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重工業・造船・航空機スレッド

260荷主研究者:2011/01/30(日) 21:05:06

http://www.sankeibiz.jp/business/news/110114/bsb1101140504002-n1.htm
2011.1.14 05:00 Fuji Sankei Business i.
【フォーカス】川崎重工業(下)鉄道車両、海外に成長軌道

川崎重工の車両製造拠点、米ネブラスカ州のリンカーン工場(同社提供)

 川崎重工業が、温室効果ガス削減に向けた世界的な環境対応の潮流と、都市化の進展に伴う新興国の旺盛なインフラ投資を追い風に、鉄道車両事業の飛躍を狙っている。数年以内に入札が予定される米カリフォルニア高速鉄道や、敷設が進むアジアの高速鉄道市場など、海外で受注攻勢を強め、車両部門の売上高を2020年度に、09年度比倍増の3000億円に引き上げるシナリオ。その拡大戦略の切り札のひとつとなるのが、08年から開発に取り組んできた新型高速車両「efSET」(イーエフセット)だ。

 ◆「世界戦略車」開発

 「注文があれば、すぐに製造に入れる。世界仕様の車両で勝負をかける」。昨年夏のイーエフセットの開発完了を受け、川崎重工車両カンパニーの金花芳則バイスプレジデントは、今後の海外受注活動に強い意気込みをみせる。

 イーエフセットは、具体的な案件ごとに対応してきた従来の車両開発方式とは一線を画し、高速鉄道の国際競争を前提に、新幹線車両の設計で培ってきた技術力を結集して開発した、いわば「世界戦略車」だ。

 騒音、振動を減らして周辺環境への負荷を低減したほか、特に耐火性や衝撃吸収力など車両の耐衝突性能を強化した。専用軌道を走る国内の新幹線と違い、在来線を走る海外では走行中に人や自動車と衝突する危険性が大きく、鉄道車両により高度な安全性が問われるからだ。 また、広大な原野を高速で走り抜ける海外市場のニーズを満たすため、運転速度は新幹線(時速280〜320キロ)より速い350キロを実現した。

 そのイーエフセットでまず攻略を狙うのが北米市場だ。米国では、環境問題を背景に鉄道輸送が再評価されている。そのうえ、景気対策として政府が09年4月、主要都市を結ぶ高速鉄道計画を打ち出し、車両の需要拡大が見込まれている。

 さらに米国では、産業保護や雇用確保のため、車両メーカーに調達コストの6割以上を国内製品でまかなうよう義務付け、最終組み立ても国内で行わせる「バイ・アメリカ条項」が適用される。欧州中心の生産体制を取る仏アルストム、独シーメンス、加ボンバルディアら「鉄道ビッグ3」には悩みの種だが、1975年以降、米国の2工場で車両製造から保守管理までを貫して実施してきた“老舗”の川崎重工にとっては、むしろ受注活動の後押しとなるだけに、イーエフセットでの実績づくりには最適との思惑もある。

 13日には、現地車両工場(ネブラスカ州)の生産能力の倍増や、北米案件に関する外注部品を内製化するための新工場棟の新設など、かねて進めていた増強投資の完了も発表。着々と受注拡大への布石を打っている。

 ◆中国市場攻略カギ

 ただ、鉄道車両、関連部品の受注シェア(05〜10年平均)で35%の首位に立つ米国の実績が、新興国など他の市場での受注の弾みとなるかは不透明だ。

 特に政府主導のもと、車両の国産化志向が強い中国では、技術力での正面突破は難しい。05年に提携した現地メーカー、南車四方との車両エンジニアリング合弁を通じて収益確保を目指す構えだが、それだけでは15年までに総延長1万6000キロの高速鉄道網を整備する中国での巨大なビジネスチャンスを取りこぼしかねない。あらゆる鉄道車両の製造技術と納入実績を持つ「総合デパート」(金花氏)の強みを、事業環境やニーズが異なる市場にいかに最適化していくか。一段のビジネスモデルの革新が求められている。(渡部一実)


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