ「それじゃ、私は寝るわね。ことりも夜更かししちゃダメよー」
ことり「はぁい」
歯磨きを済ませて寝室へと引き上げていく母を見送り、ことりは小さくため息を吐く。
(また聞けなかったなぁ…)と、出生についての質問というデリケートな話題が、それも二人分。
なかなか切り出しにくいものだ。
ことり(明日こそ聞こう、うん)
毎日、そう内心に決意し続けて既に二ヶ月以上。
気の重い話題を先延ばしにするのはことりの悪癖なのかもしれない。
ため息。自分も手荷物をまとめて部屋へと引き上げつつ、明日の戦いへと備えるのだった。
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夜が明けて二日目。
朝の開店準備などを軽く手伝い、寒気の中で三人は互いに体を腕などを組み合ってストレッチを。
食事と風呂、ゆっくりの睡眠で昨日の疲労は抜けている。
軽く心地よい程度の汗をかき…と、ことりがツバサのタオルを見咎める。
ことり「……ツバサちゃん。そのタオル、穂乃果ちゃんの部屋のだよね?」
凛「え?あれ!本当だ!?」
ツバサ「気のせいじゃないかしら。凛が見張り番を兼ねていて、夜はしっかり鍵をかけて眠っているわけだし」
シラを切る。が、ことりが穂乃果の愛用品を見間違えるはずがないのだ。
そこで凛がガタガタと体を震わせ始める。
凛「り、凛…昨日の夜に変な夢を見たよ。静かに鍵が開けられて、誰かが入ってきてタンスをゴソゴソやって…」
ツバサ「……」
ことり「……!」
凛「すごく疲れてたから目がちゃんと覚めなくて、きっと夢だと思ってそのまま寝ちゃったんだけど…」
ことり「ぬ、盗人…!」
ツバサ「怖い話ね。鍵の交換をオススメしておくわ!」
ギャアギャアと言い合い、無駄に疲れ。
さて、二日目の予定を決めなくては。
【修行内容を選択してください】
ことり(せっかく奥まで潜ったし、洞窟の探索を続けるのが良さそうな気もするけど…)
1 近隣の森で魔物退治(スキル習得に集中)
2 洞窟で財宝探し(魔物と交戦の可能性があります)
3 廃墟で財宝探し(野盗と交戦する可能性があります)
4 ほのパパorほのママに挑戦
先に2票集まった選択肢で進行します。
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2
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2
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2
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猶予は何日くらいあるんだろうね。
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絵里が回復するまでは大丈夫そう
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ことり「また洞窟に行くのがいいと思うな」
ツバサ「私もそう思う。せっかく6層まで辿り着いたわけだしね」
凛「凛も賛成!」
三人の意見は問題なく一致。
簡単に荷物をまとめ、またほむまんを貰い、さらにツバサの強い主張を受け、荷物がかさばるのを覚悟でパンを三人分持っていくことにする。
人が立ち入った形跡が少なくなっている以上、昨日までよりも食料の確保が困難になっていく可能性はある。
なによりツバサはもう二度と繭を食べるような経験をしたくないらしい。
洞窟へと向け、昨日と同じ道のりを歩く。
曇り空。寒風が肌寒いが、しかし雨の気配はない。
特に西へと一時間、巨大蟻の巣がある地域はオトノキ村との気候の境目にあり、冬は乾燥して雨の少ない地域なのだ。
だからこそ下へ伸びる蟻の巣に人が居住区を築くことが可能となっていた。
道中厄介なものに遭遇することもなく、問題なく辿り着いた三人は、地図を頼りに下層へと進むことにする。
無駄な会敵にだけ気を配り、迅速に。道がわかっていればダンジョンを抜けるのも早い。
ツバサ「さて、戻ってきたわね。階段」
凛「村を出てから三時間は経ってないにゃ」
ことり「それじゃあ、気をつけて進みましょう♪」
辿り着いた6層、未知の領域に警戒を高める。
【6層】
【現在の満腹度100】
コンマ
1,2 宝箱
3,4 魔物
5,6 宝箱?
7,8 宝箱?
9,0 階段
判定
>>211
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FC版WizのBGMが脳内再生されるわ
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凛「あ、階段」
ツバサ「早っ!」
この層へと降りておよそ5分。
まだ構造を掴めていない段階、目星も付けず適当に曲がった角の先には下へと向かう梯子が掛けられていた。
ことり「ん〜、ラッキー…なのかな」
凛「先に進めるのはいいことにゃ!」
ツバサ「けどあんまり早すぎね。この階にもまだ何かあるかもしれない」
ことり「それも確かに〜…」
悩みどころだ。
6層の様子は前の層と同様に光沢のある壁面。
ただ雰囲気は異なり、魔物の気配は薄い。
何かアイテムなどを回収できる可能性も…
ことり「うーん」
【行動を選択してください】
1 6層の探索を続ける ※一度の探索ごとに階段へ戻るか否かの選択肢が表示されます。
2 下へ進む
下3レス多数決
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1
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1
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1
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倒した魔物を食料にするのはダメなのかな?
あくまで探索で見つけた物に限る?
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そういや四層あたりで「魔物と食料」とかいう一緒くたになった選択肢があったよな……ゴクリ
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ことり「もう少しこの階を調べよっか?」
怪我も魔力消耗もなし。空腹もまだまだ。
それなら多少の探索に損はないだろう。
今までの層では得るものも少なかったため階段を見つけ次第降っていたが、ここから先は考慮の余地がある。
二人の賛成を得て、ことりは階段の位置を入念に手帳へと記してから再探索へと踏み出す。
探索に満足すれば、いつでも下の階へと向かえるだろう。
【現在の満腹度90】
コンマ
1,2,3 宝箱
4,5 魔物
6,7 宝箱?
8,9,0 宝箱?
判定
>>212
-
魔物との遭遇に気を配りつつ、曲がり角では慎重に。
足音を響かせすぎないように留意しつつ、無駄な疲労を避けるためにある程度自然に。
探索にはそれなりの労力と負担がある。とはいえ、まだまだ元気。
凛「魔物!来るならいつでも来るにゃ!」
張り切る凛。
もちろん悪目立ちしないよう、ある程度の小声だが。
凛を先頭に、ツバサが後に続き、最後尾からことりが光翼で道を照らし…
ツバサ「お、宝箱じゃない?」
凛「本当だ!」
ことり「ええと…うん、おかしな気配もしないね」
天使としての感知能力はその箱を安全と示している。どうやらミミックではなさそうだ。
順調な探索に意気揚々と、凛とツバサが箱の淵に手を掛け…
ツバサ「ご開帳よ!」
コンマ
01〜33 凛の防具
34〜66 ことりの武器
67〜00 アイテム
判定
>>213
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>>809ミス
凛の防具→凛の武器で
判定はそのまま進めるよ
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やったにゃー!
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蓋が開き、その中に入っていたのは随分こじんまりとした金属片のような物だった。
凛はそれをつまみ上げ、微妙な顔をして唸る。
凛「なにこれ、箱の大きさに合ってないよ。なんか拍子抜けにゃ」
ことり「んー、なんだろう?」
凛「ナックルダスターみたいにも見えるけど、なんか形が変だね」
ツバサ「あ、爪武器じゃない?珍しいわねー!」
ツバサはそう言って凛から金属片を受け取ると、輪に指を通して掌を握りこむ。
すると金属が軟体のように変形、手から指先一本一本までを保護するように覆い、さながら手全体が金属に変化したような様子になった。
ことり「わ、すごい!」
ツバサ「手が硬く保護されるけど、指も自由に動かせるのがガントレットとの違いよね」
凛「不思議な武器にゃー」
ツバサが再び指を握りこむと、手を覆っていた金属は元通りの一欠片の金属片へと戻る。
そしてツバサはそれを凛へと手渡した。
ツバサ「これも雷猫族の武器よ、野盗の中にお仲間がいたのかしらね?」
凛「そうなの?やったぁ!」
瞬打四連のような技を妨げることもなく、単純に硬質化することで威力を上昇させる。
さらに若干ではあるが雷のマナを増幅させる効果もあるようで、お誂え向きの武器だと言えるだろう。
これまでに装備していた靴と被ることもなく、純粋なパワーアップに成功だ。
【凛が『鋼の指』を装備しました】
※攻撃に3%の補正が付与されます。
【現在の満腹度80】
【行動を選択してください】
1 フロアの探索を続行
2 下の階へ進む
下3レス多数決
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2
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1
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2かにゃー
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2
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ツバサ「下に行きましょ。成果は充分よ」
武器を一つ得て、欲張りすぎるよりは道のりを急ぐことを選択。
足早に梯子まで引き返し、そして三人は下層へと向かう。
ことり「梯子があるってことは、人はここまで入ってたんだよね」
ツバサ「野盗だか誰かが探索したんでしょうね」
凛「いっちばーん!……この階、なんか嫌な感じがするにゃ」
蟻によってくり抜かれた岩壁の質感が黒い。何かそういう色味の鉱物が混ざっているのだろう。
あくまで地質の問題なのだろうが…しかし、一面の黒というのは心理的に圧迫感を与えるものだ。
そして同時に、数多く魔物の気配も漂っている。
7層ともなれば魔物も相当の強さになってくるはずだ。
一戦必勝、全力を尽くさなければ。
コンマ
1,2 魔物
3,4 魔物と食料
5,6 罠
7,8 魔物と宝箱
9,0 階段
判定
>>214
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魔物だらけにゃ!
