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音楽スレ

1korou@管理人:2005/02/24(木) 12:41:58
このスレでは音楽について語りましょう。

J−POP、洋楽、流行りモノの音楽は勿論
ジャズ、クラシックについても管理人はレス可能です。
たまにレス不能になると、むやみとリンクを貼ってごまかすこともありますが(笑)
多分大丈夫でしょう?!

では、よろしくお願いします。

2korou@管理人:2005/02/24(木) 12:42:30
さて、いきなり別スレの話題をこちらで引き取るわけですが・・・

1960年代後半から70年代初頭にかけて人気、実力とも凄かった”CCR”というグループについて
BB(ビルボード)のチャートではついにNO.1になれなかったという有名な話があるのですが
それについて、チャートについてお詳しい脱走一号さんにお聞きしたところ

>CashboxではLookin' Out My Back Door が、Record Worldでは
>Bad Moon Rising 、Proud Mary 、Lookin' Out My Back Doorの3曲が№1を獲得しています。

という事実を知りました。

うーん、CB(キャッシュボックス)でも第1位はあったんですね。
CBなら当時でも話題になっていいのに、その第1位については全然知りませんでした。
いかに昔からBBのチャートばかりもてはやされていたか、ということでしょうねえ。
さらにRecord Worldによるチャートについては良く判らなかったのですが

>1964年、Cashboxを飛び出した元社員がBB、CB両誌の体質を嫌って
>「独自のチャートを目指し」興した雑誌です。日本でも週刊FMやオリコンに掲載
>されておりました。1970年代にはBB,CB,RWを称して「全米三大チャート」と呼ばれた
>ほど隆盛を誇ったこともありましたが、資金繰りに行き詰まり1982年、僅か18年で廃刊に
>追い込まれたという、これまた「悲劇のチャート誌」です(笑)

という興味深い解説をいただきました。
”BB、CB両誌の体質を嫌って”というのが気になりますね(笑)
どんな体質だったんでしょうか・・・(あっ、これは質問ではないんで、単なる感想です)

4脱走一号:2005/02/24(木) 21:46:53
>korouさん
>”BB、CB両誌の体質を嫌って”というのが気になりますね(笑)
>どんな体質だったんでしょうか・・・

ホントかウソかは分かりませんが、当時の二大誌はレコード会社からカネを貰ってチャートを操作
していたとか、していないとかの噂があったそうです。それに嫌気を感じてRWを立ち上げたわけですが、
RWも他の二誌とチャートの傾向は驚くほど似ているんですよ。ということは、前出の噂は「ウソ」だったのか、
それとも...(笑)

5korou@管理人:2005/02/25(金) 21:09:29
手元にBBについて詳しく書いてある本はないか探してみました。

1987年6月15日発行の「(別冊スイングジャーナル)POPS名曲名盤」という本のなかに
1ページほどの短いコラムがあって、それに簡単な略史が記してありました。
(これを最初に読んでおけば、脱走一号さんの音楽BBSの内容把握に手間取ることは
 なかったかもしれませんね)

ジョエル・ホイットバーンという名前があったり、イギリスのチャートのミニ歴史とか
ビルボード・チャートの概要が簡単に書いてあります。

それにしても、ビルボードって、ある意味めまぐるしいですね。
15位まで発表したり、30位まで発表したり、また25位までに戻ったり・・・
最初の15年ほどは全く統一性がないチャートと言えるかも。
1955年には3分野に分けて、その年の終わりにはまた全部統一したり・・・
1958年8月4日にTOP100からHOT100に名称を変えて現在(1987年)に至る、と書いてあります。
最近になって、またやり方を変えているようで
いやはや私のようなチャート初心者には手に負えない代物のようです。

この本でも
”・・・ご承知の通り、アメリカの音楽業界誌では「ビルボード」「キャッシュボックス」
「レコードワールド」が三大誌と呼ばれているが・・・”
と書かれていました。
やっぱり「レコードワールド」って有名だったんですね。
あんまり個性は出なかったみたいですが(笑)

6MB Da Kidd:2005/03/01(火) 22:19:09
 このところMP3プレーヤーにカーラの曲を入れてます。All My Lifeという曲です。

 実はいままで、70年代というのが僕にとって未知の世界だったんですが、その音楽性の高さを知り、なかなかいいなと思い始めています。最近の曲がパンクやあいどるちゃんばっかでつまんないので、いい機会だと思って聴いています。

 まあ、いまのアメリカの音楽シーンは完全に大人よりはキッズ向けで、チャンネルとかでも、Kids Stationとかがチャートに左右したりしているみたいなんで。日本のアニメも人気なんで、宇多田ヒカルなんかも、正攻法で行ったら見事にハネられたけど、CASSERNが全米でじわじわ人気が広がっていけば、いきなりブレイクするかもしれませんね。それに、最近はパフィーが人気らしいですよ。僕の彼女も、周りで子供たちがみんな見てるし、知ってると言ってました。

 昨日、ジュリー・アンドリュースが出るというので(あの人、声帯の手術したんですよね、咽頭ガンで。でも、再び歌えるようになるのは、やはりすごいとしか言いようがないな)『英語でしゃべらナイト』というNHKの番組を見ていたのですが、すぐあとにケリー・クラークソンという女の子が出てきて、何だか女子高生みたいだな(実年齢は20越えてるそうだけど)と思いましたね。かわいいんですけど、10年前の同じ年代の娘の方が大人びていたなぁ。日本とは逆ですね。日本ではいまの若い娘の方が精神的に大人だと思うことが多々あって、いわゆる負け犬世代の我々の年代の女の人とは大きな落差があるなと感じることが多いんですけど、アメリカでは逆なんですね。

7korou@管理人:2005/03/02(水) 13:00:32
70年代音楽というのは、60年代音楽を別のアングルからレビュー(復習)したものではないのか
という仮説を、最近になって思い始めています。

そう思うようになったきっかけは
J−POPにおける80年代をどう捉えるか、という課題にぶち当たったことと関連があります。

かつてMBさんにお見せした「日本歌謡曲史の試み(〜1980年頃)」で
1980年頃まではすらすらと書けたものの、そこから後を書こうとして行き詰まりました。
結局、行き詰まった原因がつかめず
80年代J−POP(歌謡曲)の全体像を表現できないまま終わったわけですが
その後、田家秀樹氏の本などを読んで、だいぶ頭の中が整理できました。
そのプロセスを書くと長くなるので今回は省略しますが
結論だけ書くと
「80年代J−POPは70年代J−POPのレビューである」
ということになります。

ロック出現以降のポピュラー音楽については、いつも進化しているわけではなく
また常に新しいものが出続けているわけではない、という考えが前提にあるわけです。
時期によっては、その直前までの新しい動きを別のアングルからやり直してみる、
という動きが主流になった時代もあります。
70年代の英米のロック、ポップスについていえば、そんな時代だったと思っているのです。

時間がなくなったので、続きをまた書きます。

8korou@管理人:2005/03/02(水) 21:46:23
(続き)
強引に言ってしまえば
70年代の音楽にはオリジナリティというものはほとんどない、ということです。

その一面で大変居心地のいい時代でした。
60年代に行われた音楽上の様々な試みが
見捨てられることなく受け継がれていたように思います。
アーティストにしてみても、60年代との連続性は十分感じられ
60年代に出遅れた人たちが70年代になってやっとメジャーになった、というケースも
多く見られました。
基本的には60年代と70年代は同じ時代だったように思います。
60年代のポジが70年代のネガ。

一方で、社会そのものは70年代になって、60年代とは違う様相を呈していたのでした。
米国では都会の環境が一変し、英国では貧困層の増大が社会問題化したのです。

それなのに音楽はそうした社会の動きに対応していなかった・・・保守的に推移したのです。
これこそ、英国でパンクを生み、米国でブラックミュージックの隆盛を生んだ理由だと思います。
セックス・ピストルズの爆発的な人気は70年代音楽の終焉の象徴でした。

私などは、70年代の音楽を聴きながら、
本当のところは
リアルタイムでは体験できなかったあの音楽性豊かな時代ー60年代を
聴いている気分なのかもしれません。
MBさんの思いはどこにあるのか想像し切れませんが
70年代にはそんな側面もあることを念頭に置いていただければ幸いです。

9korou@管理人:2005/03/02(水) 21:46:54
社会と音楽がミスマッチであったことは
70年代がまだまだ牧歌的であったことを物語っています。
今のようにマーケティングを徹底的に行って
「売れ筋の音楽」だけを作るような時代ではなかったと思います。

たまたまこの書き込みをしている今、バンド名が思い出せず
具体例をあげられないのが残念なのですが
全く売れる見込みもないのに、プロデューサーが音楽的に面白いと認めて
アルバムを出すことのできた幻のバンドなんて、70年代にはいくつかあります。
エマーソン・レイク・アンド・パーマーとか、ピンク・フロイドとか、クイーンなど
決して売れ線の音楽ではなかったわけですが
あえて世に出され、コアなファンをつかんで、最終的には大成功を収めたバンドです。

そういういい面もあった反面
ヒットチャートなどを見ると
”またエルトン・ジョン?またウイングス?もう飽きたよ!”という世界でもありました。
1980年頃のAMA授賞式などを見ると、そういう空気が色濃く伝わってきます。
(まあ、私はエルトン・ジョンもウイングスも好きでしたが)

10korou@管理人:2005/03/02(水) 21:47:15
ケリー・クラークソンなどは、MBさんより私のほうがよく見ているかもしれませんね。
人気番組「アメリカン・アイドル」出身で唯一スター歌手になった人と言われていて
ビルボード・チャートよりも、ラジオ&レコーズのチャートで大活躍しています。
つまり、R&Rにべったりの「ベストヒットUSA」では"常連”のようなものですね。
申し分ないポップス歌手ですが、もう少しだけ歌唱にニュアンスがあれば、と思います。

11MB Da Kidd:2005/03/04(金) 15:17:53
 korouさん、

> 60年代に行われた音楽上の様々な試みが
> 見捨てられることなく受け継がれていたように思います。
> アーティストにしてみても、60年代との連続性は十分感じられ
> 60年代に出遅れた人たちが70年代になってやっとメジャーになった、というケースも
> 多く見られました。

 70年代についての僕の印象は、大人のロックの時代であり、大人のポップの時代であった、ということです。だからこそ、チャートが固定化し、マンネリを招いたのかもしれません。

 60年代が特に後半から、実験サウンドの時代に入ったな、と僕は見ています。70年代はその実験サウンドの集大成の時代だったのかもしれません。成熟の時代で、楽器の使い方へのこだわりとか、難しいことばっかりやってた感があるんですよ。僕が70年代音楽を難しいと敬遠していた理由はまさにそこで、意識的に避けていたんですよね。

12MB Da Kidd:2005/03/04(金) 15:24:17
 売れ筋の音楽というものを追求していくと、結局音楽性が2の次になっちゃって。音楽自体がスカスカになって、空虚なマーケティング理論だけが発達し、そのうちに現実と乖離してくる。これがいまの時代のような気がしますね。

 ちなみにケリー・クラークソンという女の子のことはよく知らないです(笑)そもそも、『アメリカン・アイドル』という番組自体に僕はまるで興味がなくて。誰が何やってるのか、どうでもいいやと思ってます(笑)

> 全く売れる見込みもないのに、プロデューサーが音楽的に面白いと認めて
> アルバムを出すことのできた幻のバンドなんて、70年代にはいくつかあります。

 U.K.、Crimson King、FOCUSといったところですか?そういえばGenesisも最初は、かなーりプログレ色が強かったですよね。

13korou@管理人:2005/03/04(金) 23:58:53
U.K.は、元プログレの大物が集まったバンドなんで
レコードを出す方も少しは期待していたんじゃないでしょうか。

Crimson King・・・キング・クリムゾンじゃないかと思うんですが
確かに「クリムゾン・キングの宮殿」を出したときには
売れる見込みはなかったのですが、それはプロデューサーも同じ意見だったらしいです。
どうやらムーディー・ブルースと同じ路線で売りたかったのを
ロバート・フリップが押し切ったみたいです。

http://www3.ocn.ne.jp/~zip2000/king-crimson.htm

フォーカスについては詳しくないんですが、傾向としてはそうかもしれませんね。
90年代以降だとデビューすら出来なかったかもしれないバンドでしょう。

ジェネシスは、元々貴族階級のバンドでしたから
プロデューサーの鷹揚さというよりも、経済的富裕が特徴と言えるバンドだったでしょう。
ピーター・ガブリエルが抜けて、フィル・コリンズが目立つようになったとき
バンドの性格が変わっていったのですが、売れないバンドであったことは間違いなく
その意味では確かに70年代の大らかさに支えられたバンドと言えるかもしれません。

一つだけ思い出しました。
アイアン・バタフライ・・・リアルタイムでは知らなかったのですが
半年ほど前「ROCKの要」と言う番組で見て、ぶっとびました。
goo音楽のこの紹介文のとおり、あくびの出そうなほど長いプログレ・ヘビー・ロックでした。
普通こんな売れないバンドに、LP片面全部を使う17分もかかる大曲をレコーディングさせない
と思うのですが、それを許しているところが、70年代音楽シーンらしいところでもあります。

http://music.goo.ne.jp/artist/ARTLISD15828/review.html

14MB Da Kidd:2005/03/07(月) 03:33:20
>>13

 korouさん、アイアン・バタフライですか。これは聴いてみる価値がありそうだな。

 実は、大作志向というのは、この年代だけじゃなくって、一部のジャーマンメタルと呼ばれる連中の中にもあったんです。Helloween、Helloweenサウンドの要であったKai HansenがつくったGamma Ray、あるいはRAGEといったところですかね。これはパワーメタルと呼ばれている一連の音楽を聴いていた連中しか知らないと思うんですけど、僕がこの手の音楽を聴かなくなってから、Dream Theaterという連中がやっていたとも聞きました。

 しかし、やはり70年代の大作志向の方がはるかに実験的で、創造的です。80年代後半から90年代にかけての大作ロックは、コンパクトで聴きやすく、わかりやすいものが多かったように思います。また、コンセプト・アルバムとしてあまりにも有名な"Operation:Mindcrime"は、よくまとまってはいますが、やはり、完璧さは感じても、創造性というと、どうかなぁ...微妙なところでは、あります。

> http://music.goo.ne.jp/artist/ARTLISD13380/index.html

15MB Da Kidd:2005/03/07(月) 03:44:59
 ちなみにジャケはこんな感じです↓

> http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00008VHBL/249-5031765-9416304

 それから、

 Helloween
> http://music.goo.ne.jp/artist/ARTLISD16090/index.html

 Gamma Ray
> http://music.goo.ne.jp/artist/ARTLISD31148/index.html

 RAGE
> http://music.goo.ne.jp/artist/ARTLISD13301/index.html

 Dream Theater
> http://music.goo.ne.jp/artist/ARTLISD17132/index.html

16MB Da Kidd:2005/03/07(月) 03:51:25
 でも僕としては、そんなバンドの中でも、一番高い評価を与えているのがこのRIOT↓

> http://music.goo.ne.jp/artist/ARTLISD31021/index.html

 ですね。ただ、この手の音楽は、いまとなっては、嫌いではないんだけれども、ちょっと距離を置いているという感じで、いまの僕の音楽性に一番大きな影響を与えているのは、

> http://music.goo.ne.jp/artist/ARTLISD10222/cdlist/p1.html

 やはりこのバンドです。僕には絶対真似のできない音楽をやっているので、ひたすらリスペクトしています。

 ちなみにKing Crimsonは逆でしたね。ツッコミを受けたとおりであります(汗)

17korou:2005/03/07(月) 22:10:22
MBさん、降参です(苦笑)
全部聞いたことがありません。
リヴィング・カラーとライオットは、バンド名だけ聞いたことがありますが。
やはり、80年代〜90年代のディープなロックは、私にとって未知の世界です。

アイアン・バタフライはあまり期待しないでくださいね。
ある意味、マニアだけが喜ぶ世界かもしれませんね。

話は飛ぶのですが
もしよろしければ、親方の掲示板の54番のあたりにある「スナック深海」スレで
モトリー・クルーの解説をしていただければ助かります。
私もぼんやりとしか知らないもんで。

18MB Da Kidd:2005/03/08(火) 13:57:36
>>17

 korouさん、説明してきました。しかし、モトリー・クルーというのは、音楽というよりはむしろ、ファッションなので、ちょっとおもしろおかしく説明してきました(笑)

> アイアン・バタフライはあまり期待しないでくださいね。
> ある意味、マニアだけが喜ぶ世界かもしれませんね。

 僕はある意味へっぽこマニアですので、喜びますよ、多分(笑)

 あとで新宿か渋谷に行ってきますかね。借りてこようっと。

 あの、"Operation:Mindcrime"は、マジで名作です。あれほど完璧なアルバムを、僕は知らない。最近リマスター盤が出ましたので、ぜひフルでお聴きになることをおすすめします。\1,890は決して高くないです。僕も今日、買いなおそうかなと思ってるぐらいです。

19korou@管理人:2005/03/08(火) 22:08:44
どうもMBさん、お使い立てしたみたいですみません。
おかげで、何もしなかった私まで感謝されたりしました(笑)
なるほど、音楽的にはモトリー・クルーというのは評価しずらいアーティストなんですねえ。

クイーンズライチというのですか?
goo音楽のサイトで見ると、たしかに高い評価が書いてありますね。

(抜粋)
「近未来SF風のストーリーをテーマに、練りに練られた楽曲を精緻な表現で演奏した
 ヘヴィ・メタル史上に残る大傑作となった」

久々にこういう類を聞いてみようかな・・・

はっきり言って、プログレについては、昔はワケもわからず聴いていました。
今70年代プログレを聴いたらどんな感じなんだろう、という興味もあります。
もしクイーンズライチを探し損ねても、EL&P、クリムゾン、ピンク・フロイド
あたりを物色してみたいと思います。

20タイガーウッズ。:2005/03/09(水) 12:32:03
>ピンク・フロイド

Korouさん。
こちらではお久しぶりです。ピンクフロイドでしたら乳牛がジャケになってる『原子心母』がお勧めです。
『空海』読みながらこれ聴いてたら密教ワールドに昇天していく気分になります。

21タイガーウッズ。:2005/03/09(水) 12:34:06
このジャケです。
>>http://images-jp.amazon.com/images/P/B000057PCF.09.LZZZZZZZ.jpg
名盤ですよ。

22korou@管理人:2005/03/09(水) 22:01:55
>>20-21
たしかに「原子心母」は歴史的名盤ですね。
ピンク・フロイドというのは、1970年代前半では、ごく普通に聴けたので
一体何を聴いて、何を聴いていないのか、自分でも分かっていない状態です。
何せ、当時中学生だった私は、土曜日の授業を終えて家に帰ると
すぐテレビをつけて
NHK総合でクリームとかピンク・フロイドを見た記憶があるくらいですから。
今思うと信じられない放送事情です。

もっとも、田舎の中学生には、少々難しすぎました(^^)

23korou@管理人:2005/03/10(木) 12:47:59
半年ほど前、「ROCKの要」(BS−iで放送中)を見ていたら
「演奏時間が10数分かかるので普通ならオンエアできないところを、今日は特別に全編放送します」
という前フリで曲が流れました。
それはものすごくダルくて、こんな10数分もかかるダルい曲をよく発表できたなあ、と
時代の違いを痛感させられたシロモノでした。
そのときは70年代の曲だと思い込んでいました。

それが誰の何の曲だったかはっきり記憶しないまま、半年ほど経過した後
このスレで、MBさんへ、70年代の非商業ベースの音楽を説明しようとしたとき
そのビデオ映像を思い出し
多分、アイアン・バタフライではないかと(番組の公式HP内で過去のオンエア一覧を見て)推定して
あえて書いてみた、というわけです。

ところが、アイアン・バタフライについて最も詳しいのではないかと思われる
↓このページなどを読むと

http://kintama.at.infoseek.co.jp/music/1960/Iron_Butterfly.htm

60年代のバンドなんですねえ。
あのときの記憶では70年代バンドだったんですが、何か勘違いしているのかもしれません。

というわけで、MBさん、あやふやな記憶で申し訳ありません。

まあ、このバンド、話の流れとは別として、結構面白そうですね。
メンバーの何人かは、ディープ・パープルの初代ボーカル(イアン・ギランの前ということでしょうか)と
組んで新しいバンドを結成していたりして、人間関係も興味深いです。

24korou@管理人:2005/03/10(木) 18:53:38
市立図書館と近所のツタヤを回ってきました。
アイアン・バタフライはさすがにどちらにもなかったです。
別BBSで話題のナンシー・ウイルソンもなし(これはちょっとショックですね)
市立図書館は、プログレ関係はイエスしかありませんでした。
以前はもっとあったような気がしていたのに
新規購入案内でU2の「ヨシュア・トゥリー」があったりして、アレッ?という感じです。

ツタヤにはさすがにプログレは一式揃っていました。
とりあえず「クリムゾン・キングの宮殿」「原子心母」の2枚を借りました。
明日以降じっくり聴いてみたいと思います。

25MB Da Kidd:2005/03/12(土) 06:24:57
 korouさん、明日、高田馬場のFiddlerで演る前に、新宿のTSUTAYAに寄って、確認してきます。

 ところで、blogを開始してみました。ウチの掲示板の別館で、アルバム紹介というカタチにしてみましたが、早速めたるおねえさんが書き込んでくれて、なんかびっくりです。blogって、本当に反応が早い。

 とりあえず4つのアルバムをUPしたので、よろしかったらどうぞ。

> http://blogs.yahoo.co.jp/mountainbook91

26korou:2005/03/12(土) 10:17:58
反応するめたるおねえさんも素早いですが
MBさんのblog立ち上げもいきなり全開ですね。

一豊さん、MBさんがされたとなると、ちょっと私も考え込みます。
私が巡回しているサイト関係では、ダイスポさんが一番最初にblogをされましたが
海外ボクシング事情blogなので絡むことができずじまいでした。
当面、自分のblogは
日記代わり、あるいは不精な自分にとってぴったりのDB作成ツールとして活用しようと
思っていたのですが
またまたモデルチェンジしようか、とも思っています。

27ダイスポ:2005/03/18(金) 11:14:09
どうも、お久しぶりです。

自分の周り(米国人ほか)では2-3年位前からブログをやっている人多かったんですよ。自分もいろんなところをロムってましたし、面白そうだな...と思いながらも、実際には手をつけませんでした。
でもWBEは成功しました。なぜ成功したかというと、私が管理していないからです。
Corleoneがまめな人間なので運営を任せて、彼が毎日コツコツとエントリーするうちに、「日本のボクシング系ブログの老舗」になっちゃったそうです。
常連さんの殆どは他のブログ経由で来るんで、私の事もサイトも知りません。ネタ自体は私も絡むことが出来ません(最近は、唯一理解できる英国ネタでからんでいますが)

だから海外ネタでなくてもいいので、また書き込んでやってくださいね。

28korou@管理人:2005/03/18(金) 12:18:18
どうも、ダイスポさん、お久しぶりです。

先月下旬からBBSを試運転していまして
さらに、来週前半に来年度の勤務場所が明らかになり次第
HPのモデルチェンジ(確率80%)
もしくは暫時停滞後再開(確率19%)
もしくは当分の間閉鎖(確率1%)
となる予定です。

ボクシングblogにCorleoneさんが関わっておられることは想像できていましたが
運営面でダイスポさんがほぼノータッチであるとは気付きませんでした。
海外最新事情に限らずボクシング全般の情報について
普通に地上波とNHKBSだけを見て、普通に新聞を読んで雑誌を眺める程度では
全然情報がないというのが、日本の地方都市に住む人間の現状です。
というわけで書き込みは超困難ですが
また日本人が絡む世界タイトル戦がありましたら、気をつけてみることにします。

29ダイスポ:2005/03/22(火) 13:39:34
おお、どうもありがとうございます!korouさんにきてもらえればCorleoneも喜ぶと思います。
また日本の話題も展開していくようにしたいと思いますので、その節はよろしくお願いしますね。

30korou@管理人:2005/03/22(火) 18:38:20
とりあえず、>>28で書いた確率19%の転勤となりましたので
当分このまま掲示板を運営していくことになりました。
3月中は今まで通りで、4月当初がやや停滞気味になると思いますが
よろしくお願いします。

>>29
とりあえずの書き込みは、4月16日(土)に予定されているダブル世界戦からになりそうです。
テレビ観戦の感想などを書き込む予定ですので、よろしくお願いします。

31korou@管理人:2005/03/22(火) 19:04:55
で、ここは音楽スレなのでした!

今度はJR通勤なので、通勤途中に音楽を聴く機会が増えそうです。
このスレは管理人が活発に書き込むスレに変貌?!

最近の音楽生活について。
J−POPでは、以前から気になっていたLOVE PSYCHEDELICOのCDをレンタルしました。
http://www.lovepsychedelico.net/japanese/disc/index.html

(感想)
悪くはないのですが、数年前に最初に聴いたときの不思議な魅力は感じることができませんでした。
あの頃は、人工的なサウンドが全盛で
ラルク・アンド・シエルとか宇多田ヒカルなどが流行っていたわけですが
そんな時代のなかでは結構面白いサウンドとして存在感があったように思います。
その後、J−POPの傾向が微妙に変わって、シンプルで優しいサウンドが好まれるようになると
この種の人工的なサウンドは、もたれ気味に聴こえてくるようになったと思うのです。
LOVE PSYCHEDELICOの音作りは”洋楽化した歌謡曲=J−POPのパロディ”なので
パロディ元の音楽の傾向が変わってしまうと意味を失ってしまう、ということなのでしょうか。

あとEXILEのCD(ベスト盤)もレンタルしました。
このグループは見た目は新しそうですが、サウンドそのものは伝統的な歌謡曲なので
私としては安心して聴けます。
当面、通勤のお供はこれになるかも。

32キャメっち:2005/03/28(月) 18:57:44
知り合いのレコード屋さんで私の知るかぎり、過去10年間休んだのは元旦だけというご夫婦が
いらっしゃるのですが、先日お店のシャッターが閉まっていました。
近寄ってみると「本日ホール&オーツのコンサートのため休み」と張り紙が....。

私の知ってるホール&オーツと、そのレコード屋さんのご主人がどうしても結びつかず、
後日話を伺ってみると、今回のツァーはソウルでかっこいいんだとのこと、でさっそく
「アワ・カインド・オブ・ソウル」というCDを注文しました(ちょっとカモですね・笑)。

「史上最高のデゥオの新作は、彼らのルーツを追求した究極の‘ソウル’カヴァー・アルバム」という
サブ・タイトルがどうなのかよくわからないのですが、聞いたことある曲が多くて聞きやすいです。

月並みな感想は...ホール&オーツ、ふたりともおっちゃんになってました〜。

33korou@管理人:2005/03/28(月) 22:39:37
ホール&オーツが出てきた頃、ちょうどチャートから遠ざかっていまして(1980年頃)
しばらくして「ベストヒットUSA」で映像によるチャートを見て復活した(1984年頃)私としましては
彼らの全盛時を微妙に逃しているといえます。
まあビッグな人たちですから
「プライベートアイズ」なんてリアルタイムじゃなくても何度も聴くことができるわけで
あれを聴くたびに「そりゃ流行るだろうなあ」という納得と
「何か足りないんじゃない?」という不満が交差します。

彼らがヒットチャートに頻出し始めるのは1980年代からですが
音楽活動のスタートは結構古くて1960年代の終わり頃になり、つまり音楽の基本トーンは1960年代です。
そんなことどうでもいいじゃないと思われがちですが
最近、私は、この分類ー1960年代に音楽活動を始めた人たちーにあてはまるアーティストが
あまりにも多いのに気付き始めています。

よって、ホール&オーツが自ら語っているように
彼らの音楽のルーツは、テンプテーションズなどの60年代R&Bです。
「アワ・カインド・オブ・ソウル」もそのあたりの選曲が中心になってますね。

”レコード屋さん”というレトロな響きから想像して
その夫婦の方は古めの音楽が好きな方と勝手に思い込んでいるのですが
まあこの選曲ならオススメはありかな、と。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0002ZF1AM/qid=1112016452/sr=8-2/ref=sr_8_xs_ap_i2_xgl74/250-4254392-5562659

34小女子:2005/03/29(火) 07:11:40
ちょっとHall&Oatesとは、違うのですが、
Korouさんと似たような体験を最近しまして...

先日NAACP Image AwardというのをTVで見ていたら、
Princeがよさそうな賞を取って(笑)、演奏してました。
(NAACP(National Association for the Advancement of Colored People)という、
黒人を中心とした団体の、映画、TV、文学、音楽に対する各賞を与えるイベント。)

そして、Prince....
が〜ん!
James Brouwnの後継者だったのか!!
ってくらい、ステージが素晴らしかったです。
あらゆる楽器を完璧にこなしているPrinceをみて、
こんなに多才で、うわ天才!と思いました。
ファンクなエンターティナーで、ふん!(←大興奮、笑)。

MTV全盛期の活躍をその他大勢(MadonnaとかMichael Jacksonとごっちゃ)に見ていて、
生のステージなんて見ることもなかったので、
まったく気がつきませんでした。

いや〜、これからちょっと聞き始めますというか、生演奏みたい!(笑)
ライブ・ツアーが去年だったことに、大変がっくり来ています。

ソウルとファンクは親戚ってことで(笑)。
↓日本語のPrinceの説明(テンプテーションズもあります)
http://www3.ocn.ne.jp/~zip2000/prince.htm

毎度お世話のページのFunkの説明(英語ですが、人名も多いし)
http://en.wikipedia.org/wiki/Funk

35korou@管理人:2005/03/29(火) 12:47:52
ソウルというのは、1970年代になった直後に日本でも使われはじめました。
当時は、ほとんどR&Bと同義語でしたね。
それ以前に、R&Bそのものがよく理解できていなかったので
少々名称が変わってもほとんどの洋楽愛好家には意味のない話でした。
ソウル=魂の音楽、というイメージでしばらく使われましたが
もう「死語」なのかと思っていました。

プリンスは今聴いても鑑賞に堪えますね。
全部が全部いいとは思いませんが
リアルタイムの80年代より、むしろ今のほうが
率直に音楽そのものを堪能できるような気がします。

36korou@管理人:2005/03/29(火) 12:48:10
イメージとしては、スライと対比させたり
ジェームス・ブラウンの影響なども大きいようですが
個人的には、スティービー・ワンダーを連想してしまいます。
全部一人で音を作ってしまう万能プレイヤーということで。

70年代初めのS・ワンダーは、一人でスタジオにこもって
当時としては超高価な機材を使って、音作りに専念します。
電子楽器を楽曲でフルに活用して、その音色に音楽的な意味ももたせたのは
この時期のS・ワンダーが最初でしょう。

プリンスも、バックミュージシャンを使わずに
全部の音を自分で演奏して、サウンドをコントロールしていた時代があったはずです。
計算し尽くした演出を、その計算を感じさせない大きな音楽性で包むこみあたり
只者ではないと感じます。
もっとも、時代から突出した存在として、その才能で時代をリードしたという意味では
S・ワンダーの仕事には遥かに及ばないわけですが(今普通に聴く分には影響のない話)

37タイガーウッズ。:2005/03/29(火) 17:19:59
>>34-35
僕のプリンス公演体験記。

あれは14年前でしょうか。真夏の東京ドーム。
プリンス来日を記念して“P”を表現しようと僕はピッツバーグ・パイレーツの3本線のド・ゴールキャップを被り、足を運びました。
しかし、いっこうに開場時間が過ぎてもプリンスは現れず、既に生ビール3,4杯は飲んでいました。(景気付けと称して)
ようやくプリンス登場。『ゴメン』も言わずにしょっぱなからパープルレインでした。(白ギターだったな)
実は当時プリンスの主要曲をあまり知らなかった僕にも分かる名曲。
次がバットマンでした。随分間奏の長い曲で斜め前のディスコ系ギャルが踊りだす中、僕は気持ちよくなりヘタレ込んだまま・・。気づいたら公演が終わってました。
アンコールにも応えず遅刻したまま去っていったプリンス。
・・・・・・結局寝てしまった僕はパープルレインとバットマンの途中しか聴いてませんでした。(アホー=場内での飲みすぎに気をつけよう!)

その数年後にしてようやくプリンスの全容を知ったわけですが・・。(汗)

38MB Da Kidd:2005/03/29(火) 21:40:24
 Prince(おふらんすではぷらんすと呼ぶそうだが、ホントか?)殿下はすごい方です。うまいなんて言い方を超越してる。あらゆるミュージシャンが、彼のことはすごいと賞賛の嵐です。1999〜Around The World In A Dayまでの時期が絶頂でしたか。BATMANはある意味、子供騙しの曲かもしれないな。

 ウッズさん、そら勿体ないことをしましたね。

39小女子:2005/03/30(水) 05:21:29
わお、タイガーウッズさん、生Prince体験してるのですね。
いいなぁ!
って飲みすぎですか(笑)。

>場内での飲みすぎに気をつけよう!
これ、スポーツ観戦のときにも言えますよね(笑)。
TV観戦でも、いい気になって始まる前にバンバン飲んで、
サッカーの試合がはじまったら寝てた人を知ってます。
気をつけなくっちゃ!

こっちのコンサートもメインのバンドや人の登場は、遅いです(笑)。

>全部一人で音を作ってしまう万能プレイヤー
私は、完ぺき主義な部分といろんなジャンルを手がけて、
最後はJazzに行くってあたりで(Princeは戻るって感じ?)、
Frank Zappaを想像しました。

ステージのパフォーマーとしては、James Brownを連想っていうか、
まんま(笑)。

40小女子:2005/03/30(水) 05:48:14
MadonnaもPrinceもMichael君も、1958年生まれなのか!
Stevie Wonderが1950年生まれって、あまり差が無いのにびっくりでした。

↓NAACPのPrince君
http://editorial.gettyimages.com/source/search/details_pop.aspx?iid=52461875&cdi=0
あまりに若く見えたのもびっくりでした。

パーカッションのSheila Eは、順調にお年を召していたのに...
http://editorial.gettyimages.com/source/search/details_pop.aspx?iid=52457045&cdi=0

41MB Da Kidd:2005/03/30(水) 10:49:58
>>40

 小女子さん、Sheila E.のその写真...ちとショック(汗)

 彼女は確か、Babyfaceと結婚していたんでしたっけ?それで、彼女との間にできた子供がうまれたとき、Babyfaceが"The Day"という曲をつくったような記憶が...

42korou@:2005/03/30(水) 22:35:45
「ROCKの要」(BS−i)が今日で最終回でした。
番組を見るまで今日で終わりということに気付かず、慌てて公式HPで確認した次第。

思えば、数年前、我がマンションにCATVが導入されたとき
マンション内でも真っ先に加入した私でした。
そして、自分専用スペース(普通は子供が居ると父親の部屋などないはずなのだが・・・私はラッキー!)に
TVジャックがあって、そこはCATV契約していない配線なのに、なぜかデジタルBSが映る不思議。
CATVの会社によれば、スクランブルをかける都合で、チューナーがCATV対応だったら
そういうことがあるという説明でした。
とにかく、こんなラッキーを活かさないわけにはいかない、ということで
評判が散々なBSデジタルでしたが、毎月BS雑誌を買って番組を研究しまくりました。

MLB中継ならあの福島さんの解説が聞けるということも分かり
映画もほとんど毎日のように”字幕スーパー”でやってくれるということも分かったのですが
音楽番組でいえば、何といってもこの「ROCKの要」でした。
しばらくして「ベストヒットUSA」復活版が始まり、この両者ではお金のかけ方が違うので
さすがに印象は弱くなりましたが
それでも根本要のギターテクニック講座などは、他では聞けないものでした。

それこそアイアン・バタフライなんて、この番組を見るまで完全に忘れてたし・・・・

43korou@管理人:2005/03/30(水) 22:36:14
今日は、クール&ザ・ギャング、ピーター・トッシュなどのラインアップです。
クール&ザ・ギャングは、それこそスライの影響を受けて、ジェームス・ブラウンなども消化しながら
楽しいサウンドを繰り広げたグループですね。
今日聞いた曲も実にワクワクするいい曲でした(曲名忘れた)。
ピーター・トッシュはレゲエの大物だそうですが、あまり関心がなかったので、今日始めて見ました。

次は、70年代ポップス・ファンが泣いて喜ぶ?ギルバート・オサリバンの模様。

それにしても、この番組のおかげで、私も洋楽を聞く習慣が復活したようなものです。
自分の転勤と同時に終わるなんて、偶然の一致とはいえ、なかなか感慨深いものがあります。

いろいろとプリンス話などでご投稿いただいたのですが、今回は個別レスできませんでした。
ちょっと時間がないもんで、何も見ずにすらすら書けることだけ書いていますんで
お許しください。
(もうしばらくはこんな感じになると思います。早く時間をかけてレスできるようにしたい!)

44タイガーウッズ。:2005/03/30(水) 23:41:52
>ピーター・トッシュはレゲエの大物だそうですが、あまり関心がなかったので、今日始めて見ました。

この人にはぜひ!関心もってもらいですね。
バーニー&ウェーラーズというボブ・マーリーの伝説トリオのリーダーでしてミック・ジャガー推薦のストーンレーベルです。
名曲は“get up stand up”。これ僕のファーストネーム=本名ですわ。

45タイガーウッズ。:2005/03/31(木) 01:00:30
>関心もってもらいですね

関心持っていただきたいですね、です(最近誤字多くて=汗)

46タイガーウッズ。:2005/03/31(木) 01:16:14
・・・ということでアフリカンビートをお聞きあれ。
>>http://www.thetalkingdrum.com/index.htm
これがピーター・トッシュのページだったりして
>>http://www.thetalkingdrum.com/tosh.html
もうちょっとマシなの紹介したかったなぁ・・。

47korou@さあ今の職場で最後の仕事だ:2005/03/31(木) 08:34:24
>>46
まだ就業時間前だと思って、職場のパソコンでリンク先をクリックしたところ
何も操作した覚えがないのに、なぜかプリンタが動き始めて
「Peter Tosh」と書かれたページが数枚印刷されました。
(知らん間にどこかを触ったのかもしれません)

でも、これから仕事なのに、レゲエ・アーティストのHP印刷してもなあ・・・(爆)

48キャメっち:2005/03/31(木) 12:07:56
↑ひゃっはっは! ‘就業時間前’でよかったじゃないですか〜!
‘就業時間後’で、korouさんが去られたあと残されたのものがそれだったら...って想像してしまいま
した(笑)。

プリンスは昔ポップコーンしか食べないって言ってましたが、このお変わりない風貌を拝見すると
ちょっと試してみたくなりますね。

(遅いレスで申し訳ないですが)「ソウル」って流行ってるんじゃないかと思います。
「もろソウル」じゃなくて、「ソウル風」ですけど。耳あたりがいいやつ。

49korou@管理人:2005/04/01(金) 22:23:46
>「もろソウル」じゃなくて、「ソウル風」ですけど。耳あたりがいいやつ。

R&Bを耳あたりよくしたのが「ソウル」という言い方も可能なので
さらに耳あたりよくすると、もうAORと区別がつかなくなっちゃいますね。
そのあたりの差は、おもにリズム・セクションの扱い方によるのだと思います。
あとボーカルの質。

80年代になってMTV全盛となる直前に
スモーキー・ロビンソンがやたら脚光を浴びていた時期がありましたが
”耳あたりのよいソウル”というと、その頃のロビンソンのサウンドを思い出します。
結構個人的にも好きなサウンドです。

50小女子:2005/04/08(金) 06:52:13
先月見た室内フットボールの相手チームの名前が”Soul”でした。
命名は、オーナーのJohn Bon Jovi様でした(笑)。

えっと、James Brownのオフィシャルをみたら、
「Godfather of Soul」って、強気の副題があったので、笑いました。
http://www.godfatherofsoul.com/

↓この人形欲しいかも
http://www.godfatherofsoul.com/index2.html

ポップコーンだけの生活は、いやだなぁ(笑)。

51キャメっち:2005/04/08(金) 10:41:34
>強気の副題
ジェームズ・ブラウンは「ベストヒットUSA」に出たとき、ず〜〜〜〜っと自慢話してたそうです。
それを裏付けるような強気さ加減ですが、憎めないとこが人徳?というか、そういうの超越してる
というか。

人形は.....牛親方さんとこの表紙で首振ってる人形に酷似? あ、腰は振ってないか(笑)。

52korou@管理人:2005/04/08(金) 20:49:58
>人形は.....牛親方さんとこの表紙で首振ってる人形に酷似? 

思わず、両方のページを開いて見て見比べました。
だんだん、牛がジェームズ・ブラウンに見えてきました(嘘)

53牛親方:2005/04/09(土) 07:30:59
>>50-52
わっはっは、それじゃあジェームズ・ブラウンに失礼でしょうっ(爆)!!

腰ふりギュビエルもエエな(爆)。

54korou@管理人:2005/04/10(日) 22:02:02
あれはギュビエルと言うのですか?なるほど、山口県らしい!(笑)

えーと、ここは音楽スレでしたね(^^)
管理人自ら脱線したので、また管理人が元に戻して音楽ネタにします。

今朝は、野茂さん登板で普通に早起きしようと思っていたら
妙に早く目が覚めたので
以前CD-Rに保存したキング・クリムソンの「クリムソン・キングの宮殿」を聴いてみました。
結論は、早朝に聴く音楽ではなかったということでした(爆)

55korou@管理人:2005/04/10(日) 22:02:21
まあその点を割り引いて考えても、今聴く音楽としてはいかにも物足りない内容だったと思います。
やはり、これは60年代音楽をベースにして、さらに一歩前に出ようとしたという時代背景を抜きにしては
語れないアルバムでしょう。
全体にかなりもたれ気味というか感傷的というか、ロックにはふさわしくない甘ったるいメロディが
基本テーマとして流れ、もうその時点で時代離れしています。
かと思うと、あまりに突飛な前衛風サウンドがちまちまと始まり
このあたりは、21世紀の今においては
明らかに間違った方向へのチャレンジであったことが判明しているので
聴いていていかにも辛いところ。
それから、8ビートかと錯覚しそうなサウンドが続きますが
よく耳を澄ませてみると4ビートじゃないですか。
このあたりはもちろん意識的な演出だと思いますが、今聴くといかにもイケてないサウンドです。

これはリアルタイムで聴くと、まだ複雑なリズムが一般的でない1969年の時点では
感傷的なサウンド、4ビートもそれほど甘ったるく聴こえなかったはずです。
それから、途中の作り物のような音楽も、当時としては新鮮に聴こえたはず。
しかし、今となっては、ビートルズの「ペパーズ」の出来の悪い二番煎じの域を出ません。
イメージ的には、R・ストーンズの「サタニック・マジェスティーズ」が一番近いでしょうね。

というわけで、プログレ再聴第1弾は、とても残念な結果に終わりました。

56タイガーウッズ。:2005/04/10(日) 23:52:53
わははは(笑)。
内心「クリムソン・キングの宮殿」聴こうと思ってましたが聴かんで良かった(^^)v。
確かにストーンズフリークだった僕でも「サタニック・マジェスティーズ」とか「フラワーズ」は敬遠してますもん。

57korou@管理人:2005/04/11(月) 12:55:50
ウッズさんはご承知の上での書き込みだと思いますが
>>55はあくまでも私の見解ですので・・・
なかには”今でもクリムソン・キングの宮殿は素晴らしい”と感じている方も居られるでしょうが
その方と私とは音楽の好みが違うということです。

ついでに告白すれば「サージェント・ペパーズ・・・」を最初に聴いたときも
”何これ?”という感想を持った私です。

58korou@管理人:2005/04/11(月) 21:13:52
昨日の「ベストヒットUSA」を録画して、今観ています。
チャカ・カーンのかつてのヒット曲(フィール・フォー・ユー)も良かったですが
スター・オブ・ザ・ウイークに出てきたヴェルヴェット・リヴォルヴァーというグループは
なかなかのものでした。

goo音楽で調べたら、ギターがガンズ・アンド・ローゼスのスラッシュなんですね。
ガンズ・アンド・ローゼスは、たまに聴くとたいてい良いので
ひょっとしてスラッシュは私好みのギタリストなのかもしれません。

ボビー・ブラウンというのも初めて見ました。
相当人気があったみたいですね。
これもgoo音楽で調べたら
”ボックスヘアー(ソリ込み入り)+サルエル・パンツ(ラメ入り希望)+長袖ボタンダウン・シャツ(ゴールド・チェーンを首から下げれば尚効果的)という通称「ボビ男」(苦笑)なる輩が巷に氾濫、その影響力の強さを窺わせた”
とありました。
私には全然縁のない世界ですが、こういうファッションはいかにもありそうな、という感じです。

で、今週の第1位はケリー・クラークソンです。
R&Rチャートは本当に彼女が好きですね。
出す曲出す曲全部第1位のような気もしますが、ビルボードでは全然そうではないところが不思議。

最後はボズ・スキャッグス。
うーん、うまくまとめたなあ、小林さん(笑)

59ダイスポ:2005/04/20(水) 12:54:03
ボズは「ロウダウン」ですか。
日本でも2回ほどライブで見ましたが、一昨年NYのライブハウスにも演奏で来ていました。
「シスコの顔役」もう60歳なんですよね。

60korou@管理人:2005/04/20(水) 21:08:30
>ボズは「ロウダウン」ですか。

曲名は憶えていませんが、もう数秒聴いただけですぐに没頭できる耳懐かしい音楽でした。

「ベストヒットUSA」も再放送がなくなってしまいました。
「ROCKの要」の終了といい、洋楽はTV放送から見放されていますね。
まあ、かつての洋楽はともかく、今の洋楽は、今の日本人にとって必須のものでは
なくなっていますからね。
仕方ないところでしょう(ヒジョーにサビシー!←財津一郎風)

61korou@管理人:2005/04/23(土) 21:44:20
全く脈絡のないホームページ更新ですが(^^;
本日コラムを復活させて「ローリング・ストーンズ・バイオグラフィー」をUPしました。

今日は久々にストーンズを聴きながら眠りにつく予定です。

62タイガーウッズ。:2005/04/24(日) 12:26:24
>>http://bbs2.ardor.jp/?0209/rocktiger
僕も稚拙ながらストーンズのことについて書き始めているのでお読みください。
今晩はジャンピングジャックフラッシュについて書こうかな。

63korou@管理人:2005/04/24(日) 22:21:00
偶然にも、先週の土曜日はウッズさんがストーンズについて書かれていたわけですね。
そのうち、かっぱえびせんさんが復活されると、当分ストーンズについて話が続きそうな予感が(^^)

「ブラウン・シュガー」というのは、
ストーンズについてとりあえず知ってもらうとするならば、絶好の曲だと思います。
「ジャンピング・ジャック・フラッシュ」もそうですね。

昨日は、ストーンズの初期の曲を久々に聴きました。
考えてみれば、最近になって60年代音楽の再認識をして以来
初めて聴いたことになります。

ものすごく新鮮に聴こえました。
やはり、刺激だけはたっぷりの現代の音楽に耳を毒されると
こういうのを突然聴いたところで真価が分からなくなる、ということもあるんですね。

まだまだ書きたいことはあるのですが
今日はこの辺で。

64タイガーウッズ。:2005/04/25(月) 23:45:45
あーーーーいかん!ストーンズに火がついてしまった!!
今晩はレット・イット・ブリードかゲット・Ya・Ya`s・OUT聴きながら寝るか。
もーーーーーいかん!!
70年代で最高なのは“Some Girls”ですね。高校時分はこれにノックアウトされました。
お気にナンバーはテンプテーションズのカヴァー、ジャスト・イマジネーションです。

65タイガーウッズ。:2005/04/25(月) 23:54:59
昨日渋谷で買ったばかりのレザーパンツ履いてるんですが、革の匂いかぎながらストーンズのサイト聴きまくってるとハマリますね。雰囲気に。
60年代初期ならフォーチューンテラーとかダウン・ホームガールとかなんかルージーでいいですよ。
もっともルート66が最高ですけど。
(うーーーんストーンズだとなぜか止まらん!)

66ダイスポ:2005/04/26(火) 09:35:35
>65
レザーパンツ履いて、匂ひを「くんくん」嗅ぎながら聴くわけですね。
かなりウットリしそうです。

絶対そんな事していない、と分かっていながら書いて見ました。

67タイガーウッズ。:2005/04/26(火) 12:23:33
い、犬でんがな(汗)。

68korou@管理人:2005/04/26(火) 12:28:21
「匂いかぎながら」という表現が
ダイスポさんの妄想、いやもとい、想像力をかき立てたようですね。
さらに、ダイスポさんのように「匂ひ」と形容されると
レザーパンツの「匂い」でも、やんごとなき感じになるのが不思議です。

”Some Girls”は名盤ですよね。
70年代にストーンズに無関心だった私ですが
その直前にストーンズを知ったので
これに関してはリアルタイムで間に合いました。

69タイガーウッズ。:2005/04/26(火) 23:05:00
ということで今晩はメッツ戦の録画再生しながら“Let it bleed”をイヤホン大音量で聴いてます。
まずは“Gimmie Shelter”続いて“Love in Vain”。そして“Country HonK”ですか。
夏場湘南の浜辺でコークハイ飲んで聴いたなぁ・・。
I Love Stones。

あ、ピアッザ打って松井生還。同点だ。
あ、逆転HR。フロイドかな。

70タイガーウッズ。:2005/04/26(火) 23:52:37
僕がストーンズフリーカーだったころ、渋谷や下北沢とかはストーンズ関連の物色市でした。
そんななかでドイツでのライブと思われる”Some Girls”当時の海賊盤を購入したことがありました。
けっこうアップテンポとされたRespectableとかはすっかりキースモードでチャック・ベリースタイルの8ビートに焼きなおしされてかえってストーンズっぽくなってました。
(当時キースはミックのパンクロックへの影響に苦言を呈してたらしい)
音盤はそんなに良くないですがマニアには必聴のアルバムだと思いますよ。
ストーンズというとライブ盤が真骨頂のグループなんですが”Some Girls”を評価されてる方にとってはとっておきのアルバムでしたね。(なぜか過去形=プレーヤーと同時に大量のアルバムを処分してしまったから=悔)

71korou@管理人:2005/04/27(水) 12:42:24
ミックのパンクロックへの影響、というのは当時話題でしたね。
そこで苦言を呈したキースは大した男だと思います。
R・ストーンズというバンドは
その時代の音楽と”付かず離れず”といった距離感が魅力でしたから
さすがに急所は心得ていたのでしょう。

個人的には、ミック・テイラーのライブ演奏が好きです。
チャック・ベリーの”Carol”なんか、いかにも気持ち良さげに弾いていてシビレます。

72タイガーウッズ。:2005/04/27(水) 23:20:43
おかげさまでここんとこストーンズづいてます。(^^)
今晩はキースの90年代前半でのLAでの海賊盤ライブテープ聴いてます。(たまたまこいうのは残ってました)
Time is on my sideがベッシー・スミスばりの黒人女性によるゴスペルバージョンでして聴かせてくれます。
あとは当時発表のチープトリップの選曲が多いですが随所でキースならではのストーンズ=キースボーカル曲の名曲が聴けます。
あと、ビートルズのI wanna be your manも披露。

73タイガーウッズ。:2005/04/28(木) 00:27:30
>>http://bbs2.ardor.jp/?0209/rocktiger
再度宣伝。
korouさんもオ好きな選曲ピックアップされてみては?

74korou@管理人:2005/04/28(木) 08:21:18
私も(寝る直前だけですが)ストーンズづいています。
昨日は、70年代直前の
最もストーンズらしい雰囲気の曲を聴きながら眠りにつきました。

ライヴで聴く「タイム・イズ・オン・マイ・サイド」なんですが
なんか演歌みたいにこぶしを回して歌っているように聞こえるんですが
私の耳が悪いんでしょうか?

私の場合、ライヴ盤以外は、アルバムを通して聴いていないので
ベストの選曲を作ろうとしても、案外知ってる曲数が少ないんです。
ライヴは、そこそこ有名な曲ばかり演奏しますしね。
どちらにせよ、近々お邪魔させて頂きます。

75タイガーウッズ。:2005/04/29(金) 23:15:47
かつてのストーンズマニアだった僕も久々にストーンズ関連買いました。(ジョン・コルレーンのブルー・トイレインとともに)
まずは“ロックンロール・サーカス”ジョン・レノン&ヨーコにクラプトンにTheWHOも出演しています。
特にヨーコは無茶苦茶な存在なのに奇声だけでコードに合っています(笑)。

もうひとつは70年代前半の“ラブユー・ライブ”。これも名盤ですよね。
ストーンズ=ライブですのでライブの匂いを嗅ぎたければこの一枚(つーか2枚組)。
重要どころの曲が満載です。

76タイガーウッズ。:2005/04/29(金) 23:21:05
僕はこう思うんですわ。
ジョンとヨーコの恋愛って世にも珍しかったんじゃないかって。

つまりこの世のいちゃいちゃな連中てウソ臭いんですよ。所詮は性欲と目先の価値観でしかないでしょ?
とてもジョン&ヨーコには未だにかなわない。
マジで愛し合ってないもの。
これは親友も同じ。
数ばかり妥協し合ってるかもしれないが、友達はたしかに多いだろう・・。しかし親友は多いのか??ってこと。
噛み締めろよ、若者よ。

78korou@管理人:2005/04/30(土) 21:45:21
オノ・ヨーコについてウンチクを垂れれば
彼女の曽祖父は安田財閥の創始者である安田善次郎で
父の小野英輔は東京銀行の重役でした。
英輔の妹である寿満子の夫は、国連大使を務めた加瀬俊一で
つまり評論家加瀬英明はヨーコの従弟になります。

加瀬俊一は、ヨーコが海外生活を続けるにあたって
いろいろと援助していました。
ヨーコが生活の不安なく暮らしているのを見て
誰かがその家系を調べて「彼女は日本の財閥の娘だ」と吹聴したらしく
ヨーコの友人たちが皆そのことを知っていたということです。

ただ、ビートルズ一筋で有名人になったジョンは
ヨーコについて何の予備知識もなく知り合ったようです。
まあ、巨万の富を得ていたジョンにとって
「安田財閥」なんてどうということはないことも確かですが。

ジョンは、彼女の個展に出かけて
”梯子を昇った上に下げられた虫眼鏡で、天井に書かれた「YES」の文字を読む”という作品で
衝撃を受けたのでした。

そういえば、ヨーコの最初の夫だった一柳慧氏は、最近叙勲を受けていましたね。
日本人作曲家で前衛的作風といえば一柳氏ですが、その作品は全く聴いたことがありません。

79かっぱえびせん:2005/05/04(水) 10:40:54
管理人さんのコラムにこのスレと、やけにストーンズづいてますね。
私が深くストーンズを知ったのも、(管理人さんと同じく)'73年頃だったと思います。
私が初めて買った彼等のアルバムは、ベスト・オブのタイトルはついてませんでしたが、
ほぼそれに近いものでした。
そのアルバムには彼等ヒット曲が年代順に収められいて、まずはR&Bのコピー →
ポップ路線の流れになっていて、そこまでは心地よく聴けていました。
ところが次のサイケ調の曲で、(何故か)私は梅雨のうっとおしさを感じてしまいました。
その重たさをふっ飛ばしたのが、軽快なギターのイントロで始まる
”ジャンピン’・ジャック・フラッシュ”でした。
私はその曲に、梅雨の後に来た夏の輝きを感じました。
当時は今以上に英吾が苦手でしたが、「俺はハリケーンの中で生まれた」魔女に鞭で鍛えられた」
などの意味不明の歌詞を読んで、訳が判らないままに、これがロックの詩なんだな!と、
(これまた何故か)感動した記憶が有ります。

話が尻切れトンボ過ぎますが、今草刈の合間なので、次の休憩に続きを書き込みします。
(と言ってるうちに、昼飯時になるな)

80かっぱえびせん:2005/05/04(水) 15:58:46
ストーンズの続きです。
私もストーンズはライブの方が好きです。
でも初期の彼等の演奏テクはひどいですね。
ライブ物を聴いたら、私でもチューニングが狂っているのが判ります。
しかし、不快感を持つどころか、その音に痺れてしまいますね。(時には気分の悪くなるのも有りますが)
その辺がストーンズの凄さですね。

ミック・ティラー加入後は、音が少し洗練されてきたような気がしますが、
(私的には今までの曲に感じていた魅力が、少し減ったような気がします。
しかし「ホンキー・トンク・ウィミン」、「ラヴ・イン・ヴェイン」、「悪魔を哀れむ歌」など
ミック・ティラーのギターをフィーチャーした曲には、流石と唸らされました。

うーん、40年以上第一線にいたグループを語るのは、私の手に負えなくなってきました。
今から、今日最後の草引きにかかります。

81korou@管理人:2005/05/04(水) 22:11:46
R・ストーンズの話題ということで
やはり、かっぱえびせんさんの書き込みが入りました(^^)
(結構真夏っぽい強い陽射しになっていますから
 草刈りで熱中症にならないようお気をつけくださいね)

ストーンズの60年代を正しく批評できたとしたら
私はその人のことを尊敬しようと思っています。
私自身、つい最近まで間違った評価をしていましたから。

時代としては、どんなグループでもほぼ間違いなく
60年代のほうが優れた音作りをしている、というのが最近の私の結論です。
しかし、例外としてストーンズのように
70年代になって音が成熟してきたというグループもあるので
その辺を正しく見極めないと頭が混乱してきます。

このあたりについては、タイガーウッズさんがオフ会から戻られて
一息つかれた頃合いに、あちらの掲示板に書いてみたいと思います。

84korou@管理人:2005/05/17(火) 12:38:24
>>81
自己レスですが、最近ビリー・ジョエルのほうに気分が移ったので
ストーンズの投稿をしないままに終わりそうです。
ウッズさん、ごめん!

最近の「ベストヒットUSA」は、DVDの新譜発売とタイアップしているのか
カーペンターズ、エルトン・ジョン、ビリー・ジョエルなどの
かつて大物アーティストのフィルムを続々と流していて
思わず見とれてしまいます。
そんなわけで「あの娘にアタック」のPVを見て
久々にビリー・ジョエルにハマっている私なのでした。

85ダイスポ:2005/05/18(水) 08:41:49
>「あの娘にアタック」のPV

楽しいビデオですよね。
私はビリー・ジョエルのプロモーションビデオを集めたDVDを持っていますが、これと「アレンタウン」が好きです。
korouさんはご存知と思いますが「あの娘にアタック」には、有名なコメディアンのロドニー・デンジャーフィールドが出てきます。しかし最近亡くなりました。

86korou@管理人:2005/05/18(水) 22:57:40
>有名なコメディアンのロドニー・デンジャーフィールドが出てきます

小林克也氏の解説があるまでは、本当にエド・サリバンだと思っていました(^^)
(というかエド・サリバンそっくりの人ですよね。違ってたりして)
亡くなられたのですか・・・残念。

87ダイスポ:2005/05/23(月) 06:20:06
いや、ショウの出番待ちをしていたギョロ目のオサーンですよ。
「バック・トゥ・スクール」という映画にも出ていました。

88korou@管理人:2005/05/23(月) 12:58:35
>>87

うーん、間違えましたか。
記憶にない、ビデオも保存していない、ということで
確認不能です。

バック・トゥ・スクール、というのは
レンタルビデオ店で題名だけはよく見ます。
中身は全然知らないのですが(ゲテモノ風な題名なので今まで敬遠していました)
コメディのようですね。
まっ、コメディアン主演なんで当たり前でしょうけど。

89かりん:2005/05/23(月) 21:17:36
おひさです。

>「あの娘にアタック」
えっと、原題は「Tell Her About It」でしたっけね?
DVDは持ってませんが、CDは(たぶん全曲)持ってますよん。
「Allentown」もいいですよね。

今季のスカパーのNPB中継での使用曲が何故かBilly Joelで、
エンディングが「Piano Man」だったりするんですけど…

やっぱ、贔屓目に見ても、Billy Joelの曲は、スポーツに合わないと思うのですが…。

そこんとこはHuey Lewis & The Newsの方がしっくりくると…。
今季LAD@SF開幕戦で、National Anthem歌いましたもんね。

最初で最後のコンサートに行ったのは、87年6月代々木オリンピックプールでした。
2回目になったはずの、大阪城ホールのチケを取ってたんですが、交通手段がなくなり、行けなくなりました。
1995年1月17日のことでした。

17日はさすがに中止にしたそうですが、翌18日は予定通り行ない、
17日分を19日にやって、2日分の収益全額(たぶん)を被災地に寄付して帰国したんですよね。

90かっぱえびせん:2005/05/23(月) 22:28:24
ビリーの曲で私が一番好きなのは、一番好きなのは「This Night」です。
この曲を初めて聴いた時、クラシックとロックの融合はよく有るが、
クラシックとオールディ風バラードも結構合うんだなと妙な感心をしました。

最後に買ったビリーのアルバムは、「the Millennium Concert」です。
ベスト盤と言って良いほどの「彼のヒット曲の数々」、ライヴではレアな「This night」、
ベートーヴェンの「第9」、ストーンズの「Honky Tonk Wimen」など、
盛りだくさんの内容に惹かれて、試聴しないで購入しました。
エンターテイナーとしての彼も堪能できて、私はこのアルバムを十分楽しんだのですが、
年のせいか病み上がりのせいか、高い音がでなくなり声に艶の無くなったビリーに、
ちょっと寂しさも感じました。

91MB Da Kidd:2005/05/24(火) 03:50:03
 びりー。こないだMusic Air Networksでの彼が、大学での講義よろしく、観客とトークしながらライヴする様は、中学生のときに彼を見ていた者としてはショックでした。そう、ちょうどかっぱえびせんさんの仰るような感じでしてね。

 僕は、やはりThe Longest Timeが一番彼に触れた最初であり、想い出の曲です。中学のとき、自由課題で何かやりなさい、という話が出たとき、これをアカペラでやりました。

 大人になってみたいま、一度やってみたい曲では、あります。声の抑揚とか、コントロールの仕方を覚えたいまなら...という気持ちですね。

92korou@管理人:2005/05/24(火) 08:25:21
ビリー・ジョエルは1990年代にはもう別人になっていたような気がします。
ひげもじゃの顔で見るのもいやになった、とかつて掲示板に書いたことがあるのですが
「あのビリーもいいですよ」とダイスポさんが書かれたのには驚いた記憶があります。

まあ、天地真理のカムバックを見るよりはマシなのではないでしょうか。
そんなもんと比較するな、という声も聞こえてきました。

私の友人は筑波大学で軽音楽のサークルを作って
”ビリー・ジョエル「素顔のままで」”アレンジ大会というのを
大学内で企画したらしいです。
私は、その友人と同じく、ビリーの曲のなかでは
「素顔のままで」が一番好きです。
(ビリー・ジョエルの曲でどれが一番好きか、告白スレに参加してみました)

93ダイスポ:2005/05/24(火) 12:03:38
アレンタウンは、どこだったかな、クリーブランドかどこかに行った時に通過した記憶があります。
まあ縁の無い人がわざわざ行くところじゃないんですけど、ビリーの歌に出てくるNY界隈の地名は、こちらに住むようになってよく判るようになりましたね。
行ってみると別にどうという事の無い地名ですが、逆に言うと生活感を感じます。

中学生の頃、ココアのCMに「オメスティ」が使われていて、きれいな曲だなぁと思いましたね。

94ダイスポ:2005/05/24(火) 12:07:54
「プレッシャー」は、スポーツ会場で比較的よく使われますよね。

...↑自分の書き込みですが、なんやねん「オメスティ」って..._| ̄|○
関西人の皆さん、すみません。

95korou@管理人:2005/05/24(火) 12:10:11
>ココアのCMに「オメスティ」が使われていて

そら、あんた「オネスティ」やがな、と関西弁でつっこんでみます。

96korou@管理人:2005/05/24(火) 12:11:08
あっ、先に訂正が入ってました(^^)

97MB Da Kidd:2005/05/24(火) 14:33:21
 うわ。キーボードではNとMはとなりあわせだから、そんなことになっちゃったんですね(笑)

>>93

 生活感あふれる、ということではもちろん、Allentownも大好きな曲です。Nikkiさんの解説↓

> http://www.jc-i.jp/allen.htm

 ついでにStrangerも↓

> http://www.jc-i.jp/stranger.htm

 この延長でいけば、Goodnight in Saigonも好きな曲ですね。

 しかしそれにしても、"Just The Way You Are"大会ってkorouさん(笑)

99korou@管理人:2005/05/25(水) 12:39:54
昨日は、ジョン・レジェンドという人の音楽を聴きました(特に断らない限り「ベストヒットUSA」です)
ピアノとボーカルだけという今時珍しい音作りで
ただ単にビートの激しい音楽は敬遠気味の最近の私にとっては
かなりフィットした音楽でした。

そういえば、かりんさんが書かれていた「ピアノマン」も
ピアノとボーカルが中心の曲ですね。
リアルタイムの当時でも、結構希少価値のサウンドでした。
あと、キャット・スティーヴンスなんかも、ピアノとボーカルで
いい味を出していました。

100ダイスポ:2005/05/26(木) 09:20:18
かりんさんの書き込みで思い出したんですが、昔NHK-BSでのメジャー中継のエンディング曲は、ボスの「明日への暴走」でしたね。
曲に合わせてブルーパーズを見せてくれるんですが、これは妙にマッチしていて好きでした。
「アレンタウン」の歌詞にジャージー・ショアの事が出てきますが、スプリングスティーンもNJの人です。

101korou@管理人:2005/05/26(木) 12:39:31
メジャー中継に使われる音楽は、どれもナイスですね(ナイスですね、という言い方も古いか)
ただ、曲名が全然分からないので、いつも悔しい思いをしています。

102ダイスポ:2005/05/27(金) 01:34:48
なつかしい、村西監督だ!

103korou@今日は代休:2005/05/27(金) 08:45:10
>ナイスですね

ごく普通に古い言い回しだろうと思って書いたのですが
村西とおる監督の定番だったんですね。
80年代前半ならともかく、村西監督は90年代の人のように思うので
その作品を「鑑賞」したことがありません。

あと、長嶋さんがよく使うフレーズでもあります。

104ダイスポ:2005/05/27(金) 13:34:57
村西監督は、私が大学生の頃全盛を迎えた方ですから、80年代後半〜90年代初頭かなぁ。
当時は仲間内でビデオカメラを回すと、だいたい録画している奴のナレーションが村西口調でした。
今でも残っているかもしれないけど、そんなんじゃ見るのは恥ずかしいでしょうね。

BGMで使用される、曲の問い合わせはTV局に多いと思うんですけどね。
映像に曲名のテロップつければ良いのに。

ウッズさんから聞いたんですが、いまG+で昔の日テレで放送していたNFLをそのまま中継しているそうですね。
当時は長嶋さんもアメフト、NFL大好きで、ちょくちょくゲストに来ていました。
フットボールのチームの事も「ナイン」と表現されていたのを覚えています。

105korou@管理人:2005/05/27(金) 21:26:08
G+は、家族用のテレビにはつながっているので
たまに見ることがあります(あんまり自分の趣味ばかりで見ていると顰蹙を買う)

昔のNFLは一度だけ見たことがあります。
1988年の試合だったと思いますが、私も知っているQBが出ていました。
誰だったか思い出せないのが残念ですが。

長嶋さんなら「ナイン」と言いそうですね。
でも、サッカーならともかく、アメフトはあんなに人数がいるのに
「ナイン」と言い切るあたりが他の追随を許さないところです。

106かっぱえびせん:2005/05/28(土) 21:24:14
長嶋語録の一つに、"Make-ドラマ"が有ります。
'96年にも長嶋さんはこの言葉を多用しましたが、夏場には広島に10試合近く差をつけられていました。
そのため記者連中から、"負け-ドラマ"と揶揄されてしまいました。

しかしこの年は、大逆転優勝を果たしましたね。
夏場、移動中の広島ナインは新幹線の中で、優勝旅行の話題に花を咲かせていたそうです。

スレ違いの便乗書き込みでスイマセン!

107korou@管理人:2005/05/28(土) 23:59:48
長嶋さんは、引退セレモニーの数日前、野球好きの子供たちを集めて
スピーチの練習をしていました。
「君たちには夢があります。希望をもって頑張ってください・・・・」
長嶋さんの真剣な語りかけに、感動して泣き出す子供もいたそうです。

さて、当日。
リハーサルと違って目の前に子供たちがいないので
球場につめかけている野球小僧たちへのメッセージを完全に度忘れしてしまいます。
長嶋さん、一瞬スピーチに詰まってしまいますが、すぐに言葉をつないだのでした。
「振り返りますれば、十七年間の現役生活、いろいろなことがございました・・・」
これはスピーチの原稿にない、長嶋さんの全くの即興でした。

その後、球場を一周してファンに別れの挨拶をした長嶋さん。
ふと、リハーサルでの子供たちの感動の涙を思い出し
思わず自分も涙ぐんだそうですが
何だか笑えて泣ける話です。

108タイガーウッズ。:2005/05/29(日) 00:53:10
昔ど根性ガエルという名作?アニメで病気で倒れた長島の代わりに待ちわびる子供ファンの約束を叶えるべくピョン吉とひろしが長島そっくりの南先生(ハートマークのトランクスがトレードマーク→今の僕にも影響を与えている)(追加:寿司屋のウメさんと芳子先生を奪うべく揉めている)を後楽園に送り込んで阪神戦に登場させます。
しかしへっぴり腰のニセ長島(南先生)がみっともない三振ばかりでファン子供がやきもきしているところ、後楽園スタンドで観ていたピョン吉とひろしが手鏡を反射させて阪神のピッチャーが投げるところをピカッ!と妨害させて放った球がよろけたところをニセ長島がめでたくホームランを打つ!というストーリーでした。

なんかこれベーブ・ルースの話と展覧試合がミックスしてないかい?
しかも投げてるピッチャーに光の反射で妨害なんて数年前MLBで問題になったレーザーガンのようで違法やで。

ニセ長島は試合後ナインに胴上げまでされていました。(めでたし、めでたし)

109korou@管理人:2005/05/29(日) 10:27:39
個人的には「ド根性ガエル」の頃からマンガ離れが始まったので、この話は知りませんが
長嶋ネタなら編集部としてはOKという時代だったと思うので
手鏡なんてセコい話でも良かったんでしょうねえ。

そういえば、「巨人の星」でも
王、長嶋の2人が、スパイクのヒモを結びながら
新入団の星飛雄馬にアドバイスするというシーンがありました。

「ちかいの魔球」で、昭和36年の巨人VS南海の日本シリーズの場面があったのを記憶していますが
あれはONと関係のあった漫画でしたっけ?(古すぎて誰もレスできない?笑)

そう言えばここは音楽スレだ(爆)

110かっぱえびせん:2005/05/29(日) 13:58:09
(私の記憶では)広岡選手がかなりフィーチャーされていたように思います。
二宮投手(だったかな?)の精神的支柱になり、彼によくアドバイスを送っていましたね。
最終回で、二宮投手の合わせて相棒の久保捕手(これ又、だったかな?)も退団した場面も印象的です。
良質な漫画でしたね。
ただ公証はもう一つで、打線の上位に二宮、広岡並んでが名を連ねていたように記憶しています。

タイトルも作者も覚えてませんが、衰えを見せ始め、江夏の前に霞んで行く村山の頑張りに、主人公が勇気付けられると言った内容の漫画が有りました。
私はただただ感動しましたね。
まさに「泣くな村山、明日が有る!」でした。→話しをこじつけすぎヤ

ますますの確信犯的、脱スレ、スイマセン。

111korou@管理人:2005/05/29(日) 19:41:10
そうですね。
そういえば広岡がかなり出ていたような気がします。
坂崎なんかも出ていて、意外とONが出ていなかったような記憶が。
二宮投手みたいな魔球を一度投げてみたかったのですが
伊賀の影丸の「木の葉火輪」同様
最初から無理なことも、さすがに子供とはいえ分かっていました。

村山が主人公のマンガは私も記憶があります(同じものかどうか分かりませんが)
フォークボールの握りでボールをしっかりとはさむ練習をやり続けて
ついに指の付け根が裂けて指先が真っ青になるという
ショッキングな描写があったのを覚えています。

112korou@管理人:2005/06/08(水) 12:22:13
音楽スレなのに妙な終わり方のまま放置していました(放置プレイではありません)

漣健児氏が亡くなられました。
和製ポップス生みの親で、坂本九、弘田三枝子を世に送り出した人でもあります。
本名は草野さんというのですが、スピッツのボーカルの人とは関係ないはずです。
シンコーミュージックの創業者の息子さんらしいですね。
詳しく書く時間ができれば、また書き込みます。

113タイガーウッズ。:2005/06/13(月) 01:18:32
先週の土曜日は大滝詠一三昧でした。70年代のマニアものなLPレコードとかを小石川の図書館で発掘。
『福生ストラット』はウルフルズのデビュー曲『大阪ストラット』の原曲ですね。

114korou@管理人:2005/06/13(月) 21:04:18
70年代の大滝詠一は全く無名でしたから「福生ストラット」なんて全然知りませんでした。
ウルフルズに至っては有名なシングル曲しか知りませんから、なんかピンと来ないッス(スンマセン)

今思ったのですが、いつから”大滝詠一”という人は有名になったのかなあ。
「カナリア諸島にて」を初めて聴いたとき、これは絶対に皆知っている曲だと思った記憶はあります。
1983年当時、カラオケにこの曲がなくて憤慨した思い出もありますから
80年代になってすぐに有名になったのでしょう。
やはり、ロンバケですか(略すとフジの月9ドラマ!)

ちなみに”はっぴいえんど”は、東京方面では人気があって
その意味では70年代の大滝さんも一部では有名だったはずです。
ただし、岡山方面では全然ダメですね。
アリスのチンペイなんか、初期ははっぴいえんどと同じ程度の知名度だったと思いますが
こちらは岡山に営業によく来ていたので、1971年頃から有名でしたが。

115ダイスポ:2005/06/15(水) 10:09:24
私が大滝詠一を知ったのは「君は天然色」くらいからですね。
だからやっぱり長期休暇(略するとヘンだ)でしょうねぇ。
あれってカバーは鈴木英人ですか。
この人がお笑い方面にあんな造詣の深い人とは意外でしたね。

116korou@管理人:2005/06/15(水) 20:31:13
鈴木英人という人が全然分からなくて
ネットで調べているうちに
ひょっとしてこの人のことを知らないというのは
かなり恥ずかしいことではないか、という気がしてきました。

どの程度知らなかったのかというと
最初「カバー」の意味を音楽で考えてしまい
ミュージシャンとして検索したくらいです。

有名なイラストレーターなんですね。
「FMStation」の表紙とか、大滝詠一のジャケットのデザインとか
なんと英語の教科書「ホライズン」の表紙まで担当していた人ということが分かりました。
(蛇足ながら、私の中学校では「ニュープリンス・リーダーズ」でした)

お笑い方面の造詣の深さというところまでは調べられませんでした・・・・

117タイガーウッズ。:2005/06/16(木) 00:14:48
実は大滝のジャケットデザインは永井“Penguin”博というヒトなんです。
大滝はクレイジーキャッツやトニー谷のリヴァイバルを手がけていまして、ナイアガラ音頭やイエローサブマリン音頭のような『音頭の大滝』と呼ばれております。
最近のUD雑談の壁紙は大滝で攻めています。

118ダイスポ:2005/06/16(木) 08:29:45
ウッズさんさすが詳しい。
つーか、紛らわしい言葉使いでごめんなさい。確かに「カバー」と言えばkorouさんの考えられた通り、音楽ですね。

あと「うなずきマーチ」もありますよね。
あと高田文夫が編集した「江戸前で笑いたい」という文庫本には、大滝氏の書いた日本コミックソングの系譜みたいな一文もありました。
小滝詠一の「冷麺で恋をして」も、高田との親交が生んだと推測します。

お笑いじゃないけど小林信彦とも親交あるんでしょうね。小林旭の本で2人で編集されてましたね。

119korou@管理人:2005/06/16(木) 12:52:49
>永井“Penguin”博

なんかビビッとくる(残念ながら(C)SEIKO)ものがあるのですが
どこでこの名前を見たのか思い出せません。

>音頭の大滝

クレージーキャッツというか、一連の植木等ブーム(80年代)は
ほとんど大滝さんの仕掛けによるものでしたね。

>「うなずきマーチ」

松本竜介、ビートきよし、あと誰か忘れましたが
ひょうきん族で歌ってましたね。
あっ、島田洋八か。
岡山出身だ(笑)

120一豊:2005/06/16(木) 20:43:20
>うなずきマーチ
あれはkorouさんが仰るように島田洋八ですね。要はコンビの方の負け組(目立たない方)が揃ってリリースした曲でしたね。

それにしても今「うたばん」を見ているけど、歌っている南野陽子を久しぶりに見ましたわ。(笑)

121タイガーウッズ。:2005/06/17(金) 08:56:33
>南野陽子
南野陽子自体は賢明なヒトでしていつ落ちぶれてもいいように若いころはお忍びで芦屋のお菓子屋でバイトまでしていました。

ただ昔『とんねるずのみなさんのおかげ』の中のコントパロディーで南野の顎のほくろにハエが止まってるネタは覚えてまして当時南野をそれで泣かしたそうです。

122korou@管理人:2005/06/17(金) 22:48:10
>「負け組」が揃ってリリース

本当は「ボケ」のほうが高度な笑いのはずなんですが
うなずきトリオは「ボケ」ではなくて
単なる「負け組」って感じでしたね。

>南野洋子自体は賢明なヒト

どうもそういうイメージじゃないんですが(笑)
まあ、アイドルは賢いヒトにはできないんじゃないかと偏見を抱いているもんで。
松浦亜弥はその点立派ですよ。
全然賢そうに見えないところに作為を感じないので。

123タイガーウッズ。:2005/06/17(金) 23:39:45
>本当は「ボケ」のほうが高度な笑いのはずなんですが

本当にボケで凄かったのは三波伸介に坂上二郎でしょうね。

124korou@管理人:2005/06/18(土) 08:51:30
三波伸介は、今のアンガールズみたいなもんで
ツッコミなんだけど同時にボケているというおかしみがありました。
このグループ(てんぷくトリオ)は、戸塚睦夫の存在で成り立っていたのですが
戸塚の芸は全然テレビ向きじゃなかったですからね。
仕方なく三波と伊東の2人の芸で人気を出していましたが
戸塚が亡くなると、残りの2人ではどうしようもなかったのですぐ解散しました。
リアルタイムではそのあたりがよく分からなかったですね。
別に戸塚が居なくてもできるだろう、という印象だったんですが。

ボビー・アブレイユこと坂上二郎は歌手志望の人で
生粋の芸人じゃなかったんですが
100年に1人の天才といってよい20代の萩本欽一に出会って
人生が変わりました。
今の欽ちゃんは精彩も何もないですが
昭和40年代前半に出現した「コント55号」時代の彼は
それはそれは物凄いコントを連発して
テレビでの「笑い」そのものの質を変えてしまいました。
初めてゴールデンタイムに出演したときは、ほとんど一人芸で爆笑をとっていました。
ジローさんが添え物みたいでしたね。

125korou@管理人:2005/06/18(土) 09:36:55
突然ですが音楽スレらしい話題に戻します。

カルロ・マリア・ジュリーニが亡くなりました。
地味なクラシック音楽の話題で、これまた地味な存在の指揮者の話ですが
私にとっては大きなニュースでした。
というか、正直のところまだご存命だったのか、という感もあります。

こちらの掲示板をご覧の皆様にはあまり馴染みのない人の話なので
これ以上ここには書かず、いずれコラムのほうにUPしたいと思います。

ネットで適当な画像が見つからないので、自分で写真をUPしてみました。
こんな表情のマエストロでした。

http://ww1.tiki.ne.jp/~sisho007/img/giulini.jpg

126かっぱえびせん:2005/06/23(木) 21:55:26
今、カナダから帰ったところです。
「モーツァルトのピアノ協奏曲20番」入りのCDを買ってきました。
前から20番が欲しかったのですが、日本では(“加古川では”かな?)なかなか手に入りませんでした。
このCDは凄いです。(ワーイ)
サラ・マクラクランのアコースティック・ライブも買いました。
眠いので、詳しくは明日書込みします。
モーツァルトは余り知らないので、2〜3行のコメントで終わるかもしれませんが。
では“お休みなさい”!

127korou@管理人:2005/06/23(木) 22:02:28
どうも、かっぱえびせんさん、お帰りなさい。
モーツァルトのP協の愉しみを知って居られることは
人生の愉しみを倍増させますね。
また感想をお聞かせください。

128MB Da Kidd:2005/06/23(木) 22:50:53
>>126

 かっぱえびせんさん、サラのアコースティックって、The Freedom Sessionsのことですか?

> http://www.amazon.com/exec/obidos/tg/detail/-/B000002VP3/102-0732776-0881734?v=glance

 このEP、なかなかいいんですよね。僕は特に、Ice Creamがお気に入りです。

 久々にblog更新しようかな?アフ友でご一緒させていただいている人がいて、その人がblog書いてるの見たから、僕も久々に何か書こうかな、と思ったり。このところ、ぜんぜん余裕がありませんでしたからね。サラのアルバム評でも書くか...

 korouさん、クラシック畑出身なのにぜんぜんクラシック知らないっていうことを、痛感しますねー。まるで、草野球好きの人がイチロー選手のことを知らないようなものだな、と思ったり。

 いま、サバスのベストとアフリカ音楽のCDを5枚、借りてきていますが、明日からTSUTAYAで半額レンタルとかいう連絡がきて、しまった!と後悔しているところです(笑)

 早く会社の仕事片づけなくちゃ(汗)

129かっぱえびせん:2005/06/24(金) 08:34:29
サラから始めます。

アルバムのタイトルは"Sarah McLachlan live acoustic"です。
Vocal Piano Guitar/Sarah McLachlan と書かれているのが、嬉しくて買いました。

ミニ・コンサートみたいな感じのアルバムで、収められているのも下の5曲だけですが、
全部、サラ一人の弾き語りです。
①Fallen
②Aida
③Angel
④Building a Mystery
⑤Answer  (最新2作からの良いところ取りな選曲ですネ)

去年からやたらとアコースティック・ギターの音にはまっているのですが、
ギターの弾き語りは④だけでした。
最初はもう1〜2曲ギター伴奏が欲しいとも思ったのですが、聴いているうちに
サラはピアノだと伸び伸び歌えるんだな!と、納得して来ました。
ミラー・ボールのライヴと違う、さらっとしたサラの歌い方(洒落じゃないですよ)のおかげで、
こちらにも彼女の余裕が乗り移ってきて、とても穏やかな気持ちでCDを楽しめました。

日本では“知る人ぞ知る”、カナダでは人気3〜4番目な彼女ですが、
地元ヴァンクーヴァーでの人気は凄いです。
スタバでコーヒーを飲んでいて、隣の人の新聞(地方紙)を覗き込んだら、
第1面に彼女の大きな写真と記事が乗っていました。
国内ツァーに出かけていた彼女が、ツァー最後のコンサートを
ヴァンクーヴァーでしめると言う内容でした。
新聞の持ち主と目が合ったら、「あんた読むか?」と言って新聞を分けてくれました。

MBさん、最近お疲れ気味なのかな?
頑張ってくださいよ。
korouさん、モーツアルトのインプレは後で書きます。

130かっぱえびせん:2005/06/24(金) 12:24:07
続いてモーツァルトです。

去年、知人にテレビで放送されたモーツアルトのDVD-Rを貰いました。
私はそのDVD-RをMDに落としましたが、CDでの綺麗な音が聴きたくなり、色々とCD店を回りました。
しかし日本では20番を見つける事が出来ませんでした。
そんなとき、ふと聴いた外国レーベル(Decca)のClifford Curzon(with London Symphony)の20番に
いたく感動したのです。
今回のカナダ旅行の小さな目的の一つは、それを探しす事でした。
 (1番の目的はもちろんFish & Chips を求めての、行脚です。
   ――カナダ人に「あんたはF&Cの巡礼者やなぁ!」と言われました)

この2枚組みのCDには、P協20、23、24、26、27盤が入っていて、
後、20番が有ったらベスト盤になると言う豪華さも、ミーハーな私には嬉しかったです。
今のところジックリと聴いたのは20番だけですが、20番はモーツアルトの中では
ちょっと異色ですね。
モーツアルトらしくない激しさを持っていますが(違ってたらごめんなさい)、
その激しさが魂にくっ付いた余分な念積を、洗い流してくれると言う感じがします。
と言ってもモーツアルト的爽やかさも持っていると言う印象も、私は持ちました。
(20番だけでなく)このCDは全体的にピアノが他の演奏者のP協よりも
押し付がましくはないレベルで表に出ていて、私の好みでした。

目を疲れさせたくないので、取り合えず今回は“ここまで”としておきます。
CD屋さんの事などは、後日書込みします。

131MB Da Kidd:2005/06/25(土) 04:02:28
>>129

 お、これは新作ですね。TSUTAYAにも出そうにないから、買いにいきますよ、かっぱえびせんさん。

> MBさん、最近お疲れ気味なのかな?

