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新・鉄道綜合スレ
373
:
とはずがたり
:2016/01/25(月) 22:04:53
>>371-373
万座・鹿沢口〜大前は94
JR西日本の中国地方の山岳路線でも輸送密度100台の区間は少なかったので、東北地方の肋骨線の輸送量の低さは深刻といえます。
ちなみに、JR東日本が只見線の復旧に関連して提出した別の資料によりますと、2010年度の輸送密度は、岩泉線・茂市〜岩泉が29、只見線・会津川口〜入広瀬が52、津軽線・津軽浜名〜三厩が70、吾妻線・万座・鹿沢口〜大前が94で、この4区間が100人/日以下となっています。
このように、一部分だけを切り分ければ、100以下の数字も出てきます。ただ、末端だけを切り取った万座鹿沢口〜大前でさえ94と考えると、東北山地の100台という数字は、やはりかなり低いといえます。
JR東日本はローカル線を維持してきたが
輸送密度500以下に目を転じると、約20もの区間があります。輸送密度500以下の路線はバスのほうが輸送適性があるといわれても仕方のない区間ですので、これらの区間はいつ廃止されてもおかしくない、といえます。ただ、JR東日本は、これまでローカル線の維持には力を尽くしてきましたし、その方針は変えていないようですので、何もなければこれらの路線といえど当面は維持されるでしょう。
しかし、災害で大きな被害を被った場合は別です。たとえば土砂災害を受けた岩泉線は、復旧しないで廃線にするという決断を下しています。只見線の会津川口〜只見間はまだ結論が出ていませんが、やはり廃線の方向です。津波で被災した山田線の宮古〜釜石間は復旧させますが、三陸鉄道への移管を条件にしました。
こうしてみてみると、現在は運行を続けているJR東日本の低輸送密度区間も、大きな災害に見舞われたら、その時点で廃止、という可能性は高いといえます。とくに、山岳路線は被災しやすいもの。そういう視点に立てば、上記のランキングのうち、3位〜10位くらいまでは、被災したらその時点で廃止されても不思議ではない路線、といえるでしょう。200以上の輸送密度の区間に関しては、只見線で復旧実績があります。被害の程度にもよると思われますが。
幹線でも県境は苦戦
幹線・準幹線区間に目を転じると、羽越本線、奥羽本線といった日本海側の路線の低さが目につきます。羽越本線・酒田〜羽後本荘の1,705や、奥羽本線・大館〜弘前の1,718は国鉄時代の第一次特定地方交通線レベルですし、羽越本線・鶴岡〜酒田といった、比較的人口の多いエリアでも、2,800と第二次地方交通線レベルです。
また、東北本線・小牛田〜一ノ関2,630や、東北本線・黒磯〜新白河2,824も、気になる数字です。これらは比較的運転本数が多い区間ですが、運転本数に比例するほどの利用者はいないことを物語ります。県境というのは幹線であっても輸送量がかなり落ち込むようです。
輸送密度激増の区間が一つだけ
ところで、上記のランキングのなかで、近年輸送密度が激増している区間が一つだけあります。おわかりでしょうか。
36位 上越線 越後湯沢〜ガーラ湯沢 1,061
この区間は、2009年度は 691に過ぎなかったのですが、2013年度はついに1,000の大台に乗せました。確認できる範囲でのこの区間の過去最低は 2006年度の646で、そこからみると7年で6割増し。1,061はおそらく過去最高と思われます。
ガーラ湯沢への割引きっぷ「GALA日帰りきっぷ」は2011年度を最後に販売が中止になりましたが、こうした利用者の急増が背景にあったからかもしれません。
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