したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

繊維スレッド

512荷主研究者:2017/02/12(日) 11:42:20
>>511-512 続き

■耐久性向上急ピッチ
 炭素繊維の商業生産が始まったのは1970年代。ゴルフクラブシャフトやテニスラケット、釣りざおなどのスポーツ・レジャー分野の用途開発が先行し、後に最大需要家となる航空機分野が炭素繊維の本格採用を始めたのは90年以降だ。

 市場成長を支えてきた航空機需要に変化が現れたのは15年後半。機体メーカーなどが、RTを使う炭素繊維中間加工品の在庫調整に入り、需要の落ち込みが際立っている。

 日系企業はLTの強度や耐久性の向上、取り扱い性の改善を急ピッチで進める。価格だけでは炭素繊維市場でも攻勢を強める中国に早晩追い付かれるとの危機感が強いからだ。低価格のLTでも加工技術を高度化し、新たな勢力が追随できない水準まで物性を高められるかが、“牙城”を守るカギを握る。

■RTは航空機向け、LTは風力発電関連
 炭素繊維は原料のポリアクリロニトリル(PAN)繊維やコールタールピッチ繊維を不活性雰囲気下で焼成し、炭素以外の元素を離脱させた無機繊維。比重は鉄の4分の1で、強度は10倍。寸法安定性が高く、耐熱性や耐薬品性に優れている。

 通常はエポキシなどの合成樹脂と組み合わせ、複合材料として使用する。構造制御が比較的容易なPAN系が生産の大部分を占める。

 PAN系の単一繊維の太さは5マイクロ―7マイクロメートル(マイクロは100万分の1)。この単一繊維の束をフィラメントとし、1000―数万本のフィラメントの束をトウと呼ぶ。フィラメント数が2万4000本以下をレギュラートウ、4万本以上をラージトウと区分する。

 力学的に優れるRTは航空機などに使われ、品質は劣るものの、低価格で汎用のLTは風力発電用ブレードや圧力容器、土木資材などの需要が拡大している。

 現在、炭素繊維需要量は年6万―7万トンで、うち25%程度の1万5000トン―同2万トンがLT需要だ。20年の炭素繊維の全体需要は倍増し、同14万トン台に乗る観測。LT需要は市場成長率を超える伸びを見せ、全体の50%となる同7万トンに拡大する見通し。

(2017/1/25 05:00)


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板