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一面の黒は、ことりの光で窟内を照らし出してもなお視認性を落とす。
不気味さも相まって、三人の足取りは自然、ゆっくりとなり…それが幸いした。
ゴ、ゴ、ゴと軋むような音を先頭の凛の耳が捉えたと、ほぼ同時!!
凛「!?みんな危ないっ!!」
ツバサ「ッ、!」
凛が鋭く飛び退き、ツバサは剣を抜き放ちワンタイミング遅れての後退。
そこへ漆黒。巨大な黒石のゴーレムの拳が叩きつけられた!
威力は数トンあるのではないか。
そんな破壊的な巨拳が足元の岩を砕き、三人が前の階までの気安さで歩を進めていれば誰かが一撃を受けてしまっていたかもしれない。
ことり「二人とも大丈夫?」
凛「うん!」
ツバサ「もちろんよ!」
全員の無事を確認しあい、さあ!今日初めての戦闘が幕を開ける!
口火を切るのはもちろん凛だ。
幸い、敵の動作は鈍重にして緩慢。ただし石造りの体の硬質さは想像に易い。
頭部には瞳らしい部分があり、ギロリと凛を睨みつける。
おそらくは鉱物に濃縮されたマナが宿ったものだろう。
凛「どうしようかな!」
【凛の行動を選択してください】
1 瞬打四連!
2 ここは雷震で!
3 凛ちゃんサンダーで行くにゃ!
4 ビリビリキックにゃー!
5 凛ちゃんレールガン、行っとく?
安価下
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4
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電気効くんかこれ・・・
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近寄って大丈夫なのか…
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瞳って書いてあるのに…
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相手が機械仕掛けなら雷も有効だろ(震え声で)
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凛「ビリビリキックにゃー!!」
高らかに宣言!
これは自分の気持ちを高めるためであり、加えて隙のある高威力技であるビリビリキックを繰り出すに際し、仲間へのフォローを頼むためでもある。
大跳躍から足へと帯電、高速の蹴りを相手へ叩き込むという大技だが、回避されれば手痛い反撃を受ける可能性が生まれてしまう。
が、今回は相手の的が大きい!
頑強でこそあるが、回避されることはまずないだろう。
ならば高威力の技で早期に押し切ることが望まれる。凛の判断は正しい!
凛「行くよ行くよっ!!」
『鋼の指』を握り込む。
握るという行為は全身の運動性を高める。かつ体内の通電を効率化する作用も有していて、鋭くステップを踏んですかさず跳躍!!!
空中をひらりと舞い、鋭い襲撃がゴーレムを襲う!!!
凛『ビリビリキィーッック!!!』
コンマ
01〜53 攻撃大成功
54〜90 攻撃成功
91〜00 カウンターを受ける
判定
>>215
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やったにゃ
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タツジン!
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その胸は貧相であった
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ビリビリキックがランクアップしたらスーパービリビリキックになるのかな?
理事長が体操服姿で現れて炎になりそう
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加速!加速!!
体に纏わせた激しい雷のマナは周囲に漂うマナと作用し、寄る辺なき空中での超加速を可能としてみせる!
対空の一瞬に母のように、足の付け根、本来であれば発電器官のある部位を両手で叩く雷猫族のスタイル。
そこから片足を突き出し、通路一杯に圧迫感を誇る巨大なゴーレムの胸部を目掛けて一直線に飛び蹴りを放つ!!!
ゴーレムが反応して腕を振るよりも遥か速く着撃、そして爆雷が炸裂!!!
岩で形成されたゴーレムの体に雷はそれほど効力を成さない。
だが雷で全身を活性化、空中加速により自身を雷速の砲弾として撃ち放つ『ビリビリキック』はシンプルな物理破壊の力を秘めている!
凛の有する技の中で、電流を度外視して壊す力に最も特化しているのは『凛ちゃんレールガン』であり、次いで『ビリビリキック』だ。
岩の塊であれど、胸部の装甲が派手に砕け散る!!
そして蹴った勢いのままに反転し、空をくるりと舞って仲間の元へと舞い戻る猫の忍者!
凛「決まったー!!」
ツバサ「まだよ!油断しないで!」
凛「にゃにゃっ!?」
会心の一撃だったと言って差し支えないだろう!
だが、ゴーレムは的が大きいが頑強。言うなれば、HPが圧倒的に高いのだ!
鈍重に腕を伸ばし、一撃!!
ことり「ご、ゴーレムさん…まだまだ元気そうだね?」
ツバサ「あんなもんよ、ゴーレムって。こいつは特に強そうだし」
凛「むむ、まだまだ攻撃しなくっちゃだね!」
【ことりの行動を選択してください】
1 うーん、魅了を仕掛けてみる?
2 白の聖縫は効くのかなぁ…
3 メイスの効果で防御壁を張っておこうかな
4 ここは回復に備えて待機!
安価下
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サヨナラ!
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あ、すまん訂正するからちょい待ち
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生きてるのかよ
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加速!加速!!
体に纏わせた激しい雷のマナは周囲に漂うマナと作用し、寄る辺なき空中での超加速を可能としてみせる!
対空の一瞬に母のように、足の付け根、本来であれば発電器官のある部位を両手で叩く雷猫族のスタイル。
そこから片足を突き出し、通路一杯に圧迫感を誇る巨大なゴーレムの胸部を目掛けて一直線に飛び蹴りを放つ!!!
ゴーレムが反応して腕を振るよりも遥か速く着撃、そして爆雷が炸裂!!!
岩で形成されたゴーレムの体に雷はそれほど効力を成さない。
だが雷で全身を活性化、空中加速により自身を雷速の砲弾として撃ち放つ『ビリビリキック』はシンプルな物理破壊の力を秘めている!
凛の有する技の中で、電流を度外視して壊す力に最も特化しているのは『凛ちゃんレールガン』であり、次いで『ビリビリキック』だ。
岩の塊であれど、胸部の装甲が派手に砕け散る!!
そして蹴った勢いのままに反転し、空をくるりと舞って仲間の元へと舞い戻る猫の忍者!
凛「決まったー!!」
ツバサ「まだよ!油断しないで!」
凛「にゃにゃっ!?」
会心の一撃だったと言って差し支えないだろう!
だが、ゴーレムは的が大きいが頑強。言うなれば、HPが圧倒的に高いのだ!
鈍重に腕を伸ばし、一撃!!
ことり「ご、ゴーレムさん…まだまだ元気そうだね?」
ツバサ「あんなもんよ、ゴーレムって。こいつは特に強そうだし」
凛「むむ、まだまだ攻撃しなくっちゃだね!」
【ことりの行動を選択してください】
1 うーん、魅了を仕掛けてみる?
2 白の聖縫は効くのかなぁ…
3 メイスの効果で防御壁を張っておこうかな
4 庇護の羽衣で誰かに一回分の物理バリアを付けよう
5 ここは回復に備えて待機!
安価下
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4
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対空の一瞬に母のようにってなんだ?
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あ、自己完結失礼
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ことり(ゴーレムさんのパンチ、まともに受けたら大怪我だよね…よし、ここはバリアで!)
凛とツバサが行動に入るに先んじて、ことりは防御術『庇護の羽衣(ホワイトガード)』の詠唱を開始する。
単なる防御術ではない。一度相手の攻撃を凌げるとなれば、全ての意識を攻撃に回すことさえ可能となる。
この術の有効性は村正を持っていた侍との戦いで実証済みだ。
ことり(誰にかけよう?)
【対象を選択してください】
1 ことり
2 凛
3 ツバサ
安価下
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2
-
ことり「凛ちゃん、『庇護の羽衣』!」
凛「ありがとことりちゃんっ!」
凛の身体へと白い皮膜、ことりの優しさを可視化したような安らぎの防御術が纏われる。
初撃の反動も消え、凛は二度目の行動へと思索を巡らせる。
防御に保険が掛かった今、少しばかり大胆な行動も取りやすくなるが…
電力は先の一撃で少し減衰している。
一度見せた技への学習能力はあるのだろうか?わからない以上、考慮には入れるべきだろう。
凛(どうしようかな!)
【凛の行動を選択してください】
1 今度は瞬打四連だよ!
2 雷震で隙を!
3 もう一発!ビリビリキックにゃ!!
4 凛ちゃんサンダー!!
5 凛ちゃんレールガン!!
6 攻撃はせずに、ここは囮になるにゃ
安価下
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5
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凛(あのしぶとい敵との戦いは長引かせたくないよね。ここはレールガンで!)
思考を定め、右腕へとクナイを滑らせると同時に両側へと電撃線を奔らせる。
パリリと描かれる電弧は敵から見れば不吉の証。
力を高め、高め…
同時。
ツバサも剣を抜き放ち、迫るゴーレムを見据えている。
ツバサ「あーあ、マナがあれば前みたいに『爆熱の檻』らへんで…って、言っても仕方ないわね」
寄って斬るか、寄らずに静観か。
今のツバサに許された選択肢はこの二つだけだ。
“待ち”という本来のツバサであれば考えられない思考を持たなければならないことが歯痒く苛立たしい…が、冷静に。
【ツバサの行動を選択してください】
1 寄って斬る!
2 ぐぬぬ…待つわ!