 そうなんですよ。やることたまってて。だから、とっとと片づけて、自分のための時間つくろうと思っています。

132korou@管理人:2005/06/25(土) 16:38:35
サラ・マクラクランについては私は詳しいレスができないので
MBさんにお任せです。
ということで、以下モーツァルトのレス。

Clifford Curzon(クリフォード・カーゾン)とは
またレアなピアニストの名前ですね。
私など全然イメージが湧きません。
ネットで調べると、あの「ペルシャの市場にて」の作曲者ケテルビーの甥にあたるそうで
最終的にはシュナーベル(生前のブラームスを驚嘆させた大ピアニスト)に師事しているようです。
シュナーベルは私も尊敬しているピアニストで
カーゾンもその演奏スタイルを受け継いでいるらしいのですが
何せ無類のレコーディング嫌いで有名らしく
ほとんど録音が残っていないようです。

133korou@管理人:2005/06/25(土) 16:38:58
そのシュナーベルのモーツァルトP協No.20の演奏は
例の「ユンク君」のHPで聴くことができますが
録音状態が最悪で
これではシュナーベルの真価を知ることはできません。

代わりに同じHP内にあるハスキルの演奏を聴きながら(これは佳演!)
今この文章を書いていますが
たしかにこの協奏曲だけは違う印象がありますね。
ニ短調という調性がモーツァルトらしからぬ曖昧さをかもし出しています。
非常に情緒的で論理性抜きの音楽というべきでしょうか。
ト短調交響曲の理詰めの悲劇の恐怖感というニュアンスとは
同じ短調でも随分違うのには驚かされます。
やはりモーツァルトの世界は奥行きが深いです。

134かっぱえびせん:2005/06/25(土) 20:28:16
>>132,>>133
korouさんに教えてもらって「ユンク君」を聴いたんですが、20番は悪録音の割りに印象に残りましたよ。
情緒的で論理性抜きなのが、私には激しさに聴こえたのかもしれませんね。
korouさんの薫陶のおかげで、少しはモーツアルトが分かるようになりました(ペコリ)

>>129はMBさんに、>>130はkorouさんに書いたつもりだったんですが、
「>>・・・」が抜けてましたね。管理人さんにいらぬ気を遣わせました。

135korou@管理人:2005/06/26(日) 09:44:39
>korouさんの薫陶のおかげで、少しはモーツアルトが分かるようになりました(ペコリ)

などと書かれると、私はすぐ天狗になってしまいますよ(あっ、鼻が伸びてきた・・・)

ヘタの上塗りで一点だけ補足。
「情緒」という私の表現は誤解を招くかもしれませんね。
即ち、モーツァルトには二面性があって
一つはもちろん「天才」であったということ
そしてもう一つは「それでいて努力の人」であったということ、ということです。

「天才」だけでも我々は畏怖するしかありません。
それがニ短調協奏曲で
「どうしてこんな風にメロディとかリズムを創造できるのか?」という驚き。
音楽に託せる人間の感情の動きの最も美しい形で
それをうっかり「非常に情緒的」と私は書いてしまいました。

ト短調交響曲(この場合「第40番交響曲」を指します)の場合
その「天才」に加えて
それまでモーツァルトがハイドンの楽曲などから吸収してきた
新しい形式への試み(ソナタ形式など)があって
さらにJ.S.バッハを思わせるフーガの技法も取り入れて
形式上も当時の音楽としては最高峰の内容となっているのです。

136korou@管理人:2005/06/26(日) 09:45:10
当然後者のほうが演奏面でははるかに難しいわけです。
前者も「天才を表現する」という大変な難題を抱えるわけですが
その一点に集中して全力を尽くせばいいわけで
その点、聴くほうも集中して聴けるということでしょう。

気をつけたいのが、後者(ト短調など)に論理性が含まれるということで
その論理性だけで音楽をスタイリッシュに磨き上げてそれで良しとする演奏が
意外と世間の評価が高いことです。
その典型がカラヤンのモーツァルト「ジュピター」などで
こういうのを聴いていると、浅いモーツァルト理解に終わって
クラシック音楽の真のファンにはなれないと思います。

137korou@管理人:2005/07/17(日) 18:58:22
今日は、小学校高学年で競い合うエレクトーンの発表会を聴いてきました。
ウチの長女が出ているので聴いたわけですが
ここ数年ずっと聴いてきて
今までは小学校低学年ということで学芸会の延長のようなものだったのが
今年は、高学年(5年生と6年生)ということでレベルの高さを実感しました。
例えば、40代になってエレクトーンでもしようかと軽い気持ちで始めた大人(あんまり居そうにないですが)などは
問題にならないというレベルです。

一人飛び抜けて優れた演奏をした女の子がいて
彼女はオネゲルの「ラグビー(交響的断章第2番)」という現代音楽を完璧に弾き切りました。

現代音楽の巨匠であるオネゲルの名前は知っていましたが
その作品を今まで意識して聴いたことは皆無だったので
「ラグビー」という作品自体全く知りませんでした。
今ネットで検索して、オネゲルがラグビー愛好家だったということ
そして、この「ラグビー」という曲がまさにそのラグビーに捧げる賛歌であることを知りました。
オネゲルは、こんなことを言っています。
「ラグビーは私には、何か科学的なものを持っているフットボールよりも、より自然発生的で、より直接的で
 より自然に思われる。もちろん私はフットボールの攻撃の持っている、準備の整えられた走り方は
 良く解っているのだが、しかし私はラグビーにある野性的な、激しい無秩序な、死に物狂いのリズムの方に
 より魅惑される」

138korou@管理人:2005/07/17(日) 18:59:00
そんな思いのこもった「ラグビー」という難解な曲を
小学校6年生の女の子が完璧に弾き切ったということ自体、驚きですが
その演奏そのものが私に現代音楽を聴くヒントを与えてくれたような気がします。

この「ラグビー」という曲で、最も衝撃的な印象を与えるのは
曲の終わり10秒前に突如強奏される即物的な不協和音です。
それは、予定調和的な19世紀までのクラシック音楽と違って
あえて言えば”予定不調和”的な響きでしょう。
そこに至るまで、世界が決定的なカタストロフィーに陥る寸前のぎりぎりのところで踏みとどまっていて
やっと乗り切ったかと思われた途端の劇的な不協和音の連打!
これは20世紀になって直視せざるを得なくなった
いわゆる人間が実存することについての不合理性をイメージするもので
19世紀までの音楽でこれを表現することは不可能です。
しかし、カミュやカフカの文学表現でも明らかなように、今の芸術はそれを表現することなしでは
不誠実さを免れ得ない、ということ。
現代音楽は難解で聴きづらいですが、こうして生演奏で聴くと作曲家の意図が伝わってくることが多く
意外とすんなりと理解できます。

139korou@管理人:2005/07/17(日) 19:00:27
(あっ、sage入力を忘れてしまいました。
 内容が特殊なんでsageにしようと思ったんですが・・・仕方ないんで続けます)

この小学生がそんな実存の不合理を表現し得た、といえば
独力ではもちろんそんなことはあり得ないわけですが
そこがクラシック音楽たるゆえんであるわけで
指導者が表現法を正しく教えて、生徒がそれを忠実に守れば
楽譜だけの力でそこまで表現し得るということなのです。

今日は、あの不協和音を聴けただけで、一日中感動に浸っています。
まだまだ人間というのは不可解で奥深い存在であることに気付かされました。
あの不協和音が、私のなかの何かを目覚めさせたような気(錯覚?)がします。
普通に生活していると、そんなことはすぐ忘れてしまうわけですが。

140かっぱえびせん:2005/07/19(火) 15:35:22
文藝春秋9月号で倉橋由美子の死を知りましたが、>>138でその事を思い出しました。
もし私が倉橋由美子の作品を読まないで、カフカに手を出していたら、
ケッタイな作品やな!だけで終わっていたと思います。
彼女の作品が表す不条理性は、日本人向けに(無意識に)アレンジされていますが、そのお陰でアンチ・ロマンへの免疫が出来て、カフカの不条理が比較的とっつき易くなった記憶が有ります。

私はクラシックについて余り明るくないですが、それでも不協和音には不思議な魅力を感じます。
不協和音とカフカを結びつけたkorouさんの発想に、恐れ入ってこのレスをしていますが、世の中がこれだけ複雑になると、(korouさんの受け売りですが)合理主義だけでは割り切れなくなっているのかもしれませんね。

※このスレのkorouさんの書込みを手探りに、クラシックを聞いていますが、
 この訳の判らんレスに気を悪くしないで、思いついた事を書いて頂くと有り難いです。

141korou@管理人:2005/07/19(火) 21:09:53
>>140

倉橋由美子氏は、私とは誕生日が同じなので、特別に記憶している作家です(野坂昭如氏も同じ)
ところがその作品を全く読んだことがありません。
毛嫌いしているのではなく、偶然の積み重ねです。
やはり「パルタイ」あたりは必読の作品でしょうね。
近日中にチャレンジしてみます。

142korou@管理人:2005/07/19(火) 21:10:35
不協和音というか、現代音楽について愚見を述べます。

私は、究極の現代音楽としてマーラーを考えています。
それは、例えば西洋絵画の世界で、未だ全貌を解明されていないセザンヌなどの作家が居るのと同じです。
単に20世紀に生まれ、20世紀に作品を発表しているというだけで
よりその内容が「現代的」である、と考えることほど馬鹿げたことはないと思っています。
したがって、19世紀に生を受けたマーラーではありますが
その後に活躍した作曲家たちの作品より、はるかに現代における意味合いが大きい音楽を書いたといって
過言でないと考えます。

マーラーは、ベートーヴェン、モーツァルト、ワーグナーに匹敵する大天才でした。
その音楽は、死後100年が近づいている現在でも、新しい解釈が年々切り開かれ
そのたびに現代に生きる我々の感性を刺激し、深い思索に導かれるのです。
これほど深い音楽、20世紀、21世紀にまでその意味を伝え得る音楽は
他にブルックナーの交響曲以外に思い当たりません。

143korou@管理人:2005/07/19(火) 21:11:36
ベートーヴェン、モーツァルトは偉大でも
20世紀、21世紀になってますます解釈の余地が広がっているということはないのです。
やはり18世紀、19世紀に基本的な部分はすべて解釈され尽くされ
(それらはある意味で指揮者となる学習の基本でもある!)
あとは現代の感性に合わせて、その音楽が指し示す永遠の真理を具現化するという作業のみが
演奏者に残されているということです。

一方、ストラヴィンスキーとか、バルトークとか、プロコフィエフなどの20世紀の巨匠たちの音楽は
基本的にレベルの高い”演奏者”の意識を刺激する反面
残念ながらより多くの”聴衆”の意識を刺激するところまで普遍化できていない音楽です。

その音楽の価値が、未だに演奏者、聴く者のなかで揺れ動き
「一体、これは何だろう」と深い問いかけを為してくるような巨大な謎を含む音楽となると
やはりマーラー以外に考えられません
(ブルックナーは全く違う観点からより”現在的”なのですが、これは語ると長くなるので別の機会で)

144korou@管理人:2005/07/19(火) 21:12:24
マーラーの音楽は、ひとつひとつの発想がそれまでのクラシック音楽と異なるので
一度抵抗を感じると、なかなか好きになれない類の音楽です。
しかし、理屈でなく感性で音楽を聴ける人は、意外とすんなりと聴けて
場合によっては、のめり込むように聴き続けるということもしばしばあります。

しかし、これらの聴き方は、マーラーの聴き方としてはイマイチと言わざるを得ません。
そもそも、好き、嫌いで分類できるような適当な音楽ではない、ということ。
私の経験からいって、マーラーはいまだに解釈しきれない類の音楽を残しているので
聴く者は、そのすべては分かり得ない、という「不可知論」を前提にして聴くべきでしょう。
ましてや、のめり込むうように聴くなんて、マーラーではあり得ないことです。

145korou@管理人:2005/07/19(火) 21:13:48
以上のことから、よくマーラーは、モーツァルトとは究極の対比となる音楽だ、と言われています。
モーツァルトは好き嫌いで聴ける音楽で、好きな分については
まさに”天国の愉悦”を味わうことになるのですが
マーラーは好き嫌いなどというレベルではなく、たとえ好きであっても
その音楽は”深い絶望、沈痛”というイメージだからです。

マーラーの場合、その絶望、沈痛は、ユダヤ人であることから由来しています。
したがって、聖書の世界を疑わなかったモーツァルトと比べて
マーラーは聖書の半分しか信じられず(旧約の部分だけ。言わずもがなですが)
キリストの復活をユダヤ人の観点から音楽にしてみたり(第2交響曲「復活」)
そもそも地球が誕生して以来の植物、動物の歴史を音楽で復元して
そこへ人間が現れ、神が存在するようになった過程を描いた第3交響曲など
特異な発想に基づき、音楽を創造しました。
最後は、東洋の虚無思想に埋没して、李白、銭起、孟浩然、王維などの詩を題材にして
巨大な交響曲「大地の歌」を発表しています。

うーん、自分でも収拾がつかない文章になってきました。
とにかく、不協和音よりもマーラーです。
乱暴に言えば、そういうことが言いたくて、長文を書きなぐりました。
マーラーなら、ユンク君のページで演奏が聴けますので
興味がありましたら、どうぞお聴きください(ワルターの演奏で交響曲が数曲聴けます)
ワルターは、とりあえずマーラーはこういう意図で楽譜を書いていますよ、という
スタンダードを世に広めた方で
マーラー以外でも名演奏を多く残して、20世紀最上の指揮者と言われているマエストロです。

146かっぱえびせん:2005/07/20(水) 13:09:44
>>142->>145
私にはレス不可能なレベルになって来ましたが、それでも十分以上に読むのを楽しんでいます。
上手を言う訳ではないんですが、本質の分かった人のリマークスは固有名詞を追っていくだけでも潜在意識に訴えるものが有り、
後々物凄く役に立つ事が多いです。 本当に参考になります。
(また悪文になりました、スイマセン。)

※パソコンを変えた時のドサクサで、ユンク君のURLが分からなくなりました。
 ここの過去ログで探しているのですが見当たりません。
 お手数ですが、も一度教えて頂けたら幸いです。(ペコリ)

147かっぱえびせん:2005/07/20(水) 14:15:30
アンチ・ロマンがらみの音楽話しを少し続けます。

アンチ・ロマン中では、マルグリット・ジュラスの作品が条理性(こんな言葉有るのかな?)を持っていて、私には馴染みやすいです。
彼女の作品には「モデラート・カンタービレ」「ラ・ミュジカ」「インディアン・ソング」など、音楽を連想させるものが多いですが、数年前に「マルグリット・ジュラスに捧ぐ〜愛人」と言うアルバムを買いました。
コンスピレーションっぽい物で、“インストルメンタルだけの物”と“インストルメンタル+(仏語でなく英語の)詩の朗読”で出来ています。

ジュラスの小説では、東南アジア(特にベトナム)の気候・風土を背景に、フランス人特有の倦怠感・退廃感・アンニュイが上手く表現されています。
このアルバムで朗読される詩は、名詞の羅列や接続詞がほとんど無い短いセンテンスで出来ていますが、それが旋律の単調さと上手くかみ合って上記の倦怠感を上手く醸し出しています。(安っぽい解説書みたいでスイマセン)
このアルバムをずっと聞くのは精神衛生上はどうかな?とは思います。
しかし1年に数回くらいなら、夏のけだるい午後にビールを飲みながら聴いてみたい気になります。
(1種の浄化作用になるのか、かえって気力が湧いてくる事も有ります)

148korou@管理人:2005/07/20(水) 17:13:30
ユング君のHPのURLはここです。

http://www.yung.jp/

149korou@管理人:2005/07/20(水) 17:14:12
マルグリット・デュラスについて、全く無知だったので(最近、管理人の無知がバレることが多い!恥)
いろいろと調べてみました。

1914年、コーチシナ(現在の南ベトナム)生まれ。
なるほど、それで東南アジアを題材にした小説を書くのだな、と納得。
最も知名度の高い「愛人(ラ・マン)」はベトナムが舞台になっています。

戦後、不条理の文学、アンチ・ロマンの旗手となるわけですが
共産主義、精神分析、宗教、政治など
いろいろな分野に惹かれては離れていった経歴があるようです。

映画の世界でも有名なんですね。
「かくも長き不在」のシナリオを書いてカンヌ映画祭グランプリに輝き
自身も「インディア・ソング」という映画で、原作・脚本に加えて
監督として映画を作っています。
「愛人(ラ・マン)」もヒット映画といえるでしょう。

小説は難しそうなので、上記映画を見る機会があればチェックしてみましょうか。

不条理の音楽も最近キツいですが(マーラーとて例外でなく)
不条理の文学もだんだんと読めなくなってきています。
今に、水戸黄門を見て、演歌を聴いて、時代小説を読むようになるのでしょうか・・・・

150MB Da Kidd:2005/07/20(水) 20:23:24
 korouさん、難しい話ですね。

 僕はマーラーを聴いたことがないので、正直いってわかりません。僕は、理屈というよりも感性で聴くので。自分がやってるということもあるのでしょうが、巷の意見とか、好き嫌いで判断しないようにしています。

 このところ、いろいろと自分の価値観や感性が揺れていたので、少々自信をなくしていたのですが、ふたたび焦点が合ってきた感じがします。身のまわりが落ち着いたら、blog復活させようかな。いまはいそがしいので、COOLTALKにレスできていない状態ですし(汗)

151かっぱえびせん:2005/07/20(水) 20:39:42
有難うございます。→>>147

早速、お気に入りに入れました。
今帰ったばかりで少し疲れていて、マーラーを聴いてもピンと来ないと思い、解説を読むだけに留めました。
う〜ン! ユダヤ系で、ハプスブルグ帝国(しかもウィーン近辺)に、1856年に生まれる(熟年期が世紀末にあたる)。
なんか不安定、不条理の定番みたいなバック・グラウンドを持っていますね。
(ステレオタイプな反応ですが、言葉のあやだと聞き流して下さい。すいません!)

頭がすっきりしてから、上記の先入観を持たないで聴いてみようと思います。

152korou@管理人:2005/07/21(木) 12:50:17
>MBさん

まあ、自分自身が演奏者である場合は、音楽の受け止め方も変わってきますからね。

私のように、クラシックギターを少々、トロンボーンを手ほどきだけ、という素人演奏家の場合
どうしても、自分自身の感性を離れて、第三者的に音楽を見てしまう傾向があると思います。
また、個人的に信頼できる批評家(宇野功芳氏、小林利之氏など)の文章に
大きく左右されているのも否定できません。

>かっぱえびせんさん

マーラーは、聴きたくないときに聴くと本当にイヤになりますから(笑)
そういうときは即やめたほうがいいと思います。

本当は、最新の録音で、最上の再生装置で、管弦楽の隅から隅まで見渡せるような快適な環境で
ゆったりと聴くのが、マーラー鑑賞のコツです。
ユング君のページにある古い録音で、パソコンの再生音で聴くには
非常に不向きな音楽であることは確かです。

今度は、ブルックナーの音楽を推薦しましょうか(もうエエです、という声も聞こえる?笑)

153korou@管理人:2005/07/24(日) 21:22:32
さて、クラシックの話題が続いて、結構読むほうもしんどい内容だったと思いますので
ここらで、皆様ご存知の話題にチェンジします。

題して、夏季特別企画「私の好きなJ−POP10曲」!
日テレがやりそうな企画ですが(笑)
以前から書いてみたかった企画です。
企画をあたためすぎて、ついに書けなかったというのもマヌケなので
ここらで書いてみることにします。

154korou@管理人:2005/07/24(日) 21:23:38
私の好きなJ−POP10曲。

絶対に外せない曲で、まあ暫定第1位の座でも全然構わない曲。
つまりあらゆるJ−POPのなかで私が一番好きな曲は
ハイ・ファイ・セット「スカイ・レストラン」です。

いきなり第1位を発表してしまいましたが
実はこれ以外の曲は、私のなかでいまだに順位が決まらないのです。
その点「スカイ・レストラン」は断然第1位ということで
まずは書いてみました。
最初の30秒ほどは↓の試聴で聴けます(4番目の曲)

http://www.tsutaya.co.jp/item/music/view_m.zhtml?pdid=20143756

作詞・荒井由実、作曲・村井邦彦というのは、70年代最上のコンビです。

155korou@管理人:2005/07/24(日) 21:24:24
ユーミンの作詞がいわば”コロンブスの卵”のような見事さで当時の我々を魅了したことは
それこそリアルタイムでないと分からない世界かもしれません。
この「スカイ・レストラン」も、シビアに聴けば当たり前の失恋の歌詞ですが
ここまで切なくストレートに綴られると、じーんときてしまいます。

作曲の村井邦彦は本当に凄い人です。
筒美京平を歌謡曲史上最大の職人作曲家と言うならば
村井邦彦はJーPOP史上最初に現れた天才作曲家であり、敏腕プロデューサーと言って
過言でありません。
この曲も、60年代歌謡曲の最上の部分を保ちつつ、アレンジとハーモニーの力で
70年代の新しい音を創造することに成功しています。

そして、それらを完璧に表現し得た山本潤子の魅力的なボーカル。

私は、この曲を大学時代(それも強引に実現させた下宿時代)に何度も聴いたので
最初のコーラスの部分を聴いただけで、一気に20歳の頃の世界が眼前に広がっていくのです。
何かしら若いというだけで、すべて幸福なイメージが残るその頃の記憶とともに。
曲も素晴らしいし、個人的な思い入れもあるということで
私にとって永遠のJ−POPになっています。

次回予告:八神純子「思い出は美しすぎて」

156牛親方:2005/07/25(月) 18:35:59
>>八神純子「思い出は美しすぎて」

コレ、凄く好きな歌なんです。
こないだ、自分では歌えないために飲み屋でお姉ちゃんにリクエストして歌ってもらいました。
コレが意外や意外、上手だったのでモスバーガー奢ってあげました、わはは!

お話をお続けください(^_^;;;

157korou@管理人:2005/07/25(月) 22:05:20
本日は、NHKハイビジョンで「ピート・ベスト特集」があったので
それを見ているうちに書く時間がなくなりました。

ピート・ベストは、ビートルズのオリジナル・メンバーで
リンゴ・スターの前のドラマーですが
ついに沈黙を破ってビートルズ時代の出来事を証言、ということなので
ついつい見てしまいました。

どちらかというと、ピートよりもスチュ(スチュアート・サトクリフ)のエピソードのほうが興味深く
ビートルズの音楽性はスチュがまとめていたんだなあ、と再認識した次第です。
「リボルバー」なんかは完全にスチュへのオマージュですし。

というわけで、本日はJ−POP話はお休みです。
ハイビジョンのポップス特集は、明日がカーペンターズで、明後日がビーチ・ボーイズですが
これは録画して、後でじっくり見る予定なので、明日は多分”八神純子の話”が書けそうです。

158かっぱえびせん:2005/07/26(火) 13:56:36
カウント・アップ企画を楽しみにしています。(プレッシャーかけちゃった)
ユーミンをの詩には、ケータイやメールが無い頃の情緒が溢れていて、
当時の世相・風俗がさりげなく描写されていますね。
スタンダードになりうるメロディ&歌詩が多いと思います。

スカイ・レストランはよく知らないんですが、ジックリ聴いてみます。

>親方
“あの日に帰りたい”なら私もカラオケで歌います。
オフ会で歌いますから、モス・バーガーをおごってください。→(歌うな〜!の大合唱(汗))

159korou:2005/07/26(火) 20:49:52
J−POPベスト10・・・八神純子「思い出は美しすぎて」

八神純子をテレビで始めて見たのは「ロッテ歌のアルバム」でした。
「一週間のご無沙汰でした」で番組の顔だった玉置宏が
舌禍事件で司会の座を降ろされた後で
何と吉幾三が臨時司会者だった頃の話です。
吉が司会をしていた時代の「歌のアルバム」なんて
もう覚えている人も少ないでしょう。
その日の私も、特に見たくて見たわけでなく、たまたまチャンネルを合わせただけでした。

♪やさしく 時は流れすぎて・・・・

そこには弾き語りの八神純子がいました。
ろくに音程もとれないアイドル歌手中心の番組作りにあって、それはまさに異色でした。
しかも非常に美しい曲でした。
それ以上に驚いたのは、今の日本にもこんな実力派シンガーが居たのか!ということでした。

160korou:2005/07/26(火) 20:50:27
その後、彼女は「みずいろの雨」(この歌は私にはダメです)でヒット歌手の仲間入りを果たし
TBS「ザ・ベストテン」の常連となります。
「ザ・ベストテン」では彼女は独特のポジションを占めていました。
私の記憶が正しければ、久米宏があの番組で初めてリラックスして歌手をいじった
最初のケースが彼女のはずです。

昭和50年代の久米さんは、私にとって最高のテレビ司会者でした。
その久米さんが「あらためて見ると、けっこう色が黒いね」とか
「やっぱり黒い」とか言って八神純子をからかうのは実に新鮮でした。
それまでは歌の上手い人だとは思っていましたが
久米さんのタイミング良いツッコミで、女性としても進化していったように思えたのです。

「ポーラ・スター」なんかはカッコ良く歌い切る女性歌手としてのピークだったでしょう。
私は、彼女とは同学年ということもあって、他の歌手と違う感じで
ブラウン管の中の彼女を見つめていました。

そんなある日、彼女はアメリカに去っていきました。
続いて「ザ・ベストテン」から久米宏は居なくなりました。
とても小さな出来事ではありましたが、私のなかの何かが失われていったのでした。

161korou:2005/07/26(火) 20:51:22
それから10数年。
何かのきっかけで彼女は日本に戻って、日本の歌番組で復活します。
そして歌ったのが「ポーラ・スター」。
私は途中で聴くに堪えられなくなりました。
随分と彼女の歌は下手くそになっていました。
まあ、それはよくありがちなことですが・・・私には特別な思い出が詰まった歌手と曲だけに
辛い出来事でした。
ただ、驚いたことに、というか気のせいかというべきか
歌っている彼女自身、全然声が出ていないことに気がついていったように見えたのです。
私は確信しました。
これで終わるような人ではない、一時帰国で最初で最後の出演なんて言っていたけど
絶対にもう1回、ちゃんとボイストレーニングして戻ってくる、と。

私の予感は的中しました。
その翌年だったと思います。
彼女は再び日本の歌番組に登場しました。
再び歌った「ポーラ・スター」
完璧!
彼女自身、今度は十分練習を積んできていて
1980年頃よりもむしろ声が進化しているのではないかと思えるほど素晴らしい歌声でした。
画面には、あの勝気で無邪気な笑顔。
「私、まだまだこんなに声が出るのよ。去年の私は忘れてね」
私には彼女のそんな囁きが聞こえてくるようでした。

162korou:2005/07/26(火) 20:52:13
そして「思い出は美しすぎて」を歌う彼女。
この曲はテレビで歌うことが少なかったので
私には「ロッテ歌のアルバム」以来の体験でしたが
20年以上の時を経て、この曲は本当に深いものになっていました。
「ポーラ・スター」はいい曲ですが
歌詞にやたらニューヨークを礼賛するフレーズが出てくるので
少し違和感があるのも事実です。
その点、「思い出は美しすぎて」は、すんなりと歌詞に感情移入できるし
コード進行も、いきなりAmadd9という適度に不安定なコードから
お決まりのDm→Dmmaj7→Dm7→Dm6というセンチメンタルな移動を経て
G7→E7→Amという王道のコード進行になり、一息ついたところで
またまたAmadd9に戻って不安定な気分に戻るという
シンプルな美しさがあって飽きません。

あれ以来、テレビで八神純子を見ることはなくなりました。
ボイストレーニングはキツかったのかな?とも思ったりしますが
普通に生活している40代の女性なら、いろいろなことがあるのでしょう。

というわけで
「ロッテ歌のアルバム」で初めて見た驚きと
今のところ日本での最後の出演になっているその番組で見た感動を
両方体験できた「思い出は美しすぎて」が
私にとってかけがえのないJ−POPの名曲となっているのです。

163korou:2005/07/27(水) 21:31:25
(またしても、J−POP企画の間に洋楽ドキュメンタリーの話題で失礼します)

ビーチ・ボーイズのドキュメンタリー
いやブライアン・ウイルソンのドキュメンタリーというほうが正しいですが
ハイビジョンで放送中の番組を今見ています。

ビーチ・ボーイズの未完の名作「スマイル」を
37年ぶりにブライアン・ウイルソンが完成させるまでのドキュメンタリーですが
こんな感動的なフィルムは久々に見ました。
音楽的な意味では廃人状態になったブライアン・ウイルソンが
ブライアン・ウイルソン・バンドの皆の励ましを受けて
次第に才能を取り戻し、人間的にも復活していく様子には心を打たれます。
(それにしても、よくこんな劇的な瞬間をこまめに撮影していたものです!)
リハーサルで、ついにウイルソンがジョークを言った瞬間など涙、涙ですね。
あんなに不安におびえ、苦しんでいたウイルソンなのに・・・ということで。

「スマイル」は完成していたなら、ビートルズの「ペパーズ」以上のカルチャーショックを
当時のポップス音楽に与えていたのは間違いありません(それを疑う者はいない)
誰もが「スマイル」の完成を待ち続け、しかし、皆、その完成については諦めていたのに
40年近く経ってその作者自身の手によって完成するという劇的な物語。

164korou@管理人:2005/07/27(水) 21:31:55
今、その完成した「スマイル」のライブ演奏(2004年2月・ロンドン)を聴いていますが
凄いですね。
この種の感動は何と言っていいのか?
もはや誰もその影響を受けない類のレトロな響きですが
それでいて誰もこの音楽を超える感動を与えることはできないだろうと思われるハイレベルな音楽。
観客が異常なまでに緊張しているのも尋常でなく
期待と不安の中、流れてきた音楽が期待以上のものであったことが分かった瞬間の
爆発的な歓声。
いやあ、ドラマです。

・・・と感動、感動の連続だったんですが
ちょっとしたミスでこの番組の録画を逃しました(大失敗!)
また再放送してくれないかなあ。

「スマイル」は大至急ツタヤとかで探して、絶対に借ります。
未完成版「スマイリー・スマイル」も借りたいところです。

165korou:2005/07/29(金) 22:50:12
J−POPベスト10。第3曲目。
ガロ「学生街の喫茶店」

ギリギリまで迷いました。
森山良子「雨あがりのサンバ」も捨て難いので。
さらにいえば、トワ・エ・モア「或る日突然」でもいいのです。
つまり、村井邦彦サウンドということで、今回は選曲しました。

166korou:2005/07/29(金) 22:51:05
「スカイ・レストラン」の作曲家でもある村井邦彦氏ですが
これはハイ・ファイ・セットの素晴らしい歌声が光る曲として挙げています。
今回は、作曲家としての村井邦彦氏の素晴らしさに着目して
数多いヒット曲のなかから「学生街の喫茶店」をチョイスしました。

日本語の正しいアクセントを生かす旋律作りでは定評のあった村井サウンドですが
ここでも、ほとんどの単語は、日常使われているとおりのアクセントで歌われています。

さらに、村井邦彦は、この曲を出す直前にフランスなどを訪ねて
プロデューサー・システムを体験していました。
帰国した村井氏は、さっそく日本初の本格的プロデューサーとして活動を始め
はっぴいえんど、赤い鳥、YMOなどの活動を助けたり、ガロや荒井由実を発掘しました。
音楽的にも本当に意味のあるプロデュースを行ったということでは
日本では唯一の人といえるででょう。
村井氏の後継者が居ないということが、J−POP最大の不幸かもしれません。
(細野晴臣氏までは続いたようなんですがねえ)

曲そのものも、中間部の物悲しい管楽器のインストゥルメンタルなどは
従来の歌謡曲の枠を打ち破るもので、当時としては非常に斬新でした。

167korou:2005/07/29(金) 22:51:42
まあ、村井さんの書かれた多くの曲そのものが
私自身のJーPOPの記憶の最上の部分を形作っているというわけです。
村井さんの代表曲のおもなものを以下に記して、この章を終わります。

経験(辺見マリ)
夜と朝のあいだに(ピーター)
廃墟の鳩(タイガース)
ざんげの値打ちもない(北原ミレイ)
エメラルドの伝説(テンプターズ)
虹と雪のバラード(トワ・エ・モア)
或る日突然(トワ・エ・モア)
雨あがりのサンバ(森山良子)
学生街の喫茶店(ガロ)
愛を育てる(トワ・エ・モア)
翼をください(赤い鳥)
窓に明かりがともる時(赤い鳥)
スカイ・レストラン(ハイ・ファイ・セット)

168korou:2005/07/30(土) 19:57:11
さて、続けざまにJ−POPベストテン第4弾です。
渚ゆう子「雨の日のブルース」

村井邦彦氏を取り上げれば、その対極的存在として筒美京平氏を取り上げるのは
当然の成り行きでしょう。
J−POP草創期の天才作曲家兼プロデューサーであった村井氏に対して
日本歌謡曲史上最高の職人作曲家といって過言でない筒美氏。
「天才」と「職人」について考えるには最も分かりやすい実例だと思います。
その筒美氏の代表曲という意味で
今回は渚ゆう子の「雨の日のブルース」となりました。

それはないだろう、西田佐知子の「くれないホテル」じゃないのか、という向きもあるでしょう。
正攻法でレコード大賞受賞曲である尾崎紀世彦「また逢う日まで」とか
ジュディ・オング「魅せられて」を選ぶのが妥当ではないのかという意見ももっともです。
しかし、ほとんどの筒美ファンは、これ1曲という選曲を迫られると
思わず「うーん」と唸ってしまうのが普通です。
「職人」だけに、圧倒的に素晴らしい曲というのはほとんどなくて
しかしながら、どの曲も最低限1箇所は聴かせどころがあるというのが筒美サウンド。

169korou:2005/07/30(土) 19:58:04
私にしても、好みを言えばきりがありません。
以下列記してみると・・・

いしだあゆみ「太陽は燃えている」涙の中を歩いてる」
オックス「スワンの涙」
渚ゆう子「さいはて慕情」
南沙織「17才」「色づく街」
郷ひろみ「小さな体験」「花とみつばち」
野口五郎「青いリンゴ」「君が美しすぎて」「19:00の街」
小林麻美「初恋のメロディ」
チェリッシュ「恋の風車」
スリー・ディグリーズ「にがい涙」
太田裕美「赤いハイヒール」「九月の雨」
小泉今日子「ヤマトナデシコ七変化」「夜明けのMEW」
中山美穂「ツイてるね ノッてるね」「WAKUWAKUさせて」
斉藤由貴「卒業」
稲垣潤一「ドラマティックレイン」「夏のクラクション」
近藤真彦「ギンギラギンにさりげなく」
早見優「夏色のナンシー」
薬師丸ひろ子「あなたを・もっと・知りたくて」
NOKKO「人魚」

170korou:2005/07/30(土) 19:58:39
思いつくままあげてみても、これだけあります。
個人的にはあまり好きではないのですが、他にも
いしだあゆみ「ブルー・ライト・ヨコハマ」
桑名正博「セクシャル・バイオレットNo.1」
少年隊「君だけに」
などのスマッシュ・ヒットも欠かせません。

そもそも、これだけの曲を一人の作曲家が書き上げたというだけで
十分驚くに値する話です。
このなかから1曲だけ選ぶというのは、単に「好み」の問題ということになると思います。
で、私は、渚ゆう子の「雨の日のブルース」にしました。
それ以上もそれ以下の意味もありません。

筒美京平氏については、当HPのコラムでかなりの長文を書いていますので
よろしければご参照ください。
J−POPは聴くがいわゆる歌謡曲はイヤだ、という人も
筒美京平氏の仕事を無視してJ−POPを聴き続けることは不可能です。
サザン・オールスターズ及びそれに連なるサウンド(ミスチルなどを含む)とか
小室哲哉に連なるサウンドなどは、明らかに筒美氏の仕事の影響を受けていますし
少なくとも1990年代前半までは
日本の音楽は筒美サウンドと村井サウンドを中心に回り続けていた
と言って過言でないのですから。

171大河ウッズ。:2005/07/31(日) 03:08:01
♪あなたが 噛んだ 小指が痛い♪

これ誰でしたっけ?

172korou:2005/07/31(日) 11:35:49
>>171
これは作詞が有馬三恵子(後に南沙織「17才」などの作詞を手がける。この曲も歌詞のインパクトが大きい)で
作曲が鈴木淳です。

鈴木淳は、昭和40年代前半の若手女性歌手ブームのときに、人気作曲家として活躍した人です。
ご存知の通り、当時はGS全盛期でしたが
一部の民放とNHKは、ブルー・コメッツ以外のGSについては
テレビ出演を拒否していましたので
レコードをまめに買うGSの熱狂的なファン以外にとっては
この当時の歌謡曲のトレンドは、若手女性歌手ということになるのです。

173korou:2005/07/31(日) 11:36:28
そのブームのなかでナンバーワンの人気を誇ったのは、黛ジュンです。
彼女の作曲担当は、最初が鈴木邦彦で途中から三木たかしということになります。

その次に安定した人気を保ったのが、伊東ゆかりで
こちらは平尾昌晃が主に作曲を担当しましたが
最初のヒット曲である「小指の思い出」については、鈴木淳氏が作曲しました。

小川知子も根強い人気を持っていて、黛、伊東に迫る勢いでしたが
彼女の大ヒット曲「初恋のひと」も鈴木淳作曲です。

若手女性歌手ブーム末期に登場したのが、ちあきなおみです。
もうこのあたりになると、安部律子とか日吉ミミとか
若いんだかベテランなんだか分からない女性歌手が増えてきて
自然とブームは消滅していったわけですが
ちあきなおみは、一連の若手女性歌手ブームの最後列に位置付けてOKだと思います。

彼女のデビュー曲「雨に濡れた慕情」を担当したのが鈴木淳氏で
「四つのお願い」も鈴木氏の手によるものでした。
このあたりで鈴木氏の活躍の時代は終わっています(のはず。正確には未確認ですが・・・)

174korou:2005/07/31(日) 11:37:29
いずれにせよ、歌謡曲全盛期後期(昭和40年代前半)に活躍された方なので
私としては、印象深い作曲家になりますが
♪あなたが噛んだ 小指が痛い♪
については、全般的に言えば、ちょっとレベルの落ちる曲かなあ、と思っています。
この曲が売れたのは、やはり伊東ゆかりの歌唱力によるところが大きいでしょう。
とはいうものの、この曲は発売当時2.2万枚しか売れていないんだそうです(オリコン調べ)
ウソー!という感じですが。

☆☆☆

さて、大変なミスをしてしまいまして
>>165で、村井邦彦サウンドの代表曲として、ガロ「学生街の喫茶店」を挙げたのですが
これは、すぎやまこういち作曲の曲でした。
ということで(そこでも書きましたが)森山良子「雨あがりのサンバ」に変更することにします。

(今までのまとめ)J−POPベストテン
①ハイ・ファイ・セット「スカイ・レストラン」
八神純子「思い出は美しすぎて」
森山良子「雨あがりのサンバ」
渚ゆう子「雨の日のブルース」

さあ、あと6曲です。
次回予告:山下達郎「レイニー・デイ」

175大河ウッズ。:2005/07/31(日) 20:16:19
実はコメントが足りないかもしれませんが、シュガーベイブ以降のソロ初期の達郎が好きです。
作詞は吉田美奈子担当。アルバムでいうと『It`s a popin time』とか初期のヤツ。

176korou@管理人:2005/08/06(土) 13:24:21
昨夜の「ヒットソングメーカーズ」(BSフジ)は鈴木邦彦特集でした。

鈴木邦彦の師匠が中村八大というのは全く知りませんでした。
ほとんど唯一人の弟子といってもいいくらいだったんですね。
で、例の石原裕次郎が仕掛けた”黛ジュン売出しプロジェクト”にうまくハマって
作詞のなかにし礼と一緒にデビュー曲「恋のハレルヤ」を作り、ヒットさせるわけです。
急に忙しくなった鈴木氏。
当時イソノテルヲさんの企画でジャズセッションにも顔を出していたのですが
それに出演できなくなり
売れっ子になる前の筒美京平がピンチヒッターでピアノを弾いたというエピソードもあったとか。
黛ジュンの「天使の誘惑」は昭和40年代前半の歌謡曲を代表する名曲ですが
鈴木氏はいとも簡単にこの曲を書き上げています。

昭和40年代後半は職人筒美京平が超多忙の時代。
西城秀樹は筒美サウンドの恩恵を受けられず、代わりに鈴木邦彦が面倒を見るわけですが
彼の作曲による「情熱の嵐」「薔薇の鎖」などで見事スターアイドルになりました。
その他、朱里エイコ「北国行きで」なども鈴木作品です。
♪マク〜ド・ナ・ル・ド♪のCMソングとか
NHKのど自慢の音楽なんかも作曲しているそうで、やっぱり大物です。

次回は林哲司特集ということで、80年代J−POPの裏話が聞けそうです。

177korou@管理人:2005/08/06(土) 13:28:25
>>175
山下達郎と吉田美奈子がセットの時代が素晴らしいですね。
最近の動向は全然知らないのですが。

J−POPマイベストテン、書き込みが止まっています・・・
山下達郎はやはり書きにくい、ということに気付いたので飛ばします。
次回は予告はなしでいきなり始めます。

178大河ウッズ。:2005/08/17(水) 20:01:21
>山下達郎
korouさんが書きにくいということなので僕が書きましょう。
まずデビューのシュガーベイブというバンドは無国籍なPOPバンドでどこぞの洋楽のコピーにも属さない独特のPOPバンドでした。
しかしソロになった達郎は作詞とコーラスを吉田美奈子やターボーこと大貫妙子との時代になって70年代いっぱいはJAZZ&POPのような作品が目立ちます。
むしろのちの時代のような売れ筋路線ではなく、サックスなどが間奏で絡むピアノサウンド主体のJAZZ&POPだったのです。
しかもこのころ坂本竜一もピアノ(時にはシンセ)で参加していました。
それが80年代になってよりPOP色(特にサマーPOPを得意とした)を鮮明に打ち出した達郎は自らドラマーやピアノはもとより、ベースやギターや自作自演のドゥーアップ風コーラスまで完璧に完成させます。
しかし竹内まりやとの家庭生活が長くなりだした90年代から良い旦那化してしまって竹内まりやのサポート役に回ってしまってから80年代のようなアメリカンなスタイルは消えてしまいます。
現在も達郎はアルバムを出していますが、すっかり全盛期の面影はなくアコースティック化してしまい独特だった歌声の“張り”も篭もったような調子になり、POPだったころの達郎はもはや自分の中のナツメロになってしまいました。

179korou:2005/08/17(水) 20:37:09
ああ、大河ウッズ。さん、東京へ戻られましたか。
達郎話は↑でよくまとまってますね。
ウッズ。さんほど見事に書けませんが、私も同じようなことを思っていました。
今年の始めだったか、初期の達郎CDを図書館で借りて聴いたとき
結構ジャズっぽいというか、器楽優先の曲作りだったので意外に思った記憶があります。
あそこから、自作自演のドゥーワップまで変貌したこと自体、彼の音楽の幅広さを物語るものでしょう。

私の好きな曲「レイニー・デイ」は、その80年代POP時代の典型的なサウンドです。
シンセ風ピアノとコーラスの多用で達郎独自の濃ゆいサウンドが立ち込めるスローなバラードで
またそのサウンドに気持ちよさげにふんわりと浮かぶようなコモッた達郎の声が実にいい!

というわけで、J−POPマイベストテン5曲目は「レイニー・デイ」でした。
(うまく連載が復活できて感謝です。ウッズ。さん)

180MB Da Kidd:2005/08/19(金) 18:29:26
 スレの流れを切ってしまいますが、以前にkorouさんに紹介されたクラシックのアルバム(というかバイオリンニストだな)をいまいくつか聴いています。気に入ったものを編集し、HDDプレーヤーに詰め込んで、病院にもっていくためです。

 あとは、ジャクリーヌ・デュ・プレ(チェリスト)とか。キリ・テ・カナワの歌は入れるかどうか迷い中。数少ないクラシックのアルバムなので、バラエティ豊かなものにしようかな。

 しかし改めて聴いてみて、オイストラフとかメニューインってすごいよな、と思ってます。規格外ですよね。クラシックの枠を超えてます。彼らなら、どんな分野のバイオリンでも(フィドルプレイやジャズとか)成功したでしょうね。

181korou:2005/08/19(金) 19:23:33
突如クラシックの話題になりましたが・・・

>オイストラフとかメニューインってすごいよな、と思ってます。

というのは、ある意味個性的な好みだと思います(笑)
一応、オイストラフに並ぶバイオリニストといえば、ハイフエッツということで相場は決まってますので。
もちろん、メニューインも大家なんですが、この2人に比べれば影響力は小さかったはずです。

もっとも、フルトヴェングラーはナチに協力していたという誤解が定着していた時代に
彼を弁護した唯一人の音楽家がメニューインだったということについては
(その結果、彼はそれまでの名声をすべて失うわけですが)
いつ考えてみても頭が下がります。
普通の覚悟ではできないことですから。

ハイフエッツは、今聴くとちょっとびっくりですね。
例のユンク君のページでは、あまり代表的なものがUPされていないのですが
今から半世紀も前にこんな演奏スタイルでやっていたのかと驚かされます。
リアルタイムで聴いていたときは、よく分からなかったのですが。

182MB Da Kidd:2005/08/19(金) 20:23:05
 korouさん、また禁断の情報を(笑)

 ハイフエッツですか。ちょっと聴いてみます。

 これからシェリングをセレクトします。

183korou:2005/08/19(金) 23:07:17
シェリングという人は、そのスタイルがシェリングその人だけだったら問題なかったのですが
シェリング亜流という悪い流れをつくってしまったので、やや私のなかでは点数が低いバイオリニストです。
師匠格にあたるシゲティのスタイルだと、そう簡単にマネができないので悪い影響はないわけですが。

指揮者のカラヤン、ピアニストのブレンデル、バイオリニストのシェリングが
現代の悪しき演奏の源流を作ってしまった、というのが私の結論です。
そのくせ、カラヤン、ブレンデル、シェリングの3人とも
その人自体は稀に見る名演奏家家、名指揮者なので、かえって始末が悪い(苦笑)

184korou:2005/08/19(金) 23:08:37
さて、強引にJ−POPに話題を戻して・・・(笑)

今日の「ヒットソングメーカーズ」(BSフジ)は、予告通り林哲司特集でした。
その知名度の割にあまり知らない人だったので面白かったです。

作曲家としての目覚めは、加山雄三の影響が最初だったようです。
筒美京平の楽曲の編曲がプロとしてのキャリアのスタートで
大きな仕事の最初は、しばたはつみの名曲「マイ・ラグジュアリー・ナイト」の編曲でした。

1979年になって、彼は2つのスマッシュヒットを放ち、作曲家としてデビューします。
バート・バカラックなどをイメージしながら
一方では「ヒットパレード」(フジテレビ)の懐かしいイメージもふくらませて作った曲が
「セプテンバー」(竹内まりや)であり、「真夜中のドア」(松原みき)だったわけです。
最初の大ヒットは「セプテンバー」で、竹内まりやは山下達郎が育てたのではなく
林哲司がきっかけを与えたということなんですね。
ちなみにこの曲のバックコーラスは、デビュー前のepoで、林氏はepoのコーラスにも啓示を受けた
と述べています。

185korou:2005/08/19(金) 23:09:45
それから、ジョー・コッカーをイメージしながら上田正樹のために作ったのが
「悲しい色やねん」で、これも大ヒットしました。
その他、「悲しみがとまらない」(杏里)、中森明菜「北ウイング」などのヒット曲を手がけ
「天国にいちばん近い島」(原田知世)では初のオリコン1位を獲得します。

その後、菊池桃子の専属作曲家として「卒業」「Say Yes」などを書き
杉山清貴とオメガトライブを発見してからは、自分の分身のように思って
「ふたりの夏物語」などの代表作を書き上げます。

洋楽っぽい作曲・編曲をごく自然にこなす職人作曲家といえるでしょう。
世代的にも、筒美京平よりも、もっと自然に洋楽っぽく作れた人だったようです。

186MB Da Kidd:2005/08/20(土) 16:07:27
 korouさん、ハイフェッツ聴きましたが、スレの流れを切るのは恐縮なので、ウチの死にかけている(笑)音楽掲示板を使います。

187牛親方:2005/08/20(土) 21:08:12
>>185
×「悲しい色やねん」
○「悲しい色やね」
です(^_^;;;

この曲も好きで好きで、以前はカラオケスナックでは必ず歌ってましたね。
杏里の曲はもう20年以上前ですが、ダンスパーティではお約束の曲だったですね。

林さんは、元々シンガーソングライターではなかったでしょうか?
まりあさんはおっしゃるとおり達郎氏と知り合った頃は、もうアイドルとして売れていましたので林さんが育てたことになるでしょうね。
松原みきって実力派シンガーってイメージがあるんですが、最近はまったく聞きませんね。

188大河ウッズ。:2005/08/21(日) 02:11:57
そうですね。竹内まりやは既に達郎前に出来あがってたアーティストでした。
80年代に1度だけ全盛期の達郎とのまりあのコンビネーションとして成功したアルバムがありましたが、アレなんて未だに何かドラマに使われてそうですね。
それだけ完成度は高かったです。

上田正樹とジョー・コッカーという結び付けは面白いですね。
僕は70年代のサウストゥサウスという泥臭いころの上田正樹が好きでしたが、あのころの上田がロッカーだったのに『悲しい色やね』は歌謡曲っぽかったのが上田の履歴を考えるとちょっと残念な気がします。
彼には憂歌団のようにブルースアーティストに徹してほしかったです。
あの歌とか彼の『TAKAKO』とかだったら、やしきたかじんの『やっぱ好きやねん』と変わり映えしませんもん。

189大河ウッズ。:2005/08/21(日) 02:20:55
>杏里
実はあんまり感心がなくて、それでもうちの兄貴の世代には評価されたヒトでした。
J−POPという言葉はZARDあたりの時代から確立されたものですから杏里の存在はまだまだ歌謡曲でした。
しかし80年代は日本の無国籍イマジネーション全盛の時代でして行ったこともないような南洋の浜辺とか摩天楼の都会とか常にポジティブに無国籍を歌い上げる曲が多かったですね。
そういった下地がJ−POPになるのですが、これは当時のニューウェーブやプログレやレゲエとかハードロックから派生された洋楽とは全く一線を画した和製AORだったんでしょうね。
今じゃこういった和製AOR的なモノは風化してしまったのか聴くことはありません。
AIKOのような日常の日本のメッセージソングが主流になってしまってますからね。

190korou:2005/08/21(日) 10:03:36
>>187
「悲しい色やねん」と書くと、鶴瓶でも歌えそうなイメージですね(^^)
最後の「ん」があるのとないのとでは随分違ってくるので
これはよく覚えておかねば(よく間違えます。汗)

林さんは、たしかに自分自身でもバンド活動していたようですが
1970年前後なので、80年代後半のバンドブームの時代とは違って
売れないバンドでいつまでも頑張るという時代感覚ではなかったようです。

最初のキッカケは、チリで行われた音楽祭へ出品した楽曲が優秀賞に選ばれたことです。
続いてフランスでの音楽見本市でジグソー(「スカイハイ」のあのグループ)に認められ
彼らのアルバムに曲を書いたことで、作曲・編曲の道に本格的に入っていきました。
ちなみに、その時に林さんの書いた曲はUKチャートなどでベスト40に入っているらしいのですが
こういうのは脱走一号さんにお尋ねしたほうがいいのかも知れません。

191korou:2005/08/21(日) 10:04:18
>>188-189
その番組でも、上田正樹はインタビューに答えて
「この曲、最初はイヤでした。歌謡曲みたいで」と言っていました。
曲もいいし、歌いっぷりもいいんですが、楽曲とアーティストの組み合わせが残念というケースですね。

杏里を最初に見たのは、桂三枝の「ヤングおーおー!」のゲストで出演したときですから
たしかに、ちょっと風変わりな歌謡曲というイメージでしかなかったですね。
杏里自身も、野暮ったい女子高校生みたいでパッとしませんでした。

それから数年経って「ザ・ベストテン」にアニメの主題歌で颯爽と登場したときには
見違えるほど垢抜けたトレンディ・ウーマンに変身していました。
ただ、渡米した八神純子の穴を埋めるポジションに入った形だったので(少なくとも私にはそう思えた)
彼女と比べると随分見劣りしたというのが私の個人的な感想です。

J−POPというのは、歌謡曲という概念が成立しなくなってから
日本の音楽を総称するときに、その主流となるジャンルを表現した言葉ですね。
歌謡曲の崩壊は「おニャン子クラブ」の出現以来というのは定説?ですから
その頃から、CDがやたら売れ始めた90年代前半にかけて定着していった言葉だと思います。

(なお、私は服部良一以来のアメリカナイズされた大衆音楽を総称してJ−POPとしていますので
 そのへんはご了解ください)

192大河ウッズ。:2005/08/21(日) 12:13:17
>歌謡曲の崩壊は「おニャン子クラブ」の出現以来というのは定説?
これは視聴率三冠王を狙うイケイケドンドンだったフジテレビが歌謡曲の金字塔番組だった『ザ・ベストテン!』のボイコットをやらせたことから崩壊につながっています。
当時日本のアーティストの中にはフジの『夜のヒットパレード・デラックス』には出ても『ザ・ベストテン!』を出演拒否する傾向が多々見られました。
ただ今の『HEY!HEY!HEY!』だって復活した歌謡番組みたいなもんなんですが。

193korou@管理人:2005/08/22(月) 12:39:00
うーん、そういう解釈も成り立ちますね。
ただ、当時のフジテレビは「夜ヒット」以外にこれといった音楽バラエティを
持っていなかったような気がします。
(「ミュージックフェア」は毛色が違いますし)
TBSは、主要プロダクションをきっちりとおさえていて
ゴールデンタイムの30分枠で、それらのプロの要望を調整していたので
その違いは大きいですね。

「ザ・ベストテン」は、ボイコットうんぬんよりも
久米宏が司会を辞めたことと
それにより黒柳徹子のモチベーションが落ちたことで
番組自体のクオリティが下がっていったことがより痛手だったでしょう。
そこへフジ系のタレントのボイコットが加わって
「ザ・ベストテン」の名を壊したくない、という黒柳さんの世代なら当然考える発想で
番組が打ち切られたのだと思います。

歌番組というのはプロダクションとの取引が面倒なんで
放送局側としてはあまり歓迎してないんですよね。
「ザ・ベストテン」が終了したのを見て、陰で拍手していた放送人も多く居たと思います。
しかし、レコードからCDへの切り替えの時期に、やたらCDがよく売れるという珍現象が起こり
90年代の初めから再び歌番組が復活します。

194korou@管理人:2005/08/22(月) 12:40:10
1992年、TBSが、ついに土曜8時枠という大きな枠で歌番組を復活させます。
これは個人的には嬉しかったですね(番組名は忘れました。司会は山田邦子です)
そして、ベストテンの名残りもあったのでチャートのコーナーもあり
第1回の第1位がドリカムの「決戦は金曜日」だったことを今でも覚えています。
これは非常に好きな歌だったので、結構満足して悦に入りました。

でも、TBSの没落は、もうこの頃から始まっていたようで
当時の3大プロだったビーイング、バーニング、ジャニーズの調整に失敗して
歌番組が定着することはありませんでした。
フジはTBSの失敗を他山の石として、歌手よりも司会のほうが前面に出るトーク中心の歌番組を企画。
音楽とは無縁のダウンタウンをMCに起用して「HEY!HEY!HEY!」を立ち上げますが
たちまち視聴率で苦戦を強いられます。
いっそのこと司会が歌手になればということで、小室哲哉を抱き込んで浜田に歌わせたあたりから
人気は定着します。

それを見たTBSは、もう恥も外聞もなくパクリに出ます。
フジのトーク路線をそのまま踏襲し、しかもMCにはフジの秘蔵っ子でもあった
とんねるずの石橋正明を引っこ抜き(引き抜き料は常識はずれの巨額だったそうで)
「うた☆ばん」を始めます。
「うた☆ばん」にとってラッキーだったのは、モーニング娘。というトークにうってつけのアイドルが
うまいタイミングで登場したことで、石橋は巨額の出演料に見合ったトークを連発し
意外と視聴率面で善戦します。

195korou@管理人:2005/08/22(月) 12:41:07
・・・と、だらだら書いてみましたが
実はこういうことは枝葉末節なことで
歌謡曲というジャンルは、すでに死に体であったところへ
「おニャン子クラブ」の出現でトドメをさされたということを書きたかったのですが
まあ、それについては、またの機会としましょう。

196korou:2005/09/05(月) 22:20:28
「ベストヒットUSA」を日曜夜に録画して、翌日からちょっとずつ見るというサイクルが続いています。

それにしても、毎週毎週いろんなアーティストが登場し
そのたびにgooの洋楽アーティスト検索で確認するという繰り返し。
本当に、自分の知らないアーティストがいくらでも居るんだなあ、とあきれるやら感心するやら。

今回は、フェイス・ヒル、ビリー・コーガンというところがピックアップされていました。
フェイス・ヒルは、洋楽ファンとして知らないのが恥ずかしいほどのビッグネームですね。
私は今日初めて見聞きしたのですが、まあこれなら人気があって何の不思議もないでしょう。
美人でスタイル抜群で歌も悪くないし。

ビリー・コーガンは、スマッシング・パンプキンズのリーダーのようなものですが
そもそもスマッシング・パンプキンズ自体を良く知らない(笑)
しかし、今回のソロアルバムのサウンドだけでも、なかなかの才能を感じさせます。

メインであるR&Rのチャートは、20位にマライア・キャリーの2曲目が登場。
1位を独走中のマライアが、2曲目をチャートインさせて、”全盛期の勢い”と小林さんは言ってました。
ちょっと太っちゃいましたけどねえ。

197korou:2005/09/09(金) 22:03:24
別スレより、クラプトン話です。

今は昔。
私がクラプトンを知ったのは中学生の頃ですが
当時地方在住の中学生が、イギリスのハードロックのことを調べることは
非常に困難でした。
日本全体でもそれほど情報が豊かでなかったので
やっと探し当てた文献はどれも同じ文章、ということがよくありました。
自然とハードロックの歴史の流れが頭に入ってしまう、という条件が整っていたわけです。

今は情報が有り余るほどあって
クラプトンの昔を知らなくても別に不便は感じないでしょう。
今聴いているその音楽が素晴らしければ、とりあえずそれでいいし
調べたければいつでも調べられるし。

ただ、いつでも調べられるという状態は
得てして、いつまでも調べないまま、という結果を生みがちなことも確かです。

198かっぱえびせん:2005/09/10(土) 20:14:13
アコースティックおじさんなクラプトンは、(私には)イマイチです。
ギター・プレイに関しては、“こんなのも有り”で◎だと思うんですが、
キーを落とした(時には1オクターブも)ボーカルには、がっかりさせられます。
特に、それが往年のヒット曲の場合は、尚更ですね。

ケルト音楽と現代音楽について、思う事が有ります。
考えが上手くまとめられたら、書込みします。

199MB Da Kidd:2005/09/13(火) 14:29:26
 やっとこのパソコンで接続できましたね。

 korouさん、いまのクラプトンには、生気がないですよ。円熟した技はあるんだけど、それが何だ、といわれてしまうと、どうしようもない。ブエナヴィスタのキューバンたちのような魅力は当然ながらないわけで、一気に万人向けの音楽になってしまった。昔の遺産で食ってるようなものです。

200korou:2005/09/14(水) 21:06:34
MBさんにしてみたら、今のクラプトンは、単なる枯れた味わいだけのポップス歌手でしょうね。
私自身は、もうロックではなくてポップス愛好家になってますんで
実は今のクラプトンは結構好きです。

それに対して、私がロック音楽にハマりかけていた1970年代前半頃のクラプトンというのは
やや中途半端なイメージでした。
当時ナンバーワン・ギタリストと目されていたのは
やはりジェフ・ベックだったでしょう。
リッチー・ブラックモアは単なる早弾きのように思われていたし(人気は絶大でしたが)
ジミー・ペイジは常にクラプトンとベックに比較されて損な立場でした。
そんな時代で、60年代にあれほど目覚しい活躍をしたクラプトンは
一体何をやってるんだ、と結構批判を受けていましたね。
ボブ・マーリイだって、リアルタイムでは全然ダメでした(一部では完全に定着していたといえ)。
この頃にクラプトンとマーリイのした仕事は、70年代後半になって評価され始めたのであって
”アイ・ショット・ザ・シェリフ”の大ヒットの代名詞は”クラプトンの堕落”でもあったわけです。

201korou:2005/09/14(水) 21:07:17
一方で、解散したばかりのビートルズがヒタ隠しにしていたクラプトンとの友情が
徐々に暴かれ始めたのも70年代前半の話で
結局その頃のクラプトンには、ギタリストとしてまっすぐな道を歩まずに
ビートルズやレゲエ音楽などに走る邪道ミュージシャンというイメージがつきまといました。
(実際には、1970年頃には、ウッズ。さんもたびたび書かれているように
 ブルース・ミュージシャンとの共演を熱心に行っていたわけで、むしろ王道中の王道を
 走っていたのですが、なぜかそのあたりは当時の日本ではあまり紹介されなかったですね)

一方、ジェフ・ベック・グループは、自分たちの音楽を楽しくプレイするというよりも
世界最高レベルのギター・テクニックを披露しなければならないというような
重苦しい、けれどもさすがに誰にも文句を言わせないプレイを続けていました。
私はあまり熱心な聞き手ではなかったですが、それでも彼のギター・プレイを聴くたびに
「凄すぎる」とため息ばかりが出てきたのを、今でもはっきりと憶えています。
それは他の皆も感じていたことでした。

今のクラプトンは、その”邪道”を極めた清々しさのようなものがあります。
本人も現在の自分の持つ妙な魅力について、あまり良く判っていないんじゃないでしょうか。
ジェフ・ベックは今はどうしているんでしょうね。
それにしても、クラプトンを”ギタリストの神様”とあがめる傾向が今も昔も根強いように思いますが
本来、その称号は、ジミ・ヘンまたはジェフ・ベックに与えられるべきものだと思います。

202korou:2005/09/14(水) 21:14:26
全然違う話題をはさんですいませんが
今NHKハイビジョンで「東京JAZZ2005」というのを聴きながらネットしているんですが
ゲイリー・バートンという人のヴィブラホンが素晴らしくて、思わず聴き惚れました。
ネットで調べたら、ステファン・グラッペリとの共演も数多いと書いてあるではないですか。
MBさんの得意分野かもしれない(笑)
4本のマレット(バチのこと)を魔法のように使いこなしています(驚)

203小女子:2005/09/15(木) 10:08:31
ビバ!ヴィブラホン!

音がいいですよね!
Gary Burton、いろんな大物と演奏してますよ。
Chick Coreaとやってるので知ったかな?GRP時代とか。
日本のおしゃべりピアニスト小曽根真なんかとも確かやってたはず。
ほんとに魔法のようにと言うか、何の苦もなく操ってますよね4本。
2本だって不思議なのに(笑)。
↓オフィシャルサイト
http://www.garyburton.com/home.html

>クラプトンを”ギタリストの神様”
Clapton、未だに現役でかなり活躍してるからじゃないでしょうかねぇ。
Jeff Beckもそこそこやってるけど。
あとブルースに走った(戻った?)のが大きいとか(笑)。
”Beck”って話してたら、
今時はBeck(Hansen)ってアメリカ人の若者の方だったりします(笑)。

ヴィブラホンもの聞いちゃおうっと♪

204korou:2005/09/15(木) 21:16:49
>”Beck”って話してたら、
>今時はBeck(Hansen)ってアメリカ人の若者の方だったりします(笑)。

そうなんですよね。
いちいち長たらしく書くのも面倒なんですが
ベックだと最近のアーティストになってしまうので困りますね。
で、ベックそのものはほとんど聴いたことがないのですが。

>ヴィブラホン

JAZZの歴史をひもとけば、この楽器についていえば
ライオネル・ハンプトンということになりますね。
どこかで一度書いたことがあるような気もしますが
私は、ハンプトンの「スターダスト」を聴いて
ジャズ・ファンになりました(中学2年の頃)
昨日のバートンも要チェックで、もう一度じっくり見てみたい人です。

205MB Da Kidd:2005/09/15(木) 21:35:40
 korouさん、こりゃまた退院前においしいネタを(^^)

 小女子さんの説明によれば、かなりJAZZの大物っぽいですね。帰ったらチェック、分析してみます。

 いまはBS見れないのが残念だ...BS1を基本チャンネルにしてる僕としては、イタいですね(汗)

206小女子:2005/09/16(金) 09:44:02
ビバ!ヴィブラホン!2

ヴィブ(ヴ?)ラホンの入ったジャズって、
昔の映画音楽ってイメージがします(今だとオシャレ映画とか言われちゃう、笑)。

↓このサイトだと少しずつ名盤の視聴ができました。
http://www.cduniverse.com/sresult.asp?style=music&HT_SEARCH=XARTIST&cart=271867456&HT_SEARCH_INFO=Burton%2C+Gary&HT_Search_Name=Burton%2C+Gary&altsearch=yes
音符印のあるアルバムが聞かれます。Searchに名前入れるといっぱい聞かれます。
↓ヴィブラホン&マリンバの最近の売れ筋とか面白いです。
http://www.cduniverse.com/browsecat.asp?style=music&cat=8465&cart=271867456

Lionel Hamptonというと、ちょっと古すぎ?とか以前だったら思ったのに、
今きいたら、ものすごくかっこいい!
年とともに好みも変わりますね、というか若かったな自分(笑)。
ある年代以前のジャズをちょっと敬遠してました。
korouさん、名前出してくれてどうもです。

後有名どころは、MJQ(モダン・ジャズ・カルテット)のMilt Jackson
ソウル・ジャズ系?なBobby Hutchersonあたりでしょうか?
他にもいるけど、サイド・マンだし(笑)。

日本語のこのサイト紹介があっていいです(知らないプレイヤー載ってるなぁ、笑)
http://x001it.hp.infoseek.co.jp/vibe.html

207korou@管理人:2005/09/16(金) 12:50:17
おおっと、ヴィブラホンの話題が続いてますね。

少しずつでなく全部聴いちゃいましょう。
こういうときは、以前紹介したドラマー・サイトが便利です。
L・ハンプトンのバックのドラマーの名前が今すぐ分からないので
すぐ参照できるMJQのドラマー、コニー・ケイで検索してみました。
「ジャンゴ」のミルト・ジャクソンをご堪能ください。

http://www.drummerworld.com/drummers/Connie_Kay.html

208korou:2005/09/16(金) 20:32:56
ハンプトン自身がヴィブラホン奏者になる前は有名なドラマーだったので
上記サイトに名前がありますね。

BGたちとの共演Videoもありますが
ジェリー・マリガンとのセッションのほうが聴き応えがします。

http://www.drummerworld.com/drummers/Lionel_Hampton.html

209小女子:2005/09/20(火) 06:00:49
Lionel Hamptonのドラム音源なんて初めて聞きました(笑)。
音階があるヴィブラホンとドラムってとも思いますが、
ピアノからドラムへ転向してるひとなんかもごろごろいるしなぁ。
ピアノも打楽器なのかな?とか思うことがたまにあります。
ラテン系のピアニストとかみてると。

若い方のBeck、
確かバンドメンバーにジャズ・ベーシストCharlie Hadenの
娘だか息子がいるってことで、売れたアルバムで競演してますね。
と無理やりジャズネタにくっつけてみる(笑)。

日本で、生Beckを見た時に、一発でとりこになりました。
かっこよかったなぁ(笑)。

210korou@管理人:2005/09/21(水) 08:27:30
>ピアノも打楽器なのかな?とか思うことがたまにあります

そういえば、ピアノは打鍵楽器という分類だったような。
これがエレクトーンとなると、全く違いますね。
やはり、ピアノという楽器を近くで聴いてみると
内部でレバーが動いて、がーんが−んと音を叩いている印象があります。

クラシックで言えばホロヴィッツ
ジャズで言えばアート・テイタムなんか特にそうですね。

211korou:2005/10/10(月) 20:53:21
先週末、今働いている職場内にモダンジャズのファンの人を発見!
昨年度は職場内にNBAファンが居て、少しだけこの掲示板の傾向にも影響がありましたが
今年はどうかな?・・・ひょっとしてモダンジャズの書き込みが増えるかもしれません(^^)

212korou:2005/10/10(月) 20:53:53
今「クッキン」を引っ張り出して聴いています
(再生装置は、1994年製NECキャンビーCf。付属のスピーカーの音質はパソコン史上最強?かも)
その人は、私と同じくマイルス好きですが
これまた私と同じく「リラクシン」「ワーキン」「スティーミン」「クッキン」の4部作を
ほとんど聴いたことがないという、似非マイルスファン(!)です。
最近になって「クッキン」を入手した私が一歩リード(笑)
貸してあげようかなと思い、再聴した次第。

それにしても、この4部作はオンエアでかかることは少ないし
どうしても「クールの誕生」とか「マイルストーンズ」と比べて知名度は低いのですが
演奏のクオリティはそれら名作と比べて遜色ないと思います。
むしろ「カインド・オブ・ブルー」などは、ビル・エヴァンスを起用した意味が薄いのでは
とその方は疑問を呈していました。

「クッキン」はハード・バップとモードの手法がごちゃまぜのアルバムで
コルトレーンのハード・バップというのも面白いですが
やっぱり、レッド・ガーランド・トリオの息の合った演奏が聴きモノです。
それと、マイルスはやはり万能プレイヤーだと思いました。
ハード・バップもノッていけると思えば、ミュート奏法でバラード物も聴かせます。

213MB Da Kidd:2005/10/13(木) 04:17:30
 実は、まだゲイリー・バートン見つけてません(汗)1枚新宿のTSUTAYAにあったんだけど、これでいいのかな?と思い、いろいろとCD-Rに落とす時間もなく(汗)

 退院して1ヶ月もたたないのに、DIOナイトみたいな感じで演奏やったとき、そのバーの大型スクリーンにロニー・モントローズが登場、早速探したんですが、見つかりませんでした。お金に余裕ができたら、彼のアルバムでも買います。

> http://plc-rock.hp.infoseek.co.jp/hard-rock/montrose.htm

 ベスト盤ならどこかにあるでしょう。

214MB Da Kidd:2005/10/13(木) 04:21:08
 なんか、好きなひとは好きそうだな、これ↓

> http://www.rock-avenue.com/

215korou:2005/10/14(金) 22:35:11
>ロニー・モントローズ

初めて名前を聞きました。ハードロック系ですか・・・

>>214
そのサイトは「お気に入り」に登録済みです(^^)

216MB Da Kidd:2005/10/14(金) 23:00:42
 お、さすがにkorouさん(^^)

217大河ーウッズ。:2005/10/15(土) 02:08:56
こっちでも語りましょうか。
じつはブルーノート東京にレゲエ界の生きてる化石ことジミー・クリフ予約してたのにドタキャンの代わりにジャネット・ケイはじめレゲエオールスターになりました。
僕は特性カクテル呑みまくって最前列に。マイクの真中でしたのでもろ握手。総立ちの中キャミソールふうのOLとかと躍りまくってました。
意外とコンサートで汗掻くほどに躍ったのは初めてでした。レゲエ特有のリズムと躍りですね。
ポリスの『メッセージ・イン・ザ・ボトル』のレゲエバージョンには観客に向けられたマイクに『SOS!』と叫びまくり。しまいには後ろからヘンな男が僕の横割りして前に出てきたので肘打ちしてやってそのままオモテで乱闘してやろうかと思いましたがヤツは『ワキガ』だったので萎えてやめました。
それくらい観客も総立ちでヒートしたレゲエライブでしたサイコー!

218かっぱえびせん:2005/10/15(土) 21:28:25
>>214
>なんか、好きな人は好きそうだな、これ

あれぇ、アンドリュー・ゴールドの事も書かれてる。
彼はソロでアルバムを出したり、カーラ・ボノフとバンドを組んだり、
カーリー・サイモン、ジェームズ・テイラー、リンダ・ロンシュタットなど、
L.A.町内会ミュージシャンと、バック・ミュージシャンとしてお互いのアルバムに
持ち回りで参加しています。
嬉しいな、こんな人――彼についての詳しい事は、MBさん紹介のサイトで知りました
――にもスポットを浴びせてくれるなんて。

ブラボーなサイトです。

219korou:2005/10/15(土) 23:17:27
>アンドリュー・ゴールド

またまた知らない名前が出た、と思ったら、ちょっと驚きの事実が!(私にとって)

http://homepage3.nifty.com/~wellmade_lafs/tamura05.htm

何とマーニー・ニクソンの息子じゃないですか。
マーニー・ニクソンについては、こちらを↓

http://cinema-magazine.com/new_starlog/star143.htm

しかも、マーニーの夫、つまりアンドリューの父であるアーネスト・ゴールドも
映画音楽の作曲で有名な人のようです。

http://movie.goo.ne.jp/cast/1449/index.html

3つリンクを記しましたが、最初のリンクは詳しいなあ。

220かっぱえびせん:2005/10/16(日) 07:25:52
>>219
イヤァ、ここ(korouさんとこ)は凄いBBSですネ。
書込みをしたら、それについての知識・情報が倍以上になるレスを返してくれる。
管理人さんが、書込み人の書込み(※)を大切にしてくれるのが嬉しいです。

(※)書込み人の書込み
   変な表現ですが、英語に dream a dream とか live a life などの表現が有るので、
   「これも有り!」にしました。

②質問
この夏買ったモーツアルトのP協、20番にはまっています。
この曲(特に1楽章)を聴いたら、私は爽やかな感じになり気持ちが落ち着きます。
(モーツアルトの)解説書を読むと、20は不安定な構成になっていて、気持ちを落込ます物が有るとよく書かれています。
ウーン!
20番についての、korouさんの、意見・インプレをお聞かせ下さい。
私の質問の枠にとらわれず、(korouさんの)思うままに書いていただくほうが有りがたいです。
宜しくお願いします。(ペコリ)

221korou:2005/10/16(日) 14:24:41
モーツァルトのP協第20番・・・
私はあまりモーツァルトを意識して聴かないので
(無意識に聴くことは多いのですが)
質問は困ります(笑)

さっそくユング君のページで確認。
ハスキルの旧盤がUPされているので助かりました。
(これはモノーラル時代の最高の名演です)
通して聴いてみた感想は「意外と第2楽章がいいなあ」でした。

まあ、この曲をどう思うか、というのは、モーツァルトの短調の曲をどう思うかと同義であって
人それぞれの意見が出てくると思います。
さらに、ベートーヴェンの音楽をよく聴くかどうかによっても左右されるでしょう。
ここまでロマンティックに音楽が展開されれば、むしろベートーヴェンを聴いたほうが
スッキリするわけで、好みの問題でもあります。

「20は不安定な構成になっていて、気持ちを落込ます物が有る」というのは
初心者向けのイメージを書いているだけのことで
モーツァルトといえば快活なイメージという思い込みで聴き始めることのないよう
注意を促しているだけのように思えます。
実際にこの曲を聴いて、気持ちが落ち込む人は居ないと思うのですが。

というわけで、かっぱえびせんさんの感想は私にはよく理解できます。
引き締まった、贅肉の少ない、ちょっとだけ劇的だが概ね予定調和になっている音楽、
というところでしょうか。

何かまとまりのない文章になってしまいました(^^;

222かっぱえびせん:2005/10/16(日) 19:31:38
>>221
有難うございました。

私も無意識に聴いているんですが、korouさんなら(無意識の中で)この曲にどんな印象を持たれたか?とふと思いました。
音楽は自分の感性で聴くものだとよく言われますが、私のようなクラシック(だけじゃないですが)トーシローは、そのとき(曲を始めて聴いたとき)の心理状態や気候、風景に影響されてインプレ(と言うより思い込み)を持つ事が有ります。
そんな訳でkorouさんは、この曲に対してどんな印象・感想(深い意味の物でない)を持たれているのか、ふと気になったのです。

>まとまりのない文章になってしましました
よくまとまっていますよ。(まとまらなくてもオーケーですが)
引き締まった、贅肉の少ない、ちょっとだけ劇的だが概ね予定調和になっている・・・。
いやぁ、言いえて妙です。

これからも、ときどき思うままに、クラシックに関する書込みをしていただけたら幸いです。

223korou:2005/10/16(日) 22:10:10
>>217
「ブルーノート東京」についても無知だったので、さっそくWebで調査、調査・・・
うーん、さすがに東京ですね、ちょっとした外タレが続々出演しているわけですね。
チャージはこんなものかな(家庭持ちにはちょっとキツい。東京周辺に在住していてもためらうかも)

実は昨日ある番組で「ブルーノート東京」のライブ風景ということで
ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブの演奏が映っていたのですが
ウッズ。さんの行かれたのはその前に週のやつですね。
レゲエで踊りまくれるウッズ。さんが羨ましい、というか何というか。

今週はボビー・コールドウェルですか・・・ふぅっ!

http://www.bluenote.co.jp/sche/index.html

224korou:2005/10/16(日) 22:11:49
>>223の訂正。
「その前に週のやつ」→「その前の週のやつ」

225MB Da Kidd:2005/10/18(火) 00:21:51
 いやー、かっぱえびせんさんとkorouさんのトークについていけてないな(笑)とりあえず、モントローズのほかにエマーソン、レイク&パーマーの展覧会の絵と、ゲイリー・バートン、チック・コリア、パット・メセニー、ロイ・ヘインズ、デイヴ・ホランド競演の超豪華版アルバム、"Like Minds"を借りてきました。

 主目的はモントローズだったのですが、思いがけず残りの2つがすばらしいアルバムで、特にジャズのやつは最高。小女子さんありがとうって感じですかね。

 ちなみにウッズさんのよく行かれるブルーノート東京ですが、最近ルーシー・ケントさまが番組をここで録っておられます。いろいろなゲストを招いて。大人向けの番組なんですが、Music Air Networksというチャンネルでやってます。いいですね。

226korou:2005/10/18(火) 20:26:47
EL&Pの「展覧会の絵」
流行りましたねえーー、でも当時、誰もが分かったフリをしていただけです(笑)
ナットロッカーなんてのがラジオでがんがんかかってましたが
それは「展覧会の絵」じゃなくて「くるみ割り人形」だろってことで。

EL&Pというのはは
キング・クリムゾンのメンバーだったグレッグ・レイクが
キース・エマーソンのバンドに参加する形で出来上がったんですね。
当時はそんなことも知らず聴いていました。
「ダルカス」というアルバムも有名らしいですが未聴です。

227korou:2005/10/23(日) 16:37:43
久々のHP更新です。
「人名辞典(ポピュラー音楽)」に”ビートルズ(ジョン、ポール、サトクリフのグループ)”を追加しました。

http://ww1.tiki.ne.jp/~sisho007/jinmei_m/beatles.htm

次回更新は年末かなあ(^^)

228MB Da Kidd:2005/10/24(月) 22:08:21
 korouさん、会社の仕事でつかれきっているので、明日以降ということでよろしくです。

229MB Da Kidd:2005/10/24(月) 22:42:37
>>227

 へええええ。おもしろく読ませてもらいました。そういえば...と思い当たるところも多いし、ポールの編集だとはいうものの、アビーロードはいいアルバムじゃないかとも思うし。後期のビートルズは、バンドとしての緊張感には欠けていたものの、音的にはおもしろいものであった、というのが僕の評価です。

 ただ、リヴォルヴァーが一番いいアルバムだ、というのは同感です。ずっと高校生のときからそう思っていたし、実は、中期のビートルズにハマっていた時期が一番長かったです。

 実は、ソロになってからの4人を比べた場合、僕の中で一番おもしろいなと感じているのがジョージでした。僕にとって、ELOのジェフ・リンと組んで彼が音楽をやってたころは、一番おもしろかったです。

 最近ELOをNikkiさんの薦めで聞くようになったんですが、いい音楽やってるなと思います。ただ、それだけを聴いていると、あまり開放感にはひたれませんけどね。僕にとっての史上最高のバンドは、黒人ハードロックのリヴィング・カラーです。

> http://www.livingcolour.com/
> http://www.cdjournal.com/main/artist/artist.php?ano=134643
> http://www.mars.dti.ne.jp/~kazzkazz/_livingcolour/livingcolour.html
> http://www.bounce.com/review/recommend.php/7193

 オリジナルメンバーは4人の黒人ですけどね。ヴォーカルは、チャーリー・シーンで有名なプラトーンのフランシス役で出演しています。僕自身が書いたアルバム評はこちら↓

> http://blogs.yahoo.co.jp/mountainbook91/493798.html

230korou:2005/10/25(火) 08:29:06
MBさん
どうも、さっそくの感想レスをありがとうございます。
今回のは相当の自信作なので(榎本喜八伝以来かも)、反応があると嬉しいです。
ジョージにはキツい評価をしすぎかもしれませんが、これはひとえに私が70年代洋楽の世代であるからでしょう。
あの竜頭蛇尾は何だ?という不信感が強すぎて(1970年の凄まじいまでの音楽活動の後、完全に沈黙の数年間)
MBさんとの評価の違いが出てしまうのかもしれません。

リヴィング・カラーというのは、もう少し古い時代のグループかと思っていました。
1980年前後のアーティストのアルバムは近隣のレンタルCD屋さんには置いてないからなあ
と決め込んでいたのですが
よく調べたら1990年前後ですね。
これなら、あるかもしれない、というわけで
また探してみます(かなり面白そうだし)

231korou:2005/10/31(月) 20:50:18
昨日、一昨日と意外と扁桃腺の腫れが長引いて、外出もままならず
リヴィング・カラーのCD探しができておりません。

昨日は、本を読むとかの集中力の要る作業ができず、ひたすら身の回りの物の整理をしていましたが
録画済みビデオの整理をしているうちに
録画して一度も見ていない「クイーン特集」(BS2で録画)を見つけてしまい
思わず見入ってしまいました。

彼らの初期のナンバーで「炎のロックンロール」という曲があります。
この曲が日本での最初の注目曲だったわけですが
私などは「キラー・クイーン」あたりからリアルタイムで聴いているという
何の変哲もないごくフツーのファン(笑)だったので
昨日、始めてこの名曲を聴いた次第。
30年以上も前の曲ですが実に新鮮です。

あとフレディ・マーキュリーのルックスの変遷も、ある意味劇的です。
「ボヘミアン・ラプソディ」を歌っている王子様風の人と
「ANOTHER ONE BITES THE DUST」を歌っているおっさん風の人が同一人物とは
なかなか信じ難いことです。

232korou:2005/11/05(土) 23:05:26
今日は、ツタヤでリヴィング・カラーを探したんですが・・・またしてもありませんでした、
小さい店なんで、このスレで紹介のあったCDを探しに行っても、ほとんどあったためしがありません(泣)
かといって、近くに大きな店もないしなあ・・・・

今度は市立図書館で探してみますが、大分先の話になりそうです。

233大河ーウッズ。:2005/11/06(日) 00:38:56
ちょっと新しくしました。
>>http://bbs2.ardor.jp/?0209/rocktiger
ヨロシクです。

234MB Da Kidd:2005/11/06(日) 19:43:09
 korouさん、なんだか申し訳ないみたいですね。いま、中古CD店にいけば大量においてあるので、おそらく、聴かなくなった人が増えているんじゃないかと(泣)

 昨日、ケータイの設定が終わり、今週からようやく会社で仕事できそうです。いままで自宅でいろいろとやってて、何かと不便だったことも多かったので、会社に、徐々に仕事を移していこうと思っています。コンピュータ技術を覚えるための時間がようやくつくれるかな。別に資格をとろうとかは考えていないんですが、覚えておいた方がいいことは、ちゃんと覚えておこうと思って。

 いま、ゲイリー・バートンたちのセッションのジャズ聴いてます。なかなか快調♪

235korou:2005/11/06(日) 21:46:13
>>232,234

なるほど、中古CD店というのを忘れてました。
そういえば、近所のツタヤより、そのもう少し向こうにある中古CD店のほうが品揃えが豊富です。
ヘンな時代になりましたね(笑)

>>233

さきほど書き込みに参上つかまつりました。
長文でご迷惑と存じますが、何卒よろしくお取り計らい下さい候いまそかり。

236きゃめっち:2005/11/09(水) 18:16:03
>お取り計らい下さい候いまそかり
う、ツボにきました(笑)。
品詞分解とか思い出しました。今でもやってるのかな。

ここは..音楽スレだわ。
最近、iPodシャッフルを買いました。
ビックカメラのポイントで。←いいでしょう?

237korou:2005/11/09(水) 20:49:00
>お取り計らい下さい候いまそかり

これは、ある人の宴会案内文書にあったのをパクりました。
他にもギャグ満載の案内文書でして、この才能が宴会案内だけで終わるのは惜しいと思わず唸ったほとです。

iPod買いたいーーーー!!!!
先日も家族をむりやり連れ出して、近所の電器店にまで見に行きました。
私もデオデオカードのポイントで買おうかな。
あっ、どこへ行ったかバレた!(^^)

238きゃめっち:2005/11/10(木) 17:41:15
>iPod買いたいーーーー!!!!
あ、korouさん、こわれた(笑)。
ポイントはご家族みんなのものなのですか?
(ちなみにわが家では「私のもの」です。)

239korou:2005/11/10(木) 20:29:47
ポイントは家族みんなのものです。
なかなか自分だけのものがないので、パソコン一つ買い換えるだけでも並大抵の苦労ではありません(笑)
「今1台持ってるからいいじゃない」って・・・持ってるだけじゃダメなんじゃーーー!!
新しいのが欲しいんじゃーーー!!

・・・また、こわれました・・・取扱注意。天地無用(これは違うか)。

240きゃめっち:2005/11/12(土) 19:28:33
>新しいのが欲しいんじゃーーー!!
なんかふつうのお宅と逆ですね(笑)。
私、秘策を思いつきました。
こどもさんが欲しくなるようにしむけて、買いたいって言ってくれたら、
「ではお年玉を貯めて買いなさい」って許可しちゃうっていうの、どうですか?

(...だれか音楽スレにもどして!!)

241korou:2005/11/13(日) 21:57:08
>>新しいのが欲しいんじゃーーー!!
>なんかふつうのお宅と逆ですね(笑)。

ん?意味不明(笑)
私の説明不足?

