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信濃藩家中見聞 外伝と関連コメント
6
:
太ちゃん★
:2017/03/01(水) 18:31:58
弓「そのころだ、明電が書を世に出したのは」
森「あの有名な『乱脈勘定』やな」
弓「そうだ。あれで本当に震え上がったのは他でもない、今や拙者の主人となった頼綱さまだ」
森「なるほど、あんだけ暴露されれば、ビビルわなあ。前大老も、明電の守の余りの切れっぷりに心底、縮み上がったと聞いとるで」
弓「しかも、明電は第二弾を構えていた。その内容があるところから流れて来た。それを見た時の頼綱さまの怯えようは、今でも忘られぬほどじゃ」
森「で、一気に和解の方向へ向かったわけやな」
弓「当時、借りをつくってまで、幕府の重役・仙石某を動かして明電を説得にかかった」
森「そのころや、ワシの方にも和解へ向かうちゅう指示が飛んできたんは」
弓「ところがだ、明電にしてみれば藩重臣が何と言おうと、殿が存命であれば自分への攻撃は止めるはずがないと言って聞く耳を持たない」
森「さすが明電、ある意味、殿のことをよく熟知しとるのー」
弓「そこでじゃ、本来、箝口令の敷かれていた殿の容態を、瓦版を使って暴露し、殿が再起不能であると喧伝して、明電に納得させたのさ」
森「例の“厳戒病室”ちゅう記事やな。あないな記事、流されよっても、殿の側から何の反応も無かったさかいな」
弓「さよう、あれは頼のダンナが、重川無信心之進を使って仕掛けた、“せんてんす・すぷりんぐ”との出来試合さ。あいだに一人、宗教ゴロの情報屋を挟んでおるがな」
森「なるほど。明電にしてみれば、殿さえおらんかったら無理な喧嘩をする必要もない。それより信濃藩の重役たちに貸しを作っとったほうが何かと使える。一方の重役たちもこれ以上古傷を暴露されんで済む。利害は一致したわけや」
弓「しかも、この“和解”をさも、皆行の守の手柄のように仕立てて、勃樹を次期城代候補にまで押し上げ、傀儡政権をつくる準備にしちまったところなんざ、俺も舌を巻いたよ」
森「流石は頼綱さま。崎山軍師の一番弟子だけのことはあるのー」
弓「その通り、今、藩を裏で動かしているのは、ご城代でも勃樹でもねえ、頼綱さまよ」
森「どこまでもついていこや」
弓「だな、いつか、日の目を見れるやも知れんしな」
森「そのためにも不満分子を殲滅して、点数稼がなあかん」
弓「そう、稼がねば、、、」
(おわり)
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