安価下
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2
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ツバサは寄らず、待機を選択する。
鈍重かつ高耐久、早期に火力を浴びせることが求められる相手に対してのその選択は、仲間に任せてしまうという意味だ。
ツバサ(弱者の思考よね…)
自身の選択がツバサを苛立たせるが、一撃を受ければ重傷は免れない場面。冷静な判断と言えるだろう。
が、ツバサの心には焦燥が燻る。
迫る王国軍の襲来までに、少しでも力を取り戻しておかなければ…
凛「チャージ完了!行くよっ!」
そんな思惑は露知らず、凛は元気に腕へと強技の準備を完了させる。
雷猫族の技とは異なる凛自身のオリジナル技。それが現状の最高威力を有しているのだから、やはり凛はセンスの塊だ!
凛「行けえっ!!『凛ちゃんレールガン』にゃあああ!!!」
コンマ
01〜43 勝利
44〜73 攻撃大成功
74〜00 攻撃成功
判定
>>216
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まあレールガンの巻き添えくらったら困るしね
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絶対的な一撃が、黒に染められた洞窟内を雷速で切り裂く!!
ごく小さな質量であっても、精緻な電撃操作と強化された筋力から放たれればまさに兵器!
そう、その威力は個人のスキルから兵器の域へと達している。
そんな代物の直撃を受ければ、いかな頑強を誇るゴーレムであろうと崩壊は免れない!!
雷撃が四方を穿ち、腹に大穴が穿たれ、そこから岩の魔物の全身が崩壊した。
ことり「すごいっ…!」
ツバサ「イカれた威力ね!」
そして、ゴーレムが動くことはもうなく…
凛はガッツポーズ!!
凛「やったぁ!勝っちにゃー!!」
諸手を挙げてピョイと跳ね、そこで小さく顔をしかめる。
右腕に違和感を覚えたようで、「いててっ?」と疑問符混じりの声。
ことりが腕を確認し、ヒールをかけつつ一言。
ことり「んー、あの技は腕に負担が掛かるみたいだね」
凛「え…使っちゃダメ、とか?」
ことり「ううん、そこまでじゃないよ。でもそうだね…時間を少し開けたいから、二戦続けては使わないほうがいいかも」
凛「うん、わかった!」
診断と軽い治療を終え、三人は勝利の喜びもそこそこに探索へと戻る。
まだまだ敵の気配は薄れていない。気を付けなければ。
【現在の満腹度60】
コンマ
1,2,3 魔物と食料
4,5,6 罠
7,8 魔物と宝箱
9,0 階段
判定
>>217
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ことりんの関係がたまらない
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ゴーレムを退けてから、それほど長くは歩いていない。
何本目かの曲がり角の手前で…早くも先頭の凛が振り返り、声をひそめる。
凛(また敵みたい!)
ツバサ(もう?このフロア面倒臭いわね)
ことり(これだけの闇に覆われてる空間だし、モンスターさんたちには住み心地がいいのかもしれないね)
先に気付けたのは幸い。
壁際、角に張り付く形でツバサ、凛、ことりと下から並び、通路の先に視線を送る。
ことり(えっ、竜…?)
ツバサ(や、あれはドレイクね。竜族の亜種みたいな感じ。四足歩行でしょ?)
凛(強いの?)
ツバサ(侮れないわ。革が硬いし、ワイバーンとかよりはよっぽど強い。でもね…)
そこで言葉を切り、溜めをたっぷりと作り…
目を輝かせる!!
ツバサ(肉が美味しいのよ!)
凛(絶対倒そう!)
ことり(ちょうどお昼ごはんの時間だもんね♪)
三人の目が狩人の光を宿す。
哀れドレイクは捕食されてしまうのか…口火を切るのは今回も凛だ!
凛(今は電気の量が半分くらいだね)
【凛の行動を選択してください】
1 瞬打四連だよ!
2 雷震っ!
3 ビリビリキック!
4 凛ちゃんサンダーにゃ!
5 クナイを投げようかな?
6 ここは攻撃しないで電力チャージしよっと
安価下
-
6
-
凛(電気を貯めるね!)
ツバサ(了解よ)
ことり(うん♪)
二人に承諾を得るには理由がある。
電撃をチャージするために服を擦るとバチバチと激しい摩擦音が生じるのだ。
それなら移動中に貯めればいいではないかと思うかもしれないが、戦闘での放出直後に激しい帯電をするのは体力的な負担が掛かる。
なので、普段は移動や自然な動きの中で発生する静電気の帯電に留めているのだ。
だが敵を目前にして、電力不足を感じたのであれば些細な事を気にしてはいられない。
凛は激しく衣を摩擦し、勢いよく電気を発生させる!
摩擦音は静かな洞窟内、少し先の魔物の耳へと容易く届き、咆哮!!
「グァアアァウ!!!」
ツバサ「っと、気付いたみたいね」
ことり「凛ちゃん、電気はどう?」
凛「うん!8割ぐらいまで回復したよ!」
三人は武器を手に、ドレイクがこちらへと駆けてくるのを見据える。
戦闘開始だ!
-
絶対こいつら目がキュピーンってなってる
-
ドレイクに翼はない。
イメージとしては背が縦に2メートル半ほど、四足を伸ばしたワニか。
あまり可愛げのあるルックスとは言えず外見よりは俊敏な動きで三人へと突進してくる!
まず最初に前衛が突進を受けることになるだろう。
状況に即し、ことりは使うべき術を思考する。
ことり(どうしようかな?)
【ことりの行動を選択してください】
1 魅了でいきます!
2 白の聖縫で行ってみようかな
3 メイスの効果で防御壁を!
4 庇護の羽衣でバリアだね
5 新しい攻撃術の練習、してみる? ※70%で習得、失敗の場合行動不可
6 回復に備えて待機しちゃいます
安価下
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5で!
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>>852
4は対象指定も可能で
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5
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ことり(どこかのタイミングで技は増やしておかないと…海未ちゃんには勝てないかもしれない)
ことりは海未の現状を理解している。
あの妖刀、村正に支配され、闇のマナを纏い…であれば、光のマナを有することりとは相克関係にある。
防ぐだけでは勝てない。その想いが、ことりに攻撃魔術を増やすという選択をさせる。
続けて凛、電力はある程度回復した。
一生懸命の鍛錬によってかつてより帯電量は増していて、以前ならほぼ全部のマナを放出していた『凛ちゃんサンダー』でさえ四割ほどの消費で放つことが可能だ。
この場面で有効な技は何か。
凛は猪突猛進に突き進んでくるドレイクを見つめつつ、頭を素早く巡らせる。
【凛の行動を選択してください】
1 行くよ行くよ!瞬打四連!
2 雷震かなー
3 ビリビリキックにゃ!
4 凛ちゃんサンダーで行くよ!
5 クナイを投げてみる?
安価下
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みんな寝たか
ツバサのコマンドまで行きたかったけど今日はここまでで
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連取りはできないもんなぁ
ともあれ乙!
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起きてたんやがまぁ、そこそこ良い時間だしおつかれさんどす。
あ、安価は5
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起きてるで5
-
乙
多分皆最善手選ぼうと悩んでるうちにタイミング逃しただけだと思うよ?
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乙!
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追い付いたら終わってた
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連取自重してたにゃ
>>1今日もありがとうおつやで
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乙
明日からやっと週末にゃ
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あ、結構いたのな
遅くまでサンキューね、ツバサの選択肢置いとくよ
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ドレイクの突進はなかなかの速度。
口に生えた恐ろしげな牙に警戒するのは勿論の事、硬質な革は体当たりに際して威力を発揮するだろう。
そこを踏まえ、凛は手へとクナイを落として握る。
凛(ここは慎重に、近寄らずにクナイ攻撃にゃ!)
そしてツバサ。
向こうから突っ込んでくるのならば迎え撃つまで。
能力に制限が掛けられている中、行くか退くかを考えずにシンプルに動けるのはありがたい。
ツバサ(場面的に、まあ二択よね)
【ツバサの行動を選択してください】
1 ここは二刀幻斬で行くわ!
2 普通に斬ってみようかしら ※40%で他のスキルを習得できます。
安価下
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おやすみ
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2ど安定
乙よ
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乙&おやすみ
腕に負担のかかる大技で、どこぞの麗しのサブマリンさんを思い出した
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おつ!今日も楽しかった!
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レールガン使いすぎたら愚地克巳みたいになったりしないよな
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縞パン履くぐらいだよ
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義手技術発達してるから平気平気
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凛ちゃんのイメージは元々白地に水色ラインの縞パンなんだけど
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腕が無くなっても交換すればいいじゃないって結構怖い発想じゃねw
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生やせばいい
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大丈夫にゃ
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ギォアア!!と猛々しい吠え声、ドレイクは前衛の二人へと急速に距離を詰めてきている。
凛とツバサはそれぞれに構えを保ち、視線を交わして意思疎通。凛が突進のルートから大きく離脱する。
凛「気をつけてねツバサちゃん!」
ツバサ「フッ、任せなさい!」
遠距離攻撃の凛は距離を置き、突進の足が止まった際への投擲を。剣士のツバサはすれ違いざまの斬撃を狙う。
ことりはその一枚後ろ、翼でわずかに浮いて機動性を保ったままに魔力を練り高める。
新たな魔術を放つためには集中力が必要だ。今は硬い甲殻にスピードが乗っている状態、狙うは凛と同じく停止後のタイミングだろう。
ことり(二人とも気をつけて…!)