まっ、iPodなんで音楽関係の話題ということで(苦しいか)
それより、iPodはXP専用らしいですね。
私の今の環境じゃ買っても使えないよーー(悲)

242マルコ:2005/11/14(月) 19:42:05
【ある家庭の肖像・その1】
「ねえアナタぁ、新しいソファー買わない?この前、猫がおしっこしちゃったし・・・」
『ん?、まだぜんぜん使えるじゃないか。次のボーナスも家のローンと和也の学費で手一杯だろう?』
「んーもう・・・あなた知らないのよ。この前なんか中村さんの奥さんに・・・」(以下フェードアウト)

【ある家庭の肖像・その2】
『お、この薄型テレビ安くない? 寝室にでも2台目として置こうか?』
「その前にそろそろ康子に机やら買ってあげなきゃいけないでしょう?!」
『・・・うんそうだけど私が帰ってくると、ほら、いつもお笑いやドラマとかで、私の野球が・・・』
「ほら!加奈子!!そっち行っちゃダメでしょ!!  え、何??」
『ん・・・なんでもない』

意味不明ついでですが、私の友人の場合、その2の家庭が多いです。
私の友人筋ではその方がバランスが良いようで・・・。(おそらく私も・・・)

243korou:2005/11/14(月) 21:03:35
だんだんと意図せざる方向に話が発展して、さてどうレスしましょうか(笑)

和也と康子はすんなり読み流しましたが、加奈子で大魔神を思い出しました。
いや、そんなレスは期待してないですよね。
ただ2台目に薄型テレビというのは羨ましい。
いや、これも違うか・・・

244きゃめっち:2005/11/14(月) 22:09:17
ああ、なるほど。「ふつうのお宅」が私の思ってるのとちがうんですね。
自分とこは、父親が電化製品を買いたいって言い出したことないんですよ。
う〜ん、昭和は遠くなりにけり..。と言ってみる。

245korou:2005/11/14(月) 22:34:51
昨夜の「ベストヒットUSA」は”タイムマシーン特集”でした。

今録画を見ているのですが、1曲目は何だかよく分からないゲストの曲。
2曲目はモンキーズの「デイ・ドリーム・ビリーヴァー」で
意外にも時代ばなれした映像に魅力を覚えました。
この時代の音楽フィルムとしては異色なほどで、MTV先取りという感じです。

3曲目はオリヴィア・ニュートン・ジョンの「ザナドゥ」。
彼女は、日本初来日がクリフ・リチャードのバック・コーラスとしてだそうで
またまた克也さんからミニ知識をもらいました。

4曲目はヴァン・ヘイレンの「パナマ」。
特に何の思い入れなし。
1984年にも洋楽を聴いていたはずなんですけどねえ。

5曲目はハービー・ハンコックの「ロック・イット」
これはかつて当掲示板で話題にした曲ですが
やはり私にはAMAでのパフォーマンス(1985年頃)の印象が強烈すぎて
凄いと言われるこのビデオを見ても、あれと比べれば・・・という感じです。

・・・なーんて言ってたら、ゲストにハンコック本人が登場してきました。
いろいろ喋りましたが、さすがに含蓄ある言葉を残します。
そしてかなりホットな人柄のようで、実にスムーズなインタビュー風景でした。

246korou:2005/11/14(月) 22:35:33
6曲目はデヴィッド・ボウィー「レッツ・ダンス」
1983年のライブ映像ですが、この時期の彼については全く分かりません。
私にとって、デヴィッド・ボウィーは、70年代初頭のグラム・ロックの旗手としての姿しかなく
こうして普通に歌っている彼を見ると奇妙な感じです。
そう言えば、この頃にはミック・ジャガーと二人でカヴァー曲を出したりしていました。

最後の曲がクール&ザ・ギャング「ジョアンナ」。
これも全く聴いたことがない曲なんですが、いかにも80年代初頭のテイスト満載で
多分80年代音楽のファンには愛されている曲ではないかと想像します。

こうして、21世紀になって、おもに80年代音楽を
「ベストヒットUSA」でお勉強し直している私です。
冷静に(一個人の思い出抜きで)語れば、70年代音楽より優れていると
最近になって確信するようになりました。

247korou:2005/11/14(月) 22:36:44
あっ、>>244に気付かずスルーしている・・・

248きゃめっち:2005/11/14(月) 23:32:08
ふわっはっは!そうくるとは。

昨日のゲスト(1曲め)の人です。↓
http://www.toshiba-emi.co.jp/st/artists/raulmidon/bio/index_j.htm
私もはじめて見たのですが、ギターが圧倒的にうまかったですね。
ギターが体に内蔵されてる感じ。

249小女子:2005/11/15(火) 04:37:09
i-Podすら持ってませんが(アップルお膝元なんで、周りはみんな持ってるんですが、笑)、
先日、とうとうスポーツの為に、衛星ラジオを購入してしまいました。

衛星ラジオ、スポーツがたぶんメイン・コンテンツで、
おまけに各地方の天気予報と各年代ごとの音楽チャンネルが付いてました。
(契約パッケージによるのですが)
80年代、90年代は、懐かしい!って感じで
70年代、60年代、たまにかっちょいい!ってのが出てきたり、
あ、これも60年代ですか?とか
50年代、40年代になると、ジャズとか入ってきます(笑)。
FMラジオのクラッシック・ロックとかオールディーズが、ずっと聞いていると
一巡して同じ曲がなんども登場するので、
今のところ目新しいです(その内これも一周するのかな?笑)。

んで、日本版のこういう年代ごとのものが聞きたいなと思いました。
先日の、株のお小遣いで、平らなテレビを購入しようかと検討中。

250korou:2005/11/15(火) 12:51:25
>>248

それこそ、このラウル・ミドンのところは飛ばして見たので
今晩再度見てみます。

>>249

衛星ラジオなるものは日本にはないですね。

私もLAの某オールディーズサイトを「お気に入り」に入れて
時々再生しているのですが
WMPの調子が良くなくて、よくフリーズするのが難点です。

>日本版のこういう年代ごとのものが聞きたい

これはJ−POP&歌謡曲のことなのでしょうか?
日本のかつての洋楽チャートのことなのでしょうか?
かつて(70年代前半)のNHKFMは、素晴らしいプログラムでしたから
多分NHKだけで用が足りたはずですが
今のNHKFMでちゃんとしたオールディーズ番組は
今陽子がやっているのしかないですね。
その番組(番組名忘れた!)も、ピンキーの相方が「氷雨」の人(男性のほう。歌手名忘れた!健忘症か、管理人)
ですから、何でやねんという感じです。

251きゃめっち:2005/11/15(火) 16:37:12
>「氷雨」の人
佳山明生です。コートの襟たててました。

252korou:2005/11/15(火) 20:25:42
そうそう、佳山明生でした。

ラウル・ミドンのギター・テク、見ました。
これはストロークの強弱の組み合わせにハーモニックスを入れたパターン奏法で
これほど歯切れ良く弾くのでなければ、大抵の人は弾ける奏法です。
しかし、このリズム感はなかなか出せませんね。
個人的には、口でトランペットの音色を出すほうの自在さに感心しましたが。

ギター・テクニックという面でいえば、やはりリッチー・ブラックモアほど
難しいフレーズを弾かされた人は居ないでしょう。
ディープ・パープルの演奏というのは
ジョン・ロードのキーボードのフレーズを、リッチーがギターで再度弾くパターンが多いのですが
キーボードだと練習曲レベルの音の動きが、ギターでは超人的な指の動きになってしまうのです。
その意味で武道館ライブの「ハイウェイ・スター」は
ギターを弾くものにとって唖然とする音の連続です。
まあ、見た目には、はるかに易しいフレーズを弾いているラウル・ミドンのほうが
上手っぽく見えますが。

253korou:2005/11/15(火) 20:26:13
それと盲目のギタリスト独特のフレーじんぐも感じました。
長谷川きよしという人が昭和40年代に活躍していたのですが
この方も盲目で、しかも滅茶苦茶ギターのテクニックのある人でした
(恐らく、あの時代では一番上手かったんじゃないかと思います。
 大分後になってチャーなどが出てきましたが、長谷川さんには全然及ばないレベル)
ミドンがフレージングを上体を使ってとっているのを見て、ふとそんなことを思い出しました。

254korou:2005/11/15(火) 20:28:14
↑1行目の”フレーじんぐ”って何やねん。
”フレージング”です。
飽きっぽい性格が漢字変換にも出ています。

255MB Da Kidd:2005/11/20(日) 15:57:01
 korouさん、ずっとロニー・モントローズのソロアルバムを探しているんですが、CDではもうないので、DVDのブートレッグをネット注文することにしました。

 いずれ、何とかしてCDに落とし、編集しなおします。

256korou:2005/11/20(日) 16:39:37
ロニー・モントローズ、すっかり忘れていました(笑)
どこで出てきた人名だったっけ、って感じで。
で、ちょっとだけ調べてみました。

リーダーのモントローズは、1973.5,26付けでビルボード第1位を獲得した(「フランケンシュタイン」)
エドガー・ウィンター・グループに参加していますね。
エドガー・ウィンター・グループは、そのデビューにあたって
リック・デリンジャーに協力を仰いでいますが(プレイヤーとしてもモントローズ脱退後の後任となる)
リック・デリンジャーという人は、1965.10.1付けでビルボード第1位となった
「ハング・オン・スルーピー」を歌ったマッコイズのリーダーでもありました。
マッコイズをデビューさせたバング・レコードの創業者バート・バーンズは
ビートルズのヒット曲として名高い「ツイスト・アンド・シャウト」などの作曲者として著名です。

それらの人脈の真っ只中にいたエドガー・ウィンター・グループに所属していたモントローズですから
単なるハードロックとは違った多彩な音楽嗜好を持っていたと考えられますが
何せ未聴なので、さっぱりイメージが湧きません。
モントローズのメンバーだったサミー・ヘイガーが
後にヴァン・ヘイレンのメンバーとなるというのは有名な話のようですね。
もはや年代的に私の守備範囲外の時代の出来事のようですが。

http://www.geocities.jp/nfhwj881/05disk004.html

257大河ーウッズ。:2005/11/20(日) 19:48:12
今度の23日は祝日ですがNHK−BSで夜7時過ぎからボブ・ディランの特集があるそうです。
ここんとこビートルズ三昧でしたからボブ・ディランは期待ですよ。

258korou:2005/11/20(日) 22:00:10
ウッズさん、どうもありがとうございます。
BSというかハイビジョンですね。
これは、あのマーティン・スコセッシ監督によるドキュメンタリーで
3時間半に及ぶ超長編特集ということですから、必ずチェックして見てみたいと思います。

259大河ーウッズ。:2005/11/22(火) 21:43:23
そのマーティン・スコセッシ監督がブルース作品を連発してましてTSUTAYAからDVDを散見しておりますが、明日のディランのはさすがに観れそうもないです。(ハイビジョンつけてないので)
実は地元の最寄駅近くのパルコにオープンハイビジョン放送やってるのですが完全防寒して観に行こうかな。
あとはkorouさんの感想期待!

260大河ーウッズ。:2005/11/22(火) 22:49:20
あとお礼と宣伝をしておきますと、UDでkorouさんがご紹介された陽水のサイトありがとうございました。
ただそのままフォークに堀下がらないのがUDでしていきなり和製HIPHOPに様変わりしてしまっています。
あと、ロックンアリーナ座談会にリアルタイムのZepの投稿もありがとうございました。
今、ブルースへの思いを書いていまして、黒人音楽として掘り下げながら白人ブルースロックも軽く絡ませていこうかな、と思います。
あまりブルースを専門的に書きすぎても読む人いないでしょうから=これは宣伝です。

261korou:2005/11/23(水) 21:15:11
今までディランを見ていました(後半は録画で見る予定)

マリア・マルダーとかデイヴ・ヴァン・ロンクなどが出てきて
私としては初めてその音楽に触れたわけですが
まあ何と人間味あふれる熱い音楽であることか!

ヒップホップ音楽も歌詞が「熱い」音楽ですが
出来上がったものは、この頃(60年代)と全く違っているように思います。

ピート・シーガー、ジョーン・バエズなど、もう個人的には35年も前にその存在を知った
大御所たちも登場。懐かしのフィルムのオンパレードで、本当に必見の番組でした。

明日以降に後半を見終わってから、また感想を記すことにします。

262大河ーウッズ。:2005/11/23(水) 22:03:24
実は僕も9時まで駅前のパルコの街頭で防寒ばっちりで係員に追いたてられる(閉店のため)まで観てました。
初期の恋人スージー・ロトロも老けたのは否めませんでしたね。(あのカップルのアルバムジャケット“フリーフォーリン”は圧巻でしたが)
初期のころのディランでしたら知ってる曲ばっか。心の中で口ずさんでいました。
未だにちゃんと唄える洋楽はディランだけですんで。
学生の時、ウッディ・ガスリーを借りたことがあります。当時から太平洋戦争批判して歌ってましたね。
そのアルバムはガスリーがA面でB面がレッド・ベリーという服役経験のある黒人歌手でした。
ベリーは黒人ブルース史にも紹介されていたアーティストだったのでよく知っています。
フォークミュージックはカントリーからの派生だったろうと思うのですが、戦前ブルースとの融合でもあったと思いますね。
僕なりに学生時分からジョーン・バエズのLPは持ってましたが、彼女の解説(60何年かのリアルタイムの日本のキングレコードだった)によると南部のアパラチア山脈地域の民謡からの影響が濃い、と当時のライナーノーツにも指摘がありました。

そのドキュメントの後半は完全に観れてないのでkorouさんの感想を楽しみにしています。
デビュー前の苦労話ははじめて知りました。

263大河ーウッズ。:2005/11/24(木) 22:50:22
ディランの後半が観れないということもあって、モータウンの全曲のバックバンドだったといわれてる“ファンク・ブラザース”再結成のDVDのドキュメントを見てました。
彼らがバックで奏でればどんな下手な歌手でも歌い出すという魔法で60年代のヒットチャートを引っ掻き回してくれました。
そんな懐かしのモータウンの再現を聴きながら寝ようかと思います。
日本の音楽がいくらアメリカとかの真似をしてもモータウンは真似出来ませんでしたからね。
だいたいファンク・ブラザースに該当するバンドいませんでしたから。

264korou:2005/11/25(金) 13:02:43
ボブ・ディラン、後半を少しだけ見ました。
まだ感想を書くには早いのですが、少しだけ書きますと、とにかく眠たい(笑)
いやディランのせいではなく、私のほうの集中力の問題もあるのですが。

ここんとこ、勤務時間こそ延長にならないものの、時間内の忙しさは以前の3倍はあって
(親方の”10倍”には負けますが)
家に帰ってテレビを見ていると、ついうとうとすることが多いのです。
まあ、前の職場がヒマすぎたので、多少普通に戻ったと言えなくもないのですが
一度怠けた体はなかなか元に戻らない(爆)

ディランのフォークソングには必ずメッセージが含まれるので
ぼんやりと聞き流すわけにもいかず
かといって歌詞の意味の全部が分かるわけでもないので
(日本語の字幕付なんですが、それで全部分かるほどディランの歌詞はちゃちでない)
いろんなことを考えているうちに、ついついぼんやりと夢の中へ・・・
そんなときにググッとくるのがジョーン・バエズのあの澄み切った声で
昨日見た箇所では、バエズとディランが姉弟のように寄り添って歌っている場面が
何度もありました。
そんなに親しかったのか、と再認識です。

265korou:2005/11/25(金) 13:03:20
今日も妙ちくりんな仕事が続きますが
(実はフォークコンサートの会場設営です。
 公務員でそんな仕事があるのか、と訝る向きもあろうかと思いますが、詳細を書くとキリがないし
 私の職種は秘密ということになっているので<笑>ここでは書きませんが、何とPPMの
 「パフ」が演奏されることになっていて、昨日からリハーサルに立ち会って何回もこの曲を
 聴いている私。家ではディラン、職場ではPPM。でもこんなことは年に一度だけです)
頑張って残りを見る予定です。
コンサートの後始末が長引いて、遅い帰宅になれば、見続ける元気はないかもしれず
そうなると明日です。

266korou:2005/11/25(金) 19:19:10
コンサート無事終了。
早く後片付けできたので、定刻退庁(午後6時すぎ)ができました。
さあ、ディランを見るぞ!

267大河ーウッズ。:2005/11/25(金) 23:09:41
>昨日見た箇所では、バエズとディランが姉弟のように寄り添って歌っている場面が
何度もありました。
そんなに親しかったのか、と再認識です。

僕は実は大学時代に『Don`t Look Back』というディランの若かりし黄金期のドキュメント作品を観ていたのでジョーン・バエズとの仲は知っていました。
このドキュメントにはアニマルズのリーダー(マジ名前失念)とかドノヴァン(彼はイギリスでは当時ディラン並の詩を書いて人気があった=ギターも上手いし歌声も良い)とかもディランの英国ツアーに同行していました。
時代は『追憶のハイウェイ66』を出す前の初めてエレキを手にしたころ。『Mr.タンブリンマン』のころですね。

ただその後のブートレグ時代の真相とかはKorouさんの撮られたビデオに出ているんでしょうねぇ。
僕がディランの中で一番好きなアルバムはバイク事故以来はじめて公の場で発表した『ナッシュビル・スカイライン』。ジャケも好きでデッサンしたことがありましたし、カントリー色だった当時のディランも好きですね。
まぁザ・バンドが好きでしたから。そういえば今回のフィルムのニューカッスルでのライブでいきなり『Like a Rolling Stone』や『廃墟の街』をエレキ使って唄ってましたが既にバックがザ・バンドでしたね。

268korou:2005/11/26(土) 18:55:33
ディランの後半を見終わりました。

>ただその後のブートレグ時代の真相とかはKorouさんの撮られたビデオに出ているんでしょうねぇ。

ブートレグ時代がいつなのか、あまり詳しくないので分かりませんが
このビデオでは、あのバイク事故の頃までしか扱っていませんでした。
ブートレグの話題も出ませんでした。

後半の構成は
①バエズとの競演、そして彼自身が
「バエズを(自分のステージに)呼ばなかったのは愚かだったかも・・・
 愚かでないなら恋なんてしない。彼女がいつか・・・分かってくれると良いけど」
 と語ったバエズとの訣別のエピソード。
 (そう語った今のディランの表情は寂しげで
  その話題を故意に避けている今のバエズの表情は悲しげに見えました)

②あの伝説の1965年のニューポート・フェスティバルでの様子
 これは今見ても恐ろしいくらいの緊迫感があります。
 さすがに、これを見た直後は、いくら私でもお気軽なJ−POPを聴く気にはなれませんでした(笑)
 
そして、ニューポート直後のインタビュー・フィルムが連続して映り
これまたカリカリして神経質なディランの受け答えが緊張感をかもし出し
60年代という時代を感じさせます。

269korou:2005/11/26(土) 18:58:54
全部見終わった印象ですが
ボブ・ディランというのはモーツァルトのような無邪気な天才だということ。
彼自身の才能というより、神が彼に天啓を与えて、彼自身も分からない霊感によってその音楽や歌詞が導かれ
誰にも真似のできないクリエイティブな仕事を成し遂げるのですが
結果として、その才能がもたらす運命に彼自身がさいなまれるという関係。
彼自身は自分の音楽について説明ができない。
でもなぜかその音楽、歌詞をかけてしまう。
苦しい不条理な人生だと思います。
少なくとも、私はディランにはなりたくない(笑)

270korou:2005/11/26(土) 18:59:30
モーツァルトが、絶えず新しい音楽の刺激を求めたように
ディランも、なぜか自らに降臨してくる霊感に刺激を与える新しいムーブメントを求め続けていたようです。
その試行錯誤は、ロック音楽を「発見」した1965年までは、彼の芸術を高めていったのですが
(逆に、その直前のディランの演奏はマンネリに陥っていて、私の眠気を誘った一因?
 いや私の眠気は私の怠惰ですが、マンネリだったことも事実でしょう)
その翌年あたりから、彼自身が試行錯誤のプレッシャーに耐えられなくなっていったのでしょう。
故意とも噂されるバイク事故、その後の長い沈黙。
私が洋楽を聴き始めた1970年頃には、ディランはもはや過去の人扱いでした。

デビュー直後の1962年頃、ロック音楽に目覚めた1965年頃のディランは
確かに他に比較しようのないほど強烈な印象を与えるミュージシャンだと思います。
ただ、その天才は瞬間最大風速のようなもので、ディラン自身が維持できないほどの高みまで到達していて
その後のディランは、人間として成熟していくうちに、自らの「天才」を失っていったのでしょう。
70年代以降も数々の名作を残しているディランですが
やはりE・クラプトン同様、60年代とそれ以降という風に完全に分けて考えたほうが良いと思います。
(もっとも、70年代以降のクラプトン、ディランも、それなりに偉大ではあるのですが)

271korou:2005/11/26(土) 19:03:34
そんなことを思いつつ、やはり「60年代は凄い時代だった」とため息。
純粋で、強烈で、過去と未来がハッキリしていた時代。
自分も、ほんの小さな子どもで、その空気を日本の片田舎で吸っていたわけですが
最近になって、その子ども時代の記憶がいかに貴重だったかを痛感させられることが多いです。

272大河ーウッズ。:2005/11/26(土) 23:10:35
なるほど。korouさんの名文読ませていただきました。
僕は60年代以降からのディランを知ったわけですが恋愛(失恋含めて)ソングの上手いアーティストだという一番の評価でした。
言わずもがなクラプトンなどもラブソングの影響はディラン色から来ていてアルバム『ノーリーズントゥクライ』ではディランも参加。U2の『ラブレスキューミー』もディランの提供した詩でしてやはりディランの参加。
桑田圭祐がラブソングを意識する目標もやはりディランなんじゃないかと思っています。
男はつらいよの寅次郎じゃないけど僕には飽きない男の恋愛感を表現するのがディランの魅力でしたね。

そんなディランが攻撃的な歌が魅力だったと再認識するのは逆に後になってからでした。
当然ロックに受け入れないわけがなく、ジミヘンをはじめアニマルズやバーズなどもろディラン本人を超えるカバー曲を残していますね。
70年代になって世は“ディランズチルドレン”という言葉がもてはやされるようになります。
その継承者がトム・ペティでありブルース・スプリングスティーンとして受け継がれていると捉えています。

273korou:2005/11/28(月) 08:25:03
ディランとラブソングというのも意外な感じもしますが。

桑田圭祐は私と同世代なので、ディランの影響は強くないと想像しています。
まあ洋楽のパクリで生きている人なんで(笑)研究は怠っていないと思いますが。

ディランの今回の映画は再放送があるようですが、またハイビジョンのようです(^^)

274korou:2005/11/28(月) 08:27:34
さて、ちょっと書くタイミングがズレてしまいましたが
知られざる名作曲家、山下毅雄氏が亡くなられました。
「ルパン3世」から「七人の刑事」まで、誰もが知っているメロディを書きながら
ほとんどマスコミの表舞台には出なかった方でした。

http://www.nikkei.co.jp/news/okuyami/20051124AS1G2403Y24112005.html

275korou:2005/11/28(月) 20:54:38
昨夜の「ベストヒットUSA」の”スター・オブ・ウイーク”に出てきたのが
ベン・フォールズ。
何となく聞いたことのある名前だったのですが、はじめて聴いて、一発で気に入りました。
gooのアーティスト名鑑で確認してみると
エルトン・ジョンやビリー・ジョエルの好きな人にはオススメとのこと。
21世紀にもまだこんな音楽が残っていたのかという驚きも混じっています。

http://music.goo.ne.jp/artist/ARTLISD1149245/index.html

276きゃめっち:2005/11/29(火) 18:31:45
>エルトン・ジョンやビリー・ジョエルの好きな人にはオススメとのこと
ああ、なんかわかる気がします。
私も『ロングバケーション』でベンフォールズファイブ聴いてやられた一人です。
ドラマの中での使われ方がまた切なかったですね。

277korou:2005/11/30(水) 20:32:05
「ロンバケ」で使われていたんですか?
もう「ロンバケ」の頃からTVドラマをほとんど見なくなっていたので
全然知りませんでした。
また、うちのヨメさん(最近、韓流ドラマにどっぷり使っている)に聞いてみます。

278きゃめっち:2005/12/01(木) 13:53:36
はい、使われてました。
「ベンフォールズファイブのコンサートに行く」っていう設定もありましたから、
たぶん当時来日したんじゃないでしょうか。

279korou:2005/12/02(金) 12:44:18
>また、うちのヨメさん(最近、韓流ドラマにどっぷり使っている)に聞いてみます。

あまり記憶にないみたいでした。
何か「花火」とか「スーパーボール」とか言っていましたが
見てないんでワケわからん!

このように会話が弾まない家庭ですが
一応日々平穏に過ごしてします。

ここから音楽スレにいつ戻るか、管理人としては楽しみです。

280きゃめっち:2005/12/02(金) 18:16:20
↑私としては「ベンフォールズファイブ」という単語を入れることによって、
ぎりぎりもちこたえてたつもりだったんですがやっぱり無理でしたか(笑)。

>「花火」とか「スーパーボール」とか
それは南(山口智子)と瀬名くん(木村拓哉)の名場面ですね。
ベンフォールズファイブは松たか子と竹野内豊がらみでよく使われてように思います。
家庭における会話の極意はそれこそ「ブレずキレずソラさず」かと思われます..。僭越ながら。

脱線ついでに...韓流ドラマのブログとか掲示板ってやっぱりあるんでしょうね。
.....えと、雑談スレに移りましょうか?

281korou:2005/12/03(土) 11:13:00
>家庭における会話の極意はそれこそ「ブレずキレずソラさず」かと思われます..。僭越ながら。

わはは。
「会話が弾まない」というのはジョークですよ(^^)
でも”きゃめっちさんの教え”を肝に銘じて、不測の事態にも備えたいと思います。

韓流ドラマの話題は、親方が雑談スレにつないでくれましたので、そちらへどうぞ。
でも、私が”ななみちゃん”にしてしまいました・・・

282korou:2005/12/13(火) 22:40:12
ウッズ。さん必見?の音楽番組発見!

BS2で午後11時から三夜連続で放送されるシリーズ
「ロック誕生50年」です。
さきほど帰宅して、録画した分を見ていますが
ビル・ヘイリー、プレスリー、バディ・ホリー、ジーン・ヴィンセント、ボー・ディドリー・・・
ロック史に残るアーティストが当時のモノクロ画面で次々と登場して、壮観です。

今日の放映分もまもなく始まります。
今日はボブ・ディラン、レッド・ツェッペリンなどが登場する予定です。

283大河ーウッズ。:2005/12/14(水) 00:47:03
見逃した!NFL観てました!
3夜連続だそうですから明日期待します。明日!!
明日はパンク&ニューウエーヴですか。僕の高校から大学前半まで許容してた懐かしのジャンルですね。

しかし>>282は僕好みのアーティストが満載ですね。(^^)
そっかー、ロカビリーに続いて一番重要な60−70年代初期ロック&フォークでしたか。(惜しい!)

284korou:2005/12/14(水) 12:41:04
書き込みがもう少し早くできれば、ウッズ。さんも早めに気づかれたと思うのですが
何せ昨晩は緊急に飛び込んできた忘年会があったもので、どうしようもありませんでした。

まあ、そこそこ貴重なフィルムを流していましたので
放映権費用を考えると、再放送される可能性は大と見込んでいます。
ビートルズの「プリーズ・プリーズ・ミー」のフィルムも流れてましたし
R・ストーンズを省くわけにはいかないだろうし
そうなると1回だけ放送するにはあまりに勿体ないですから。
(特にストーンズは高額を要求してくるらしいですが、これは未確認情報)

285korou:2005/12/14(水) 21:52:17
昨日の録画分を今観ていますが
出るわ出るわ、たいしたメンツです。

クリーム、ヤードバーズ、ジェフ・ベック・グループ、ブラック・サバス、テン・イヤーズ・アフター・・・などなど。
テン・イヤーズ・アフターのギターの音は耳懐かしいです。
昔、リアルタイムで、彼らと知らずに聞き馴染んでいたのかなあ?

おっ、真打ディープ・パープルが登場してきました・・・

286大河ーウッズ。:2005/12/14(水) 23:02:45
さぁ!始まりましたねぇ。
観るゾ!
おーやっぱセックスピストルズ(この映像は知ってるゾ)。ジョニー・ロットンにシド・ヴィシャスね。

287大河ーウッズ。:2005/12/14(水) 23:06:32
おー!クラッシュだ!荒削りな初期のナンバー。
次ぎはザ・ジャムかな?(^^)

288大河ーウッズ。:2005/12/14(水) 23:08:30
おー!ラモーンズじゃない!アメリカンパンクロックね。
これも初期のナンバー。

289大河ーウッズ。:2005/12/14(水) 23:12:22
うーんポリスのRoxyだよ・・・。
『さらば青春の日々』に出演してたころのスティングですね。

290大河ーウッズ。:2005/12/14(水) 23:13:25
トーキングヘッズか・・。エルヴィス・コステロも見たいね。

291大河ーウッズ。:2005/12/14(水) 23:17:18
U2か・・。シンプルマインズにピーター・ゲイブリエルも見たいね。
女性パンクだったブロンディやパティ・スミスとかユーリズ・ミックスも必要だなこりゃ。
ケイト・ブッシュもね。

292大河ーウッズ。:2005/12/14(水) 23:28:44
デュランデュランとかユーリズ・ミックスか・・僕の中学時代だなこりゃ。
ダイアー・ストレイツねぇ。インエクセスも必要ですな。
あら、ワム!だよ・・・これは当時の認識ではアイドル。
ダリル・ホールにジョン・オーツね、桑田ともやってましたな。
アーハときたもんだ、これは高校時代初期。このころまではFMも洋楽主体だったようなぁ。よくかかってたもん。
あー聴いたことあるわスパンドゥー・バレット。
・・・TOTOだよ。ロザーナときたもんだ。中学1年だったなぁ。エイジアとかジャーニーなんかもあったけど。

293大河ーウッズ。:2005/12/14(水) 23:42:32
今度はアイアン・メイデン。実は当時は敬遠してたジャンルでしたが最近AFNラジオでのべつ幕無しに聴いてますからここからは新鮮に聴いてます。
AC/DCか。知ってたけど世代的に当時はビートルズすら消化してなかったから随分遠回りしてました。
しかし、今になって聴くと全然悪くないのは僕の聴覚が肥えたからか。
そしてホワイトスネイク。MBさんにも登場が必要ですね。
実は当時は聴かないジャンルだったけど今になってラジオとかでふつーに聴いてる曲ばっかで・・・。
スコーピオンズだったのか・・。

294大河ーウッズ。:2005/12/14(水) 23:55:05
ヴァン・ヘイレンは当時から聴いてたけど、馴染んだのは最近のAFNの影響です。
AFNはLAの香りのする音楽はふんだんですからね。
ボン・ジョヴィか・・なんか昔の気がしないなぁ。
モトリー・クルーねぇ。革のツナギとハレー・ダビットソンの世界ですな。
おーガンズだよ。90年代初頭のころまではガンズをオオトリにハードロック全盛でしたからね。
メタリカか。この曲も知ってるな(というか知ったのはむしろ最近=笑)。

295大河ーウッズ。:2005/12/15(木) 00:03:48
RunDMC聴いた当初は自分の受け入れるジャンルはコレだ!と思いましたね。
白人バンドから黒人がパクるという先駆けでした。
あー白人ラッパーのビースティーボーイズか。ラップというよりパンクの新しいスタイルでしたね。ただ音楽の変化が激しい時代になったので白人ラップ音楽はこれ以降流しでしか聴いてません。
90年代以降のストリートカルチャー(シブヤ系)の匂いがしますね。
レッドホットチリペッパーズか・・。中古レコード屋でバイトしてたとき思い出すな。
やっぱ白人音楽ってどこかパンク臭しますね。

296大河ーウッズ。:2005/12/15(木) 00:13:09
あーもう聴いてる聴いてるのオンパレード。ニールバーナですか。
パール・ジャムか。どれもAFNラジオから聴いたし、今もかかってます。
グリーン・ディ・・これも聴いた聴いた。シアトル発だというのは知りませんでしたが。
Weezerだって・・ビデオは始めて見ました。でもラジオで知ってる。
もうこのへんの音楽になるといちいち買ったりはしてません。ただ今もラジオで日常的に聴いてます。

297大河ーウッズ。:2005/12/15(木) 00:29:38
最新の白人音楽は多様化しすぎて購入までしてません。
しかしアーティスト名までは知りませんがどれも聴いてる曲ばっかりですね。
ただカッコイイ!とかいう抑揚はないなぁ。(もう若くないからか)
ロックよりエスニックや黒人ダンスミュージックのウェートのほうがホントは大きいんじゃないでしょうかね。
ロックは進行形かもしれないけど僕の中のロックは歴史です。

そしてローリング・ストーンズにポール。このほうがホッとするわ。
エルトン・ジョンね。ロッド・スチュアートねぇ。
お、ニール・ヤング。
今も頑張ってロックやってくれてるヒトはいますが、前にジャック・ブルースがJAZZセッションしたとき思ったんですが、ロックアーティストも良い歳したら大人の音楽(JAZZ)と融合すべきです。
そしてクラプトン。サンタナのギターだけはガチ。⇒凄いねエアロのボーカルのヤツと。

・・・とまぁkorouさん、ハイジャックしてスミマセン。おじゃましました。

298korou:2005/12/15(木) 12:36:50
おおっと!何と詳しい書き込み。
もう昨日の録画は見なくてもよさそう(そんなワケないか)

299korou:2005/12/17(土) 09:55:56
昨夜は「ロック誕生50年」を見ようと思ったのですが
まだ今週分の「ベストヒットUSA」を見ていないのに気付き
そちらを優先。

もう寝ようかと思いつつ、うつらうつらしながら見ていると
いきなり克也さんが
「雪の画像ですが、これはロックの場合、別の意味があることを・・・」と言いながら
画面に向かって手を突き出して「あなたは気が付いて見てますか?」と問い掛けてきたので
一気に目が覚めました。
ただし、その直後に映った映像・音楽は、どうということのない曲でした。

スター・オブ・ザ・ウイークのクレイグ・デーヴィッドを聴いていると
再び眠気が・・・

今朝確認するとUKのR&B歌手ということですね。
(gooのアーティスト検索はよく参照するのですが
 この人の場合、紹介文は参考になりませんでした)

300korou:2005/12/17(土) 09:58:16
先物買い。
今朝ラジオで聴いたこの曲はかなり印象的でした。
多分じわじわとヒットするのでは。

ネイビーアンドアイボリー「指輪」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00077DA76/pettorusuban-22/ref%3Dnosim/503-9102067-5022356

301korou:2005/12/17(土) 10:04:52
音楽ネタ、続々。

今年のグラミー賞、というよりUSA音楽シーンは
マライア・キャリーのカムバックで決まりのようです。
何部門にノミネートされているのか数え切れないほどらしいですが
それにしても不毛なアメリカンチャートですね。

3年前くらいからチャートファンに復帰して(ベストヒットUSAの復活が大きい)
ずっとラップ系音楽も追跡しているのですが
もう今年あたりからつくづくイヤになりました。
というのも、恐らく、ラップという音楽の性格上
テンポよく繰り出される英語の単語に馴染み易いメロディラインのパターンは限られていて
どれもこれも同じものに聴こえてくるからです。
聴く人が聴けば、そこに個性が感じられるのでしょうが
もう私の世代ではムリな話です。

302korou:2005/12/17(土) 10:16:45
かつて、プレスリーなどが一斉に登場して、それまでのペリー・コモのようなスタイルの音楽を一新したとき
R&Rも同じようなリズムに偏ったはずで、そのリズムに合う言葉が意味もなく引用されたことにより
ロックンロールは歌詞に意味がない低級音楽と攻撃されました。
「ハウンドドッグ」なんて絶叫しているが、そんな犬のことを歌ってどうするんだということですね。
(もちろん、この曲については”意味のないこと”に意味があったわけで、そこを指摘してどうする、という
 ロックンロール側のせせら笑いもあったわけですが。それに今では、多分、ハウンドドッグという言葉には
 この曲の大ヒットのおかげで、後付けによる意味付与がなされているはずです。よって、これはあくまでも当時の話)

ラップとは逆で
特定のリズム、テンポに合う言葉だけが選ばれたことにより
ロックンロールは、無意味でかつバリエーションの少ない歌詞で歌われる必然性を持っていました。

そこへ導入されたのが黒人系ミディアムビートで
白人の感覚にはない微妙なテンポの揺れが、ロック音楽に追加されたのです。
これが定着したのが1980年代のこと。
これにより、いろいろな言葉の選択が可能になり
ロック音楽は多彩になりましたが
一方で、それまでその役割を担っていたシンガーソングライター系の歌手が
一斉に姿を消しました。
私が、70年代のそれらの人々の名前を80年代になって聞かなくなったのを見て
80年代音楽から距離を置いてしまったのは、そのせいでもあるのです。

304korou:2005/12/17(土) 10:36:03
しかし、今聴き返してみると、80年代音楽は多彩ですね。
いろいろなニュアンスを伝えるアーティストのメンバーが
70年代に同じ役割を果したメンバーにとって代わっただけで
音楽の豊かさは継続していることが最近になって認識できました。
80年代音楽ファンが多いのも分かるような気がします。
むしろ、70年代は、日本特有の洋楽ヒットチャートの名残りもあり(これは60年代が全盛)
ロック以外の音楽も盛んでしたから
リアルタイムでないとなかなか親しめないのではないかと推測します。

そして、90年代になって、さすがにロック音楽の多彩さも行き詰まり
一方で、音楽をクリエイトする環境が一新され
さらにヒットチャートは100%ロック系という現状から
主張するロック・抵抗するロックは、骨抜きロック・産業ロックに変貌する危険をはらみはじめます。
敏感な若者たちは、ここで発想を逆転し
最初に言葉ありきのロック音楽を創造したわけですが、それがラップであり、ヒップホップであったと
今の私は認識しています。

ただラップやヒップホップが支持されて、自身が産業ラップ、産業ヒップホップになっってしまった現在
それでも同じような音楽を生産し続ける彼らの態度には失望しています。
やはり、彼らは新しい音楽のジャンルを創っただけで、それ以上のものではなかったのかと。

305korou:2005/12/17(土) 10:37:22
2002年頃というと、ラップ系、ヒップホップ系音楽が全盛のチャートで
それにいきなり触れた私は、何のことやらワケが分からなかったわけですが
(それこそRUNDMCすら知らないときです)
それが今や末期症状であるということが分かるまで、思ったより時間がかかってしまいました。

マライアの復権はある意味当然でしょう。
マライアの今年のヒット曲はヒップホップ系ですが
今やそんなものまでヒットしてしまうほど混沌としていて
もう何がいい音楽で、何がくだらない音楽なのかも区別がつかないほど
USAチャートはぐちゃぐちゃな状態に堕落しているというわけです。

以上、ほとんど推敲もせずに一気に書きなぐってみました。

306MB Da Kidd:2005/12/17(土) 12:03:07
>>305

 ホント、いまのアメリカのチャートは堕落しています。

 昔はカレッジチャートなど、既存のレコード会社のものではないチャートとかがあって、彼らが、自分の好きな音楽をピックアップしていたから、それが音楽マーケットの健全さを保ってきたところがありますが、近年はどこかおかしいですね。

 ラップやヒップポップも、仰るととおり、もう90年代のときのような迫力はありません。産業ラップ、産業ヒップポップです。社会の矛盾を鋭く突いていた牙が抜け落ちてしまったいま、いかにうまかろうと(技術はあのころよりも高まっているんですが)、リアリティがない。そんな音楽はゴミです。唯一EMINEMだけが独創性を持っていましたが、彼ももう引退らしいですから。しばらくは音楽マーケットも低迷するでしょうね。

307korou:2005/12/17(土) 23:56:20
MBさん、お忙しいのにわざわざすいませんねえ。
おいしいネタを振りすぎたでしょうか(^^)

さて、MBさんが興味を示さないであろうJ−POPネタです(笑)
倖田来未について。
今日、話題の毎週シングルリリースの第何弾か知りませんが「DDD」という曲を聴きました。
これなんかは、J−POPの水準で言うと、かなりのレベルですね。
もともと最低限の歌唱力なら心配無用というところがあったのですが
ここまでうまくノッ歌えるとは、ちょっと見直しました。
普通ならPVでエッチ画面は必要ないレベルなんでしょうが
それでもチラチラして見せてくれるところはサービス精神旺盛というか
アンタも好きねえというか・・・

308korou:2005/12/23(金) 23:04:37
さきほどから「Mステライブ」を観ていましたが
今年のJ−POPは、地味ながらまあまあ各アーティストとも健闘したなあという印象です。
抜群の名曲はなかったけれど、聴き込むとそれなりに良さの出てくる曲は多かったと思います。

やはりコブクロの「ここにしか咲かない花」が曲としてはベストではないかと。
Mステとしては、ケツメイシの出演を取り付けたのが自慢でしょう。
私も評価します。
さすがですね。

最後にB'zが熱唱しています。
稲葉(とあえて呼び捨て。へへへ)とは(年下の)同志みたいなもんですからね。
もう何度も書きましたが、私は稲葉の高校生時代をよく知っているもんで。
サインもらっとけば良かった(笑)
でも、稲葉もエラいよ。
40になろうかというのに、まだ女の子から黄色い声援を浴びている。
今年の「Ocean」もいい曲だし。

309korou:2005/12/24(土) 18:46:08
(前フリとしての話)
かつて、ファインマン(米国の物理学者。ノーベル賞受賞者)の自伝を読んだときのこと。

妻アイリーンを、結婚後すぐに不治の病で亡くした話で、こんなくだり。
「妻を失った直後には不思議と感情が平静でいられて、自分でも妙だった。
 ・・・それから1ヶ月ほど経ったある日、
 街を一人で歩いていて、婦人服の店のウインドウに綺麗な服を見つけた。
 背格好もアイリーンにぴったりだし、色もいいし、こっそり買って彼女を喜ばせようと思った。
 ところが、突然、自分が思い違いをしていることに気付いた。
 アイリーンはもう居ないのだ。どんな綺麗な服があったって意味はないのだ。
 そう思った途端に私のなかの何かが一気に崩れていった。感情のコントロールが効かなくなった。
 私は泣いた。路上での出来事ではあったが、涙を止めることはできなかった」

ずっとドライで陽気な科学者の文章が続いていたあと
不意打ちでこんなエピソードが語られると
読んでいてマイっちゃいますね。
それまでにすっかりファインマンとアイリーンのファンになっていたので
私も涙を止めることはできませんでした。
(上記の文章は思い出しながら書いていますから正確ではないのですが)

人の死は強烈であればあるほど、すぐには受け止められず、ただ通り過ぎていくようです。
そして、何かのきっかけで、その人の死が等身大の大きさで迫ってきて
一気に実感されるのではないかと。
ファインマンの文章は、そういう人生の側面を端的に示してくれたように思います。

310korou:2005/12/24(土) 18:47:14
(本題の話)
さきほど「ミュージックフェア」で本田美奈子特集を見ました。

期待通りの歌唱力でした。
特に「1986年のマリリン」を普通の衣装で普通に歌いこなす彼女は魅力的でした。
ハイ・ファイ・セットをバックコーラスにして、日野皓正のプレイをバックに
歌詞をきちんと伝えるように歌う彼女は、デビュー1年足らずとはいえ
すでにアイドル歌手のそれではなかったことが確認できました。

そして大地真央と「私の好きなもの」(サウンド・オブ・ミュージック)をデュエットする彼女。
上手いけれど何かが足りない。
その足りないものを大地真央は持っている。
そんな感じなんですが、結局、彼女には音楽以外の人生体験が足りなかったのかも(仮説であり私見)
となると、不治の病を克服したときに
彼女は本当の偉大な歌手になれる可能性があったのかもしれないと思うと
”ファインマンの涙”が再び私を襲いました。

神はときとして冷酷です。

311大河ーウッズ。:2005/12/24(土) 18:57:48
>本田美奈子
僕も観てました。あのシオノギの番組は本田美奈子の形跡を辿った番組でしたね。

312korou:2005/12/24(土) 23:10:18
番組としてはイマイチでしたけどね。
もっといいフィルムが残ってるだろうという思いと
音楽番組に恵と杏樹の司会ではやっぱりキツいなあという感想。

313korou:2005/12/25(日) 15:16:08
>>283

ロック誕生50年の再放送の日時が分かりました。

12月31日(土)BS2 13:00〜17:30

一気にプレスリーから90年代まで放映するようです、
まずはお知らせまで。

314korou:2005/12/30(金) 22:09:14
今、2005年度のアメリカンミュージックアワードを見ています(BS2)

マライア・キャリーがいきなり登場・・・うーん、この太ったマライアは。・・
体の線がモロだしのコスチュームなんで、ますます目立ってしまい
昔のイメージが崩れるばかりです、
ホンマにこんな体型になってもようやるわ、という感じで。
歌は相変わらずで、ポップスアイドルにしては上手いと思いますし
本格的歌手としてみた場合は不満たらたらです。

315korou:2005/12/30(金) 22:24:06
ライオネル・リッチーの娘が
ソルトレーク会場のリポーターで登場(ストーンズが会場に現れるらしいです)
かなり美人です。ちょっと意外(笑)

主会場ではブルックス&ダンがプレゼンターで登場。
懐かしい名前ですね。

マッチボックス・トゥエンティのメンバーで
今年からソロで活動を始めたロブ・トーマスのステージになりました。
この名前は、ちょっとだけ知ってます。

316korou:2005/12/30(金) 22:47:33
最優秀ポップ・ロック女性アーティスト賞は激戦でした。
候補が、マライア、ケリー・クラークソン、グウェン・ステファニーですから。
結局、ステファニーが獲得しました。

最優秀ソウル、R&Bグループ賞はデスティニー・チャイルド。
ここでヒラリー・ダフのステージになりました。
これはアメリカのあややみたいなものか。
さっきまで生々しいラップのステージだったのが、突然アイドル歌手のステージに変貌。

続いて、キース・アーバンなるカントリー歌手が登場。
これはフォーク・カントリーですなあ。
ちょっと例えは古いが、ジョン・デンバーみたいな感じ。
こうしてみると、アメリカ音楽もいろいろ、人生いろいろ。

317マルコ:2005/12/30(金) 23:04:43
シンディ・ローバー達の登場で画面がなぜかモノクロに…(^_^;)

洋楽は専門外ですが、今何か受賞したシャキーラって、ルックスも歌も興味深いですね。

318マルコ:2005/12/30(金) 23:08:31
↑あ、老ー婆ーになってる。>ローパーです。

319korou:2005/12/30(金) 23:14:03
シンディ・ローパーとサラ・マクラクランが登場。
シンディは最近「ベストヒットUSA」に登場しているので
近況は把握済み(PVではパフィとも共演?しています)
サラといえば、女性主導のイベント”リリス・フェア”の提唱者でしたね。
会場は凄い盛り上がりです。

プレゼンターにセリーナ。ウイリアムス・・・?って、テニスのあのセリーナ?
腕の筋肉の盛り上がりからしてそうに違いない!
ラテン部門でシャキーラが受賞。
まあ、この人はスターのオーラを持ってますね。
ステージはシアラ(&バウワウ)になりましたが、これはR&Rチャートでもヒットした曲でした。

最優秀ポップ・ロック男性アーティスト賞の候補は
50CENT、ウイル・スミス、ロブ・トーマスでしたが、これはウイル・スミスに決定。
ヒップホップの最優秀女性アーティストは、2年連続でミッシー・エリオット。
(というか昨年初めて設けられた賞で、エリオットが初代受賞者だったのですが
 またまた受賞ということ。この分野でエリオットを脅かすスターは居るのか?)

ここでサンタナのステージ。
物凄く寿命の長い人ですね。
1971年に私が洋楽にハマった頃に、すでに日本でも人気がありました。
今回は、ロス・ロンリー・ボーイズという人たちとの共演です。

320korou:2005/12/30(金) 23:49:56
カントリー関係では、ティム・マッグロウが2部門で受賞。
彼の貫禄十分なステージも始まりました。
フェイス・ヒルの夫でもあるわけですね。
普段あまり見ないので、覚えては忘れ覚えては忘れなんですが。

ユーリズミックスがステージに登場。
こちらも「ベストヒットUSA」で近況を把握済み。
しかし、いかにもUKサウンド、これぞUK音楽という感じで
あまりよく知らないのですが、納得の音楽です。
あれれ、sweet dreamsなんて歌い始めましたが、これはさすがに聞き覚えがあります。
これも結構盛り上がったステージでした。

ここで見知らぬバンドが続々と紹介され、ステージにも登場。
うーん、さすがに最近の音楽は隅々までとなるとさっぱり分からん!

プレゼンターにバックストリートボーイズが登場。
やっと知っている名前に出会った(笑)
しかも受賞は(カントリー最優秀グループ)ブルックス&ダンで
もう5度目らしいです。

デスティニー・チャイルドがまたまた受賞(R&Bアルバム賞)
ビヨンセは会場に居なくて、私が名前を知らないメンバーの1人が受賞のコメントを出しています。

マルコさんが書き込まれていることに、さっき気付きました(^^)

321korou:2005/12/31(土) 00:00:59
ついにローリング・ストーンズが登場。
新曲「レイン・フォール・ダウン」を披露しています。
単調だけど印象的なリフレインのフレーズを持っている曲ですね。
もう、あきれるほど見事なストーンズ節ですなあ(私はこれで満足です!)

おお、次の曲は「イッツ・オンリー・ロックンロール」じゃないですか!
懐かしい。モノホンのストーンズでっせ!
と喜んでいたら、途中で映像が切れて番組終了となりました。
何じゃこりや?

>マルコさん

ローパーはさすがに年を取っていましたが
老婆ではあまりにも可哀想です(笑)

シャキーラは良いですよね。
日本でもヒット曲が出ればいいのに、と期待している私です。

322MB Da Kidd:2005/12/31(土) 02:41:16
 korouさん、いま、あることのために徹夜しているワタクシです。期限が明日なので、何とか終えたいとがんばってます。

 一度SHAKIRAのUNPLUGGEDをお聴きになってみてください。僕はスペイン語の歌を自分のMP3プレーヤーに一部入れています。まだまだ若いのに、なかなか色気があります。

323korou:2006/01/01(日) 10:16:27
>SHAKIRAのUNPLUGGED

良さそうですね。
アンプラクドだと色気のある吐息も聴こえてきそうです。

324かっぱえびせん:2006/01/01(日) 22:07:21
NHKでウィーン・フィルの演奏を聴いています。
ちょっと前に、ヨハン・シュトラウスの「美しき青きドナウ」が終わりました。
字幕でガイドが書かた事ですが、この曲は「1867年に作曲され、敗戦で気落ちしたオーストリア人の気持ちを慰めた」そうですね。
と言う事は1866年の普墺戦争の後と言う事になります。
1806年にナポレオンによって、神聖ローマ帝国(≒ドイツ)皇帝の座を奪われたハプスブルグ家ですが、この戦争でビスマルクによってドイツから追い出されてしまいます。

私は「美しき青きドナウ」が、ハプスブルグ華やかし18世紀に作曲された曲だとばかり思っていました。
しかし字幕を見て、この軽快で流麗な曲が悲哀に満ちたものに聴こえてしまいました。
私みたいな音楽素人には有り難い字幕の解説ですが、それを見て勘違いしたイメージを持ってしまう事も有るんですね。

この後ハプスブルグ帝国は一応は列強の中に踏み止まりますが、相対的な力は徐々に衰えて行き、サラエボの悲劇の後第1次大戦を経て帝国は崩壊します。

曲を聴いていて深い感慨に捉われたため、正月早々レス違いな書込みをしてしまいました。
スイマセンでした。
これに懲りず、今年も宜しくお願いします。

325MB Da Kidd:2006/01/02(月) 00:31:35
>>315-316

 ニコール・リッチーですか。彼女そんなに美人なのかな(笑)今度FOXの番組で確認してみましょう(笑)

 あの、前々から思ってたんですけど、ヒラリー・ダフにしてもリンゼイ・ローハンにしても、歌はからきしダメですねぇ。やっぱり、温室育ちの人は、厳しさが足りないな。

 やはり、マイケル・ジャクソンにしてもブリちゃんにしても、小さいときからいくら英才教育を受けているからって、父親とか母親と一緒に這い上がってきているので、売れなくて苦しい時期を体験しているからなのか、力強さがあるんですけど、この2人はぽよんですね。だから、???と思います。

>>324

 かっぱえびせんさん、なんか最初の方にある対談はいらないですね。まるで、メジャーリーグ中継の前に、単なるファンにすぎない人たちがアナウンサーまじえて座談会やってるような感じがして、非情に違和感を覚えました。何も座談会なんかしなくても、あの演奏を聴けば、一発の迫力なんだがなぁ。いまHDDで録画していますけど、座談会だけ抜いてDVDに落とそうかと考え中です。別のDVDレコーダーではぴったり録画を仕掛けているんですけどね。

 そういえばkorouさん、過去のジルヴェスター・コンサートもBS2で放送していましたね。2004-2005のにかけての分は録画しました。が、肝心の昨日の分が録画できず(汗)

326korou:2006/01/02(月) 11:51:21
>>324

かっぱえびせんさん、今年もよろしくお願いします。
味のある書き込みをまた読ませてください。

そうですね。
シュトラウスって人は名門の生まれで、一族は有名な音楽家だったと思いますが
ヨハンの場合は、完全に大衆音楽と割り切って作曲していましたから
むしろ理解するのは一番難しい音楽ではないかと
私などは思っているのです。

「美しく青きドナウ」の場合も、曲から受けるイメージというのは
日本人のそれとウィーンの人々のそれとは全然違っているんじゃないかと。

これはヘンな例えですが戦後すぐに大ヒットした歌謡曲の「青い山脈」みたいなもので
日本人なら、この曲についていろいろな思い出があり
あの哀愁を帯びたメロディが、戦後の苦しい時代を反映したものであることを直感できるし
仮に直感できない世代であったにしても
運動会などの行事で必ず耳にする旋律であったりするわけです。
でも、外国人にはそんなことは分かりっこない。
せいぜい、美しいオリエンタルな曲だという感想まででしょう。
日露戦争直後に流行したんだ、とウソを言っても信じてもらえるはずです。

327korou:2006/01/02(月) 11:52:05
これが、ベートーヴェンのような音楽だと事情が変わってきます。
クラシック音楽のちょっとしたファンなら
「エロイカ」が当初ナポレオンに捧げられたが、最終的にはそうならなかったという
エピソードは承知していますが
そんなことはある意味どうでもいいわけで
第一楽章の展開部あたりから、もう音楽の圧倒的な渦のなかに巻き込まれて
純粋な音楽の力で作品世界に没入してしまいます。
そして、それは(多分)日本人とかオーストリア人とかいう民族を超えて
人類共通の感性で感動している部分が大きいと思っています

(個人的には、この種の感動は人類全部で共通しているなんて思っていたこともありましたが
 やはり芸術理解の奥底にある宗教の力というのは否定できないし
 まだ自分の知らない部分もあるかもしれないということで
 今は”人類はこの音楽で全く同じ感動に至っている”という風には
 思わないことにしています。それにしてもシュトラウスとは違うわけです)

328korou:2006/01/02(月) 11:52:55
>>325

ニコール・リッチーが美人かどうかは、もちろん主観・好みの問題ですが(笑)
あの”ライオネル・リッチー”の娘という条件付きで述べた感想ですから、ハハハ。

えーと、これは話が混乱してよく分かんないんですが
ジルベスター・コンサートというのはベルリン・フィルがよくやっているやつですよね。
かっぱえびせんさんの書かれたのはウィーン・フィルのニュー・イヤー・コンサートなんで
全く別物なんですが、まあいいや、両方ごちゃ混ぜでレスしよう(爆)

329korou:2006/01/02(月) 11:54:13
ニュー・イヤー・コンサートのほうは
その時代を代表するマエストロが、ウィーンの人々のために彼らの最も親しめる曲を
ウィーン・フィルとともに披露するというのが一番の楽しみだったのですが
今や「その時代を代表するマエストロ」という存在が居なくなってしまいました。
もう昨年のロリン・マゼールあたりが、マエストロと呼べるギリギリの線じゃないでしょうか。

今年のヤンソンスって、かつてソ連の名指揮者に同じ名前の人が居ましたが
その人の縁戚なんでしょうかねえ。
でも、昔からの意味から言えば、どう考えてもマエストロじゃないんで
私としては食指が動きません。
(同じ魅力薄ながら「寅さん」のほうは見てしまったんですが・・・・)

ジルベスター・コンサートのほうは、何度もチェックしていまして
今やベルリンの主役であるサイモン・ラトルについては
再三このスレでご紹介済みです(当HPの表紙(What's new)で名前が出ずっぱり!)
なんと言っても、凡庸なアバドの時代から俊英ラトルの時代になって魅力倍増となりました。
ベルリン・フィルに限ってですが、今がマエストロの時代なんです。
これはオンエアの情報を得次第、全部チェックしたいと思っています。
ところで、ジルベスターって大晦日のことなんですね。
不覚にも、たった今調べて知りました。

330MB Da Kidd:2006/01/04(水) 04:20:16
>>328

> ニコール・リッチーが美人かどうかは、もちろん主観・好みの問題ですが(笑)
> あの”ライオネル・リッチー”の娘という条件付きで述べた感想ですから、ハハハ。

 わはははは。それは確かにそうかもしれない(笑)

 サイモン・ラトルというのはそんなにいまいいんですか。確かにいいなぁと思って2001年の分からずっと録画していたんですが、こういうことなら、今年逃した分が惜しいな(苦笑)近いうちに再放送やってもらえないか期待しちゃいます。

331korou:2006/01/04(水) 20:58:07
ラトルの良さは、結構分かりづらいかもしれませんね。
全体的に凄いというのではなくて
細部の表現の冴えというところに良さがある指揮者ですから。

BSフジが
この年末年始にラトル(&ベルリンフィル)来日公演の映像を流していました。
まあマスコミ嫌いでなく人間的にも練れた方ですので
NHKBSでもたびたび登場することでしょう。

332ダイスポ:2006/01/06(金) 11:57:07
今年もよろしくお願いします。
ご存知かもしれませんが、ニコール・リッチーはライオネル・リッチーの実の娘ではありません。
本当のお父さんは(も、か)ミュージシャンです。ラテンミュージックかな。けっこうハンサムな人だった印象です。

333korou:2006/01/06(金) 12:31:20
>>332
こちらこそ、魅惑たっぷりのダイスポさんの書き込みをお待ちしております。

>実の娘ではありません

なるほど、そうだったんですか。
MBさんもご存知だったんだろうか?

書き込めど 知らぬは管理人 ばかりなり

一句できました(ひねってる場合か!)

334MB Da Kidd:2006/01/07(土) 14:28:40
>>333

 実をいうと、ニコールが実の娘ではない(パリス・ヒルトンとともに出演中の番組、”シンプル・ライフ”のプロファイルの中でそう紹介されていた)という記憶はあったのですが、korouさんが書かれていたコメントを見て、あれ?ニコールって実の娘だったっけ?とカン違いしてしまった次第です(汗)

 しかし、誰の娘かということは知りませんでした。ダイスポさん経由ではじめて知ったな。

335korou:2006/01/07(土) 23:23:23
MBさん、どうも・・・

最近、Gyaoが見れるようになって(パソコン新調のおかげ)
音楽コーナーもちょくちょくチェックしています。

http://www.gyao.jp/music/

昨日はチック・コリアのライブを見ました。
相変わらずのピアノでしたが
それよりもドラムスのレニー・ホワイトのテクニックに圧倒されました。
こういうのもたまにはいいなあ。

336korou:2006/01/14(土) 11:38:29
今朝はなぜかドボルザークの「新世界」が聴きたくなり
さっそくユング君のページへ行って物色です。

定番のジョージ・セルがあったので試聴しましたが
あまりにも録音がデッドな響きで、あの第一楽章の豊かな音色が再現できていないので失望。

他にはメンゲルベルグしかない!
もう、この時点で往年のクラシックファンなら失笑・・・私も苦笑しながら再生してみたのですが
意外や意外!結構いけるんですよ、これが。

誰があのメンゲルベルグとドボルザークを連想するでしょうか?
まあ基本的なレパートリーなんで、演奏自体の可能性は否定できませんが
こんなのは、石川さゆりにジャズのスタンダードを歌わせるようなもので
聴けなくはないが別に石川さゆりで聴かなくてもいいじゃないか、ということです。

それが、例え話を続けるなら、香西かおりなんかは演歌歌手とはいえジャズもイケるくちですが
そういう感じになっちゃったわけです。
ここでのメンゲルベルグは、石川さゆりではなく香西かおりのジャズだったわけでした。
(例え話のほうがややこしいか、笑)

特に第三楽章の中間部の旋律を一息入れてたっぷりと歌わすところなど
「そうそう、このテンポでやるなら、このフレージングだぜ」と思わず拍手したくなるような
個性的かつ見事な表現でした。

337korou:2006/01/14(土) 11:39:22
メンゲルベルグという人は、指揮者の世界でのコニー・マックみたいなもので
1895年から1945年までの50年間にわたって
アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団(以下AC管)の常任指揮者を務めていました。
AC管は世界でも5本の指に入るほどの名門オーケストラですが(私は3本の指に入れています)
それほどのレベルのオーケストラでこれほど長く同一人物が常任していたことは
古今東西、彼一人だけです。
そして、これからも出現する可能性は極めて低いと思います。

(コニー・マックも、同じようにメジャーリーグの監督を半世紀にわたって務めていたわけで
 この場合も、今後同様の人物が現れる可能性は極めて低いことは、皆様ご了解いただけるはず)

私の手元には、1977年発行の「指揮者のすべて」(音楽之友社)という本があって
その時点でのありとあらゆる指揮者のプロフィール、経歴、写真などが載っているのですが
メンゲルベルグの写真だけが見当たらないのです。
「新世界」の演奏を聴いて、ふとどんな表情の指揮者だったっけと思ったのですが
すぐに出てこない・・・

・・・というわけでネット検索にかけてみたら、あっさりと出てきました。

338korou:2006/01/14(土) 11:40:10
しかも、このサイト、大変な優れものです。
ユング君ほど一般的ではないのですが、マニアにはたまらない内容ですね。
音楽以外のレトロさも伝わってくるようなサイトです。

(メンゲルベルグの項目)
http://www.sound78rpm.jp/mengelberg/index_jp.html

(Top Page)
http://www.sound78rpm.jp/index.html

339大河ーウッズ。:2006/01/14(土) 23:10:22
エルヴィスの伝説の70年代のベガスでのLIVEだと思うのですが、今やっています!!!
あぁ・・・エルヴィス!!エルヴィス!!
BS11ですね。
エルヴィスの声聴くだけで男子の魂も蕩けますな。

340大河ーウッズ。:2006/01/14(土) 23:13:17
>>339
ワイハーでした。
“愛さずにはいられない”
いぃーね。

341大河ーウッズ。:2006/01/14(土) 23:24:43
今題名見逃したけど、今かかってるの70年代エルヴィスの最高ナンバーじゃないですか!
時代がロン毛化していく中でエルヴィスはエルヴィスであり続けた・・。
まさにグレートアメリカン。
映画『グレースランド』でのカイザー・クリステル思い出すね。

342korou:2006/01/15(日) 10:38:19
エルヴィスをやっていたのは知ってましたが(ちょっとだけ見ました)
残念ながら彼の全盛期は1955年から1956年までなんですよねえ。
後は普通のエンタテイナーで、ただしオーラは抜群ということで。

すでにリアルタイムでそのオーラを体験済みの私の世代では
このハワイのライブは、見る前からその感動が薄れていくのが分かってしまうので
辛いかも・・・

信じられないような話ですが、70年代前半の日本において
(コアな人を除き)普通の洋楽ファンが最も熱狂したイベントというのは
このエルヴィスのハワイ公演でした。
(これに匹敵するのは、ディープ・パープル日本公演くらいかな)
たしか日テレがこの中継権を獲得したと思いますが
日曜夜8時の生放送ということで、その週末は学校でもこの話ばかりでした。

私は、当時まだ父親にTVのチャンネル権を握られていたので
「大河ドラマ」を見る父親を恨みつつ、仕方ないのでFMラジオで音声だけ聴きました。
翌日、話についていけない私は
同級生たちに「お前、まだチャンネルが自由にならんのか」と言われ、ダブルショック。
今思えば、その程度で父親を恨むのはバカとしか言いようがないのですが
その当時はそんなものでした。

・・・うーん、オーラうんぬんじゃなくて、この記憶が蘇るので辛いのかも(苦笑)

343korou:2006/01/15(日) 10:47:58
>今題名見逃したけど、今かかってるの70年代エルヴィスの最高ナンバーじゃないですか!

これは「バーニング・ラブ」でしょうか?
例によってこれも60年代ナンバーの焼き直しですが、確かにノリはいいし、日本でも大ヒットしました。
「ポーク・サラダ・アニー」なんかもいい曲で
こういうのは普通に歌ったらどうということないのに、エルヴィスの”演出”で聴くと曲の良さがストレートに伝わってきます。
歌唱力だけが歌手のすべてではないことは、ここでのエルヴィスを見れば一目瞭然ですね。

何だかんだと言っても「この胸のときめきを」が一番流行ったでしょうかねえ。
60年代にダスティ・スプリングフィールドで一世を風靡した曲ですが
エルヴィスのカヴァーは、オリジナル以上にヒットしました。

結局、こんな風に思い出を語っている私は
その番組を見たほうが良かったのかも(爆)

344korou:2006/01/24(火) 21:55:32
今週の「ベストヒットUSA」
最近はチャートを追うのが面倒になり、録画の上”飛ばし”視聴です。

いきなりアッシャーのライブ・・・パス(笑)
タイムマシーンではINXSが登場。
インエクセスと読むのか・・・これは今聴いてもイキのいいサウンドです。
最後にシンプリー・レッドの曲。
これはさすがに知っています。
邦題は「二人の絆」というのですか・・・しかもリバイバルのようで
ハロルド・メルヴィン&ブルー・ノーツというグループが1972年にヒットさせています。
テディ・ペンダーグラスという名前も聞き覚えがあるんですが
何で覚えているのかは分かりません。

345korou:2006/01/26(木) 12:50:41
ユング君のページは大変便利ですが
聴ける演奏が著作権の関係で古い録音のものになってしまうので
ただ単にオーケストラの音色を楽しみたいという場合は
このサイトのほうが満足できます。
ただし、会員登録(有料)しないと
15分しか聴けないので(さらに曲目を指定するまで結構時間がかかる)
長い曲は無理ですが。

http://ml.naxos.jp/default.asp

346korou:2006/01/26(木) 12:55:57
↑はジャズ・レジェンドのコーナーで
サッチモ、バード、ジャンゴ・ラインハートなどの演奏も楽しめます。
ジャズは15分以内に収まる場合が多いので
大抵は大丈夫でしょう。

347かっぱえびせん:2006/01/26(木) 19:57:31
ダイソウでウィーン・フィルの演奏する、シュトラウス父子のCDを買いました。
もちろん美しき青きドナウも入っています。
古いレコードをデジタル・リマスタリングしたものですが、音は十分以上に聴ける物です。
著作権切れ(と思われる)のせいでしょう、値段は税込み105円でした。
CD−Rに落としたのですが、私の好みのCD−Rの値段は160円です。
変な(&複雑な)気分ですね。

パソコンが苦手なので、>>345を聴くのに手こずっています。
上手くきけるのに2〜3日はかかると思います。

348korou:2006/01/26(木) 22:49:01
そうですね。
手際よく聴くには少々コツが要ります。

15分経過後かあるいは手動でログアウトした場合
ウインドウそのものが消えてしまうはずです。
そのために、あらかじめ1つ多くウインドウを開いておくとスムーズになります。

さらに、検索していると時間をとられてしまうので
1回は検索だけのために15分を費やすことをオススメします。
1日に何回ログインしても大丈夫なので、まずカタログ番号を控えておくと便利です。
再度ログインして、左上の”カタログ番号で検索”欄に番号を放り込むと
一気に目指す曲のウインドウが開きます。

というか、本当はそこまでして聴くほどの演奏ではないんですが
まあ無料で10分以上高音質の音で聴けるということでよしとしましょう。

以下私のメモです。
左の数字がカタログ番号、右が曲目です。
ご参考まで。

8.553229 ドボルザーク「新世界」
8.559007  グローフェ「大峡谷」
8.555776  ホルスト「惑星」
8.556673  ラヴェル「ボレロ」
8.556657  ワーグナー「ニュルンベルグのマイスタージンガー」前奏曲、「タンホイザー」序曲
8.553999  ギター名曲集(アストゥーリアス、マジョルカ、アルハンブラ、粉屋の踊りなど)

349かっぱえびせん:2006/02/01(水) 08:43:38
マライア・キャリーのCDを聴いた後、ダイアナ・ロスを聴きました。
どちらもビルボード1位の常連です。
流石にマライアの音域の広さや声量は圧倒的ですね。
それに比べてダイアナは、ある意味、歌唱力に乏しいなという印象を持ちました。
しかしダイアナには歌唱力だけでない何かが有りますね。
彼女の声には味や艶が有りますね。(抽象的でスイマセン)
彼女の歌が私のイマジネーションを刺激して、ドラマ的なシーンがくっきりと浮かんで来たんです。
歌詞に乗って私の心の中にしみじみと入って来た彼女の歌に、私は感情移入をしてしまいました。
バック・コーラスとの掛け合いや、歌の中のセリフも聴き応えが有りますね。

今回聴いたダイアナのCDは、「All the Great Love Songs」でした。
ソロになってからの曲ばかりで、ビルボードNo1の曲も入っていますが、たいていはビルボード50位以下とか、シングル化されていない曲ばかりです。

※korouさんやMDさんほど音楽に詳しくないので、ちょっと書込みをするのをためらいました。

350大河ーウッズ。:2006/02/01(水) 08:51:28
マライア・キャリーのこぼれそうなボインも凄いですね。

351korou:2006/02/01(水) 12:57:44
>>349
ダイアナ・ロスは、シュープリームスのデビューのときには
歌唱力においては一番ダメだという烙印を押されています。
しかし、他の2人がリードボーカルをとった曲はさっぱり売れず
ダメモトでダイアナをメインに据えたところ
突然の大ヒットになったのでした。

当時のヒット曲を今聴くと
音程はたしかにズレ気味なのですが
ヒットした強みで、それもダイアナの魅力として聴こえてくるから不思議です。
ただ、以上の経緯が他の2人のプライドを傷つけ、シュープリームス解散の原因にもなっています。

かっぱえびせんさんが聴かれたCDは
ソロ時代ということで70年代以降のダイアナですね。
この頃は「ビリー・ホリデイ物語」の主演をこなしていて
あの音痴ダイアナがよくぞここまでと驚嘆させた歌唱力を見せていました。
今だったらメカの威力で少々の音程のズレは補正できますが
この頃はまだ無理だったので、これぞ本人の努力の賜物という他ありません。

彼女は80年代音楽の先駆者であり、もっと脚光を浴びてもいいのですが
何せその華やかなイメージ、性格、ジャクソン一家との交流が強調されすぎて
音楽的な評価は二の次といった感があります。

352korou:2006/02/01(水) 12:58:19
一方、マライア・キャリーですが
こちらは天賦の才能に関してはダイアナなど問題外で
ホイットニー・ヒューストンと比較してもよいくらいです。
プレスリー以降の音楽シーンで
カリスマ的な魅力も備えつつ、歌唱力も抜群という歌姫を挙げよ、ということになると
ほとんどの人がこの2人を挙げることになるのではないかと思います。
しかし、ホイットニー同様、才能を100%開花させることなく
中途半端な大歌手ということで終わりそうです。

麻薬漬けのホイットニーほどではないにせよ
彼女の気ままな性格は、歌手としての成長を妨げています。
何が決定的に悪かったのか、私には分かりませんが
この程度の歌手ではないはずです。


しかしながら、努力もしたダイアナと、天真爛漫に特に努力も見られないマライアではあるのですが
実際に聴いてみると、マライアのほうが聴き応えがあるのですから、困ったものです(^^)
音楽における「才能」という要素の大きさを思わずには居られません。
かっぱえびせんさんのように聴き込めるようになると
また話は違ってくるのですが。

>>350
あのボインは大きすぎます(笑)
あそこまで太るとギャグではないかと思ってしまう私。

353MB Da Kidd:2006/02/01(水) 13:53:39
 いや、マライアの胸は、ロボだということで、僕のアメリカ人のガールフレンドが怒っていましたが(汗)

>>349

 マライアの歌は、感情移入しにくいでしょうね。うまい、というのはときとして、そういうことになったりするものですから。

 やっぱり、うまい、ヘタ、というのは別として、同年代じゃなきゃ思い入れられない、というものもあると思います。たとえば僕にとっては、ちょっと年上のブロンディなんてひとはあまり何も思わないのですが、同い年のデビー・ギブソンの16歳のときの歌声はグッときたりするし。いまの10-20代だったらそれがブリちゃんであり、あぎれらちゃんなんでしょうしね。

354MB Da Kidd:2006/02/01(水) 14:00:50
 でもやっぱ、じーんとくるのは、年代関係関係なく、ジャニス・ジョプリンであり、サラ・ヴォーンなんだよなぁ...

 ホイットニーやマライアは、確かにうまいんですが、うまい、So What???という感じがあるんですよね。あまり心にずしーんと響いてこない。

 日本人では、越路吹雪ですかね。彼女が最初に目指したエディット・ピアフの歌声も確かにいいんですが、味では越路吹雪の方が上だな。

355korou:2006/02/01(水) 20:36:19
>>353-354
MBさんの感性が、ロック音楽に根ざしていることがよくわかる人選ですね。
ジャニス・ジョプリンは私には強烈すぎて、気軽に聴けない歌手です。
サラ・ヴォーンは上手さには同意しますが、さらにアレサ・フランクリンを推したいところです。
でも、J−POPも聴くというレベルで言えば、高級すぎて疲れるのも事実かも。
まあ、声楽よりも器楽に傾く嗜好の私としては、マライアあたりでちょうどいいのかもしれません。

日本人の歌というのは、最近つくづく思うのですが
音楽よりもその音楽にまつわる思い出を楽しむ、という要素が強いですね。
昭和40年代前半の歌謡曲が音楽的に素晴らしいといっても
やはり限界があって、誰しも同意できるレベルではないことも確かです。

その点で越路吹雪あたりは例外に属するわけで
世代を超えてファンが居たりするのですが
私などは何の思い入れもないので、全然関心がなかったりします。

356korou:2006/02/01(水) 20:37:08
とりあえず、名前を並べてみますと
美空ひばり、春日八郎、都はるみ、北島三郎、森進一。
この5人はピーク時期が長く、かつハズレも少ないです。
ただし今の時点で現役といえるのは森さんだけ。
ピーク時期は短いのですが、舟木一夫も忘れがたい歌手です。

同じベテランでも、かつての三波春夫、村田英雄あたりは歌としてのリズムがなくて
春日さんとかとはレベルが違うように思います
(浪曲の延長として聴くぶんには申し分ないですが、音楽としてはちょっと・・・)
藤山一郎も上手いのですが、それは声楽家としてのそれで歌謡曲としてはどうかな、というところ。

ポップス系となると、灰田勝彦の軽やかさはどうしても取り上げざるを得ないでしょう。
淡谷のり子は藤山一郎と同じで、歌謡曲独特の俗っぽさに欠けます。
そして、私のイチオシの水原弘。
昨年の年末に、昔の紅白を引っ張り出して聴いてみたのですが
最近の歌手とは上手さのランクが違います。
布施明は文句なしに上手いのですが、声質が重くて「軽み」が出ないのが難点。
ザ・ピーナッツは女性ポップス系の元祖として、絶対注目でしょう。
今までに音程を外したのを一度も見たことがありません。

あと八神純子もピーナッツ直系の歌手で、ピーナッツに負けない歌唱力でした。
ニュー・ミュージック系では、山本潤子様(赤い鳥など)が抜群の存在感なんですが
もはや潤子様を客観的に評価できない私としては、万人向けなのかどうかも分からず・・・

357korou:2006/02/01(水) 20:38:19
歌謡曲ポップス系では、ちあきなおみの巧さは驚異的です。
これぞ歌謡曲という趣きで、イメージは違いますが、由紀さおりの巧さも歌謡曲の典型。
アイドル系ですが、岩崎宏美も年々巧さが熟してきています。
その点では本田美奈子もそうでしたが、こちらは声量がテレビサイズを超えてきていたので
テレビオンリーの私としては評価し難い面はあります。

あと、誰か居たかなあ・・・

ミーシャは悪くはないんですが、ニュアンスに乏しいように思います。
宇多田ヒカルは、昔のビデオとか見ると面白い歌い方なんですが、最近はド下手に思えます。
一青窈は今一番好きな歌手ですが、これも万人向けとは言いがたい。
中島美嘉は最近声が出にくくなっていて、数年前よりは評価落ちというところ。

何か女性歌手ばかりになってきましたね(^^)

平井堅は「楽園」の頃はブラックな味が出せる貴重な歌手だったのに
「古時計」で一気にお手軽な歌手になってしまいました(下手じゃないし安心はできるのですが)
尾崎豊については、語れるほど聴いてはいないんですが
珍しく「夜ヒット」に出演したときに歌った「太陽の破片」とかいう歌は物凄かったです。
あんな歌唱がコンスタントにできるなら、日本ポップス史上最高の歌手といってもいいですが
何せ本当の姿を知らないので評価しようがありません。
まあ、この「太陽の破片」、坂本九の事故死直後に森進一が歌った「見上げてごらん夜の星を」、
そして布施明が大塚博堂の歌をカバーして歌った「めぐり逢い紡いで」
いずれも「夜ヒット」なんですが、この3つのライブが
私のなかでは最高の位置を占めています。

まあ、全部一気に書き上げるのはムリなことなんで、洩れも多いのですが、このへんで。

358MB Da Kidd:2006/02/01(水) 21:40:49
 話がおもしろくなってきたので、味とうまさという方向でもうすこし話をしてみましょう。

 たとえばアメリカにはニール・ヤングとかトム・ペティなどという歌手がいますが、彼らはお世辞にも決して、うまいとはいえない歌手です。それは、ブルース・スプリングスティーンにしてもそうですけどね。

 だが、あちらではウケている。それは、彼らが個性的だからだというんですね。確かにそれは、そうです。

 アレサは、安定して聴ける歌手です。だからそういう意味では好きで、この点でマライアとかホイットニーとの共通点を感じるんですが、自分の感情の振幅を感じたいときには彼女たちの歌は聴かないですね。彼女たちの歌を聴くのは、自分が落ち着いて読書をするときとか、書き物とかをしているときです。

359MB Da Kidd:2006/02/01(水) 21:47:28
 アレサのようなソウル系の歌手を聴くとき、やはり、そこはかとないノスタルジーを感じたりします。ただ彼女たちは、ブラックが世の中の華になってきた時代の人、という感じがするんですよね。その点、それ以前の歌手の歌を聴いてると、確かに苦しいです。強烈なところがあって、どうしても感情的に、ジョシュ・ギブソンのメジャーにいけなかったことに対する無念の死や、ルーブ・フォスターの死ぬ直前の、ワールドシリーズで自分が投げているという幻想とかのことを思い浮かべてしまう。黒人が不遇だった時代のことが、どうしても思い出されてしまいます。

 ジャニスの歌は、当時の体制派に対する自由を求める若者の怒りと想いがあります。そして、10年前のラップとか、いまのエミネムの歌には、鬱屈している”豊かさの中の苦しみ”を求める若者の姿が出ている。ここに時代を感じてしまうので、僕はこういうのを聴くと、思わずハッとしちゃったりします。

360MB Da Kidd:2006/02/01(水) 21:49:25
> いまのエミネムの歌には、鬱屈している”豊かさの中の苦しみ”を求める若者の姿が出ている。

 ”豊かさの中の苦しみ”を求めるのではなく、これを表現しようともがいている、でしたね。わけのわからん文章になってしまってすみません(汗)

361korou:2006/02/02(木) 22:31:01
黒人音楽については、昔と今では随分違っていたでしょうね。
サッチモのような偉大なプレイヤーでさえ
実態は白人に仕える道化師の役回りでしたし
デューク・エリントンにしても、昔から人気があったと錯覚しそうですが
実際は客が入らないことで有名で(原因は明らかに人種差別)
1950年代半ばからやっと人気が出始めたくらいです。
レイ・チャールズが媚びたサウンドで迎合したといわれるのも
時代背景からみて無理からぬ話だろうと思います。

アレサ・フランクリンは1960年代に最初のピークがありますから
”ブラックが世の中の華になってきた時代の人”とは言い切れないかも。
ただし、その頃から、やたら他人の歌をカヴァーする妙なクセはありましたが。

ブルース・スプリングスティーンの歌を聴くと
あまりにも雑多なものが詰め込まれていて
しかも、それらが一度に噴出してくるので
私としては辟易とするばかりです。
彼はシンプルなようでシンプルでないと思います。

エミネムを語る資格は私にはないですね。
他のアーティストと区別できていないので。

362korou:2006/02/02(木) 22:31:52
ロック感性から離れれば、少し語れるかも。
70年代で「味とうまさ」という点で注目すれば
当たり前すぎてナンですがカレン・カーペンターがダントツの印象です。
あれほど印象的な声質にはなかなか出会えません。

ビルボードのチャートとは別に日本独自の人気を誇ったのがジャニス・イアンという人。
強いて言えばカントリー畑ということになりそうですが
ほとんど日本のフォークの湿っぽさと同質なものを感じました。

前の形式の掲示板で話題になったナンシー・ウイルソンもこの頃人気を博しました。
この方は「味とうまさ」というより、本当に上手い人でしたけど。

ディオンヌ・ワーウィックなどは、70年代にビルボードNo.1を取っていますが
実際は60年代の活躍のほうが目ざましい人でした。
かつては名歌手だと思っていたのですが、今聴くとそれほどでもない。
ポップス歌手として「味とうまさ」があるのは認めざるを得ないんですが。

・・とか書いていながら、実は今日「オールディーズ・ベストコレクション」という
よく書店で平積みされているCD付きマガジンを
初回廉価版だけ買っていまして
それを聴きながらこの文章を書いているのですが
ブレンダ・リー、上手いなあ!
「サンフランシスコの思い出」という、トニー・ベネットも得意としている曲ですが
ブレンダの歌唱力もさすがです。

長いだけでまとまりのないレスになってしまいました。

363大河ーウッズ。:2006/02/02(木) 23:52:08
黒人音楽というと職場通勤前にスタバに入るのですが、そこではいきなり朝からマーヴィン・ゲイの“ゲット・イット・オン”がのっけからかかってるし、スティービー・ワンダーとか今日なんかオーティス・レディングの“Try Little a Tenderness”なんかがかかってソウルしてます。

黒人音楽というとブルースもあり、なんですがやっぱジョン・コルトレーンにソニー・ロリンズでしょ。
ハーヴィー・ハンコックのV.S.O.Pカルテットも良いね。

364かっぱえびせん:2006/02/03(金) 07:32:47
>>362
MBさんの書込みに刺激されてカーラ・ボノフ絡みでジャニス・イアンの名を挙げようと思っていたら、
korouさんに先を越されちゃいました。(夜は目を疲れささないようにしています)
明日休みなので、ジャニス(イアン)とカーラについて短く書込みします。

※ジャニス・イアンの湿っぽさにういては、korouさんにほぼ賛成です。

365korou:2006/02/03(金) 20:36:11
>>363
サッチモやエリントンを挙げたので
コルトレーン、ロリンズが抜けるのはどうしたことか、ということですね(笑)
まあ、黒人音楽から黒人ボーカルに話をつなぎたかっただけなんで
結果的には中途半端な引用でした。スマソ

>>364
ジャニス・イアンは湿っぽいんですが
他にそんなサウンドは見当たらなかったので新鮮だったことも事実です。
結構聴き込みました。

366かっぱえびせん:2006/02/03(金) 21:53:20
演歌や日本のフォークは湿っぽいうえに、日常的過ぎて私は苦手です。
と言って余りにもカラッとしたサウンドや詩も、日本人としては潜在的な部分で受け付けない物を私は感じます。
その点、ジャニスは湿っぽいんですが、他人とは―味違う彼女の感受性のおかげで、“日常的”には陥っていない所が良いですね。
私もジャニスを聴き込みました。
「愛の回想録」中の「17歳の頃」の歌詞に出てくる女の子は、“醜いアヒルのままで終わる可能性も高いが、ひょっとすると大化けするかもしれない素質を持っている”と訳の判らない事を考えたものです。
次の作品「愛の余韻」でジャニスは、前作のセンチメンタルさを乗り越え大人の女性の余裕を持って来た様に私には感じられました。
“醜いアヒルの子”から“大化け”の過程を辿っているというか・・・。

サウンド面でも彼女は素晴らしいですね。
ボサノバに乗った「踊りたいのに」、タイトルは忘れましたがジャジーなピアノの弾き語り曲などで、センチメンタルなだけでない魅力を見せて(聴かせて?)くれましたね。

カーラについても触れたいし、ジャニスについても書き足りないのですが、目(を酷使しない事)の関係から今日はここまでとします。
明日も短く登場します。

※「17歳の頃」とほぼ同時期に、「ダンシング・クゥイーン」が大ヒットしましたが、同じ17歳でも全然違うな!と、これまた訳の判らん事を考えた記憶が有ります。

367korou:2006/02/06(月) 22:38:28
「ダンシング・クイーン」の歌詞確認。
洋楽の歌詞はここが豊富ですね。

http://lyrics.astraweb.com/

で「ダンシング・クイーン」はこれ。
http://display.lyrics.astraweb.com:2000/display.cgi?abba..abba_live..dancing_queen

っつうか、普通に歌詞を思い出せば
”セブンティーン”って叫んでましたね。
なるほど、ジャニスと比較するとは面白い!

「ダンシング・クイーン」は、イギリスなどでは無敵の人気を誇っていたアバとはいえ
米国ビルボードでは、これだけが全米第1位を記録しただけ、という皮肉な結果となった曲です。
また、この曲は1週だけ第1位で、その後も延々と1週間だけ1位という短命ヒットが6曲も続きます。
やっとS・ワンダーが「愛するデューク」で3週連続第1位をキープしたと思ったら
またまたその次から連続して7曲が1週だけ第1位という短命ヒットのオンパレードで
チャートマニアには、入力の手間がかかって仕方がない(笑)時代というわけでした。

カーラ・ボノフの音源も発見(30秒だけですが)
http://www.tsutaya.co.jp/item/music/view_m.zhtml?pdid=20105029

声質は分かりましたが、30秒ではいかんともし難いので
私のカーラ・ボノフ捜索の旅はまだまだ続きます(自力で発見する予定ですのでご心配なく)

368かっぱえびせん:2006/02/07(火) 14:24:31
カーラ・ボノフについて、饒舌にならないよう、短く書きます。

彼女の音質と同様、彼女の曲も繊細なものが多くウエットです。
しかし日本のフォーク的な湿っぽさでなく、どこかに乾いた所が有ります。
「風土のせいかな、L.A.の歌手は違うな」と、私は無責任に分析したりしています。

はっきり言って、彼女の歌唱力も楽器のテクもいまいちです。
彼女のピアノソロやギターがメインの曲などは、素人とそんなに変わらないレベルです。
しかし彼女の清楚な声や素朴で繊細な味わいに、私は魅力を感じました。

「歌唱力→テイスト→個人的好み」と、話しが流れた(流した)ようです。
スイマセン。

※彼女の曲が聴ける彼女自身のホーム・ページや、彼女のパーソナリティ・アルバムなどを解説したサイトがありますが、
 URLの引っ張り方を忘れました。(去年教えてもらったのに)
 もう一度教えていただけたら幸いです。

>>368
アバの曲では、「ダンシング・クイーン」より「I do,I do,I do(何回続くか忘れた)が好きでした。
ビリー・ボーン楽団的雰囲気がと3連のリズムが良かったです。

369korou:2006/02/07(火) 19:02:54
>URLの引っ張り方

前回どんなことを書いたのか忘れましたが、念のためもう一度
(前提:ブラウザはIE6.0。かっぱえびせんさんはOKです)

①紹介したいサイトをブラウザで出す。
②その状態でキーボード上方の”F6”キーを押す(アドレス欄が反転。普通は青地に白ヌキ文字)
③その状態で、キーボード下方の”Ctrl”キーを押しながら、1回だけ”C”キーを押す
 (これでアドレスが記憶されました。コピペのコピです)
④掲示板に書き込む際に使用しているソフト(メモ帳などが適当。私はEmEditorというのを使っていますが)
 に戻って、”Ctrl”キーを押しながら、1回だけ”V”キーを押す。
 アドレスがぞろぞろっと出てきたら大成功!
 (コピペのペですね)

”Ctrl”キーを押しながら、特定のアルファベットを1回だけ押すやり方は他にもありますが
以上の「C」(コピー)、「V」(貼り付け)は使用頻度が高く、重宝します。
あと「F」(検索)などもあります(ウッズ。さんとこの「しりとり」では必須かも(笑))

なお、このライブドア掲示板では、特に細工をしなくても
文中に”http://”で始まる箇所があれば
ひとりでにリンクを貼ってくれることになっています(ホリエモン、ありがとう・・・なんちって)

370かっぱえびせん:2006/02/07(火) 20:02:41
>>369

http://www.karlabonoff.com/

http://www02.so-net.ne.jp/~m-sasaki/kbonoff.html

ご指導、有難うございました。
上手くいっていたら、パチパチをして下さい。
上記のURLのカーラの曲はスタディオ盤でないので、音がいまいちです。
しかもカントリーっぽい曲がほとんどで、私はやや不満です。
この中で一番カーラらしいのは(世間のイメージ)は、一番下の「If He's Evere」です。
(不必要な注釈スイマセン)

371korou:2006/02/07(火) 20:51:13
パチパチ・・・のつもりだったんですが・・・どこか分かりません(泣)
スンマセン、カーラボノフのHP(上の方)のどのコーナーなんでしょうか?

