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憲法スレッド

1230チバQ:2017/06/03(土) 11:48:14
真意は象徴天皇制の「維持・継続」

 さて、そうだとすると皇后陛下の「退位反対」とはどういうことか。同誌の記事には、天皇陛下の隣に座り、参与たちと向かい合っていた「皇后も議論に加わって摂政案を支持し、退位に反対された」とあるだけで、具体的なご発言内容や反対の理由については何も書かれていない。天皇陛下がお考えを固めた上で会議に臨んだことを、皇后陛下はご存じだったはずだ。それでもあえて「反対された」というのは、何か訳があると直感した。

 ビデオメッセージ以来、半年余。退位特例法案がまとまり、5月中にも国会で成立の見通しとなって最近、ようやく宮内庁関係者から「真相スクープの深層」を聞き知ることができた。5月6日付『毎日新聞』の連載コラム「時の在りか」でも書いたことだが、改めて紹介する。皇后陛下はもちろん、天皇陛下のご意思と、そのように決断されたお考えの筋道も承知されていた。本心はすでに賛同されていたのだろう。それでも会議では参与たちに同調して「反対」を述べられたのだとすれば、それは「反対」だったのではなく、別の気がかりに対する配慮だったからだろう。関係者は、天皇陛下に「異論」を挟まれた皇后陛下のお気持ちを次のように代弁してみせた。

「でも陛下、早く譲位して皇太子に天皇となる自覚を持たせたいという私たちの希望が、皇室の私的な事情で退位するのかと受け取られる恐れがあるなら、それはよろしくないのではないでしょうか」

 天皇制とは皇室の世襲制そのものである。天皇制を続けるために皇室の事情が考慮されるのは当然だ。それでも皇后陛下は、それが「私的な事情だ」として非難されはしまいかと心配され、まずは参与たちに同調してみせたというのだ。その後、皇后陛下は宮内庁幹部に「陛下のお気持ちに沿うようにして差し上げてください」と述べられたというから、会議での「退位反対」は、額面どおりに受け取ってはいけないということになる。

 この一件を詳しく論じたのは、皇后陛下の「退位反対」の隠れた動機に、生前退位の本当の理由がうかがわれるからだ。政府も有識者会議も世論の大半も、今回の退位を超高齢化時代の問題と位置づけ、理解している。しかし、両陛下の真意は、まず象徴天皇制の安定的な維持・継続にある。そのためには生前譲位が必要だとの結論に達したのであって、高齢化に伴う体調不安はあくまで付随的な理由なのである。つまり、生前譲位は「高齢化と公務負担軽減」の対策ではなく、「象徴天皇制の維持・継続」のための高等戦略なのだ。

「見える化」し続ける義務と責任

 象徴天皇制の安定的な維持・継続には、大きく二つの課題がある。一つは、これからの代々の天皇がそれぞれの仕方で象徴天皇像を作り上げること。もう一つは、皇位継承資格のある世襲皇族が絶えないこと。できるなら数多くいたほうがいい。

 象徴天皇像のあり方は、いろいろなスタイルがあり得るだろう。ただし、どんなタイプの象徴像であっても、天皇と主権者国民の関係は、お互いが相手を理解し、気にかけ合う「双方向」であることが必須条件である。その意味については、昨年8月8日に「象徴としてのお務めについての天皇陛下のおことば」で分かりやすく述べられている。

「天皇が象徴であると共に、国民統合の象徴としての役割を果たすためには、天皇が国民に、天皇という象徴の立場への理解を求めると共に、天皇もまた、自らのありように深く心し、国民に対する理解を深め、常に国民と共にある自覚を自らの内に育てる必要を感じて来ました」

「これからも皇室がどのような時にも国民と共にあり、相たずさえてこの国の未来を築いていけるよう、そして象徴天皇の務めが常に途切れることなく、安定的に続いていくことをひとえに念じ、ここに私の気持ちをお話しいたしました」


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