三者の選択、先んじて交錯するのはツバサとなる。
二剣を垂らすように構え、ストンと靴底を鳴らして回避体制。
身に纏う龍鱗の鎧は上質な物理耐性を有している。
だが、あの勢いと質量の突撃を受ければ衝撃だけでも負傷は重くなる。
なんとしても直撃は避けねばならない。
ツバサ「フン、十二卿龍ならまだしも…こんな雑魚にビビるのは綺羅ツバサじゃないわ」
眼光鋭く、身を軽く。
斬撃を交えた抑止と回避を狙う!!
コンマ
攻撃
01〜20 攻撃成功
21〜60 回避される
61〜00 スキル習得
防御
01〜25 重症
26〜65 負傷
66〜00 回避 ※防具15%補正
判定
攻撃>>218
防御>>219 ※攻撃成功時は判定なしで回避
-
ツバサ(突撃の勢いに沿って。刀身を沿わせて、避けざまに身を捻るように)
二剣を平行に構える。身体能力の落ちているツバサが狙うのは相手の勢いを利用した斬撃だ。
腕力が落ちている以上、硬質な敵を断ち切るのであれば流し切るような動作、カウンター系スキルが必須となる。
あくまで主眼は体捌き、剣は置くだけの感覚。
ツバサ「うぐっ!?」
が、目論見は失敗する!
回避動作の距離感を掴みきれず、斬りながらに斜めへと逃れるべきところを刃が正面から受けてしまう!
となれば必然、ツバサの両腕、肩、上体に鈍器で打ち据えられたような衝撃が走る。
そのまま勢いに押され、岩床を転がされてしまう。
ドレイクは追撃の姿勢、ツバサの小柄な体をその重足で踏み潰すべく、突進の方向を転換しようと…
ことり「させませんっ!!」
ことりの両掌に高めたマナが輝く!
ツバサを救うべく、ここはなんとしても新術を成功させたい場面だ!
コンマ
01〜70 スキル習得
71〜00 失敗
判定
>>221
-
光翼による自らの防御。
庇護の羽衣での仲間の保護。
魅了や白の聖縫による束縛、搦め手に、ヒールによる回復術。
万能になりつつあることりだが、決定的に欠けているのは物理的な干渉力を有する攻撃手段だ。
白の聖縫に殺傷能力はない。
鼻や口を縫い付けて呼吸を塞ぐという拷問めいた用途を考えたこともあるにはあるのだが、あまり性格に合っていない。
プラス、戦闘中にそこまでの緻密な操作はなかなか難しいのが現実だ。
ことり(ツバサちゃんを助ける。そして…海未ちゃんに勝てる力を!)
決意と明確な目的意識は、ことりに向かない攻撃魔術の習得を実現させる!
それはあくまで天使としての術の基礎にあたるものだが、それでも今後発展させていく足掛かりになる魔術だ。
ことり「天令、無垢なる揺籃。逆理の洞に叛印を記せ」
輝き、純粋な力が降る!
ことり『聖力(フォース)っ!!』
-
ドレイクが吼える!
ことりの術が発動すると同時、突然に白光の壁から横殴りにされたような格好だ。
その威力はなかなかのもので、創傷を与える類の力でこそないが魔物の体をよろめかせてみせた。
重厚な皮革の四足竜の体内へとダメージが刻まれる。
天使術としての初歩たる『聖力』は非常に優秀なストッピングパワーを有しているのだ。
ツバサ「サンキューことり…!」
ことり「うんっ!逃げてツバサちゃん!」
負傷から立ち上がったツバサが腕の痺れに耐えながら移動し、そしてふらついているドレイクへと攻撃を放つのは凛!
凛(動きが止まってる!今ならクナイを当てやすいにゃ!)
コンマ
01〜30 攻撃大成功
31〜70 攻撃成功
71〜00 回避される
判定
>>222
-
フォースと共にあらんことを
-
ことりからの忠告をしっかり守り、凛ちゃんレールガンは使わない。
腕へと通常版、電気を纏わせてクナイを投擲!
それでも反磁力を利用した投擲はカタパルトめいた威力で、人間や柔らかい魔物であれば十分に単発で殺傷せしめることが可能。
だが、今相対しているドレイクの皮膚はかなりの硬質。
首元へとクナイが突き刺さるも未だドレイクは健在!
凛「むむ、しぶとい」
ツバサ「腕痛ぁ…打撲かしら」
ことり「んー、大丈夫?」
まだ戦闘は終わらない。2ターン目へと突入だ。
【ことりの行動を選択してください】
1 魅了を!
2 白の聖縫かなぁ
3 メイスの防御壁で安全策!
4 庇護の羽衣を使っておこう
5 もう一度フォースで攻撃ですっ!
6 ツバサちゃんを回復しよう
安価下
-
6
-
ことり(ツバサちゃんを回復しよう!)
凛は横目に、ことりがツバサへと回復術を施す体制に入ったのを見てとる。
ツバサが攻撃に移れるのはことりの回復を受けてからのタイミングになるだろう。
凛(なら、凛は攻撃したほうがいいよね!)
【凛の行動を選択してください】
1 ここは瞬打四連!
2 んー、雷勁から狙っていこうかな?
3 ビリビリキックで一発いくよっ!
4 凛ちゃんサンダー!ぶちかますにゃ!
5 もう一度クナイ攻撃!
安価下
-
1
-
凛(よーし、ここはコンボを狙おうっと!)
小刻みな足捌きでリズムを作り始め、凛はドレイクの懐へと飛び込むタイミングを狙い澄ます。
そしてツバサ、ことりが回復術の準備をしてくれているのを把握しつつ、敵へと意識を集中させる。
ツバサ(こっちから仕掛けるか、もう一度待ちの姿勢か、ね)
【ツバサの行動を選択してください】
1 今度は二刀幻斬よ!
2 いや、さっきの攻撃をもう一度ね ※習得率50%
安価下
-
2
-
2
-
ツバサ「もう一度、斬るわ!」
凛「わかったにゃ!」
技の習得を!
二人は即座にツバサの意図を汲み、ことりの回復、ツバサの斬撃、そして凛の瞬打四連と行動順を組み立てる。
ドレイクが再度、突撃の態勢へと移る。
ことりの魔術と凛のクナイを受け、怒りに瞳を赤く煮やしているのがわかる。
突撃よりも前に、まずはツバサを癒さなければ!
ことり「回復行きますっ!」
コンマ
01〜80 回復
81〜00 スキル発展
判定
>>225
-
ことり「ツバサちゃんの腕に…『ヒール』!」
ツバサ「ん、サンキュ!」
負傷は腕の打撲かヒビか。
上体の痛みと合わせて剣を握るのに不自由はあったが、ヒールで癒しきれないほどの傷ではない。
天使化して以来、治癒の速度も以前より上昇している。
例えば同じく治癒術師のフミコであれば完治に数分は要する傷だったのだが、今のことりなら一瞬だ。
そしてドレイクの突撃が開始される!!
フォーメーションは再び同一。ことりは翼をはためかせて後方へ飛び、凛は攻撃に備えてサイドへ逃れる。
ツバサは剣を構え…
ツバサ(さっき程度の突進も捌ききれないなんて、正直挫折感で泣きそうだわ…)
真の天才。
自身の力で乗り越えられなかった事態など一度もなかった。
それは龍皇穂乃果と、十二卿龍の二体である絵里と西木野王を相手に圧倒してみせたのにもよく表れている。
だが、それが今や竜どころかその亜種、ドレイクに手間取る有様だ。
自分の心を立ち直らせるためにも、ここは成功させる!!
ツバサ「来なさいっ!!」
コンマ
攻撃
01〜15 攻撃成功
16〜50 回避される
51〜00 スキル習得
防御
01〜35 重症
36〜70 負傷
71〜00 回避 ※防具15%補正
判定
攻撃>>226
防御>>227 ※攻撃成功時は判定なしで回避
-
感想スレは?
-
何かしらんが落ちたな
-
ドレイクが猛然の突進を!
地を踏み砕いて迫り、大顎を開け、その全身の硬質をフルに活かし。
わりに執念深い性質の魔物だ。ことりや凛には目もくれず、一撃目で仕留めきれなかったツバサへとその体躯を叩き付けようと駆ける!!
ツバサの所作は先と同一。
焦らず、慌てずに。突進を見据え、マナが封じられようと得てきた経験の量は膨大。
眼筋、動体視力。その辺りも弱体化してしているが、この程度の攻撃など見切れないものではない。
ツバサ(敵は脳内の自分の動き。以前のタイミングで回避をしたって遅いのよ!二拍、いや三拍先んじるつもりで!)
七星剣、天羽々斬。
共に、あてがうだけでの辣斬を可能とするほどの名剣。
ならば後は…
「グオアアアアッ!!!!」
ツバサ「……『旋回剣』っ!!」
闘牛士のように。
併せて身を翻せば、刻まれる二の斬線は鋭く深く!!
ツバサの瞳に才気が宿り、そこへ躍り込むのはもう一人の天才、凛だ!!
凛「『瞬打四連』ッッ!!!」
コンマ
01〜33 攻撃成功 ※3%補正
34〜00 失敗
判定
>>228
>>229
>>230
>>231
-
以前に比べても、ますます切れ味を増す連撃!
両腕、五指に伸ばした雷爪は新装備の鋼の指によって殊更その威力を増大させている。
ドレイクの皮革は硬いが、その硬さはあくまで生物的な範疇。
技術と勢い、雷のマナを以ってすれば突破は容易!
凛「二発!!続けて…『雷勁』!!」
背面から雷が炸裂する!