372かっぱえびせん:2006/02/07(火) 21:16:48
SOUNDSのところです。
宜しくお願いします。(私が言うのも変なんですが)

373korou:2006/02/08(水) 08:30:09
了解しました。
職場じゃ聴けないので、今夜じっくり聴いてみます。

374korou:2006/02/08(水) 19:15:06
パチパチ!!!
日本のサイトだとこんなのは考えられないですね。
1曲まるごと聴けて大変便利です。

Please Be The One のギター・ソロは味がありますね。
What the Gypsy Said も素朴な味わいのあるボーカルで聴きごたえがありました。
音質が悪いのは Let It Be Me だけで、あとはいい音でしたよ。
全曲ダウンロードしました。
たびたび聴こうと思います。
良いサイトを紹介下さり、ありがとうございました。

375かっぱえびせん:2006/02/08(水) 21:40:31
御試聴、有難うございました。(なんで俺が礼を言ってるんや?)

>Please Be The One のギターは味が有りますね。
この曲のアレンジはレコードのより、こちらの方が好きです。
このサイトでは、私の一番のお気に入りです。

>音質が悪いのは Let's It Be Me だけ
この曲はカーラと J.D.Souther のデュエットなので、期待して(ここでは)最初に聴きました。
それだけに(この曲の)音質の悪さにがっかりしました。

376大河ーウッズ。:2006/02/09(木) 13:13:15
LAステイブルセンターでのグラミー賞中継が昼、インターFMかJ-WAVEでやってました。
作曲賞はU2だそうです。ブルースス・プリングスティーンのLIVEも聴けました。
そういうところはさすがFM。

377korou:2006/02/09(木) 19:12:58
U2は最優秀アルバム賞も獲得していますね。

グラミー賞はWOWOWが独占中継しているので
契約していないと全然見れないのが残念です。
まあ、最近の洋楽はもうどうでもいいんですけど・・・・

378大河ーウッズ。:2006/02/14(火) 01:26:17
数年前、NHK−BSで70年代の「ソウルトレイン」とか「ロック番組」(題名忘れた)とか面白いの放送してたんですけどねぇ。
マービン・ゲイとスモーキー・ロビンソンのバスケOneonOneは面白かったです。
(朝スタバで必ずマービン・ゲイを聴く私)
スモーキー・ロビンソン&ミラクルズなんてオススメです。
♪Going to a Go Go nana nana nana ♪

379大河ーウッズ。:2006/02/14(火) 01:27:50
>スモーキー・ロビンソン&ミラクルズ

60年代のが最高でしてアルバムを録音したテープ持ってたのですが、今度改めてCD買おう。

380korou:2006/02/14(火) 12:58:53
>スモーキー・ロビンソン&ミラクルズ

私には、70年代最後期から80年代当初にかけて完全な洋楽鑑賞空白期がありまして
そこからMTV、「ベストヒットUSA」という世界へ再突入できたのは
この人(スモーキー・ロビンソン)のおかげです。
モータウン系音楽というのを、そのときはじめてビジュアルに見たので
非常に新鮮でした。
そのときは、もうビリー・ジョエルくらいしか聴いてなかったし。

381korou:2006/02/26(日) 22:17:32
さっき知ったばかりなんで、もう少しリサーチしたいところですが
とりあえずリンクします。
ヴィンテージ楽器愛好家にはヒドい話のように思えます。

https://www.jspa.gr.jp/pse/index.cgi

382MB Da Kidd:2006/02/27(月) 01:53:14
>>381

 korouさん、こういう機材にこだわるプロのミュージシャン、あるいはプロデューサーのみなさんにとっては死活問題ですよね。

383korou:2006/02/27(月) 12:49:23
リサーチしているうちに、ますますワケが分からなくなってきました(苦笑)
突然というより、数年前から分かっていた話のようにも思えますが
やはり坂本龍一氏などが署名に立ち上がるということについては
何か事情があるんでしょうか。
今日読んでみたサイトをリンクしておきます。

http://www.gsr.jp/irs_sbiz/special/pse.htm

パソコンとACアダプター、さらにTV機能の関係についての箇所などを読むと
ややこしい限りです。
分かりにくい内容で商取引を規制するのは、最も愚かしい経済行政だと思うんですが
きちんとやろうとし過ぎるあまり、こんなことになるんでしょうねえ。
まっ、署名運動の動きがどこまで官僚を動かすことができるか、しばらく見ものです。
(ヴィンテージには縁のない部外者としての感想でした)

384korou:2006/02/27(月) 13:01:15
音楽との関係でいえば、このブログの文章が一番分かりやすいかな?

http://blog.oricon.co.jp/ito-satoru/archive/277

386korou:2006/03/05(日) 22:55:00
録りだめしていた「ベストヒットUSA」を一気に見ました。
やっぱり、マイケル・ボルトンなんかの昔のフィルムがいいですね。
あと、M・ジャクソンの「ビリー・ジーン」も久々に聴いてみると、なかなかよろしい。
今かかっているのはリサリサ&カルトジャムとかいう人(グループ?)の80年代ヒットですが
多少リズムが単調ながら、そこそこ躍動感があります。

2006年のヒットチャートはつまらないです。
今イギリスであの話題のグループ(何ていったっけ?)は全米進出しないんでしょうか。
あのテのサウンドなら聴けるんだけどなあ。
今日再放送のあったNBAオールスターでは
デスティニー・チャイルドの米国国歌斉唱が非常に良かったんですが
これがビヨンセのソロで新曲となると
いくらR&Rチャートで第1位でも、打ち込みのリズム一辺倒で全然面白くなく、がっかり

387大河ーウッズ。:2006/03/06(月) 02:06:54
今ビリー・ジョエル特集をTBSがやっています。
ビリー・ジョエルってビートルズ後のポール以上にPOPが完成された印象を受けます。
NY版マッカートニーって感じ。凄いアカ抜けて洗練されたPOPですね。

388大河ーウッズ。:2006/03/06(月) 02:14:02
>>387
『ムーヴィン・アウト』というミュージカルの宣伝でした。

389korou:2006/03/06(月) 19:49:53
>>387-388
ビリー・ジョエルにはNYの匂いを感じますね。
(とか言いながら、NYへ行ったことがないので矛盾していますが)

都会の孤独感、優しさ、洗練されたスタイル・・・等々。
表現を間違えると、聞くに耐えない感傷的で人工的なサウンドになりそうですが
ビリーはその点で安心して聴けます。

390かっぱえびせん:2006/03/25(土) 00:25:04
(実際の投稿日): 2006/03/24(金) 20:31:20

インターネットで注文していたCDが届き、今、聴いています。
要チェックなんてレベルじゃないです。
(私の音楽センスや語彙力では、このCDの素晴らしさを表せません)

http://www.kishijazz.com/

(別スレに投稿されたので、管理者のほうで音楽スレに移動しました)

391korou:2006/03/25(土) 15:02:28
>>390
岸ミツアキという人ですか。
全然知らなかったのですが、結構活躍していますね。
藤岡琢也の人脈なのか、渡鬼メンバーとの交流もあるようで。

演奏については、大人の音楽ですね。
100%ジャズとは言い難いですが
でもジャンルはジャズとしかいいようがないスイング系ピアニストというところ。

そういえば、わが業界では(親方さんところもそうですが)恒例の3月末の人事があって
今回の職場で親しくなったジャズ・ファンの人が異動になりました。
昨年の旧職場でのNBAファンの知人といい
滅多にないコアな話のできる知り合いとすぐ離れ離れになってしまうのが残念です。
(かといって、私の身辺にコアなMLBファンの公務員をよこせ、とも言えないし<爆>)

その方も、日本人ジャズピアニストをオススメしてくれましたが
こちらは超有名で「報道ステーション」のオープニングの音楽も担当しています。
公式HPよりも、こちらのほうが試聴ができて便利でしょう。

http://www.toshiba-emi.co.jp/matsunaga/discography/index_j.htm

392korou:2006/04/02(日) 10:18:58
朝からJ−POP満開。
いつも日曜の朝は、CATVのJ−POPが中心の我が家ですが
今朝は、いきものがかり「SAKURA」、伊藤由奈「Faith」と
なかなかのクオリティでした。
目覚めはFMで聴いた中島美嘉「桜色舞うころ」だったし
うーん、選曲次第ではJ−POPが今一番しっくり来ます。
何といってもメロディが生きていますから。
「Faith」の微妙な和音の動きの上に奏でられるメロディの繊細などは
もういくら今の洋楽をかき回しても出てこない美しさだと思っています。

393かぱえびせん:2006/06/06(火) 21:35:23
今日、旅行から帰りました。
カナダです。
ヴァンクーヴァー郊外のクラシック専門店に行ったら、バーゲンセールをやっていました。
それでアシュケナージュのモーツアルトP協全曲集と、バレンボイムのモーツアルト交響曲集(コンプリートではないが40番、41番が入っている)を買いました。
どちらも驚くような(信じられない)安さでした。

バレンボイムのモーツアルトP協全曲集から、20〜27番をMDに落としてきました。

詳しくは後日書込みします(モーツアルトを詳しく述べる力は無いんですが)。

394かぱえびせん:2006/06/07(水) 16:02:56
>>393
私の感想を書いても安物のライナーツにしかならないんで、このCDを買ったりMDに落とした前後の話を書きます。
私がカナダによく行くのは、姉がカナダの大学で教えている(教授でなく平の講師)ためなんです。
今年、姉はヨーロッパに行ったんですが、ライプチヒ(ORドレスデン?)でバレンボイムのモーツアルトP協コンプリートを買っていました。
早速それを聴かせてもらったのですが、これが巨匠なんだと思わせる演奏でした。
流麗だがダイナミズムも有り、魂を揺さぶるものが有りますね。
ソゥルフルと言うのはこう言うものを言うんだと実感しました。(安物のライナーノーツしちゃいました)
私は20番が一番好きなんですが、その中で一番人気の無い言われる第3楽章も素晴らしい出来栄えで、第3楽章の認識を大きく変えました。

395かぱえびせん:2006/06/07(水) 16:16:46
>>393
ヴァンクーヴァーの郊外に、マジック・フルートというクラシック専門店が有ります。
バレンボイムのP協を聴いた私は、熱にうなされたようにそこに飛んで行きました。
ちょうどバーゲンをやっていたのですが、アシュケナージュのP協全集を見つけました。
なんと10枚で35ドル(1加$=101円・今日現在)です。
ダイソーの易いCDとは違い、デッカのものです。
えびせん「中身は全部アシュケナージュなんですか?」
店員さん「ちょっと見せて、うん、全部そうや!」
えびせん「なんでこないに安いん?」
店員さん「今バーゲンで在庫は売り切りにしたいからや。特にデッカは安くしとるで。」
これを買うことに決めましたが、電話番号を聴かれたので姉の家のを言ったら、少し安くなっていました。

396かぱえびせん:2006/06/07(水) 16:39:17
>>393
バレンボイムより落ちるかな?と思って聴いたアシュケナージュですが、これも素晴らしい出来です。
バレンボイムより少し弾き方が堅いかなとも思いましたが、体調の良い日ならこちらの方が私にはシックリ来そうな感じです。
そんな訳でアシュケナージュも良かったんですが、私はもう少しバレンボイムを聴きたくなり、数日後マジック・フルートにまた行きました。
有りました!有りました!バレンボイムの41番、40番を含むモーツアルト交響曲2枚組みが、16ドルなんです。

姉はマジック・フルートの会員でなかったみたいなのですが、交響曲を買うとき私はまた電話番号を訊かれたので、キョトンとしました。
店長さん「あんたうちのシステム知らんのかな?」
えびせん「知らないんです。」
店長さん「電話番号を言ったら会員価格になって、安くなるんですよ。」
えびせん「名前や住所を書かなくてもええんかいな?」
店長さん「あんたが前に電話番号言ったから、それで会員になってるんや。」
後で考えました。
北米では引越しをしょっちゅしますが、電話番号はめったに変えません。
それで電話番号が判ったら、その客についての購入データが貯まって行くんでしょうね。
えびせん「私は日本から来たんやけど、この店は良いCDがそろっていますね。」
店員さん「日本はもっと凄いのが有るんでしょう。」
えびせん「ここの方が凄いわ!!!」
店長さん・店員さん「そうか。それは良かった。ハッハッハ!」
クラシック素人の私は少し構えていたのですが、お店の人に通の持つスノブが感じられずホッとしました。

※バレンボイムを聴いて、巨匠と達人・名人の差を実感しました。
 バレンボイムは色々と物議をかます事も多いようですが、ウィキペディアなどで調べてみたいと思います。

397かぱえびせん:2006/06/07(水) 16:47:59
>>393
すっかりクラシックづいた私は、姉のところからバッハの(二つの)ヴァイオリン協奏曲も借りて帰りました。
スタンとジュッカマンの演奏ですが、これも凄いですね(これしかヴォキャが無い)。
ON砲とかMMキャノン、或いはコーファックス・ドライスデールの競演みたいな豪華さですね。

※20代の時に聴いたバッハのV協が、私のクラシックへの関心のきっかけになりました。

398korou:2006/06/07(水) 21:13:56
おおっ、怒涛の書き込みですね。
カナダへ行かれていたのですか?しかもクラシック音楽のおみやげつきで・・・いいですねえ。

バレンボイムは
(彼の年齢から考えると奇跡ですが)フルトヴェングラーの最晩年に間に合い
その演奏を聴いてもらっています。
今Wikipediaの項目を確認したのですが、随分詳しい記述でした。
初期のレコーディングでの共演者がクレンペラー、バルビローリとは、恐れ入谷の鬼子母神。
いずれも第一次世界大戦直後に名声を博した大指揮者です。
もはやバレンボイム自体が伝説の人かもしれません。
でもまだ63歳なんですね。

アシュケナージのことは最近blogで書きましたが
いわゆるスタンダードな演奏で、天才肌のバレンボイムとは好対照です。

そして、2人ともユダヤ問題に深くかかわっているのですが
私ごときがコメントできる話題ではありません。

アイザック・スターンは、1970年代に米国で最も名声を博したヴァイオリニストで
ミュージカル映画「屋根の上のバイオリン弾き」でも
実際の画像のウラで名演奏を聴かせてくれました。
人材を育てることに秀でた人で
私も彼の実際の教授の様子をテレビで見たことがありますが
本当にあきれるくらい指導が上手いです。

ピンカス・ズーカーマンは、スターンの愛弟子の一人のはずです。
(イツァーク・パールマンもそうですね)
まあ、このあたりは、巨匠というより、親しみ深い音色で一世を風靡したというところでしょう。

それにしても、かぱえびせんさんもやるもんですねえ。
海外でそんなスグレモノのCDを仕入れるとは!

399かっぱえびせん:2006/09/11(月) 17:34:30
知人から借りたCDの紹介です。
大石昌美 心のハーモニカ全集(全5巻)のうち、取り合えず2枚を借りて、現在CD−Rに録音中です。
私の借りたものは、同様唱歌と米ポピュラー・スタンダード(スクリーン音楽中心)です。
後の3枚は日本の歌謡曲(戦前から)ですが、これは次回借りるつもりです。

大石氏のハーモニカがメインですが、他者の演奏でピアノ、ギター、パーカッションなどの入っている曲も有ります。
ハーモニカの評価は私の手に負えるので上手く説明出来ませんが、とにかく素晴らしいです。
子供の時、無意識に聴いた唱歌ですが、解説を読んだら色んな背景が有るんですね。
例えば「里の秋」では栗の実とか父さんの帰りと言う歌詞がありますが、これは戦後まもなくなので栗の身しか食べるものがなかったとか、(仕事からでなく)戦地から復員する父を待っていたからとかだそうです。
初めて知りました。

氏は'30年生まれですが、NHKの素人喉自慢でハーモニカで入賞した後、仕事を持つ傍らハーモニカ演奏の活動・勉強を続け、'95年にプロデビューしたそうです。

400korou:2006/09/11(月) 21:51:05
ハーモニカについては全然知識がないんで、何もレスできないんですが
大石さんという方の関連HPを読んでみたら
なかなか心を打つ演奏をされる方のようですね。

唱歌の解説というのは面白いですね。
昔、読売新聞でそういう話の連載が日曜版にありましたが
毎週読むのが楽しみでした。
後に、合田道人さんの「童謡の謎」シリーズも出て、よく売れましたが
「里の秋」の話は、合田さんの本にはなかったように思います。
読売のほうは、かなり手広く取り上げていたので、あったかもしれません。

401大河ーウッズ。:2006/09/14(木) 12:25:07
ホーナー社のハープを買うと最初はお湯付けして木目を浮き出させてからカッターで飛び出た木目を削るんですね。
そうするとブルースハープの完成です。
あとは舌を凹の字にして両手を覆って音によって手のひらをこもらせたり開いたりして音のベントを行なえば、あなたはもう立派なブルースハーピストです。
キーの標準はCですがミック・ジャガーはよくEを使います。

402korou:2006/09/14(木) 21:01:05
ブルースハープも面白そうなんですが
結構音量が出そうで
マンション族だと手が出せない楽器です。
ウッズ。さんが上達されることを期待します。
ただあまり練習しすぎると唇が・・・(もうエエっちゅうに←mixi参照)

403かっぱえびせん:2006/09/23(土) 07:26:11
例によって、管理人さんがレスに困るかもしれない、独り善がりな書込みをします。
大石昌美氏のCDについてです。

大石昌美氏の新しいCDを借りてきました。(前述の5枚の残り3枚)
内容のほとんどは昭和時代の流行歌です。
「中途半端に西洋かぶれしている」私には、どこか日本の流行歌はピンと来ない部分が有ります。
たしかに、たまに日本の流行歌を聴いたらホッとします。
しかし、その後に洋楽(特にロックのエッセンスの入ったポップス)を聴いたら、それ以上にホッとするんです。
ところが大石氏の(流行歌を扱った)曲を聴いていると、ふと流行歌を聴いているという意識がなくなっていたのです。
素人が判った様な事を言うようですが、もっと普遍的な音楽を聴いているような感覚を持ったのです。

大石氏のハーモニカもこれからは「私のしょっちゅう聴く音楽」になりそうですネ。

前置きが長いだけの竜頭蛇尾な書込みですが、大石氏のCDを聴いていて、今ふとこんな事を感じました。

405korou:2006/09/24(日) 09:52:10
日本の流行歌というのは、いろいろな要素がごちゃ混ぜになっていて
黒人音楽とかシャンソン、カンツォーネなどのように、きちんとした”スタイル”を持っていませんからね。
時として、日本人でありながら日本の音楽を聴いて苛つく、という現象も
当然起こり得るわけです。

ここで、結局、歌手の問題に行き着くのだと思います。

歌手の問題、つまり、自分の好きな歌手であれば
少々曲自体がもやもやしても、大きな不満は出てこないわけです。
大体において、日本の流行歌の世界は、そうやって発展してきたように思います。
美空ひばりにしても、歌っている曲のイメージはバラバラですが
ひばりファンにしてみれば、あれだけの多彩な曲が歌いこなせる、ということになり
逆に、ひばりならではの魅力と絶賛されることになります。

ところが、そういう好きな歌手がいない場合、曲だけが前面に出てきてしまうので
上述のもやもやとした音楽性が、どうしても気になってきます。

406korou:2006/09/24(日) 09:52:49
ロックのエッセンスの入ったポップスというのは
1960年代前半のティン・パン・アレイの職人たち(その代表がフィル・スペクター)が
音楽の決め所をすべて押さえて、一定の”スタイル”を確立しているので
実に聴きやすくて心地よいわけです。
歌手へのこだわりというものが全くないわけではありませんが
見慣れないアーティストでも”スタイル”さえ弁えている音楽であれば
すぐに馴染んでしまう、ということになります。
ティン・パン・アレイのメンバーが1970年代に送り出した最高の贈り物といえば
オリヴィア・ニュートン・ジョンだと思いますが(ジェフ・バリーのプロデュースという意味で)
我々の世代は、「愛の告白」という曲で初めて彼女の歌声を知り、即ファンになれました。
このように、きちんと造られた音楽なら、すぐに馴染めるわけです。

407korou:2006/09/24(日) 09:53:28
こうしてみると、日本の流行歌には、そういう明確さがない、スタイルがない、ということで
個性が乏しくなっていった今の演歌歌手たちが歌うどの曲も
何かしっくりこない、というのも仕方ないことかもしれません。
もう、細川たかし、石川さゆりあたりで、演歌黄金時代は終焉を告げ
日本の流行歌は滅びてしまったのかもしれません。

外国のことを真似るのは得意な日本人ですから
ティン・パン・アレイについても、当然真似をしていました。
最もその技を身につけたのが、作曲家の筒美京平であり
その後継者としての桑田圭祐、小室哲哉だったわけです。
今や、筒美・桑田のエンタ系音楽、小室の人工美音楽については
元のティン・パン・アレイの領域を超えた見事な形式美を完成しつつあり
多くの日本人の耳に達しています(その音楽を支持するかどうかは別として)
これは、日本の流行歌のもつ曖昧さと決別した音楽、ということになるでしょう。

(ところで、私の耳には、ユーミンの音楽が、以上の流れからは別に聴こえてくるのです。
 最近とみにそう感じています。
 あと、これは言わずもがなですが、沖縄の音楽も、そういう曖昧さとは一線を画している
 と思います。
 また、これについては後日書きます)

408korou:2006/09/24(日) 09:54:30
さて、ここでやっと本題、というか、以上の長い前振りを前提として
私の感想を短く書きます。。
大石氏のハーモニカについては、そのような日本の流行歌の曖昧さを
ハーモニカという強烈で印象的な音色を持つ楽器によって
消し去っているのだと思います。
一種の「発見」のようなものが、そこにはあるのではないでしょうか(あくまでも想像ですが)

409かっぱえびせん:2006/09/24(日) 21:34:27
>>405->>408
管理人さんがレスに困るような書込みだったのに、新たな発見をさせてくれるレスが帰ってきましたね。
目から鱗が落ちました。

410korou@年休中:2006/09/27(水) 09:10:07
こちらで流行歌の話をしている最中
大御所の市川昭介氏が亡くなられました。

「家族揃って歌合戦」という番組で審査員をしていたのが
記憶に残っています。
獅子てんや・瀬戸わんやの名司会で、日曜昼にやっていました(昭和40年代前半)
各審査員にキャッチフレーズがあって
市川さんは「紅顔の美少年」で有名でしたね。

私は「こうがんの美少年」とは何か分りませんでした。
あの当時でも、もうそういう表現は珍しかったのだと思います。

作曲家としては、軸のぶれないしっかりとした作風の方だったと思います。
都はるみ以外にも、もっと多くの曲を提供できたはずですが
そこは旧時代の作曲家だけに、レコード会社からの制約がキツかったようです

414korou:2006/11/23(木) 11:28:33
Gyaoで「冬のソナタ」をやっていますが
ドラマはともかく、音楽が最高です。

特にフランシス・レイの「白い恋人たち」をたっっぷりと聴かせてくれるのが
私にはたまらない。
美しい曲なのに、冬季オリンピック映画ということで
胸を打つドラマとの絡みで鑑賞されることがないこの名曲を
「冬ソナ」のスタッフは、これでもかこれでもかとバックに流し続けて
あの旋律を思い出深いものにしてくれています。
最初は、勝手に名曲をパクるなよ、と思っていたのですが
今は、このメロディは元々は五輪映画だったけれども
曲としての魅力を最大に生かしたのは「冬ソナ」だ、と断言できます。
こういう曲は時々ありますね。
映画「世界残酷物語」に使われた”モア”とか。

415korou:2007/01/27(土) 14:06:39
最近、洋楽を聴いて”楽しい”と感じることが少なくなりました。
今流行っているものはもちろん、かつて聴いて感動していたものでも
それほど楽しくなくなってきているので、自分でも不思議です。

逆に、J−POPについては
新しい魅力を発見することも多く
音楽的には日本人も意外と優秀なんじゃないかな、と思ったりもしています。

最近気に入っているのが、角松敏生。
昨日聴いて、最高!と思ったのが、中西保志「最後の雨」
この2人に共通しているのは、男性のハイトーンの美声。
かつての小野正利のような鋭いハイトーン(聴き様によってはキンキン声に聴こえてしまうが・・)
ではなく、もっと包容力のある優しげなハイトーン。
自分もこんな声が出れば歌っていても気持ちいいだろうなあ、と思うような声。

角松敏生の場合、いわゆるニュー・ミュージックの王道を行っているような
安心感が漂います。
多分、このあたりの音楽は、村井邦彦がプロデュースした”ガロ”が最初でしょう。
そして、同じく村井氏がプロデュースしてからの”赤い鳥”

一方で、はっぴぃえんど系の荒井由美が出て、同じような音楽を聴かせますが
この両者は微妙に違います。
はっぴぃえんど系の音楽は商業主義を嫌ったので、ずっとマイナーな位置にいました。
日本の商業音楽は村井邦彦系の音楽で発展していったのです。
だから、村井(=ニューミュージック)系のアーティストが最も意識していた音楽家は
筒美京平だったでしょう。
基本スタンスは歌謡曲から離れつつ、あくまでも歌謡曲の後継者としての矜持。
はっぴぃえんどには、こういうスタンスは絶対になかったと思います。
ゆえに荒井由美は、そこから訣別し、村井系の松任谷正隆のアレンジを採用したのでした。

416korou:2007/01/27(土) 14:18:16
80年代になって、佐野元春が、この両者の長所を吸い取った形で
新しい日本の音楽のイメージを鮮やかに提示しました。
相変わらず、旧態依然としたニューミュージック系の音を出していた
サザン・オールスターズのような存在もありましたが
それはそれで変化を好まない世代からの支持を得ていたようです。

佐野のサウンドから、都会の洗練されたサウンドを抜き出し
その上で、あくまでもメロディの美しさにこだわったのが
杉山清貴とオメガトライブでした。

角松敏生の音楽は、オメガトライブの延長上にあるといえるでしょう。
それは、歌謡曲とオメガトライブを足して2で割ったような初期のチューブのサウンドと比べれば
角松の個性が浮き立ってみえます。
また、はっぴぃえんど系サウンドの後継者である山下達郎のサウンドとも異なるものです。
山下達郎は器用なので、歌謡曲風の親しみやすい曲も書きますが
そうでない曲は意外とヘビーです。
一方、角松敏生は、スマッシュヒットが「You're only shining Star」「ワになって踊ろう」
くらいしかなく、しかもいずれも他人の曲なので、一見親しみにくいようで
実はかなりポップな響きになっています。
しかし、基本は歌謡曲のメロディラインから一線を画したポジションなので
通俗的でもない。
この立ち位置が、今聴くと何とも気持ちいいわけです。

このポジションの後継者は、今で言うとスガシカオあたりになるんでしょうか。

417korou:2007/01/27(土) 14:27:59
うーん、何だか、以前MBさんのために書いた「歌謡曲の歴史」の
続編みたいになってきたぞ(笑)
80年代以降は又の機会に、と書いて終わったわけですが
やっと筒美京平の呪縛から逃れて、書き始めることが可能になったようで。

後、氷室京介という超大物の存在があるわけですが
実はボウィーについては、私の感性の限界を超えています。
つまり、1980年代末期から、私もJ−POPについては万能評論家にはなれない
というわけで・・・まあ、1970年代にしても
頭脳警察とか久保田麻琴などについては全く語れないわけですが
それらはマイナーであり、かつ後継者も居ない音楽です。
少なくとも、同じくマイナーだった憂歌団とかサディスティック・ミカ・バンドとかとは
異なる存在なので、語れなくても困らないともいえます。
しかし、ボウィーを語れないのは、その時代のJ−POPを語る資格がないのと同じだし
ドラゴンアッシュの意義を語れないのも同様だと思います。
日本のロック系、ヒップホップ系のアーティストはまだ発展途上であり
彼らの業績はもっと語られなければならないのですが
それは私の能力を超える作業です。

418大河ーウッズ。:2007/01/28(日) 02:21:13
角松敏生に関しては80年代彼の持っていたFM番組に当時のポルノ女優だった麻生かおりサンが当然レターを送ったりして角松敏生氏をドギマギさせてましたな。
ちょうど杉真理氏のようなタイプでした。

419korou:2007/01/28(日) 17:37:35
>杉真理

以前、カセットテープに「バカンスはいつも雨(レイン)」という曲を入れていた程度の認識だったので
Wikipediaで確認しました。

竹内まりや、安部恭弘といったあたりと重なるようですが、イマイチ傾向がハッキリしないですね。
音楽的には、角松敏生よりは聴きどころが少ないかな?

ついでに角松敏生の項目も見ました。
うーん、ますます注目だな、この人。

420korou:2007/02/14(水) 21:40:25
Gyaoで、モーニング娘。初期ヒット集のPVをまとめて鑑賞。

いろいろと思い違い(最近、思い違い発見がマイブーム!)
ずっと福田明日香のグループだと思っていたのに
初期のモー娘。は、やはり安倍なつみが中心で
ルックスはもちろん、歌唱面でも断然扱いが違っていました。

それから、一番好きなナンバー「サマーナイトタウン」の頃は
新メンバー3名(矢口、保田、市井)が完全にバックコーラス状態で
オリジナルメンバーの5名(石黒、中澤、安倍、飯田、福田)だけが
ソロをとっていたというのも新発見。
これだと「モーニングコーヒー」のときと一緒のイメージなので
この曲から新モー娘。スタートという印象だったのに、自分のなかで全部ご破算。

福田明日香は「Memory青春の光」まで、なっちとツインボーカルだったんですね。
もうこの頃は保田となっちだと思っていたんですが
その後のライブ画像でみるそれは、福田脱退の後を受けて代わりに歌っていただけなのか・・・

それと、石黒も結構いい扱いでしたね(その分、飯田がワリを食ってる)
これは、つんくの好みでしょう。
それにしても、今聴いても群を抜いていますよ、この頃のモー娘。の曲は。
歌唱力がもうちょっとだけあったら申し分ないけど、ないものねだりはやめときます。

421korou:2007/05/02(水) 23:12:43
J−POPと洋楽の違い。
これはいずれmixiに書き直すことになるテーマだが
J-POPは曲がメインで、洋楽はアーティストがメインである。
取り上げられ方も、J−POPの番組は曲中心、もしくは人気曲を多く持つ歌手中心。
それに対し、洋楽の番組では、しばしば、アーティスト特集が組まれる。
この違いは何だろう?

422korou:2007/05/13(日) 20:59:48
なぜかムソルグスキーの「展覧会の絵」が聴きたくなり
ユング君のHPへ直行。
探してみると、4種類ほど演奏がUPされていて
なるべく演奏年代の新しいものを、と思っていたところ
マルケヴィッチの演奏(しかもBPO)があったので即クリック。

期待に違わぬ見事な演奏でした。
どこにも感傷的な流れはなく
曲の構造がくっきりと浮かび上がる冷静な演奏であり
それでいてなおかつメロディを歌わせるところはたっぷりと抑揚が効いていて
理想的でした。

シェルヘンの教えを受けたマルケヴィッチとアンチェル。
日本では、指揮者としての人気は両者ともイマイチですが
最近来日する演奏家たちのコンサートを聴きにいくよりは
家でじっくりとこの人たちの演奏を聴いたほうがマシです。
今のどの指揮者も、アンチェルの厳しさとマルケヴィッチの冷静さを
持ち合わせていません。
この点においては、ベルリン・フィルの常任指揮者であるサイモン・ラトルでさえ
ひ弱さを感じますが
ラトルの場合は辛うじて別の魅力があるので、唯一聴きに行く価値のある指揮者だといえます。

カラヤン、ショルティ、アバドなどの一流といわれる指揮者よりも
もっともっと凄い仕事を残した人、それがマルケヴィッチです。

423かっぱえびせん:2007/06/13(水) 20:42:14
モントリオールからバスに揺られて、
ケベック・シティ(以下ケベック書きます)までワンデイ旅行をして来ました。

2〜3年前にMIDIで、“ケベック(Quebec)1608"という
インストルメント曲を知りました。
1608年とはケベックが建設された年です。
私がヨーロッパ(およびその周辺)の歴史が好きなのが、
そのタイトルに惹かれた理由です。
聴いてみるとなかなかシットリとしたバラードでした。
それでもしケベックに行く機会が有れば、
そこでそのCDを買いたいなと思ったのです。

この曲の作者はスティーヴ・バラカット(Steve Barakatt)と言う
若手ピアニストで、彼はリチャード・クレイダーマンの後継者と
言われているようです。
私にはクレイダーマンの演奏は少しワン・パターンティックな感じがしたのですが、
しかしバラカットの曲・演奏は多くのジャンルの要素を含んでいるようで
しっとりとした甘さの中にも、骨太な物を感じ惹かれています。

城壁に囲まれたケベックは、中世・近世の面影を残した観光都市なだけに
なかなかCDショップが見つからず、観光案内所でCDショップの場所を訊き、
ついでにケベック観光の資料を色々と貰いました。
その後、職員さんと雑談をしました。
彼は“ケベック1608”と言う曲は知りませんでしたが、
来年(2008年)は400周年だから、お祭りとか儀式をするのか?と
話を振ると、目を耀かせて来年の予定を話してくれました。
そして私にどこから来たのか?と尋ねました。
日本だと答えると、あわてて400年祭についての日本語での資料をくれました。
私は「最初からそれを出せよ!」と思いつつ、おらが街の記念祭に目を輝かす
職員さんに好感を持ちました。

※korouさんに音楽を語るのは10年早い気もして、音楽的な事は控え目に書きました。」
 しかし この「ケベック1608」は、モーツァルトP協#20、パヘベルのキャノン
 と並ぶ、私にとっての3代名曲の一つになる可能性が極めて高いです。

424korou:2007/06/14(木) 19:52:51
インターナショナルな書き込みをどうもありがとうございます。
かっぱえびせんさんのカナダについての書き込みを読むたびに
私の脳裏には、観光ポスターにあるような美しい風景が浮かんできます。
それがなんともいえず良いのですが、どこかカナダという国への憧れが
あるのかもしれません。

スティーヴ・バラカット、調べてみました。
日本では、かなり以前から有名なようですね。
試聴HPで演奏を少しだけ聴きましたが
なかなかソフトで品の良い仕上がりのように思いました。
クレイダーマンのような俗っぽさを感じませんでした。

http://www.neowing.co.jp/JWAVE/detailview.html?KEY=VICL-60287

425korou:2007/07/14(土) 17:54:19
娘が欲しいというので
youtubeのFLV画像をDLして、そこから音声だけをMP3で抜き出し
さらにWAVファイルに変換して、それをDeep BurnerというソフトでCD-Rに焼き付ける
という結構面倒なことを、結構楽しくやっている。

今回は、いつもの最近の人気曲に加えてZARDの曲も欲しいというので
個人的興味もあって、ZARDのFLVをいくつか聴いてみた。

やはり、初期の歌い方は特徴があって、そのひたむきさには心を打たれる。
1990年代の終わり頃は、ややムリをした歌い方になっていて
初期のイメージに頼った歌唱ではあるが
もちろん固定ファンの期待は裏切っていなかっただろう。

2000年にシドニー五輪関係でNHKに楽曲を提供。
その縁で「紅白」出場も打診されたが、体調不良で断る結果になった。
のみならず、この頃から1年以上、活動にブランクがあるわけだが
今にして見れば、ひょっとして初期ガンの症状が見つかったのかもしれない。

426korou:2007/07/14(土) 18:02:22
ZARD話、続き。

2002年に活動を再開。
再開第1弾の曲も聴いてみたが、微妙に何かが違う。
ムリな歌い方、ムリな展開は見られず
かといってデビュー当時のような瑞々しさがあるわけでもない。
ニュー坂井泉水になっているが、それは従来からのファンを
少しずつ手放す結果にもなっただろう。

私は、この頃のZARDには全く興味がなかったのだが
今思えば、この頃からZARDは新しい段階に突入していたのだろう。

仮に、ガンを初期で治療していたとしたら
完治したと判断できる5年後あたりで一気に多方面の活動を展開していった
のも頷ける。
2005年から2006年にかけて、彼女はあらゆるメディアで活躍した。
すでにネームバリューが古びてきていたのだが
そんなことはニュー坂井泉水にはお構いなしだ。
その途上で、ガンが再発する。

再び、長い治療生活。
今度は、治療していることさえ外部に発表されなかった。
何があったのだろう。
それは誰にも分からない。

一度治ったと思ったものが再発する、しかも転移して別の場所まで。
これはやりきれないだろう。
そう想像すると、いろいろな思いが私の脳裏をよぎるが
あえて具体的には書くまい。
彼女に一度大病経験があったことを、今回初めて知って
先々月の突然の死について、新たなイメージを持つことになったことは確かだ。

427korou:2007/07/16(月) 11:10:38
MBさん推薦のアナ・カロリーナをyoutubeで聴く。

これだけ迫力のある低音の声で聴かせる女性歌手は日本には居ない。
単なる音質のレベルでも、このレンジの音は日本では聴き慣れない。
さらに、英語でなくポルトガル語?のため、歌詞の意味は100%不明のままだ。

そんな悪条件が重なっても、この人の歌声は何かを迫ってくるものがある。
なかなか”いい加減には聴けない”音楽である。

日本のJ-POPは、日本人にとって”いい加減に聴ける”と言う意味では最高の音楽である。
しかし、音楽に対するそういう立ち向かい方は普通でない、ということも
よく念じておく必要があるだろう。
世界にはいろいろな音楽があり、それぞれの民族が、それぞれの聴き方でそれを育み、堪能している。
日本人の今の音楽の楽しみ方は、あくまでも日本人のそれでしかない。
考えてみれば当たり前のことだが、時にそれは見事に忘れ去られる。
”楽しければいいじゃん”ということが、いかにも自由な発想のごとく語られるが
それもあくまでも考え方のひとつなのだ。

聞き慣れない低音に、聞き慣れない言葉、それでいて伝わるものは深くて
人生経験とか多彩な世界の存在をイメージさせる音楽。
軽く愉しんで聴くには余りにもハードルは高いが
時にはこういう音楽も聴いていたい。

428korou:2007/08/01(水) 22:13:33
やや夏バテ気味なので、気合を入れるために(?)
ベートーヴェンのピアノソナタ「熱情」を聴く。
ユンク君のHPでケンプの演奏で聴いた。
ケンプは、この堅固な建築物のような壮観な音楽に
柔らかく、優しい光を差し込ませて
私は気合なんかよりも、より人間的な感情に触れた暖かい感動を覚えた。
ケンプは最も尊敬するピアニストだが
またまた今日も敬愛の念が深まった。

夏は頑張って生きるだけでなく、少しだけ余裕をもって生きればいいのですね。

そんなことを感じながら、じわじわと感動した至福の瞬間だった。

429korou:2007/08/05(日) 21:12:09
ちょっと目が疲れたので横になってNHKFM放送を聴いていた。
「気ままにクラシック」という番組で、以前モー娘。の中澤裕子が
いかにもダルそうにクラシック音楽を紹介していたのを思い出すが
今はフリーの鈴木久美子というアナウンサーがやっていた。
クラシック音楽という固いイメージをなくすために
自由なトークで盛り上げていくというコンセプトで作られている番組とは知っていたものの
ここまで自由なトークは爽快である。
また聴いてみたいと思わせる番組だった。

430花眼(元korou):2007/08/30(木) 19:52:36
昨日から家人に頼まれてCDのコピーを連続8枚作成。
さすがに8枚はキツい。
自分の用事が全然はかどらないのだが、まあ仕方ない。

で、今日もその作業の続きで
「ZARD」のCDをコピー。
(注:自分で楽しむだけで配布するわけではないので著作権違反ではありません)

一応、どんなCDでもバックアップのために
全曲についてWMPを使ってデータをHD内に取り込んでいるのだが
その取り込み作業にかかる時間が中途半端なので
同時に曲を再生して、ちゃんとコピーできているか確認もしている。

で、これからが本題。
ZARDの曲を聴いて、またまた感動というか、感涙してしまった。
いちいちコピーCDの仕上がりを確認するたびに感涙していては作業が進まないのだが
もっともこんな体験は滅多にない。
デビュー以来の曲を順番に聴いていって、徐々に気分がほぐれて、かつ盛り上がり
そこで「負けないで」を聴いたりすると、もうたまらない気分になる。
生前はそんなに好きなグループではなかったのに、今聴くと涙がこぼれ出る。
まさに、花を見てふと涙をこぼすおぼつかない眼「花眼」かもしれない。
しかし、前に気付かなかったことに気付き始めたという「花眼」なのかもしれないのだ。

431花眼(元korou):2007/09/12(水) 22:25:19
今日のTBSの阿久悠特集は
さすがに老舗放送局らしく
貴重なVTRをさりげなく出して
かつては名放送局だった片鱗を見せた。

阿久悠氏自身が、自信を持っていた歌詞が4曲紹介された。

五番街のマリー(ペドロ&カプリシャス)
狙いうち(山本リンダ)
時の過ぎゆくままに(沢田研二)
時代おくれ(河島英五)

なるほど、という思い。

432花眼:2007/12/08(土) 20:53:18
今日のmixiはジョン・レノン。
youtubeでの紹介は「いい娘じゃないか」にしたのですが
今「イマジン」を聴き始めて・・・うーむ、聞き惚れております。

やっぱ、いい曲だなあ。

433花眼:2007/12/22(土) 23:44:53
BS2で「日本のロック・フォーク特集」を3時間半にわたって特集。
全部見れたわけではないが、見た範囲内でいえば
サディスティック・ミカ・バンドの映像が強烈だった。
どう見ても60年代洋楽の影響がありありと見えて
70年代の日本において、あれほど60年代の音にこだわったグループは
皆無ではないか。
まさにウッドストック日本版を1つのバンドだけで達成しているような
不思議な映像だった。
そもそも、サディスティック・ミカ・バンドの映像自体が珍しいのだが。

尾崎豊の熱唱も久々に聴いて感銘を受けた。
アコースティックギターだけの伴奏であそこまで熱く演奏できるのは彼だけだろう。

チューリップの「青春の影」の歌詞の深さにも感動した。
歌詞だけをさきほどネットで検索して見てみたが
それほど凄い歌詞ではない。
でも財津和夫が歌うと、意味深く聴こえるのは何故?

434花眼:2007/12/26(水) 22:37:01
何と、世界最初のステレオ録音に近い演奏を
ユンク君のページで聴くことができた。

1954年、RCAビクターは、すでに技術的には可能だったとはいえ
商用レコードとしては世界最初の試みとして
フリッツ・ライナー指揮シカゴ交響楽団の演奏をリリースする。
それは、ワルターとかトスカニーニのような巨匠クラスの指揮者ではなく
その前年にシカゴ響の常任指揮者になったばかりの中堅指揮者のライナーであったこそ
実現した企画でもあった(後にライナーも巨匠となるが)

難しい録音技術を当時のRCAビクターの技術者たちは何とかこなしていった。
恐らく世界でも最高水準の技術を持っていたはず。
今聴いても、この53年前の録音は非常に鮮明である。

R・シュトラウスの「英雄の生涯」などが、世界最初のステレオ・レコードとして有名なのだが
今日聴いたのは、それと前後して録音されたモーツァルト「ジュピター」である。
弦の柔らかな響きをクリアに再現した録音技術には舌を巻くほかない。

http://www.yung.jp/yungdb/op.php?id=693

だんだんとステレオ録音の演奏が、パブリック・ドメインとなってきた。
これからが楽しみである。

435花眼:2007/12/27(木) 19:17:15
昨日に続き、ユング君三昧。

今日は、最新のUPのなかから
バックハウスのピアノ、ベーム&ウィーン・フィルによる
モーツァルト「ピアノ協奏曲第27番」を聴く。

http://www.yung.jp/yungdb/op.php?id=882

これもステレオ録音であり、当時RCAビクター以上に録音技術に優れていた英国デッカのレコードである。
昨日のライナーに劣らず、素晴らしい音質で
特にバックハウスのピアノの音をこれほどクリアに捉えた録音は初めて聴いた。
もっとも、このレコード自体、名演として長く語り継がれたものであり
今まで聴いていなかった自分がひたすら恥ずかしいだけである。
半世紀経った今も、この演奏、この録音は全く色あせていない。
まさしく、クラシックである。
これぞクラシック!

436花眼:2008/01/22(火) 21:49:01
mixiにちあきなおみのことを書いたついでに
ちあきなおみがリバイバルヒットさせた「星影の小径」つながりで
アン・サリーという医師兼歌手について。
全然知らなかったのですが、綺麗な声で気に入りました。

http://jp.youtube.com/watch?v=kQYeq2TE6TQ

mixiに書いた梓みちよ、石川さゆりについては
書くとすれば、こちらに書きます(いつになるかは未定です)

437花眼:2008/02/17(日) 22:16:22
今日のBS2「岩谷時子の世界」は
流された映像が貴重なものが多く
またmixiへ流出されると思うので
再チェックできればしてみたいところ。

岩谷時子が越路吹雪のマネージャーだったということは
何となく知ってはいたものの
それが岩谷さんにとって最大の仕事であったということまでは
知らなかった。
越路さんの晩年の歌の映像が出て、その迫力たるや凄かった。

youtubeで確認したら、同じ歌で少し若い時代のものがあった。
聞き比べてみたが、最初は若い頃のほうが声がよく出て良さそうに思えたが
全体の迫力は晩年のほうがあったように思う。
歌は、ただ単に声が良く出ているだけでもダメなのだ。
このレベルになってくると、歌といえども奥が深い。

438花眼:2008/02/17(日) 22:19:37
調子に乗って、同じyoutubeで
「”愛の讃歌”を歌う山口百恵」というのを見てみた。
歌詞が違うのでアレッと思い、コメント欄を見ると
美輪明宏の訳詩と解説している人がいる。
調べてみると、確かに美輪さんの訳詩に近いのだが
細かいところではそれとも違う。

引退の日のTV放映ということで
ほぼ最後のTV出演で最後に歌った曲が「愛の讃歌」とは驚きであり
その歌詞が、より過激な原作の歌詞に忠実なものであり
しかもオリジナルな訳詩であることは興味深かった。
歌唱も自然であり、最後にふさわしい。
まさに百恵ファンには嬉しい映像だった。

439花眼:2008/02/24(日) 22:33:02
これ、音楽スレでいいかなあ・・・

mixiに書くほどでもないのでこちらへ。
今日は、一日中”ハッチポッチステーション”を堪能しました。
youtube様々です。
この映像などは、3000円以上のDVD(?)で売っているらしいですね。
グッチさんには印税入らないけど、まあDVDを買うまでに至らないファンなんて
結構居ると思うので、これはこれでよしというかなんというか・・・

(ビートルズが秀逸。モンキーズも違和感なし<笑>)
http://jp.youtube.com/watch?v=OYXZuxChJeI&feature=related

最高傑作はこれですね。
(クイーン)
http://jp.youtube.com/watch?v=ebfOheB_YrQ&feature=related

442花眼:2008/04/12(土) 16:18:43
山口百恵「曼珠沙華」

http://jp.youtube.com/watch?v=q1G4msZLfOg

youtubeで聴ける最高の百恵。
こんなのを聴くと、今の歌手の歌などもう聴けない。

443花眼:2008/05/11(日) 22:26:17
「曼珠沙華」には新しい映像がyoutubeに出た。
タイミングも良かったのでmixiで紹介したばかり。

数日前に、BS2で、春日八郎・三橋美智也の特集をしていた。
地味な特集番組だったが、中身は濃かったと思う。
春日八郎の「お富さん」が、もともと岡晴夫の歌だったのに
レコード会社を移籍したせいで、春日さんが歌うことになったというのは
かつて聞いたことのあった話だったのにほとんど忘れかけていたのだが
この番組で取り上げていたので久々に思い出した。
畠山みどりの「涙を抱いた渡り鳥」を水前寺清子が歌ったのと同じ経緯だ。

三橋美智也の「おんな船頭唄」が
最初は照菊の「逢初ブルース」のB面だったというのは
今回初めて知った。
そもそも照菊という歌手の存在すら知らなかった。
昭和20年代後半には、こうした特殊なジャンルの歌手が
民謡を中心にして活躍していたらしい。
照菊は「五木の子守唄」の大ヒットで紅白にも出場したほどの歌手だった。
同じジャンルの後輩として、三橋さんがその名声にあやかったとしても
当時のレコード会社の戦略として何の不思議もない。

お二人の歌声を続けて聴くと
2008年の今は、圧倒的に春日さんのほうが上手く聴こえる。
三橋さんの声は、あまりにも地味である。
しかし、実際には、三橋さんは
日本流行歌史上最も多くレコードが売れた歌手であり
その功績は永遠に讃えられるべき人なのだ。

444花眼:2008/06/15(日) 19:08:31
mixiで連載中の「オリコンチャート洋楽史'68-'72」がほぼ半分完成。

今日書いた「西暦2525年」については
このページがやたら詳しい。
http://www.eigo21.com/03/pops/z28.htm

このレベルであれば、Web上のスタンダードとして
各方面から引用されるだろうから
今回の私の連載もこのレベルを目指したいところだが
なかなか難しいところだ。
それにしても
「西暦2525年」の歌詞が、上記ページのリンク先にあるが
そんな内容だったとは全く知らなかった。
ずっと「西暦2525年」のことを、しかも現代の比喩として歌っているのだろう
と思い込んでいたので。

445花眼:2008/07/10(木) 21:10:37
ふとマーラーの「巨人」終楽章が聴きたくなり
ユング君のサイトへ行くが
戦前のワルターのものしかないので
youtubeで検索。

バーンスタインがVPOを振った1975年の映像が出てきて
懐かしい響きを堪能した。

さらに、もう一つ聴いてみた。
それがシノーポリ。
シノーポリは、あまり聴いたことがなかったのだが
出だしから非常にイイ感じで、マーラーの瞑想をそのまま見事に再現している。
20分間聞き惚れてしまった。

7年前に夭折しているとは知らなかった。
これだけの情熱と知性があれば
これからもっと素晴らしい指揮者になれただろうに。
惜しい。
惜しすぎる。

446花眼:2008/07/10(木) 21:11:22
リンクを書きそびれた。
追加。

http://jp.youtube.com/watch?v=lFFgzziZrpk&feature=related

447花眼:2008/08/18(月) 10:12:08
メモ用のチャットルームが不調のため、こちらにメモ。

http://www.emimusic.jp/jazz/bnjf/top.php

454花眼+:2008/11/16(日) 21:52:24
偶然見たN響アワーで凄い情熱の指揮者を見て感動。
その名はジャナンドレア・ノセダ。
覚えておこう。
聴いたのはメンデルスゾーン「スコットランド」でした。
この平凡な曲から、よくぞここまでの内容を引き出したものです。
ホント驚き!

455花眼+:2008/12/17(水) 22:08:26
家人が、またまたCDを大量レンタル(といっても5枚だが)
全部パソコンに転送して、後の処理も全部私がやる。
これが結構な手間なのだ。

松田聖子「Bible」をデジタル処理。
ちょっと手持ち無沙汰な時間ができて
「Rock'n Rouge」などを聴く。

「Rock'n Rouge」は懐かしい。
まだ彼女のLPを買ったりしていた頃だから
結構聴きこんでいたわけだ。
「Rock'n Rouge」は名曲だ、と親しい友人に言ったら
「ああ、CMで流れているヤツだろ」と言われて
がっかりした記憶がある。
CMうんぬんは関係ない、曲そのものがいいのだ、ということを
主張したかった当時の私。
20代の硬い張り詰めた心のもちようを思い出し、少々苦い気持ちになる。
「Rock'n Rouge」はいつもそんな記憶を思い出させる。

456花眼+:2008/12/17(水) 22:24:52
そういえば「瞳はダイヤモンド」は
それから間もない頃のシングル・・・いや逆か、その直前のシングルということになる(記憶違いだった)
「青い珊瑚礁」の勢いだけの、いやそれだけに何物にも替え難い輝きを見せていた松田聖子が
その数年後には、こんなしっとりとした失恋の歌を歌っているのだから
自分も幾ばくかの経験を積んできたわけだ、と感傷的な思いに浸った記憶がある。

中学校はともかく、何もかも失った高校時代、少し回復して再び落ち込んでまた回復しようとしていた大学時代と
私には過去という過去がなく、そのまま社会人になった気が
ずっとしていたのだ。
それが、そんな過去を持つことができた、ということ自体
何物にも替え難い喜びだった。

こうしてみると
松田聖子は私にいろいろな記憶を思い出させる歌手だということを実感する。
もう洋楽は聴かなくなった頃だし、いや、それなりに洋楽は聴いていたのだけど
でも、そういう歌手であることに間違いない。
幸か不幸か?いや不幸であるはずがない。

457花眼+:2008/12/17(水) 22:31:01
「Sweet Memories」

ある日、我々は大学の同期会をしていた。
県庁に入った連中だけの同窓会だ。

社会人になってまだ5年も経っていないのに
すでに、学生の頃のような無邪気さがなくなっていて
予想より静かな会になってしまっていた。
そのことに驚いていたのは、当の本人たちだ。
もう自分たちが後戻りできない年齢になっていることを
思い知らされていた。

そして、これといった盛り上がりのないまま散会となった。
帰ろうとして皆立ち上がったそのとき
店内に「Sweet Memories」が流れた。
誰かが聖子のマネをしてカワイぶりっ子風に歌った。
はじめて盛り上がる。
「おいおい、終わった頃に盛り上がってどうするんだよ」
とツッコミが入り、一同爆笑。

でも、それは奥底に悲しみを湛えた爆笑だった。
青春の終わりを皆感じていたのだ。

いい思い出でもあるその記憶。
でも、その10数年後に、ほぼ同じメンバーで再会したとき
私は人生のホロ苦さを知ることになる。
人生は甘美な思い出ばかりでは出来上がってはいない。
(そのことはまた別の機会で書くことにしよう)

458花眼+:2009/01/01(木) 11:54:54
紅白歌合戦を見て思ったこと。

こんなに「ごった煮」の歌番組は他にない。
本来、音楽なんて個人の嗜好であるはずなのに
ここでは最大公約数が模索されている。
だから焦点ボケしている風に思われ
かつての栄光と比較して散々な評判となっている。
もちろん、あまり嗜好にこだわらない人たちからは
消極的な支持を受けていることも確かだが。

私のように個人的嗜好の強い人間にとって
近年の「紅白」は取るに足らないものに等しかった。
それが、数年前に森進一と長渕剛のコラボを「紅白」で見て以来(以前の掲示板にもリアルでそのことを書いたが)
何かが違うように感じられ
それ以来、私には欠かせない番組となっている。
もちろん、ほとんど見ないはずの「紅白」でそのコラボを見たこと自体偶然なのだが
どちらにせよ、いずれ、そういう風に考えを改めるようになるのは時間の問題だっただろう。

そして、今年の「紅白」。
見どころは多かった。
「ごった煮」の魅力満載だった。
もはや個人的な音楽嗜好など意味がないように思われる。
もはや、そういう時代なのだ。
きっと数年後、皆そのことの本当の意味が分かってくるはずだ。
NHKの拙速な改革が為されないことを祈る。

459花眼+:2009/01/01(木) 11:58:38
あと、もう一つ。
今年のレコード大賞は久々に良い番組内容だった。
「Mステ」とか「FNS」などが、ややグレイドダウンしたせいもあるが
全体に漂う諦観というべきか(笑)、結果はエイベックス主導ということで
進行そのものは白けきっていたにもかかわらず
個々の楽曲については、服部隆久の編曲が優れていて聴き応えがあった。

十分に期待して観るべき番組ではないのだが
他に見るべきものがない場合
チャンネルを合わせて損はないレベルにまでは戻ってきたと思う。
もっとも、来年度以降も、こういうレベルを維持してくれればという限定付きだが
(最近のTBSだからちょっと不安。っていうか、これは話題的にはTVスレでしたね)

460花眼+:2009/01/07(水) 21:15:17
カラヤンの評伝のようなものを読んでいて
レッグとの関係でフィルハーモニア管がクレンペラーに乗り換えたエピソードを読む。

クレンペラーの音楽を久々に確認すべく
ユング君、今はBlue Sky Labelと称しているHPへ直行。

モーツァルト「25番」は余りにハイスピードでついていけなかったが
いかにも相性が良さげなメンデルスゾーンにすると、これが最高にイケる。
「イタリア」がこんなに心地よく響くのは奇跡に近い。
やはり得意分野というのはあるものだ。
「スコットランド」はもっと評判が良いが
また聴く機会があればぜひ聴いてみたい。

461花眼+:2009/01/10(土) 00:42:44
今週、NHK教育の夜の放送で
過去の教育TVの特集があり
さきほどクラシック演奏家特集をやっていた。
村冶さんがアシスタントをしていたが
彼女、そういうのしたことないはずなのに大丈夫か?
かなり怪しい?アシスタントぶりだったが
NHKにも、自分と同じような村冶ファンのおじさんが居るのか?
まあ、30を過ぎたというのに、まだまだ可愛い人だから
眺める分には申し分ないけどね。

それはともかく
トリの映像はカルロス・クライバーだった。
1986年の映像だから、私が大阪まで聴きに行ったときの一連の公演のものだ。
確か自分は5月の連休で、中ノ島フェスティバルホールまで行ったから
今日放映された5月中旬の映像は、その後東京に戻って
昭和女子大学人見講堂で演奏した分になる。

久々に音を確認して、当時とは違った感想を持った。
何よりも、音に生気がある。
50を過ぎて聴くと、そういうところは敏感に感じる。
当時の自分は若かったから、そういう「生気」は当たり前のように感じていて
その良さが分からなかったのだろう。
大枚叩いて見に行った甲斐があったことになるのかな?
今さらながら、少し元を戻した気分だ。

462花眼+:2009/02/04(水) 22:40:57
ユニコーンの「wao!」を聴く。

もちろん、今までも何度か聴いていた(話題の復活だから)
例によって”Japanes Music”のブログのK-Marineさんの文章を読みながら
はめ込みの映像を見ていると
今までとは違って、とても素晴らしいサウンドに聴こえるのだから
不思議だ。
影響されやすい?

まあ、それにしても
たいしたロックだ。
いい気分で就寝できそう・・・

463花眼+:2009/02/06(金) 23:52:02
週末なんでyoutube三昧。

最初は植木等を見たくなって「今夜は最高」の映像を見る。
一度見たことがあるが二度見ても可笑しい。
さらに「今夜は最高」でトニー谷を見て、藤村有弘を見る。
藤村有弘とタモリのニセ外国語の応酬は必見で、腹がよじれるほど笑えた。
さらに鳳啓助のエロ談義も聴くが、ホステス役のMIEが気の毒(一応、まだ清純路線だったろうから)

ここで啓助・唄子の漫才を見て(1975年)、そこから人生幸路のボヤキ漫才を見る。
結構出来のいい映像ガUPされていて、往年の勢いを思い出した。

464花眼+:2009/02/06(金) 23:57:13
ここで歌を聴きたくなり昭和青春歌謡にチャレンジ。
梶光夫と高田美和の「アキとマキ」がUPされていて感激。
高田美和の歌が記憶と違って無茶上手いので驚き。
梶光夫の「青春の城下町」とかも聴く。
妙にしっくりくるメロディラインで、意外といいかも。

ここで安達明「女学生」、仲宗根美樹「川は流れる」などを聴いて
西田佐知子へチェンジ。
「東京ブルース」も良かったけど
やっぱ「涙のかわくまで」でしょ!泣いちゃいました、ああ宮川泰の独壇場、さっちんの美しさ、はかなげな声、セクシーな声。

そこから竹内まりやになって
やっぱ「家に帰ろう」に落ち着いたのでした。
歌詞が、ユーミン以上に女性向け特化してますなあ。
歌はさすがに佐知子お姉さまの域ではないものの
それなりにセクシーで、美しく、かっこいいのである。
うーむ、今日はさっちんとまりやさんの夢でも見て寝よう。
そりゃあ、もう・・・今夜は最高!(なんじゃそら)

465花眼+:2009/03/07(土) 13:54:09
youtube三昧(って、いつも同じじゃん)

今日はyoutubeからクリック一発で各種ファイルでDLできるソフトをインストールした。
DLする映像さえ確定していれば、3分もあれば、お好みの種類のファイルで保存できる。
今までの苦労は何だったの?

さて、ふとしたことで八神純子を聴く流れになり
「雨の日のひとりごと」という真の意味でのデビュー曲を
今さらながら知って、そして聴いて、ぶったまげるくらい驚く。

http://www.youtube.com/watch?v=SigMn_MZPyA

何、この素晴らしさ!
ここまで伸びやかな、美しい、音程も正しい高音なんて
最近聴いたことがない。
同い年、純子、ヤッタネ。
僕もこの年には相当な「歌手」だったことを思い出す。
辛いことばかりだったけど、でも歌を歌うことだけに限っていえば
17歳の頃に戻りたいねえ。
純子のこの声は16歳の頃か。
僕も歌ってましたよ、純子(お前、酔っ払ってんのか?いや、そうじゃないけど。八神さんとは
一緒に飲み明かしたいです。歌も時々歌い合いながら。ヘヘヘ)

ただし、不穏な事実も判明。
「パープルタウン」って完全にパクりじゃん。
元歌のレイ・ケネディ「ロンリー・ガイ」を聴いて驚いた。
ここまでズバリなパクりは聞いたことがない。
何でこういうのをやらかしたのか、純子さんは。
信じられないねえ。これだけはいくらキレイで歌が巧くても許す気分にはなれない。
これは履歴から抹消すべきです。

http://www.youtube.com/watch?v=0xHMV5ylH8A

466花眼+:2009/03/10(火) 21:00:49
ビートルズ東京公演の映像をyoutubeで鑑賞。

前座の様子も4分近く残っていたが、これは噴飯モノ。
結局、4分割でUPされているものの後半を中心に観た。
比較的、音質も良好。

なんといっても「No Where Man」のようなラバーソウルからの曲が
生演奏で残っているのが嬉しい。
彼らにとっても現在進行形の音楽だったはずなので
演奏自体に精彩がある。
逆に言うと、少し古めの曲になると、やや集中力を欠いた演奏になっているが
その分、リンゴ・スターのドラミングが想像以上にプロフェッショナルで
ライブだと、こういう人は実力を発揮するんだろうなあ、と思われた。

まっ、リンゴ以上の人気と実力だったピート・ベストのドラムも
凄かったんだろうなあ、と、叶わぬ夢も呟いてみる・・・

youtube、凄いねえ。無料でこんなの見せてくれるだから。

467花眼+:2009/03/28(土) 23:03:47
中森明菜をyoutubeで集中的に観る。
youtubeもこういう見方をすれば、cultureとして非常に有効。

最近の中森明菜の低い声質には驚かされる。
かつてのヒット曲を全く異なるアレンジで歌いこなし
ある意味、別の種類の歌姫として復活しているかのようである。

でも、かつてのファンとしては
かつての明菜と同じ微笑み顔、笑顔を無意識のうちに探そうとする。
そして、40歳を超えた明菜ちゃんに、可愛い笑顔を見出して、思わずホッとする。

悲しい。
こんなに可愛い人なのに、彼女にはそれに見合った幸福が見当たらない。
自分にはどうしようもないことだけど、どうにかしてあげたい。
もうファンではないと自分では思っていただけに
こういう深い気持ちがあったこと自体、自分でも驚いている。

こういうのは誰にも言えない感情だよねえ。
mixiでも恥ずかしいし。
こういう誰も見ていない掲示板で書き込むのに
うってつけの話題かも。

468花眼+:2009/04/27(月) 20:22:36
「シルエット・ロマンス」の特集(今日のHeyHeyHey)

今現在の大橋純子が歌っている。
上手いけれど、この曲に関してはもう現役ではない。残念だけど。

この曲は「歌力」がないと歌えない。
その「歌力」を最も感じさせたのは、他ならぬ作曲家自身、来生たかをの歌唱だった。
当時の僕は
彼の”いかにも地味だけど、真実の歌力には地味とか派手とかは全く関係ない”という歌唱に
自分自身の人生の方向性を直感していた。
その意味で懐かしく聴いた次第。

469花眼+:2009/04/27(月) 20:41:29
そういえば、先週土曜日の朝日be赤で
荒井由実の「ひこうき雲」が取り上げられていた。

荒井由実は、細野、松任谷といったメンバーと一緒に仕事を始めたので
いわゆる”はっぴぃえんど”人脈で語られることが多いが
実際は、村井邦彦の強い勧誘により音楽界にデビューしている。
このことは以前から知っていたが
その後、この売れないLPに注目して毎夜オンエアしまくったのが
パックインミュージックの林美雄だったというのは初耳だった。
随分有名な話らしい。

林さんは、久米宏の急病でピンチヒッターとして深夜放送枠にデビューした
というのも今日始めて知った。
なかなか・・・めぐる因果だなあ。

後で聞いてみよう。
ユーミンとブッブーの思い出の曲らしい・・・「旅立つ秋」

それにしても林美雄って人、凄いな。
リアルタイムで知っていてもいいのに
僕にはまるで伝説の人だ。

470花眼+:2009/05/02(土) 20:25:40
連休だ・・・youtubeタイム(笑)

今日は村下孝蔵で泣いた。
しかも「初恋」で。
聴き古した歌詞なのに、今さらだが。
校庭を走る君、だけで泣けるなんて。

それから「夏のクラクション」(稲垣潤一)を聴いて
意外なくらい感動。
画面と合わせて歌うと底抜けに気持ちよい。
恋愛の風景が目に浮かぶコンパクトな歌詞。
時間の経過、はかない恋愛の情景、ああ、いいねえ、これ。

471花眼+:2009/05/12(火) 21:42:28
エルトン・ジョン「Don't Let The Sun Go Down On Me」のレコード版のサウンド。

http://www.youtube.com/watch?v=PQfhQvj724g&feature=related

さっき、一番多い再生回数のを見たら、キーが違っていた。
オリジナルのキーであることを優先したいねえ。
別に映像はいいから(MTV世代ではないので)

472花眼+:2009/05/30(土) 14:08:12
ただ愛に生きるだけ/マルティーヌ・クレマンソー Un Jour L'Amour

http://www.youtube.com/watch?v=t3sEbE3-LOc

やっぱいい!
曲名を30数年間忘れていて
最近やっと突き止めたばかり。
でもメモるのを忘れて、今日も探すハメに。
だからメモります。

473花眼+:2009/06/07(日) 20:18:08
もうyoutubeスレ作ろうか、と思うほど、youtube三昧は続く・・・(もう4年近いですね)

これはワロた。腹が痛い、涙が出るほどオカシイ!

ものまね(シャネルズ、本人出演)
http://www.youtube.com/watch?v=y6ChVd7lyzs&NR=1

でも、これって、音楽スレでええんじゃろかw

474花眼+:2009/06/07(日) 20:58:27
今日は、伊東ゆかりにハマる。
丸山圭子の「どうぞこのまま」を聴いて、物足りず
カバーを物色・・・伊東ゆかりに行き着いた。

でも、平成14年の録音なので
いくらか高音の伸びが全盛期の域に達していないように感じたのも事実。
ふと「あなたしか見えない」というのを聴いてみた。

http://www.youtube.com/watch?v=Wjp2SzX0y3w&feature=related

そうそう、これこれ、という感じ。
大人の歌手だなあという実感。

475花眼+:2009/06/08(月) 20:58:01
今日はモトリー・クルーの研究。

きっかけは美紀先生のブログで「ホーム・スウィート・ホーム」が絶賛されていたこと。
なんとなく、早弾きのギタリストを連想してしまったが
実際はLAメタルの大物グループだった。
レッチリなんかとも交流があり、メタリカ、AC/DCなどとコンサートを行ってもいる。
エアロスミス、ブライアン・アダムズなどと一緒にアルバムを作ったこともある。

Motley Crue - Girls, Girls, Girls: Dolby Stereo - MTV Version
http://www.youtube.com/watch?v=OJrSyFpK3iQ

Motley Crue - Dr. Feel Good
http://www.youtube.com/watch?v=YDWxf5qkAIs

そんなヘビメタバンドが、バラードを歌ったのがこれ。
Home Sweet Home - Motley Crue
http://www.youtube.com/watch?v=_BBlWxkwJtU

うーむ、youtubeとWikipediaがあれば
何でも分かっちゃうなあ。
凄い時代になったものだ。

476花眼+:2009/06/10(水) 20:56:41
今日はアンディ・ウィリアムスからトム・ジョーンズに行って
最後は007シリーズを満喫したyoutube。

シャーリー・バッシー「ダイヤモンドは永遠に」
http://www.youtube.com/watch?v=doAy4Ivcidg

いやあ、涙が出るほど素晴らしい歌唱!

477花眼+:2009/06/10(水) 22:00:36
ボストンがNYYに大勝というのに、MLBハイライトがなくて時間が余ったゾー

ってことで、気になるたむらぱん。

「ちゃりんこ」
http://www.youtube.com/watch?v=UvQxxt9hbfI&feature=related

「ゼロ」
http://www.youtube.com/watch?v=BshNY4w1cMM

深ユル系とか紹介していた雑誌があったけど、違うじゃん。
これは優れたソングライター、魅力的な歌声のアーティストですねえ。

478花眼+:2009/06/10(水) 22:18:51
最後に春の祭典の第一部を見た。
URLはここに書かないけど
動いているダンサー付きで始めて見た。
曲想自体も久しぶりで懐かしく聴けた。

479花眼+:2009/06/15(月) 20:08:08
やっぱ、渚ゆう子さんは最高!

「雨の日のブルース」
http://www.youtube.com/watch?v=Hf5lYDzsKNg

480花眼+:2009/06/15(月) 20:35:03
今、HeyHeyHeyで
ジュディ・オングの「魅せられて」を見る。
声はほとんど衰えていなくて
スタイルもそのままで
顔もそのままで
歌い方もそのままで
ついでに言うと伴奏までそのままで(これはレコードをそのまま流しているからか)
あっという間に30年前にタイムスリップできたのには驚いた。

かつてはどうでもいい曲だったけど
さすがに昭和歌謡曲に目覚めた今聴くと
聴きどころは多い。
いい曲に聴こえた。

481花眼+:2009/06/15(月) 20:48:22
で、そのヘイヘイヘイで、さっき聴いた宇多田ヒカルの「I love you」(尾崎豊)のカバー。
ちょっと聴いただけで、凄いっ、と直感したので
youtubeで確認。
残念ながら、声がコントロールできているCDからの音源はなかったが
17才のときのライブ映像があった。

http://www.youtube.com/watch?v=adLqg05e3sw

何と表現すればいいのか、これは?
部分的には破綻している歌唱だけど
心はまっすぐに痛々しいくらい伝わってくる。
尾崎豊の歌が、尾崎以外の歌唱でここまでストレートに心に響いてくること自体が
奇跡に近いけど
それを、宇多田ヒカルが成し遂げていることに感動は倍増する。
今日最大の感動だ。

482花眼+:2009/06/19(金) 23:13:36
やっぱり久保田利伸は上手いです。

「ミッシング(LIVE)」
http://www.youtube.com/watch?v=3fFaPur2PjU

曲もいいし、歌唱も文句なし。
ノスタルジアも加わって、自然に涙が出てくる感動!

483花眼+:2009/06/19(金) 23:31:15
もう1度くらい書き込んだかもしれないけど・・・

稲垣潤一「夏のクラクション」
http://www.youtube.com/watch?v=-AXMlsZaUpY

ものすごくいっぱいの映像と思い出と青春と彼女と夏の風景と若さと繊細さとモロさとはかなさが・・・

・・・甦ってくる・・・僕は泣いてしまう。
今、僕はどこにいて何をしている?

484花眼+:2009/06/20(土) 14:35:49
ほとんど自分、病気、youtube中毒か!?

superfly「Skip Beat」
http://www.youtube.com/watch?v=YWZw0OlFhSI&feature=related

サビにかけて、志帆さんの全身から何かがほとばしり始めるのが分かる。
最高級の歌手である証明。
あそこのフレーズが「スケベ」に聴こえない歌い方があるのも
初めて知りましたw

485花眼+:2009/06/21(日) 18:43:15
カラオケで人の歌を褒め上手な盟友T氏が
勧めてもなかなか歌わず
やっとのことで歌わせると歌った曲がこれ。

桑田佳祐「悲しい気持ち」
http://www.youtube.com/watch?v=nFrtSOYLwKU

他にも、この頃の別のサザンの曲を歌っていたので
そういう曲を聴くと、今でもT氏を思い出す。

彼は5年前の夏に亡くなった。
どう考えても、自分のような人間が普通に寿命を与えられ
彼のような素晴らしい人間がわずか40歳そこそこで「死」を与えられるのは
間違いなのだ。
自分は何のために生きているのか?
それ以前に、彼のために、彼の分まで自分の人生を大切に生きていかないと。
そんな思いになるのは、自分の人生で出会った人のなかで
T氏だけなのだ。
葬式の際の、T氏の残したまだ小さな子どもたちの泣き声を思い出すと
自分も号泣したくなる。
あんな悲しい葬式はなかった。

で、「悲しい気持ち」の不思議なトーンの曲調を聴くと
今でも胸がいっぱいになるのだ。

486花眼+:2009/06/22(月) 20:26:54
今や高橋真梨子のオリジナルと化してしまった「別れの朝」。
彼女の歌唱力をもってすれば、許せない話ではないが
一応リアルタイム派としては、オリジナルも語りたいところ。
ただし、あまりに短い期間だったため、名前を忘れてしまっていた。
前野曜子という方だったらしい。
宝塚出身とは初耳。
しかも、1988年に亡くなっている。
さらに、その事実はマスコミで全く報道されなかったというから驚き。
アルコールで仕事に穴を空けたとはいえ
それは興行の人たちから嫌われる理由にはなっても
その死が報道されない理由にはならないだろうに。

前野曜子時代のペドロ&カプリシャス「別れの朝」
http://www.youtube.com/watch?v=eH0hRgZx0I0

487花眼+:2009/06/22(月) 20:40:25
晩年のこれも素晴らしい!
衰えを感じる人も居るだろうけど
そこは感じ方の違いで
やはり、これは前野曜子しかできない歌唱でしょう。
何気なく観始めたら、とんでもなく凄いものを再発見して興奮状態です。

http://www.youtube.com/watch?v=rhE_2mXY9hk&feature=related

488花眼+:2009/06/22(月) 20:47:05
朱里エイコの「別れの朝」もいいなあ。
全然雑でなくて、まるで自分のオリジナルのように大切に歌っているところが
いいですねえ。

http://www.youtube.com/watch?v=mRyUWjFBkgQ&feature=related

489花眼+:2009/06/23(火) 20:23:08
ふと思いついて、薬師丸ひろ子の「Wの悲劇」を聴く。

「Woman」(夜のヒットスタジオDELUXE、年代不明)
http://www.youtube.com/watch?v=a7o5uGPwwdc&feature=related

期待通りの透明感あふれる清々しい声に改めて感動。
どうして、この曲の評価はこんなに低いんだろうか?
彼女が芸能界主流ではなかったからか?
どう考えても、80年代を代表する曲として
常にリバイバルされるべき超名曲だと思うのだが。

490花眼+:2009/06/24(水) 20:24:22
やっと角松敏生「Last Flight」を発見(約1ヶ月前にUpされていた!)

http://www.youtube.com/watch?v=NpB8gNx95i4

さあカラオケでも歌えるように練習ッスっか・・・って、この映像の角松さん、歌詞忘れてるじゃん(爆)
うたまっぷにもないマイナーな曲だし、もう元のmp3音源聴くしかないスねえ。

491花眼+:2009/06/27(土) 21:09:24
今日のyoutube・・・・

「別れの朝」、前述のURLは音がサビで途切れるので、こちらを。
http://www.youtube.com/watch?v=-ejJviUZ5vA

492花眼+:2009/07/02(木) 20:46:32
今日は、偶然、美空ひばりの「夢芝居」を見て感動。
Mフェアだけにアレンジも良く、今の若い人でも十分堪能できるオススメ映像。
http://www.youtube.com/watch?v=z8soWeAmGMA&feature=related

フジテレビ最古の映像と謳っているこれも
曲がいいので聴き応えがあり(見ごたえもあり)
「港町十三番地」
http://www.youtube.com/watch?v=kAWV_6FNRxo

493花眼+:2009/07/02(木) 20:55:02
美空さんとくれば島倉さんでしょうね。
「愛のさざなみ」のカラー映像がありました(もちろん昭和43年当時)

http://www.youtube.com/watch?v=o-1eeyFEFkY&feature=related

494花眼+:2009/07/02(木) 20:56:46
もう超ベテラン歌手、勢揃いだ!
水原弘「黒い花びら」(昭43年の映像)
これは丁寧に歌い込んでいて、奔放な歌いっぷりの彼にしては
ベストの歌唱に近い。
とても貴重。

http://www.youtube.com/watch?v=LTAP0skS2h4&NR=1

495花眼+:2009/07/03(金) 20:46:43
ついにUPされた「情けない週末」(佐野元春)
http://www.youtube.com/watch?v=MNihVVqnvFM

今聴いても全く古くないシティ感覚抜群の名曲!

496花眼+:2009/07/03(金) 21:09:11
平浩二「バス・ストップ」
http://www.youtube.com/watch?v=I_5w4xwSdic

かなり時を経て
多分50歳を超えてこの歌声。
やっぱ自分より上手いわ、Tさん(故Tさんは僕のほうが上手いとこの曲でおだててくれたのだ)

497花眼+:2009/07/04(土) 19:46:38
サイモン&ガーファンクル「明日に架ける橋」
youtubeはLive音源ばかりだが
Liveではリアルタイムのあの感激が甦らない。
やっと見つけたレコード音源。

http://www.youtube.com/watch?v=HayeokPcaSE

498花眼+:2009/07/04(土) 20:05:38
久保田早紀「異邦人」

http://www.youtube.com/watch?v=cIsCifnFy9Y

音質、アレンジともにGOOD!

499花眼+:2009/07/04(土) 20:20:34
山口百恵「銀色のジプシー」

http://www.youtube.com/watch?v=-D5n5qSlYwA

ついにUP!・・・と言いたいところだが
前半だけの中途半端なUPなので残念。
でも、記憶通りの素晴らしい歌唱に感動。
懐かしい・・・

500花眼+:2009/07/05(日) 14:21:00
高田みづえ「花しぐれ」

http://www.youtube.com/watch?v=LY7iqzi9Ee0

思っていた題名と全然違った・・・
夜ヒットらしい懐かしい映像、音響・・・

501花眼+:2009/07/05(日) 14:27:09
尾崎紀世彦「愛する人はひとり」

http://www.youtube.com/watch?v=aysRdCRGPBs

映像ではないが、懐かしい思い出が甦る一曲。

502花眼+:2009/07/05(日) 14:39:52
笹みどり「下町育ち」

http://www.youtube.com/watch?v=iBAn8YO2n4g

小学生低学年の頃
巷ではこの曲ばかりかかっていた。
素人ノド自慢で出てくる人が、この曲ばかり歌うのには
さすがに閉口した。
悪い曲ではないけど、素人が続けて歌うんだから仕方ない。
もちろん、ホンモノの歌は懐かしく聴けます。
いい曲だなあと思いますが、それ以上に懐かしい想いが。

笹さんは、この曲を18歳で歌ったのか・・・唖然。

503花眼+:2009/07/11(土) 22:18:59
山下達郎「endless game」
http://www.youtube.com/watch?v=rYtiXrV34Io&feature=related

MBさんの日記をきっかけに山下達郎を聴くことに。
で、ついにこれを発見。
題名を思い出すだけでも一苦労だったけど
さすがにネット時代は素人には便利になっている。
で、たどり着いたら、もうこの曲の魔法に浸っている。
聴けてよかった。

504花眼+:2009/07/16(木) 21:37:55
このところyoutubeの総まとめにかかっりきり。
新しい発見もある。
山口百恵「L.A.Blue」がついにUPされた。
「タイトスカート」
http://www.youtube.com/watch?v=Jq61DBx23P0&feature=related

早撮りというか超過密スケジュールの中
LAにトンボ帰りして作ったLPだけに
歌唱は練れていないのだが
そんなことはどうでもよくて
私が自分の給料で一番最初に買ったLPなのだから
あの頃の音と再会できて嬉しい限り。

505花眼+:2009/07/17(金) 22:32:58
(ここからmixi非公開日記に今までのURLをUP以降となる)
EPO「う・ふ・ふ・ふ」
http://www.youtube.com/watch?v=lI0SMSeccPk&feature=related

80年代歌謡曲シーンで最も輝いていた曲の一つ。
前向きな歌詞と明るい曲調だったので、あの頃よくエアチェックしていたなあ。
やはり胸がときめく曲です。

506花眼+:2009/07/17(金) 23:08:13
小田和正「さよなら」
http://www.youtube.com/watch?v=X6CUzOQIkV0&feature=related

最初はオフコースのオリジナルのほうがいいと思っていたが
意外と感動が薄かった。
小田和正個人のカヴァーで聴くと
編曲が美しいのと、淡々としたなかにきっちりと抑揚がある小田さんの歌唱に
惹かれるものがあった。
なかなかいいものです。

507花眼+:2009/07/18(土) 23:32:45
全然クラシック音楽を聴く気分ではなかったのに
この演奏には聴き入ってしまった。

オイストラフ(Vn.)、チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲
http://www.youtube.com/watch?v=fNCeYKfAOZI

オイストラフは正しい音楽を弾くことを至上の目的としていて
それが特にヴァイオリンでなくても良かったのだが
たまたま得意技がヴァイオリンだった、というような演奏。
特にヴァイオリン好きでなくても、この演奏には感銘を受けるに違いない。

508花眼+:2009/07/19(日) 19:57:36
一応、ライブでない音源として書いておこう。

八神純子「思い出は美しすぎて」
http://www.youtube.com/watch?v=osj1tr4Cl1E&feature=related

509花眼+:2009/07/19(日) 20:11:25
同じくライブでない音源。

1987年 竹内まりや「駅」
http://www.youtube.com/watch?v=BdzmaI1bX0A&feature=related

510花眼+:2009/07/19(日) 20:17:53
さらにもう一つ(ライブでない音源)

1982年 山下達郎「Ride on Time」
http://www.youtube.com/watch?v=MR5FvwcIY8M

511花眼+:2009/07/19(日) 20:23:10
もう一つ、山下達郎。

「夏への扉」
http://www.youtube.com/watch?v=pcqAkQf-Vxw

1982年から数年間、夏と、夏以外のすべての季節で
よく聴いた曲。
誰か「Rainy Day」をUPしてくれないかなあ。

512花眼+:2009/07/21(火) 20:31:58
これは、お気に入りリンク集には入れないけれど
歴史的名唱であることは言うを俟たない。

美空ひばり「悲しい酒」
http://www.youtube.com/watch?v=5ww6ENmjvrI&feature=related

全体的なものものしさ、たっぷりすぎるくらいの情感、すでに
今の日本では味わえない類の世界が
極限まで広げられ、かつ堪能できる。
息もできないほどの圧倒感というのは、このことを言うのか。
歌舞伎とか能の世界に近い。
何か伝え聞く新派のドラマの濃厚さを想起させる。

513花眼+:2009/07/21(火) 20:44:38
美空ひばり「川の流れのように」
http://www.youtube.com/watch?v=3wmIrAFKLs0&feature=related

こういう歌は一生好きになれない、と思っていたのだが
最近の心境の変化により、ひょっとしてと考え直し
初めてしっかりと聴いてみた。

並の歌手なら上出来の歌唱なのだが
美空ひばりの天才を知りつつある今の私には
かなり破綻の多い歌唱ともいえる。
しかし、そんなことがどうした、と言えるほどの
圧倒的な存在感。

ほとんど現役最後の歌唱に近い(この1ヶ月後の地方のショーでの歌唱が最後)
絶望的な体調のなかで、全く乱れなく歌い切ったその精神力に脱帽である。
あまつさえ曲想が高揚する部分では、微笑みさえ浮かべて
我が人生悔いなし、という歌詞のメッセージをアピールする不屈の魂。
本当の歌手とはこういう人のことを言うのだと心から思ってしまった。

あまりに貴重なのでリストには入れない。
時々、思い出して、私の人生のパワーの一つの源としよう。
この映像は私の宝物になった(フルトヴェングラーと同じ次元かもしれない)

514花眼+:2009/08/02(日) 17:24:50
桑田佳祐「逢いたくて逢いたくて(園まり)」

http://www.youtube.com/watch?v=l3KXWzjYIXE

何度も繰り返して聴く類のものではないが
それにしても見事なカヴァー。
オリジナルへのリスペクトが十分伝わってくる名唱だ。

515花眼+:2009/08/02(日) 21:56:52
どういうわけか、本より映画、J−POPより洋楽に嗜好が変わってきている。
短期間の嗜好変化。
というわけで

Love potion number 9, The Searchers
http://www.youtube.com/watch?v=7rXhXLsNJL8&feature=fvw

516花眼+:2009/08/03(月) 20:03:06
でも、山下達郎は別格かも。

「さよなら夏の日」
http://www.youtube.com/watch?v=a9jBZ-YeJL0&NR=1

517花眼+:2009/08/04(火) 21:07:48
昨日のヘイヘイヘイの原田真二は良かった。
youtubeには、同じヘイヘイヘイでかつて演奏したギター版「キャンディ」もあるが
とりあえず、こっちをリンクしておこう。

http://www.youtube.com/watch?v=5p7dz5Km-9I

(なお、薬師丸ひろ子のWomanはURLが変更されている。mixiには処置済み)

518花眼+:2009/08/08(土) 19:42:30
石川さゆりの「逢いたくて逢いたくて」

http://www.youtube.com/watch?v=n-aaaOuALZM

41歳頃のレコーディングだが
何とカマトトぶった可愛い声を出すのだろう、この41歳の熟女は。
さゆりーーーーー!!!と絶叫したくなるではないか!

・・・興奮し過ぎました、失礼。

519花眼+:2009/08/21(金) 22:18:45
忘れたら、また探すのが大変なので、メモメモ・・・

エンゲルベルト・フンパーディンク「白い花の咲く頃」
(A Man Without Love - Engelbert Humperdinck)
http://www.youtube.com/watch?v=oKNTHjOjsvs

520花眼+:2009/08/24(月) 20:30:19
ついにあった、パーシー・フェイスの「ティコ・ティコ」
http://www.youtube.com/watch?v=SiNZgAFeHtc

これは素晴らしい!
かつての記憶と違った印象の曲も多いのだが(ニルソンのウィズ・アウト・ユーとか)
これは、記憶以上の素晴らしい演奏!Blavo!!

