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利水・治水スレ
1
:
とはずがたり
:2007/11/05(月) 00:45:52
ダム・堰堤・運河・暗渠etc
公共事業に占めるダムなどの費用は非常にでかいものがある。専用スレで研究・観察。
行革スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1038805069/?KEYWORD=%A5%C0%A5%E0
土建スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1105074193/?KEYWORD=%A5%C0%A5%E0
ダムサイト
http://damsite.m78.com/top.html
ダム便覧
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jdf/Dambinran/binran/TopIndex.html
ダムマップ
http://www.dammaps.jp/
1441
:
とはずがたり
:2018/11/17(土) 22:11:51
連載:インフラ・イノベーション
日本を救う水力発電イノベーション
京都大学大学院教授・内閣官房参与
藤井 聡
http://trans.kuciv.kyoto-u.ac.jp/tba/wp-content/uploads/2017/03/H29.04%20%E9%80%A3%E8%BC%89%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%BB%E3%82%A4%E3%83%8E%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E7%AC%AC7%E5%9B%9E%EF%BC%88%E6%B0%B4%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB%EF%BC%89.pdf
…エネルギー安全保障のみならず、デフレ脱却、経済成長のためにも、国産エネルギーの開発を通したエネルギー自給率の上昇は、極めて重要なのである。
そんな中で、わが国においてとりわけ有望な国産エネルギーが、水力発電である。
主要な水系の水力発電開発はおおむね完了しているとも言われることもしばしばだ。しかしそれでもなお、イノベーティブな新しいアイディアを導入すれば、まだまだ開発できる余地が膨大に残されている。
例えば、元建設省河川局長の竹村公太郎氏は、日本の水力発電は、金額に直して2兆円から3兆円分も増加させることができると指摘している(竹村、2016)1)。これは、現状の電力市場全体の規模の1割以上に相当する。現状の水力発電のシェアがおおよそ1割であることから、日本の水力発電の潜在能力をすべて発揮できれば、「2割」程度のシェアを占める状況を作ることができる、と指摘されているという次第である。
発電力を効果的に増強させる、ダムの「かさ上げ」
北海道の石狩川水系の上流部にある「桂沢ダム」は、約12m(約2割)かさ上げして「新桂沢ダム」にリニューアルするという「ダム再開発事業」が進められている(写真-1参照)。これにより、ダムの総貯水容量が約6割増強、発電容量は42%増強された(非洪水期は7,410千m3→10,530千m3、洪水期は6,570千m3→9,366千m3)。
そしてこのかさ上げ事業を通して、発電に関する能力は、(先に示したように)発電に使用する容量が42%増加すると同時に、最大出力も約1.7万kWへと約12%拡大した。こうしたかさ上げを通した「発電能力」の増強には、2つの明快な理由がある。
第一に、上述したように「わずか」なかさ上げでも、貯まる水の量(貯水量)は大きく増加するからである。
第二の理由は、ダムをかさ上げすれば、発電するための「落差」が大きくなり、より多くの発電が可能となるから、というものである。
既存ダムに、「逆調整池ダム」を新たに作る
「かさ上げ」に次ぐ、もう一つの効果的な既存ダムの活用方法が、「逆調整池ダム」を既存の発電ダムの下流につくるというもの。
これは、例えば宮ケ瀬ダム(神奈川県相模原市、愛川町、清川村)に実際に導入されているものなのだが、その概要を説明してみよう。
そもそも宮ヶ瀬ダムは発電も目的の一つとして計画されていたのだが、一つの問題があった。
それは、電力需要のピーク時点で求められる量の発電を行うには、「一気に大量の水を放出する」必要がでてくる。そのため、発電放流時とそうでない時で放流量の変動が大きく、そのままでは下流河川の水位が不安定となってしまい、さまざまな弊害が生じてしまう。しかも、一気に放流してしまうと貯水がなくなり、「ベース発電」を行えない時間ができてしまう。こうした理由から、大量の放出ができず、したがってピーク発電に対応できない、という問題があった。