凛「さらにっ!散華雷きゃ……っと」
そこで凛はコンボの手を止める。
疲れたのか?否、旋回剣の時点で概ねの勝負は決していた。
そこへ瞬打四連、続けての雷勁には回避の気配すらなし。
亜竜の体力は底を付いていて、トドメには十二分の一撃だったらしい。
電気を温存。凛は戦闘の構えを解き、そして傍のツバサとハイタッチ!!
凛「やったねツバサちゃん!」
ツバサ「勝利!そして、肉をゲットよ!」
-
ラブライブ板は落ちるスピードが早くなったから
-
意気揚々、鼻歌交じり。
ツバサは天羽々斬を包丁めいて扱い、ドレイクの皮革を剥がしてその下の肉を削ぎ落とす。
ツバサ「全体的には硬い部分が多いんだけどね、ここ。この腹部の白い部分が美味い!」
凛「へえー」
ことり「おおー」
二人の歓声にドヤ顔を浮かべつつ、ツバサは捌いた肉を剣の腹で手際よくベシバシと叩いて柔らかく。
さらに切っ先でツイツイと突いて筋切りを。そしてどこに隠し持っていたのか…
ツバサ「塩胡椒!これさえ掛けときゃ最低限食えるわよね〜」
パラパラ、パラパラとふりかけ、パラパラ、パラパラと。パラパラ…
ことりが慌てて止める。
ことり「ツバサちゃん、もうお塩はいいと思うな?」
ツバサ「えー?濃くてしょっぱいほど好きなんだけど…」
凛「ツバサちゃんは色々と雑だよ…」
そして簡易火起こしセットで焚き火を起こす。
長時間火を保つには木材などがないが、肉を炙るには十分だ。
上の層で何かに使えるかと拾ってあった木の枝に肉を刺し、炙り。
ツバサ「完成よっ!!」
ことり「ぱちぱち〜♪」
凛「お、美味しそうにゃああ…!」
-
上手に焼けましたー!
-
ことり「お、おいしい…!」
凛「こんなの初めて食べたよ!」
ツバサ「フフン。ツバサちゃんの女子力の前に平伏しなさい」
凛「どっちかっていうと男子力を感じるにゃ」
表面が香ばしく焦げ、じわりと透明な肉汁が滴り落ちる。
ことりは二口目を頬張り、改めて目を丸くする。
ツバサの処理のおかげもあるのだろうが、それを差し引いても驚くほどに柔らかく、それでいて肉々しさも感じる味わいだ。
噛みしめるほどに甘味と旨味が滲み出て、臭さやクセもなし。
少しばかり塩胡椒が強すぎるきらいはあるが、荒々しく焼いただけにも関わらず、まるで丁寧に仕上げられたローストビーフのようななめらかささえ感じる。
食べ方が綺麗だと言われることりでさえ、思わず大口を開けてかぶりついてしまう!
もぐもぐと咀嚼し、肉の焼けた香りに魔物に気付かれるかと警戒していたがそれもなし。
三人は空腹を満たし、お腹が膨れれば機嫌もよくなる。
ことり「美味しかったぁ〜♪」
凛「また食べたいね!」
ツバサ「ドレイク牧場とか無理なのかしら。儲かりそうなのに」
にこにこと笑顔で会話も滑らか。
探索を再開だ!
【満腹度40→80へ回復】
コンマ
1,2,3 罠
4,5,6 魔物と宝箱
7,8,9,0 階段
判定
>>233
-
向こうでまた立てたら荒らされそうやしこっちで立てた方がいいんじゃない?
-
二戦を続け、漆黒の洞窟を歩き。
視界が優れないがために探索のスピードは遅い。
転ばないようにゆっくりゆっくりと、歩き続けること30分ほど。
肉を頬張って胃を満たしたため、それほど焦りはない。
荷物の中にはまだほむまんとパンも入っているのだ。
……通路の奥、ことりの翼が照らした場所には黒い大蜘蛛が足を広げている。
巨大な巣が張っていて、その背後には宝箱。
ことりたちの存在に気付いているようだ。
だが、その場を動くつもりもないらしい。
凛「あの宝箱を守ってるのかな?」
ツバサ「うああ…また虫…」
ことり「ん〜…宝箱の中身が気になるけど、戦わずに行っちゃうこともできそうだね」
【行動を選択してください】
1 戦う
2 立ち去る
下3レス多数決
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1
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1
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1
-
近寄らないで倒したいな
-
凛ちゃんレールガンで一気にイケるかな
-
ことり「宝箱が見えてるのに、逃げるってのもなしだよね」
凛「だよね!」
ツバサ「はぁ…」
三人は戦闘の構えへ。
それを見て取ったのか、大蜘蛛は縦に張られた巣から降り立ち、その身を歪ませる。
ギチリ、ギチチと奇妙な異音を響かせ、平たい形状の大蜘蛛の背から、悍ましいオーラを纏った骸骨の上半身が起き上がる。
その様子は明らかに、他の魔物とは異なっている!
ツバサ「でかい虫かと思えば、こいつは妖魔の類ね」
凛「強いの?」
ツバサ「アルケニー。かなり厄介な相手よ。気を引き締めてかかりましょ」
ことり「油断禁物、だね。防御系の魔力も感じるし、大技を使うタイミングはよく考えるべきかも…」
見たものへと即座に掛かってくる他の魔物たちとは異なり、宝を守るという独自の行動律。
その手の魔物は強力だと相場が決まっているのだ。
骸骨の片手が掲げられ、魔力がそこへと集中し…
凛「凛が先だよ!!」
最速行動が発動だ!
電力の残量は五割強。どう動くべきか、瞬時の判断が迫られる!
【凛の行動を選択してください】
1 瞬打四連で!
2 ここは紫電で行くにゃ!!
3 ビリビリキーック!!
4 凛ちゃんサンダー行ってみる?
5 凛ちゃんレールガン!一気にやっつける!
6 普通にクナイを投げるよ
安価下
-
2
-
6
-
凛が選択するのは新技、最速必中の『紫電』!
岩のゴーレムに硬い殻のドレイク。
軽打の効力が薄い相手が続いたために披露の機会がなかったが、それほど硬そうではないアルケニーが相手であればおあつらえ向きだ。
パリ…と腕へ電光が宿され、軽やかかつ雷速のフットワーク、見る間に凛は敵前へ!
それを見てとり、アルケニーは白骨の指先を輝かせ…
暗緑色に輝く蜘蛛の巣!防御網を展開させる!
が、凛の拳はそのネットを掻い潜れるだけの速度と正確性を有している。
問題は初の実戦投入という点のみ!
凛(隙間を、最速で抉るっ!!)
コンマ
01〜20 攻撃成功
21〜90 軽傷を与える
91〜00 回避される ※敵の防御補正20%
※紫電の命中率は110%
判定
>>234
-
アルケニーの上体、こちらが本体なのだろうか?
骸骨の顎部へと凛の拳が雷速でめり込む!
拳を引き、身を引き、決して深追いせずに後歩。
この段階で拳撃が空を裂いた摩擦、雷鳴の音が鳴り響く!
凛『紫電!!』
音を遥か彼方へと置き去りにしたハイスピードでの一撃に、ことりとツバサの二人は目を見張る。
いや、正確に何が起きたのかをほぼ把握できていない!
前衛でないことりと動体視力の劣化したツバサとは次元の違う一撃だ。
それを受け、恐ろしげにカタカタと鳴らされていた歯が幾本も砕け折れ、頭が揺らされ張られていた防御網が解除される。
厄介な防壁を張らせないことに成功したようだ!
落ち窪んだ眼窩が憎々しげに凛を見据え…
ことり「魔術攻撃!きます!」
アルケニーが蜘蛛の肢脚を踏み鳴らすと同時!
暗い緑のマナが地に走り、幾本もの頑強な大樹が三人を目掛けて襲い来る!!
コンマ
ことり
01〜20 重症
21〜40 負傷
41〜60 軽傷
61〜00 回避
凛
01〜25 重症
26〜45 負傷
46〜65 軽傷
66〜85 回避
86〜00 吸収
ツバサ
01〜30 重症
31〜50 負傷
51〜70 軽傷
66〜00 回避
判定
ことり>>235
凛>>236
ツバサ>>237
-
やっばいにゃあ…
-
ぴゃぁ……
-
狭く暗い洞窟の中、骸骨が放った魔術は恐ろしいほど盛大に空間を満たす!!
足元から突き上げる大樹の槍、鞭。
それが魔術の全てと見て、ことりは翼をはためかせて上方へと避難を敢行する。
しかしそれは誤り!
天井からも同様の攻撃が怒涛と迫り出し、逃れるならば必死に後方へと退避するべきだったのだ!
ことり「きゃああっ!!?」
背を激しく打ち据えられ、ことりは浮力を失して地へと叩きつけられる!!
全身がズキズキと痛む。立ち上がろうと腕に力を込めると、鈍い痛みが背を這う。肩骨にヒビが入っているかもしれない。
他の二人はと視線を巡らせると…
ことり「凛ちゃん…!ツバサちゃん…っ!」
凛「………」
ツバサ「ぐ……あ…」
凛は腹部を大樹の槍で突き破られている。血が滴り…呼吸は浅く、ことりの声に反応を示さない。
ツバサは両腕に足、それに脇腹から血を流していて、打撲裂傷と夥しい傷の量でその目は虚ろ。
二人ともまだ息はあるが…重症だ。
ことりは痛みを無視し、決断的に立ち上がる。
自身の傷はまだ動ける範囲。だが、他の二人は!