521花眼+:2009/08/24(月) 20:36:18
「ブラジル」も素晴らしいし面白い(「夏の日の恋」が混ざったりするお遊びもアリ)

http://www.youtube.com/watch?v=qtQ_GcrUy04&feature=related

522花眼+:2009/08/24(月) 20:49:10
これもついにUP!!
Andy Williams - Red Roses For A Blue Lady ♪ブルーレディに紅いバラ
http://www.youtube.com/watch?v=HssRO5b_ED0

待てば海路の日和あり・・・

523花眼+:2009/08/24(月) 20:55:02
これもメモメモ・・・
アンディの「恋はリズムに乗って」 Music To Watch the Girls Go By
http://www.youtube.com/watch?v=VO0Mgdgf8dE

524花眼+:2009/08/26(水) 22:01:29
これは感動しますねえ。「今夜は最高」がいかに丁寧に作られていたかも
分かるし・・・

岩崎宏美「テレフォンショッキングで”今夜は最高”を語る〜”今夜は最高”のそのシーン」
http://www.youtube.com/watch?v=YCQ9eBgx1VI

525花眼+:2009/08/26(水) 22:11:00
筒美京平サウンドの極致!
2000年頃の岩崎宏美も素晴らしい。
youtubeのコメントで誰かも書いているように
この頃の彼女の不在(TV界からなぜか干されていた)ほど
日本歌謡曲界にとって大きな損失はなかった、というのは真実。

岩崎宏美「生きがい」
http://www.youtube.com/watch?v=S79HWpV8uBE&NR=1

526花眼+:2009/09/02(水) 21:10:22
さっちんの「長崎」・・・さすが、というしかないよなあ
「西田佐知子ver. 長崎は今日も雨だった」
http://www.youtube.com/watch?v=tAXi__GtGxM&feature=related

玄人向けというかさっちんファン向けです。

527花眼+:2009/09/02(水) 21:30:07
さっちんの「ウナ・セラ・ディ東京」は素晴らしい(mixiの例のページに追加)

で、フランキー堺の「シング・シング・シング」に感動。
このドラムは魂を揺さぶる。
「シングシングシング/Drフランキー堺、1960s(A)」
http://www.youtube.com/watch?v=uNK-XdweqAw&feature=related

528花眼+:2009/09/11(金) 22:54:42
コメントにもあるけど
「ジャズっぽくヨコハマを歌う」・・・天才だ!

桑田佳祐「恋人も濡れる街角」
http://www.youtube.com/watch?v=NHlUgXFVhUY&feature=related

529花眼+:2009/09/13(日) 15:43:53
名曲なんで、とりあえずマークです。

坂本九「見上げてごらん夜の星を」
http://www.youtube.com/watch?v=3P-ZXOeOE9k&feature=related

530花眼+:2009/09/13(日) 15:48:56
ビートルズ東京公演はmixiの一覧から下ろすことにした。
(URL)
http://www.youtube.com/watch?v=bDGwJXX7uCM&feature=PlayList&p=FF5CBA1A3D4641F9&index

531花眼+:2009/09/15(火) 20:15:47
バーンスタインのショスタコーヴィッチ「交響曲第五番」終楽章を聴く。
http://www.youtube.com/watch?v=ogJFXqYEYd8

1979年の演奏だそうで、響き、表現の張りなどは
聞き覚えのある感覚で懐かしかった。
弱音で陶酔していく中間部はやや物足りなさが残ったが
冒頭及びラストの強奏部分の迷いのないキメ方はさすがであり、圧倒された。
こんなのを実演で聴くと、もう忘れ難いだろうなあと溜息が出る。
自分にもあったバーンスタイン生体験の可能性、そしてそれを一瞬ためらった過去の自分のバカさ加減。
それにしても、あんなに突然逝ってしまうとは、予想できなかったのだ。

532花眼+:2009/09/15(火) 20:22:28
ところで、先週末には、ミュンシュの「幻想交響曲」を聴いていたのだ。
「幻想」のメロディ、リズムは
時として脳裏を駆け巡り、無性に聴きたくなるときがある。

ミュンシュの演奏は世評高いのだが、私は全く評価していない。
モントゥーやクリュイタンスの演奏を聴けば、そんなもの聴いて居られるか、ということなのだ。
今回は、ユンク君のページだったこともあり
旧盤であるボストン響の演奏を聴いてみた。

これが第三楽章までは実に良いのである。
明らかにフランスのオケで振った世評高いあれよりも良い。
何よりも「幻想」にふさわしい心地よいリズムの揺れがある。
フランス盤には、この「揺れ」が皆無なのだ。

しかし、第四楽章に入り、一気に興ざめである。
生気のない演奏に戻ってしまい、全くファンタスティックでない。
まあ全部通して聴くこともそうないだろうから
三楽章までという限定で聴く分には、オススメではあるのだが。

533花眼+:2009/09/20(日) 12:41:11
ついに、ついに、S&G「アメリカ」がyoutubeにUP!!!!!!!
ライブではなく、このレコードのサウンドが聴きたかった!!!!!!

サイモン&ガーファンクル「アメリカ」
http://www.youtube.com/watch?v=gAoArleLZEk

534花眼+:2009/09/20(日) 12:44:13
あっ、これ書き込みし忘れていた。

「ひまわり」(ヘンリー・マンシーニ)
http://www.youtube.com/watch?v=zEQX6sOBT7w&feature=related

535花眼+:2009/09/22(火) 21:08:24
小さい頃、ヤマハ音楽教室で秋吉(宗鎮)先生に弾いてもらった
シューベルトの「軍隊行進曲」。
わが音楽のルーツを懐かしむべくyoutubeで探せど
ホロヴィッツ、シフラの超個性派演奏はともかく
どの演奏もゆっくりで秋吉先生の演奏を彷彿とさせない。
バレンボイムとランランの演奏など立派なことこの上ないが
今求めているものと全然違う。
強いて求めたら
キーシンとレヴァインが連弾しているこの演奏が最もスタイリッシュで
記憶のなかにある「軍隊行進曲」に最も近い。

http://www.youtube.com/watch?v=CYNsz4xW-qs

536花眼+:2009/10/15(木) 20:19:28
出た!アキナ!!ついにこの名曲がyoutubeにアップ。

中森明菜「ロマンティックな夜だわ」
http://www.youtube.com/watch?v=kOzn_VSqHc8

今聴くと、やや当時のアキナには早すぎたかな、と思える大人のサウンド。
精一杯背伸びしている歌っているアキナが健気。
これこそ、今や熟女の明菜の歌声で聴きたい。

537花眼+:2009/10/29(木) 21:17:25
ベートーヴェン「運命」の第3楽章を急に聴きたくなり
youtubeでカラヤンの演奏を聴くが
意外と音質不良で
すぐにトスカニーニのそれに乗り換える。
1952年の演奏らしいが
さすがはトスカニーニで
純音楽的な迫力が素晴らしい。

宇野本を引っ張りだして、トスカニーニ「運命」を調べると
1939年盤が最高で、1952年盤はかなり落ちる、と書かれている。
エッ?と思い、さっそくユンク君で1939年盤を確認
(ネット時代って凄いね!)

これがまた生気溢れる見事な演奏なのですよ。
特に終楽章に突入する際のティンパニの鳴らし方、全体の音の響かせ方が
もう尋常じゃないですね。
宇野さんの言葉は本当でした。

538花眼+:2009/11/07(土) 17:35:06
昨日夜、NHK教育でメータ&VPOの演奏会が放映された。
いまさらメータ、いまさらVPOという気もしないでもなかったが
(しかもベートーヴェン「第7」だし)
いざ聴いてみると、サントリーホールの残響の素晴らしさも相まって
さすがはウィーン・フィルというべき響きの良さに感激して
最後まで感動が持続したまま聴くことができた。

メータの指揮は
若い頃の強引さは全く見られなくなったものの
その分個性、華やぎがなくなり
どちらかというと、差し引きマイナスという感。
それにしても、ウィーン・フィル恐るべし、というべきか。
メータほどの指揮者でも
個性を失うと、もう指揮者の指示など無視していて
自分たちだけの合意で合奏しているように見えた。
そして、その「合奏」が凄いんだよなあ、これが。
下手な指揮者など、ホント不必要なオーケストラ。
メータは、下手な指揮者とまでは断言しないけど
でも、それに近い存在に見えた。
これが他のオーケストラだと全然違うのだろうけど。

539花眼+:2009/11/14(土) 22:12:23
BS2で、ちあきなおみ特集が2週連続であるようだ。
今日はその第1回目で、4年ほど前に放映されて話題となった彼女の歌の特集番組が再放送された。

前回放送時には全く気がついていなかったので
今回初めてその映像を見た。
さすがはNHKというべきか、素晴らしい映像を惜しげもなく見せていた。

そのなかでも白眉は「ねえあなた」
これは、かつてビートたけしの番組で放映された分がさらに良さそうなので
それをリンクしておこう。

ちあきなおみ「ねえあんた」
http://www.youtube.com/watch?v=zHH6T0zaims

540korou:2009/12/17(木) 20:45:34
ビリー・ジョエルの「just the way you are」を聴いていると
大学時代、はるか昔の20代の自分、誰ともつながっていなかった頃の
孤独で甘い香りのする自分を想い出す。
いや、甘い香りって、純白の乙女じゃないんだから・・・
でも、まあ今より若さに満ちていたことは確かだ。

そんな孤独で青白くて不安で繊細でかなり馬鹿で頼りない自分が
気が狂ったみたいな電話をして
逢う約束をして
そして、そのまんまオートバイに乗って
遠い街まで出かけたあの記憶。

恋人が居たにもかかわらず
後の経過を思えば、少し脈があったんだよな、あの時。
彼女は清楚な面立ちで待っていてくれて
可愛い微笑みで迎えてくれた。
そのまま喫茶店に入り・・・

541korou:2009/12/17(木) 20:49:07
喫茶店では、なぜか「こぶ茶」を飲んだ記憶がある。
それは本当に美味しい「こぶ茶」だった。
僕は多分、その「こぶ茶」を飲むためにこの世に生まれてきたんだ。
そんなくだらないことが本気で思えてくる。

こんなことを書けるようになったこと自体が驚きだ。
何か全部吐き出さないと、もう間に合わないような、そんな感覚。
僕はまもなく死んでしまうのだろうか。
人の運命は分からないけど
何かにせっつかれてそうなってしまう予兆というのは
あるかもしれない。

まあ恐れずに吐き出そう。
恐れていても仕方ない。
なるようにしかならないさ。

ビリーの歌声で一気に感情が吐露されてしまった。
今日は何か変。

542korou:2010/03/22(月) 22:33:42
ずっと、このスレを書いていたような気がしていたのに
もう3ヶ月以上書いていなかったとは驚き。
youtube(音楽)は確かこのスレだったはず。

松原みきにハマってしまった。
「あいつのブラウンシューズ」で世良譲と共演している映像は
滅茶苦茶に可愛いし綺麗だし、こんな人が恋人なら最高!と叫びたくなるほどだ。
(さっそくmixiのあのリストに追加)

で、何か感じる。
自分とどこかでつながる何かを。
今は妄想するしかないけれど
30年前にリアル世界で出会えたとしたら
多分お互いに何かを感じあっていたに違いない。
まさに妄想だけど・・・

林哲司の「真夜中のドア」も楽曲がいいのでリンクしておこう。
http://www.youtube.com/watch?v=k-KAY_Glmn4

543korou:2011/01/03(月) 21:58:27
新春早々、バルビローリの名演に感動!

ユンク君こと”BLUE SKY LABEL”で
ドボルザーク「第八番」を聴きたくなり
セルとかいろいろ聴いてみた結果
バルビローリの名演を体験することができた。

それから、チャイコフスキー「第五番」も名演だというので
それも聴く。
素晴らしい!
この曲に求められる金管の鋭さと
弦楽器の感傷っぽさが
これほど見事に表現されている演奏も珍しい。
何で今まで知らなかったのだろう、この名演を。

どちらの曲も、たまに無性に聴きたくなるのだが
もう迷わなくてよいようだ。
頭の中のイメージどおりの演奏がここにある。

544korou:2011/01/26(水) 20:57:10
今日はクレンペラーのベートーベン「運命」を聴く。

両端楽章が素晴らしい。
思わずハッとするくらい音量が落ちる箇所が数箇所あり
それは他の指揮者では絶対に聴けないピアノ、ピアニッシモだ。
終楽章の単調な繰り返しにも聴こえる曲想が
これほどニュアンス豊かに、感情が幅広く聴こえる演奏も珍しい。

やはり大指揮者だと、改めて思う。

545korou:2011/03/28(月) 21:26:40
今日はワルターのベートーヴェン「エロイカ」を聴く。

1958年のコロンビア響のステレオ演奏で
往年のクラシック・ファンなら一度ならず聴いたものである。
もうこれがパブリックとしてユング君のサイトに登場するのかと思うと
感慨深い。

リアルタイムというか、この演奏が現役として代表盤だった頃には
それほど感動して聴いた体験がなかった。
やはり、あのフルトヴェングラーの名演の前には
薄い弦の音色と温厚な表現のこのワルター盤は
魅力において乏しかったと言えよう。

今はいろいろな演奏が聴かれる時代で
なんといってもフルトヴェングラーの演奏は
録音の悪さが致命的になってきている。
その点、ワルターのこの演奏は、初期ステレオ録音として秀逸で
実にクリアに各パートの音を拾って音楽的に美しく響かせているのが心地よい。

演奏も、今聴くと断然良い。
やはり晩年のワルターは、五十過ぎて聴くべきものなのか。
かつては聴き取れなかったニュアンスが
面白いほど如実に伝わってくる。
感動したし、納得もした。
素晴らしい!

546korou:2012/03/18(日) 22:11:04
本当は、mixiのMBさんの日記について
ginoさんという人が書いたコメントが面白かったので
そんなことを書こうとしてこのスレを開いてみたのだけど
ついつい「全部読む」をクリックしてしまい
そうなると、またしても怒涛の書き込みを熱読するという
つい最近”牛親方掲示板久々の訪問”で体験したことを
再度体験するハメとなる。

ムリして、貧しい知識を総動員してレスしていたんだなあ、と痛感。
MLBのときとは逆に、これは今のほうが自然でいい、と思った。
ムリなレスは痛々しい。

547korou:2013/11/03(日) 15:37:28
えっ、このスレ1年ぶり以上放置?
信じられんが、まあいいか。

というわけで(いや「わけ」もクソもないが)
本日はヒマにまかせてユンク君の新着曲をいくつか聴いてみた。

まず、クレンぺラーのブルックナー「第七」。
ユンク君のブルックナー信者へのお怒りはもっともだが(解説に詳記してあった)
しかし、このブルックナーは頂けない。
やはりブルックナーは指揮者を選ぶ。
クレンペラーほどの大指揮者でも、向いていない作曲家というものが
あるのが分かった。
続けてコンヴィチュニーの同じ「第七」。
取り立てて名演の部類でもないが
クレンペラーを聴いた直後だと、これでもしっくりと来る分
安心して聴ける。
その差は何なのか。
感覚としては明確だが、それを明確な言葉で書き現すことは難しい。

続けて、最新のアップだったフリッチャイのベートーヴェン「運命」を聴く。
かなり遅いテンポが特徴の演奏で、確かに精緻で乱れのない演奏ではあるが
ここまでエモーショナルな要素を拒否するかのような安定したテンポで押し通すのはどうか?
宇野功芳氏も好意的に評価しているのだが、私には分からない。
最後に、レオノーレ第三番(ベートーヴェン)を聴きたくなり
検索するとミュンシュ&ボストン響のしかないので、期待度低めに聴く。
やはりミュンシュはボストン響の個性を生かした演奏に終始していて
そしてボストン響の音色はこの曲には合わないということ。
ちょっと残念。

548korou:2015/03/18(水) 12:11:20
今日は年休を取って、平日なのにゆっくりと休養モード。
というわけで、朝から読書やら、ネットでユンク君のサイトでクラシック音楽三昧。

最新アップとして、カラヤンのブラームス「第二」があったので鑑賞。
1963年のBPOでの録音。
第一楽章はゆったりとして、かつさすがの響きの良さで聴かせる演奏。
これは掘り出し物かも、と思ったが、
第二楽章以下が今一つで、特に終楽章のテンポの悪さは
この時期のカラヤンにしては珍しいくらいだ。
全体として、やはりワルターが懐かしくなってしまう感じの残念な演奏。
第一楽章のあの充実ぶりなら、もっと名演になるはずだったのに
何が足りなかったのだろう?

ギーゼキングのドビュッシーも最新アップの中にあったので鑑賞。
ユンク君の解説を読んでいると、フェルベールという人が紹介されていて
ギーゼキングと同時代の録音なのに遥かに音質が良い、ということなので
そっちに切り替えて鑑賞。
確かに、全然音質が違う。
その結果、伝わってくる音楽すらも違ってきて
遥かにドビュッシーの音楽そのものが伝わってくる。
これこそ掘り出し物だ。
結局「子供の領分」を全部聴きながら、Wikipediaでドビュッシーの生涯を参照することに。
チャイコフスキーのメック夫人と縁があったというのは知らなかった。

549korou:2015/05/06(水) 21:43:13
ワルターのブルックナーなんて
そんなのあったのか、という程度の知識なのだが
それをユンク君のサイトで偶然発見して試聴。

素晴らしい。
あの感動的なヨッフムとは
また違った意味で
他では聴けない感動のブルックナーである。

ワルターを愛し、ブルックナーで感動できる人なら必聴モノ。
今まで知らなかったことが悔しいくらいだ。

ちょっと今体調がイマイチなのだが
体調が回復したら、もう一度聴いてみよう。
こんなに平和で美しい音楽の世界は他にない。

550korou:2015/09/14(月) 20:33:49
昨日は、クナのブルックナー「第5」を聴いてみた。
あの悪名高い(高かった、と過去形でもいいのか・・)改訂版のブルックナー。
ユンク君が、最初に聴いたときに
何が起こったのか分からなかったというので
大変な音の洪水を期待したものの・・・分からんかった(^^;;

原典版の演奏と聴き比べしないと分からない世界なのだろう。
でも、1回聴くのに1時間はかかるので
聴き比べするのも大変な手間だ。
これは退職後の愉しみに取っておこう。

551korou:2015/11/15(日) 15:38:25
ビートルズ雑学。

リンゴ・スターがドラムを叩いていない曲が6曲(いずれも噂ではなく確定事実らしい)

ラブ・ミー・ドゥ (アンディ・ホワイト)
P.S.アイ・ラブ・ユー (アンディ・ホワイト)
バック・イン・ザ・U.S.S.R (ポール・マッカートニー)
ディア・プルーデンス (ポール・マッカートニー)
ワイルド・ハニー・パイ (ポール・マッカートニー)
マーサ・マイ・ディア (ポール・マッカートニー)
ジョンとヨーコのバラード (ポール・マッカートニー)

そういえば、アンディ・ホワイトがこのほど亡くなっている。

552korou:2016/06/12(日) 10:28:38
宇野功芳氏死去。
どれだけお世話になったか分からない。
この人が居なければ、あれほどフルトヴェングラーにのめりこめなかったのは確かだ。
それは、10代の一番大切な時期に、どの音楽に入り込むかという選択に
大きな力を与えた。
私は、今でも本籍地はクラシック音楽だ。
いかに声楽に目覚めても、そこだけは変わらない。

あれほど個性的なライナーノートは、その後二度とお目にかかれない。
今は小さくまとまった無難な意見が幅を利かす時代なので
ああいう批評をまっとうに楽しむことが難しくなっているが
まあいろいろな人もいると思うので
今日の訃報を知って、私と同じく、正しい思いで感慨にふける人も少なからずいると信じたい。

ヤフーコメント欄にいちいち文句をいっても仕方ないが
「カラヤンの批判ばかりでそれだけだった」とか
「指揮ぶりが面白かった」なんて批判、もう呆れるしかない。
ネット時代にしこしこコメントするような輩には
そもそも宇野さんの訃報に関わる資格そのものがないということだろう。

まあ、あまり長生きしても、宇野さんとしては
満足する音楽に出会える可能性はもう少なかっただろうから
ある意味、最上の時期に生を受け逝去された幸福な人生だったと言える。
自分としても、いい時期に宇野さんという人に出会えて
大変ラッキーだったし
そう思えば、いいことづくめだったという感慨に浸れるわけである。

554korou:2017/08/15(火) 16:46:48
現役最後の長い長い夏休み(2週間)の最終日。
前日に目を酷使した影響で
今日は、昼間は久々にクラシック音楽に没頭の時間を設けた。
曲目は、ユンク君の最近のアップ曲から。

コンドラシンによるチャイコフスキー「イタリア奇想曲」
セル&AC管によりシベリウス「交響曲第2番」

「イタリア」のほうは、なかなか実演で聴けない曲なので
こういうときでないと堪能できないのだが
コンドラシンはさすがである。
オケが録音のための急造オケなのにもかかわらず
音楽の急所はきっちり押えて見事な演奏だ。

セルのほうが、手兵のクリーヴランドではなくAC管ということで
やや燃焼度の点で物足りない。
シベ2については、ほとんど通して聴いたことがなかったので
今回初めてきちんと聴いたが
ユンク君も書いているとおり
スカスカの音楽で物足りない。
最終楽章の途中まで聴いて、もう耐えられず
途中からは、音を聴きながらこの感想を書いている。
60才目前まで聴いていなかった音楽だが
別に聴いてなくても後悔は何もない。
なんで人気あるんだろう、この曲。
いかにAC管とはいえ、名手セルの指揮でこのクオリティとは。

555korou:2019/05/16(木) 21:37:20
中川右介「山口百恵」を読んで、いろいろなことを知る。
今更ながらだが。

「夏ひらく青春」と「ささやかな欲望」の間で
ディレクターも驚くほどの進化を見せた歌唱力、というのは知らなかった。
youtubeで聴いて納得・・・というか驚くしかない。
「このわずかな間に何があったのかと驚くほど」という関係者のコメントに
これほど得心できたことはない。

「プレイバックPARTⅡ」の歌詞の意味を
今更ながら知った。
そして、そのプレイバックの繰り返しのなかで
百恵ちゃんがニュアンスの違いを歌い分けているのを知って
まさに驚愕。

かつて「横須賀ストーリー」をヒットした数年後に聴いて
その素晴らしさを再確認した鮮烈な記憶があるが
今日、またしてもというべきか3度目の記憶が残った。
イントロの見事さ(荻田氏のアレンジ)、印象に残る歌詞の切り出し、
百恵ちゃんの生い立ちとのシンクロなど
またしても新しい発見があり、3度目の鮮烈な記憶。

以上、感動のたびに感涙。
泣き過ぎて、そのたびに洗面台に駆け込む自分は何なんだ?
百恵ちゃん、罪作りーーーー((C)曼珠沙華)

556korou:2019/05/18(土) 18:16:33
今日は、中川右介「月9」を読んだ流れで中山美穂を聴く。
それはそれなりに美しく可愛いミポリンを見れて良かったのだが
いろいろと見ているうちに、水越けいこ「Too far away」という曲に行き着いた。
まさに人を感涙させる曲だ。

とはいうものの
竹内まりや「駅」でまた感涙。

単に涙もろいだけ?

557korou:2019/08/19(月) 11:17:11
例によってユンク君でクラシック音楽を聴く。

ウィレム・ヴァン・オッテルローという指揮者については
今まで全く知らなかったが
ユンク君のHPで新しくアップされていたので
聴いてみた(曲はベートーヴェン「運命」)

このデモーニッシュな曲を
実に淡々と演奏していて(オケはウィーン響)
第一楽章などいかにも物足りないが
第二楽章は重々しさをほぼ感じさせない軽やかさで
おやっ?と思わせる。
第三楽章以降、ユンク君の賛辞ほどには思わないものの
1950年代末にこの爽やかさというのは
まさに同国人でもあったベイヌムのそれを
さらに軽やかにしたタッチとでもいうべきか。
曲が「運命」なので無条件に賛美できる種類の演奏ではないのだが
曲によっては、このアプローチで
時代の制約を超えた佳演が期待できるかも、と思った。

558korou:2019/08/19(月) 11:18:52
例によってユンク君でクラシック音楽を聴く。

ウィレム・ヴァン・オッテルローという指揮者については
今まで全く知らなかったが
ユンク君のHPで新しくアップされていたので
聴いてみた(曲はベートーヴェン「運命」)

このデモーニッシュな曲を
実に淡々と演奏していて(オケはウィーン響)
第一楽章などいかにも物足りないが
第二楽章は重々しさをほぼ感じさせない軽やかさで
おやっ?と思わせる。
第三楽章以降、ユンク君の賛辞ほどには思わないものの
1950年代末にこの爽やかさというのは
まさに同国人でもあったベイヌムのそれを
さらに軽やかにしたタッチとでもいうべきか。
曲が「運命」なので無条件に賛美できる種類の演奏ではないのだが
曲によっては、このアプローチで
時代の制約を超えた佳演が期待できるかも、と思った。

559korou:2019/08/29(木) 18:04:15
知らぬ間に投稿2連発 ↑

さて、今日から試しに「ワルター試聴プログラム」を始めてみる。
ユンク君のサイトで音楽を聴いて目を休めようという試みで
退職後の4月以来模索していたが
しばらくこれでいくことにする。

第1回の今日は
ハイドン「軍隊」(コロンビア響・1961年)。
通して聴いたのは初めてに近い。
さすがにワルターと唸らされる演奏。
無味乾燥に陥ること必至の旋律を
ここまで歌わせることができる指揮者はもう居ないはず。
まあ、あまり根を詰めて感想を書くと
目が疲れてしまうので
せっかくの企画(目を休める)が台無しとなるので
感想は短めということで、ここまで。

560korou:2019/09/02(月) 21:38:48
その後、ハイドン「交響曲第102番」をワルターの指揮で聴く。
第一楽章の冒頭から有機的に音響が鳴り響き
さすがはワルターと思わせるが
第二楽章以下がシンプルな構成で
いわば前近代的な響きに終始する楽曲なので
いかにワルターといえども
そこに近代的な情感を入れ込むのは容易ではない。
まして、やや体調不良気味だった自分としては
ハッキリ言って眠気を催す音楽だった。

昨日(8/31)から今日(9/1)にかけて
ドボルザーク「新世界」を無性に聴きたくなり
ケルテス、アンチェル、カラヤンなどを聴いてみた。
ケルテスにロンドン響とのドボルザーク全集があって
それに重複する形で事前にVPO盤があったのだということを
初めて認識したが
やはりVPO盤の出来のほうが素晴らしい。
さらにアンチェルのチェコフィル盤の合奏力の素晴らしさには感激した。
今度はセルの1959年盤を聴かなければ。

561korou:2019/09/04(水) 10:19:07
セルの「新世界」を試聴。
スタイリッシュな演奏でセルらしい緊張感も十分だが
今、自分がこの曲に求めているローカル感、余韻といったものには不足する。
いい演奏だが後日気分が違う時に鑑賞することにする。

ワルター連続鑑賞。
今日はハイドン「交響曲第88番」(「V字」と言われる曲。出版の符号なので無意味な副題)
意外と面白い曲だった。
第3楽章がつまらない旋律とリズムで眠気を誘うほかは
ほぼ面白く聴けた。
第1楽章の聴き心地の良さとか
第4楽章のモーツァルト「ジュピター」並のフーガっぽい響きなどは
かなりの聞きもの。
こういうのもあるんですねえ。
次回が楽しみ。

562korou:2019/09/12(木) 09:39:29
ワルター連続鑑賞。
ハイドン「交響曲第96番」(「奇蹟」と言われる曲。曲の内容とは無関係なエピソードによる命名)
1954年のNYPによる演奏で、モノラル録音ながら聴き映えのする音質で
当時のワルターの充実した音楽性を見事に再現している。
ただし、曲そのものは
真ん中の2楽章の旋律、構成が単純で退屈する。
両端の楽章は、その点、旋律が分かりやすく構成も近代的で聴きやすい。

それにしてもハイドンを通して聴くのは結構しんどい。
発見もあるのだが、予想通りの退屈もしばしばおとずれる。
仕方ないことなのだが・・・

563korou:2019/09/14(土) 16:03:36
ワルター連続鑑賞。
ハイドン「交響曲第100番」”軍隊”を
ワルター&VPOの1938年モノーラル録音で聴いた。

さすがに、つい最近聴いた1961年とのコロンビア響との演奏と比べて
音の熟成度が違う。
戦前のウィーン・フィルの懐かしい音色満載で
そこからワルターは自在な音楽を引き出している。
これ以上艶やかなハイドンはあり得ないだろう。
(ただし、あまりに流麗すぎて
 音がひっかかりなく流れていくので
 聴く側の気力が充実していないと
 気持ちが良すぎて眠気を催してしまうかも)
ワルターとVPOの至芸の一つだと思われた。

564korou:2019/09/16(月) 12:08:54
ワルター連続鑑賞。
ユンク君のリストから順番にと考え
ハイドンから聴き始めていたが
さすがにハイドン7連発はしんどく思え
もう5つまでは聴いたので
ここでモーツァルトに切り替えることにした。
(残り2つは、モーツァルトを聴いていくうちに
 ジュピターの後にまた若い番号の交響曲に戻るところがあるので
 そこに挟んで聴く予定にしている)

ということで、今日は
モーツァルト「交響曲第28番 ハ長調」を
ワルター&コロンビア響の1954年の録音で聴いた。
(このコロンビア響はNYPなどのメンバーらしい)

楽聖ハイドンをおとしめるわけではないが
やはりモーツァルトは格段に聴きやすい。
全く退屈しなかった。
ハイドンと何が違うのか、細部の磨き方は同じなのに
全然違って聴こえる(ワルターの”味付け”も素晴らしいが)
全体としてまだ完成形には至っていない曲ではあるが
(例えば終楽章のソナタ形式で、提示が2分なのに展開がわずか30秒で
 再現が1分、コーダが30秒という配分。つまり、2つの旋律を2分程度作って
 あとはその音形をちょっとだけ工夫して配置しただけなのだから
 音楽の造型による深まりはほんのちょっとしかない)
それでも十分に魅力的なのだ。
本当に不可思議な音楽である。
ワルターもコロンビア響もすべて良い。
(ユンク君は古楽器による演奏と比較した文章を書いているが
 私には古楽器による演奏の体験がないので何も分からない)

565korou:2019/09/17(火) 16:21:56
ワルター連続鑑賞。
モーツァルト「交響曲第35番 ニ長調 ”ハフナー”」を
ワルター&コロンビア響の1959年の録音で聴いた。

モーツァルト最後期の交響曲の6つの中の1つではあるが
曲の成り立ち(7つの楽曲を父レオポルドが編集して4楽章とした)の「軽さ」とか
本来はオペラ「後宮からの誘拐」の改訂作業に没頭していた時期に
無理やり友人(ハフナー)のために作曲したという経緯もあるので
曲のクオリティはそれほど高くない、というのが
実際に聴いてみての感想だった。
ワルターの演奏も
昨日聴いた28番ほどの冴えがなく
特に第3楽章のテンポには疑問が残った(遅すぎる?)。

こういう祝賀曲のような表面的な曲調の場合
やはり古楽器による演奏のほうがしっくりくるのかな、とすら思ったが
なかなか聴く機会がないので、何ともいえない。

566korou:2019/09/22(日) 22:00:29
ワルター連続鑑賞。
モーツァルト「交響曲第36番 ハ長調 ”リンツ”」を
ワルター&コロンビア響の1955年の録音で聴いた。
1955年であるから、NYP中心の編成のオケだろう。

短期間で完成(4日間)されたせいか
曲調が平板で
モーツァルトらしい陰影に乏しく
ひらすらシンプルで
ハイドンのシンフォニーのように聴こえる。
それとは対照的に
ワルターの指揮は力感に溢れ
きびきびとフレーズを歌い上げるので
この演奏の場合、それが裏目に出ているようだ。
あまりにきっちりと音楽を再現しようという意欲が
曲調の単純さに不似合いで
聴いていて非常に疲れる。

そういう風に聴くべきではなかったのだが
どうしても、そういう風に聴こえてきた。
聴き終った印象としては
ワルターらしい情感には乏しいと言わざるを得ない演奏だった。

567korou:2019/09/23(月) 16:46:34
ワルター連続鑑賞。
モーツァルト「交響曲第36番 ハ長調 ”リンツ”」を
ワルター&コロンビア響の1960年の録音で聴いた。
昨日聴いたのと同じ曲を
同じ指揮者で同名ながら違うメンバーのオケで聴いたわけである。

とても素晴らしい演奏で
昨日の印象とあまりに違うので
さすがに終楽章だけ昨日の演奏を確認したが
特に自分の耳に問題はなかったようだ。
1955年盤については
あまりに細部が聞き取れない不十分な録音で
ワルターの意図がほとんど伝わってこない代物だった。

この1960年盤については
もちろん最新の録音技術が駆使されているわけではないが
それでも、ワルターの意図した音楽は十分再現されていた。
特に終楽章は、プレスト4分の2拍子という聴きやすさもあり
ハ長調という自然すぎる調性の制約などを乗り越えて
躍動する音符が自在に絡まっていく「不可思議さ」を現出させている。
この「不可思議さ」こそモーツァルトであり
他の誰もが描けなかった音楽なのだ。
ワルターは、その絡まった音符を見事にさばいて
恍惚とする音楽世界へと導いていく。
第1楽章から第3楽章については
さすがに調性に不似合なリズムも相まって
(おそらく日本人には?)理解し難い音楽になっていると思われるが
終楽章だけでも十分聴く価値のある音楽であることが
この演奏でよく判った。

568korou:2019/09/28(土) 11:10:23
ワルター連続鑑賞。
モーツァルト「交響曲第39番 変ホ長調」を
ワルター&NYPの1953年の録音で聴き始める。

・・・ふと気づいたが「第38番」を飛ばしている・・・

演奏が満足できるものであれば、そのまま聴き続けたのだが
どうにもモーツァルトっぽくない雰囲気があったので
これはこれで後で再評価しようと考え
急きょ「第38番”プラハ”」の鑑賞に切り替える。
(一覧表の順序よりも作曲家の作曲順を優先)
・・・しかし・・・コロンビア響の新旧2種類、どちらもイマイチ?

自分の耳がおかしいのかとも思ったが
念のため、かつて愛聴していたベームの演奏を探し
1959年のBPO盤を試聴・・・これこれ!これですよ!
ベームの欠点である重たさ、歯切れの悪さなど微塵もなく
第2楽章など、徐々に音楽の密度が濃くなっていき
あたかもロマン派の充実したシンフォニーのごとき高い燃焼度を感じさせる演奏に
思わず膝を打った。
やはりかつて繰り返し聴いた演奏のスタイルに
今も愛着があることを痛切に実感した。

というわけで、今回はベーム&BPOの演奏に行き着いてしまい
ワルター連続鑑賞の番外編となってしまった。
もうしばらくベームのモーツァルトを聴いてみようか。

569korou:2019/10/02(水) 14:04:48
今日から、ワルター連続鑑賞もベーム特別鑑賞も止めて
全く新しい切り口でユンク君のあの偉大なデータベース音源を
確かめていくことにする。

新しい切り口は
演奏者の順番通りに聴いていくのだが
演奏者1項目について1演奏のみを選び
とりあえずその演奏者について、1巡目はそれで終わりとして
すぐ次の演奏者の演奏に移るというもの。
どの曲目・演奏を選ぶかはその時の気分によるものとして
いけるところまでいってみることにする。

ということで
指揮者の一番最初からスタートとなるが
いきなり知らない人からになった。
(フレデリック・チャールズ・)アドラーという指揮者で
1889年、イギリス(ロンドン)生まれ。
マーラーの弟子で、交響曲第8番の初演では合唱指揮者を務めたらしい。
ユンク君のリストには
そのマーラーの「交響曲第3番」のみだったので
それを聴くことにした(1952年・ウィーン響での録音。マーラーの長大な曲の録音のパイオニアらしい)
とはいえ、歴史上最長の交響曲なので、第1楽章だけで40分近くある。
今日は第1楽章のみ聴くことにした。

なめらかなタッチで
多彩なメロディ、リズム、ハーモニー、音色を職人的に裁いた感じの演奏で
実に聴きやすい。
この曲は、始めて聴いたに等しいが、抵抗なく聴けた。
次回は第2楽章以下を聴くことにして、感想はそのときにまとめて記すことにする。

570korou:2019/10/07(月) 18:02:09
アドラー指揮のマーラー「第3交響曲」(続き)

その後、第2楽章から第5楽章までを一気に聴き(各楽章が比較的短いので)
本日、最後の第6楽章を聴いた。
アドラーの指揮は
マーラー直伝の指揮者特有の欠点があると言われているそうだが
この演奏を聴く限りでは、全くそういうことはなく
録音もこの年代のものとしては上々で
各楽器の音色がくっきりと聴こえて
初めて聴くこの巨大な音楽であるのに
その内容がどういうものであるかということが
予想以上に明確に伝わって聴こえてきた。
世評高いバーンスタイン&NYPも並行して少しだけ聴いたが
比較して聴いてみると、個人的には
バーンスタインよりもアドラーのほうが聴き易く感じた。

571korou:2019/10/07(月) 18:10:12
アドラーは1曲だけということで
次の指揮者のウッドを聴こうと思い
演奏リストを確かめると
これも「威風堂々」の2曲だけだった。
短いので、今日、一気にこれも聴いてみた。

ウッドは1869年生まれのイギリスの指揮者で
プロムナード・コンサートという有名なイベントでは
欠かせない存在の人であったらしい。
あまりに古くて、今までその存在はおぼろげにしか知らなかったが
今日は1940年に録音された「威風堂々」第1番、第4番を聴いて
ニキシュばりの演奏をしていたというその個性を
しのぶことができた。
行進曲2つだけで、その個性を深く知ることは不可能だが
そういう存在の指揮者について
実際にその演奏を聴くことができるということは
実に幸福、幸運なことである(またしてもユンク氏に多大な感謝!)

さらに次の指揮者であるエーリッヒ・クライバーも聴いてみた。
1956年にケルン響を指揮したモーツァルト「第39番交響曲」で
亡くなった年の演奏とは思えないほど生気に溢れた演奏だった。
ほぼ初めて聴いたといってよいこの大指揮者の演奏は
想像以上に聴きやすく、生き生きとした音楽になっていた。
次回は、もう1曲、新しい年代の録音で「運命」を聴いてみることにする。

572korou:2019/10/09(水) 21:31:04
「ユンク君サイト」連続試聴。
今日は、E・クライバーの「運命」からスタート。
意外なほどスタイリッシュできびきびとしていてスマートで
なおかつ無機質な音にはなっていないという素晴らしい出来。
思わず、K・クライバーの演奏を連想したが
ユンク君の解説もそのことに触れてあった。
あのカルロスの音楽は父親のこの偉大な創造への葛藤と克服の歴史だったのか?
30年以上も前に聴いた音楽が、全く新しい視点で蘇った思いだった。

父クライバーについて興味が湧いたので
いろいろ調べているうちに
やはり古き良き時代の指揮者だけに
ウィーン、オーストリアの古き良き時代の情緒を表現した演奏に
評価が高いことが分かった。
それならばと、世評高いらしいモーツァルト「フィガロの結婚」を
聴いてみる。
確かに・・・この「音の洪水ーそれも幸福な音の洪水」は何ということか?
ただし言葉が分からないのでもどかしく
youtubeに映像があればと思い
ユンク君のオススメに従いベームの演奏による映像がヒットしたので
それを観ることに(何ということか、自分がオペラに興味を持つとは!)
いい感じだったので、DLソフトで処理。
またじっくり聴いてみよう。
とりあえず父クライバーはこれで終わり。

573korou:2019/10/14(月) 21:01:46
「ユンク君サイト」連続試聴。
今日は、エネスコの「ミサ曲 ロ短調(J.S.バッハ)」からスタート。
エネスコは著名なヴァイオリニストだが
この演奏は指揮者としてのもの。
Wikiでミサ曲のことなどを調べ
オリジナルな構成についても初めて知る。
思ったよりも聴き易いが、所詮自分如きが判る音楽ではないと判断。
次に移る。

次はカンテッリ。
この方はトスカニーニに後継者に指名されたが
航空機事故で36歳の若さで亡くなった悲運の指揮者だ。
ベートーベン「第7」を聴いてみたが
意外と特徴がなく平凡。
世間的には高評価なのだが自分には伝わらない。
ユンク君が驚愕したというチャイコフスキーに切り替える。
「第4」を聴いてみると、確かに第1楽章は素晴らしいのだが
第2楽章以下はなぜか平凡な出来だった。
やはりまだ若くて全体を自分の感性で統一することが出来かねたのだろう。
もう少し生きて活躍してほしかった。

なお、夜寝る時に愛用しているタブレットで
ブラウザをクロームにしてユンク君を開くと
ちゃんと音が聞こえることが判明。
いろいろと聴いてみることにする。

574korou:2019/10/22(火) 20:18:47
「ユンク君サイト」連続試聴。

クーセヴィッキーは、
CIE図書館所蔵のものを30年以上前に発掘して以来
久々に聴いた。
立派な音楽ではあるけれど
味わい深い音楽かといえばそうではないだろう。
スタイリッシュに聴きたい場合は聴き映えするが
あえて古い録音でなくても聴くことはできるので
残念ながら、20世紀前半において存在意義のあった大指揮者ということで。

クレメンス・クラウスは
その経歴からして
20世紀前半のドイツ・オーストリアを代表する名指揮者であるはずなのだが
残した録音の少なさ、古さのせいで
かなり損をしていることが判った。
ユンク君のサイトですら
両シュトラウスの作品しか見当たらず
それも録音状態の悪さから
心地よく聴くことができない。
実に残念である。

タブレットで聴く分については
録音状態の良いものでないと夜中は聴き映えしないことが判明。
適当に思いついた名演奏を聴くことに変更した。
昨夜は、リヒテル&カラヤンのチャイコフスキー第1番を聴いた。

575korou:2019/10/24(木) 21:50:11
「ユンク君サイト」連続試聴。

パウル・ファン・ケンペンを聴く。
かつては、その豪快堅実な指揮ぶりに感銘を受けたものだが
今聴くと、味わいのなさがもどかしい。
結構耳が肥えてきているので
どこも悪くないのだが、それでいて満足度は低い。
いくつか聴いてみたが
これぞという演奏は見当たらなかった。

そして、ついにトスカニーニ。
最初は、宇野功芳氏の評価を参考に
1939年前後のNBC響を聴いてみたが
今一つピンとこない。
ロッシーニ序曲がずっと無くて不思議だったが
ユンク氏がUPし忘れていたらしく今回発見したので
これも懐かしさを求めて聴いてみたが
これにしても、かつての感銘はない。
ベートーヴェン「第九」があったので
トスカニーニの「第九」は未聴だと思い聴いてみると
これが意外に音質が良く、かつ演奏も個性的で面白い。
どうやら。1950年代のNBC響の音源は
リマスターされて、かつてとは見違えるほどの音質に改善されたらしい。

トスカニーニについては、
さすがに1曲だけで次にというのは勿体ないので
もう少し聴いてみることにする。
特に、リマスター分を中心に。
これだけ音質が良いと、今までのトスカニーニ観を修正せざるを得なくなる。

576korou:2019/11/01(金) 20:56:09
ユンク君サイトで「エロイカ」を複数試聴。

トスカニーニのハイドン「時計」を聴き
意外と面白い演奏だったので他の指揮者でも聴くと
曲自体が面白いことに気づき
同じ面白さなら、例えばモントゥーなどのほうがより魅力があることを知る。

次に同じトスカニーニで「エロイカ」を聴く。
予想通り、今までのイメージより遥かに音質がいいのだが
演奏そのものはどこかしっくりこない。
出だしの曲想でふくらみに乏しいのと、強奏のタイミングが自分の好みとズレている。
その点、ワルターは完璧だが、時にはもう少しスタイリッシュな演奏も聴きたくなるので
そうなるとシューリヒトということになる。
同じスタイリッシュでも、1960年代のカラヤンは「圧」が強すぎて
逆にセルは「圧」が弱すぎる。
驚いたのは、フルトヴェングラーの「エロイカ」で
なんとトスカニーニ同様、かつてのLP時代からは想像し難いほど音質が改善されていた。
これなら、やはりこれがベスト1になる。
圧倒的な存在感、神がかりと思えるほど惹き付けられる演奏。
フルトヴェングラーも再評価しなければ(ワクワク!)。

577korou:2019/11/09(土) 18:57:55
トスカニーニ(続き)

相変わらずトスカニーニの演奏を聴き続けている。
(時にはジュリーニの演奏を堪能しつつ)
今日はべート-ヴェンのシンフォニーを再復習。
1950年代のNBC響の演奏だと
スタイリッシュで聴き易いが
やはりベートーヴェンなのでデモーニッシュな面も欲しいところ。
やや不満も覚えつつ、1935年のBBC響との「第7」が素晴らしいとのことなので
聴いてみると
これは素晴らしい。
同じトスカニーニとは思えない迫力ある合奏音に驚かされる。
・・・しかし、終楽章あたりはクレンペラーで聴きたくなったりする。
で、クレンペラーの終楽章を聴き直してみると・・・
やはり凄い。これこそ”芸術”。
トスカニーニの演奏は19世紀の演奏スタイルからみれば超絶的だが
フルトヴェングラー、クレンペラー、ワルターなどは
その演奏にさらに多彩なニュアンスを付け加えていると言えよう。

あと1回だけトスカニーニを復習して
次の指揮者に移ろう。

578korou:2019/11/11(月) 15:07:06
トスカニーニ再復習、続く。

今日はシューベルト、ブラームスを聴く。
驚くなかれ、何とトスカニーニはシューベルト演奏が得意だったのだ。
実際、1951年のNBC響との「グレイト」は凄い。
全然シューベルトの音楽ではないのだが
もはやそんなことは問題ではない。
曲のなかのどの細部にも音楽の美が宿り
無意味に響く部分などどこにもない。
有機的な構成で聴かせる名指揮者の演奏とも異なり
すでに構成以前に音のみで有機的なのである。
今まで聴き馴染んできた「グレイト」だが
トスカニーニの手にかかると
全く違う音楽に聴こえ、しかもその音楽は神々しいほど素晴らしい。

ブラームス「第3」にもぶっ飛んだ。
一瞬、これがトスカニーニかと耳を疑うほど
悠然としたテンポでカンタービレを歌う。
全然ドイツ的でなく、多分ブラームス的でもないのだが
シューベルト同様、もはやそんなことはどうでもいい。
ブラームスが楽譜に書いていることが忠実に再現されていて
それも、やはりブラームスの音楽の真実であることは疑いない。

トスカニーニ、恐るべし。
ベートヴェン「第7」の気迫、シューベルト「グレイト」の美しさ、ブラームス「第3」のカンタービレ、
どれもここ数週間で知ったこの偉大な指揮者の本当の姿だった(もう少し聴き続けよう!)

579korou:2019/11/12(火) 14:47:59
トスカニーニ、最終確認。

フランク「交響曲 ニ短調」は第1楽章の重苦しさには
トスカニーニといえども苦戦していると言わざるを得ないが
多分、フルトヴェングラーの重苦しさよりは聴き易いのではないか。
(次回からはフルトヴェングラーなので、そのあたりは確認したい)
フランクという人が晩年型の芸術家だったということを初めて知り
この交響曲は66歳の時の作品のようだ。
(蛇足:念のため、いろいろと調べて
 モントゥー盤が名演ということで聴き比べてみたが
 やはり、この種の音楽でモントゥーに匹敵するものはないようだ。
 こればかりはトスカニーニも及ばない。)

オペラ演奏も聴いてみたが、さっぱり分からなかった(ヴェルディ「フォルスタッフ」「椿姫」)
これでトスカニーニは終わり。
実に面白い体験だった。

次はフリッツ・ブッシュ。
中川右介氏のナチスと音楽の著作に出てきた指揮者だが
その指揮ぶりについては全然見当がつかない。
どうもオペラが得意の人で、録音もほぼそればかりのようだ。
「ドン・ジョヴァンニ」を聴いてみたが、やはりオペラ演奏の判断は自分には難しい。
オペラ以外では「エロイカ」を聴いたものの、特に感銘は受けず。

さて、明日からはフルトヴェングラー三昧だ。

580korou:2019/11/13(水) 20:51:44
ユンク君試聴。

今日はフルトヴェングラー試聴第1回。
最近の作曲家から逆に辿ることにした。
まず、バルトーク。
メニューインのソロによる協奏曲だが
バイオリンの音量が強すぎて聴き辛い。
そもそも馴染みが全くないので、さっぱり楽しめない。

次にR・シュトラウスの交響詩。
「ティル・・・」は、各細部に見事なニュアンスのつけ方だが
これは楽曲自体に深みがなく、通俗すぎるので評価のしようがない。
「ドン・ファン」は、それよりは深みがあるものの
やはりフルトヴェングラー自身に曲目への敬意がないため(それも仕方ないが)
一定のレベルでの感銘に終わってしまう。

やはりR・シュトラウスは最新の録音で表面的な快楽を楽しむ気分で聴かないとね。
次はチャイコフスキーあたりを聴いてみることにしよう。

581korou:2019/11/15(金) 15:31:40
ユンク君試聴。

フルトヴェングラーのチャイコフスキーから。
今日は「第4」を聴いた。
曲想と指揮者の特徴から十分に予想される範囲内の演奏だった。
1951年(&VPO)のフルトヴェングラーだと
驚くほどの変化はあり得ないだろうし
これは十分にあり得る演奏で
かつ現代の水準、感性から言えば
彼の最も前近代的な特徴の出た演奏と言えるはずだ。
もし仮に1970年代にこれを聴いていたら
もっと感動できたはずだが
2019年ともなると、さすがにこれは敬遠したい。
この甘美な音楽は、もっとスタイリッシュに聴きたい。
ということで、満足できる内容ではないのだが
これはフルトヴェングラーのせいではなく
時代の変化のせいである。

ここで昨日とは方針を変えて
フルトヴェングラーを深く知る前に
他の今まであまりよく知らなかった指揮者について
一通り聴き進めることにした。
よって、ベイヌムに移ることに。
今日はシューベルト「未完成」(1957年 AC管)を聴いた。
録音も秀逸で、オケの実力もあって実に堂々たる演奏だが
シューベルトの音としてふさわしいかどうかとなると疑問符も残る。

次回は、ベイヌムのブルックナー、ワーグナーあたりを試聴する予定。

582korou:2019/11/29(金) 19:43:47
ユンク君試聴。

直前の書き込みにもかかわらず
このところ、フルトヴェングラーばかり聴き続けていた。
さすがにバッハの音楽はこの大指揮者といえども相性が悪いが
モーツァルトについては
モーツァルトそのものよりもフルトヴェングラーの個性が聴きたいときは
全然問題ない。完全にこの大指揮者の音楽が響いている。
モーツァルトそのものが聴きたいときには不向きなのだが。

ベートーヴェンも聴き始めたのだが
当方のコンディション不良で
今月初めに聴いて結構感動したはずの「エロイカ」で
眠気を覚えたりしたので
今回はこれでやめることに。

で、次回こそ
ベイヌムのブルックナーなどを聴くことにする。

583korou:2019/12/02(月) 11:03:01
ユンク君鑑賞。

ベイヌムのブルックナーについて。
自らの芸風に忠実にブルックナーを再現していて
その限りでは見事なオケの鳴らし方だが
残念ながらブルックナー本来の音響にはなっていないのである。
あくまでもベイヌムが最善を尽くしてブルックナーを再現した
という範囲内での熱演でしかないのが実に惜しい。

これならブラームスが最適かと思い聴いてみたが
「第1」に関しては
評価の高いモノーラル演奏(1951年)は意外と聴きごたえが低い。
ブルックナーのときは違った意味で
余白の美が足りない。
評価の低いステレオ演奏(1958年)については
木管・金管の溜め具合はモノ盤より格段に良いが
相変わらず弦楽器の溜めが不十分で
結果、バランスが良くない。

指揮者として最前を尽くそうとしている姿勢が
これほど伝わってくる演奏はなかなかない。
けれど、出来上がった音楽に、
その努力にふさわしい果実が見出せないのは
この方向性での演奏として後日もっと洗練されたものを
我々が聴いてしまっているからなのだろうか。
そう思えば、今、ベイヌムを積極的に聴き続ける必然性はないのだが
しかし、こうしたベイヌムの功績を決して忘れてはならないと思うのである。
その演奏に満足を感じなくとも、であるが。

584korou:2019/12/04(水) 21:13:44
ユンク君鑑賞。

ついにメンゲルベルク。
ベートーヴェン「第1」の第一楽章を聴く。
意外と堂々たる感じで、テンポを自在に変える印象とは違った。
音も予想以上にクリアで聴きやすい。

最も得意なのは何か検索すると
なんとマーラーということになり
「第4」を鑑賞。
出だしから素晴らしい感情移入で
一気にマーラーの世界観に惹き込まれる。
ちょっと驚きだ。
こんなにメンゲルベルクのマーラーが素晴らしいとは!

前半2楽章を聴き、後半を聴き始めたら
発注していた新PCが届いたので中断。
また続きを早く聴きたい。

585korou:2019/12/07(土) 18:56:29
ユンク君鑑賞。

その後、メンゲルベルクのマーラー「第4」の第3楽章・第4楽章を聴いた。
初めて聴く曲だけに馴染みがなく、その分、いい演奏であっても
その真価を評価し辛いが
それでも魅力的な演奏であることは伝わってきた。

今日は、引き続き、メンゲルベルクのベートーヴェン「第9」の両端楽章を聴いた。
テンポが自在なことはいうまでもないが
すでに、この指揮者のテンポ観については
いわゆる恣意なものではなく、楽譜研究に根差した確固たるものであることを
了解しているので
そのテンポの緩急も実に心地よく
19世紀の「第9」の演奏の最上のものは
このようなものではなかったかと思われるほどの好演だった。
第4楽章の一番最後の極端な遅さには
事前に知っていなかったとしたら、ちょっと驚いたかもしれないが
知っていれば、これはこれで良いと思える表現だった。

チャイコフスキー「悲愴」とかベートーベン「第8」とか
まだまだ名演はあるようだが
またの機会ということにして、次はラフマニノフだったが
これは自作の「交響曲第3番」だけで
まあまあ聴ける曲だが、これといった感想も特にない。
よって、次回はラミン、レーマン。ロジンスキーあたりを聴くこととしよう。

586korou:2019/12/09(月) 19:49:16
ユンク君鑑賞。

ラミンもレーマンも知らなかった音楽家だったが
二人ともカール・リヒターと関係があり
いわばJ・S・バッハなどの時代の音楽の権威だったようだ。

ラミンは、それこそリヒターの師であり
バッハ演奏の水準を高めた人らしい。
その音源、演奏を聴くだけでそのことが分かるとは言えないが
予想以上に引き締まった感覚に
リヒターへの影響を想像することは可能だ。

レーマンにはドボルザーク「第8」の音源があり
今日はそれを聴いてみた。
バンベルク響というローカルな(かつ確かな)オーケストラの音色のせいもあり
どこにも破綻のない堅実な音楽が仕上がっていた。
こういう職人指揮者が急逝してしまったのは本当に惜しいと思う。
そして、レーマンの急死により、その後を受けてバッハ音楽の録音の集大成を担ったのが
カール・リヒターということになる。

1950年代のクラシック音楽界の出来事をおさらいしたような気分。

587korou:2019/12/12(木) 09:50:44
ユンク君鑑賞。

ロジンスキーを2日続けて聴いた。
昨日は「新世界」の第2楽章で、この指揮者の真骨頂を知った思いだったが
今日はそれ以上の感動を覚えた。
素晴らしい指揮者だ。
今日は、この指揮者のイメージに合わないと思われる「未完成」を聴いたのだが
驚くほど予想を裏切る超名演だった。
細部のニュアンスの美しさは何と表現すべきか。
言葉を失うほど、その表現は繊細かつ的確で
今の自分に関していえば
これ以上の「未完成」は存在しない。
ウォークマンに「未完成」を入れるとしたら
今はこのロジンスキーの演奏になる(オケは技術的に世界最高水準ではないが
指揮者への敬意がしっかりと窺われて心地よい。ワルターとコロンビア響みたい)
もっと聴きたいところだが、楽しみは後にとっておこう。

588korou:2019/12/12(木) 09:57:17
続けてカヤヌスのシベリウスを体験。
1855年生まれというから、
2019年の今、その表現した音楽を実際に聴くことができること自体
奇跡に近い。
想像以上に録音された音は鮮明で、
ウォルター・レッグの優れた仕事の一つかもしれない。
カヤヌスの指揮は
どこにも淀みがなく
老練な指揮者が、すべて分かっている音楽を
わかりやすくかみ砕いて
その音楽を初めて聴く人にさえちゃんと伝わるように
表現しているようで、文句のつけようがない。
カヤヌスの世代は
音楽院で学ぶときの先生が
リストとかメンデルスゾーンの弟子にあたる年代である。
まさに19世紀の黄金期の遺産を背負って
20世紀にまでそれを伝えた世代である。
その点で、メンゲルベルクのときに感じた独特の風格と余韻が
このカヤヌスにも感じられるのである。
カヤヌスとレッグ、そしてユンク君に感謝したい思いでいっぱいになる。
クラシック音楽を聴き始めたときには想像もできなかった感動だ。

589korou:2019/12/12(木) 10:01:35
(補足) ↑ 聴いた音楽はシベリウス「交響曲第2番」

590korou:2019/12/15(日) 20:18:03
ユンク君鑑賞。

今日は「指揮者(〜50年代)」の項目の最後の指揮者、ワインガルトナーから聴いた。
予想以上に音質が悪く、
この大指揮者が名門ウィーン・フィルに細かく指示しただろうと思われる
一つ一つの含蓄、ニュアンスが聞き取れないのがもどかしい。
そのなかでも優れた演奏として名高いベートーヴェン「第8」を通して聴いてみた。
たしかに細かい部分に美しさを感じることはできるが
録音音質の貧しさのせいで、音の響きが単調に聞こえるので
あと一歩、演奏、楽曲に集中し切れない。
ブラームス「第4」ともなると、年代がやや新しくなるので
そのへんの問題は多少クリアされるが
今度はロンドン・フィルということで
くすんだ音質とかコクのある音色とかは期待できないし
何よりもオーソドックスな解釈が、今となっては聴きごたえという面で
魅力に乏しいのである。
大指揮者の片りんは聴こえてくるのだが、
それ以上はこの録音音質からは聞き取れない。
残念。

591korou:2019/12/15(日) 20:26:49
引き続き、60年代の指揮者の項目に突入。

まず、アンゲルブレシュトから。
全く知らなかった指揮者だが
フランス国立放送管弦楽団の初代指揮者(1934年)というから
その年代では著名な指揮者だったのだろう。
再生できるのは2曲だけだったので
ドビュッシーの「海」を通して鑑賞(30分程度)。
耳にそれほど馴染みのない音楽で、いかにもドビュッシーらしい音楽だったが
それでも、指揮者の明確な意思は伝わってくる好演だった。
こんな感じのベルリオーズ、ビゼーなどを聴きたいとも思ったが
さすがのユンク君でも2曲だけなので仕方ない。

最後に、次回聴く予定だったアンセルメまで
ちょっとだけ聴いてみた。
もはや、最初のワインガルトナーのそれとは
あまりに違い過ぎるクリアな音質に
(分かってはいたものの、それでも)驚いてしまう。
アンセルメのベートーヴェンなんて聴いたこともなかったが
ワインガルトナーとの比較を兼ねて「第8」の最初を聴いてみた。
意外なほど重厚で落ち着いた音色で、安心できる演奏だ。
さすがに、これだけ音が良質だと
もはや指揮者の得意不得意など関係なく
やはり録音の良さに軍配を上げざるを得ないだろうと思う。
それにしても、アンセルメの演奏を録音したデッカのスタッフは優秀だ。

また、アンセルメは引き続き。

592korou:2019/12/16(月) 10:58:47
ユンク君鑑賞。

アンセルメのベートヴェンを聴く。
「第3」はすっきりとした演奏。意外と悪くないが
かといって、昨日の「第8」と同様、判断がつきかねる演奏ともいえる。
よく分からないまま「第6」を聴く。
同じような演奏だが、「第3」と違い、これには不満が残る。
試しにカラヤンの「第6」を聴いて比較すると
カラヤンは恣意的にテンポを上げていて(一般的なイメージに比して)
その分、アンセルメよりも違和感があるが
なぜか展開部(第1楽章)の迫力、充実感は凄まじく
これはアンセルメにはない美点。
しかし、再現部になると、再び魅力薄に戻ってしまうのは何故?
ますます分からないまま、ワルターの「第6」も聴いてみると・・・

これは別次元の演奏だった。
トスカニーニ、フルトヴェングラーと同じく
ワルターもリマスターで蘇った巨匠ということになるが
これでコロンビア響の響きの薄さなど過去の話となり
豊かな響きでワルターの芸術を遺憾なく再現してみせている。
その「第6”田園”」は、第1楽章すべてにおいて感動的で
やはり、ベートーヴェンはザッハリッヒよりもこういう形がベストということを
改めて悟った次第(本当に感涙した、素晴らしいの一言)。

次回からは、ベートーヴェン以外のアンセルメを聴く予定。
(それにしてもカラヤンというのは不思議、ザッハリッヒでも展開部は高揚するので)

593korou:2019/12/17(火) 21:53:54
ユンク君鑑賞。

アンセルメの続き。
ちょっとずつ、いろいろ聴いてみたが
今一つピンとこない。
「牧神の午後への前奏曲」が高評価ということで
久々に通して聴いてみたものの
ドビュッシーそのものが今の自分にハマらない。
チャイコフスキーのバレエ音楽も、あまりに軽快で
むしろフィストゥラーリのがっちりとした質感のほうが好ましいくらい。
R・コルサコフの「シェエラザード」については
モントゥーのそれと比較したかったのに
肝心のモントゥーの演奏がユンク君のサイトにない。
結局、今回の久々のクラシック総復習のタイミングにおいて
初めて、低評価の指揮者となってしまった。
音の重ね方が丁寧で響きもいいのだが
それ以上のものが欲しい。

続けて、シベリウスのエキスパートと言われる
アンソニー・コリンズのシベリウス「第2」を聴いてみた。
立派な演奏だが、シベリウスそのものに親しみがない今現在
どういうこともできない。
それ以外にリストがないので、この指揮者はこれだけ。

明日はカイルベルトから。

594korou:2019/12/18(水) 17:57:10
ユンク君鑑賞。

カイルベルトを聴く。
かなり昔に聴いたときとは違って
今回は、その表現、音色共に、今の自分の好みに驚くほど合致していた。
いかにもドイツ風な質実剛健な質感が漂い
その理由の一つとして
1940年代末に東欧で起こった「ドイツ人追放」という史実が絡んでいることを知り
驚くしかなかった。
チェコ西部にできたチェコ在住ドイツ人によるオーケストラが
戦後、ドイツ人追放処分を受けてバンベルクに移住し
バンベルク響として発足、それをカイルベルトが面倒を見て
急逝するまでずっとタクトを振り続けたという歴史。
他のオーケストラとは全く違った特徴を持ち
異なる音質になっていくのは必然かと思われた。

それに加えて、管楽器の音色が素晴らしい。
オケ全体の音量に絶妙に絡んでくるその音質は
バンベルク響の実力であり、カイルベルトの凄さだろう(そして録音スタッフの最高の仕事!)。
ブルックナー「第9」でもべートーヴェン「第3」でも
これ以上ないほど美しい音色を聴かせてくれた。
E・クライバー、メンゲルベルクに続いて
もっと聴きたいという希望が湧いてくる指揮者だった。

明日はクナッパーツブッシュ。
これも楽しみだ。

595korou:2019/12/19(木) 12:06:37
ユンク君鑑賞。

クナッパーツブッシュ(カナ入力が大変だ!)を聴く。
ハイドン「驚愕」、ブラームス「第3」、ベートーヴェン「第3」「第2」「第8」、
ブルックナー「第8」「第5」、ワーグナー「タンホイザー序曲」などを
部分的に聴き通す。
体調がイマイチのせいか(睡眠不足?)
どうもシックリこない。
「エロイカ」とブルックナー「第8」などは
スケールの大きさを実感させる音楽だったが
それ以外は、心に沁みてこない。
デフォルメが得意な規格外の指揮者ということで
ハンス・リヒター直伝のワーグナー、ブルックナーだけは
スペシャリストとして珍重されていた大指揮者なのだが・・・

体調イマイチのときは
これ以上分析しても何も出てこないので
今日はこれまで。
明日はクリュイタンス。

596korou:2019/12/20(金) 18:04:21
ユンク君鑑賞。

クリュイタンスを聴く。
優雅で気品あふれる演奏なのだが
極めて微温的で食い足りない感じが強い。
音の重ね方がオーソドックスなので
よく似ていると言われるアンセルメとは似て非なるもの。
いくつか聴いていくうちに、1950年代の音楽院オケのものは
十分に準備された、彼なりの気迫のこもった演奏であることが感じられ
その後、おもに60年代にリリースされたステレオ録音のものは
モノーラル録音を更新するためという目的が最優先されたのではないか
と思われる(ゆえに演奏へのモチベーションが低い。録音面でのこういう考察は
ユンク君も別趣旨ながら同様のことを書かれている)。

ベルリオーズ「幻想」を聴いているうちに、ミュンシュのそれも聴きたくなり
パリ国立とボストン響の2種を聴き比べてみた。
これは、今日聴いた感じでは、断然、ボストンのほうが良い。
何よりも録られた音質が素晴らしい(特にティンパニ、そして金管)。
クリュイタンス、ミュンシュのそれぞれで順位をつけると
1番がミュンシュ&ボストン、2番がクリュイタンス&パリ音楽院、
3番がミュンシュ&パリ国立管となり
昔学生の頃聴き込んでいたクリュイタンス&フィルハーモニア管は
今判断すると「論外」となる。
(なお、それらを聴いた後でも、演奏そのものでいえばモントゥー&サンフランシスコ響を
 上回るものは皆無だった。録音の音質だけでいけばミュンシュ&ボストンがベストだけど)

どちらにせよ、クリュイタンスは、なかなか難物で
名演のレベルにしても、ドイツ系指揮者のそれとは全く違って
聴きどころが全然異なる、なかなか難しい。
あとラベルの「ラ・ヴァルス」を聴いて、次のコンヴィチュニーへいく予定。

597korou:2019/12/21(土) 16:57:24
ユンク君鑑賞。

クリュイタンスのラベル「ラ・ヴァルス」を聴いたものの、特に新たな感想はなし。
引き続き、コンヴィチュニーを聴く。
ベートーヴェンの交響曲が全部アップされていたので、少しずつ聴いて確認。
「英雄」は出だしでがっかり。「運命」も同じ。
この指揮者には、劇的な音楽を期待してはいけないのだろうと思う。
逆に、「第2」「第7」は、スムーズに音楽が流れ始め
随所に美しいリズム、ハーモニーも聴かれ
意外なほど愉しく聴けるのは驚き(少し前に「第7」が良いと思ったのは間違いなかった)
管楽器の音色が美しいので「第9」なんかも意外といけるかなと思ったら
これは違和感あり。
ゲヴァントハウス管の音色が明るいので(古色蒼然という表現が使われていたことが信じ難い。ユンク君と同意見)
曲調と合わないということだろう。
その意味で、落ち着いたタッチで進められるブルックナーにしても
弦の音色が明るすぎて、根本のところで違和感が生じているように思う。
意外とこのオケは明晰な感触なのだ。

ということで、明るく元気なベートーヴェンなら、意外と掘り出し物ということが判明。
次回はサパタ、シェルへンあたり。

598korou:2019/12/22(日) 12:08:30
ユンク君鑑賞。

サバタ(sabataでsapataではないことを今日確認)を聴く。
1点しかアップされていないが
これは、この指揮者の残した録音そのものが数少ないことを物語るわけで
著名な指揮者でありながら(1929年から20数年間ミラノ・スカラ座に君臨していた!)
その実力を窺い知ることは、今となっては不可能に近いだろう。
「ウィリアム・テル序曲」を聴いたが、どこにも不満はない。
さらに、マリア・カラスの項目に収められているプッチーニ「トスカ」での指揮ぶりも確認したが
これも見事な響き具合で、もっと聴きたかった指揮者である。

引き続き、シェルヘンを聴く。
マルケヴィッチ、アンチェルの師匠なので、以前から注目はしていたものの
しっかり聴くのは今日が初めてで
期待通りの斬新な音で良かった。
ただし、ベートーヴェンとマーラー(この2大作曲家の演奏がリストの大半)では
聴きどころが全く違うように思われた。
べートーヴェンでは、安定した解釈が見られ
聴きどころは、曲の流れを見事に把握したニュアンスの精緻さなのだが
マーラーでは、同時代にリアルタイムに近い対象として批判的に解釈した結果
シェルヘンの作曲家としての矜持が感じられるデフォルメが
聴きどころになっている。
これは、時間をかけて、もう少し楽しまなければならない指揮者だ。

次回はシューリヒト、さらにシルヴェストリかな。

599korou:2019/12/23(月) 21:08:02
ユンク君鑑賞。

今日はシューリヒト。
今年になって一気に親しんできた指揮者だけに
特に聴き込まなくてもいいかなと思ったものの
念のため聴いてみた。
すると、新たに次の事実が分かった。
・1960年代の演奏は、さすがに老齢のため穏当になっている。
・オケの実力に合わせた指揮ぶりなので、やや劣るオケの場合、演奏のグレイドも低くなりがち。
よって、1960年代に二線級オケを指揮した演奏は
いかにシューリヒトといえども聴きばえがしないことが判明。
どの年代でも直線的に処理するタイプなので
オケの音色に深みがない場合、60年代だと
淡泊な解釈も相俟って、聴き映えの点で不満が残る。
しかし、60年代でもVPOを指揮した場合は
オケの音色が自然ににじみ出て(これもシューリヒトの仕事に違いないが)
ブルックナーなどの名演を生んでいる。

あと、読書(国家と音楽家)との関連で
ティボー、それから同じ航空会社の事故で若死にしたジネット・ヌブー、
さらにオイストラフなどを聴く時間があった。
ショーソン「詩曲」を初めて耳にした。
ティボー、ヌブーの音源は音が良くないこと、オイストラフはやはり凄いと思った。

次回はシルヴェストリ。

600korou:2019/12/25(水) 12:22:49
ユンク君鑑賞。

シルヴェストリを一気に6演奏試聴。
非常に恣意的な解釈をする指揮者で
現代ではまず見られない指揮ぶりだろう。
こういう指揮者でも存在し得た1950年代は
今思えば、いかに表現が激変した年代とは言え
まだ多くの異分子を許容し得た幸福な時代だったのだろう。
とはいえ、ドボルザーク「新世界」のモノ録音のほうは
曲そのものが表面的な効果に満ちているので
こういう解釈で聴くのも悪くないわけである。
とにかく一気呵成に成り立った音楽を聴きたいという場合には
これが「新世界」の演奏のベストになるかもしれない。
ここまで表面的な効果を考え抜いた演奏は他にないのだから。

しかし、チャイコフスキー「第4」の演奏のような極端なデフォルメとなると
もはやそれは「第4」とも言えない異形の演奏になるので
首肯し難いものが出てくる。
同じチャイコフスキーの「第5」などは
デニス・ブレインの名人芸が堪能できたり、曲そのものも表面的だったりするので
そこまでの抵抗はないわけだが。

結論として、何度も聴いてその真価を確かめる必要はない指揮者のように思われた。
次回はターリッヒ、ビーチャムを聴く予定。

601korou:2019/12/26(木) 16:58:32
ユンク君鑑賞。

まずターリッヒから。
残念なことにアップされている演奏の数が少ない上に(著作権クリアが少ない?)
そのことごとくが貧しい音質のものなので
その真価を知ることができなかった。
「スラブ舞曲」にしても
同時にセルの演奏を比較して聴いた場合
圧倒的にセルのほうに感銘を受けてしまった。
やはりオーケストラ・ビルダーとして記憶に残る人なのかもしれない。
(セルの舞曲第2の2は素晴らしい!)

続いてビーチャム。
イギリスの指揮者でハイドンが得意ということで
「驚愕」から聴いてみたが、音色が明るすぎて
それ以上の印象を持ちにくく、なんとも判断し難い。
モーツァルトもレパートリーということで
「プラハ」を聴いたが、これはテンポのとりかたが好みでなくアウト。
ベートーヴェン「第7」あたりだと、当たり前すぎて眠気を催してくる。
うーん、やはり裕福な家に生まれた坊ちゃん指揮者かと思いきや
ビゼーの「アルルの女」を聴くと
独特のタッチ、明るい水彩画のようなイメージに魅了される。
同じビゼーの交響曲については、ビーチャムが発掘したも同然というので
聴いてみると、これが圧倒的な名演で
ビーチャムという人は、こういう時代の曲で真価を発揮するのだと思った。
「ペールギュント」などは次回以降のお楽しみにとっておくことにする。

次回はフリッチャイの予定。

602korou:2019/12/27(金) 16:20:03
ユンク君鑑賞。

フリッチャイについて。
1958年からの白血病が
この指揮者の運命を左右していたとは
今日の今日まで知らなかった。
そこから復帰して、1963年に亡くなるまでのわずか4年間の間
彼は、それまでとは受ける印象がかなり異なる表現に変貌している。
ユンク君のサイトでは
有名な曲を中心にかなりの音源がアップされていて
そのあたりの経緯を
実際に耳で確かめることができるのだから凄いことである。
元々才能ある指揮者だったのだから
病気前の演奏ですら見逃せないわけだし
これはちょっとだけチェックというレベルではない。
今日は、ドボルザーク「新世界」第1楽章の素晴らしさに感銘を受けたが
今度試聴するときは
病気前と病気後の表現の違いについて
もっと深く理解していきたいと思う。
どちらも”人間”と”芸術”について
深い示唆を受ける類のもののように思われるので。

次のマックス・ゴバーマンについては
その活動の異色さに驚かされた(ずっとミュージカル指揮者。晩年にハイドンとヴィヴァルディについて
まとまった録音を計画し、その途中で急死)
ハイドンの初期の交響曲が多くアップされているが
さすがにこの種の音楽を堪能できる能力は自分にはないので
ちょっとチェックしただけで終わりにした。

次はサージェント。

603korou:2019/12/29(日) 21:14:33
ユンク君鑑賞。

マルコム・サージェント、全くその演奏を聴いたことのない指揮者。
シューベルト「未完成」で小手調べをするが、全くもって平凡。
シベリウスなどが得意というので「フィンランディア」を聴くが
たしかに聴き易いものの、これといって特徴もない(オケがVPOだったせいで
遠慮気味な指揮ぶりという推測も成り立つが)。
イギリス物も得意ということで
ホルスト「惑星」をあまり期待もせず聴き始めると・・・・いいじゃないですか!
音質も1957年にしては最高だし
BBC響も全く問題ないし
全体に知り尽くしたお手のものの曲という感じで
安心感が半端ない。
こんないい曲だったのか、とすら思える良い演奏。
でも、アップされているなかでは
これが安心して聴ける唯一かも。

ミトロプーロスはマーラー「悲劇的」を聴く。
いい演奏で、この指揮者の真骨頂が窺えるが
アップされたものが少なすぎて、これ以上は聴けない。

次からはミュンシュ、モントゥー、ライナー、ワルター・・・凄えな!

604korou:2019/12/30(月) 17:49:02
ユンク君鑑賞。

今日はミュンシュ。
まず、ベートーヴェン「第9」を聴く。
物凄く速いテンポで驚かされる第1楽章だが
次第にミュンシュの気迫が端々に行き渡っているのが伝わってきて
その気迫だけが、この演奏の美点ともいえることに気づく。
これはベートーヴェンの音楽そのものの迫力でないのだが
しかし、楽譜からこれだけのパワーを再現した以上
これもベートーヴェンの音楽の別の側面であることは否定できない。
第2楽章になると、そのパワーは落ちてきて
しかし中間部の音の響かせ方は美しく
それは適正なテンポと音の響かせ方に工夫があることからくる美点。
第3楽章になると、もはや当初の迫力、パワーは無く
ある程度のパワーだけで音楽を進めようとするのだが
どう考えてもベートーヴェンの意図した音楽とはかけ離れていて
途中で聴くのを止めた(全く深みにたどり着かない!)。
第4楽章も聴いてみたが
これは精神的な大きさ、深さが少しでもなければ聴くに堪えなくなるが
まさに、その見本だった。
3,4どちらの楽章でも、独特の音の響かせ方に個性は感じられるが
それが表現全体の果実とはならず、単なる工夫で終わっているのも惜しい。
結局、第1楽章の素晴らしさは、作曲家が残した楽譜の最も大切な部分は捨象した上で
ミュンシュ自身の破格の情熱と統率力が前面に押し出された結果なのだと思う。
作曲家の音楽よりも、ミュンシュという指揮者の破格さを愉しむ音楽なのだ。
その意味では、続いて聴いたベートーヴェン「第3」「第5」はイマイチだった。

次回もミュンシュの続き。

605korou:2020/01/04(土) 15:41:12
2020年最初のユンク君鑑賞。

ミュンシュのハイドン(「太鼓連打」)を聴く。
ひょっとしてこういう職人芸のような渋い音楽を
ミュンシュなら独特の風味にしてみせるのではと期待したら
実際その通りだった。
もっとハイドンを演奏してほしかったというのが正直なところ。
続けて、ボストン響との「幻想」(新盤の方)の第1楽章を聴くが
第4楽章の新鮮な音な響きが、ここでは感じられず残念。
チャイコフスキー「悲愴」とかラベル「ボレロ」なども
曲自体にしっかりとした個性があるので
特にミュンシュで聴きたいという必然性が薄くなるのは仕方ない。
(「幻想」の音の響きなどのことは例外として、原則)ミュンシュは
地味めの曲で面白くなるわけだが
なかなかチョイスが難しい。

あまりミュンシュにこだわり続けても前に進まないので
モントゥーに移る。
ベートーヴェン「田園」をVPOで聴くが
シンプルすぎてイマイチ心に響いてこない(サイトでは大好評のコメントが多かったが)
ブラームスを敬愛していたということなので「第2交響曲」を聴いてみると
これが実に良い(サンフランシスコ響)。
録音は古いが聴きにくくはなく、サンフランシスコ響との演奏は要注目だ。
次回は、モントゥーの年代別の特徴をもっと把握することにする。
(VPO、サンフランシスコ響、ボストン響、ロンドン響のそれぞれについて)

606korou:2020/01/05(日) 20:18:43
ユンク君鑑賞。

モントゥーの続き。
サンフランシスコ響との演奏は
どれも熱気があって聴いていて気持ちいい。
ただし、ベートーヴェンのシンフォニーだけは
熱気だけで単調に前進するだけの音楽になっていて
これはモントゥーが細かく指示する内容ではなく
この指揮者であれば、オケが補うべき箇所なのだが
そこはアメリカの二流オケだけに難しいところ。

ところが、じゃあ1950年代後半に出たVPOとの「田園」が
細かいニュアンスに富んでいるかというと
そうでもない。
モントゥーの指示した自然で明快な響きは出ているが
それは「田園」の演奏で本質的に求められるものとは異なる。
ここでは、モントゥーへの敬意なのか
求められていない独墺系の響きは封印してあり
結果的に正当派のベートーヴェンではなくなっている。

ロンドン響とのチャイコフスキー、ボストン響とのシェエラザードなど
自然で明快な響きが功を奏した晩年の録音もあるので
そのあたりは個々に聴いてみないと分からない。
ただ、サンフランシスコ響との録音は
ごく一部を除き全部必聴モノと言える。
特に「幻想」は、何度聴いてもクオリティの高さに驚かされる。

このあたりでモントゥーは終了して
次回からライナーを聴くことにしよう。

607korou:2020/01/08(水) 17:27:05
ユンク君鑑賞。

ライナーを聴く。
この指揮者の評価は難しい。
実に誠実に楽譜を読み込んで
一切の主観を介さずに作曲家への敬意のもと
楽譜が示している音楽を再現すべく最善を尽くしているのが
よく分かる。
トスカニーニが単なる楽譜主義者でないのと同様
まさにライナーも同じく単なる楽譜主義者ではないわけだ。

困ったのは
そうしてできた音楽が迫力を増すのが
晩年の録音に集中していることだ。
モノラル時代の録音も多いが
残念ながら、それだけの努力を費やしている演奏でありながら
なぜか心を打たない。
それならステレオ時代の演奏がどうして素晴らしいのか?
時としてステレオ時代にもイマイチ心を打たない演奏もあるのだが、それはなぜか?
それらの確実なことについて
自分としては何も分からない。
どうしてなのか分からない。
仮の結論すら出てこない。

というわけで、分からないまま、次に進むことにする(次はワルター)

608korou:2020/01/09(木) 21:53:17
ユンク君鑑賞。

ワルター解題。
①戦前の欧州で活躍時の音源と、②米国に渡ってからの現役時の音源と
最後のリスナーにとってのご褒美のような③コロンビア響を振ったときの音源を
聴き比べてみる。
①は予想通り古き良き時代の演奏で
ワルターは基本的なことは優秀なオケに任せて
伝統的な解釈についてのみ自在に表現することによって
見事な個性を獲得している(のだが、録音が古いので音が捉え切れていないもどかしさ)。
②になると、アメリカのオケに伝統的な解釈を阿吽の呼吸で伝えるのは無理なので
とりあえず、表現するにあたって基本的なスキルを徹底させることに専念している。
これは亡命したヨーロッパの指揮者の多くがアメリカのオケに対してやっていたことで
ワルターが特別というわけではないが
さすがにオケのメンバーの創意を盛り上げるすべを知っている大指揮者だけに
できあがった音楽は、今の基準でも十分に鑑賞に堪えうるレベルに達している。
ただし、①の頃の演奏のような自在な解釈は影をひそめている(個人的には時としてこれが物足りない)
③は、今回いろいろとユンク氏の手になる文章などを読んで改めて感じたのだが
ここでのワルターは、もはや処世の義務などから解放されて
オケのレベルがどうあれ、とにかく自分がこれまで培ってきた音楽の素養、蘊蓄などを
全部出し切ってしまうことに重きを置いている。
そのあたり、うまくいっていないケースもあるものの
うまくいったケースは想像以上に多いようだ。
自分としては、①についてはメンゲルベルクのほうが音が良いのと音源の数も多いのでそっちを優先し
②と③は、録音状態の差が大きいので、基本的には③を聴き
曲目によっては②で楽しむというスタンスをとることにしたい。

609korou:2020/01/09(木) 21:53:51
あと、マーラーについても比較試聴して、
ワルターの新旧盤(NYPとコロンビア響)、バーンスタインの66年盤を聴いた。
これについてはバーンスタインのときに詳しく書くことにする。

次回から、いよいよ70年代以降没の指揮者のリストに突入だ。
まずはフィストラーリから。

610korou:2020/01/10(金) 20:10:35
ユンク君鑑賞。

フィストゥラーリはチャイコフスキーのバレエ音楽だけで
この指揮者の能力からして、発売されたレコードの少なさは
一体どうしたことだろうか。
その数少ない録音からは、実に見事な演奏が聴かれる。
何が、どこが、どんな風に工夫されているのか
素人には見当もつかないが
職人技のごとく、すべての音符に生命力が与えられ
どこにもひっかかるところなくスムーズに音楽が進行する。
これならダンサーも踊りやすいだろうと、素人ながら思ってしまう。

その点、カラヤンのそれだと音楽がゴテゴテしていて
聴き易いけど感銘度は低いだろうと想像し
ついでに聴いてみる。
しかし・・・これはこれで立派な演奏だ。
で、フィストゥラーリとどこが違うのかと言われれば
回答に窮してしまう。
自分には分からない。
芸術の不可思議?

次回はアンチェル。

611korou:2020/01/12(日) 18:48:32
ユンク君鑑賞。


アンチェルとオーマンディ。
対照的な指揮者2人を続けてチェックした。
とはいえ、当方の体調不良により、正しく評価できたかどうか怪しい。
もっと体調の良いときに再度確認したい(覚えていられるかどうか?)

