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本のブログ(2013年から新規)

619korou:2021/03/30(火) 16:51:12
山平重樹「実録 赤坂ニューラテンクォーター物語」(双葉社)を読了。

以前「東京アンダーグラウンド」(R・ホワイティング)に書かれていた力道山と東声会の関係とかにも
興味があり、借りて読むことにしたが
まあまあ面白いものの、何となく苦労せず成功した若社長の物語という体が強く感じられ
イマイチ読み進むスピードに加速がかからないもどかしさがあった。
それが、力道山刺殺の現場に居合わせた若社長ならではの
生々しい描写のあたりから俄然面白くなり
後半は一気に読み終えてしまった。
確かに物凄い苦労などは皆無なのだが
それなりに苦しい体験も豊富で
何よりも空手経験者としての強みが
山本信太郎というこの若社長の強みだろう。
単なるボンボンだと、こうまで裏社会の実力者から気に入られることはないはず。
体育系ならではの礼儀正しさもあっただろう。
児玉機関系列の人脈と、博多の頭山満系統から流れる人脈が
程よく住吉系ヤクザ、山口組関連のヤクザ、あるいは東声会、稲川会も含めて
最上の形でこのナイトクラブ「ニューラテンクォーター」に融合しているかのようだ。
上質な文章、文体とは言えないが
まとまりのある分かりやすい構成で、ある意味描写の難しいこのジャンルのこうした本を
見事に書き切った著者も良い仕事をしたと言える。
裏社会を描きながら、読後の印象が薄暗い感じにならないのも良かった。


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