-
スネークアイ防御時ないんか
-
あ、ゾロ目か
訂正するから待ってね
-
狭く暗い洞窟の中、骸骨が放った魔術は恐ろしいほど盛大に空間を満たす!!
足元から突き上げる大樹の槍、鞭。
それが魔術の全てと見て、ことりは翼をはためかせて上方へと避難を敢行する。
しかしそれは誤り!
天井からも同様の攻撃が怒涛と迫り出し、逃れるならば必死に後方へと退避するべきだったのだ!
ことり「きゃああっ!!?」
背を激しく打ち据えられ、ことりは浮力を失して地へと叩きつけられる!!
全身がズキズキと痛む。立ち上がろうと腕に力を込めると、鈍い痛みが背を這う。肩骨にヒビが入っているかもしれない。
他の二人はと視線を巡らせると…
ことり「凛ちゃん…!ツバサちゃん…っ!」
凛「……いたた…っ」
ツバサ「ぐ……あ…」
【スネークアイ発動!】※判定が一段階良い物へと変化します。
凛は脇腹を大樹の槍が掠めたらしい。血が滴っているが、まだ動ける範囲だ。
視線の闘志は潰えておらず、反撃に向けて電力を高めている。
ツバサは両腕に足、それに脇腹から血を流していて、打撲裂傷と夥しい傷の量でその目は虚ろ。まだ息はあるが、かなりの重症だ。
ことりは痛みを無視し、決断的に立ち上がる。
自身の傷はまだ動ける範囲。
だがツバサはまずい。立て直さなければ!
凛「ことりちゃん!どうしよう!」
ことり「このまま戦うか、逃げるかだね…」
-
実質的なリーダーとして、ことりに迫られる判断は二択だ。
ツバサを癒して戦闘を続行するか、アルケニーの行動範囲外まで迅速に撤退するか。
ことりの翼の能力を以ってすれば、重症のツバサを抱えて高速で飛び去ることは可能だ。
凛は動ける以上、逃げ足についての心配はないだろう。
そして幸い、アルケニーの行動の主眼はあくまで宝箱の守護にあるらしい。
おそらく、逃げたとしても追ってはこない。
ただ、人一人を抱えての高速飛行となるとかなり大量のマナを消費してしまう。
逃げ切って、全員の傷を癒してとなるとマナはかなり底に近くなる。
空腹はまだまだ先だが、撤退を視野に入れつつの探索行となるだろう。
対して、このまま戦闘を続行するとして。
ことりと凛は負傷ながらに健在。ツバサを動ける程度に癒すことはできる。
落ち着いてこの敵に対処し、倒しきれたならば逃げるよりはマナの温存が可能だ。
なによりも、この蜘蛛の妖魔の背後にある宝を手にすることができる。
ことり(危なさと、得られるものと…)
判断に残された時間は短い。急ぎ、決めなければ!
【ことりの行動を選択してください】
1 このまま戦おう!
2 逃げよう!
※重要な選択肢です。
下5レス多数決
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2 今日はあかん日や
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1
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1
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2
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2
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今日はコンマ運アカンね2で
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久々の※だし逃げるが勝ちよ
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2
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ことり(凛ちゃん!)
凛(了解にゃ!)
二人の呼吸は阿吽。
前述した通り、王宮地下でわだかまりが溶けた一件以来とても仲が良い。
ことり『聖力!!』
凛『雷震!!』
凛のスタングレネードめいた『雷震』に加え、全くの同時にことりが『聖力』を発動させることで衝撃波をプラスする。
連携!
というほどのものではないが、ちょっとした光の炸裂弾だ。
だがそれはもちろん攻撃用でなく、アルケニーがわずかに怯んだその隙に、ことりはツバサを抱えて羽ばたく!!
守るように、一歩遅れた位置。
凛はアルケニーと向き合いつつ、それでも急速に距離を開けていく。
凛「大丈夫!追ってこないよ!」
ことり「よかった…」
宝箱の取得には失敗したが、どうにか退避に成功して一難をやり過ごす。
とりあえずは安全な梯子の付近まで戻り、ツバサを癒さなくては。
-
角を曲がり、アルケニーの姿が見えなくなっても追撃の可能性に警戒を配り、高速で飛び戻ってようやく治療を開始。
ツバサの傷は多く、重く、ヒールで癒すにはそれなりの時間を要し…
しばらくの後、ようやく三人全員が完治至っていた。
そして今、洞窟の中には涙声。
凛「ツバサちゃん…泣かないで?」
ツバサ「ぐすっ…ひっく…」
ことり「よしよし…」
小柄な体に愛嬌のある短い前髪。
見ようによっては年より幼く見える容姿そのまま、ツバサはまるで子供のように泣きじゃくっている。
黒く冷たい岩の上に体操座りで腰を下ろし、瞳から流れ落ちる涙を手首で拭う。
三人の中で一番の年上であるにも関わらず、凛からは心配そうに頭を撫でられ、ことりからは抱きしめられている有様だ。
唇を噛み締め、眉間に力を入れながら落涙し…
どちらかといえば、何かの試合に負けた少年が悔しさから泣いているような。
ツバサ「う…うっ…あんなやつに…」
ことり「悔しいよね…大丈夫だよ」
そう、その涙は死に臨した恐怖からのものではない。
魔術を見切り損ねて避けられず、十二卿龍にも勝る大戦力だった自らがたかが妖魔に叩きのめされたのが悔しくてたまらないのだ。
生来の負けず嫌い。その上、絶対的な天才性がために負けを経験する機会が極めて少なかった。
故に、負けに免疫がない。
-
2,3割の確率で重症の全体技とか魔王クラスに迫るレベルの攻撃だな
-
罠モンスターは強いのがRPGの相場
-
ことりの胸に顔を埋め、凛に手を握ってもらい、泣き止むまでにはしばらくの時間を要した。
惜しげもなく、弱さを全てさらけ出し…
ようやく泣き止んだ頃、ことりと凛は同様の感想を抱いていた。
ことり(かわいい)
凛(かわいいにゃ)
ツバサ「ぐすっ…ああ、もう…ごめんなさい、本当に」
ことり「いいんだよ、大丈夫大丈夫」
凛「よしよし、ツバサちゃんは凛が守ってあげるからね」
ツバサ「……なんだか、私への視線が生温くなってない?」
泣き腫らして真っ赤な目を擦りつつ、ツバサは首を傾げる。
人前でこうやって泣くのも幼少期以来。どう思われるか、あまりピンと来ていない。
三人組の中、一応それとなく年上という序列にあったツバサ。
だが、今回の出来事にことりと凛の間ではすっかり一番年下のような位置付けへと変更されてしまった。
低身長と相まって…そう、保護対象だ。
ツバサ「……なんか、あなたたちの優しさが釈然としない」
ことり「うふふ…いいんだよ」
凛「あとで飴買ってあげるにゃ」
それはともかく、方針を決めなければならない。
現在ことりのマナ残量は、翼の維持に最低限必要な分を除いて一割ほど。
尽きてしまえば色々と不便になるが、あと少し探索を続けることができないでもない。
ことり(どうしようかな…)
【現在の満腹度60】
【行動を選択してください】
1 探索続行
2 今日はここまで
下3レス多数決
-
無理はしない2
-
2
-
2
-
2
-
ことり「ううん、帰ろっか?」
凛「凛もそれでいいよー」
ツバサ「泣き疲れたし、賛成」
ことり「よしよし」
凛「いい子いい子」
ツバサ「あっわかった!あなたたち舐めてるわね!?」
ギィギィと反発するツバサを生暖かくなだめつつ、三人は地図を頼りに地上へと引き返す。
昨日に比べれば時刻もほどほど。慌てずに歩き続け、地上へ出た時刻にもまだ夕日は沈みきっていなかった。
ツバサ「っ、西日が眩しいわね」
凛「なんかちょうどいい時間に帰れそうだねー」
ことり「凛ちゃんの武器は手に入ったし、ツバサちゃんの技が増えたし。今日も悪くはなかったかな?」
三人は頷きあい、全員健在なのが何よりだと実感。
平原を吹き抜ける風に深呼吸しつつ、オトノキ村への帰路につくのだった。
-
ツバサちゃん可愛いかきくけこ
-
明日はツバサちゃんの為にスキル習得を重点しよう!
