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東北 地方議会・首長,政治・選挙スレ

3406チバQ:2015/02/01(日) 16:57:17
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201501/20150130_11049.html
<白石市制60年>独自に条例、水源守る/(中)産廃闘争


現地に2008年に設置された看板。反対運動の象徴を訪れる人は今や少ない=白石市小原久根山
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 1992年の春。陰のある男たちが住民を伴い、白石市役所を訪れた。
 「ゴルフ場を造りたいので、地形を整えるため産業廃棄物で埋め立てたい」
 応対した一人で、企画財政課の係長に着任したばかりの遠藤篤志(59)=現総務部長=はピンときた。「上戸沢で変なうわさがある。注視してほしい」との引き継ぎがあった。10年を超える産廃闘争はこうして始まった。
 最終処分場の予定地は市の南西部、福島県境に近い上戸沢地区の山林。下流域では白石川から取水し、仙南・仙塩7市10町に水道用水を供給する計画を県が進めていた。
 当時の市長、川井貞一(82)は「水源地につくる施設ではない」と当初から反対し、設置の許認可権を握る知事(当時)の浅野史郎(66)にも同調を働き掛けた。
 県と市の共闘が成立すると、事業者は処分場の設置許可や損害賠償などを求める訴訟を乱発。一審の仙台地裁で、県が敗訴する判決も出た。

<住民投票を実施>
 危機感を募らせた川井は98年、建設の是非を問う住民投票の実施を決断。結果は投票率70%で、反対が94%を占めた。全有権者の3分の2がノーを表明したのに、いかんせん法的拘束力がない。
 「事務屋から見れば、市民の意思で阻止できる法律的な根拠は何もない。万一の時には、取り返しのつかない恐れがある」。廃棄物処理法など関連法令を丹念に調べた遠藤は、市独自の条例制定を川井に進言した。
 2001年施行の「水道水源保護条例」は、水道法に基づき「きれいな水を住民が享受する権利」を全国で初めて明文化。市長が指定した水源保護地域で最終処分場やゴルフ場の設置を禁止し、罰則も盛り込んだ。遠藤は「全国の先例を参考に一からつくった。これなら裁判に負けないと思った」と振り返る。
 最高裁は06年、農業振興地域整備法(農振法)による開発申請の不許可処分を取り消すことを求めた事業者の上告を受理しないと決定。県を支持した仙台高裁判決が確定し、法廷闘争は終止符が打たれた。

<募金で土地取得>
 上戸沢の旧街道から冬季通行止めの林道に入り、歩くこと10分。処分場の旧予定地には、こけむした看板がひっそり立つ。
 題名は「後世に引き継ぐ山林」。市民や経済団体でつくる建設反対期成同盟会が、事業者の税金滞納で公売にかけられた予定地の一部を市民の募金で取得し、市に寄贈した。物理的に着工できないよう封じ込めた。
 同盟会長を務めた市自治会連合会長の鈴木恒秋(83)は「行政主導ではなく、自主的に反対の姿勢を示せた」と胸を張る。同じ仙南地域の竹の内産廃処分場(村田町)では、悪臭や汚水が周囲に流出した。「竹の内のようになる可能性も十分あった」と鈴木。身近な危機感が、市民の行動を後押しした。
 条例の大前提とも言える白石川からの取水は現在、水需要の減少で休止中。県と市の防御策は、ガラス細工のような際どい輝きだった。(敬称略)


2015年01月30日金曜日
関連ページ:宮城政治・行政


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