アンチェルは
最初の数十秒聴くだけで、その真摯さが伝わってくる。
問題は、今の自分がそういう真摯さを必要としているかどうか
ということだけだ。
30代の頃は、この真摯さを必要としていて
そういうときは、アンチェルの演奏は
自分にとって最高の贈り物であり必需品だった。
しかし、今の自分としては、
この種の真摯さは、むしろ敬遠したいと思っている。
アンチェルへの評価は変わらない。
最高級の指揮者だと今でも思う。
自分の自分への評価が別方向に変わったのだ。

オーマンディは、その点、
演奏からは全く哲学を感じない指揮者で
真摯かどうかすら分からない、これだけの安定した音を磨き続けてきたのだから
どのみち真摯であることは間違いないのだが
そういうものが大前提で聴こえてくる指揮者でないことも確かだ。
問題は、細かいニュアンスまで消されていることで
やはり何らかの自己主張が欲しい。
今聴いている音がどうしてもオーマンディでなければならないという「必然性」が
どこかで欲しい。
残念ながら、思ったよりはシンフォニックに聴けた「エロイカ」ではあるけれど
心には何も残らず、その意味で、今の自分には必要がない音楽だった。

というわけで、両者とも立ち止まって聴き続けることにはならなかった。
そろそろカラヤンに突入かな、これは大変だ(笑)

612korou:2020/01/13(月) 18:40:26
ユンク君鑑賞。

オッテルロー発見!
こんな名指揮者が居ることを今まで知らなかった。
オランダの至宝とでもいうべきか。
メンゲルベルク→ベイヌム→(オッテルロー)→ハイティンクという系譜。
ハイティンクの抜擢がなかったらオッテルローが順当にAC管の常任指揮者となり
日本でも知名度も飛躍的に上がっただろうが
AC管との音楽性の違いなどがあったのか、そういう歴史は作られなかった。
そして無名のまま今に至っているのだが
これだけの指揮者が知られていないのは実に惜しいこと、今日聴いて
本当にそう思った。
どのオケを振っても、手作り感あふれる質感を醸し出し
美しい木目模様を見たときの懐かしさに似た感情があふれ出てくる。
カイルベルトと亡命ドイツ人が作り出した
あのノスタルジーあふれる美しい音色と双璧だ。
これは素晴らしい発見だった。

というわけでカラヤンに行く前に、オッテルロー発見となったが
ブルックナーの質感あふれる演奏を聴いて
このオッテルローの質感と、カラヤン&BPOの質感との違いを確認したくて
カラヤンのブルックナーも試聴した。
これも素晴らしかった。
人工的だが、ここまで徹底すると、
もはや人工的などという言葉でくくれる範囲のクオリティではない。
60年代半ばまでに限れば、カラヤンも大いに楽しみだ。

次回はカザルス(意外に音源が多いので、これも楽しみ)

613korou:2020/01/14(火) 21:30:49
ユンク君鑑賞。

カザルスは想像以上に古風だった。
明らかに20世紀前半の政治状況に巻き込まれること甚大で
その分、芸術様式の変貌に気が付かなったのかもしれない。
21世紀にこの表現を聴き続けるのは結構辛い。
バッハ、ハイドン、モーツァルトだけというのも厳しい。
本当に申し訳ない感じだ(崇高なことは伝わってくるのだけれど)

すぐカラヤンに移る。
ベートーヴェンはやはりカラヤンでは難しい。
でも、小品であれば期待は裏切らない。
あるいはたいていの管弦楽曲であれば。
「フィンガルの洞窟」を聴いてふむふむ・・・
「展覧会の絵」は期待通りで、確かにカラヤンの展覧会なのだが
これほど立派な展覧会であれば
別に作曲者の意図から外れたっていいだろう。
聴き映えのする演奏だった。

次回もカラヤンの続き。

614korou:2020/01/15(水) 22:03:18
ユンク君鑑賞。

カラヤン、今日はブラームス「第1」を全部聴いてみた。
BPOでの録音盤で、音の状態は最高級、オケの技量、アンサンブルの精妙さも文句なし、
その上にカラヤンの美学が完璧に行き届いているのだから
これほど分かりやすい演奏はない。

もちろん、ブラームスの音楽から
些細な部分、重要な部分、あらゆるニュアンスを全部消し去って
自らの美学に奉仕する解釈になっているのだから
この曲の演奏のベストとは言えない。
後でジュリーニも確かめてみたが
やはり、正統派の解釈のほうが安心できる。
しかし、カラヤンは美学が徹底しているので
ほぼ期待を裏切らない。
これは凄いことで、他の指揮者ではあり得ない。
クオリティが一定線以上必ずある、というのは
案外皆軽視して気が付いていないのではないか?
このブラームスを聴いていると
楽譜から感じられる音を精密に「撮影」した静止画を
高速で連続再生しているように感じられる。
鑑賞者は、その連続再生を了解して愉しめばいいのだ。

あともう1回、カラヤンを確かめてみようか。

615korou:2020/01/16(木) 20:59:16
ユンク君鑑賞。

カラヤンのベルリオーズ「幻想」を全部聴く。
第1、第3楽章の古典的なスタイルでのまとめ方は秀逸。
かつて聴いたことのないほどスッキリと音楽が伝わってきた。
反面、第2、第4楽章は、あまりにあっさりしすぎで
何も伝わってこない。
第5楽章は、途中までは平凡で
鐘が鳴った後の主題の提示は意味深く
それ以降は万全の出来だったように思う。

なかなか評価の難しい指揮者だと思う。
あまり深みにはまると先へ進めなくなるので
このへんでいったん保留して
次に進むことにしよう。
次はカルロ・フランチという人らしい。
楽しみ。

616korou:2020/01/18(土) 20:25:26
ユンク君鑑賞、

カルロ・フレンチは凄かった。
全く知らない人でWikiにも項目すらないが
1点しか再生リストにないものの
そのヴェルディの歌劇合唱集の演奏のクオリティの高さが素晴らしい。
最初の「アンビル・コーラス」に圧倒されてしまった。
実に聴き易いので
今まで敬遠していたヴェルディの曲なのに
次々と聴きまくり
そうしながら、Wikiのヴェルディの項目を熟読し
初めてこの大作曲家の生涯を把握した。
活躍年代の関係からイタリアの英雄のようなもので
その最後のあたりでトスカニーニの経歴とかぶってくるあたり
巡りあいを感じさせる。

再生できるものが1つだけしかないので、次のクーベリックに移る。
しかし、このあたりで眠たくなってしまい(演奏も生煮えのように思えるのだが・・・)
より正確には次回以降で判断することにした。

617korou:2020/01/19(日) 12:41:08
ユンク君鑑賞。

クーベリックについて。
今日は比較的頭が冴えているので、いろいろと聴いて考えてみた。
晩年のク-ベリックは巨匠だった。
オケの出す音に他の指揮者にはない熱が込められていたように記憶する。
しかし、ユンク君にアップされている時代(1950-1960年代前半)のクーベリックは
まだそのような熱をオケに託せるほどの貫禄がなかった。
そうなると、クーベリックが伝えようとするものが何かが問われ
そうなると、実に曖昧な大雑把な、ただ単にお行儀のよい演奏だけが見えてくる。
部分的には堂に入った感じも出すのだが
全体として何も伝わってこない。
メリハリもないので、結局眠たいだけの演奏になる。
また、録音にも恵まれていない(これは同時期のマゼールと比較して)。
マゼールのチャイコ第5は見事な響きなのだが
クーベリックが同じオケで同じ曲を録音すると実に冴えない。
随分と損をしていると思う。

というわけでクーベリックは評価できない(もっと後の時代のものを聴きたい)。
次回はクリップス、クレンペラー(うわっ!)。

618korou:2020/01/20(月) 13:37:12
ユンク君鑑賞。

クリップスを集中して聴いてみた。
あまり知らなかった指揮者だが(名前だけ!)
よくよく調べてみると、意外なほど独墺系の主流だった人であることが分かった。
モーツァルトの権威のような人であったこと、オペラが得意な人であったこと等々。
リストにオペラはないようなので、まずはモーツアルトでお手並み拝見。
うーむ、これは素晴らしい。
旋律の導入部分で、粗雑な感じは一切なく、あくまでも優雅で知的で
それでいてレガートに過ぎることもなく、ちょうどいい塩梅。
どこにも力みがなく、自然に音楽が流れていく感じが
いかにもモーツァルトという感じで、これは気に入った。
ベートーヴェンも同じような印象で
これは悪くはないのだが
ときとして激しさをその音楽に求めたくなった場合(何せベートーヴェンなので)
やはり違う指揮者のほうを選ぶかもしれない(ヨッフムと聴き比べ。そうなると断然ヨッフム)。
ブラームスとかも聴いてみたが、このあたりで耳がいっぱいいっぱいになってしまった。
ワインガルトナーの弟子筋だが、ワインガルトナーの録音が冴えない以上
その代わりとして、クリップスの音源は重宝できるかもしれない。

次回はクレンペラー。

619korou:2020/01/22(水) 14:37:44
ユンク君鑑賞。

クレンペラーについて。
断続的にもう3日ほど聴いている。
とにかく遅めのテンポでがっちりと音楽の骨格を固めて
感情にまかせることなく、音楽は娯楽だという要素は1ミリもなく
良いときには気迫十分の圧倒的な名演を聴かせる反面
そうでないときには、ただ単にゆっくりとした固い演奏に終わってしまうという指揮者。
良い演奏に当たると、もうこれ以上のレベルの感動はないのではないかと思えるほど
心身ともに100%以上の感動、感激に浸ることになるので
大指揮者であることは間違いないのだが
感動の種類がどこまでもシリアスで真摯なので
いつもいつも聴きたいと思える指揮者ではない。

昨夜はチャイコフスキー「悲愴」の第3楽章の異様なまでの迫力に圧倒され
思わず涙した。
ベートーヴェン「第7」を聴いたときもそうだった。

でも、大半の演奏は聴いていて眠たい。
通して聴いて、後半で大いに充実してきて感動するということが多いので
こうしてチェックしながら聴くというやり方に向いていないのだろう。
とりあえず大指揮者であることは確認できたので
またじっくり聴く機会のときに堪能することにする。

次はケルテス、ケンペ。

620korou:2020/01/23(木) 16:13:41
ユンク君鑑賞。

まずケルテスから。
リストはドボルザークのシンフォニーのみだが
どれを聴いても、分かりやすい活気、精彩あふれる音響が鳴り響き
初めて聴く初期・中期の交響曲であっても
思わず聴き入ってしまうほどの魅力をもっている。
「新世界」に関しては、
VPO盤と全集盤(ロンドン響)の双方聴けるが
こればかりはVPOの面々の名人芸に聴き惚れる他ない。
第2楽章の冒頭の聴き古したともいえるあの有名な旋律を
これほど美しく響かせた演奏は他にない(中間部についてはロジンスキーが
忘れられない。また聴き比べしたいところ)

次にケンペ。
演奏の特徴は、遅めのテンポでじっくりとした構えから
曲によっては繊細なニュアンスを確実に汲み取って
それを表現として仕立てあげることもあること。
ニュアンスの表現は、歌劇場指揮者としてのキャリアからくるのかもしれない。
じっくりとした構えからは、60年前後のヨーロッパのオケの固有の音色を
十二分に醸し出し、貴重な音源と言えよう。
リストは多くあるので、またじっくりと聴いてみることにする。

ということで次回はコンドラシン。

621korou:2020/01/24(金) 16:56:18
ユンク君鑑賞。

今日はソ連の作曲家について知識を深める日になった。
まず、ゴロヴァノフから。
ボリショイ歌劇場との関係が深い20世紀前半に活躍した指揮者だが
全く知らなかった。
しかもリストは1曲だけで、それもカリンニコフの交響曲第1番って、何じゃそりゃ?
1990年代になって有名になった曲らしく
聴いてみると、映画音楽かムードミュージックかという類。
1945年録音にしてはオケの音をよくとらえてはいるが
1曲だけでは真価は分からず(悪くはないと思う)。

次にコンドラシン。
同じカリンニコフのシンフォニーがあったので、まずそれを聴く。
これは新しい年代の録音なので、音が鮮明で、かつコンドラシンの棒も冴えているのが分かる。
しかし、曲がどうも生煮え感が強く、これではコンドラシンの真価は分からない。
そこで、チャイコフスキー「イタリア綺想曲」を聴いてチェック。
きびきびとしたタクトで曲想の移り変わりを的確に表現している。
ただし、弱音の繊細さ、ニュアンスとか、強い音の圧倒的な迫力などは期待できない。
さらに、他にリストがないこともあるが、ミャスコフスキーという人の交響曲を聴く。
20世紀になって27曲もシンフォニーを書いたといgうことで
ある意味有名な作曲家らしいが
聴いてみると緩徐楽章が聴き応えして意外なほど良い感じ。
さらに、ラフマニノフの合唱交響曲「鐘」も聴いてみた。
コンドラシンの指揮は、こうした未知の曲であっても安定している。
おかげで、今日は、見知らぬ作曲家、曲、指揮者について
いろいろ知ることができた。

次回はサヴァリッシュかな。

622korou:2020/01/27(月) 17:42:08
ユンク君鑑賞。

サヴァリッシュを聴いてみたものの
1923年生まれの指揮者の演奏を
ユンク君のサイトで堪能することは難しい
ということを知る。
曲中の細かいリズムを鋭く響かせることでより生気ある表現となり、
そのことで曲の骨格が的確に示され
さらにそのなかに十分に歌い上げる美しさも込められていることは
この60年代の演奏でも十分に分かるのだが
残念なことは
そうした指揮者としての意図は分かるとして
さらにその演奏で感動のレベルまで達したかとなると
大いに疑問が残る点だ。
表現が熟していない、とでも言おうか。
サヴァリッシュの円熟味を増した表現は
その真面目な指揮ぶりに申し訳ないけれども辟易していた当時の自分でさえ
認めていた事実である。
この60年代のサヴァリッシュは
まだ、その域に達していないのである。

623korou:2020/01/27(月) 17:45:47
ユンク君、続いてザンデルリンク。

この偉大な指揮者については
残念なことにリストが4曲しかなく
そのうちの半分は録音年代は古く
聴き続けるのに苦労するので
これでは十分に楽しめない。
チャイコフスキー「第4」、ラフマニノフ「第1」など
明瞭な音源のものは
さすがの指揮ぶりなのだが・・・

ということで
サヴァリッシュとザンデルリンクは以上で終わり。
次回はシュミット=イッセルシュテット。

624korou:2020/01/28(火) 16:18:50
ユンク君鑑賞。

シュミットイッセルシュテットを聴く。
録音に恵まれない人で
1960年の録音なのにモノラルだったりする。
一方で、その年代のライブとスタジオ録音とで
演奏の雰囲気が違ったりする。
さらに50年代の録音だと
いわゆるこの指揮者の温和なイメージとは
まるで違ったりする。
ユンク君のリストには
そういうのが不規則に混ざっているので
なかなか短時間では把握できない。
そのなかの良い演奏の特徴として感じられることは
ぐいぐいと音楽の論理面を追求していくような
独特の高揚感が素晴らしい。
時間があれば、もう少し聴いてみてもよい指揮者だが
ある意味、コスパの問題でもある(超絶凄いというレベルでもないので)

次はショルティ。

625korou:2020/01/29(水) 18:45:34
ユンク君鑑賞。

ショルティをチェック。
あまりしっかりとは聴いてこなかった指揮者だが
イメージはその割には明確にあって
今回はそのイメージを覆すほどの発見にまでは至らなかった
というのが実際のところである。
ただし、詳しく知るにつれ
この指揮者の美点も了解できたので
今までのような「名前を見たとたん素通り」ということは
ないだろう。
ついでに、有名なワーグナー「ニュルンベルグの指輪」も
初めて聴いてみた。
なかなか劇的な展開をする音楽で
歌手たちも、他のオペラとは少々違ったアプローチのように
思える。
ショルティの棒は直線的で
この楽劇に関する限り、そのアプローチは功を奏しているように
思える。
一般的には、もっと部分部分で遊んでもいいのではないかと
思えるが。

次回はジュリーニ。ちょっと長居しそう・・・

626korou:2020/01/30(木) 18:41:19
ユンク君鑑賞。

ジュリーニ、もはや確認の必要はないので
楽しみを兼ねて「未完成」とか「ダフニスとクロエ」を鑑賞。
若い頃の演奏でも
十二分に音楽を発酵させて
熟し切ったスタイルで
作曲家の意図を見事なまでに再現している。

次はスウィートナー。

★★★

ナクソスで
ジュリーニのもっと円熟した演奏が聴けるのではないかと思いつき
さっそく試してみた(幸町図書館にジュリーニのCDが実質2枚しかないことを
検索で知って、ナクソスを思いつく。協奏曲は4,5枚あるのだが少なすぎる)
やってみると上々の出来で
バーンスタインなども含め
新しい楽しみができた。
タブレットでも鑑賞可能なことを確認。
さっそく今夜トライしてみよう。

627korou:2020/01/31(金) 20:48:38
ユンク君&ナクソス鑑賞。

今日はスウィトナーだからたっぷりと
と思っていたら、リストは「ペールギュント」だけ。
30歳そこそこの指揮者にしては良い演奏だけど・・・
ナクソスで1970年代のモーツァルト演奏を確認。
39番のシンフォニーはいい音だった。
こういうときはナクソスが便利。

続いて、スクロヴァチェフスキをチェックするが
シューベルト「グレイト」など数曲のみ。
楽譜に忠実な指揮ということだが
やはり若すぎる年代の指揮なので
今一つイメージがつかめない。
1990年代に大家として脚光を浴びたという経歴を確認し
どうりで自分が知らないわけだ。
こちらもナクソスで1990年代のブルックナー演奏を確認。
若い年代の演奏よりも落ち着いてはいるが
自分の好みではない。

次はスタインバーグ。

628korou:2020/02/01(土) 18:47:14
ユンク君鑑賞。

スタインバーグをチェック。
なかなか評価の難しい指揮者だ。
それこそ協奏曲の伴奏でしかその名前を見たことがなく
ピッツバーグ響といういかにもアメリカっぽいイメージの名前のオケを率いているせいで
勝手にアメリカっぽいイメージを持っていたが
なんという無知なイメージだろうことか。
ドイツ生まれで
30代半ばまではちゃんとしたキャリアをドイツ国内で積んでいたのに
ユダヤ系だったのでドイツに居られなくなり
しばらくイスラエルのオケの世話をして
戦後アメリカに渡ってきたという経歴。
ゆえに、べートーヴェンでもブラームスでも全然OKということになる。
実際、サイトでの曲のリストは多数に及んでおり
よくぞコレクションしたものだと、改めてユンク君に感嘆する。
ただし、音楽の解釈の基本になるものが、なかなか見えてこない。
楽譜忠実主義なのか大胆な解釈を施すのか、ほぼ前者なのだが
細部は意外と個性的で、しかもそのバランスが不明確だ。
驚くべきことは、ピッツバーグ響というのが、想像以上に上手いことで
オケの音色を楽しむという聴き方もできるくらいだ。

よほどヒマになったら聴き込む、というジャッジにしておこう。
次はストコフスキー。

629korou:2020/02/02(日) 15:15:31
ユンク君&ナクソス鑑賞。

今日はストコフスキー。
昨日に続いて評価の難しい指揮者だが
結論は、今そんなに聴くに値しない演奏だということになる。
やはり、独特の経歴とアメリカでの活躍という点で
今自分が聴きたい独墺系の音楽に関しては
あまり聴くべきものを持っていないからである。
ホルスト「惑星」、マーラー「第8」あたりは
時間があれば再度挑戦してみてもいいのだけれど。

次回はジョージ・セル。
これは時間をかけてチェックしてみようか。

630korou:2020/02/04(火) 11:47:36
ユンク君&ナクソス鑑賞。

ジョージ・セルを聴いてみた。
その表現、解釈は、再度聴くまでもなかったが(今の自分には嗜好が合わない)
オケの上手さには改めて驚かされるというか、認識を新たにした。
この時代で最も精緻に表現できるオケとして
カラヤン&BPOと双璧を為すのだろうけれど
例えばスメタナ「モルダウ」で聴き比べをした場合
自分の好みがどっちにあるかといえば
明らかにカラヤンということになる。
もっとも、ベートーヴェン「第九」を聴いた印象だと
セル&クリーヴランドが好みではないとはいえ
聴いていて全く不快感のない見事な演奏であることは間違いないので
これは、カラヤンとセルに関しては
その曲に関する演奏の「標準」とか「一般」を知りたくなった場合
貴重な基準として同等に敬意を表するのが適切だろう。
曲目次第ということで
重なった場合はカラヤン優先ということになる。

今の自分の好みでない名指揮者セルについては
こんな感じで適切に評価できたので満足。

次はチェリビダッケ。

631korou:2020/02/05(水) 11:15:22
ユンク君&ナクソス鑑賞。

チェリビダッケ研究。
ユンク君にはリストが2つしかない。
1945年の終戦間もない頃のBPOとのブラームス「第4」と
その3年後のロンドン響との「くるみ割り人形」。
前者は、ユンク君サイト内では高評価のようだが
自分としてはテンポが速すぎて、「第4」らしい侘しさが乏しく
それは30代前半の指揮者に求めること自体ムリな話なのだ。
逆に、ユンク君サイトで不評な後年のチェリビダッケ(&ミュンヘン・フィル)の「第4」を
ナクソスで聴くことができたが(便利だ!)
遅めのテンポで聴き始めは実に心地よい。
ただし、ジュリーニと比較して聴いた場合
音楽の決めどころでの盛り上がりという点で
チェリビダッケは遅いテンポを崩さないので
その点が魅力に欠けるといえる。
後者(くるみ割り)は、きびきびとしたテンポで清新な演奏だ。
こういう曲の場合、速めのテンポでも全然問題ない。
むしろ、後年のミュンヘン・フィル(これもナクソスで聴けた!)の演奏は
テンポが遅すぎて冴えない感じだ。
さらに、少し話題になったブルックナーも聴いてみたが(ナクソスで)
これは、もう少し聴き込む必要があるかもしれない。

次はコリン・デービス。
これもリストが少ないので、ナクソスとの併用になりそう。

632korou:2020/02/06(木) 15:44:52
ユンク君&ナクソス鑑賞。

まずコーリン・デイヴィスから。
やはり若い世代なので、ユンク君にはわずかな数のリストのみ。
もともと職人肌の人なので、これだけで真価を知るのは難しい。
無難なモーツァルトと爽やかなワーグナーをチェックした後
ナクソスでいろいろ聴いてみる、
やはり職人肌であることに変わりはないが
実際に生で聴いた「未完成」などは
CD音源で聴いても弱音効果が素晴らしいので聴きがいがある。
ナクソスで時間のあるときに聴き込むというのも手だろう。

次にドラティ。
こちらも職人気質だが、こちらはキャリアが長いのでリストも多い。
しかし、どれを聴いても堅実で平均的な出来映えで物足りない。
得意のストラヴィンスキーの三大バレエがないのも残念。
ナクソスにあったので「春の祭典」を試聴。
これが抜群の出来で驚く。
レコ芸のランキングでも第1位だったので納得。
やっと満足のいく「春の祭典」を見つけた(かつてのデイヴィスの演奏も
今日確認できたが、これは生真面目すぎてバレエ音楽としての魅力が乏しいと思えた)

ナクソス、恐るべし。
ユンク君の指揮者パートのチェックを終えたら
レコ芸ランキングでナクソスをチェックしたくなった。

次はネヴィル・マリナー。

633korou:2020/02/07(金) 20:48:04
ユンク君鑑賞。

今日は2名の指揮者をチェックしたものの
どちらもユンク君では真価は分からず、かといってナクソスで調べるにはかなりの時間がかかることが判明。
つまり、ユンク君のリストが少なすぎて、その反対にナクソスでの音源がかなり多いということ。

まずネヴィル・マリナーから。
リコーダー曲の伴奏とロッシーニの弦楽ソナタだけという変則プログラムで
これでは真価を知りようもない。
ナクソスの音源も多いようで実は偏りが見られるが
それがマリナーという人の個性なのだろうと思う。

次にハンス・ロスバウト。
全く知らなかった人だが、それなりに名声のある人らしい。
とはいえ、ユンク君にはブルックナーの交響曲が2つだけ。
少し聴いただけでは全然掴めないので
ナクソスも検索してみると
意外なほど音源が多い。

どちらの指揮者も真価を知って判断するという段階ではないので
保留ということで。
また時間のあるときにナクソスで確かめてみたいと思う。

次はバーンスタイン。またまた大変だぞ、これは(いい意味で。笑)

634korou:2020/02/08(土) 18:47:10
ユンク君鑑賞。

バーンスタイン、待望のバーンスタイン!
まずはヴィヴァルディ「四季」から。
偶然にもこれは優れた演奏で
あまり熱演は想像できない曲目のはずが
意外にも結構面白く聴けたのはラッキーだった。
ユンク君の解説にあった「楽譜をめくる音」もハッキリと聞こえたので
音楽を聴く環境としてワーストではないなと安心。

次にハイドン、モーツァルトを聴く。
初めて聴くハイドンの「第84番」だが
曲の構造がよく分かり聴いていて退屈しない。
モーツァルトはピアノ協奏曲を聴いたが
これはさすがに緻密な演奏とは言えず
聴いていて退屈する瞬間も正直あるのだが
その演奏する姿を想像するだけで
音楽が今そこに生まれているというバーンスタイン独特の温かみが
全編を支配しているようにも思われた。

昨夜は寝ながらマーラー「第2」「第3」「第4」のそれぞれ第一楽章を聴いた。
いずれも、細部を磨き抜いた渾身の名演で
こうしてみると
バーンスタインは60年代から巨匠だったのだと
改めて強く認識する、

もう少しバーンスタインを聴き続ける予定。

635korou:2020/02/09(日) 16:23:36
ユンク君&ナクソス鑑賞。

バーンスタインの続き。
今日はベートーヴェン、ブラームス、チャイコフスキー、マーラーを聴いた。
ベートヴェンは正直何の個性もないように思えた。
かつては「運命」「レオノーレ序曲」などで感動したものだったが
少なくとも今日聴いた「英雄」は平凡で楽しみが少なかった(もっとも後述のようなことなので断定はできないが・・)
ブラームスに至っては深みも渋みもなく、平面的な表現で物足りない。
ただし、ベートーヴェンのときに気づいたのだが
1950年代の最も若い時期の演奏と1960年代のNYP時代の演奏とが比較できる場合
明らかに前者のほうが魅力的であること、つまり60年代の演奏で大きく失望したときでも
同じ曲で50年代のものがあれば、案外その生々しい表現で救われることがあることを発見した。
とはいえ、それをブラームス「第4」で体験し、さらにナクソスでVPOとの80年頃の演奏まで追跡すると
ただひたすら衰えていっただけの表現になるので、ある意味驚かされる。
VPOとの演奏はレコ芸の最優秀賞を獲得しているが、よくこれで受賞したものだと不思議でならない。
やや疲れ気味になり(退屈な演奏を聴き続けたので)バーンスタイン神話が脳内で崩れそうになったとき
チャイコフスキー「悲愴」を50年代の演奏で聴いて、確かに上手くて劇的だが、かつて聴いた60年代の「悲愴」もこの程度だったかと
疑問に思い60年代の「悲愴」を聴いてみた。
・・・・素晴らしい。終楽章の後半では感涙した。やはりバーンスタインには神がかった演奏のときがあるのだ。
そして、60年代のほうが素晴らしいこともあることを知る。
その勢いでマーラーを再確認(これは寝る直前に聴いた印象と少し違ったが、どう違うのかは今上手く書けない)

というわけでバーンスタインはこれで終わり(ナクソスもバーンスタインに限っては個別にチェックする必要がありそう)
次はバルビローリ。

636korou:2020/02/10(月) 15:19:52
ユンク君鑑賞。

バルビローリを堪能。
ここのところ分析的な聴き方をし過ぎているようにも思えたので
最もその指揮者の美点が感じられる(感じられそうな)演奏から
真っ先に聴くことにした。
バルビローリならドボルザーク「第8」だったので、まずそれを聴く。
最初は予想外の違和感があったが、徐々にその”歌いっぷり”に納得でき
その勢いで評判のチャイコフスキー「第5」を通して全部聴く。
それこそ見事な歌いっぷり!
マーラー「第9」でBPOを感嘆させたというエピソードを読み
それも最初だけ聴いてみるが、たしかに職人技で聴かせる演奏だ。
「巨人」もついでに聴いてみると、これがとても良い。
ユンク君が
「終楽章最後は脳天をかち割られるほどの衝撃」と書いているのをみて
終楽章を通して聴いてみたが、たしかに見事な快演で圧倒的だった。

というわけで、聴き方が妥当だったのか今回は非常に満足できた。
べートーヴェン「運命」でさえ”歌っている”演奏のようだったが
これは後の機会にとっておこう。
次はパレー。

637korou:2020/02/11(火) 18:05:28
ユンク君鑑賞。

ポール・パレーを試聴。
フランス系指揮者で、録音に関してはデトロイト響に限られるが
これがまた短期間でよくぞここまで仕上げたものだと感嘆するほどのオケの実力を見せている。
ベルリオーズ「幻想」を聴いてみたが
あまりの素晴らしさに途中で止められず
久々に全部聴いてしまった。
モントゥーの超名演にも劣らない幻想味たっぷりの快演で
ステレオの音質であることを勘案すれば
現時点で最も優れた「幻想」かもしれない。
サン=サーンスの「オルガン付き交響曲」も冴えた感覚で振っているが
これは曲自体になじみがないのと、いまいちな曲でもあるので
途中で止めた。
ドボルザーク「新世界」を聴きながら、今この文章を書いているが
最初は薄味かなと思いきや徐々にそのストレートな解釈の爽快さに惹かれるばかりである。
これはもう一度じっくりと聴きたい。
ラベルの「ボレロ」もこんな感じで超快速で超爽快なのだろうか、また確かめたい。
全般に優れているが、特にフランス系音楽においては必須の指揮者だと感じた。

次はフィードラー(リスト少なそうだから、すぐその次のベームにいきそう)

638korou:2020/02/12(水) 20:30:57
ユンク君&ナクソス鑑賞。

アーサー・フィードラーを試聴。
とはいえ、リストはガーシュウインの3曲のみ。
「パリのアメリカ人」を聴いたが
定番のバーンスタインより部分部分の響きを鮮やかに出していて
非常に聴き易い。
それならばとナクソスで「大峡谷」を聴いてみたが
なんと音源が完全にアップされていないというお粗末さ。
かつて聴いたあの感動は再現されなかった。
仕方なく、他の「大峡谷」を探すと
ドラティ&デトロイト響の演奏があったので試聴。
これはきっちりとした正統派の演奏で
今まで「大峡谷」は、フィードラー以外の指揮者で聴いたことが
なかったので新鮮だった。

まあフィードラーはこのくらいにして
次にベーム。
しかし、ベートーヴェンを聴いてもモーツァルトを聴いても
どうもしっくりこない。
そもそもモーツァルトの交響曲でこれだという名演は
過去半世紀近くクラシック音楽を聴き続けているのに
未だ出てこない。
かつてはベーム&BPOがそれに近かったのだが
今聴くとそうでもない。

もう少しベームのチェックを続ける。

639korou:2020/02/13(木) 15:26:16
ユンク君&ナクソス鑑賞、音楽漬けの午後。

ベームを再度試聴。で、これは手に負えぬ代物と認定。
ブラームス「第1」を全部聴いて、どこにも不満はないものの
とはいえもう一度聴きたいかと言われれば、なかなかそうとはいえないのが不思議。
今の自分とは縁遠い場所にいる偉大な指揮者ということで
当分聴くことはないだろう。

その次からはスペシャリストが続くので、一気に数人聴いた。
まずボールト。
ヴォーン・ウィリアムスのスペシャリストで
今回初めてその交響曲を聴いてみたが
思ったよりもメロディアスで抒情的で聴き易い。
となると、モノラルがほとんどのボールトでは物足りなく
ナクソスで聴いたブライデン・トムソン(この人も初聴き)の演奏で堪能。
時間のあるときにもっと聴きたい、
次はボイド・ニール。
ヘンデルのスペシャリストで、合奏協奏曲ばかりだったので、今回はパス。
次はボスコフスキー。
ウインナワルツのスペシャリストなので、今回はパス。
そして、驚いたのは次のペーター・マーク。
なんと素晴らしいメンデルスゾーンの「スコットランド」だろう!
こんな凄い名指揮者が居たのかという驚きと喜び。
ユンク君の残りのリストはモーツァルトの弦楽器曲だけだが
ナクソスでブラームス「第1」の冒頭を聴いて、またまた感動。
ベームどころじゃないね、これは。
ナクソスに相当数の音源があるので、これはぜひ聴かねば。

ということで、次はマゼール。

640korou:2020/02/14(金) 12:17:39
ユンク君&ナクソス鑑賞。

まずマゼールから。
1930年生まれでユンク君のリストは1960年前後なので
これは堪能できるレベルではないだろうと思っていたら
案の定そうだった。
念のためナクソスで晩年の演奏もチェックしたが
残念なくらい同じような演奏に聞こえて
もっといい感じに聴こえた演奏はあったはずと思いつつ
それを探すのはかなり難しいのかなとも思った。
簡単に言えば、オケの演奏効果以外に何も聴くべきものがないのである。
ただし、その演奏効果は若いころの演奏に限れば抜群で
この30代の指揮者が弾き出す素晴らしい響きを聴けば
誰しもその輝かしい未来を想像しただろうけど・・・
結論:ナクソスも含めて、あまり聴く価値のない音源ばかりだった。

続いてマタチッチ。
今、youtubeでN響とのブラームス「第1」を聴きながら
この文章を入力しているが
そうしてぼんやり聞いていても、かなり凄い演奏のようだ。
とはいえ、ユンク君にもナクソスにも大した演奏がアップされていない。
やはり、この人は、晩年に至って(1970年代半ばから)
独墺系の音楽に超人的な演奏を残した人なのだろう。
リストされた曲目自体にミスマッチがあり
さらに巨人的スケールの演奏なので、こうしたチェック優先の聴き方自体に
馴染まないということもある。
今後はyoutubeも含めて「じっくりと」聴くことにしよう。

641korou:2020/02/14(金) 12:21:30
ユンク君&ナクソス鑑賞(続き)

さらにマッケラスという指揮者もチェック。
ユンク君には1つしかリストがなく、それもヤナーチェクの未聴の曲。
オーストラリア出身の指揮者で、ヤナーチェクのエキスパートということらしい。
ナクソスで検索すると、それなりに著名な曲も録音していて
ちょっとだけ聴いた感じでは、堂々たる感じ、ゆったりとしたテンポで演奏している。
未知の指揮者だが、また聴く機会があればじっくりと聴いてみよう。

次はマルケヴィッチ。

642korou:2020/02/15(土) 21:12:55
ユンク君&ナクソス鑑賞。

今日はマルケヴィッチ。
意外と多くのリストがあったものの
今まで思っていた以上に個性派で
残念ながら今の自分の嗜好からは遠い存在になってしまった。
敬意は残っているので、退屈な気分にはならないが
かといってずっと面白く聴けるかどうかというと
決してそうではない。
ナクソスにもいくつか音源はあったが
以上の感想を覆すほどのものはなかった、
気分が分析的なときは好んで聴くこともあるだろうけど
とりあえず保留。

続くマルティノンは
ユンク君には1つのみ(チャイコフスキー「悲愴」)
でもその「悲愴」が実に素晴らしい。
マルティノンってこんな凄い指揮者だったっけ?
ところがナクソスでは
フランス音楽以外の音源が少ないので聴き応えがない。
フランス音楽を聴きたくなったときには重宝するのだが・・・

ということで、次はミュンヒンガー、ムラヴィンスキー、ヨッフム。

643korou:2020/02/16(日) 16:30:01
ユンク君&ナクソス鑑賞。

まずミュンヒンガー。
ヴィヴァルディ、バッハを聴き、久々にその筋骨隆々な演奏スタイルを確認。
ナクソスにもいくつか面白そうな曲目が並んでいる。
特に集中して聴くことはないだろうが、たまにはいいかもしれない。

次にムラヴィンスキー。
いきなりブルックナー「第8」がリストの頭にあったので試聴。
文句なしの名演(ブルックナー的ではないが、そういう問題ではない名演)
こうなると全部聴くべき指揮者ということにならざるを得ない。
ナクソスにもいっぱい音源がある。

ヨッフムまで来た。
ちょっとだけ聴いて全部OK。
全部聴くぞ!

というわけで次はライトナー、ラインスドルフ。

644korou:2020/02/17(月) 18:59:54
ユンク君&ナクソス鑑賞。

まずライトナーから。
1曲しかリストがなかったが、力強いモーツァルトで印象深かった。
ナクソスを参照すると多くのリストがあり
いくつか聴くと、どれも安定した独墺系の演奏で
これはもう少し聴く価値があると判断。

次のラインスドルフは
ユンク君ではモーツァルトの交響曲全集だけのリストで
その大半がモノラルということもあり
特に聴く意義はなさそう(ナクソスで同じような交響曲全集が聴ける)
ラインスドルフのナクソスでの確認は忘れていたので
次回へ。

ついでにリヒターも確認。
このチェック段階ではどうにもならないが
リヒターにはバッハの曲目が多数あって
これは別次元で試聴する価値がある歴史的録音であると判断。

次は、ラインスドルフのナクソス確認に続き、バルシャイ、レイボヴィッツなど。

645korou:2020/02/18(火) 11:12:48
ユンク君&ナクソス鑑賞。

まずラインスドルフのナクソス音源について。
それなりに沢山あるのだが、歌劇・楽劇が大半を占めるので
これは、その方面への知識が増えた場合のみチェックすることにしよう。
ユンク君にはモーツァルトのシンフォニーだけだし
ラインスドルフについては、以上で終了(偉大な面もあることは確かだが必須ではない指揮者だと思うので)

次はルドルフ・バルシャイ。
旧ソ連の厳しい音楽環境のなかで、独特の厳しくかつ暗めの音調が特徴の指揮者と言える。
何を演奏しても、どこかに暗い情念が渦巻いているようで
それはそれで魅力ある個性として聴こえるのは、レベルの高さの証明でもある。
そういう気分になったときは、ナクソスに多くの音源があることだけを承知しておくことにする。

次はレイボヴィッツ。
もともと作曲家として著名らしく、その割には、指揮者としての采配は見事という他ない。
ベートーヴェンのシンフォニー全部がユンク君にアップされているが(ナクソスにも。音質の点でユンク君優先)
どれも独自の視点で鮮やかに楽譜を再現しているし
他の作曲家の音源も多くアップされているので
これはバルシャイと違って、今後もチェックを続けたい指揮者である(暗い情念が支配することもない)

次はレジナルド・ケル。
クラリネットの名手だが、指揮者としてどうかは全く不明、
ユンク君サイトでは本来管楽器奏者として分類すべきだったのでは。

これで指揮者レビューはあと2人になった。
ヴァンデルノートと渡辺暁雄をチェック(今日中に済ませるか)

646korou:2020/02/18(火) 11:27:46
ユンク君&ナクソス鑑賞(続き)

ヴァンデルノートは、知名度があったのに(期待もされ、その期待にふさわしいステージも用意されていたのに)
どうやらペーター・マークと同じく、キャリアの途中でドロップアウトした指揮者のようだ。
ユンク君にはモーツァルトのシンフォニーがアップされているが
新鮮ではあるものの何度も聴きたい演奏ではない。
ナクソスのほうも、それほど魅力的なラインアップではない。

渡邉暁雄は、ユンク君にはシベリウスのみ、ナクソスはわずかに2曲(それも馴染みのない曲)。
どちらも、今の自分には必要ない。

最後は駆け足気味ではあったが
とりあえずユンク君の指揮者別項目については
全部チェックをすることができた。

次からは
いろいろと試行錯誤する予定。

・レコ芸別冊の名演をナクソスでチェック
・指揮者レビューを整理して、嗜好にフィットした指揮者を集中的に聴いて堪能する
・ユンク君のピアニストを全チェック

以上の順番で試してみたいと思う。

647korou:2020/02/18(火) 20:27:07
レコ芸別冊の名盤を聴くことにして
まず交響曲のみということでベートーヴェン「第1」から聴いた。
バーンスタイン&VPOということだったので
全楽章通して聴いてみたが・・・・なんとも微妙。
後半2楽章は活気があって良いのだが
前半がいかにも重たくて、
ベートーヴェン初期の音楽っぽく響いてこない。

続いて、指揮者レビューを整理してみた。
この作業自体が楽しくて
やはり、明日からはこれにしようと決めた。

レビュー結果は次のとおり。

648korou:2020/02/18(火) 20:31:01
(ユンク君でじっくり<ナクソスも>)
E・クライバー、トスカニーニ、フルトヴェングラー、メンゲルベルク、ロジンスキー、カイルベルト、
シューリヒト、フリッチャイ、ミュンシュ、モントゥー、ワルター、オッテルロー、カラヤン、
ジュリーニ、バーンスタイン、バルビローリ、バレー、ムラヴィンスキー、ヨッフム

(リストが少ない等&ナクソスでじっくり)
アドラー、レーマン、アンゲルブレシュト、アンソニー・コリンズ、サバタ、サージェント、ビーチャム、
ミトロプーロス、フィストゥラーリ、クーベリック、サヴァリッシュ、ザンデルリンク、
イッセルシュテット、ショルティ、スウィトナー、チェリビダッケ、コーリン・デイヴィス、
ドラティ、ペーター・マーク、マッケラス、ライトナー、レイボヴィッツ

(もう一度ユンク君でチェック)
クナッパーツブッシュ、コンヴィチュニー、シェルヘン、ライナー、アンチェル、クリップス、
クレンペラー
(今現在スルー)
ウッド、エネスコ、カヤヌス、カンテッリ、クーゼヴィッキー、クラウス、ケンペン、F・ブッシュ、
ベイヌム、ラフマニノフ、ラミン、ワインガルトナー、アンセルメ、クリュイタンス、シルヴェストリ、
ターリッヒ、ゴバーマン、オーマンディ、カザルス、カルロ・フランチ、スクロヴァチェフスキ、
スタインバーグ、ストコフスキー、ジョージ・セル、ネヴィル・マリナー、ロスバウト、フィードラー、
ベーム、ボールト、ボイド・ニール、マゼール、マタチッチ(youtubeの音源で堪能予定)、
マルケヴィッチ、マルティノン、ミュンヒンガー、ラインスドルフ、バルシャイ、レジナルド・ケル、
ヴァンデルノート、渡辺暁雄

649korou:2020/02/18(火) 20:32:17
当面、評価を定めていない
「ナクソスでじっくり」と「ユンク君で再度チェック」の指揮者について
評価を定めることにしたい。

650korou:2020/02/19(水) 16:37:53
まず、ナクソスでの確認作業から。

アドラー、レーマン、アンゲルブレシュト、アンソニー・コリンズ、サバタについては
いずれも予想以上に音の状態が悪く、その真価を知るすべがなかった。
(共通して協奏曲の伴奏の音源が多いが、やはりそれらの演奏は
 ソリストのほうに耳が集中してしまうので、評価は難しい<すべてパス>)

サージェントのみクリアな音源が多くあったが
いくつか聴き込んでみて、水準程度という感じがした。
悪くはないが、クリュイタンス、アンセルメ、ショルティのレベルと同じ。

評価しながら聴いていると
耳が殺伐としてくるので
合間合間に文句なしOKの指揮者を聴く必要がある。
今日はエーリッヒ・クライバーのモーツァルトを聴いた。
「第39番」のシンフォニーは、
出だしから明らかに他の指揮者と違うニュアンスを醸し出していて
この音質で、西洋独自の音楽文化のエッセンスが味わえる幸福感は
何物にも替え難い。
「フィガロの結婚」も時間の許す限り聴くことにして
今、それを聴きながら、この文章を書いている。
序曲の最後のあたりなど、あまりに喜びが溢れ過ぎて
このような生きる力に満ちた素晴らしい演奏を聴くことができて
もう涙が止まらなくなる。
何度聴いても涙が出てくる。
第1幕が始まり、未だセリフ、ストーリーを把握せず聴き続けるという「暴挙」なのだが
全部聴き通せと言われても全然問題ない。
こんな感じに聴けるのは、このクライバーの「フィガロ」以外あり得ない。
まさに史上最高の指揮者である。

651korou:2020/02/20(木) 18:12:09
まず、指揮者再チェック。
今日はビーチャム。
特に気になるところはないのだが
やはりロイヤル・フィルとの組み合わせが良くないのだろう。
一点の曇りもない明朗な指揮ぶりを支えるには
統率のとれたアンサンブル、各楽器の名人芸といった要素が必要なように思えるが
残念ながらこのオケにはそこまでの技量がない。
これがフィルハーモニア管とかロンドン響だったら
かなり違って聴こえるに違いないのだが。
どの演奏も陰影に乏しい平板な音楽に聴こえるので
残念ながら、何度も聴くに値する大指揮者というわけにはいかない。
(もっとも、こういう<明朗な>気分の演奏を聴きたいときには有効なわけだが)

次に名指揮者堪能。
昨日に続きエーリッヒ・クライバー。
今日はベートーヴェン「第九」を聴いた。
モーツァルトと違って、音楽の内面からの劇的な感動を再現しなければならない音楽なので
さすがにクライバーほどの指揮者であっても、相性の悪さを感じる。
それでも、随所に見せるなめらかなフレージング、メロディの歌わせ方とか
演奏者の気持ちを全開させる懐の広さ、深さなどは
他の指揮者では味わえない美点だ。
とはいえ、こういうなめらかなベートーヴェンを聴いていると
フルトヴェングラーの哲学的で深みのある演奏が恋しくなってくるのは否定できない。
明日はフルトヴェングラーの「第九」を聴こうか・・・

652korou:2020/02/21(金) 20:11:49
指揮者再チェック、今日はミトロプーロス。

ユンク君で再確認。たしかに、マーラー「第6」の音は素晴らしい(演奏も録音も)。
ナクソスにある多くの音源でチェック開始。
とにかく音質が酷い。
1940年代の録音は、特に弦の音は完全な金属音に変貌していて聴くに堪えない。
比較的新しい年代のものは、ほとんどがライブ録音で
ともすれば楽器の音よりも聴衆の咳払いの音のほうが大きいくらいの雑な録音になっている。
音質も1950年代から60年代前半とは思えないほど劣悪で
演奏がどうのこうのと語る以前の状態である。
ナクソス自体も音質に問題があり
同じマーラー「第6」であっても、どこかみすぼらしい感じの音で再生される。
これは、ユンク君のサイトでマーラーとフランクという2つの音源で堪能するしかないだろう。
それだけでもラッキーと思うべきなのか。

というわけで、ミトロプーロスも残念ながらパス。
録音さえよければ評価できるのだが(スタイリッシュではあるけれどニュアンスも出る指揮者だと思うので)

653korou:2020/02/24(月) 20:30:09
指揮者再チェック、今日はフィストゥラーリ。

ユンク君で復習すると、やはりバレエ音楽の演奏でいえば
群を抜いた上手さであることを確認。
何回も聴いてある意味耳が麻痺してしまった感もあるメロディでさえ
実に巧みに変化をつけて新鮮に響かせているのは見事な職人技。
しかし、肝心のナクソスに良い音源がない。
もともと発売音源が少ないうえに
聴きたかったチャイコフスキーの交響曲が1つもない。
いくつか探して、短い曲ばかり聴いてみたものの
やはりもう少し重厚な音楽でないと
職人技を堪能できない。
音質はどれも秀逸なのだが・・・

youtubeにもないので
また気にして探すことにしよう。

654korou:2020/02/25(火) 16:28:05
指揮者再チェック、今日はクーベリック。

比較的音質の良好な音源が多いが
そもそも1980年代の途中で引退した指揮者だということで
それ以降の録音は見当たらなかった。
あのチェコに久々に帰国した際の
神々しいまでの雰囲気を偲ばせる音源はなかったが
70年代の音源を聴いて分かることもあった。
それは、いわゆる「手づくり」の音楽だということで
オーケストラの機能を追求してとことん「機能美」を再現することなど毛頭なく
ひたすらヨーロッパ伝統の「真の音楽」を伝えるべく
細部にまでこだわった「手づくり」の音楽であり続けること。
それが彼の音楽の巨匠性をイメージさせたに違いない。
ただ、それが、残念なことに、あまりに小振りであったことが
バーンスタイン並みの名声を得るまでに至らなかった最大の理由かもしれない。
伝わってくる音楽に好感は持てるが、そこに感動はない。
やはり90年代にならないと、クーベリックの表現からは
熱と血が伝わってこないのである。
いつの時期であっても(ユンク君サイトの音源でも確認!)見事な工芸品ではあるのだけれど。
カイルべルトに似た特徴なのだけれど
カイルベルトの場合、それに加えて、オケのメンバーの熱がある。
残念ながら、クーベリックが指揮したオケは優秀であっても
そのオケだけのドラマは持ち合わせていなかった(まあ、それが普通だけれども)

よってクーベリックもパス。

655korou:2020/02/26(水) 18:01:24
指揮者再チェック、今日はサヴァリッシュ、ザンデルリンク。

サヴァリッシュについては
ユンク君の音源が若い頃のものだったので
あえてナクソスで円熟期のものを確認したかったのだが
いくつか聴いてみて
残念なことに、そのスタイルに大きな変化はなかった。
N響で常任指揮者だった頃の演奏は結構多く聴いてはいるが
その後、もっと円熟していたかのように思っていた。
タメとか間に乏しいのである。
それ以外はアカデミックで完璧なのだが。

その点、ザンデルリンクは素晴らしい。
ユンク君での数少ない音源を
ナクソスが見事に補っている。
クリアな音源で聴くザンデルリンクは
ショスタコーヴィッチ(第5)であれ、ベートーヴェン(皇帝)であれ、
ブラームス(第4)であれ、ブルックナー(第7)であれ
音楽の決め所で的確なタメを作り、絶妙な間を生んでいる。
再確認してよかった。
この作業を初めて、最初のOKだ。

サヴァリッシュはパス、ザンデルリンクは「じっくり鑑賞」ということで。

656korou:2020/02/27(木) 21:30:46
指揮者再チェック、今日はイッセルシュテット、ショルティ。

イッセルシュテットは
いくつかベートーヴェンを聴いてみて
すぐにウィーン・フィルの美しい音色に感動。
これがなぜかカール・ベームの録音では出ないんだよなあ、不思議。
まあベームのその実力に余りに似合わないという極端な例は別として
このイッセルシュテットがVPOを指揮したときの各楽器の出す音は格別だ。
ナクソスではベートーヴェン以外のVPOがないのが残念だが
とりあえず全9曲全部があるので、これは楽しめる。
特に第5番など、音色以外にもじっくりとしたコクが感じられ
これはモーツァルトの演奏が期待できると想像できたのだが
なぜかモーツァルトに関しては、50年代後半の頃の北ドイツ放送響のものしかない。
これがVPOだったらどんなに良かったことか。
ユンク君で北ドイツ放送響のモーツァルトを再確認してみたが
ややタメに乏しく、決定版の演奏には思えなかった。

657korou:2020/02/27(木) 21:34:39
次にショルティ。
いきなりシカゴ響とのマーラー「巨人」を聴き始めたが
自分でも意外なことに全部聴き通してしまった。
これといった聴きどころはないのだが(本当にあっさりとしている)
やはり自分の好きな曲のときは、こういう当たり前な演奏でも堪能できるのだろうか。
シカゴ響の上手さが、こういう常識的で何の変哲もない解釈の物足りなさを
十二分に補っているように思える。
たまたまだが、直前に聴いたイッセルシュテットとVPOの関係に似ている。
また新しい発見もあった。
第4楽章の第二主題の美しさは素晴らしかった。
ショルティの演奏で初めて感動した。
とにかく、常識的であるけれど、その代わり緩んだ印象も全くないので
聴き続けているうちに自然と終楽章に至る精神の燃焼が感じられてきて
そこにふっとさりげなく静かな第二主題が提示されると
思わぬ効果を生むといった感じだった。
これは発見なので、もう少し確かめてみたくなった。
曲全部を聴いてみないと分からないことなので
もう1日、ショルティをチェックすることに。

とりあえず、イッセルシュテットは「じっくり鑑賞」ということで。
ショルティは明日判断。

658korou:2020/02/28(金) 14:55:57
指揮者再チェック。ショルティの続き。

今日は「新世界」の最初の2楽章、「第九」の第1・第3楽章の途中まで、
それからマーラーを断片的に聴いた。
「新世界」の緩徐楽章はやはり美しかった。
各奏者の技術が高く、
ここでこう響かせば音楽的に美しいという勘所が分かっている
優れた演奏なので
楽譜通りにやっているだけでも十分堪能できるが
ショルティ自身の円熟により、さらに音楽をふくらませているのが分かる。
「第九」の緩徐楽章は、さすがにベートーヴェンだけに
楽譜通りだけで聴かせることは難しいようだが
むしろ、第1楽章の細部の響かせ方に独自の楽譜の読みがあって
しかも各奏者が指揮者の意図を完璧に再現できる能力を持っているので
聴き慣れた曲を新鮮に聴き直すという意図であれば
十分聴き応えのある演奏になっている。
そして、定評のあるマーラーの演奏を含めて
どの音源も素晴らしい録音技術で細部まで綺麗に聴こえるのも嬉しいところ。

よって、ショルティも(多くを求めず、その美点を知って聴くならば)「じっくり鑑賞」可能な指揮者と認定。

659korou:2020/02/28(金) 17:49:49
指揮者再チェック。スウィトナー。

これこそナクソスでの再チェックの最たるもの。
活躍年次の関係からか、ユンク君には「ペール・ギュント」しかないので
それを思えば、ナクソスの音源は聴き放題なくらい豊富だ。
かつてのN響を振っていたスウィトナーの指揮ぶりからみて
たぶん大丈夫だろうとは思っていたが
やはりブラームスなどは抜群の音の厚み、フレージングの上手さで
ちょっと聴いただけで名演と分かる。
ドボルザークなどもハイレベルだが
その一方でブルックナー、モーツァルトあたりは
棒がストレートすぎる感はある。
全体として、オケも録音状態もいいので
これはオススメ。

スウィトナーも「じっくり鑑賞」可能。

660korou:2020/02/29(土) 21:03:35
指揮者再チェック。チェリビダッケを聴く。

ユンク君の音源がかなり古いものが3点ということで
ナクソスでじっくりチェックすることにしたが
おおむね聴く前の印象と変化がなかったというのが結論。
とてつもなくオケに緊張を強いて
その結果、他の指揮者ではなかなか実現しにくいテンションの高い音が
最初から出ているのには驚かされるが
その張り詰めた雰囲気と対比すべき各楽器の孤高の響きというものに乏しく
ニュアンスのない平板な印象しか残さないのは
この指揮者の類稀な資質を思えば実に残念なことになっている。
せめてフルトヴェングラーのような先達が
指揮者以前の人間としての立ち振る舞いを彼に教示すべきではなかったか。
音楽が円熟を増した晩年に至って、彼は他に類を見ない音楽への集中度を獲得したが
そこ以外は全くセミプロの域を出なかったのではないかと想像できる。
たまたキャリアの晩年の時期に、時代の求めるものと合致したので
大指揮者としての名声を得ることができたが
その音楽の振幅は極端に狭い。
エーリッヒ・クライバーとかメンゲルベルクとは正反対の位置に居ると言ってよいだろう。

チェリビダッケはパス。

661korou:2020/03/01(日) 12:06:07
指揮者再チェック。今日はコリン・デイヴィス。

生で聴いたことのある指揮者だけに
その実力は知っているつもり。
今更ながらの再チェックだが
やはりその印象は変わらなかった。
今現在の嗜好として、セルのようなスタイリッシュを極めた演奏は
どうしても低い評価になってしまうが
C・デイヴィスも同様で
素晴らしいアンサンブルには敬意を表しつつも
どの音楽も無国籍な音質に響いてしまうので
パスせざるを得ない。

ただし。ホルスト「惑星」、ストラヴィンスキー「春の祭典」など
本質的に無機質な肌ざわりの音楽については
非常に優れた演奏を聴かせてくれるので
なかなか全部パスとはいかないわけである。

C・デイヴィスはパス(ただし曲目によってはさらにチェックが妥当)

662korou:2020/03/01(日) 20:12:17
ドラティはあまり音源がないので
ユンク君の数多い音源からも判断できたとおり
特にしっかりと聴く必要はないように感じた。
デイヴィス同様に得意な曲目は2、3あるようだが
デイヴィスほど純度は高くないので
「春の祭典」などの名演を記憶しておく程度でよいと思われる。

よって、ドラティもパス(曲目によっては要記憶)

663korou:2020/03/02(月) 16:31:45
指揮者再チェック。ペーター・マークを聴く。

ベートーヴェンに関しては文句なし。
モーツァルトは渋すぎてジャッジが難しい(重たいので基本的に不向きかも)
かなり不向きな曲目もあるが
内向的で思索的な特徴は、現代の指揮者には珍しい個性なので
演奏ごとに判断するしかない。
うまくハマった場合は文句なしの名演になるので
「じっくり鑑賞」の部類。

続いてマッケラスをチェックしたが
今日は我ながらかなり音感が鈍いので
判断しにくい(どちらかといえばパスの部類かも)
明日もう一度聴くことにしよう。

664korou:2020/03/03(火) 10:09:43
指揮者再チェック、まずマッケラスから。

オケの響かせ方に自分の好みがあり
マッケラスの場合、そこに微妙な違いを感じる。

続くライトナーは、その点ピッタリだ。
この両者に歴然たるレベルの差などないが
そこは大きな違いだ。

続いてレイボヴィッツも聴いたが
これは独特の響かせ方で自分の好みでない。

チェック段階でその才能には気付いたものの
こうして最後のまとめ段階で聴いてみると
「好み」という要素が大きいことに気づく。

よって、マッケラス、レイボヴィッツはパス。
ライトナーは「じっくり鑑賞」ということで。

665korou:2020/03/04(水) 11:54:44
指揮者再チェック、ユンク君編。
まずはクナーパーツブッシュから。
かつてなら、なんとなく凄い名演という印象で
文句なしに”必聴”の印を押しただろうけど
今冷静に聴いてみると
何か雑雑としたものが音楽の流れのなかに挟み込まれているようで
それが何かがよく分からないままずっと過ぎてしまうという印象を受ける。
心に余裕のあるときは、それが何なのかゆったりと待つこともできるのだが
どういうわけか、最近こういう作業をしていると
かなりの頻度で「それが何なのか」が待てない
せわしない心持ちのときが多いのも事実なので
断腸の思いで、ここはパスとしたい(かなりの保留の思いも込めて)

続くコンヴィチュニーの場合は
それよりも話は簡単だ。
最初にチェックしたときに
思いのほか分析的な響き、軽めの響きで驚いたものだが
今回もその印象は変わらない。
それでいて聴くことのできる音源は
やたらベートーヴェンばかりなので
ミスマッチも甚だしいということになる。
まあ仮に曲目が妥当であったとしても
こういう響きは今の自分の好みとは違うので
どちらにせよパスということになる。

666korou:2020/03/05(木) 11:39:52
指揮者再チェック、ユンク君編。
今日はシェルヘンから。
いくつか聴いてみて
細かい表現の妙は感じられたものの
全体に録音の古さのせいで
そのニュアンスを十分に再現できていない印象を受けた。
この違和感は多分この音が十分に聞こえていないせいではないか
というようなことを感じ始めると
もう音楽鑑賞ではなくなってしまう。
1966年まで生きた人なのに
ステレオのクリアな音質で聴けないのが残念だ。
結局、単に違和感の多い演奏という結論になってしまうのだ。

次はライナーを聴く。
シェルヘンと同じで、この指揮者にも最新の録音を多く残してほしかった。
最初にチェックしたときと同じで
古い録音には今一つ奥行きが感じられないのに対し
1950年代末の演奏になると
俄然精彩を帯びたものになってくる。
しかし、その年代のもので
すぐ聴けるものは数少ない。
「ローマの松」などの優れた演奏を多く聴きたかったのに残念。
(ただし、ついでに聴いたトスカニーニの「ローマの松」はもっと素晴らしかった。これでライナーにも諦めがついた)

よって、シェルヘン、ライナーともに(録音のせいで)パスと決定。

667korou:2020/03/06(金) 15:53:07
指揮者再チェック、ユンク君編。
まずはアンチェルから。
なぜか弦楽器の響きがキンキンとする録音ばかりで落ち着かない。
モーツァルトになると、物凄いスピードで演奏するので
今の自分の嗜好との違いが顕著である。
やはりパス。

次にクリップス。
非常にのんびりとした雰囲気で
これはモーツァルトだとかなり気持ちよい。
だが、気持ちよいだけで本当にいいのかという疑問も残る。
やはりパス。

クレンペラーとなると
さすがにモノが違うというべきか
オケの緊張度が一目瞭然というか
一聴してすぐ分かる。
ハイドン「時計」を聴いてみて
緩徐楽章には聴くべきものがあった。
ブルックナーは、完全にクレンペラーのブルックナーであって
本来のブルックナーとは程遠いが
そこからブラームスならと思いつき
「第4」を聴いたら、やはり名演だった。
クレンペラーでないと聴けない境地の演奏が多いので
これは「じっくり鑑賞」である。

668korou:2020/03/08(日) 15:38:08
指揮者再チェック、ユンク君編ならぬナクソス編。
まずはケルテスから。
ユンク君にはドボルザークしかないので
ナクソスに頼るほかない。
まず「新世界」を聴いてみたが、例によってVPOの響きが鈍く残念な演奏。
それに比べて同じドボルザークの第8番は
ロンドン響の冴えた響きも相俟って見事な演奏。
さらにブルックナー、モーツァルトも合格点で(モーツァルトはVPOだが、これはさすがに上手い)
ケルテスは「じっくり鑑賞」組に組み入れだ。

続いてケンペのチェック。
どこも悪くないのだが、特に取り柄もないという印象は変わらず
これはパスするほかない。

あと2人になった(コンドラシンとベーム)

669korou:2020/03/09(月) 20:53:38
指揮者再チェック。コンドラシンの巻。

いくつか聴いてみて
どれも緊張感十分で、キレがあって、オケ(モスクワ・フィル)も優秀。
曲目がロシアに偏っていて、あとは協奏曲の伴奏が多いという面もあるが
これは「じっくり鑑賞」の価値ありと判断。

670korou:2020/03/09(月) 21:16:09
ベームについて。
もともと録音のせいもあって
オケの響きが冴えないだけの話だったので
ナクソスでバイエルン放送響との素晴らしい録音での演奏を知れば
もはや何の問題もない。
もともと優れた指揮者なので、当然「じっくり鑑賞」に分類。

以上で指揮者評価は終了(半年かかった!面白かった!)
次からは
楽曲中心の評価を始めることにしよう。
交響曲、管弦楽曲、協奏曲を極めよう、
協奏曲のあたりから、ソロ奏者についても取り上げていきたい。

671korou:2020/03/10(火) 11:39:09
まずエーリッヒ・クライバー初日。

ドボルザーク「謝肉祭」というのがナクソスにあって
再生上位曲ということで聴いてみたものの
どうも怪しい(そもそも再生時間が違う)。
聴いたことのない曲なので見当がつかないので
ユンク君のサイトからアンチェル指揮の演奏で確認。
これはナクソスのミスというか
どこでミスっているのか不明だが
とにかく、クライバーの謝肉祭は謝肉祭でないことが判明。

次にモーツァルト「第40番」を聴く。
随所に洗練された旧世代の見事な音が響き渡り
特に第3楽章のまとめようは見事(第一主題のテヌート気味の提示は素晴らしい)
続いて「エロイカ」を聴くが、これはモーツァルトのときほどの個性に乏しく
第2楽章の途中で断念。
最後に「田園」を聴く。
これは第3楽章以下が聴きもので
チェコ・フィルの反応が曲の前半と比べて断然良くなっている。
ただ、全体にベートーヴェンとは相性が良くないようにも思えた。

672korou:2020/03/12(木) 18:54:49
今日はメンゲルベルクを鑑賞。
まずユンク君で、チャイコフスキー「第5」を聴く。
前半2楽章は、まずその個性的な演奏に驚かされ
唯一無二の表現を聴いている至福が感じられる。
ところが第3楽章になると
もうメンゲルベルクの独壇場で
これほどテンポを自在に動かしながら、きっちりと楽曲の構成もおさえつつ
細部の美しさを極限まで表現している演奏は他にない。
終楽章もまずまずで全体として飽きない演奏だと思う。

次にベートーベン「第5」の第2楽章を聴きたくなり
メンゲルベルクの解釈を確認してみたが
残念ながら予想の範囲内を出なかった。
この第2楽章は特別なのかもしれない。
そのまま終楽章まで聴いて、メンゲルベルクを堪能。

ふとカルロス・クライバーの「運命」の第1楽章を聴きたくなり
ナクソスで聴いてみる。
以前は感じなかったVPOの見事な音色に魅せられる。
こういう音色というものは、年齢によって感じ方が違うものなのか?
このなめらかな音質のおかげで、以前とは全く違った感動を覚えた。
たしかにこれは名演だと思った次第。
今日は、子クライバーまで(再)発見してしまった!

673korou:2020/03/13(金) 21:58:28
今日もいろいろ聴いたのだが、どれもぴんとこなかった。
イッセルシュテット&VPO、オッテルローだったのに。
少し音楽鑑賞について、手法を検討する必要がある。

674korou:2020/03/15(日) 17:29:22
昨夜から「(ワルター中心に聴く)マーラー交響曲鑑賞」を開始。
寝ながら「巨人」の終楽章を聴き、ワルターの独特な感触で分かるマーラーに親しむ。

今日は、ワルター&NYYによる「復活」を聴いた。
まず第2楽章まで聴いて、間を空けて残りの楽章を聴いた。
両端の楽章が巨大で、挟まれた3つの楽章はこじんまりとした構成の交響曲であることが判明。
ワルターの棒は、第4楽章までは普通に美しく
終楽章はあまりに広大かつ深遠で、どうにも手に負えなかった。
また「第9」まで一巡したら、バーンスタインの演奏で聴き直したい。

675korou:2020/03/16(月) 18:01:37
マーラー交響曲鑑賞。今日は「第3」。

とはいえ、聴いたのは第1楽章のみ。
バーンスタイン&NYYで34分ほど要した。
複雑な構成でかつ自由奔放な旋律、和声の連続。
わけのわからんうちに聴き終える。
次回は第2楽章以降を聴く予定。

676korou:2020/03/17(火) 22:27:10
ややマーラー「第3」の重苦しさに苦戦・・・
今日は小休止

677korou:2020/03/18(水) 20:54:19
今日は、ジュリーニのブラームス「第1」を鑑賞。
ジュリーニで初めて退屈してしまった。
VPOの反応がワンテンポ遅れるので
ジュリーニのゆっくりとしたテンポにそれが加わることで
完全に音楽の流れが止まってしまう箇所がしばしば出てくる。
(箇所によっては圧倒的な重厚感を醸し出す場合もあるのだが)
また、フィルハーモニア管との旧盤を比較鑑賞したいところ。

ということで気分転換のはずが、熟睡モードになってしまった一日。

678korou:2020/03/22(日) 18:19:39
このところ不思議に思っていたことを結論付ける。

ユンク君とナクソスとで、同じ演奏なのに音質が違う件について。

結局、フルトヴェングラーに関しては
なぜか音質の劣るナクソスのほうが
かつて心酔した時期の音に近い。
ワルターとトスカニーニに関しては
ユンク君を優先して
フルトヴェングラーだけはナクソスを優先したい。

一応、そういうガイドラインで
この3大指揮者を継続して聴いていく予定。

679korou:2020/03/27(金) 22:52:51
フルトヴェングラー&BPOで
シューベルト「グレイト」を聴く。
音質が良いはずの1951年のほうから聴いた。
第2楽章の第2主題提示から第1主題へ移る経過句の美しさは絶品だが
全体に、破天荒な解釈が特徴的な部分部分と
まとまりがよい造型になっている全体の構成が
アンバランスな印象を受ける。

宇野さんの本によると
1942年のライブ演奏のほうが生々しくて
よりフルトヴェングラーらしいとのことなので
引き続きユンク君で聴いてみた。
これは確かに生々しく
なぜか部分と全体のアンバランスを感じさせない。
1951年盤よりはこっちを採りたい。
音もそんなに悪くない。

とはいえ、シューベルトでこういう大まかなフレージング、味付けをされると
本当はこうではないのかという欲求も出てくる。
ためしにベームを聴いたが
どこがどうということも分からないまま、でも、こっちのほうが心地よい。

結局、ナクソスで聴いたクリップスが一番自然で良かった。
小林利之さんの本で知ったのだが
やはり、ワインガルトナーの後継者なのかもしれない。

680korou:2020/04/06(月) 18:58:31
このところ、じっくりと音楽が聴けてなかったので
今日は久々にJ.S.バッハの音楽を
レコ芸を参考に、いろいろと聴いてみた。

リヒターの管弦楽組曲は
ブランデンブルグと同じで
厳しめのスタンスが我がヤワな心に痛い。
ヴァルヒャのチェンパロは
弦楽器ばかり聴いていた耳には新鮮だった。
グールドのピアノ演奏は
個性的だとは思うが、今の自分にはしっくりこない。
カザルスのチェロ組曲が
今日一番の感動で
偉大なる人間が奏でている音楽そのものだった。
トルトゥリエもフルニエも素晴らしいが
彼らは一定の生活の上に立つ見事な感性であり
その点、生活そのものが成り立たない状況で生きてきたカザルスとは
次元が違うように思えた。
最後にマタイ受難曲を聴いてみたが
これはさすがに解説書が必要なように思えた。

次は、レコ芸の順番で、バルトークを聴く予定。

681korou:2020/04/08(水) 22:58:36
バルトークの「管弦楽のための協奏曲」を
ショルティ&シカゴ響で聴く。
5楽章ある交響曲のようなもので
聴き慣れたら、それなりに親しめそうな気もする。
和声はそれほどアナーキーではなく
各楽章の長さもほどほどなので。
演奏は見事なものだが
比較のしようがないので
本当のところは分からない。

続けて「弦、打、チェレスタ」も聴きたかったが
さすがに連続バルトークはキツいかもと思ったら
他の用事で中断となった。
次の機会で。

682korou:2020/04/09(木) 20:33:30
バルトークの「弦、打、チェレスタ」を
デュトワ&モントリオール管で聴く。
レコ芸ではブーレーズ&BBC響が第1位だったが
ナクソスだとブーレーズ&シカゴ響だったので
第2位のデュトワにした。

「弦、打、チェレスタ」は
かつて20代の頃に聴いたことがあり
聴いているうちに
第3楽章などの雰囲気を思い出してきた。
映画音楽にも使われているので
記憶に残りやすくなっていたのかもしれない。
そういうこともあって、全体に昨日聴いた「協奏曲」よりは聴き易かった。
デュトワの演奏も巧かったが
他にもシカゴ響とのブーレーズ、ライナー、ドラティなどの演奏も
聴いてみたくなるほどだった。

次からはべートーヴェンだが
合間に「弦、打、チェレスタ」も聴いてみようか。

683korou:2020/04/10(金) 21:05:59
「弦、打、チェレスタ」を
ライナー&シカゴ響で聴く。
当時としてはスタイリッシュなライナーだったはずだが
今聴くと、随所にタメが効いたメロディの歌い方で
いかにもバルトーク直伝らしい共感に満ちた演奏だった。
デュトワの客観的で純音楽的な魅力に満ちた演奏とは好対照で
今の気分としてはデュトワのほうが好ましいが
ライナーの演奏も間違いなく素晴らしい。

次はバルトークの弦楽四重奏曲だったが
ついつい見逃してベートーヴェンの交響曲第1番の
聴き比べをしてみた。
第1位はトスカニーニ&NBC響(1951年)だが
ナクソスにもないので
同率第1位のバーンスタイン&VPOを聴いたが
やはり重たい。
個人的にはNYPとの旧盤のほうが
その独特の重たさに釣り合う緊張感があるように思えた(ユンク君で試聴)。
後、とにかくたくさん聴いたが
結局ワルターが一番という結論になった。
このあたり、また次のときにまとめて書くことにする。

684korou:2020/04/14(火) 21:00:43
結局、「第1」に関しては
バーンスタインだけ通して聴いてみた。
気持ちはこもっているのだけれど
ベートーヴェンの音楽ではないのが惜しい。
今日は「第2」のベスト盤らしいアバド&VPOを聴く。
オケの機能、音色については非の打ちどころがない名演。
でも、やはりベートーヴェンの音楽ではない。
こういう名演はベートーヴェン以外なら大歓迎なのだが・・・
アバドには無理だとは思っていたが。

結局、「第2」もワルター&コロンビア響が一番だという結論。
同じような演奏にも思えるのだが
バーンスタイン、アバドと何が違うのだろうか。
一瞬にしてベートーヴェンの響きだと直感できる。

685korou:2020/04/15(水) 21:13:18
今回は「エロイカ」。
まずバーンスタイン(レコ芸1位)。
VPOとの演奏だが、特徴に乏しい演奏でつまらない。
60年代のNYPとの演奏も聴いてみたが
同じくベートーヴェンらしくない感触だとすれば
NYPとの演奏のほうがスッキリして聴きやすい。
物凄くスピーディーで余韻も何もないのだけれど。
続いてジュリーニを聴き始めたが
これは超特急バーンスタインの後に聴いたせいもあり
あまりのスローテンポに感情移入どころではなかった。
ジュリーニは優れた指揮者だが
べートーヴェンだけは相性が悪すぎる。
朝比奈隆も聴いてみたが
これは同じスローテンポでも
何が違うのか分からないが特に問題なく聴き易い。
ただし今の自分の好みではない。
ブリュッヘンの古楽器演奏も評価が高いので聴いてみたが
確かに演奏のクオリティは高く、高評価も頷ける。
古楽器云々というよりブリュッヘンの指揮そのものが
優れている感じだ。

でも、やはりワルター、シューリヒト、フルトヴェングラーというところではないのか。
朝比奈、ブリュッヘンはセカンドチョイスのように思える。

最後に、時間があったので
久々にロジンスキーの「新世界」を聴いてみた。
記憶に間違いはなかった。
第2楽章の気持ちのこもった表現は素晴らしかった。

686korou:2020/04/19(日) 18:39:42
ベートーヴェン「第8」で名盤を検索。
メンゲルベルクを聴いてみたが、今一つピンと来ず。
イッセルシュテットも懲りずに聴いてみたものの、やっぱり自分にはしっくり来ない。
ワルターも確認してみたが、すでにこの時点で眠たくなっていた。

そして、宇野さんの本に、シューリヒトが良いとあったのを思い出し
シューリヒトを聴く。
これが素晴らしい!
前半はともかく、第3楽章が呆れるほど上手い。
トリオでのテンポの落とし方など名人級だ(実際、名人だけど)。
第4楽章のコーダで、宇野さんが指摘していたアクセントの強弱で
拍子が変動(2拍子が3拍子に)する奇跡も、聴き取ることができた。

ついでにベートーヴェン「第1」もシューリヒトで聴いてみた。
すると、第1楽章の重たい序奏が何と軽やかなことか!
アクセント、テヌートの置き方でこんなに音楽というものは変わるものなのか!!
「第1」も第3楽章の扱いが、他の指揮者とは別格だった。
うーん、ちゃんと聴けば、シューリヒトの凄さは抜きん出ているなあと
痛切に感じた瞬間。

次は「第4」「第6」なども聴いてみようか。
場合によっては、ベートーヴェンの偶数番交響曲の名盤は
全部シューリヒトになるかも。

687korou:2020/04/23(木) 18:46:01
今回は、再びレコ芸推薦盤試聴に戻り
ベートーヴェン「英雄」のカラヤン&BPO(1984年)の演奏を聴いた。
第1楽章の第一印象は、相変わらずヌメーとしているなというものだったが
それでも金管の鳴らし方が以前よりは重厚になっていて
おやっ?と思わせるものがあった。
第2楽章になると
最初から見事なアンサンブルで聴かせてきて
金管の重なりも相変わらず素晴らしく
中間部を経て最初のテーマに戻ってからは
これがカラヤンなのかと驚くほどの気迫十分な指揮ぶりで
最後まで圧倒されてしまった。
思えば、かつてブラームス「第1」で感銘した際も
こういう感じだったのだ。
カラヤンが録音でここまで気迫を見せるのは珍しい。
第3楽章もリズム処理、楽器の重なり具合が見事で
あっという間に展開され処理された。
第4楽章は、前半こそ物足りないものの
後半は、第2楽章の再現で
素晴らしい気迫が終わりまで貫かれていた。

「英雄」はいろいろなタイプの名演が存在するが
これは、聴き易い演奏なのにそれでいて感銘も受けるという部類では
最高級ではないかと思われた。
特に第2楽章は他のいかなる演奏よりも優れていると感じた。
「レコ芸」も侮れない。

688korou:2020/04/24(金) 15:41:29
ベートーヴェン「第4」比較試聴、

まず大推薦のカルロス・クライバーから聴く。
根本的にベートーヴェンの演奏に必要なデモーニッシュさが不足している。
第1番ならともかく、第4番はエロイカの後なのだから
こういう清潔な演奏はあり得ない、
次に、デモーニッシュの確認も兼ねて
フルトヴェングラーを聴く。
序奏からしてデモーニッシュだ!・・・しかし、主部に入っての重さは
この曲の特徴をとらえていないようにも思う。
フルトヴェングラーだから仕方ないのだが。
ならばワルターということで聴いてみると
これが特に主部のダイナミズムが美しくて気持ちよい。
この時点でワルターがベスト候補。

後はワルターを上回るものはなかった。
クリュイタンスは、序奏の美しさは大変なものだが(ベストかもしれない)
第2楽章のだるさはどうしようもない。
ムラヴィンスキーの厳しさも特筆ものだが
やはりこの曲の本質ではないように思われる。
シューリヒトは思ったほど冴えていない。
バーンスタインは、やはりVPOだと重すぎてダメ。
他もいくつか聴いたが、期待ほどではなかった。

やはり「第4」はワルターが一番。

689korou:2020/04/26(日) 18:56:23
ちょっと、ここらでまとめておかないと混乱!

ベートーヴェン「第1」・・・シューリヒト、ワルター
       「第2」・・・ワルター
       「第3」・・・ワルター、シューリヒト、フルトヴェングラー
              カラヤン、ブリュッヘン
       「第4」・・・ワルター
       「第8」・・・シューリヒト

690korou:2020/04/27(月) 15:37:09
今回は「運命」、
トスカニーニから聴き始めるが、すぐに好みとは違うことが判明。
オッテルローの「運命」は極めてオーソドックスな演奏で
難しいことを言わなければ十分鑑賞に耐え得るレベル。
ただし終楽章に突入時の情熱が乏しいのが残念。
フルトヴェングラーは、この人らしい重厚な演奏だが
今聴く分にはあまりにももたれすぎ、重々しさ過剰でキツいものがある。
シューリヒトは、最初は冴えない音質でどうかと思うが
随所に個性が光り、それほど悪くない演奏にも思える。
ただしそういう細かい個性の積み重ねを味わう曲ではないようにも思える。
シューリヒトのベートーヴェンは、自らの個性を封印して
あえて細かい味付けで曲の骨格を際立たせて
スタイリッシュに造型していく独特なベートーヴェンなのであるが
それは「運命」にはそぐわない気がする。
ふと思いついてエーリッヒ・クライバーの演奏をナクソスで聴いてみる。
これが凄いのだ。ついに決定盤発掘!
音符にこちらが「運命」という曲に期待する重さが十分に乗っかり
それでいて音楽は流れるように展開する・・・まさにこれだ!
(なぜかユンク君のほうでも聴くと、ピッチが違うように思え違和感が激しいのだが・・)
カルロス・クライバーももう一度聴いてみた。
エーリッヒのスタイルに酷似しているが、カルロスのほうが醒めた演奏で
そういう醒めた感じの良し悪しがあり
少なくとも「運命」に関しては、エーリッヒのほうに軍配が上がるだろう。
しかしどちらも超一流。

よって「運命」の決定盤は、①E・クライバー&AC管、②C・クライバー&VPO
となった。

691korou:2020/05/02(土) 14:57:26
「第6」と「第7」

「第6」は、今、モントゥー&VPOを聴いているが
本当に素晴らしい。
これだけありとあらゆる「田園」風景のニュアンスを
細やかに多彩に表現し切っている演奏は
他に見当たらないだろう。
これと、巨匠の風格で
ワルター&コロンビア響も。

「第7」は、本来はトスカニーニ&NBC響のような演奏が
ベートーヴェンの音楽の再現としてふさわしいし
演奏も超一流だ。
しかし、普通ならこのトスカニーニを上回ることなど
あり得ないはずなのに
この曲の場合あり得るのだ。
まずフルトヴェングラー&VPO。
デモーニッシュな響きと集中し切った燃焼感において
これを上回るベートーヴェンはない。
そしてクレンペラー&フィルハーモニア管。
奇跡の演奏というべきか、これほどの遅いテンポで
これだけの感動が呼び起こされることは空前絶後だ。
終楽章がこの遅いテンポのままたじろぎもせず
堂々とたたずみながらクライマックスに至る過程は
何度聴いても不思議なくらい落涙してしまう。
不思議すぎる、何でだ。

以上、これで第1から第8まで推薦盤が揃った。

692korou:2020/05/05(火) 19:54:16
再整理。

根本的な話として
ベートーヴェンの第1&第2&第4&第8は
音楽鑑賞の面から言えば難しい曲なので
気分の乗っていないときにムリに聴く音楽ではない。
ここ数日、やや気分が乗っていなかったので
以上の曲目(第8を除き)を聴いてもイマイチ感動が薄く
眠気ばかり襲ってきた。

どんなときでも聴くべき演奏となると
「第3」・・・フルトヴェングラー&VPO(ウラニアのエロイカ)
「第5」・・・エーリッヒ・クライバー&AC管
「第6」・・・モントゥー&VPO
「第7」・・・クレンペラー&フィルハーモニア管  ※「第9」はこれから選別

さらに曲が十分鑑賞できるときは
「第1」「第8」・・・シューリヒト
「第2」「第4」・・・ワルター
という選択がベターだろう。

次回は「第9」を考えることにする。

693korou:2020/05/06(水) 22:15:06
ベートーヴェン「第9」

これは難題だった。
まず、エーリッヒ・クライバーを聴くが、音質に問題あり。
オッテルローを聴いたが、悪くはないのだがイマイチ。
シェルヘンは、中途半端な感が強い。
ベームは、どこも悪くなくウィーン風な情緒さえ漂うが、やはり個性不足。
オーマンディも個性不足。
ここまで作曲家ー18世紀ーベートーヴェンー交響曲という絞り込みで
順番に聴いていったのだが
その次に来たのがマルケヴィッチだった。
全く期待せずに聴き始めたところ、最初の一音で衝撃を受ける。
これこそ純音楽的解釈の極致というべきか、スタイリッシュでありながら
どこまでも厳しく、オケも十分に緊張して集中して音が出ているのがよく判る。
あまりに凄いので、マルケヴィッチの「英雄」と「第9」を
全部聴いてしまうという”快挙”を成し遂げてしまった。
「英雄」もシンフォニー・オブ・ジ・エアーという凄い組み合わせで
まあ、とにかくどちらの演奏も、今まで何でこの快演というか、怪演の存在を
知ることがなかったのか不思議なくらいで
最初から最後まで圧倒されてしまった。

そこからベートーヴェンの楽譜の話などを知って
ついにこのサイトに行きつく。
http://classic.music.coocan.jp/index.htm

まあ、一日で得る情報の上限を超えたので
また頭を整理して後日。

694korou:2020/05/07(木) 20:28:04
ヨッフムの「第9」、超絶素晴らしい。
バイエルンの若い音楽家のエネルギーを
ヨッフムが全力で吸い上げて感動的な「第9」を実現している。
これこそ「第9」だーーーーー!!!!!!