1442
:
とはずがたり
:2018/11/17(土) 22:12:25
>>1441-1442
「逆調ダム」とは宮ヶ瀬ダムから放流された水の勢いを弱めるとともに一時的に「貯めておく」ことで、下流へ安定した放流を行うための小規模なダムだ。
この逆調ダムにも発電機をつけ、宮ヶ瀬ダムと合わせて一体的に次のように運用すると、「ピーク発電」と「ベース発電」の双方を実現することが可能となる。
まず、電力需要のピーク時間帯には、宮ヶ瀬ダムから、一気に大量の水を放流(最大22m3/sec)し、これによって「ピーク発電」を行う。一方で、そこで放流された水を一旦、直下の逆調ダムで貯める。そしてその水を逆調ダムから少量ずつ(7m3/sec)排出し、そこで「ベース発電」を四六時中行い続ける。
なお、こうしておけばピーク発電に伴い大量に放流をしても、下流側には逆調ダムによって調整された少量の水(7m3/sec)が放流されるだけとなり、下流側の推移の水位を安定化することができる。
なおこうした逆調ダムは、現在全国で数か所設置されている一方、逆調ダムが設置できるにもかかわらず未設置のままのダムはそれ以上に存在しているのが実状だ。
「採算性」という壁
以上の取組みは、 発電可能なダムポテンシャルの拡大を図るものであったが、それ以外の方法として考えられるのが既設の非発電ダムに発電機を設置して、水力発電を始める、というタイプのものだ。
そもそもダムというものはさまざまな目的で活用される。洪水対策や、生活用水や工業用水を確保するため等、水力発電以外のさまざまな用途のために作られている。
これは逆に言うなら、日本国内には、大量の水がたまっているにもかかわらず「水力発電」に活用されていないダムが数多く存在しているということを意味している。
しかし、これまでに、既存ダムに「大規模」な発電施設を新設する、というタイプのダム再開発事業は行われていない。
これはなぜかと言えば、さまざまな理由はあるものの、最大の理由はやはり、発電事業には「採算性」が不可欠だからだ、という点にある。
そもそも現状においても、「発電機の新設」を行うことで新たに電源を確保していくことが可能なダムは、全国各地に大量に存在している。しかし、それらがそのまま「放置」されているのは、ひとえに「採算性」が合わないからである。
「非発電ダム」の場合、通常はそのダムまでの送電線は整備されていない。だから非発電ダムで新たに発電事業を行おうとすれば、「発電機」だけでなくそれに付随して求められる新たな「放水路」や「取水設備」、さらには工事のための大規模な仮設備の設置や「送電線」の新設費用も必要となってくる。
そうなれば、コストが一気に高くなってしまい、電力ビジネスとして「採算が合わない」、という事態が生ずることになる。
ダムの「柔軟運用」による発電・治水能力の最大化
「発電」と「治水」の双方の目的を持った多目的ダムの場合、「発電」にはその水深の何メートル分を活用し、「治水」には何メートル分を活用する、という格好で明確に線引きされているケースがほとんどだ。
しかし「洪水のリスクが高い時」には「治水」を優先し、「洪水のリスクがほとんど考えられない時」には「発電」を優先して発電する、という運用方法を行うことができれば、既存ダムをさらに有効に活用していくことができる。
こうした「ダムの柔軟運用」には、さまざまな技術的課題を乗り越えながら現時点でも一部行われてはいるものの(例えば、雨季や夏期とそれ以外とで、両者の「線引き」を変える等)、その硬直性はまだまだ高い。結果、ダムの十分な柔軟運用は行われておらず、それぞれのダムの治水能力も発電能力も、最大化されてはいないのが実状である。
もしも、水力電力の開発に何の公益性もないというのなら、水力電源開発はすべて民間に任せっきりで行えばそれで何ら問題はない。しかし、繰り返し指摘したように、水力電源の開発は、エネルギー自給率を上げ、安全保障を改善すると同
時に、石油やガス等の資源輸入量を減らすことを通して日本経済を成長させる巨大なポテンシャルを持つ、極めて公益性の高い事業なのだ。そうである以上、政府が水力電源開発を支援する補助や、電線整備等についての公共投資を行うことは、国益の視点から極めて合理的だ。あるいは、再生可能エネルギーの普及のために作られたFIT制度の適用範囲を拡大したり、それと類似した制度を作り、本稿で述べたようなさまざまな再開発事業を支援していく新たな制度を構築することも有力なアプローチであろう。
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