-
装備欲しいから財宝探しがいいな〜
ほのパパママに挑戦も楽しそう
-
帰り道の途中、ことりたち三人はほむまんをぱくついているところで旅商の集団とすれ違う。
オトノキ村から都市圏へと向かう街道、すれ違うこと自体は珍しいことではない。
だが、漏れ聞こえた会話の断片がことりの耳を捉えた。
「龍皇教団が復活したらしい」
「物騒な話だ」
「残党だけど、それでもなぁ」
「名前を改称したらしいぞ」
「なんでも、“光翼教団”とかなんとか」
「なんだそりゃ、胡散臭え」
「武力を整えてこっちの地方へ向かってるんだと」
「物騒な世の中だよ」
ことり「光翼…?」
ツバサ「気になる話ね。村に来なきゃいいんだけど」
ことり「うん…」
凛「二人とも、どうしたの?」
凛はその会話を聞き逃したらしく、くるくると体を回しながら機嫌よく。
今から心配したって仕方がない。ことりとツバサは顔を見合わせ、杞憂であることを願いながら歩き…
立ち上る煙と家々の光。
オトノキ村へと帰り着き、家の戸をくぐり、
「おかえりなさい」とほのママの一声。
ほのパパも夕食の卓についていて、無口無表情ながらにおかえりと言いたげな顔をしている。
三人は帰り着いた安堵に、ほっと胸を撫で下ろした。
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カルト教団乗っとったか親鳥・・・
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いくつもの愛重ね合わせて
-
…
薄緑色の液体で満たされた浴槽。
絵里は目を閉じ、安らかに呼吸を深めている。
沐浴のようにも見えるが、これは王国軍が有している最高の医療システムだ。
白と緑と、治癒効果の高いマナを混合濃縮させた薬液。
破格に高価で貴重な物質であり、一度きりの使い捨て。たとえ王国であろうとみだりに多用できるものではない。
だが、四騎士にして耀龍ランスロット。最高戦力たる絵里を癒すためであれば話は別。
むしろ、ここで使わなければどこで使うのだという場面。最も優先されるべき治療対象だ。
美しい肌を薬液が滑り…
アイスブルーの瞳が開かれ、宿るのは破壊への闘志。
カーテンレールの向こうへと麗声を掛ける。
絵里「希、いるかしら?」
希「おるよ、エリチ」
絵里「海未もいるわね?」
海未「ええ、控えています」
全身を浸した浴槽から身を起こし、美しい肢体が露わに。
張りのある肌が水滴を弾き…身に刻まれていた傷は癒えている。
絵里≪……侵攻の準備を≫
絵里の負傷が癒えれば、あとの準備にさしたる時間は要さない。
空中戦艦の速力を以ってすれば、明日の夜刻にはオトノキ村の付近へと辿り着けるだろう。
王城が、俄かに慌ただしさを増し始める。
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今日はここまでで
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おつ
夜とか王様どうするの・・・
明日は次スレからかな?
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やっと追い付いた
今日も乙です!
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乙、明日は装備は捨ててスキル増やすか
スキル手に入れる確率ある程度下げて良質な装備目指すかか
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アルケニー「くっ!歩け膝」
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(この液体もう廃棄するしかないようやけど小分けにして売ったら財政めっちゃ潤うんちゃう?)
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このクッソ弱い面子で敵の最高戦力と戦うとか負けイベントかな?
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むしろツバサのマナ復活イベントがあるとか?
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そしたらツバサさんのスキル習得の意味が無いし、無双して終わるぞ
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別に例えば段階的に復活かもしれないし、予想は無駄
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教団フラグもあるし読めんね
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やっとほのパパママの戦闘が見れるのか
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とりあえず来るの確定してる連中をなんとかするには
①国王をどついてかつ苦し紛れにオトノキ村を火の海するのを阻止
②闇に呑まれたのんたんの中にいるアバドンみたいなのをどつくor戦闘不能にする
③闇に呑まれた(笑)園田から村雨を取り上げて中二病の度合いを戻すor戦闘不能にする
④エリチをなんとかして戦闘不能or洗脳解除する
⑤こちらの重要戦力である凛ちゃんがやられてさらわれないようにする
⑥これらを今の三人(動いてくれるなら高坂両親も)でやらなくてはいけない
・・・キツイな
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あまりキツかったらかよちんやロリコンレズ狼御一行が駆け付けるんじゃない?
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今日は10時ぐらいからかも
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>>959
乙。今日もよろしくです。
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風使いのほのパパと炎の大家のほのママだし
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…
夕食を終え、三人はコタツに入って顔を緩めている。
ことりは裁縫を、凛とツバサは共に穂乃果の部屋から持ち出した漫画を読んでいて、ツバサは口の中に飴玉をころころと転がしている。
洞窟で泣いた後の約束…一方的に言っただけだが、約束通りに凛がツバサへと買い与えた飴玉だ。
年下から菓子を与えられるとは情けない話だが、貰ったものは遠慮なく味わう。基本的にはこだわりがないタイプなのだ。
凛「ツバサちゃんおいしい?」
ツバサ「おいしいわ」
そこへほのママが現れる。
手した皿には三色団子や薄黄色の饅頭など、鮮やかな色味の和菓子が盛り合わせてあり、それを置いて自らもこたつへと足を入れる。
ほのママ「はい、みんなで食べましょ」
ことり「そっちのお饅頭は新作?」
ほのママ「そう、柚子を効かせてあるみたいよ」
ツバサ「いただきますね!お義母様!」
凛「凛も!」
-
居候も二ヶ月過ぎと長くなり、角ばった形の三色団子は凛とツバサにとってもすっかり食べつけた味だ。
もちもちとした食感に優しい甘み。
「この味が穂乃果さんを形作っているのね…」と、恍惚とした顔でツバサの弁。
それをスルーし、凛も団子を口へ運んでいる。
三人ともに夕食はしっかり食べたのだが、昼にしっかり動いている育ち盛り。甘いものは別腹だ。
ことりは新作の柚子饅頭をもぐもぐと頬張り、口の中に広がる爽やかな風味に頬をほころばせる。
ことり「うん、おいしいね♪」
ほのママ「ふふふ、これは売れそうよね」
ほのママは商売人の視線を浮かべている。
そういえば…とことりは思索。自分と穂乃果の出生について尋ねるなら今がいいタイミングなのかもしれない。
ことり(だけど…)
ついつい躊躇してしまう。
大好きな高坂家の面々と、自分とは血が繋がっていない。
そんなことは昔からわかっている話なのだが、自分から掘り下げることに気が向く話題ではない。
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ことり(どうやって聞こうかな…)
高坂家に来る前、幼少期のことはまるで覚えていない。
幼さがために記憶が薄いのか。
いや、ことりが貰われてきたのとほぼ同時期に両親と流行り病で死に別れ、引き取られた海未は実の親についての記憶がしっかりとある。
ことりが実母である理事長の顔を覚えていなかったのは不自然で、きっとことりが凛へとしたように、『忘却(オブリビオン)』か、それに類する魔術を施されていたと推測できる。
ことりが悩んでいるのを察しているだろうか。
ほのママは優しく視線を向けているが、自分から話を切り出すまでは待ちの姿勢でいるようだ。
…と、ツバサが思いつきに口を開く。
ツバサ「そういやことりは養子みたいなものなのよね。お義母様はどういう経緯で理事長と知り合いに?」
凛「……ツバサちゃん、でりかしーの欠片もないにゃ」
ことり「あはは…気にしないで?」
生い立ちに関しての事情の部分を、あっけらかんとした調子で尋ねたツバサ。
だが、かえって助けられたかもしれない。ことりは母の顔を見つめて答えを待つ。
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いいね
-
スタッァアアアアップ!
-
シャドウハイチュウ
-
いきなり三人からの視線が集まる形となり、ほのママは喉に団子がつかえたようでお茶を啜る。
ふう、と一息吐いて湯呑みを置いて、「それほど長い話じゃないんだけどね」と前置き。
ほのママ「私も昔、あなたたちのように旅をしていた時期があったの。海未のお母さんと一緒にね」
ことり「海未ちゃんのお母さんも、確か海未ちゃんみたいな剣士さんだったんだっけ?」
ほのママ「そうよ。ふふ…とっても強かったけど、どこか抜けたところもある子でね?いつも“きぃちゃん”って頼ってきて。そうね、海未によく似てた…」
瞳には昔を懐かしむ色。
流行り病で亡くした、もう二度と会えない親友へと想いを馳せているのだろう。
気を取り直し、かつての旅路についての話を続ける。
ずっと海未の母との二人旅だったわけではないらしい。
穂乃果たちがしたように、各地の酒場で仲間を募り、目的を同じくする者と一時的なパーティーを組んでみたり。
あるところでは悪魔を吹き飛ばし、あるところでは異常発生した邪樹を焼き滅ぼし。
“大魔術師”の称号は伊達ではないのだなと思わされる冒険活劇。経験豊富なツバサまでもがつい聞き入ってしまうほど。
ほのママ「そんな旅の途中であの子…理事長、ことりのお母さんと出会ったのよ」
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バイアズーラ!
-
〜〜〜
海未ママ「あの、きぃちゃん」
ほのママ「ん、何?」
海未ママ「翼の生えた女性が倒れているのですが…」
ほのママ「へ?」
雪深い谷間の道の途中だった。
季節はちょうど今と同じような真冬、険しい天険の地の只中に美しく咲き誇るという雪桜を見て持ち帰ろうとほのママが提案。
「危険すぎます!」と主張する海未ママを引きずってきた形。
大好きな“きぃちゃん”からの押しに、絶対的に弱い女性だった。
ひょっとすると、海未に同じくレズっ気があったのかもしれない。今では確認のしようもないが。
そして気の毒なことに、この時期ほのママは既に後の夫である若かりしほのパパと出会っている。
まだ恋愛感情で惹かれている段階ではなかったが、彼の作る和菓子に惚れ込んでいた。
雪桜を取りに来たのも和菓子の材料として最上の品だという噂を聞きつけ、持ち帰って桜菓子にしてもらおうと…
という経緯はさておき、海未の母は籠手で雪をかき分け、そこから一人の女性を助け起こす。
その背には三対六枚、光の翼が生えていて…しかし、その身には数多の傷が刻まれ、さらに傷口からは闇の瘴気が漏れ出している有様。
翼の輝きも薄らぎ、呼吸は浅く、目も閉じられていて。体全体が凍るように冷え切っていた。
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上位存在を名乗る天使の役割は、ただ人間を管理統制することだけではない。
世界の調律者。
バランサーとしての役目も有していて、世界のバランスを乱すものがあれば出向いて誅する。
この雪の谷に、世界を破壊せんと目論む魔の軍勢が集っていたのだ。
あの絵里に迫る戦力であるアスモデウス級、魔王クラスの悪魔が数十体。僻地に世界の危機が生じていたのだ。
そこへ、天使の長である理事長は軍勢を率いて降り立った。
数日にも渡る激戦の末、辛うじて魔の大半を退けたはいいが手勢の全てを失い、そして自らも傷付き倒れていたのだ。
穂乃果の母と海未の母、二人は理事長の顔を覗き込む。
弱ってこそいるが、発しているマナは明らかに人外のそれ。
海未ママはおっかなびっくり、ほのママは興味津々にその頬をぺしりぺしりと叩きつつ、治癒魔術を施して焚き火で暖める。
海未ママ「て、天使でしょうか?」
ほのママ「わからないけど、とりあえず助けなくっちゃね」
そんな会話を交わしていると、理事長がゆっくりと目を開き…
理事長「人…間…?」
二人の顔を視界に捉え、認識すると同時。
掠れ声で警告を発する!!