695korou:2020/05/08(金) 21:08:43
今日は、ついに交響曲以外のジャンルに進んだ。
考えてみれば、シンフォニー以外の曲を真剣に聴くのは
何年ぶりなんだろうか。

ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第3番」
・ブレンデル・・・レヴァインとの演奏は名盤とされている。冷静すぎる演奏。
・ブレンデル・・・ラトルとの演奏は、ここまでクールを徹底するとモーツァルト風でもあり面白い。
・シュナーベル・・・特に印象がない。
・ケンプ・・・これは素晴らしい。ケンペンの指揮も手堅い。BPOの音色がこの曲に合っている。
・バックハウス・・・イッセルシュテットとの組み合わせ。特に印象がない。
・アラウ・・・抜群とまではいかないが、バックハウスよりは音色に魅力がある。
・フライシャー・・・セルの指揮にしっかりと寄り添っている。自分の好みとは遠いのだが・・
・ルービンシュタイン・・・壮年期の名演。クリップスの指揮も気持ちよい。
・   同     ・・・ラインスドルフとの演奏。クリップス盤ほど上手くいっていない。
・グールド・・・特に印象がない。失敗作らしいが、確かに個性も何もない。
・ゼルキン・・・(耳が限界に達して鑑賞不能となる)

こればかり聴くわけにはいかないので
現段階でのこの曲の名盤を決めるとすれば
①ケンプ、②ルービンシュタイン(クリップス盤)、③ブレンデル(ラトル盤)

696korou:2020/05/09(土) 16:12:11
第3番の続き(ただし無名のピアニストは割愛)
・ゼルキン・・・渋い感じ。伴奏のバーンスタインが落ち着きない感じで合っていない。
        (その点、グールドとの演奏のほうが統一感があって聴き易い)
・ハンス・リヒター=ハーザー・・・堂々とした演奏だがジュリーニの指揮と合っていない。
・ギレリス・・・豪快に弾きまくっている様子がベートーヴェンらしい。クリュイタンスが弱い。

強いて言えば、ギレリスがブレンデルと好対照ということで
同点でNo.3でもいいかなという感じ。

次は第4番の協奏曲の試聴。
・シュナーベル・・・やはり音質の古さが問題。緩徐楽章はさすがの出来。サージェントの指揮が単調。
・マリア・ユーディナ・・・ベートーヴェンらしい演奏で非常に良い。ザンデルリンクの指揮も堅実。音質だけが惜しまれる。
・ケンプ・・・やはり素晴らしいのだが、どこか決定的でない。何故かは分からない。
・バックハウス・・・王者の風格。第3番よりは訴えてくるものがある。万人向けのオススメ盤。
・フライシャー・・・これは名演。美しいうえに生命力も感じられる。セルの指揮も気合が入っている。

第4番は、曲も良いうえに名演も多い。
今日はこのへんで止めとこう。
次回に続く。

697korou:2020/05/10(日) 20:10:01
第4番の続き。
・アラウ・・・ガリエラの指揮とオケのフィルハーモニア管が良い。アラウはどこも悪くないのだが
       常識的解釈の範囲内で表現される個性が、ここでは当を得ていない印象を受ける。曲との相性?
・ギーゼキング・・・カラヤン共々、解釈を拒否したリアルなタッチの演奏。今の自分が求めているものとは違う。
・ルービンシュタイン・・・クリップスとのコンビの演奏として、第3番ほどは成功していないようだが、理由は不明。
・グールド・・・異端の名演かもしれないが判断つかず。第3番よりはずっと良く曲調に合っている。

(今回はこれで力尽きた・・・)

698korou:2020/05/11(月) 15:28:50
(第4番の続き)
・バッカウアー・・・音の響きがおもちゃのピアノのようで惜しい。演奏自体は良い。ドラティの指揮も巧い。
・カッチェン・・・普通に弾いていて良くも悪くもないが、指揮のガンバが平凡すぎる。
・ハンス・リヒター=ハーザー・・・正統派の演奏で立派だが、やや魅力薄なのと、指揮のケルテスが平凡。
・ギレリス・・・全体に音色が単調で思ったほど楽しめない。ルートヴィヒの指揮も単調。

ユンク君からはここまでで、今のところ
①バックハウス、②フライシャーまでは決めれるものの、もう1つほど挙げたいのに適当なのがない。
よってナクソスで物色。
レコ芸によると、アラウの新盤とグルダが良いらしい。
・アラウ・・・C・デイヴィスとの組み合わせで、確かに素晴らしい。音質も含めるとベストかもしれない。
・グルダ・・・自在なタッチで異色。フライシャーと同点3位で良いかも。

以上で結論
①アラウ&C・デイヴィス ②バックハウス ③フライシャー、グルダ

次回は第5番「皇帝」

699korou:2020/05/12(火) 19:57:57
「皇帝」比較試聴。
・フィッシャー・・・古い録音にもかかわらず音質は良好。リリカルで美しいピアノが聴こえる。
          フルトヴェングラーは、いつもと違って大人しめ。ある意味平凡。
・シュナーベル・・・ガリエラの指揮は、ここでは平凡すぎ(彼もここから成長したのだろう)。
          シュナーベルは、この単調な曲から驚くほど多くのニュアンスを引き出していてさすが。
・ケンプ・・・精彩あふれる演奏で素晴らしい。この時期のケンプの意欲的な演奏ぶりに注目せざるを得ない。
       ケンペンもケンプに負けない積極性あふれる指揮ぶり。
(ここからナクソス)
・ゲルバー・・・思ったより内向的な演奏。ライトナーの強いタッチと合っていない。
・ブレンデル・・・レヴァインとの演奏は、指揮がありきたりで平凡。ブレンデルが平均的演奏。
         ラトルとの演奏は、もう少しレベルが上がっているが「皇帝」の演奏としては物足りない。

今日はここまで。

700korou:2020/05/13(水) 13:57:58
「皇帝」比較試聴(続き)
ナクソスで検索上位から。
・ヴラダー・・・特徴がない。どこにも破綻はないのだが・・
・ポリーニ・・・アバド&ポリーニならもっとできるはず。迫力も魅力も不足している。
        もう1枚のベームとの共演は、録音がイマイチで、かつての興奮が蘇ってこない。
・フォークト・・・室内楽のようなオケが特徴的だが、ピアノは脱個性的で特徴なし。
・ミケランジェリ・・・随所にハッとするピアノタッチを見せるが、迫力はオケのジュリーニとともに不足。

つまらないので、名盤の類をピックアップ
・グルダ・・・文句なしの名演。冒頭から一気に惹き込まれる。シュタイン&VPOも上手い。
・アシュケナージ・・・実に細やかでニュアンス豊かな弾きっぷりに感銘。バックのショルティの雑なタクトが残念。
・バレンボイム・・・自身の指揮による演奏で、オケもピアノも文句なし。特にオケ(BPO)の上手さは特筆(指揮が良い)

ここでユンク氏から名盤をピックアップ。
・ルービンシュタイン・・・ラインスドルフ盤は、指揮者の強引なリードがピアニストの自在さを縛っている残念な演奏。
             クリップス盤は、悪くはないが、グルダ、バレンボイムの魅力には及ばない。
・フライシャー・・・この曲に関しては、セルとのコンビは生真面目すぎるように感じられる。
・アラウ・・・平均的な出来。アラウらしい綿密さも見られるが、全般に音質に個性がない。
・バックハウス・・・イッセルシュテットのタクトは平凡すぎる。バックハウスも冴えない。
・カッツ・・・時々ハッとするようなひらめきが聴こえる。必聴盤ではないが気に留めておきたい演奏。
・ホロヴィッツ・・・ベートーヴェンには不向きなピアニストだけに、こんなものだろう。中途半端。

よって、皇帝の名演としては
①グルダ ②ケンプ ③バックハウスということになる(ただし順位は微妙、ほとんど差はない)

ちょっと疲れたので、次回から新しい方法を検討しよう。

701korou:2020/05/15(金) 15:44:36
ベートーヴェン「ヴァイオリン協奏曲」比較試聴。
今回からは新規にはチャレンジせず、大家のみで試聴。
・メニューイン・・・クレンペラー盤はどこまでも指揮者中心の演奏という珍しいパターン。でも抵抗なく聴ける。
          フルトヴェングラー盤(1947年)は指揮者の気迫がさすが。メニューインの演奏はその巨大さに似合わない感じ。
・(ナクソス)パールマン・・・かゆいところに手が届いた演奏。そうそうこの音色、この雰囲気。最高。バレンボイム&BPOも最高。
・(同)オイストラフ・・・パールマン盤同様、行き届いた演奏。不満点ナシ。パールマンよりも劇的に処理していて、それはクリュイタンスも同じ。
・シゲティ・・・ワルターの指揮の溌溂さに驚く。シゲティの音をマイクが拾い切れていないので魅力が伝わらない。全部聴いたら違うのかも。
・(ナクソス)ハイフェッツ・・・トスカニーニ盤は可もなし不可もなしで、予想より普通の演奏だった。
                ミュンシュ盤は、指揮が平凡、ハイフェッツも冴えない。
・(同)クレーメル・・・マリナー盤は指揮が平凡で、クレーメルの良さが分からない出来映え。
            アーノンクール盤はそれよりはかなりマシだが、やはりクレーメルの個性が響いてこない。
・シェリング・・・やや線の細い音色だが、イッセルシュテット&ロンドン響の音によく溶け込んでいて心地よい。

ということで
①パールマン ②オイストラフ ③シェリング という結果に。
いずれもバックの指揮者の演奏が秀逸。
ヴァイオリンの場合は音色の好みの問題もあるので
どの協奏曲でもこんな感じになるかもしれない。
それと、この曲の場合、名盤のスターンが聴けなかったのが惜しい。

702korou:2020/05/16(土) 22:07:01
今までの整理。
ピアノ協奏曲
(第3番)①ケンプ、②ルービンシュタイン(クリップス盤)、③ブレンデル(ラトル盤)
(第4番)①アラウ&C・デイヴィス ②バックハウス ③フライシャー、グルダ
(第5番)①グルダ ②ケンプ ③バックハウス
ヴァイオリン協奏曲
     ①パールマン ②オイストラフ ③シェリング

さて、今日からは弦楽四重奏曲で
これは演奏の比較ではなく、曲そのものを知るということになる。
まずはユンク君の解説でざっと学習。
全体が大きく3期に分かれるということで
まず1期からは第1番と第4番を聴くことにした(全部聴く予定だが、順番にはしない)。

第1番はバリリQ、第4番はブダペストQで鑑賞。
第1番は確かに作曲時期から見れば、かなりの意欲作で
他のジャンルを先取りしているように思える。
演奏自体は、ブダペストQの演奏を聴いた後では
かなりロマンティックに流れていたような印象。
第4番は冒頭から心をつかまれる曲想で
さすがに人気作品であることが分かる。
バリリQが良くないわけではないが
やはりベートーヴェンだとブダペストQのようなアプローチのほうが
初めて聴く場合はしっくり来る。
次回以降はブダペストQで試聴を続けることにする。

703korou:2020/05/16(土) 22:10:32
ついでに交響曲の推薦盤も再掲。

「第1」・・・シューリヒト
「第2」・・・ワルター
「第3」・・・シューリヒト、フルトヴェングラー&VPO(ウラニアのエロイカ)
「第4」・・・ワルター
「第5」・・・エーリッヒ・クライバー&AC管、カルロス・クライバー&VPO
「第6」・・・モントゥー&VPO
「第7」・・・クレンペラー&フィルハーモニア管、フルトヴェングラー&VPO
「第8」・・・シューリヒト
「第9」・・・ヨッフム&バイエルン放送響、フルトヴェングラー&バイロイト祝祭管

704korou:2020/05/17(日) 20:31:01
今日は「ラズモフスキー」の第1番と第3番を試聴。
第1番はブダペストQ、第3番はアルバン・ベルクQで聴く。
第1番は音楽的に高度で、確かに初期の弦楽四重奏曲とのレベルの違いを感じる。
第3番は、偶然だが、ナクソスで聴くことにしたので
評価の高いアルバン・ベルクで聴いたのだが
しかもイヤホンをせずスピーカーで聴いてみた。
初めての曲については、スピーカーでもOKだと思ったが
第4楽章などは複雑に音が絡みあうフーガなので
こういうのはイヤホンのほうが良いようにも思えた。

その合間に
シューリヒト「第1」とE・クライバー「第5」を
ナクソスなどで聴いてみた。
シューリヒトの途中からイヤホンなしで聴いたのだが
シューリヒトの良さはスピーカーでもよく伝わってくる。
クライバーをスピーカーで聴くと
息子の演奏と区別がつきにくい。
イヤホンで聞くと微妙に違うのだが。

まあ時々試してみる程度で
原則イヤホンで聴くことにする。

705korou:2020/05/18(月) 19:58:06
今日は、ユンク君の管理人ブログで
ジョージ・セルの米国での最後の演奏会の音源が紹介してあったので
それを延々と聴く日となった。
1970年5月10日の演奏会(オケはもちろんクリーヴランド管)
①ウェーバー「オベロン序曲」・・・聴き慣れていないので感想はナシ
②モーツァルト「交響曲第40番」・・・フレージングが完璧で、かつそのフレーズ単位での楽想の
     処理がきっちり完結しているというセルの表現の美点が十二分に出ていた名演だった。
③ベートーヴェン「交響曲第3番」・・・第1楽章は平凡な出来。ところが第2楽章は出だしから気持ちのこもった
     深い表現でハッとさせられる。中間部のフーガの凄まじいまでのデモーニッシュで強烈な表現は、セルの
     イメージからは到底考えられない楽想の高まりであり、自らの寿命を悟っていたはずの当時のセルの心情
     を思うと落涙せざるを得なかった。今日はこれを聴けただけでも幸福だった。ラッキーだった。
     第3楽章以降は、あまりに第2楽章での感動が凄かっただけに気が抜けた感じになってしまったのも
     やむを得なかった。

直後に、1957年のスタジオ録音での「エロイカ」を聴いて
おもに第2楽章について比較試聴した。
スタジオ録音のほうは、今日聴いたライブの音源(ラジオのAM程度)より
はるかに音の状態が良く
その分、第1楽章などは聴き映えの点でライブの音質の点もあって問題にならないほど良いが
第2楽章は、いかに音質がよくても、今日聴いたライブのそれを上回るものではなかった。

日本での「エロイカ」の音源があれば聴いてみたくなった。

というわけで今日は弦楽四重奏曲試聴はお休み。

706korou:2020/05/19(火) 20:49:38
今日は弦楽四重奏曲の試聴(いずれもブダペストQ)。
第10番「ハープ」・・・シンプルな小品という趣き。
第11番「セリオーソ」・・・同じくシンプルながら、よりベートーヴェンらしい音楽

その後、エーリッヒ・クライバーのチャイコフスキー「第4」の第1楽章を聴く。
思いっきり前時代的、恣意的なテンポの揺らし、自在な感じで
ライブはまた違った趣き。

707korou:2020/05/20(水) 21:27:17
今日も弦楽四重奏曲の試聴(いずれもブダペストQ)。
昨夜、寝ながら第12番を通して試聴。
確かに、作風は大きく変わった。
より自由に思索するようになり、曲の構造を明晰にする意識が薄まった。
自由な思索の発展形として、幻想とか瞑想のイメージが強くなり
そのイメージが最優先され、
演奏家の技巧の問題とか和声よりも各パートの旋律の正当性が重視され
結果的に古典の響きではなく、現代音楽のようなカオスを連想させる。

昼には、第13番を聴いた。
うっかりしてステレオ盤のほうを聴いてしまったが
もはや深すぎて、一回聴いたくらいでは
曲の概要すら分からない。
かといって、お手上げということでもなく
ブダペストQの真摯な音作りがよく伝わってくる。
そして、第13番ゆかりの「大フーガ」も聴く(今度はモノラル盤)。
もはや訳が分からないほど込み入った音楽だが
こういうのを聴き慣れるまで聴くと
人生変わってきそうだ。

疲れたので
今回から、後期の曲1曲と前期の曲1曲をセットで聴くことにする。
今日は第2番。
実に優美で均整のとれた曲。
伝統的ではあるけれど
べートーヴェンの個性もしっかりと出ている。

708korou:2020/05/23(土) 14:26:39
弦楽四重奏曲試聴の続き。

第14番を聴く。
最高傑作とも言われるベートーヴェン自身にとっても自信作とあって
揺るぎない音の構築で有無を言わせない印象。
この曲だけは何度か聴いて耳に馴染ませたいとも思った。

第3番も聴く。
実質第1作となる作品。
非常に分かりやすいメロディ、リズム、構成で
ここから、例えば第13番の重厚さ、大フーガの難解さは
想像もつかない。

709korou:2020/05/24(日) 14:03:00
弦楽四重奏曲試聴の続き。

第15番を聴く。
ユンク君サイトの今日の更新が
偶然この曲だったので
今日はブダペストQではなく
その更新のブッシュQで聴く。
初めて聴くブッシュQは
ブダペストQよりもロマンティックな音色で
実に聴き易かった。
試聴後で知ったのだが
これは名盤らしい。

第5番も聴く。
ブッシュQで味をしめたので
ロマンティックな演奏かもしれないと判断して
バリリQの演奏で聴く。
これも偶然だが名演らしく
たしかに第1楽章の出だしから
生彩ある表現だった。

後、第16番と第6番を聴いて
ラズモフスキー第2番を聴けば
全曲試聴完了となる。

710korou:2020/05/25(月) 21:30:28
弦楽四重奏曲試聴の続き。

第16番をブッシュQで聴く。
こじんまりとしたこの曲を
悟りの形と見るか、創作力の衰えと見るか、
ユンク氏は大胆にも後者を見立てていたが
個人的には同意できる。
唯一独創的な第3楽章にしても
もう少しメリハリが欲しいところ。
ブッシュの鋭い演奏でも
緩んだ感じは否めない楽想だった。
もちろん、そうであっても凡庸ではないのだが・・・

第6番をバリリQで聴く。
もうこのあたりになると
ベートーヴェンかどうかすらも分からない。
天才の作品であることは分かるが
モーツァルトかもしれないという感じ。
あまりにも普通に進行するので
うかつにも寝落ち寸前となった。

今日はややダレ気味(曲調も穏やかだし)
明日、ラズモフスキー2番を聴いて
とりあえず弦楽四重奏曲は全曲制覇となる。

711korou:2020/05/26(火) 15:41:33
弦楽四重奏曲試聴の最後。
ラズモフスキー第2番(第8番)で
バリリQの演奏で聴く。
やはり、聴き応えという点では
このような中期の作品ということになるだろう。
初期は内面を語るにはやや不十分であり(牧歌的な楽想も時としてある)
後期は複雑過ぎて初心者にはよく分からない。
中期は、初めて聴く場合でも適度の難解さで
演奏が溌溂としていれば、何とか聴き通すことができる。

しかし、1番から16番まで聴いてみて
これは大変な代物だと思った。
62才まで全く聴かずにおいて
そこから愛聴するまでに至れるかどうか
甚だ疑問である。

☆☆☆

ということで
すぐにピアノソナタ全曲制覇に目標を移動。

712korou:2020/05/26(火) 15:45:05
ピアノソナタ全曲試聴。

第1番。
演奏はケンプ。
さすがにケンプ、エオリアンハープ(by ブレンデル)そのもの。
弦楽曲とは全く異なり
しかもケンプほどの名手の手にかかると
ぐんぐん心に迫ってくる。
第1楽章の印象的な音階、第4楽章の激しい情熱。
ベートーヴェンそのものだ。

明日からも楽しみ。

713korou:2020/05/27(水) 16:38:07
ピアノソナタ全曲試聴。

第2番、ケンプで聴く。
相変わらず凄い。
ベートーヴェンもケンプも。
それ以上のことを書きたくても書けない。

第2楽章の左手の伴奏が
音符の形はスタッカートで休符付きだが
ケンプは普通に弾いていた。
違和感はないが、楽譜がWikiに載っていたので
少々気になり
アラウの演奏で
そこだけ聴いてみた。
アラウは、ちゃんと休符を「弾いて」いる。
ケンプは自由自在だ(笑)
それでいて何の違和感もないので
こういう箇所が他にもいくつかあるのだろう
と推測する。

それにしても
ベートーヴェンの創造力は素晴らしい。
今さらなんだけど。

714korou:2020/05/28(木) 16:38:54
ピアノソナタ全曲試聴。

第3番をケンプで聴く。
同じ作品番号でありながら
この第3番は、外面的な効果も十分に配慮してあるので
1番、2番と比べて、いきなり聴いても聴き応えの面で
前2曲を凌ぐ出来栄えになっている。
それに加えて
第2楽章の瞑想感の深さは
すでにベートーヴェンの音楽そのものだし
第3楽章のスケルツォとしての個性の強さは
第2番を遥かに凌ぐものがあり
音楽の深みの点でも
中間2楽章の完成度は高い。

かなりの感銘を受けたので
同じ曲をバレンボイムで聴いてみた(第2楽章以下)
良いのは良いのだが
ケンプの天衣無縫な美しさを聴いた後だと
どうしても人工的に解釈した感が拭いきれない。
こうしてみると
やはりケンプの演奏は素晴らしいとしか言いようがない。

715korou:2020/05/29(金) 21:15:45
ピアノソナタ全曲試聴。

第4番を昨夜寝る前に試聴。
規模の大きい曲ということだったが
確かに第3番までの感じとは違ってきている。
すでにWikiの楽曲分析ナシでも
十分聴ける。

第5番からは
再び3曲まとめての扱いとなる。
第5番も創造性高い佳曲である。
とはいえ、これまでの第4番までと同様
その創造性が全体として物凄い魅力をいやでも感じさせるほどの
圧倒的なパワーにまでは至っていないのも事実だ。
聴き込めば優れた曲というのは分かっていても
標題のついた有名曲との違いは
歴然とある。

716korou:2020/05/30(土) 15:52:10
ピアノソナタ全曲試聴。

第6番、第7番をケンプで聴く。
第6番はごく短い曲で
聴いた後の印象もそれほど残らない。
緩徐楽章のない曲という程度。
第7番は、第2楽章に聞き覚えがあったので驚いたが
その割にはその後の楽章に記憶がなさすぎるのも不思議。

第8番になって、いよいよ有名曲(悲愴)となったので
ふとレコ芸を思い出し、人気演奏をチェック。
バックハウスが第1位ということで
さっそく聴いてみたものの
ケンプの鮮やかな音色に馴れた耳に
この地味な響きのピアノは耐え難いものがあり、結局論外。
ギレリスが第2位なので、聴いてみたが
第1楽章が、序奏の重々しさと主部のスピード感とが
いかにも唐突で調和がとれていないので、これも気に入らず。
ふとゲルバーを思い出し、聴いてみると
これはいまだに自分の好みに合っていた。
あまり不満な点もなく、いかにベートーヴェンという趣き。
そして、最後にケンプで確認してみると・・・うーん、参った!
エオリアンハープの凄さというべきか。
細かいニュアンスの的確さにおいて
バックハウスはおろか、ギレリス、ゲルバーなどの比ではない。
やはりケンプが一番だった。

717korou:2020/05/31(日) 15:41:57
ピアノソナタ全曲試聴。

第9番・第10番・第11番の3曲を連続試聴。
いずれもケンプで聴く。
「悲愴」と「葬送」〜「テンペスト」と続く名作群の間に位置する
世間的には忘れられがちな地味な作品群である。
実際、ここでは古典的調和と完成、総復習という意思が
非常に強く感じられ
第1番から第7番までの作品と比べてすら
かなりこじんまりとした形式重視とすら思える印象を受ける。
その意味で
ベートーヴェンのピアノソナタ全曲のなかで
あえて言えば
ここだけ抜いて聴き通すことも可能だろう。
さすがのケンプでさえ
この3曲に関しては
それほどの冴えは見られない。
まして、他のピアニストだったらどうなのだろう。
試聴はしていないが、多分かなり退屈なのではないか。

718korou:2020/06/01(月) 20:47:32
ピアノソナタ全曲試聴。

第12番「葬送」を
いろいろなピアニストで聴いてみた。
ナットについては知らなかったが
伝統的な奏法で安定していた。
バックハウスは、やはり音色が冴えないが
アラウとの比較を書いたユンク君の文章を読んで
なるほどと思うところがあった。
そのアラウは、最初はそれほどとは思わないものの
聴いていくうちに思わず納得していく出来栄えだった。
しかし、音色と表現力の総合点で
ケンプを上回るピアニストは居なかった。

第13番もケンプで聴く。
「月光」と一緒に発表された作品で
「月光」に勝るとも劣らない佳品だが
知名度はぐっと落ちる。
しかし、確かに素晴らしい佳品であることに
間違いなかった。
こういうのも、いろいろな名人で聴いてみたいところ。

719korou:2020/06/03(水) 12:11:30
ピアノソナタ全曲試聴。

第14番「月光」は
さすがに聴き映えのする名曲で
どのピアニストで聴いても
いい曲だなと思わせるほどだが
とりあえず、ケンプ、アシュケナージ、ギレリスを
集中的に聴いてみた。

ケンプは
第2楽章までは全然問題なく陶酔できるほどだが
終楽章の速いテンポのなかで
いくつかの音がきちんと鳴っていない感じがあって
それは聴く側の好みかもしれないが(音楽的にはそれでも大丈夫な気もするが)
こういう激しいパッセージは
ケンプの描いていた世界では難しいようにも思われた。
アシュケナージも見事な演奏だが
ギレリスを聴いた後では
全体的に線が細い不満が残る(ギレリスの名演がなければ、それでも最高級の出来だが・・・)
ギレリスは、ややテンポのとり方に徹底的な吟味が不足しているようにも思えるが
それ以外は素晴らしい演奏!、気持ちの込め方、技巧の完璧さ、全体としてのベートーヴェンらしさ
どれをとっても不満のない演奏だった。

無名曲ならとりあえずケンプなのだが
こういう有名曲だと
ケンプよりももっと適性の見込まれるピアニストの演奏も
聴いてみることも有益、ということで
以降はその考えで試聴することにしよう。

720korou:2020/06/03(水) 12:42:36
引き続き、第15番「田園」を聴く。
ナットの演奏も良いということだが
とりあえずケンプで聴いてみた。
全然問題なく、楽しく聴ける(相変わらずエオリアンハープ!)
曲そのものも
初めて聴く割には実にスムーズに心に染み入っていく。
名曲であることに間違いない。
楽しく聴けるフレーズが随所にあり退屈しない。
ケンプの演奏も
どこにも人工的な色がなく
気が付いたらそんな美しい適切な音が
とどめもなくあふれている、といった感じだ。
宇野功芳氏が「ぼくはいやだ」と退けた演奏だが
やはり、もはや宇野学校は卒業なのだろう。
今は62才の男性の感性が最優先だ。

721korou:2020/06/04(木) 17:05:29
ピアノソナタ全曲試聴。

第16番をケンプで聴く。
16・17・18番は同じ作品番号であるが
Wikiによれば、後でまとめられた形跡もあるようなので
ユンク君が力説しているような3作品での整合性は
それほど気にしなくてもよいかもしれない。
そのなかでも
諧謔性という個性は確かに感じられる。
それに加えて
ちょっとしたフレーズ、曲想に
一段と深みが感じられ
いよいよ作曲家として充実してきた感がある。

午前中は「今日のアップ盤」として
クレメンス・クラウスの「田園」があったので
それをほぼ全部聴いた。
ウィーン・フィルの古き良き時代の音色が
この時代の録音(1952年)としては最上の部類で伝わってくる。
クラウスはさすがの指揮ぶりで
やはり戦前から活躍している独墺系の指揮者の底力は
物凄い。
戦争がいかに文化を破壊したか、改めて考えさせられる。
素晴らしい「田園」!

722korou:2020/06/05(金) 15:31:41
ピアノソナタ全曲試聴。

まず第17番「テンペスト」から。
ケンプで聴いてみたが、激しい音楽でありながら
円熟から衰えの目立つはずのケンプで十分だった。
もはや激しいだけではなく
芯のあるしっかりとした音楽なので
技巧が衰えようともそれを補ってあまりある音楽性が
この曲の演奏全体にあふれている。

第18番もケンプで。
これは曲自体にひらめきが乏しく
もっぱら諧謔的な動きに終始していて
第16番の劣化版という印象を受ける。
あまり感銘を受けなかった。

723korou:2020/06/06(土) 16:58:23
ピアノソナタ全曲試聴。

第19番と第20番は
およそ第3番・第4番あたりと同じ年代に作られた楽曲らしく
弟子の間で練習曲として広まっていたものを
ベートーヴェンの弟が勝手に印刷所に持っていって
公けにされたものらしい。
よって、その年代(1805年)の番号ではあるが
実質は最初の頃の作品と併せて聴かれるべき作品である。
どちらも2楽章しかなく、かつ非常に短い(10分以内で終わる)。
公けになるのなら、もっと推敲しただろうと思われる箇所も想像し得る。
まあ、これでは感想も書きようがない。
(どちらもケンプで聴いた)

第21番「ワルトシュタイン」は、この時期の代表作で
第1楽章など交響曲のような壮大なソナタ形式で圧倒される。
こうした力技の美しさも備えた曲となると
残念ながら晩年のケンプがあらゆるピアニストの中でベストとは
言い難い。
実際、終楽章のあたりで退屈を覚えたのも事実。
しかし、ナクソスで聴くギレリスも何か違う(十分な緊張感は素晴らしいが)。
ホロヴィッツは、やはりベートーヴェンではなくホロヴィッツを聴く演奏で
今のこの連続試聴の趣旨には合わない。
最後に聴いたバックハウスが、やはり素晴らしい。
曲の本質をとらえた立派な弾きぶりで、なぜか音色の貧弱さは感じなかった。
旧盤のほうが演奏が良いということだが、新盤でも悪くないし
音質は断然良いので、今回は新盤で全部通して聴いてみたが
これがベストだと思う。

724korou:2020/06/07(日) 14:40:07
ピアノソナタ全曲試聴。

第22番は、また一変して2楽章だけの小品。
ケンプで聴くが、特に感想はなし。
ベートーヴェンにしては意図不明な作品。

第23番「熱情」は力作で
ケンプよりはバックハウスのほうが向いていると思われ
まずケンプで少し聴き、大体予想通りなので
すぐにバックハウスで聴き直し。
第1楽章の途中から、いかにもベートーヴェンらしい「空気」が
どこからともなく、どういう細工も見られないまま
確実に漂ってくるのは何故?
第2楽章は特にどうということもなかったが
第3楽章は聴いていて感動で涙があふれ出てきた。
感動の興奮そのままでクライマックスのアップテンポに突入!
凄い。

ホロヴィッツも聴いてみた。
これは曲の個性なのか、どこにもベートーヴェンらしい「空気」がなくても
これはこれで聴き応えがあるのが不思議。
第2楽章が白眉で、まるで自分のためにこの楽章が書かれたかのように
自在に鍵盤を叩き、それでいて緩徐楽章でありながら全く退屈させない
魔術のような演奏。
終楽章はさらに期待したのだが
どうしたことかそれほどの昂奮は見られず
バックハウスを聴いた後なので、やや不満すら残った。
しかし、これは、まるでベートーヴェンらしくないにもかかわらず
十分聴けるベートーヴェンになっている。

725korou:2020/06/08(月) 14:27:03
ピアノソナタ全曲試聴。

第24番「テレーゼ」と第25番「かっこう」は
ともに通して弾いても10分程度の小品。
こういう小品はケンプで聴くのがベストだと思い
ケンプで聴いた。
特に感想はなし。

第26番「告別」は
やや規模の大きい曲なので
バックハウスを選ぶ。
しかし、全体に優しい感じの曲なので
ケンプでも良かったかもしれない。
これも特に感想はなし。

この時期のベートーヴェンは
最晩年の作風を模索中だったのだろうか。
「熱情」ですべて出し切り
次の段階へ行く時間が必要だったのだろう。
「熱情」から4年経っているが
いずれも小品ばかりである。

726korou:2020/06/09(火) 10:46:51
珍しく午前中からナクソスを開く。
「英雄」のしっかりした音源を聴きたくて検索。
ベーム&バイエルン放送響がヒットしたので試聴。
いきなり、バイエルンの美しい弦の音色に圧倒させる。
しかもベームなので、どこにも隙がない。
ヨッフムもそうだったが、VPO、BPOよりも
バイエルンのほうが良い録音で聴き応えがある。
ついでに同じ組み合わせで「第7」も聴く。
「英雄」と同じく1973年の録音で、全く衰えの兆しがない充実した演奏。
終楽章だけ聴いたが、途中から物凄い真剣モードに突入したのが
ありありと分かる演奏で、感動で感涙した。

そのまま、ピアノソナタ連続試聴に突入。
「第27番」をギレリスで聴く。
悪くはないが完全に安心して聴けるかどうかと言えば疑問。
ついでに「熱情」も聴くが、バックハウスほどではない。
リヒテルの「熱情」はどうかと思い、聴いてみたが録音が悪すぎる。
リヒテルの「テンペスト」が各評者絶賛なので、ついでに聴くと
これは録音が優秀で
リヒテルの初見参時の衝撃が十分に伝わる演奏になっている。
でも、何かが足りない。
ここで、「第27番」をケンプで聴く。
これは凄い。ギレリスも悪くないが、そういうのを超越している。
これは誰が聴いても名演と思う類の演奏ではないだろうか。
ケンプのなかでも最上の部類だと思われた。

727korou:2020/06/09(火) 11:50:37
さらにピアノソナタ連続試聴。

昨日書き洩らしたが
「告別」のケンプも名演だった。
バックハウスが断然というわけではない。

そして、今回は「第27番」が良かったので
聴き洩らしたケンプの「熱情」を聴いてみた。
どうも、これまでは
「熱情」に対しての個人的な誤解があったようで
最初聴いた時の不満は、今回何もなく
これはこれでケンプの「熱情」として立派なものだった。
バックハウスのほうが正統派の名演だが
ケンプの演奏もこの曲のある一面を深く追究しているものである。

そして、後期作品の嚆矢となる「第28番」をケンプで聴く。
これは曲自体に魅力がある上に(芸術家としての意欲に満ちている!)
ケンプの演奏もその意欲に十分応えた充実した演奏になっていて
「第27番」とともに名演と言い切れるものだ。
すでに「第27番」から後期作品への模索が始まっていたのではないか
という仮説も可能だ。

次回は、これをバックハウスでも聴いてみたい。
それから「ハンマークラヴィーア」を聴くこととする。

728korou:2020/06/10(水) 22:10:00
ピアノソナタ連続試聴。

「ハンマークラヴィーア」を聴く。
まずケンプで。
とにかく大変な曲で
そこまで短い20分以内の曲ばかりだったのに
この曲は第2楽章以外、10分以上の超大作の楽章が続く。
そして、第3楽章の深い沈潜、第4楽章の究極の論理・・・
ケンプの優れた演奏でも理解は容易でなかった。
バックハウスでも聴いてみた。
曲の内容からしてバックハウスのスタイルのほうが合っているのだが
それでも難しい。
結局・・・また聴いてみることにしよう・・・

とりあえず、次回は第30番・・・

729korou:2020/06/11(木) 20:44:31
ピアノソナタ連続試聴。

今日は第30番・第31番・第32番と、後期三大ソナタを
一気にケンプの演奏で聴き通した。

しかし、昨日と同じく
どの曲でも途中で眠たくなって聴き洩らした部分がある。
どうも何かが自分の感性と合わない。
27番・28番が良かったのに、ここにきてガクンときた感じだ。
聴くときのコンディションの問題なのか、そもそもの感性の相性の問題なのか。
(なお第32番の第1楽章では、かつてシュナーベルで聴き込んだときの記憶が蘇った)

このあたり、もう少しだけ検証してみよう。
バックハウスとかゼルキンとか、いろいろ聴いてみたいところ。
それが終わって総括した後、次の鑑賞テーマに移ることにしたい。

730korou:2020/06/12(金) 14:39:43
ピアノソナタ連続試聴。

第30番〜第32番をバックハウスで試聴。
ケンプ(だけではなく他のピアニスト全部)にはないベートーヴェン臭が
バックハウスにはなぜかあって
それがこの難解な雰囲気の3曲であっても
少しは納得できる響きになっているようにも思われた。
とりあえず
後期あたりの曲目だと
バックハウスは必須かもしれない。

そして、いくつかシュナーベルも聴いてみた。
録音年代が1930年代なので敬遠していたが
いざ聴いてみると、やはり凄い。
集中力が断然違う。
孤高というにふさわしい存在だと思った。
またいくつか聴いておきたい。

731korou:2020/06/12(金) 14:49:53
【総括】ベートーヴェンのピアノソナタ

・とりあえず集中的に聴く必要ない曲目
5〜7、9〜11、18〜20、22、24〜26

・1〜4、8、12〜17、27・28で聴くべき演奏
(断然)ケンプ

・21、23、30〜32で聴くべき演奏
バックハウス

・保留曲目 → 29「ハンマークラヴィーア」

732korou:2020/06/13(土) 21:11:29
・ベートーベン:ピアノ三重奏曲第7番変ロ長調 Op.97 「大公」を聴く。
全く聞き覚えがなくて、有名な曲なのにそれは不思議だった。
最初はアシュケナージのピアノで聴き始めたが
ふとルービンシュタイン、ハイフエッツ、フォイアマンの古い録音を評価する批評を見て
そっちに切り替える。
結果はOKで聴きやすかった。
ただし、曲自体に聴きどころがなくて
ハッキリ言って退屈だった。
この曲には
当時の腕達者のためのプレゼント曲以上の意味はないように思われた。
その割には40分弱かかる長さが辛い。

次回は次の曲へ。

733korou:2020/06/14(日) 18:28:20
今日は、べートーヴェン「ヴァイオリン・ソナタ」第5番「春」、
同第9番「クロイツェル・ソナタ」を聴いた。

最初は定番の一つ、オイストラフ&オボーリンで聴いたが
ユンク君の解説でシュナイダーハン&ケンプがしっくりくると知ったので
そちらに変更。
これは正解だった。
たしかに肩ひじ張った感じがなくて、率直な感じの好ましい演奏だった。
オイストラフだと、たしかに巨匠すぎて立派すぎるかもしれない。

「春」は聴き易いのは聴き易いのだが
「大公」と同じで
それほど頻繁に聴き込むほどの楽曲でもない。
その点、「クロイツェル」のほうは
ちょっと聴くだけで大作ということが伝わってくる。
時間があるときに
もう少し聴き込みたいと思う。

734korou:2020/06/15(月) 16:48:01
ベートーヴェンの残りの楽曲(レコ芸1993.5.1推薦分)を試聴。

まず「荘厳ミサ曲」
なかなか凄い曲で、これは研究の上、じっくりと聴き込む必要があるだろう。
バッハを最後に回しているので、覚えていれば、それと一緒に聴くことにする。
とりあえず、クレンペラー、カラヤン、ワルターなどで聴いてみたが
ワルターの演奏が音質の貧しさがあってもベストのように思えた。

次に「チェロ・ソナタ第3番」
チェロ・ソナタは意外にもベートーベンのなかでは重要な位置を占めているようだ。
少なくともヴァイオリン・ソナタよりは重要のようにみえる。
今回は、そのなかでも一番有名な第3番を
フルニエ&グルダで聴いた。
これは名演だ。
音色も気力も充実している。

最後に「歌劇フィデリオ」
これは、訳付きの動画が見つからなかったので
バーンスタインのものを少し聴くだけで終了。
歌劇はあらすじ、歌詞の意味が判らないまま聴くのはムリなので
動画にそれがあれば、ある程度聴くことにして
なければ、推薦盤から1つだけ選んで軽く聴くということにしたい。

以上でベートーヴェンはとりあえず終了。
次回からベルク、ブラームスに突入することにする。

(なお、今回イヤホンで聴くと結構感動できることを知った。
 このところヘッドホンで聴いていたのだが、やはりクラシックは
 良い音質で聴かなければならないので、原則イヤホンとしたい)

735korou:2020/06/16(火) 16:27:15
まず、ベルク「ヴァイオリン協奏曲」から。
ユンク君のサイトに
アイザック・スターンとバーンスタインによる演奏がアップされていたので
それで聴いてみた。
これは名演で、初めて聴く曲ながら名演であることが直感できる。
曲そのものも、無調音楽でありながら、調性があるようにも聴こえるという
不思議な構成、魅力をたたえている感じで
これなら聴き続けることができると思えた。
ベルクの生涯も調べてみた。
女性関係はかなり乱れているようだが、才能とそれに見合った成功は
生前から手にしていたようだ。

次は(ブラームスではなくて)ベルリオーズ。
ということで、久々にシンフォニーを通して鑑賞。
まずは誰もが推すミュンシュ&パリ管で聴いてみた。
確かにスマートでありながら随所でエネルギッシュで
それらがすべて魅力的なことは認めるとして
あまりに正し過ぎてつまらない。
第3楽章の速いテンポのみ納得できるが、それ以外にはどうも違和感が残る。
その後、同じミュンシュで62年のボストン響の演奏、それも印象に残った第4楽章を聴いてみた。
これは録音も物凄く優秀だが、演奏も素晴らしい。
54年の演奏も録音優秀らしいが、次回はこのあたりをチェックしてみようか。
62年はユンク君もオススメなので、これは通して聴きたいところ。

736korou:2020/06/17(水) 12:25:22
ベルリオーズ「幻想」の続き。
1962年のボストン響とのミュンシュの演奏を聴いたが
素晴らしいとは思うものの、基本的にミュンシュは「幻想」が得意過ぎて
かえって向いていないような気がするのは、あまりにも個人的感想過ぎるだろうか?

クレンペラーを聴いてみたが
これはミュンシュと正反対で、全然向いていない個性なので
かえって面白く聴こえる。
アバドも聴いてみたが
クレンペラーと同じで、しかも録音が優秀、オケもシカゴ響の良い面を
アバドが十二分に引き出していて、意外なほど聴ける。
ただし、聴く際のコンディションが良くないと
そうした興味だけで聴き続けるのは難しく
やはり個性が合わなさすぎる箇所では退屈する。

というわけで、やはりモントゥーを上回る名演はないのではないか(得意で個性も合ってしかもそのまま名演)
というのが、改めての結論。

さらに、次のビゼーの「カルメン」も映像込みで聴いてみた。
カルロス・クライバー指揮の1978年12月に披露された有名な動画らしいが
日本語字幕付きでyoutubeにアップされているのが奇跡的。
クライバーの指揮ぶりが興味深いが、カルメンがやはりオーラ不足ではないかと思われる。
しかし、初めて映像で見て、その概要は分かった。
また、時間のあるときに全部観てみたいと思うが
何せ今は目が痛い時期なので、どうしようもない。

次回はブラームス。

737korou:2020/06/18(木) 12:57:55
ブラームス「第1」

まず、フルトヴェングラーから。
ユンク君掲載の3種類の演奏でいえば
VPOと北ドイツ響は音質が残念すぎて演奏そのものに集中できない。
残るBPOとの演奏は、音質がしっかりしていて聴き応えがあり
演奏も一級品である。
精神主義でブラームスに迫るのであれば
断然この演奏がナンバーワンだろう。

次にミュンシュ。
パリ管との演奏が各種批評で第1位を占めるのだが
残念ながら音源が無料では検索できない。
そこでユンク君でボストン響との旧盤を聴いてみた。
「幻想」のときと同じで、素晴らしくバランスの良い演奏だが
ブラームスも魅力の大半が失われているように思える。

トスカニーニの演奏は
ミュンシュの演奏にわずかなりにも残っていた余韻すらも消し去った
まことに即物的な演奏だが、これはこれで徹底していて気持ちよい。
ファーストチョイスにはならないが、聴くべき演奏と言えよう。

カラヤンは昨日ナクソスで聴いたが
やはり、定番中の定番という印象を持った。
こだわりがなければ、やはりこれがベストチョイスか。

ワルターについては、NYPの演奏は余裕がなくザッハリッヒ過ぎるように思う。
今、コロンビア響の演奏を聴いているが、こちらのほうが安心して聴ける。

738korou:2020/06/18(木) 13:00:56
あとはジュリーニ、ヨッフム、ベイヌム、ベーム、バーンスタイン、サヴァリッシュ・・・
有名曲だけに聴くべき演奏は多々あるが
耳の方が疲れてくるので、今回はここまで。

739korou:2020/06/19(金) 15:09:02
ブラームス「第1」の続き。

ジュリーニは、VPOとの演奏を聴いた。
一昨日聴いたバイエルンとの演奏より音質はずっと良い。
しかし、いくらなんでもこのテンポは遅すぎる(「エロイカ」と同じ)。
バイエルンとの演奏だと違和感は少なくなるが、厳密には所要時間は同じ。
結局、VPOの個性が遅いテンポを際立たせているのかもしれない。
ユンク君でフィルハーモニア管の演奏も確認したが
こちらはテンポは第1楽章で1分近く速くなっているものの
ジュリーニらしからぬ雑な処理が目立ち期待外れである。
結局、満足のいく演奏は、ジュリーニでは見つからなかった。

ヨッフムは、1953年のBPOとの演奏が、気力充実、オケの音色抜群で良いのだが
いかんせん録音年代の関係で、音に広がりがなく音の分離も(モノなので仕方ないのだが)あまり良くない。
ロンドンフィルとの演奏は、録音は優れているのだが、今度は音色に魅力がなく
ヨッフム自身もこの曲との相性という面で、やや年を取り過ぎているようにも思える。
どちらかといえばBPOとの演奏を採りたいが、いずれにせよ絶対的ではない。

ベイヌムは過大評価だろう。
1951年の演奏はあまりに音色が貧弱だし(演奏は聴きどころが多いが)
1958年の演奏は中途半端でベイヌムの個性が消えているように聴こえる、

ベームはBPOとVPOの2種類が聴ける。
BPOのほうはほんのわずかテンポが速すぎ、VPOは逆に遅すぎる。
音色はBPOのほうがかなり良いように思えるのだが。。。

740korou:2020/06/19(金) 16:03:27
ブラームス「第1」の続き。

バーンスタイン&VPOは眠たくなる演奏。
どこにもVPOの響きが感じられない。
(レニーの響きは感じられるが)
ユンク君で1960年のNYPとの演奏も聴いてみた。
最初はやや平凡に聴こえるのだが
聴いているうちに心地よくなってくる不思議な演奏。
何も変わったことをしていないので
楽譜を素直に音にして、そのブラームスの仕組んだ音の勢いを
そのままぶつけたような演奏。
トスカニーニとはまた違ったタイプの変化球で、意外と面白い。

サヴァリッシュは、ロンドンフィルとウィーン響の2種類があり

どちらも、これでもかこれでもかというくらい真面目でオーソドックスな演奏。
なぜかウィーンよりもロンドンフィルのほうが、ドイツっぽい音色に聴こえるのが不思議。

アンチェル&チェコ・フィルの演奏は
基本的にはバーンスタイン(&NYP)と同じ傾向だが
さらにチェコ・フィルの独特の美しさが引き出されていて
そういう方向が好ましい場合はバーンスタインより良いかもしれない。
もっとも全体としては冷静すぎて、バーンスタインの怒涛の歩みに及ばない感はあるが。

あといくつか聴いたが印象に残るものはなかった。
もうこのへんで総括しようか。

741korou:2020/06/19(金) 22:44:48
ブラームス「第1」総括。

まず文句なしはフルトヴェングラー&VPO。
次にカラヤン&BPO。

その次として愛聴盤としてならワルター&コロンビア響、ベーム&BPO。
全く違う観点から注目はバーンスタイン&NYP。

まあ、こんなところか。
1つだけ聴くとすればカラヤン&BPOが
音も優れていて聴き易いだろう。

742korou:2020/06/20(土) 15:17:12
ブラームス「第2」を聴く。

まずユンク君で古い録音から順に。
いきなり聴いたメンゲルベルクが
意外なほど聴き易いのには驚かされた。
その直後に聴いたフルトヴェングラーは、いかにもリズムが重たくて
この曲にふさわしくない。
その点、今聴いているトスカニーニからは
85才の頃の指揮とはいえ、実に爽やかなリズムが聴こえてくる。
ワルター&NYPは昔ほどの感銘がない。
以前はコロンビア響との演奏に随分差を感じたものだが
今は同じような感じで、むしろ新盤の細やかさに
オケの粗末さを十二分に補うクオリティを感じている。
バーンスタインは、そのワルターの新盤をもう少し若々しくしたような演奏。
ただし「第1」のときのように無条件に成功しているようには聴こえない。
クレンペラーは、ワルターの旧盤のようなストイックな姿勢で
しかしトスカニーニよりははるかに遅いテンポで演奏していて
あまりにもまともなその演奏をどう評価していいのか分からない(眠気を誘うのも事実)。
カラヤン&BPOの演奏は、トスカニーニの演奏の聴き易さをそのまま受け継いでいるような演奏。
ただし、録音の鮮明さ、その結果伝わってくるオケの音色の魅力、指揮者の気迫などから
はるかにトスカニーニを上回り
この曲のベストに近い印象を受ける。

743korou:2020/06/20(土) 15:42:20
ブラームス「第2」の続き。

モントゥー&サンフランシスコ響はかつて愛聴した演奏。
今聴くと、オケの活き活きとした様子は圧倒的だが
できた音楽への感銘度は決してカラヤンを上回らない。
個性は素晴らしいのだが、ファーストチョイスではない、

ジュリーニ&フィルハーモニア管は
「第1」のときとは違って実に響きが美しい。
ジュリーニの指揮ぶりにこの曲はぴったり合っているようだ。
これは名盤!

クリップス&チューリヒ・トーンハレ管の演奏は
クリップスの指揮が「第1」のときとは違って曲との相性が良く
ワルターの新盤の良いところをもっと前面に押し出したような
古き良きヨーロッパ楽壇の伝統を受け継いだかのような佳演。
比較試聴なので、こういうタイプの演奏の評価は難しいのだが
いつか耳が新鮮なうちに一気に聴いてみたく思った。

以上でユンク君サイトでは試聴終わり。
全体評価としては、カラヤン、ジュリーニが高評価。
巨匠クラスに個性豊かな名演が多く
メンゲルベルク、トスカニーニ、モントゥーは聴きもの。
クリップスも忘れてはならない。

後は、バルビローリ、カラヤンの新盤、アバドあたりか。

744korou:2020/06/23(火) 22:01:17
ブラームス「第2」まとめ。

カラヤン新盤はまあまあ、これなら旧盤のほうが良い。
アバドは面白いのは最初の3分だけ、途中からあくびが出る。
バルビローリも同様、もっと相性が良いと思っていたが、意外に凡演。

ということで
前回の書き込みに追加はなし。

次回はブラームス「第3」。

745korou:2020/06/24(水) 15:59:53
ブラームス「第3」試聴。

ユンク君で古いものから。
ワルター旧盤はまあまあ、新盤は音がいかにも貧しい(録音の失敗?)
フルトヴェングラー49年盤も、やたらものものしいだけ。
トスカニーニもあまりなじめないタイプの演奏。
クレンペラー(&フィルハーモニア管)を聴いて、やっと納得の演奏に出会う。
「第3」の曲想に合いやすいのかもしれない。
カラヤン&VPOは、さすがの演奏。すべての演奏の基準となる。
VPOの味も加わって、クレンペラーを上回るスタンダードと言える。
同じカラヤンのBPO盤は、録音年代も近いのでVPO盤との違いが判りにくい。
全部聴き通せば判るのかもしれないが、連続試聴でそれはできない。
やはりVPOのほうを優先すべきだろう・・・(しかしBPO盤も思ったより積極的な棒さばきだ)

ジュリーニ(&フィルハーモニア管)は、カラヤンの妥当性に加えて、さらに表現が緻密で繊細だ。
VPOの音色こそないが、表現ではこちらが上回って、今のところベストだろう。
ヨッフム&BPOは、さすがのヨッフムでどこにも上滑りなところがなく、地味ながら佳演である。
古いので、(オケの音色こそ懐かしいが)録音の広がりのなさが惜しい。
フルトヴェングラーの代用としてなら十分聴ける(かなりデモーニッシュなので)。
クナッパーツブッシュ(1944年盤)の演奏は、比較試聴には向かないし、あまりに特殊だが
戦時中に異常に集中したからこそ成し得た奇跡の記録として、いつか単独で聴き通したい類の演奏だ。
バーンスタインも、そこにも上滑りなところがなく良いのだが、ヨッフムと違って
じゃあたまにはじっくり聴いてみるかという気にはならない。なんのせいか分からないが。

746korou:2020/06/24(水) 17:09:21
ブラームス「第3」の続き。

セルの演奏もバーンスタイン同様、大きな穴はないが、同じくデモーニッシュさに欠けていて
また聴いてみようかと思わない。
(その点、バーンスタインの場合は、本人のバイタリティがどこまで加味されるかという興味があるので
 セルよりは再聴への可能性は高い)

以上でユンク君サイト試聴は終わり。
この曲は「第1」「第2」と比べて、音質の良し悪し、冒頭2,3分の出来具合が容易に判断できたので
チョイスが早く完了したが、その理由は定かでない。
ベストはジュリーニ、カラヤンで、表現を聴くならジュリーニ、オケを聴くならカラヤン。
その次にクレンペラー、ヨッフムが続く。
異色で別格なのがクナッパーツブッシュ。

次はナクソスを聴くが、ベーム、ヨッフム、カラヤン、バーンスタインといった
大御所の新盤がメインで、新しい世代の指揮者の名盤がどれなのか全く不明だ。

747korou:2020/06/24(水) 17:50:40
ブラームス「第3」の続き。ナクソス編。

カラヤンの新譜(&BPO)は、旧盤との比較がし辛い。
カラヤンの3種の演奏はどれも同じような感じで
どれもすべて優秀だが、やはりVPO盤をベストに採りたい。
ベームの新盤(&VPO)は素晴らしい。
渋み、奥行きのある堂々たる音楽という点で他に並ぶものはない。
ジュリーニの新盤(&VPO)は、オケがVPOになった割には
音色の魅力が思ったほど出てこない。
しかし、さすがに細部の表現は美しい。ジュリーニしかできない音楽。
旧盤との比較で言えば、多分通して聴けばVPOの底力が出てくるのではないか
と思うので新盤を採る。
ヨッフムの新盤(&ロンドン・フィル)は、旧盤よりデモーニッシュさは抑えられてはいるものの
やはり他の指揮者よりはフルトヴェングラー寄りの感触を与える旧時代の集大成の演奏。
ブラームスの演奏にはこうした旧時代の匂い、懐かしみが必要なのだ。
ベームとは違った個性で熟度の高い音楽を達成している。

・・・ていうか、巨匠の新盤、すべて名盤じゃないか!

新世代も聴いてみる。まずラトル&BPOから。
バーンスタインと似た印象、どこも悪くないし、繊細な表現も好ましいが、あともう少し。
ヘルビッヒ(&ベルリン響)は意外なほどテンポが良い。この速度がベストという理想の演奏。
特に変わったことはしていないので、そこが物足りないが、ラトルよりは良いかもしれない。
小澤征爾(&サイトウキネン)の指揮は、奥深さに欠けるいつものオザワのレベル。

748korou:2020/06/24(水) 17:52:38
ブラームス「第3」まとめ。

ベストは、ヨッフム、ジュリーニの新盤。
それとほぼ同等のベームの新盤、カラヤンの旧盤(&VPO)。
ちょっと聴きたいレベルのものとして、バーンスタイン、ヘルビッヒなど。
異色なのがクナの演奏。

次回はブラームス「第4」

749korou:2020/06/27(土) 12:25:00
ブラームス「第4」連続試聴。

セル(&クリーヴランド管)は意外と各楽器のニュアンスが感じられて
セルの演奏の一般的イメージとは少々異なるのが面白い(でもずっと聴き続けるほどの魅力はない)
シューリヒト、マルケヴィッチは、この曲の演奏に関しては、その偉大な個性が生かされていない。
ドラティは冒頭だけ聴いてもこの曲に不向き、一方カラヤン&BPOはもっと相性が良いはずだが
この1963年盤はカラヤンの野望?のようなものが邪魔をしている(1〜3番では成功しているのだが・・・)
サヴァリッシュもバーンスタインも、若すぎる時期の演奏で冒頭から余裕がない。
ケンペは録音状態がイマイチで細かいニュアンスが聞き取れない(良さげなのだが・・・)
ベイヌムは録音も悪いし曲との相性も悪い。
カラヤン&フィルハーモニア管(1955年)は、BPO盤よりも素直でストレートでカラヤンの美点が出ている演奏。
ただし、第4番の場合、それだけでは物足りない。
ワルター&コロンビア響は、いかにもオケが薄くて物足りない。
クレンペラー&バイエルン放送響の演奏は、堂々としていて立派だが、その意志強さがこの曲の場合邪魔になる。
クレンペラー&フィルハーモニア管の演奏は、常任のオケだけにもっと指示が細かく伝わっていて、さらに堂々としていて
いかにもクレンペラーらしい個性が出ている、カラヤンが振った同じオケとは思えないほど。でも「第4番」には不向き。
ヨッフム&BPO(1953年盤)は、やっといい演奏に出会えたという感ひとしお。
「第4番」はこうでなくてはいけない。随所に寂寥感を漂わせつつ、各フレーズは明確に響かせる感じ。
この時期なのでややテンポが速すぎるきらいはあるが、これはこれでいい味になっている。
トスカニーニは、速いテンポの部分は抜群だが、ゆっくりとしたフレーズの部分が落ち着きがなくて堪能できない。
ワルター&NYPは、あまりにニュアンスを消しすぎ。ワルターらしくない。
フルトヴェングラー&BPOは、いかにも旧時代すぎて鑑賞に堪えない。

750korou:2020/06/27(土) 17:00:00
ブラームス「第4」の続き。

ユンク君サイトでは、良い演奏に出会えなかった。
しいて言えばヨッフム&BPOしかない。
ナクソスで探してみる。

カルロス・クライバーは、何度聴いても納得できなかったが(最高の演奏との誉高いのだが)
今回比較試聴してみて、寂寥感とか奥深い情緒とかを求めなければ
純音楽的には大変優れた演奏であることを再認識できた。
こういうのはエーリッヒにはできない演奏だっただろう。
こういう種類の演奏を残して、カルロスは父のイメージを塗り替えたのだと思えた。
積極的に聴きたい演奏ではないが「積極的に聴きたい”定番”を除けば」最高の演奏である。
カラヤン&BPOの新盤(年代不明)は、旧盤と変わらずカラヤンの個性が曲の個性とぶつかり過ぎで
もっと良い演奏ができそうなのにまるで実現できていない。
ラトル&BPOは、C・クライバー風の名演ができればとわずかに期待していたら
それを上回る見事な演奏で驚いた。寂寥感も奥深い情緒も感じられる。BPOの仄暗い音色を
この曲においてこれほど活かした演奏は他にない。これは名演。
ラトルの演奏があまりに良いので
全部通して聴いた。

また次回、続きを試聴予定。

751korou:2020/06/28(日) 22:05:38
ブラームス「第4」の続き。

ナクソスで聴く。
まずオザワ&サイトウキネンの演奏。
悪くはないのだが、やはり魅力的な個性というものが全然足りない。
ジュリーニは、今回聴いても、VPOよりシカゴ響のほうが生彩さに満ちている。
しかし、なぜか音質が悪い。場合によってはVPOを聴くしかないかもしれない。
ベーム&VPOは、最初ベームの平均値的演奏かと思ったが
聴き続けるにつれて、次第にこれは凄い演奏であることが分かってきた。
VPOの音色の美しさというものはそれほど前面には出てこないが
それよりも造型が厳しく、かつ奥行きのある劇的な音楽空間が形作られている。
こんな立派な「第4」は他では聴けない。

今のところ、ラトルの美しくニュアンスのこもった演奏と
ベームの純古典的な造形の美しさが際立っている演奏が双璧。
次回に続く。

752korou:2020/06/30(火) 11:54:27
ブラームス「第4」の続き。ナクソス編。

バーンスタインのVPO盤は、旧盤(NYP)と比べて段違いの円熟を見せている。
しかし、必ずしもVPOの美しい音色を活かしているとは言い難い(いつものことだが)。
同じVPOでも、ケルテスの指揮だと、十分に美しい音が出ている。
もっとも、ケルテスの若さだとこの曲の場合その美点が発揮されにくいのも確かだ。
VPOを聴くだけならば、渋いベームと双璧のナチュラルなケルテスということになるのだが。
ケンペ(&ミュンヘン・フィル)は、どこも欠点がないのだが、表現があまりにまっとうすぎて
特別なものが何一つ伝わってこない(これも、いつものことだが。まっとうなものが良いときはこれもアリだが・・・)
スウィトナーもケンペ同様、まっとうすぎて魅力不足、それにケンペにも言えるのだがテンポが速すぎ。
同じドイツ本格派でも、サヴァリッシュはテンポがゆったりとしていて、序盤から聴かせるのだが
緩いテンポのところで曲想のふくらみが乏しい。これはブラームスでは必須なので残念。
ヘルビッヒは、その点、テンポは的確で、緩徐部のテンポの落とし方も曲想と合っていて
素晴らしい出来だ(ベルリン響も美しい音を出している。掘り出し物だ!)
バレンボイム(&ベルリン・シュターツカペレ)の演奏は、かなりテンポが遅く、実にじっくりと
醸造された感のある演奏。感情が燃え上がる部分でどの程度盛り上がるのかは不明ながら、いい演奏だと思う。

きりがないので、ここで終わり。
「第4」に関しては、ベーム、ラトルが双璧。
ヘルビッヒ、バレンボイムも聴きどころが多い演奏で好演。

753korou:2020/06/30(火) 13:00:19
ブラームス 交響曲のまとめ(原則ユンク氏サイト。☆はナクソス)

「第1」
カラヤン☆(VPO)、フルトヴェングラー(BPO)
次点がワルター(コロンビア響)

「第2」
カラヤン☆(BPO)、ジュリーニ(フィルハーモニア管)
次点がメンゲルベルク(AC管)

「第3」
ヨッフム☆(ロンドン・フィル)、ジュリーニ☆(VPO)
次点がカラヤン(VPO)、ベーム☆(VPO)

「第4」
ベーム☆(VPO)、ラトル☆(BPO)
ヘルビッヒ☆(ベルリン響)、バレンボイム☆(ベルリン・シュターツカペレ)

754korou:2020/07/01(水) 14:06:52
ブラームスの曲、試聴。

「ハイドンの主題による変奏曲」は
今となってはどこが良いのかさっぱり分からなくなってしまった。
かつては結構面白く聴いていた時期もあったのだが。

「ピアノ協奏曲第1番」は
こんなに若書きの作品とは今まで全く知らなかった。
とにかく出だしの悲劇を装ったわざとらしい深刻なメロディが鼻について
どうにも好きになれない。
ルービンシュタイン&ライナーの演奏で、なんとか通して聴いたが
自分から曲全部を聴くことは今後二度とないと思う。

755korou:2020/07/03(金) 16:19:11
ブラームスでこれほど苦戦するとは想定外だった。
協奏曲(ピアノ2曲&ヴァイオリン1曲)、弦楽六重奏曲、ヴァイオリンソナタなど。
すべて、普通の演奏で聴くと、ブラームスの堅苦しさに息が詰まってくる。
最後まで聴けない。
唯一、カラヤンのものだけ、なんとか聴き通せる。
ユンク君サイトでフェラスのヴァイオリン、ナクソスでアンダのピアノという
独奏者はユニークながら何ら差し支えなく
ひたすらカラヤンの醸し出すブラームスの音色が好ましいだけ。
ドイツ・レクイエムでさえ、カラヤン(1964年の旧盤)なら聴けるかもしれない。
いや、むしろ、今はそういう宗教色の強い曲が
意外とストライクゾーンなのだ。
弦楽六重奏曲でのカザルス、スターンの名演とか
ヴァイオリンソナタでのシェリング&ルービンシュタインの佳演なども聴いたが
それ以前にブラームスの楽曲そのものが聴いていて疲れるのでダメだった。

とはいえ、一応順番に聴けてはいるので
このままレコ芸の順番通りに試聴を続けることにした。
ただし、比較試聴を徹底するのは
特定の曲目だけになる。
まあ、別に誰かに頼まれてやっていることでもないしねえ。

756korou:2020/07/04(土) 21:23:52
ブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番を聴く。

全く聴いたことのない曲だったが
ロマン派の代表のような曲ということで
聴き易い曲だったことも事実。
まず、ユンク君サイトで、
古い年代ながら評価の高いハイフエッツ盤で聴く。
引き続き、ナクソスで
ベストの評価であるチョンの演奏を聴く。

まあ、どちらも良い演奏ではあるが
特に聴き込みたいほどの魅力までは感じられなかった。

引き続き、ブルックナー「第3」を
クナの演奏で聴く。
第1楽章から凄い。
これは次回に引き継ぐことにする。

757korou:2020/07/05(日) 16:19:11
ブルックナーの交響曲で寄り道。

習作の「交響曲」と未公開が長期にわたった「交響曲第0番」は
すぐに見当たらなかったので今回は省略。

交響曲第1番・第2番を、それぞれヨッフムの指揮で聴く(1番はBPO、2番はバイエルン)
第1番は、もうすでにブルックナーの香りが漂っている作品で
当方のコンディションがイマイチで途中で眠たくなってしまったが
充分聴き通せるレベルの曲だった。
第2番は、コンディションを整えて一気に全部聴き通した。
全楽章どれも美しく、初めて聴く曲なのに
全然抵抗感がないのには驚かされる。
作曲技法として、すでにブルックナーとしてのオリジナルな確としたものを持っていて
後期の作品でその技法に魅せられている感性が
その技法を自然と見出しているのだろう。
始めて聴く曲とは思えない。
ヨッフムの指揮もさすがだ。

次回は「第3番」の名演を比較試聴しよう。
1回につき2つまでが限界かもしれない。

758korou:2020/07/06(月) 18:22:32
ブルックナー「第3」試聴。

まず真打ちのベーム&VPOから。
非の打ちどころのない名演。
ただし、ヨッフムやクナのような自家薬籠な感じはないので
そこが客観的に評価することが仕事である音楽評論家が
これをベスト盤に挙げるゆえんだろう。
ヨッフムは、部分的にはベームよりもさらっと済ませているが
全体の響きが、聞き覚えのある”ヨッフムのブルックナー”なので
聴いていくうちにどんどんハマっていくのが感じられる。
ベームとは内容において特にそこまでの差はないはずなのだが。
なお、ヨッフムはドレスデン盤のほうが断然良く
ユンク君でのバイエルン盤ではそこまでの感銘は受けなかった。
ヨッフム&バイエルンは、ヨッフムとオケの双方の意欲・向上心が伝わってくる
音色も含めて最高の組み合わせなのだが
ブルックナーはそれだけではダメな音楽なのだということなのだろう。
シューリヒトは、ユンク君の解説文を読んで心打たれるものがあった。
これはこれでいつか通して聴きたい演奏だ。
晩年でどうにもならない体調との戦いを心して聴きたい。
そして、クナ。もうこれ以上の演奏なんかあるわけがない。
比較にもならない。録音も当時としては質的に最高級のレベルで
オケはVPO、クナの難しい指示をよく音に残してくれたものだ。
この曲をオーソドックスに聴くならヨッフム(またはベーム)だが
その本質をとらえた演奏ならクナ&VPOに勝るものは「絶対に」ない。
これは本当に絶対的だ、クナはこの演奏だけでも永久に名を残せただろうが
本当に、どうやってこんな音楽が創れたのか想像もつかない。

759korou:2020/07/07(火) 11:20:28
ブルックナー「第3」まとめ。

昨日聴いた分に、さらにカラヤンとティントナー、セルを聴いたが
ユンク君ではほぼ全部ということになる(ナクソスだと、こういう曲でもかなりの演奏がアップ済みだ)

ティントナーには驚いた。弦の響きの背後に大自然の息吹さえ感じられ
これほどブルックナーらしいブルックナーもないだろう。
少年時にブルックナーの高弟シャルクに指導され
その後苦難の人生を歩んだ後、ナクソスの創始者クラウス・ハイマンとの出会いにより
人生は一変し、ナクソスでのブルックナー全集により全世界に知られるようになったが
それも束の間、病魔に苦しみ最後は飛び降り自殺を遂げるという人生。
クナの超名演の地位は不動だが、ブルックナーの本質からいえば
ティントナーのこの演奏を外すわけにはいかない。

カラヤンは、見事なオケの響き、コントロール100%の音色で
他を圧倒する演奏だが、そういうのを聴きたいときにだけ通用する名演だ。
セルは、別の意味で響き、音色がセル&クリーヴランド管の響き以外何ものでもないが
カラヤンと比較すると寂寥感が足りない(いつものことだが)。

というわけで
ブルックナー「第3」は
全体的にはティントナーがベスト、しかしクナッパーツブッシュの名演は外せない。
オケの音色で言えば、ベームがベスト。しかしもっと無機質な寂寥感を愉しみたい時はカラヤン。
そして、最後にヨッフムの安定感も捨てがたい。
以上のどれを聴いても一定の満足感は間違いなし。
曲としても優れていると思う。
「第2」あたりからはもっと演奏機会があってもいい名曲揃いだ。

次回はブルックナー「第4」。

760korou:2020/07/10(金) 21:37:49
ブルックナー「第4」

まずワルター&コロンビア響で全部通して聴く。
特にどこが凄いとかはないが安心して聴ける定番だった。

レコ芸推薦のブロムシュテット(&VPO)はナクソスでも無かったので
同じくレコ芸推薦のハイティンク(&VPO)を聴く。
確かに美しい音色を引き出して魅力的だが
それ以上の何かが感じられない演奏(いかにもハイティンクらしい)
同じVPOでも、ベームとの演奏は
そういう感じではなく、もっと内面から燃焼しているいかにもベームらしい
中身が詰まった名演となっている。
今のところ、ベームが一番だが
チェックそのものに時間がかかるので(なぜか長時間聴いてしまう)
まだまだ試聴は続く予定。

761korou:2020/07/13(月) 15:37:09
ブルックナー「第4」の続き。

ムーティ&BPOの演奏は
BPOでこれほど明るい音色が出せるのかという驚きはあるが
細部の音の絡まりとか曲想の変化とか肝心な音楽面で物足りない。
クナッパーツブッシュ&VPOは、思ったほど劇的な作りになっていない。
予想外に平凡な音で終わっている。
ヨッフム&ドレスデン・シュターツカペレも
クナほどではないにしても、予想外に平凡であることに変わりない。
普通に通して聴くには重宝するが(あまりクセがなく普通に美しいので)
ベスト盤には程遠い。
インバル&フランクフルト放送響の初版による演奏は
初版であること以上にインバルの表現意欲がひしひしと伝わってくる。
とはいえ、ずっと聴いていると、ムーティと同じで何かが足りない。
ネルソンス&ゲヴァントハウス管は(今それを聞きながらこれを書いているが)実に素晴らしい。
音量のダイナミズムと音楽の流れが心地よくブレンドされて
何と良い音楽だろうと思わせてくれる。
そして、ここでもティントナーを聴いてみた。
期待通りの佳演で、ブルックナーでティントナーは外せない。
深みに乏しい曲なので「第3」ほど絶大なハマり方ではないが
それにしても、こういう凡曲でも見事なものである。

762korou:2020/07/13(月) 16:03:31
ブルックナー「第4」の続き。

前の書き込みで最後に「凡作」とあえて書いたので
凡作ならカラヤンかもと思い、BPOとの演奏を聴く。
残念ながら、ライトクラシックの凡作とは違い
ブルックナーの凡作はカラヤンでも手に余るようだ。
かなり集中して演奏されている様子は分かるが
この曲の場合、カラヤンのこのアプローチではどうにもならない面がある。
同じくスタイリッシュなアプローチでも
シューリヒト&シュトゥットガルト放送響(ユンク君にも音源有)の演奏は
奥底に確かな生命感が感じられて
このスタイルでは最高級の演奏だろう。

結論。
ティントナーが、このような表面的な印象の曲でさえ
なおもブルックナーらしい懐かしい響き、せせらぎの音、森のそよぎのようなものを
表現し得ていて、最高の名演(前の書き込みの後、もっと聴き込んで強い印象を受けた)
そういう奇跡を除けば、ネルソンスが通常達し得る最高レベルの名演。
全く違うアプローチで、シューリヒトが燃焼度の高い演奏を示している。
もっと緩やかに燃焼して好演なのがベーム。
愛蔵版としてならワルターが一番リラックスして聴けるのも事実。
ブルックナーらしい寂寥感に乏しい曲だが
こうしてみると、それでも名演は存在していた。

次回はブルックナー「第5」。

763korou:2020/07/17(金) 16:49:16
ブルックナー「第5」「第6」について。

馴染みのないこの大曲2つについて
比較試聴は大変だということが判明。
結論として、
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲の時のように曲そのものを通して聴いて、
とりあえず概略を理解することに専念することにした。

「第5」をヨッフム&ドレスデンの演奏で全部聴く。
たしかに細部まで作り込まれたブルックナー畢生の大作であることは
間違いない。
しかし、何か曲全体として
聴く人を誘い込んでいく強烈な魅力というものに欠けているように思える。
何回か聴いて、曲そのものに慣れていくと
曲のパワーを感じて、曲独特の味わいを知ることができそうだ。

並行して、「第7」の比較試聴も開始(しかし、とにかく時間を食う・・ブルックナーだから仕方ないが)
昨夜は寝る前にコンヴィチュニー&ゲバントハウス管で聴いたが
シューリヒトとかクレンペラーがスタイリッシュにまとめているのに対して
コンヴィチュニーは手堅く自然に音を流している感じが好ましく
最後まで聞き惚れることになった。
ところが、今日、その同じゲバントハウス管をネルソンスの指揮で聴くと
それ以上の感動が得られた。
第1楽章最後の感情のこもった表現など、初めて体験して胸が熱くなる思いになり
ネルソンスは本当に凄いと感じた。
ジュリーニの熟成を、40才そこそこで身に着け
さらに音楽的に美しく表現しているかのようである。
今のところ、これ以上の名演は考えられないが
さらにヨッフム、マタチッチなどの名演も再評価していきたい。

764korou:2020/07/20(月) 17:12:07
ブルックナー「第7」続き。

朝比奈隆&都響の演奏がナクソスの視聴回数上位にランクされていたので
聴いてみたら、これが凄いというか、最後までこの曲の良さを感じさせる点では
ネルソンスすら上回るほどの名演だった。
部分的に金管の響きが最上とは言えないレベルなのだが
そんなことは些細な問題でしかなく
ネルソンスと朝比奈は全く違うアプローチで
(ネルソンスはゆったりとニュアンスを込めて、朝比奈は豪快に感情豊かに迫るという感じで)
この曲の2大名演を成し遂げている。

かつての名演だったマタチッチ&チェコ・フィルは
第1楽章こそオケの音色と指揮者の気迫で聴かせるものの(朝比奈の演奏をグレイドアップした感じ)
第2楽章以降に実演で見せるような熱気が感じられず
そうなると、この曲の欠点が目についてくる。
ヨッフムともなると、同時代の他の指揮者よりは遥かに良い響きを出しているのだが
今となっては、このゆったり感ではもっとニュアンスが欲しい気がする。
ティーレマンは、ヨッフムと同じアプローチで響きも良く、ニュアンスも出しているが
全体にもっとできそうな感じが漂い、中途半端感もあるのが残念。
ティントナーは、この曲に関しては残念ながら平凡な出来。
ベーム&VPOも平凡な出来。
いくら万全を期した水準以上の演奏でも、この曲の場合、大抵の場合「平凡」になってしまう、
恐ろしい曲だ。

765korou:2020/07/20(月) 17:14:50
というわけで、ブルックナー「第7」については
曲の演奏時間が長いので、このへんできりをつけることにする。

どんな大指揮者であろうと容赦なく”平凡な演奏”に下げてしまう恐ろしい曲なので
聴くに値する演奏は、ネルソンスと朝比奈隆の2つしかない、という
とんでもない結果となってしまった。

次は、「第6」の視聴と「第8」の比較試聴。

766korou:2020/07/21(火) 18:43:33
ブルックナー「第8」比較試聴・・・と行きたいところだが・・・
残念ながら、耳が麻痺してしまったようで
どの演奏を聴いても何も伝わってこない。
ブルックナーは比較試聴が難しいのかもしれない。
長時間聴かないと、曲の内容、その演奏の真価が測れないのも問題だ。

ブルックナーは
聴きたいときに聴くべき音楽なのだろう。
これからは、そんなときに指揮者を選んで聴くようにしたい。
「第4」あたりから耳が麻痺してきて
まあ、そんななかで「第7」の名演をチョイスできたのは
よほどネルソンスと朝比奈隆の演奏が凄かったからに他ならない。

というわけで
次回は、ブルックナーを保留のまま飛ばして
レコ芸の順番により、カントルーブ(誰?)、ショパンと
続けて試聴することにする。

767korou:2020/07/22(水) 15:40:34
まず、カントルーブの「オーヴェルニュの歌」から。
これは比較試聴ではなく、テ・カナワのソプラノ、テイト&イギリス室内管で
第1集第2曲のバイレロのみ聴いた。
演奏が素晴らしいのは直感で分かる。
ソプラノ独唱という形でなければ、もう少し聴きたいくらい素朴で美しい民謡集だが
まあ仕方ないところ。

続いて、ショパンのピアノ協奏曲第1番。
まず、フランソワの新旧2つの演奏をチェック。
評論家諸氏においては新盤のほうが高評価だが
新盤はどうもピアノの音色が尖り過ぎて聴こえて落ち着かない。
旧盤のくすんだ音色のほうが好ましいし、
フランソワの演奏もこっちのほうが安定している。
アルゲリッチも記念碑的名盤と、アバドとの演奏の2種聴いたが
何回も聴くのであればアバド盤のほうが良いように思われる。
どちらも霊感に満ちた芸術的な演奏だが
アバド盤はさらに落ち着きと安定感も備わり
細部まで神経が行き届いているように聴こえる。
最後にリパッティを聴く。
録音は冴えないが、演奏は別格で
何というか”比較”という行為を許さない厳粛さがある。
これは文字通り「別格」ということにしよう。
演奏の良さと録音の悪さが
あまりに際立っているということもあるので。

あと、もう少し聴いてみることにする。

768korou:2020/07/24(金) 15:50:11
ショパン「P協No.1」の続き。

ナクソスで再生回数第1位の
シモン・ネーリング&ペンデレツキ指揮の演奏を聴く。
ペンデレツキのフレージングが素晴らしく
曲の世界へすっと入り込めたが、ネーリングのピアノも
特に大きな個性は感じられないものの
ポーランド出身らしくショパンの音楽のなかで
何の違和感も感じられない。
ややうつらうつらしつつ、全部聴いてしまった。

ツィメルマン&ジュリーニ(ロスpo)は
現代風なセンスで実に繊細で感情豊かな演奏である。
ショパンなのでこれはこれで完成し切った姿だろう。
それに対し、フランソワの新盤を別の再生環境で再聴したが
やはり感情豊かな演奏ながら、どこか時代を感じさせ
それは好意的にとらえれば、
もはや誰も真似できない”仄暗さ”を漂わせた演奏だろう。
その”仄暗さ”は理屈で説明できないし、独自なものだ。
ツィメルマンの繊細さはある意味説明可能だし
レベルの差は出るかもしれないが、
他のピアニストでも再現可能な表現ではある。
その点、ポリーニの演奏は
それらの感情豊かな世界には踏み込まずに
より客観的な構築を目指しているが
この曲の場合、そのアプローチが適切だろうか(ポリーニ自身には誠実なのだが)。

769korou:2020/07/24(金) 16:08:35
ショパン「P協No.1」の続き、まとめ。

ユンク君でルービンシュタインの演奏を聴く。
新旧2種あるが、ユンク君の解説ほどには差異を感じない、
ただし、オケのサポートは新盤のほうが良い。
全体に冷たい感じの演奏で
古い年代のピアニストが皆が皆感情豊かではないことを
再認識させられる。
もう一度ポリーニもユンク君で聴いてみたが
印象は同じ(ルービンシュタインと同列)

まとめ。
一番のオススメは、アルゲリッチ&アバド。
その次には
フランソワの新旧盤、アルゲリッチの一発勝負ライブ盤、ツィメルマン&ジュリーニの
現代の感覚に満ちた演奏。
その時の気分で、以上の5点を聴き分けることになる。

次はピアノソナタ第2番「葬送」。

770korou:2020/07/25(土) 17:25:22
ショパンP協No.1の補足。
今日、偶然、ツィメルマンの新盤を聴いたら
ツィメルマンの指揮が素晴らしく(ポーランドの無名のオケ?)
ピアノの充実した弾きっぷりが
ジュリーニとの演奏を上回るものを感じさせる。
これはアルゲリッチをも凌駕する最高の演奏ではないかと思われた。
ポーランド出身のピアニストが
ショパンでこれほどの名演を残してくれたことに感謝!

この曲の名演(再掲)
ツィメルマン(ピアノ&指揮)&ポーランド祝祭管がベストチョイス。
他も個性ある演奏で名盤が多く
アルゲリッチの新旧盤、フランソワの新旧盤、ツィメルマンの旧盤など。

771korou:2020/07/25(土) 17:33:51
ショパンのピアノソナタ第2番「葬送」の試聴。

試聴のはずだったが
いきなりアルゲリッチの超名演を聴いたせいで
他の演奏を聴く必要がないほど感動したので
こういう場合は
もう次の曲に進むことにしたくなった。

アルゲリッチの演奏は
彼女にとっても最高の名演ではないかと思われるほど
充実した、もう非の打ちどころのないものだった。
有名な第3楽章の行進曲についても
本当はどういう魅力をたたえた曲なのかが
アルゲリッチの演奏で初めて実感できると思った次第。
そのあたりは、ホロヴィッツあたりではなかなか理解し難く
ホロヴィッツは、こういう曲では
自身の個性を示しているだけに過ぎない(でも、ある意味凄い演奏ではある)

ポリーニの演奏も最初だけ聴いたが
これも素晴らしい。
でも、ここはアルゲリッチで決まり、ということにしておき
次に進むことにしよう。
十分に満足したので。

772korou:2020/07/26(日) 17:00:01
ショパンの「前奏曲集(全24曲)」を聴く。

まず全曲通して聴く(40分程度)。
前半をポリーニ、後半をアルゲリッチで聴いた。
曲そのものが短く、鮮烈で、詩集のような構成。
ポリーニはあくまでも冷静で
アルゲリッチは情熱的、と普通の感想。

773korou:2020/07/27(月) 16:13:23
ショパンのエチュード曲集(1・2 全24曲)を聴く。

やはりポリーニのピアノは鋭く鮮烈だ。
こういうタイプの演奏は好みではないのだが
ここまで完成されていると
もはや好みがどうのこうのという話ではない。
前奏曲集とエチュード曲集に関しては
前者でアルゲリッチ、後者でアシュケナージも優れた演奏だが
ポリーニの絶対的な演奏は外せない。
なお、フランソワは独自のポジションだと思う。

774korou:2020/07/28(火) 18:54:35
ショパンのスケルツォ(全4曲)を聴く。

最初はアシュケナージで聴き
やや物足りないのでルービンシュタインに切り替え。
でも何かが足りないのでアルゲリッチにしてみたが
それでも曲の魅力がイマイチ分からないので
ポリーニで聴いてみた。

結果、ポリーニが一番曲の欠点を消している演奏だと思ったが
それでも聴いているうちに眠くなってしまった。
細やかな流れが特徴のショパンの音楽にしては
リズムが単調すぎるのかもしれない。
結局、最後の作品だけ途中止めになってしまった。
あまり興味を持って聴ける作品ではないので
今後聴く機会は少ないと思う。
聴くとすればポリーニで。

775korou:2020/07/29(水) 17:29:59
今回はショパンの「即興曲」「ポロネーズ」

結論として、どちらもフランソワが一番。
ルービンシュタインの60年代の録音の音源が
ナクソスにないので
選択肢としてはフランソワになってしまう。
ポリーニもアシュケナージも
今一つ心に響いてこない。
ホロヴィッツは、別次元で凄いのだが
即興曲は1つ、ポロネーズは2つしか音源がない。

即興曲は、いかにもショパンらしく
スケルツォよりは遥かに聴き易い(しかも曲自体短い)。
ポロネーズは、今一つな感じもあったが
フランソワで聴くとしっくりくる。

ポロネーズは「1番」「6番(英雄)」を聴いたので
次回は、2〜5、7の4曲を
フランソワで聴くことにする(なぜかユンク君にはなくてナクソス)。

776korou:2020/07/30(木) 10:31:19
ショパンのポロネーズを
「第2」から「第7」まで一気に
フランソワの演奏で聴いた。

舞踏曲なので高度な芸術の領域には入れないと思いきや
最後の第7番は「幻想曲」のスタイルに突入して
見事な幻想の世界を表出しているのには驚かされた。
ショパンの才能は、その短い生涯の間に
可能な限りの開花を示していて
もともとの才能の高さと
それを努力で高めていった過程までも
今回初めて知ることができて良かった。
フランソワの演奏は申し分ない。
鍵盤の間から詩人の魂が溢れ出てくるようだ。
少なくとも「第4」から「第7」の4曲は
ショパンの代表作といって差し支えないだろう。
「エチュード」に続いて
ずっと聴き続けられる名曲だと思った。

777korou:2020/08/01(土) 15:16:34
ショパンのピアノ曲試聴。

バラード4曲が、これほど音楽的に高度で美しいものであることを
今まで全く知らなかった。
そして、その音楽性の高さを、現代の我々は
ツィメルマンの演奏で十分に堪能できるのである。
やはり第1番の哀愁に満ちたテーマが脳裏に残る。

ノクターンは全部で21曲もあり、
なかにはそれほどの内容もない普通の曲も混ざっているらしい。
まず超有名な第2番をアシュケナージで聴く。
続けて、第5番。優雅で美しいがツィメルマンのような深みがない。
しかし、ノクターンに関しては、ユンク君もナクソスも良い音源を持っていないので
このアシュケナージの優雅で美しい演奏がベストということになる。
第8番も限りなく美しい、でもポロネーズやエチュード、バラードの深みはない。
第20番は、番号順は遅いが、以上の曲より早い年代の楽曲で
そのメロディの哀しさたるや、ショパン以外にこれほどの感情の高まりを
表現し得た人は居ないだろうと思われるほどだ(アシュケナージも美しいが、これこそフランソワで聴きたかった!)
第13番は、ノクターン中で唯一の深みのある作品で
同一主題が最初の再現で劇的な伴奏の上で盛り上がる感じは何とも表現し難い。
ホロヴィッツがこれを弾いていたら・・・ユンク君にはなかった!