理事長「逃げなさい!!」
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過去編めっちゃドキドキしてきた
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穂乃果の母の治療が功を奏したのか、光翼は輝きを取り戻して理事長は立ち上がる。
それと同時、空間が灼黒に歪む!!
理事長ら天使たちが退けたのは悪魔の“大半”であり、残り二体!魔王級の悪魔がそこには残っていたのだ!
理事長(どうして人間が、真冬のこんな場所に…!死なせないようにしなければ…)
人外からしてさえ異常なのだ。真冬に翼もない人間がこんな谷間へ立ち入るなど。
ほのママの行動はまさにあの穂乃果の母らしい猛進の無鉄砲さで、海未ママの行動は海未に似た常軌を逸した追従。
庇うように翼を広げるその姿に、穂乃果の母、海未の母。二人はどちらに味方すべきかを確信する。
ほのママ「手を貸すわ!天使さん!」
海未ママ「やりましょう、きぃちゃん!」
理事長≪勇敢にして高潔…美しい魂です。けれど、死んでも責任は取れませんよ!≫
海未の母は『大魔誅滅』、ヒデコが会得したのと同じ自己強化を巧みに使いこなして前衛を。
理事長は残された魔力を振り絞り、二人の人間が達人であると認識して各種のサポート、回復と立ち回る。
そして穂乃果の母は炎を!炎を!炎を撒き散らす!!
谷間に降り積もった豪雪が水へと変わり、加熱沸騰!あまりの熱気に湯気へと!
そして、一時間ほどの死闘の末…
ほのママ「これで最後よ!『焔!!!』」
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敵の首魁、その名は大悪魔アモン。
あのアスモデウスにも勝るほどの魔力を持つ、紛うことなき魔王級の悪魔だった。
粗野な老人のような風貌、邪力を秘めた杖を振りかざし、黒熱の大狼を模した炎を、幾発も幾発も!!
穂乃果の母との火術合戦は熾烈を極めた。
雪の溶けきった大地へと杖が突き立てられ、そして唱えられたのは独自にして最強の術式である『焔』!!!
穂乃果が真似るそれとは、規模も火力も、精密性も隙のなさも汎用性も!全てが大きく異なる絶対の火術式!
“大魔術師きぃちゃん”の真髄たる獄灼の大炎柱が地を穿ち!天を焦がし!
そして真冬にも関わらず、谷間へと完全なる雪解けをもたらしてみせる!
理事長≪なんという…!≫
その焔は炎の眷属である大魔を完璧、完全に焼き尽くしてみせた。
業火の轟音の中、悪魔アモンの上げた悲鳴さえを焼き尽くす焔。
空間は熱に揺らぎ、そして『焔』による地熱までを受けた谷は季節すら錯誤。
雪の溶けた氷谷は、まるで春を迎えたかのように川へと還り、上がった焔柱は曇天に大穴を穿って日を差し込ませる。
蒸発した大量の水気に陽光が煌めき、反射し、虹を成し…
膨大な力を有しつつも、ほのママは振り返って純粋に喜びを浮かべる。
ほのママ「ねえ二人とも!景色、綺麗ね!」
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こんなん惚れるわ
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アモンってーと、
あれはーデビル、でびるまーん、でっびーるまーん
か
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大悪魔は知っている…
-
〜〜〜
ほのママ「…と、まあ。あなたの産みのお母さん、理事長と出会ったのはそういう感じ」
激闘の記憶。
母たちにも物語があり、過去を重ねてきたのだと改めて認識し、そしてことりは二人の母の運命が交錯したその瞬間に想いを馳せる。
炎が莫大な水蒸気を生み、陽光に煌めき虹の橋。
それはことりたちが旅立って間もない頃、列車でのパーシヴァルとの戦いを思い起こさせ…
穂乃果と海未、二人に無性に会いたくてたまらなくなる。
ほのママ「結局、その戦いで理事長…あの子に気に入ってもらえたみたいで。
それから数年が経った頃に、人間の審判者にするだとかの諸々の事情を聞いて、あなたを預かった。それが全ての経緯よ」
ことり「……うん、聞かせてくれてありがとう。お母さん」
聞けてよかった。
育ての母は思っていた通りに強く高潔で、生みの母は人にとって純粋な敵とは限らない。そう思えた。
ことりは穏やかな笑顔を浮かべ、話を噛みしめるように頷いた。
凛は目の前の女性が偉大な魔術師であるという認識を新たに、呆気に取られている。
そしてツバサは話が面白かったようで、さらに切り込んでいく。
ツバサ「で、雪桜は取れたんですか?」
ほのママ「あ!そうそう、びっくりするほど美味しかったの。それであの人と仲良くなって…」
ツバサ「そして穂乃果さんが生まれたと…!運命に謝謝!!」
若干惚気た表情のほのママと、妙な感動を抱くツバサ。
凛は思い出したようにモグモグと団子を口へ運び…
ことりは勢いのままに意を決し、もう一つ質問を続ける。
ことり「穂乃果ちゃん…穂乃果ちゃんも、お母さんが産んだ子じゃないっていうのは、本当?」
-
>>977
ネスカフェをダバダーと吹いた
-
ことりからの問いかけに、ほのママはぽかんと口を開ける。
軽く首を傾げ、んん?と考えるような素振りを見せ、そしてことりへと答える。
ほのママ「穂乃果は私が産んだ子よ?」
ことり「え?あれ?」
ほのママ「なんていうか、結構似てないかしら?私と穂乃果って」
ことり「う、うん。似てると思うけど…でも海未ちゃんが」
ほのママ「海未?」
ことり「うん。小さい頃にね、お父さんとお母さんが、穂乃果ちゃんも拾われ子だって話をいつするか相談してるのを聞いたって…」
ほのママ「んん…?」
不思議そうな表情で、それから少しして納得したような顔に。
ほのママ「きっとかなり小さい頃の話よね。話の内容を勘違いしちゃったのかもしれないわね」
ことり「勘違い…?」
ほのママ「確かに、穂乃果の生まれについて話をしていたことはあるわ。あの子は特殊なの。なんていうか…処女懐胎、って言えばいいのかしらね?」
-
>処女懐胎
ファッ?!
-
なんやて!?
-
処女懐胎。
そのフレーズにツバサが電撃的に反応し、感動の面持ちで大声を上げる。
ツバサ「神!!やはり穂乃果さんは神なのね!!」
凛「その反応は引くにゃ〜」
ほのママ曰く、穂乃果を身籠った時期にはほのパパと既に交際を始めて半年ほどが経過していたが、堅気で奥手なほのパパとは手を握るのがやっとな頃だったらしい。
それが急転直下、まさかの妊娠。普通であれば女性の側が浮気をしたのではと疑われかねない場面だが、そこは夫婦揃って豪胆。
ほのママ「何もしてないけど妊娠したわ」
ほの「……(そうか、結婚しよう)」
片や疑われるのではないかと疑わず、片や浮気をしたなど一切疑わずに受け入れ。
剛毅な妻と漢気に溢れる夫の夫妻は、こうして誕生したのだ。
そして穂乃果が生まれ…
ほのママ「不思議な話よね。けどこれが事実で、私にもこれだけしかわからないの」
ことり「そうだったんだ…」
ほのママ「穂乃果に、この生まれの話を伝えるか迷っていた頃もあったけど…きっと海未はその時の話を聞いたのね。だけど、それ以外は普通に育ってきた子よ」
話が一段落し…
ツバサはしきりに「神、穂乃果さんは神」と恍惚。
呆れ気味の凛は廊下の方へとふと目をやり…ほのパパが恥ずかしそうに立ち尽くしているのに気付く。
居間に女性四人、そこで自分たちの馴れ初め話が交わされているのが恥ずかしくて入ってこれないようだ。
自身と穂乃果についての話を聞き終え、ことりはすっきりとした顔で育ての母へと抱きついた。
理事長のことを“産みの母”と表現したのが、育ての母は私であるという意思を表していて嬉しかったのだ。
穂乃果のことはわからなかったが、それでも悩みを減じたことりの感覚はより冴え渡る。
感じていた戦いの予感は胸の中、さらに強まり。
ことり「みんな、明日の夜…海未ちゃんたちが来ると思う」
ツバサ、凛。そして両親。
全員がことりの言葉に、決意を込めて頷いた。
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次スレに移行するよ
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乙!
今回は無理ゲーな予感
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↑だと行けんから置いとく
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おつおつ
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ほのパパかわいすぎィ!
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