以上でバラードとノクターンは終了。後はワルツだけとなった。
次回はショパンのワルツ。

778korou:2020/08/02(日) 16:13:58
ショパンのワルツ、第1、第6、第7、第9、第14の5曲で試聴。

リパッティが断トツの高評価だが、自分にはやや淡泊で
聴きどころが分からず物足りない。
アシュケナージも同様。
その点、フランソワのオリジナルな演奏は
やはりここでもショパンの魅力を広く引き出していて素晴らしい。
フランソワに匹敵するのは、ブーニンで
どの曲もゆったりとしたテンポで演奏しながら
音楽の決め所は外しておらず、安心して聴ける。
決定盤はない感じだが
フランソワとブーニンが双璧か。

779korou:2020/08/02(日) 16:31:53
ショパンについて詳しいサイトを発見した。
http://www10.plala.or.jp/frederic3/index.html

CDの名盤についても紹介があったので、自分のそれを比較してみた。

           (自分)               (ショパンのサイト)     (レコ芸)
P協第1    ツィメルマン(演奏・指揮)ポーランド祝祭管   ツィメルマン&ジュリーニ   アルゲリッチ
Pソナタ2番    アルゲリッチ                ポリーニ          アルゲリッチ
前奏曲       ポリーニ                  ポリーニ          ポリーニ
エチュード     ポリーニ                  ポリーニ          ポリーニ
スケルツォ    なし(強いて言えばポリーニ)        アシュケナージ        アシュケナージ
即興曲       フランソワ                (記載なし)         フランソワ
ポロネーズ     フランソワ                ルービンシュタイン     ルービンシュタイン
バラード      ツィメルマン               ツィメルマン        ルービンシュタイン
ノクターン    なし(強いて言えばアシュケナージ)     アシュケナージ       フランソワ
ワルツ      なし(フランソワかブーニンならOK)    リパッティ         リパッティ

やはり、ツィメルマンのP協第1、バラードと
ポリーニの前奏曲、エチュードあたりは
誰が選んでも鉄板のようだ。
レコ芸は、ややセンスが古いように思う。

さて、次回はいよいよドビュッシーとなる、

780korou:2020/08/03(月) 13:15:33
ドビュッシー、「海」「牧神の午後hhえの前奏曲」を聴く。

マルティノンの演奏が高評価だが
たしかに他の演奏と比較すると、フランスの香りが漂う。
モントゥーがロンドンのオケというのが残念な限りで
そうなると、ミュンシュ、クリュイタンスが必ずしも純フランスでないだけに
マルティノンの評価は相対的に上がることになる。
ユンク君で知ったアンゲルブレシュトも、マルティノン同様
その面で評価は高くなる。マルティノン以上にフランスを感じさせる。
その点で、アンセルメは、2020年の現在、時代の嗜好としてかなり不利で
こういうニュートラルな音色、時代の最先端の録音という一過性の名演は
今聴くと随分古臭く、時代遅れに感じられる。
ただ単にぼんやりとどんな曲だろうか、というレベルで聴く場合には
カラヤン&BPOのゴージャスな音が魅力的なのだが
さすがに、カラヤンでドビュッシーを聴き通すと
耳の疲労感は半端ない(&本質的でない)。
ジュリーニのじっくりとしたスタンスは、さすがに重すぎるように思われ
以上まとめると、マルティノン、アンゲルブレシュトあたりが
ベターな選択になる。
しかし、こうしてドビュッシーを連続して聴き続けると
ショパンとは違って、ただ単に疲労感だけが増してくるのも事実。
自分には縁のない音楽かもしれない。

781korou:2020/08/04(火) 13:11:00
ドビュッシーの「夜想曲」と「弦楽四重奏曲」を聴く。

「夜想曲」は、デュトワ&モントリオール響で聴いた。
とらえどころのない音楽で
延々と同じような不協和音とギリギリの調和音の混成が続いていく。
3部構成の最後の部分は
歌詞のない女声コーラスの曲で、ちょっと長く感じた。
デュトワの演奏は水準以上だろうと思えるが
曲が曲だけに本当のところは分からない。

「弦楽四重奏曲」などがドビュッシーの名曲として
カウントされているのには驚いた。
アルバン・ベルクQの演奏で聴いたが
相変わらずアルバン・ベルクQの音色は鋭く、生気に満ちていた。
曲も、思ったよりは具体的に感じられ
まあまあ聴き易い部類だったが
何度も聴く音楽ではないだろう。

782korou:2020/08/04(火) 17:45:04
引き続き、同じ日にドビュッシーのピアノ曲を聴く。

まず「映像第1集・第2集」をミケランジェリで、と思ったが
第1集を聴いてみて、それほどの超名演とも思えなかったので(いい演奏だとは思うが)
第2集はギーゼキングで聴いてみた。
これが、なかなかよろしいのである。
はじめてドビュッシーの世界に触れた気さえした。

そこで映像第1集をギーゼキングで聴き直そうとしたら
間違えて前奏曲集第1巻を聴き始めてしまった。
でも、これも良い演奏、聴きやすくて、何かが伝わってくる演奏。
全部聴いた後、第2集は次回として
映像第1集を聴き直す。
ミケランジェリよりも聴きやすい。
でも何がどう違うのか、さっぱり分からない、説明なんかできない。

ショパンのときは良い音質で余韻も感じられる最新録音のものが
聴き易く感じられたのに
ドビュッシーはそうはいかない。
考えてみれば、ミケランジェリしか最新の録音のものを聴いていないのだが
それにしても、ルービンシュタインの古色蒼然としたショパンに比べ
同時代のピアニストのはずのギーゼキングの
この斬新な音の感覚は一体何なのだろうか。
いろいろなことを考えさせられる。

次回は「前奏曲集 第2巻」。
他の最新録音も聴いておかないといけないな。

783korou:2020/08/07(金) 15:29:18
ドビュッシー、前奏曲集第2集、子供の領分、ベルガマスク組曲を一気に聴く。

ギーゼキングで前奏曲集第2集を聴く。
やはり何が良いのか何も言葉にできないが、とにかく良い。
途中で、高評価のベロフにして聴き続けたが
たしかに曲の個性が色彩感のように感じられる。
明晰な演奏で心地よい。
ミケランジェリはその点モノクロの鋭い刃のようで
ドビュッシーの幻想を独自に切り取ってはいるが
あまりにモノトーンで息苦しい。

子供の領分は、結局、フランソワで聴いた。
さすがにフランソワで、ベロフ以上に幻想的で美しく
単なる色彩感というイメージを超えて、
人間の心理のどこかを独特なアングルで突いているかのようだ。

ベルガマスク組曲は、高評価のベロフで聴く。
初期の作品らしく幻想味は薄く、無調音楽への憧憬を感じさせつつ
どこかで古典的なこの曲調を
ベロフは鮮やかに弾きこなしている。
フランソワはもっと凄かった。別の曲のように聴こえるほど別次元の演奏。

以上、前奏曲集は
録音が古くてもギーゼキング、新しいのが良いときはベロフ。
子供の領分、ベルガマスク組曲は、断然フランソワ。
ただし、全体的な印象として
ドビュッシーの音楽自体があまりに20世紀過ぎて
21世紀の今、聴く価値は激減しているように思えた。

これでドビュッシーは終了、次回はディーリアス。

784korou:2020/08/08(土) 15:00:30
ディーリアスの管弦楽曲を、ビーチャム&ロイヤル・フィルで聴く。
ドビュッシーとグリークを合わせたような
抒情性あふれる田園の音楽といった感じ。
とりあえず、「春初めてのカッコウの声を聴いて」、「ブリッグの定期市」の
2曲を聴いたものの
どこまでも同じような雰囲気の楽曲で
メリハリなど一切なく
これはこの種の音楽を渇望する時でないと
なかなか聴き切れないと思った。
ビーチャムの指揮、特にオケの音色の懐かしさは特筆ものだが。

785korou:2020/08/08(土) 15:29:09
ドニゼッティの歌劇 《ランメルモールのルチア》はパス。
マリア・カラスの十八番らしいのだが・・・

ということで、次はドボルザークに突入。
詳しくは次回からということで
今日は限られた時間のなかで
ドボ8をワルターで聴いてみた。
うーん、ちょっと聴くというレベルではなくて、こりゃ凄いのである。
85才のワルターが、あまり演奏したことのないこの曲を
あらためてレコード録音として残すことになったということで
結構深くて意味深いスコアの読みを行った様子が
じわじわと伝わってくる超名演。
真剣そのものの音楽への取り組みが、85才の高齢であっても全く衰えず
随所に箴言を挟み込むまさに巨匠の芸術なのである。

涙が出てきたよ、本当に。
偉大な芸術家というのは存在していた。

786korou:2020/08/10(月) 15:23:58
ドボルザーク「第8」比較試聴。

ワルターの演奏は、第2楽章になると俄然レベル低下して
最後までその緩みは直らなかった。
とはいえ、85才であの第1楽章の見事さは特筆モノではある。

今日は、まずバルビローリを聴く。
以前は随分と感動したのに
今日は全く、感動どころかオケの拙さが目立って
このギャップは何なのだろうか。
次にカラヤン&VPO。実に巧い。
ハルレ管のすぐ後に聴いたせいかもしれないが
とにかくカラヤンのタクトもウィーンの底力にも圧倒される。
しかし、それ以外何もない演奏ではある。だんだん眠くなる。
セル&チェコ・フィルという珍しい組み合わせも聴いてみたが
セルの指揮ぶりが焦点があっておらず、チェコ・フィルも下手に聴こえる。
同じチェコ・フィルでノイマンの指揮で聴いてみると
どういうわけか別オケの如く上手い。
ノイマンの指揮も上手いが、細かい抒情に不足して、結局カラヤンと同根の演奏。

ここで、ケルテス&ロンドン響を聴いた。
やっと名演に出会えたような気がする。
しかもワルターの晩年の名演と比べても、第2楽章以降の充実が見られる。
最後まで、見事なのである。細部に生命が宿っている。
この曲の真の姿がはじめてわかったような気がする。
第3楽章も終楽章も、こんな意味だったのか、と。

とりあえずケルテスで決まり、ということで、これで終わりにしよう。
セル&クリーヴランドは、やはり1970年の演奏で聴きたいので(ネット上には存在しないので見果てぬ夢か)

787korou:2020/08/11(火) 17:47:58
ドボルザーク「新世界」の比較試聴。

カラヤンの新盤(VPO)は、表情が細やかだが、とりあえず保留。
ジュリーニ&フィルハーモニアの演奏は、ジュリーニしては物足りない。
ケルテス&VPOは、随所に活気と細やかさが同居して好ましいが、とりあえず保留。
トスカニーニは、今聴くと、やはり音質が物足りない。演奏も思ったより元気がない。
ロジンスキー&ロイヤル・フィルもトスカニーニと同じ印象で、半年ほど前に聴いた感じとはなぜか違って聴こえた。
アンチェル&チェコ・フィルの演奏はあまりに普通すぎて、この凡曲を引き立たせるものが何も感じられない。
ロジンスキー、アンチェルともに、この曲だとオケの貧弱さが目立つ。
ショルティ&シカゴ響は意外に聴き映えがする。ショルティの気迫が伝わるが、やや表情が硬すぎるようにも思う。
ネルソンス&バイエルン放送響は、この曲の勢いとかストレートな魅力を一切捨てて、ひたすら細部に磨きをかけた演奏。
好ましいがファーストチョイスではない。
ノイマン&チェコ・フィルは、アンチェル時代よりは格段に上手いチェコ・フィルを指揮して、悠然と構えた正統派の
演奏。これも保留。

今日は、時間がないので、以上の演奏について第1楽章の出だしだけで
以上のように判定した。
カラヤン、ケルテス、ノイマンは、もう少し聴き込む必要があるので
再度聴き直す予定。

788korou:2020/08/12(水) 22:24:35
今日は、クーベリックの「新世界」を全部聴いた。
オーソドックスで、懐かしい響きの連続。
難しいことを言わなければこれで決まりだが
もう少し欲張って名演を探したい。

789korou:2020/08/13(木) 21:11:55
ドボルザーク「新世界」最終。

今日もいろいろ聴いた。
エーリッヒ・クライバーはさすがの指揮ぶり。1929年の録音でなければ・・・
バーンスタインも悪くないが、ある意味予想通り。
シルヴェストリは物凄いオケの鳴らし方で個性的。これはこれで貴重。
カイルベルト&バンベルク響は
期待通りの暖かい音色、弦の懐かしい響きで
これこそドボルザークではないかと思われた。
バンベルク響は、チェコ在住だったドイツ人が
戦後ドイツに移住して出来上がったオケなので
ドイツ風に洗練されたチェコ人であるドボルザークの音楽を演奏するには
最適なオケでのはずである。

結論。
ベストは、カイルベルト&バンベルク響。
ただし、もっと普通に洗練されたオケで聴きたい向きには
クーベリック&BPOをオススメする。

790korou:2020/08/13(木) 21:14:48
ドボルザーク「スラブ舞曲集」の試聴。

これはクーベリック&バイエルン放送響で決まり。
これほどチェコの風土も感じさせる自然な感じの名演は
他にないはずだ。

次回はドボルザーク「チェロ協奏曲」。

791korou:2020/08/14(金) 16:28:27
ドボルザーク「チェロ協奏曲」を比較試聴。

まず定番らしいフルニエ&セル&クリーヴランドを聴く。
フルニエの優美な音色とセルの剛直な音作りが合っていない印象を受ける。
ロストロポーヴィチ&カラヤンの演奏は
クセのない立派な演奏だが、何かうまく計算できて全部割り切れたような感じで
こういうのはどうなのだろうか?
同じロストロポーヴィチで小澤との新盤は
これはロストロポーヴィチの円熟著しく、惚れ惚れとするようなチェロの音色だが
小澤の指揮が平凡で何の魅力も感じられない。
デュ・プレ&バレンボイム(1970年)は異端な演奏で
とにかくこれはデュ・プレの凄い気迫を味わうべき演奏であるが
それ以外の要素が何もないのは実に惜しい(後のバレンボイムなら面白かったのに)
帯に短し襷に長しで、いい演奏はあるのだが今一つ決め手に欠けるものばかり。
チェコのチェリストならどうかと思ったが
有名な人が居なくて、ノイマン&サードロ(チェコ人)を聴いてみたが
ノイマンにしてはチェコ・フィルの音が痩せすぎて上手に聴こえない。
チェコ・フィルなら後は問わないということにして検索すると
ワイラースタイン&ビエロフラーヴェク&チェコ・フィルという演奏があったので
半信半疑で聴いてみると、これが良いのである!
チェコ・フィルのあのニュアンスに富んだ音色をビエロフラーヴェクが良く引き出していて
ワイラースタインという若手女流チェリストも
上記ロストロポーヴィチの小澤版の演奏を彷彿とさせる見事なソロを聴かせる。
これで決まり!

次回は弦楽四重奏曲「アメリカ」。

792korou:2020/08/14(金) 16:34:19
前の書き込みで、カザルス&セル&チェコ・フィルという歴史的録音のことを
書き忘れていた。
これは、カザルスの巨人的演奏を偲ぶ演奏で
その意味でデュ・プレの超熱演の演奏と同種のものといえる。
セルの指揮も優れているのだが、やはりカザルスのスケールの大きさと感覚が合わない。
(セルはロストロポーヴィチと組むべきだったろう)
音質も1937年録音にしては信じられないくらい良好で
もっとカザルスの演奏を引き立てる名手の指揮者であれば
推薦リストの上位に来るべき演奏だったのだが
何せカザルスの大きさ以外に何もない演奏なので
今回はパスと相成った次第。

793korou:2020/08/16(日) 15:04:06
ドボルザークの弦楽四重奏曲「アメリカ」を試聴。

定番らしいスメタナQの演奏がナクソスにもないため
また、高評価のジュリアードQの演奏もないので
次善の策として、アルバン・ベルクQ、ヤナーチェクQ、アマデウスQの
3種を聴いてみた。

アマデウスQは、ナクソスにもユンク君にも音源が存在するが
どういうわけか、ユンク君のほうが圧倒的に音質が良い。
かつてこの演奏を高頻度で聴いていた時期があるので
聴いていて安心するのは事実だが
他の2種を聴いてしまった今、断然オススメというわけにはいかない。

アルバン・ベルクQのライヴ演奏を聴くと
アマデウスQの演奏が旧時代のものであることがよく分かる。
緻密で繊細で曲想のニュアンスを事細かに拾い上げて
純音楽的な高みの点で言えば、アマデウスQの演奏を遥かに上回る。
もっとも、今の自分の好みとは程遠いので
この演奏で決まりということにはならない。

ヤナーチェクQの演奏は、
スメタナQの魅力に近いのではないのかと想像できる。
やはりドボルザークの音楽は、こういう無条件で暖かい音色でないといけない。
アマデウスQで感じる古さを、同じくらいの年代の演奏でありながら
この演奏には感じない。
それほど魅力的な懐かしい響きを持っているのだと思う。

よって、オススメはヤナーチェクQで決定。
次回はエルガー。

794korou:2020/08/17(月) 11:03:37
今回は、エルガー「エニグマ変奏曲」、ファリャ「三角帽子」という初聴モノ2題。

エルガー「エニグマ変奏曲」は
エルガーが自分の知人のキャラクターを想定して
それぞれのキャラを前提に変奏曲を考案したという楽曲で
所要約40分。
定番のバルビローリ&フィルハーモニア管で通して聴いた。
見通しのよいメリハリの効いた演奏で
曲自体も聴き心地のよいメロディアスなものだったので
始めて聴いた割には抵抗なく聴き通すことができた。
何回も聴くような音楽ではないが(よって比較試聴はしない)
たまにはこういうのも良い。

ファリャ「三角帽子」は
最終的にバレエ音楽としてディアギレフなども関わって完成された作品で
少しだけ女声ソロが入るものの、基本的には40分程度の管弦楽曲として
聴くことができる。
アンセルメ&スイス・ロマンド管が定番なので聴いてみたが
久々にアンセルメの名人芸を聴く思いがした。
こういう音楽を振ると、さすがに上手い。
ノスタルジックな魅力を前面に押し出して
スマートに展開しつつ、決め所はバシッと押さえてくる演奏で
文句のつけようがない。

2曲とも定番の演奏が見事で、愉しく聴くことができた。
次回はフォーレ(難しそう・・・)

795korou:2020/08/19(水) 18:55:34
フォーレ、フランクと、今回はフランス音楽三昧。

フォーレは「レクイエム」と「歌曲集」。
どちらも今の自分には縁の薄い音楽で
堪能するまでには至らなかった。
ただ「レクイエム」については
美しい音楽であることが分かったので
そのうち聴き込んでいくかも。

フランクは、まず交響曲から。
レコ芸の推薦はシャイーだったので
AC管との組み合わせの演奏を鑑賞。
ハイティンクの後任としてAC管の常任指揮者になる直前の時期の演奏で
高評価の名に違わず、伸びやかで申し分のない演奏だった。
ちょうどヨッフムの指揮で生演奏を聴いた頃のAC管で
その意味でも興味深い演奏だった。
次回はカラヤンを聴く予定。

796korou:2020/08/20(木) 20:53:51
フランク「交響曲」比較試聴の続き。

カラヤンとマルティノンの演奏が
ユンク君にもナクソスにもなかった。
仕方なくジュリーニの新旧盤を試聴。
よく歌っているが、新盤(BPO)は表現意欲に欠け、
逆に旧盤(フィルハーモニア管)は意欲が溢れ過ぎで
ともにフランクの演奏として妥当でない。
モントゥーの旧盤(サンフランシスコ響)は、さすがに生気溢れる名演だが
いかんせん大事な箇所でのソロが物足りない。
ベルリオーズ「幻想」と違って、伝統的なシンフォニーなので
ソロの技量不足は致命的。
その点、モントゥーの新盤(シカゴ響)は
ソロの技量としては申し分ないが、表現意欲がもう少し欲しいと感じた。
かつての名盤だったフルトヴェングラー&VPOは
今聴くと、VPOの名手のソロが全くうまく録れていなくて、物足りなさすぎる。
演奏も録音のせいか意外なほどモヤモヤする。
結局、パレー&デトロイト響が、鮮やかな棒さばきで
この曲の急所を上手くまとめていて聴き易いことが判明。
シャイーとどっちがベストか、なかなか難しいところだが
第2楽章以下の出来で、ややパレーのほうに魅力を覚える。

というわけで、フランク「交響曲」はパレー&デトロイト響をベストとする。
次回もフランクの室内楽。

797korou:2020/08/21(金) 14:24:18
フランク「ヴァイオリン・ソナタ」を比較試聴。

まず、定番で歴史的名盤のティボー&コルトーで聴く。
不覚にもその懐かしい音色、響きに涙がこぼれた。
初めて聴く曲でこんなことはあり得ない。
もう、これで決まりと思ったが
とりあえず全部聴いて堪能した後
デュメイ&コラールも聴いてみた。
これも見事な演奏で、場合によっては
奔放すぎるコルトーよりも心を込めた弾きっぷりのコラールのほうが
フランクの音楽にふさわしい感じすらある。
デュメイのヴァイオリンは、懸命に弾いている感じで
余裕たっぷりにボルタメントをつけるティボーの名人芸と比べると
どうにもならないのだが
全体としてみればよくバランスが取れていて
名演奏であることに間違いない。
もう1枚、名演とされるチョン・キョンファ&ルプーは
こうして比較して聴いてみると
やや魂の燃焼度において不足するものがあり
やや普通に弾き過ぎているようにも思える。

やはりティボー&コルトーに勝るものはないというべきか。

次はガーシュウィン。

798korou:2020/08/21(金) 14:52:39
ガーシュウィン「ラプソディ・イン・ブルー」を比較試聴。

バーンスタインの新旧2つの演奏。
新しいロサンゼルス・フィルとの演奏は、あまりに重たすぎる。
同じ真面目で野暮ったい演奏でも、NYPとの旧盤には
指揮者としての勢いを感じて強引に納得させられてしまう魅力がある。
プレヴィンの新旧2つの演奏。
どちらもバーンスタインより洗練されたフィーリングを持つが
特にロンドン響との旧盤は
より良くジャズの感覚が混ざっていて
聴いていて心地よい。
アーサー・フィードラーについては
プレヴィンを聴いた後では、やや魅力が落ちる。

というわけで
これはプレヴィン&ロンドン響で決まり。
とはいえ、もっとジャズの雰囲気を醸し出す名演は
ありそうな気もするのだが・・・

次回はグリーク。

799korou:2020/08/22(土) 15:19:19
グリーグ「ペール・ギュント組曲」を試聴。

なかなか良い演奏がなくて困ったが
カラヤン&BPO('82)がベストだろう。
バルビローリの独自の選曲盤とか
ブロムシュテット&サンフランシスコ響の演奏なども
それぞれに聴かせるものはあるが
カラヤンが紡ぎ出した
弱音の中にも劇的な何かを連想させる響きには
音楽を推進していく強さがあり
他の指揮者にはない魅力となっている。
ただ曲自体が、完全な娯楽ピースであり
今の自分には合わないので
どうもしっくりくるものがなかったのは事実。

次回は同じくグリーグのP協。

800korou:2020/08/23(日) 18:05:19
グリーグ「ピアノ協奏曲」を比較試聴。

これも、今聴くと
ツィメルマン、リヒテル、リパッティという豪華な面々で試聴しても
曲自体の甘さがどうにも馴染めなくて気に入らない。
ずっとこの北欧のすがすがしさとか清涼感を気に入っていたはずなのに・・・

しかし、やっと見つけた。
フライシャー(P)とセル&クリーヴランド管の演奏が素晴らしい。
キリっとしたスタイルで、見事にこの曲の
冷たいけれどもゾクゾクッとするような美しさを表現できている。
これこれ、と声に出して叫びたいほど
他の演奏では味わえない感触に感動。

ついでに、セルのグリーグを聴き直そうと思い
「ペールギュント」を再聴したが
なぜか、これはダメ。
同じスタイリッシュな手法でも
カラヤンの内部に劇をはらんだ音色のほうが優れている。

ユンク君にはいろいろな演奏がアップされていて
それらを全部聴いてはいないのだが
とりあえず、この曲に関しては
フライシャー&セル盤をベストとして、次に進みたい。

次回からヘンデル(うわーー!!!)

801korou:2020/08/23(日) 22:03:55
何と、今日のEテレ・クラシックアワーに
”レオン・フライシャー追悼”が組み込まれていた。
今月2日に亡くなったばかりらしい。
そのフライシャーのかつての名演に今日感動するとは!

802korou:2020/08/24(月) 14:13:22
ヘンデル「水上の音楽」「合奏協奏曲」「メサイア」を試聴。

「水上の音楽」はどうしても聴き辛く
肝心の定番アーノンクールがネット上にないので
これといった演奏はない。
多分、アーノンクールがベスト。

「合奏協奏曲」はなかなか面白そう。
これはアーノンクールがあったので試聴したが
素晴らしい演奏だ。
毎回1曲づつ聴くことにする。
今日は第1番を聴いた。

「メサイア」というか、オラトリオ全般について
もはやバロック時代のオペラと解釈したい。
その意味で、今まで同様、さわり程度聴いて
それで済ませたい。
今回は、ユンク君で、ボールトの演奏で
少しだけ聴いた。

次回はハイドン(並行して合奏協奏曲も)

803korou:2020/08/25(火) 20:50:45
ハイドン「驚愕」を比較試聴。

ナクソスでは、まず第1位にジュリーニが出たので、早速試聴。
どこも悪くないが、ジュリーニの個性を思えば、もっとハイドンに合う指揮者が居るはず
との思いは拭えない。
続いて、アーノンクールを聴いたが、彼にしては不調の出来。
ヨッフム&ロンドン・フィルは、さすがの内容。細部まで生命が宿っていて
ヨッフムの蘊蓄が随所で聴かれる。
C・デイヴィス&AC管は、すべてのニュアンスを最小限にして心地よい響きをあ
最優先にしたような演奏。軽く聴くには最適だが、ベスト盤とは言えない。
ホグウッドは噂に違わぬ見事な演奏で、純音楽的にこれほど正しい演奏は他にないくらい。
あとは好みの問題で、個人的にはヨッフムの愛情深い解釈に惹かれるが
ホグウッドの音楽性の高さに惹かれる人が居ても全然おかしくない。

ここからはユンク君のサイトから。
クリップスは宇野先生大絶賛の演奏だが、確かに端正でクセのない伸びやかさに満ちているが
それ以上に積極的に聴かせる何かが足りないので、単なる平凡と言えなくもない。
その点、同じ時期に同じVPOを振ったモントゥーの演奏は、聴かせる何かが確実にある。
ハイドンってこんなに愉しげな音楽だったっけと思わずには居られないリズミカルで屈託のない音色。

結局、以上を通して聴いた結果
モントゥー&VPOがベストということに決定。

804korou:2020/08/25(火) 21:06:05
ヘンデルの合奏協奏曲、第2番を聴く。
全体に聴き易く、分かりやすい構成。
ユンク君によれば、美しい曲として有名だそうだ。

明日は第3番。この充実した楽曲なら毎日聴くのは苦痛でない。
そして、ハイドンのほうは「軍隊」。

805korou:2020/08/26(水) 18:46:59
ハイドン「軍隊」の比較試聴。

その前にヘンデル「合奏協奏曲」第3番をアーノンクールで試聴。
結構有名らしいが、全く聴いたことがなく、曲調も好みとはやや違った。
それでも、相変わらずハイクオリティで、
短時間でこれだけの曲数をこなしたヘンデルはやはり只者ではない。

「軍隊」は、いきなりワルター&コロンビア響を聴いてしまい
これ以上の演奏はないだろうと思われたが
クレンペラー&ニュー・フィルハーモニア管の演奏も
それに劣らず感銘を受ける出来だった。
普通のオケでこれだけのクオリティのものがあれば
あえて古楽器の演奏は不要かもしれない。
ハイドンともなると、十分そういう見方(聴き方?)が可能だと思う。


オススメはワルターだが、クレンペラーも捨て難いというところ。
次回は「時計」。

806korou:2020/08/27(木) 11:42:03
ハイドン「時計」を比較試聴。

まずブリュッヘンを試聴。レコ芸では1位だが、どうもしっくりこない。
ユンク君で曲についての解説を見ようとして、ふとモントゥーを発見。
モントゥーなら期待できると聴き始めたが、「驚愕」ほどの出来ではない。
再びナクソスに戻り、ヨッフムを聴く。
一応、他よりはベターな出来だが、決定盤かどうかと言われると定かでない。
アーノンクールはブリュッヘンと同じで、どうもハイドンには古楽器は向いていないようだ。
ハイドンのこのあたりの音楽には、近代人の心のひだが反映されているので
古楽器だとそのあたりの細かいニュアンスが出てこないように思われる。
今、カラヤンを聴いているが、これは全体的にまとまっているヨッフムとは好対照で
第1楽章だけ聴いても、素晴らしい箇所とひどすぎる箇所が混在していて
実に評価が難しい(序奏はグッド、第1主題が出る箇所は最悪、しかしその後の盛り返しは独特)
全体的に、古楽器とは別の意味で、カラヤンには、この時期のハイドンを指揮する資格はないと思う。
半信半疑でコリン・デイヴィス&AC管も聴いてみた。
意外なほど良い。曲自体が自分の好みでない以上、こういう音楽の急所をきちんと押えた演奏で
はじめてこの曲の良さを知るということになるのか。
好みに近い曲であれば、ヨッフムでもいいのだが・・・

ということで、「時計」はデイヴィス&AC管ということで。
次回は「ロンドン」。

807korou:2020/08/28(金) 13:58:00
ハイドン「ロンドン」の比較試聴。

いきなりヨッフムの演奏が抜群に良くて、これで決まり?(笑)
とはいえ、いろいろ聴かねば。
カラヤンは、序奏は完璧でヨッフム以上だが、主部に入ると途端に皮相な雰囲気になる。
ホグウッドは、序奏がいかにも重たく、それに比べ主部は爽やかだが
相変わらず、そうして整った音楽の中ががらんどうに思える。
古典派ならともかく、この時期のハイドンの音楽では
これは致命的な欠点だ。
クレンペラーは、「軍隊」ほどではないが良い演奏。
バーンスタインは、悪くはないが、何かが足りない、何だろう?。。。

結局、ヨッフム&ロンドン・フィルに決定。
「時計」より遥かに曲調に合った指揮ぶりで
「驚愕」に勝るとも劣らない出来。
モントゥーの名演がない分だけ、今回はヨッフムを推薦盤とした。

808korou:2020/08/28(金) 14:13:47
ヘンデル「合奏協奏曲」第4番をアーノンクールで試聴。
こじんまりとした曲で、13分足らずの長さ。
宗教的な禁欲を思わせる”哀しみ”がテーマではないかと思われる曲調。
すっきりしているので第3番よりは聴き易いという印象。

809korou:2020/08/29(土) 12:48:39
ハイドン「弦楽四重奏曲“皇帝”」を試聴。

最初はアルバン・ベルクQで聴いてみたが
悪くないのだがどこか冷たい演奏にも思えた。
第3楽章の途中でイタリアQに変えて聴き直すと
ずっと感情豊かな表現で心地よい。
どうもアルバン・ベルクQとは相性が悪いようだ。
この曲の場合、
ハイドンの機智、快活、ユーモアのある誠実を聴きたいので
どうしても感情豊かなクィンテットの演奏で聴きたくなる。
いろいろと聴く時間もないので、
今回はとりあえずイタリアQでOKということで。

810korou:2020/08/30(日) 16:23:38
ハイドン「オラトリオ”天地創造”」を試聴。

ユンク君には、唯一ヨッフム盤があったので試聴。
あの勢いのあるベートーヴェン「第9」を思い起こさせる演奏で
ついつい(やや居眠りも混じりながらも)第1部を全部聴いてしまった。
その後で、定番のクーベリック、カラヤン、バーンスタイン、ラトルを
少しずつ聴いてみたが
勢いで演奏しているのはほぼなく(ややバーンスタインがそんな感じか)
全然別の曲に聴こえた。
クーベリックが特に個性的で、この曲の壮大さなど見向きもせず
ひたすら敬虔に音楽の美しさを追求しているようでもあった。
(ただし、その傾向は声楽が入ってからどうなのかは、まだ未聴で不明)
とりあえずは、ヨッフム&バイエルン放送響他で試聴と記録しておこうか。

以上でハイドンは終わり、次回はホルスト「惑星」。

811korou:2020/08/31(月) 14:43:25
ホルスト「惑星」の比較試聴。

いきなりレヴァイン&シカゴ響の圧倒的なオケの迫力に遭遇。
結果として、これを聴いた後は
何を聴いても物足りなく感じられた。
とはいえ、レヴァインの演奏も絶対的ではなく
”木星”あたりまで聴くとダレてくる。
よくよく考えてみると、曲そのものに40分以上の緊張を強いるだけの
内容がないという結論に至るのである。
その点、他に聴いたデュトワ、カラヤン、メータなども同様で
こればかりは
曲の内容のなさを補うだけの演奏には
短時間の検索では巡り合えなかったと言える。
まあ、面白いところだけをつまみ食いするという条件がつけば
レヴァインの演奏は文句ないのだが。

次回はヤナーチェク「シンフォニエッタ」

812korou:2020/09/01(火) 15:52:05
ヤナーチェク「シンフォニエッタ」を試聴、のつもりが比較試聴。

なかなか聴き映えのする曲である。
気に入ったので、セル、マッケラス、クーベリック、アバドと
次々と聴いてしまった。
最初に聴いたセルが一番好みからは遠かった。
しかし、それでも、なかなか面白い曲だと思ったので
セルだけが異端な演奏ということで
ヤナーチェクのスペシャリストらしいマッケラスで聴き直してみた。
これが実にいいのである。
VPOの弾きっぷりも見事だ。

ほぼマッケラス&VPOで決まりなのだが
一応、クーベリック、アバドも聴いてみた。
これはセルとは違って
普通にオケで上手く弾いたという類の演奏である。
方向がマッケラスと同じだが、せっかく自然なアプローチをしているのに
マッケラスほどの土俗性が感じられない。
とはいえ、マッケラスのような奇跡的な名演がなければ
これはこれで十分水準以上の見事な演奏ではある(両者とも)。

ついでにヤナーチェクという人を全く知らなかったので
Wikiでその生涯、楽曲の特色をお勉強。
ドボルザーク、スメタナはボヘミア(チェコ西部)、ヤナーチェクはモラヴィア(チェコ東部)
という違いがあるらしい。

ということで、次回はコダーイ。

813korou:2020/09/02(水) 11:16:55
コダーイ「組曲”ハーリ・ヤーノシュ”」を試聴。

いろいろな指揮者で聴き比べするほどの曲でもないので
定番らしいドラティ&フィルハーモニア管で試聴。
特に感想はなし。
各パートの暖かい感じの音色が特徴で、安心して聴けるのは間違いない。

次回はクライスラー名曲集。

☆☆☆

ヘンデルの「合奏協奏曲」第5番、第6番を
アーノンクールで試聴。
相変わらず飽きさせない名演だが
かといって、昨日聴いた第5番がどうだったか今感想を記そうとしても
何も出てこない(つまらなかったというわけでもないのだが)
まだまだ耳に馴染みがないということなのか。
今聴いている第6番は、第5番と比べるとかなりパセティックな感じで
いかにも短調の古典曲といった趣き。
第5番、第6番と結構有名な曲らしいが
残念ながら聞き覚えが全くない。

814korou:2020/09/03(木) 14:37:26
まず「クライスラー小品集」を比較試聴。

ユンク君にはクライスラー作曲分のアップがなかったうえ
何が”小品集”なのか分からなかったので
とりあえず「愛の喜び」「愛の悲しみ」「悲しきロスマリン」の3曲で試聴。
本家クライスラーの演奏、思ったほどの感銘はなし。
パールマンは相変わらず明るいタッチの演奏だが、若干物足りない。
シェリングで聴いて、やっと良い曲だと思えるようになった。
やはり録音の繊細さが重要だ。

次にラロ「スペイン交響曲」を比較試聴。
フーベルマンの演奏で聴いてみたが(ユンク君サイト)
クライスラーと同じで、短時間ではその良さは分からなかった。
ハイフエッツも聴いてみたが、ごく普通に思える。
フランチェスカッティの演奏は、良いところもあるが
さらにグリュミオー、フルネ&コンセール・ラムルー管の演奏にすると
この曲の真価が分かったように思えた。

以上2曲については
前者は皮相な曲想、後者は聴き馴染みがないということで
名演の類でないと聴き通せない感じだった。

「クライスラー小品集」⇒シェリング
「スペイン交響曲」⇒グリュミオー、フルネ&コンセール・ラムルー

815korou:2020/09/03(木) 15:13:06
引き続き、レハール「喜歌劇 メリー・ウィドウ」、レオンカヴァルロ「歌劇 道化師」を試聴。

どちらも、いわゆるオペラなので(メリー・ウィドウはオペレッタらしいが)
とりあえずちょっとだけ聴いて、作曲者、作品について知識を深めて
それで終わりということにした。

「メリー・ウィドウ」は
マタチッチ&フィルハーモニア管、シュワルツコップ他で聴いた。

「道化師」が
モリナーリ=プラデッリ&聖チェチーリア音楽院管、デル・モナコ他で聴いた。

シュワルツコップもモナコも
この曲の定番というべき名演らしいが
門外漢の自分にはちんぷんかんぷん、聴いてみただけ。

次回はリスト。

816korou:2020/09/03(木) 15:48:28
さらに、ヘンデル「合奏協奏曲」第7番、第8番を、アーノンクールで聴く。

第7番はすっきりとまとまった短調の曲で
個人的には聴き易い曲だった。

第8番は、今聴いているところだが
最初の曲が堂々たるアルマンドで
こういうのは演奏が難しいだろうが
アーノンクールは破綻なく演奏している。
全体として第8番は規模が大きく(6曲構成)
それでいて曲調も多彩で
なかなかの名曲のように感じた。

第5番、第6番よりも
自分としては、今日聴いた2曲のほうが聴き易くて
名曲に思える。

817korou:2020/09/04(金) 14:27:12
リスト「ピアノ協奏曲第1番」を比較試聴。

まず、ワッツ&バーンスタインで聴く。
特にどうということなし。
次に、定番のアルゲリッチ&アバドを聴くと
録音は非常に鮮明で、アルゲリッチのピアノは
この曲を本来の姿よりもずっと極上に聴かせているかのような
魔法に満ちていた。
この演奏を聴いた後なので
さすがのツィメルマン&小澤の演奏でさえ
ややスケールが小さいように思われた(かなり優れた演奏なのだが)。
その次にユンク君でケンプ&フィストゥラーリを聴くが
これはあまりに主観的に過ぎて
リストが表現したかったものの半分だけを聴かされているよう。
リヒテル、バレンボイムは、それぞれに個性は出せているが
やや堅固な印象があって、ツィメルマンよりもさらに世界が狭い。
結局、どこまで奥深いのか見当もつかないほど幻想味溢れる
アルゲリッチがベストということになる。

818korou:2020/09/04(金) 15:10:14
(リスト・P協No.1の続き)
曲そのものを知るには
バレンボイム&ブーレーズ&ベルリン・シュターツカペレが一番かもしれない。
やや硬質な幻想味ながらバレンボイムのピアノは優れているし
サポートの演奏としてブーレーズは一番のように思う。
アルゲリッチの演奏は、あくまでもアルゲリッチの天才を味わう類のもので
しかし、この場合、天才の演奏に匹敵するものはないということである。

ヘンデル「合奏協奏曲」第9番を聴く(いつもの演奏)。
全12曲中、評価の低い曲らしいが
前半の3曲はそうでもなく聴き応えする曲ばかり。
しかし、後半の3曲は霊感に乏しく、ありきたりの曲想処理で終わっていて
たしかに全体としてみれば、低調な出来かもしれない。

第10番は有名らしい。
第3曲のレントがじっくりと聴かせる曲想になっていて
他の曲も充実した曲想処理、構成になっている。
まあ、好みとしてはこのあたりはイマイチ、
第9番の前半はおもしろかったけど。

次回はリストのPソナタ。

819korou:2020/09/05(土) 14:56:44
リスト「ピアノ・ソナタ」を比較試聴。

思いがけず内容の濃い大作だった。
最初に聴いたツィメルマンが良かったので
これで決まりかと思ったが
ポリーニもそれに劣らず良かった。
造型の深さではポリーニのほうが優れているくらいだ。
ブレンデルも良いが、この2者と比べると、ややスケールが小さい。
アルゲリッチの表現も捨て難いが、ここはポリーニがベストかも。

ヘンデルの合奏協奏曲第11番を試聴。
調性のせいか(イ長調)、まあまあ聴ける曲なのだが
根本のところで馴染めない感じもある曲想。
強いて言えば、無駄に長いような気もするが、本当のところはどうなのか。

同 第12番を試聴。
素朴な曲想、構成で、模範としたイタリアの作曲家の作品かと思わせる感じ。
ヘンデルらしい毅然とした独創が薄いのが残念。
ヴィヴァルディの曲と思って聴けば十分満足なのだが・・・

これでヘンデルの合奏協奏曲全12曲を聴き通した。

次回は、いよいよマーラー。

820korou:2020/09/06(日) 15:03:26
マーラー「巨人」、比較試聴。

ワルター、ジュリーニ、バーンスタインは
あえて聴かずとも分かっているので、それ以外。

まず、アバド。
間違えてBPOとの演奏を通して聴き、まあまあかなという感想。
その後、定番がシカゴ響であることを確認し、聴いてみたものの
BPOとの演奏とそれほどの大差はなかった(強いて言えばBPOよりはモダンな演奏)。
次に、クーベリックを聴くが、それほどの感銘はなし。
それから、テンシュテット&ロンドン・フィルの演奏を聴き
これはそこそこパンチがあったので全部聴いてみた。
その過程で、ネットのマーラー演奏評サイトも探し
ベルティーニとかの名前も発掘。
今日のところは
テンシュテットを知ったことと、その演奏がまあまあだったこと、
アバドは、どこと言って悪い点はないのだが、それだけのこと、ということが収穫。
テンシュテットはその演奏評サイトによれば
第4楽章の爆発がエゲつないとのことだったが
実際聴いてみたら、それほどのことはなかった。

もう少しいろいろと聴き込む必要がある。

821korou:2020/09/07(月) 20:49:01
マーラー「巨人」の続き。

まず、ネット情報から
アンドルー・リットン&ロイヤル・フィルを試聴。
たしかに音質は良く、それも単にクリアなだけでなく、その楽器で出して欲しい音を
見事にマイクが拾っている感じが良い。
ただし、演奏は、聴き込むにつれて徐々に魅力を失っていく感じで
これはアバドのときも感じだが(テンシュテットでもいくらか感じた)
最初のあたりのニュアンスが広がっていく感じが
なぜか途中でしぼんでいくのは何故なのか?
(それでもリットンの指揮で全部聴き通した)

ふとベテラン指揮者ならそのあたりはどうなのかを確かめたくなり
ジュリーニ&シカゴ響で聴いてみることにした。
ジュリーニは、ある意味細かいニュアンスなど無視して
大掴みでニュアンスを表現しつつ、全体には細部の表現よりも曲想全体を歌い込むことに
重きを置いているような演奏。
その大掴みながらよく歌う演奏から、非常に「強い」演奏という印象を受けた。
このまま聴き通しても、リットンのケースとは違う意味で
終楽章の充実が期待できないように思え
それはバーンスタインの演奏で以前から感じていたことと同じと思われた。

822korou:2020/09/07(月) 20:54:50
(マーラー「巨人」の続き)
そこで、困ったときのワルター様。
ワルター&コロンビア響で全部聴いた。
さすがの蘊蓄、風格、余裕の演奏だった。
第1楽章の途中から、どのフレーズにも曲想が乗っていて
第2楽章の中間部など、どうやったらこんな懐かしい響きがアメリカの即席オケで出せるのか
魔法のようなタクトだった。
第3楽章で、中間部より主部を強調する解釈も納得で
終楽章は、出だしこそ独特で(響きが薄いので)戸惑うものの
後半は、あらゆるテクニックを駆使してマーラーの音楽が最高に響くようにもっていき
オケの全員がフィナーレに向かって自然に熱狂して終われるようにした解釈で
圧倒される思いだった。

というわけで
文句なしでマーラー「巨人」の演奏は
ワルター&コロンビア響で決まり。
ワルターの他の年代の他のオケでの演奏が
ナクソスに何種類かあるが
これは後日聴いてみる予定。

次回はマーラー「復活」。

823korou:2020/09/08(火) 18:06:46
マーラー「復活」の試聴。

マーラーのシンフォニーは
比較試聴するにはあまりに時間がかかりすぎるので
今回は、方針を明確にして「試聴」にとどめることにしたい。

この「復活」のように
ある程度は知っていても全体としてはよく分かっていない曲が
ほとんどだ。
今回、ショルティとバーンスタインなど聴いてみて
ワルターの演奏があれば、それは聴くとして
すべてバーンスタインで「試聴」するのがベストと判断。

今、バーンスタインのNYPとの新盤のほうで聴いているが
さすがにショルティなどの無機質な響きなどとは別格で
音楽が細部まで生きている。
ワルターの音楽との比較だけはしてみたいので(それも第1楽章の見の比較。
この曲は終楽章で比較したいのだが、時間的に無理なので、これもまたの機会で)
次はワルターを聴くことにして
このバーンスタインも旧盤はまたの機会としたい。

・・・今、ワルターの「復活」を聴いてみて
比較してはいけないものを比較しているように感じた。
さらに終楽章の出来が凄いというのも知らされ
もう、どうしようもない。
これは、ワルター、バーンスタイン併記が妥当だろう。

次回はレコ芸にないけど、マーラー「第3」をバーンスタインで。

824korou:2020/09/09(水) 11:39:33
マーラー「第3」の前に「復活」の続き。

昨日夜に第2楽章から第4楽章まで聴いた。
そして、本日午前中、さっきまで長大な第5楽章を聴いた。
何と饒舌な宗教音楽だろうか。
これは、まさにマーラーの個人的な苦しみ、悩みを浄化させた音楽であると同時に
その根元にあるユダヤ教徒としての
従来のキリスト教の教会音楽としてのミサ、レクイエムなどへの違和感を
根源的に振り払った魂の音楽とも言えるものだろう。
そうした宗教的な動機でありながら
決してキリスト教の音楽がその特徴としていた権威に由来する荘重さ、難解さに陥らず
むしろ、近代社会の生んだ素晴らしい文明装置の1つであるオーケストラの機能を全開させ
ひたすらオケの生み出す音量、音質、音色の力だけで
その宗教の気高さ、尊さを表現しようとした野心的な音楽なのだろう。
ゆえに、聴く者は
疑似体験としてのキリスト教の神秘を知っておく必要があり(ただし異教徒でもそれは可能)
その上で、多くのオーケストラ鑑賞体験も持ち合わせておく必要がある。
そして、その両方の体験を強引に脳内でつなぎ合わせ
この音楽の音量、音質、音色を存分に浴びながら
その音楽が意図している方向を
マーラー自身が示している「それら音楽の標題性」によって
とりあえずは脳内で理解し
そういうマ-ラー体験を繰り返しながら
次第に馴染んでいくほかに
マーラーの音楽を真に理解するすべはないのだということなのだろう。

バーンスタイン&NYPの新盤の凄い録音、迫力ある指揮ぶりを聴きながら
そんなことを考えた。

825korou:2020/09/09(水) 15:14:25
マーラー「交響曲第3番」を全部通して聴いた。

・・・・長っ!
1時間45分(バーンスタイン&NYPの新盤)もかかった。
まさに饒舌な音楽をたっぷり聴いたという感じ。
それ以上、複雑なニュアンスの感想は
今のところ何もなし。

次回はマーラー「第4」

826korou:2020/09/11(金) 13:28:14
マーラー「第4」で大苦戦・・・比較試聴の結果。

結論として、この曲は
第3番のシンフォニーと密接に関係しているとはいえ
第3番の構成、成り立ちは、明らかに第2番の巨大さを参照しているのに対し
この第4番は、それまでのシンフォニーのどれにも似ていない独自の立ち位置であること。
ゆえに、第3番までの名演をものにした名指揮者たちも
この第4番で同様の成功を収めるとは限らない。
それでもワルターなら可能だったはずなのだが・・・(上質な録音、それは叶わなかった)

いろいろな指揮者で聴いてみたが
どれも満足な演奏ではなかった。
結局、メンゲルベルクに落ち着いたのだが
如何せん音質の点でもう少し刺激が欲しいのも事実。
まあ、これ以上の演奏はないと思うので
メンゲルベルクで決まり、と思っていたところ
同じようにメルヘン的な雰囲気を醸し出す演奏として
オッテルローを発見。
ハーグ・レジデンティ管弦楽団、(S)テレーザ・シュティヒ=ランダルということで
これで決定。
テンシュテットもバーンスタインも
この曲に関する限り、本質から外れている。

次回はマーラー「第5」。

827korou:2020/09/12(土) 14:31:39
マーラー「第5」をバーンスタイン&VPOで聴く。

全部聴き通してみたが
「第4」はともかく「第3」までの前衛的な姿勢はかなり後退して
保守的な構成が目立つ。
それなら、こんなに長大な曲にする必要があったのか疑問は残るが
バーンスタインの演奏は、そういう疑義はすべて不問に付して
ひたすら感情のひだを深くえぐるように描いていく。

思ったより不満の残る曲だが
それがなぜなのか確かめるには
ほぼ一日中この曲にかかりっきりにならなければならzy
それはムリというもの。
というわけで、バーンスタインで聴き通しました、ということで
この曲は終わり。

次回はマーラー「第6」。

828korou:2020/09/13(日) 16:03:35
マーラー「第6」を試聴。

今回は、都合により、youtubeで視聴。
バーンスタイン&VPOの演奏で。

全部聴き通したが
実にしんどかった。
何度も居眠りしそうになった。
なんだ、この意味のない音の羅列は?と怒りたくなるくらい
空疎な音に聴こえた。
本当に名曲なのか?
まあ、名曲なのだろう。
自分には合わないってことか。

第2、第3は凄いと思った。
第1、第4は以前から聴いているし
あまり馴染みのなかった第4の後半も悪くない。
しかし、第5、第6のこの退屈な曲調は何だろう。
一生聴かないかもしれない。

とはいえ、一度は聴いてみないと
こういうことは分からない。
ゆえに、次回は
期待半分にマーラー「第7」

829korou:2020/09/14(月) 20:52:13
マーラー「第7」を
昨夜、バーンスタイン旧盤で第1楽章を聴き
今日、アバド&BPOで第2〜第5楽章を通して聴いた。
相変わらず、饒舌だが不毛な印象を受ける曲想。
この曲も、よほどのことがない限り、好んで聴くことはないだろう。

次回はマーラー「第8」

830korou:2020/09/16(水) 14:37:45
マーラー「第8」をバーンスタイン&VPOで聴く。

もはや交響曲ではなく
大がかりな声楽と管弦楽の合奏としか言いようのない曲だ。
しかし、テーマが明確で
「聖書」と
近代が生んだ偉大な西欧伝説ともいえる「ファウスト」から
自らの哲学・宗教観に合致した部分を抜き取り
それらのパラグラフを組み合わせて
再生の物語を作り上げ
それにふさわしい管弦楽を挿入したという
作者の意図が明らかに聴く者に伝わってくる。
その意味で、好き嫌いは別として
曲の出来自体は見事なものと言わざるを得ない。
管弦楽の試みとして「第5」から「第7」まで試行錯誤したその成果が
この「第8」に現れているのだろうか。
「第2」「第3」などでの声楽の扱い方と
どう変化し進化したのかまでは
一度聴いたくらいでは分からない。

バーンスタインのエネルギッシュな指揮ぶりが
この曲の意欲満々な曲想によく合致している。
他の指揮者で聴いて
以上のような感想までたどり着いたかどうか。
その意味で今回はラッキーだった。

次回はマーラー「第9」

831korou:2020/09/17(木) 14:49:04
マーラー「第9」をバルビローリ&BPOで聴く。

これは部分的には聞き覚えのある曲だった。
それ以上に内容に深みがある曲で
「第5」〜「第7」までの空疎な器楽曲にうんざりしていた耳には
思わぬ贈り物となった。
第1楽章が心地よいくらいの重みがあって
曲調が空回りしていない感じで安心感が出る。
第2楽章と第3楽章は、第1交響曲の「巨人」を思わせるところがあって
それは第3楽章の後半に至って、旋律すらも酷似してくる。
そして、チャイコフスキー「悲愴」よろしく
終楽章で延々と「死」について瞑想する作曲家の魂が感じられ
あたかもブルックナー「第9」を思わせる和声も聴こえ
この楽章だけでもいろいろな指揮者によって聴きたいと
思わせる魅力があった。
これは名曲の名にふさわしい。

次回は「第10」、時間があれば「大地の歌」の前半あたりいけるかも。

832korou:2020/09/17(木) 21:12:09
マーラー「第10」をバーンスタイン&VPOで試聴。

「第9」の深い悲しみをそのまま引きずったような曲想で
決して悪くない。
ただし、今のところ、マーラー自筆で完成した部分だけを演奏するのか、
かなり確定している他の部分も補筆して完成した交響曲として演奏するのか、
演奏者自身のスタンスが確定していないということもあるので
今回は、第1楽章のみ演奏するのが当然だった世代のはずのバーンスタインの演奏で
OKとした。
完成版については、いずれ聴こうと思う。

833korou:2020/09/18(金) 14:27:41
マーラー「大地の歌」を試聴。

最初は、評判の良いワルター&NYP(’52)で聴き始めたが
この頃のワルターの特徴なのか響きがキンキンしていて
第2楽章になると、それに加えてアルト歌手の声も騒々しく思え
いったん中断。
他に何かないかナクソスに切り替えて探したところ
クレンペラー&ニュー・フィルハーモニア管の演奏が
いかにもこの時期のマーラーの曲の演奏にふさわしく
ほんのちょっとした音色にも「悲しみ」「無常」が感じられ
もっと他のマーラーの曲も高評価のクレンペラーで聴いておけばよかったと
後悔の念もあったが
少なくとも「大地の歌」はこれで気持ちよく聴けた。
ルートヴィヒのメゾ・ソプラノも感情の込め方が素晴らしく
テノールはそれに比べれば平凡とはいえ
全体の流れを妨げるものではない。
まさに、クレンペラーのこの演奏さえあれば
他はいらない、といった名盤だと思った。

次回はマーラー「さすらう若人の歌」

834korou:2020/09/18(金) 15:07:18
マーラー「さすらう若人の歌」を
F・ディスカウ、フルトヴェングラー&フィルハーモニア管で試聴。

全部で4曲からなる歌曲集で
まず第1曲を聴いたが、どうもF・ディスカウの歌いっぷりが大仰で違和感を覚え
ユンク君オススメのワルター&ミラーで聴き直すことにしたが
この曲を女性の声で歌うのはさらに違和感があるように感じ
仕方なく、元に戻ってディスカウの歌を聴くことにした。
もっとも、大仰なこと以外は何の不満もなく
歴史的名盤の名にふさわしい歌唱であることは了解できた。

曲そのものも
交響曲第1番「巨人」で聴き慣れた旋律が何度も出てきて
初めて聴いた曲ではあるが
初見のような気がしなかった。
フルトヴェングラーの伴奏は抑制的とはいえ
この大指揮者がもし「巨人」を振っていたらどうだろうかという
ファンとしての見果てぬ夢を少しだけ満足させてくれる
見事な”「巨人」の旋律の断片”を聴かせてくれたので
その意味では感激した。
思わぬ贈り物を頂いた気分だ。

次回はマーラー「亡き子をしのぶ歌」

835korou:2020/09/18(金) 15:42:39
マーラー「亡き子をしのぶ歌」を試聴。

全5曲からなる歌曲集。
最初は、やはり歴史的名唱と言われるフェリアー(&ワルター&VPO)で
第3曲まで聴いたが
歌詞が父親の悲しみを表現しているのに女声というのはおかしいのではと思い
そこで中断して、男声の演奏を探す。
やはりここでもF=ディスカウしかないだろうと思い
レコ芸の評価に従い、旧盤のケンペとの演奏で第3曲を聴くが
「若人」のときと同様、結構しつこい歌唱で馴染めない。
もっともそれ以外は不満はないので
ダメモトで新盤のベームとの歌唱を聴いてみたところ
これは抑制が効いていてスッと入ってくる。
さすがは小林利之サンというわけで(小林さん推薦の演奏)
これで最終曲まで聴く。
歌は申し分ないし、ベームのマーラー?凄いね。
また思わぬ贈り物をもらった気分。

836korou:2020/09/18(金) 15:56:18
マーラーの代表的な曲の試聴はこれで終了。
1曲1曲の長さが尋常でなかったので
大きな山を越えたような妙な達成感が残った。
全く新しく知ったことも多かったし
今まで思い込んでいたことの修正も多かった。

シンフォニーと歌曲集、前者については純粋器楽曲と歌が挿入された曲に2分されるが
まずシンフォニーで言えば
ワルターの演奏がベストと思っていたら
案外そうでもなく
そもそもコロンビア響とのコンビだと
現環境では「巨人」「第9」の2曲しか聴けず
それ以外のVPO、NYPだと
いろいろと不満も出てくる。
意外と安心できるのがクレンペラーではないかというのが結論。
また、バーンスタインも、映像込みならともかく
音を聴くだけであればそれほど面白くは聴けないのも事実。
かといって、テンシュテットやショルティ、インバル、ラトルなどの
新世代のものも、案外平凡で機械的に思える。
結局、メンゲルベルクの「第4」とかバルビローリの「第9」などの
”意外な名演”を探すのと
それと並行してクレンペラーで再度復習してみる他ないだろう。
歌曲については、その真価はかなり理解できたという思いだが
あえて熱心に聴くまでには至らなかった。
やはり歌曲にはなじめない自分がいる。

次回からマーラーの次ということで
マスカーニのオペラをざっとなぞった後
メンデルスゾーンの交響曲に突入ということになる。

837korou:2020/09/19(土) 15:04:26
マスカーニ「カヴァレリア・ルスティカーナ」を試聴。

まずセラフィンの旧盤(マリア・カラスの方)をユンク君で聴き
途中でシノーポリ&フィルハーモニア管の演奏に切り替える。
後者のほうが、録音の良さもあるが
それに加えてメリハリの明確さが抜群で
こればかりは新時代の感覚に軍配を挙げたい。
曲については全くの初めてだが
イタリアのオペラらしい旋律の美しさは
十分に感じられた。
短いオペラらしいが、短くて旋律が綺麗なのであれば
何かの機会に聴くことがあっても
それほど苦痛ではないだろうと予想できる。
まあ、そんな機会はないだろうけど。
とりあえず、シノーポリの劇的でかつ繊細なタクトを聴きつつ
この曲についてはおしまい。

次はメンデルスゾーン「スコットランド」

838korou:2020/09/19(土) 16:16:13
メンデルスゾーン「交響曲第3番”スコットランド”」を比較試聴。

まずクレンペラー&フィルハーモニア管で聴く。
うかつにも第1楽章途中から第3楽章途中まで睡魔に襲われて聴きそびれる。
しかし、第4楽章の立派さには心打たれる。
クレンペラーのタクトからは、時として
このような奇跡的な瞬間を創り出すことがあり
思わず襟を正して聴くことになる。
ベートーヴェン「第7」と同じような
他の指揮者ではなかなか味わえない
クレンペラーだけの偉大な瞬間。

もうこれを聴けば、他の指揮者の比較など不要な気もしたのだが
気になる指揮者ペーター・マークも名演だというので
それも念のため聴いてみる。
・・・いやいや、念のためではなかった。
これこそ決定盤ではないのか。
クレンペラーの別格な重厚感、立派さとは対照的に
ここでは作曲者の心情はこうであったのではないかと思えるほど
見事に曲のなかの感情のダイナミズムを鮮明に描き出し
実に心地よい。
たまに聴いて心の底から感動するならクレンペラーに比肩するものは皆無だが
日常としてこの曲を愉しむのなら、断然このマークの演奏だろう。

この曲の定番は、ペーター・マーク&ロンドン響(このオケも相変わらず上手い!)。
次回は、メンデルスゾーン「イタリア」

839korou:2020/09/21(月) 16:26:33
メンデルスゾーン「交響曲第4番”イタリア”」を比較試聴。

決定盤のトスカニーニについては
やはり今日聴いても、それほど感銘を受けなかった。
10年前は大感激の演奏だったのに
最近になって感動が薄れてきたのは何故なのか。
トスカニーニそのものには新たな発見すらしているというのに。
続いてクリップスの指揮で聴いたが
印象的なものは聴かれなかった。
アバド、レヴァイン、カンテルリと聴き続けてみたが
決定的なものは何一つなし。
曲そのものがもはや好みと縁遠くなったのかと思い始めたが
最後の頼み、ペーター・マーク&マドリード響(ナクソス)で聴いて
やっと解決。
これこれ、この繊細さがメンデルスゾーンには必要なのですよ。
さすがはペーター・マーク。
やるべきことはすべてやってくれていて
十分満足な出来、ずっと聴き通すことができる。

次回はメンデルスゾーン「真夏の夜の夢」

840korou:2020/09/21(月) 16:40:31
メンデルスゾーンの「夏の夜の夢」を比較試聴。

まずレコ芸推薦のプレヴィンで聴いてみたが
ユンク君サイトで、モントゥー、マーク、シューリヒトと
気になる指揮者による演奏がてんこもりでアップされていたので
すぐそっちに切り替える。
モントゥーはさすがの出来。
ペーター・マーク、シューリヒトは期待ほどではなかった。
マークの場合は単なる不出来で、シューリヒトの場合は曲そのものが
彼の偉大さを示すには規模が小さすぎた感じだ。
ここでもう一つの決定盤となっているクレンペラー&フィルハーモニア管の演奏を
ナクソスで聴いてみる。
これは素晴らしい。
特に何をやっているというわけではないのに素晴らしい(いつものクレンペラーの魔法だ!)
品格、気高さ、瑞々しさ、夢のような美しさ、清潔な美しさ・・・小林利之さんが紡ぎ出した
この演奏への賛辞の言葉の数々がリアルに感じられ
そういったもろもろの美点を十分に堪能した上で
あの有名な「結婚行進曲」が鮮やかに響き渡った瞬間
本当にこの物語のなかの妖精たちが幸福な結婚の夢を見ているような幻覚に襲われ
信じられないけれど涙が出そうなほど感動したのである。
クレンペラーの奇跡。

次回は”メン・コン”

841korou:2020/09/22(火) 13:42:53
今回はメンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲」を比較試聴。

まずクラシックな定番、クライスラーから。
1927年の録音とはいえ、電気吹き込みの一番古い録音として記念碑的存在らしく(ユンク氏曰く)
想像以上に音質は優れていた。
演奏も特に不満な点はなく、これで決まりでも全然構わないのだが
もう少し聴いてみて判断したくなった。
レコ芸推しのハイフエッツはさすがの出来、でもメン・コンとしては異端の演奏だろう。
それに音自体、この曲を愉しむには細すぎる。
小林さん押しのグリュミオーは音色はメン・コンにぴったりだが
これだけ音色に艶があると、ちょっとしたニュアンスで寂しさを出す曲調のところでも
寂しさよりも音色のほうに耳がいってしまい、これはこれで困りもの。
その点、パールマンは、基本的に艶のある太い美しい音ながら
音色がすべての演奏ではなく、寂しさが必要なところでは
ちゃんとニュアンスが出ている。
パールマンが良い出来だったので、
その先駆者のような存在のスターンの演奏を聴きたいところだったが
残念ながら音源がなかった。
チョン・キョンファの演奏は、一見無難に弾けているようで
細かいところで曲そのものに溶け込みきれていない悪い意味での客観性が出てしまっている。
ということで、曲そのものに溶け込んでいるはずの旧時代の大指揮者の棒になる
この曲はどうかということで、クレンペラー(ヨハンナ・マルツィ)、フルトヴェングラー(メニューヒン)で
聴いたみたが、双方ともヴァイオリンの音色が尖りすぎ、指揮ぶりはクレンペラーは個性的、ヴェングラーは微温的と
対照的ながら、あまりお勧めできない出来。
(続く)

842korou:2020/09/22(火) 13:57:15
(「メン・コン」続き)
カラヤンの指揮はどうだろうかと思い検索、やはり独奏はムター。
ムターはチョン・キョンファと同じで、
この曲からかなり遠い地点からのアプローチを試みて、結果失敗している
(メンコンではムリだろう、このアプローチ)。
デ・ヴィートという人も聴いてみたが
サポートのサージェントの指揮がいかにも鈍く、録音の音質も残響がきつ過ぎて
折角の音色が捉えきれていない
(この人とクレンペラーの組み合わせでステレオ録音なら、相当なものができそうだが)。

うーん、この曲は意外と難しい。名演奏と見做せるまでにチェックポイントが多すぎて
それを全部クリアすることは不可能に近いのかも。
となれば、最初に戻ってクライスラー、レオ・ブレッヒ&ベルリン国立歌劇場管が
ベストということで、どうしてもステレオで聴きたい場合は
パールマン、プレヴィン&ロンドン響ということで決定。

次回はモンテヴェルディの曲をチェック後、いよいよモーツァルトだ!

843k」をorou:2020/09/23(水) 15:07:35
モンテヴェルディの「聖母マリアの夕べの祈り」を試聴。

ナクソスで、ガーディナー&モンテヴェルディ管の演奏で聴く。
何が何やらさっぱり分からず
中世の音楽の発展形を和声の面からすっきりと整理して
バロック音楽につなげた人という説明だけ知る。

引き続き、モーツァルト「交響曲第25番」を比較試聴。
ワルターは古い時代のコロンビア響のものしかなく
これは自分の好みとしては中途半端な印象を受けた。
不自然にスタイリッシュなのは、やはり50年代前半のワルターだからなのか?
ベームあたりはいかにも音の響きが重く
この時期の交響曲には不似合い。
ここでもクレンペラーの厳しい造型による演奏が
スタイリッシュな魅力を放ち好印象。
レコ芸推薦のホグウッドも聴いてみたが
部分的にオリジナルな魅力を感じつつも
全体の印象はクレンペラーを上回る感じではなかった。

この曲も有名曲なのに比較試聴が難しい。
クレンペラーを暫定王者にして
もう少し聴いてみることにする。

844korou:2020/09/24(木) 10:58:43
モーツァルト「25番」の続き。

映画「アマデウス」で聴き慣れたネヴィル・マリナーを聴いてみる。
聴き慣れた音色、リズムでとても聴きやすい。
しかし、それ以上のものがない。これでは快適なBGMだ。
古典派は得意なクリップスも聴いてみた。
これは意外とヒット。断然優れているということでもないが
細かいところでさすがのニュアンスを漂わせる。
ペーター・マークも検索で出てきたので聴いてみたが
これはさすがにオケが酷い。指揮者の手腕を確かめる以前の酷さだった。

ついに古楽器の演奏に頼るしかないかも。
と思って、レコ芸推薦のコープマン&アムステルダム・バロック管の演奏を聴いてみると
最初はさすがに聴き慣れない響きにいつもの拒絶反応は出てしまったが
1分もしないうちに独特の管楽器の響かせ方、弦との絡ませ方に魅了されてしまった。
聴き慣れたこの曲が、全く別の曲に聴こえる。
これはこれで優れた演奏だと認めざるを得ない。
クレンペラー、クリップスも良いが
このコープマンは別角度で別次元で優れている。
そうして、もう1回、ホグウッドを聴いてみると
これは古楽器の魅力というより、指揮者の表現意欲の卓越さということになる。
しかし、ナクソスに音源のないアーノンクールがそういう表現意欲の点で秀逸との評も合わせて
古楽器における表現意欲という問題は、なかなか難しい問題で
この場合、残念ながらコープマンの大胆な音色の演奏を採らざるを得ない。

845korou:2020/09/24(木) 11:04:17
モーツァルト「25番」の続き。

そしてクレンペラー、クリップスを改めて聴き直すと
これは指揮者としての力量云々というより
録音したときのタイミングの良さなどが関係して
クリップスのほうがかなり聴き易く一般的であろう(クレンペラーの
テンポのとりかたは独特だ。ワルターと同じ)。
最後にレヴァインのVPOとの演奏を聴く(レコ芸推薦)。
せかせかしたテンポで、なおかつクレンペラーのような自在感、余裕が
感じられず、これはダメ。

ということで、この曲に関しては
コープマン&アムステルダム・バロック管がベストということになった。
普通のオケの音色が良い場合は、クリップス&ロイヤル・コンセルトヘボウ管
がベターということになる。

次回は「第29番」(モーツァルト)

846korou:2020/09/25(金) 15:25:34
モーツァルト「交響曲第29番」を比較試聴。

ワルター&コロンビア響(旧)の演奏は
25番と同じ出テンポ速すぎでニュアンスよりもあくまでもスタイリッシュ(好みでない)。
ベーム、ケルテス、クレンペラーと聴いて
どれもまあまあの名演なのだが、今一つ魅力に乏しい。
レコ芸推薦のガーディナーを聴くも、それほどでもない。
ここでクリップス&ロイヤル・コンセルトヘボウ管で聴いてみると
ワルターの晩年の演奏のごとく、ゆったりとニュアンスたっぷりで
第25番と同じく、一番しっくりときた。

曲そのものは今回初めて通して聴いた(ごく断片に聞き覚えはあるが)
こういうのはモーツァルトらしく耳に響けば、それだけで満足だが
クリップスはさらにニュアンスをつけて深みを感じさせる。
クリップスのモーツァルトにはハズレがないようだ。

次回は「第31番」

847korou:2020/09/29(火) 11:27:14
モーツァルト「31番」「35番”ハフナー”」と、レコ芸にはないが「33番」を
クリップス&AC管で聴いた。

このあたりの交響曲は、クリップスの棒で大丈夫。
ワインガルトナー直伝の、そしてクリップス自身のキャリアから培われた
独墺系の伝統に基づく確かな指揮ぶりに安心感が漂う。

ところが「36番”リンツ”」は
曲想が硬直化しているように聴こえ
なかなか名演が難しい難曲のように思われた。
クリップスでもダメで、ベーム、ワルター、ガーディナーあたりを聴いてみたが
いずれもダメ。
辛うじて、クレンペラー&フィルハーモニア管の演奏が
骨格がしっかりしていて、曲想が逃げそうになっても
すぐに踏み止まれる内面の強さで聴かせるものがある。
大して名曲とは思えないので(世間的には高評価のようだが)
これはクレンペラーでベターということで。

次回「38番」もまずはクリップスで。

848korou:2020/09/30(水) 10:28:33
モーツァルト「交響曲第38番”プラハ”」を比較試聴。

まずクリップスから。
とりあえず期待は裏切られず、まさにウィーンのモーツァルトがそこに存在する感じ。
しかし、天才がついに近代的自我の扉を開いたのかもしれないという予感、この曲では
絶対に必要なそういう予感が感じられない。
近代的自我は要らない気分のときはこれがベスト。

聴き慣れたベーム&BPOの演奏を再確認。
クリップスよりは重たい感触だが、音が細部まで詰まって感じられ
どういう魔法なのか判らないが、聴いているうちにクリップスの演奏では出てこなかった
モーツァルトの新しい世界が眼前に開けてくるのが何ともいえず感動的だ。
ただし、重厚過ぎて、これは20世紀のモーツァルトだろう。
モーツァルト自身は、こういう演奏を奇異に思うに違いない。
でも、21世紀になっても、この演奏は聴く者の心をハッとさせるものを持っている。

そして、宇野氏推薦のシューリヒト。
パリ・オペラ座管は、上記AC管、BPOと比べていかにも弦の響きが薄くて
全体に鈍重に聴こえかねない二流っぽいオケの音色なのだが
そんな二流オケでも真の天才が指揮すれば、全く違う音楽が聴こえてくることが
この演奏でよく分かる。
クリップスと違うアプローチながら、ちゃんとベームの欠点である重厚さを回避して
しかもベームのような晦渋な手法でなく、全くもって明晰な方法でこの曲のスコアを解読した上で
この曲の構造を見事に解析してみせている。
軽妙なのだけれども中身は重厚に詰まっているという、まさにシューリヒトの天才というほかない。

ということで総合的にみて、シューリヒト&パリ・オペラ座管を採る。
もちろん、クリップス、ベームも全然問題ない。

次回は「第39番」

849korou:2020/09/30(水) 11:04:46
モーツァルト「第39番」を試聴。

ワルターを少しだけ聴いたが、弦の音が金属音に聴こえたので中止。
続けてクリップスを聴く。
安心の一語。ウィーンのモーツァルトを彷彿とさせるいつもの出来映え。
もちろん近代的自我はここからは聴こえてこないが
この曲はいわばモーツァルトの「田園」のようなものであり
後期三大交響曲といえども、他の曲のように確固とした自我のイメージはなくてもよい・・・というより
あまりにロジックにこの明朗な音楽を解釈すると
むしろ曲想に沿わないように思える。
ここはクリップスの演奏だけで充分。

次回は「第40番」

850korou:2020/10/01(木) 15:19:50
モーツァルト「第40番」を比較試聴。

近代的自我を問題にしないのであれば
もちろんクリップスで問題ない。
とはいえ、このシンフォニーをウィーン気質だけで片づけていいものだろうか
という懸念は強く、クリップスだけでは不十分な感が強い。
ということで、クレンペラー、シューリヒト、ベームあたりで
この曲の相克の苦しみを味わってみたが
どの演奏も各指揮者の本当の実力が伝わってこない。
録音の不備、演奏そのものの不調、その他問題山積だ。

結局、モノラルなので響きに不満は多少あるものの
ワルター&NYPの演奏が一番心に響いた。
ここにはモーツァルトが無意識に描いた近代人の大いなる悲しみが
表現されている。
もはやモーツァルトは、18世紀のウィーン、ヨーロッパから超越して
20世紀、21世紀の人間の精神の奥底に響き渡る深い音楽を
創造してしまったのだ・・・ということを思わせるワルターの解釈、NYPの音色。

トスカニーニ、フルトヴェングラーは、録音年代のせいでいかにも音が貧しい。
ブロムシュテット、レヴァインは平凡(レコ芸推薦だが)。
古楽器演奏はブリュッヘン、ガーディナーあたりを聴いたが、どうも感銘に乏しい。
アーノンクールは個性的で面白いが、やはり面白いだけでそれ以上の深みがない。

というわけでワルター&NYPで決まり。
次回は「第41番」。

851korou:2020/10/01(木) 15:30:11
↑の追加

クーベリック&バイエルン放送響も、ゆったりとしたテンポできちんと感情を表現していて
納得の演奏。どうしてもステレオで深い表現をという場合は、クーベリックがベストかも。
なお、かつての爽やかな名演、ケルテス&VPOは、今回はイマイチの印象。

ヨッフムも聴いてみたが・・・もう耳が限界。

852korou:2020/10/02(金) 12:10:05
モーツァルト「第41番”ジュピター”」を試聴。

いろいろと比較試聴しないといけないと思っていたが
クリップスの指揮による演奏を聴いて
これ以上のものは多分ないはずと確信したので
他は(この試聴のタイミングでは)聴かないことにした。
それほど、この演奏は優れている。
曲自体、普通に演奏してもその骨格を自然に明示してくるという
稀有な存在であることもよく理解できた。
クリップスは、ここでもウィーン気質の伝統的なモーツァルトの演奏に終始しているが
他の曲と違って、この曲の場合、それで十分なのである。
特に構造的なことを意識して解釈しなくても
自然にこの曲の「天国的な、ある意味神秘的とも言ってよい完璧さ」が伝わってくるのだ。
こんな曲は滅多にない。
そして、この曲に関して、これほど構えず、ただひたすら曲そのものにすべてを委ねている演奏も
滅多にない。
終楽章のフーガ、これほどの演奏でこの曲を聴いて
感涙するほかない・・・

ということで、この曲に関しては
断然、クリップス&AC管で決まり。

次回から(同じモーツァルトの)セレナードに突入。

853korou:2020/10/04(日) 16:57:56
モーツァルト「セレナード第7番”ハフナー”」を比較試聴。

どれを聴いてもつまらなかった。
辛うじて、ボスコフスキー&ウイーン・モーツァルト・アンサンブルの演奏が
典雅で上品で旧時代の趣きを感じさせたが
それにしても退屈で眠たくなる音楽。
クリップスのような定番も見当たらず
レコ芸推薦の演奏は、1〜3位すべて、ナクソスにもなかった。
そもそもユンク君には曲すらなかった。
まあ、多分、今後ほぼ聴かないだろうな、と思わせる音楽。

次回は同じく「セレナード第10番」

854korou:2020/10/05(月) 14:28:37
モーツァルトの「セレナード第10番”グラン・パルティータ”」を比較試聴。

レコ芸の薦めに従い、まずホグウッドで試聴。
スタイリッシュな仕上げながら、曲そのものが魅力的に聴こえてこない。
その点、ブリュッヘンの指揮は、同じ古楽器ながら、
ゆったりとしたテンポ設定が好ましく聴こえ、部分的には曲そのものの美点も感じられる。
しかし、どのパートも長ったらしく、優れた演奏の割には曲が詰まらなさすぎる。
ヨッフム盤は、引き締まったスタイルのなかに巨匠の風格がにじみ出て
聴いていて一番オーソドックスな良演だろうと思われる。
クレンペラー盤は、音楽の深部を探り取ろうとする独特な感触の演奏だが
ここでも曲そのものの物足りなさが感じられて残念(しかし説得力は抜群。どういう魔法なのか・・)
アーノンクールはナクソスにも音源がなく残念。

全体に指揮者の個性は十分感じられ、その意味では「ハフナー・セレナード」よりは面白いが
何せ面白く聴ける部分と、どうにも退屈で仕方ない部分が混在している曲なので
通して50分近い長さが聴き通せないのも事実(実際聴き通せていない)。
そのなかで、あえて推薦すればヨッフム&バイエルン放送響が無難かも。

855korou:2020/10/05(月) 15:20:57
モーツァルトの「セレナード第13番”アイネ・クライネ・ナハトムジーク”」を比較試聴。

まず定番ワルターから。
VPOとの戦前盤は何となく馴染めず、コロンビア響との演奏も
悪くはないのだが、格別優れた演奏とも思えない。
次にクレンペラーの指揮の演奏を聴く。
意外と緩めの感じながら、根底にきちんとしたテンポ感もある。
音楽的に非常に美しいが、厳しめのテンポ感が功罪相半ばするかも。
ベーム&VPOは内声部の響きが充実していて、これも音楽的に美しい。
クレンペラーとは違う美しさで、音楽の美しさにもいろいろあるのだなと実感する。
ただし、意外とウィーンらしい響きには聴こえない(ベームの個性のほうが強すぎる)。
レヴァイン&VPOは、またしてもレコ芸評者の推薦にもかかわらず、イマイチ。
楽譜通り演奏しているだけのように聴こえる。
同じように楽譜に忠実なだけのように思えるマリナーの指揮は
レヴァインよりもいくらか聴き易いが、それだけのことだろう(これでレコ芸1位なんて不思議)。
期待していたクリップス、ペーター・マークあたりがナクソスにもなく
ひそかにカイルベルトに期待するも、テンポが速すぎて落ち着かない演奏になっていた。
ユンク君サイトにある1965年のカラヤン&BPOは
摩訶不思議な演奏で、どこにもモーツァルトらしさがなく、
さらに意外なほどカラヤンらしさにも欠けているのに、なぜか惹かれるものがある怪演。
同じくユンク君サイトのシュミット=イッセルシュテット&北ドイツ放送響の演奏は
カイルベルトにも期待していた”ドイツ臭”に満ちた旧時代の幸福な演奏で
ウイーン風でないにしても、ヨーロッパのオケに期待していたものをかなり満たしてくれる佳演。
スタンダードな名演なので、これをベストにしたいのだが、音質が落ちるのでそうもいかないのが残念。

こうしてみるとクレンペラーの偉大さが身に沁みて分かる。
細かい不満はあるのだけれど、ベストに推さざるを得ないクオリティがあり、音質もオケも良い。

次回は「ディベルティメント」。

856korou:2020/10/06(火) 15:58:12
モーツァルトのディヴェルティメントを試聴。

まず、K.136〜138から。
レコ芸推薦のコープマン&アムステルダム・バロック管で聴いてみたら
いきなり魅惑的な調子で第1楽章が鳴り響いたので、かなり驚いた。
これはセレナードのお気楽な調子と大分違う。
Wikiとかで調べたら、専門家の間でも論争を呼んだ曲群らしく
いわゆる典型的なディヴェルティメントとは形式的にも異なるようで
どちらかというと、弦楽器だけのシンフォニーと見做すのが正しいようである。
そういう音楽的に高度なものを、
このクオリティでわずか16歳の頃に作曲したのだから、
まさに天才というほかない。
コープマンが奏でる音楽は、いかにも流麗で伸びやかで聴き心地が良い。
他の演奏を聴く必要がないように思える。

次に、正規にナンバーが振られたなかで一番有名な第17番(K.334)を
これもレコ芸、宇野氏の推薦によりウィーン八重奏団で試聴。
この曲にしても26歳の時の作品で、いや、モーツァルトならこのクオリティは当然というべきか。
演奏も、まさに弦楽五重奏+ホルン2本という形で作られたこの曲にふさわしく
旋律のニュアンス、絡みがまざまざとわかる佳演だ。

次回は「協奏交響曲」

857korou:2020/10/07(水) 17:02:52
モーツァルト「ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲」を試聴。

初めて聴いたが、これほど美しく哀しい曲があったのか!という驚きが強い。
アーノンクール&VPO、クレーメル(Vn)、カシュカシャン(Va)という組み合わせが
レコ芸推薦だったので、それを聴いてみたが
演奏そのものが優れている上に(初めて聴いたが、それでも優れていると直感で判る)
曲自体、モーツァルトの音楽の魅力を十二分に堪能できる名曲なので
まさに聴き惚れた。
この曲についてのこのWikiの記述が簡潔で分かりよい。
「華やかに上昇するヴァイオリン、静かに深い世界へ向かうヴィオラという
 2つの楽器の性格はうまく使い分けられ、
 華やかながらも必ずどこかに陰影を帯びたモーツァルトの芸術性が
 うまく表現されている」

ユンク君サイトでは、例によってセルの指揮が絶賛されていて
特にサイト主の思い入れの深い演奏のようなので
念のため聴いてみる。
現代のオケの範疇で解釈する限り、これは当然の帰結というべきか
セルは指揮者としてやるべきことは全てやっているように思える。
安心感は抜群だが、そして音楽的にも非常に説得力があるが
先にアーノンクールを聴いた耳でこれを聴くと
結構な違和感を覚えるのも事実。
また、ヴァイオリンとヴィオラの楽器としての対比も不十分に思え
これはセル&クリーヴランド管、そしてオケのメンバーの代表として弾いている独奏者2名という制約から
このオケの欠点を如実に示している演奏にも思えるのである(こんなことはユンク君には言えないが・・・)

よって、この曲のベストは(それしか聴いていないにもかかわらず)アーノンクールに決定。
次回から、いよいよ「ピアノ協奏曲」に突入・・・

858korou:2020/10/08(木) 16:55:05
モーツァルト「ピアノ協奏曲第20番」を比較試聴。

まずは古典的定番のハスキルから。
モノラルのスウォボダ指揮との共演盤は、とにかくオケの音色が良い。
モーツァルトの短調曲の哀しさ、痛切さに満ちていて心惹かれるのだが
肝心のピアノが自分好みでないパサパサした乾いた音でイマイチ。
ステレオのマルケヴィッチ盤ともなると、オケも不調で余情に乏しく
ハスキルのピアノも同様に情感に乏しい(世間の評価を大違いになるが仕方ない)。
こうなると、古い年代の録音をかたっぱしから聴くしかない。
シュナーベル&セル(NYP)は、指揮ぶりは相変わらず単調だが、ピアノはさすがに
陰影に富んでいる、しかし、1944年録音なので音の歪みがなんともし難い。
ワルター(兼ピアノ)&NBC響も戦前の録音で貧相な音だが、自在なテンポ感が今となっては珍しい演奏。
ハスキル&パウムガルトナー(ウィーン響)は、音質的には問題ないし、むしろハスキルのピアノの
デモーニッシュな一面をよく掬い取っている録音だろう。オケの音色も気持ちよいくらいよく響いている。
メイエル&エウィット(エウィット管)は、メイエルのタッチが典雅でモーツァルトにふさわしい音色なのが特色。
ハスキル&フリッチャイ(RIAS響=ベルリン放送響)は、ハスキルの録音としては一番よくその音色を再現できているのではないか
と思われるほど鮮明で、その音楽性が伝わってくる(やっとハスキルの評価ができる)。フリッチャイの棒も真摯で素晴らしい。
カサドシュ&セル(クリーヴランド管)の演奏は、セルにしては珍しくデモーニッシュに聴かせる指揮ぶりで
カサドシュのオーソドックスなタッチと相俟って、スタンダードな好演となっている。
ゼルキン&セル(クリーヴランド管)でのセルの指揮ぶりはもっと見事で、上記すべての指揮者のレベルを凌駕する。
感情と理性のバランスが抜群で文句のつけようがない理想的な演奏。セルはいつもこのバランスで指揮すべきだったのに。
ただ惜しいのは、ゼルキンのピアノが理に勝ちすぎていること。こんなにモーツァルトが割り切れてしまっては・・・
リリー・クラウス&ボスコフスキーの演奏は、上記セルの直後に聴いたのでいかにもオケがお粗末(ウィーン・コンツェルトハウス室内管)
聴く順番でかなり損をした。逆にクラウスのピアノは、ゼルキンの直後に聴いたので、随分と自在感あふれて聴こえる。
どうも客観的に評価できなくなってきているので、このへんで今回の比較試聴は中断する。
ユンク君サイトだけで、この曲だけで1時間半以上聴き続けたが、全然飽きなかった。
さすがはモーツァルトの名曲だけのことはある。
次回もこの続き。

859korou:2020/10/09(金) 13:44:31
モーツァルト「P協No.20」の続き。

昨日聴いて一番の評価にしたハスキル&フリッチャイだが
今日再聴してみると、それほどでもない(音がもやもやしている。昨日なぜ気付かなかったのか)
今日もいろいろ聴いてみる。
まずハスキル&クレンペラー。クレンペラーの指揮のノリが悪すぎる。
クラウス&サイモン。サイモンの指揮は雑すぎる。
カッチェン&ミュンヒンガー。ミュンヒンガーが繰り出す音が薄すぎる。
いずれもピアノの音が鳴る前に興味をそがれてしまう。もっとまともなバックはないのか?
カッチェン&ペーター・マーク。さすがにマークの指揮はソツがない。音楽の急所はきっちり押えて聴かせる。
一方、カッチェンのピアノは独特で、この個性はモーツァルトを弾くには「愉しさ」が少なすぎるように思える。
マークの指揮も真面目だし、そう思うと、オケの下手さも気になってきだした。
アンダ(指揮・P)の演奏は意外に良かった。ザルツブルク・モーツァルテウム・アカデミアという小編成オケを
使って、感情豊かなアンサンブルを聴かせている。代表盤まではいかないが、時々聴いてみたくなる演奏に思えた。
ルフェビュール&フルトヴェングラー。この大指揮者にしてモーツァルトは最後まで時代錯誤の解釈で終わった。
ピアノは芯の強い音でニュアンスも出しているが、そのあたりを味わうには何せ音質が悪すぎる。
同じルフェビュールとカザルス指揮の組み合わせ。やはり指揮が大時代的で聞き苦しい。
ユーディナ&ゴルチャコフ。大きな欠点はないがごく普通に収めた演奏。古い割には音は良いのだが。
ルービンシュタイン&ウォーレンステイン。これも同じ、欠点なし、でも美点も見当たらず。

ちょっと耳が疲れてきた。小休止。

860korou:2020/10/09(金) 14:00:42
モーツァルト「P協No.20」(続き)

ユンク君は全部聴いたので、いよいよナクソス。
決定盤かもしれないグルダ&アバド(VPO)を聴く。
たしかに決定盤かもしれない。ベストではないが、指揮者・オケ、ピアノ双方ともに
ニュアンス豊かに曲想を再現している点では際立っている。ただ、ちょっと明るすぎるかも・・・
ブレンデル・・・と思って聴き始めたが、耳が痛くなってきた。
昨日から聴き過ぎかもしれない。

モーツァルトが弾けるピアニストというのは
この世に存在しないことも判明した。
どの演奏も満足できない。
強いて言えばハスキルくらいだが
音質の面で十分そのニュアンスが録れていない感がある。

というわけで、あえてモーツァルト弾きを探すべく
多めに聴いてみたがムリだった。
次回からは、代表盤だけ聴くことにしよう。

今回のベスト盤は、グルダ&アバド(VPO)。
次回は同じP協の第21番。

861korou:2020/10/14(水) 16:52:14
モーツァルト「P協No.21」

内田光子の演奏は軽い感触で、良さと悪さが同居する。
グルダの演奏は普通で、アバドの指揮が大げさで興ざめする。
バレンボイムの演奏はいかにも重たい。ベートーヴェン風。
その反対にアシュケナージ(P・指揮)&フィルハーモニア管の演奏は
実に軽やかで聴き心地が良い。
第1楽章は完璧、2・3楽章はもっと出来たはずだが若干物足りない。
とはいえ、他より断然良い。
アルゲリッチがペーター・マークのサポートで弾いた演奏もあるが
バレンボイム、グルダよりは良いものの、アシュケナージには及ばない。

よって決定。
アシュケナージ’(P・指揮)&フィルハーモニア管がベスト。

次回は「P協No.23」

862korou:2020/10/15(木) 18:01:01
モーツァルト「P協No.23」を試聴。

もう、モーツァルトのピアノ協奏曲は
アシュケナージで聴くだけにすることに決めたので
今回も、アシュケナージ(P・指揮)&フィルハーモニア管だけ聴いた。
第1楽章も第2楽章も聴き馴染みのある曲であることを知り
またアシュケナージの演奏も期待通りの聴き易い演奏だった。

ちょっとだけハスキルの演奏も聴いてみた。
オケを指揮するパウル・ザッハーという人は
ワインガルトナーの弟子筋に当たる指揮者のようだが
一般には、製薬会社の未亡人と結婚した大富豪として
音楽家のパトロンとして著名らしい(20世紀もそんなパトロンが居たのか!)
指揮はさすがに優れていて、ワインガルトナーゆずり。
そしてハスキルのピアノも、古い録音ながら
よくその特徴をとらえて、綺麗な音色を響かせている。
ここにないものはアシュケナージだけが持っている「軽み」だけだろう。
でもそれが今の自分には一番重要なので
やはりハスキルをベストにはできない。

ちょっとだけのつもりが結構ハスキルを聴いてしまった。
それだけ良い演奏ということでもある。
でもベストはアシュケナージ。

次回は「P協No.24」

863korou:2020/10/16(金) 15:41:52
モーツァルト「P協No.24」を試聴。

例によってアシュケナージの演奏で試聴。
今回も期待通りの演奏で満足した。

ただし、今までのピアノ協奏曲と比べて
この曲は部分的に冗漫なところがあって
最初から最後まで感嘆しっぱなしという感じではなかった。
もともと短調はモーツァルトに不似合いだが
この曲などは、霊感の乏しさを木管楽器の束で補った感すらある。
(ところが世間一般的には、この曲は断然優れた曲として
 モーツァルトのピアノ協奏曲のなかでも有名ならしい。
 自分にはどうしてもそう思えない)

ついでに、レコ芸推薦の内田光子の演奏を
少しだけ聴いてみた。
どこも悪くないのだが、他の演奏と違う何か際立ったものがあるのかと言えば
一体どこなんだろうかという疑問も残る。

この曲もアシュケナージで。
次回は「第26番」

864korou:2020/10/17(土) 15:36:08
モーツァルト「P協No.26」を試聴。

「戴冠式」と呼ばれるこの曲が
戦前まではモーツァルトのピアノ協奏曲では最も有名な代表的な曲とされていたのに
最近では、第20番以降の傑作群のなかでは唯一内容の面で劣る作品とみなされているということを
今回はじめて知った。
たしかに、聴き心地は良いのだが
「モーツァルト本人がモーツァルトの模倣をしている(アインシュタイン)」という側面は
否定し難いものがある。
逆に言えば、第19番までを今回スルーしているが
そのなかにこの曲を放り込めば、断然光る傑作となるのではないか。

アシュケナージの演奏は
残念ながら、この曲のそういう弱点をそのままさらけ出したような率直な演奏で終わっている。
誰かが、もっと補足しているのかもしれないが
それを確かめる余裕はないので
このままアシュケナージの演奏をベスト、いやベターとする。

次回は「P協No.27」

865korou:2020/10/17(土) 16:04:15
モーツァルト「P協No.27」を試聴。

これも、第26番同様
譜面の記載が不十分で
演奏者の解釈にゆだねられる部分が多いらしい。
曲の印象としては、第26番とあまり変わりなく
全体として旋律の交差とか和音の響きとかがあまりにシンプルで
モーツァルトの奇跡を愉しむには材料不足の感が強い。
なぜ、最後の2つがこれほどシンプルでレベルダウンしたのか
不思議である。
アシュケナージの演奏についても前回と同じで
この曲をそのまま率直に演奏して
その美点も欠点も包み隠さず表現している。

よって、ベターとしてアシュケナージ。

次回は「Vn協奏曲No.3」

866korou:2020/10/19(月) 09:09:09
①モーツァルト「Vn協No.3」を試聴。
ナクソスが不通になったので焦ったが
ネット接続をいったん切断して、再度接続してIPアドレスを変更することで解決。
レコ芸推薦のグリュミオーとC・デイヴィス&ロンドン響で試聴。
強い音力のオケに違和感を覚えたものの、すぐに耳が馴れて
グリュミオーのヴァイオリンが入る頃にはもう大丈夫だった。
ヴァイオリンもそこそこ強い音ではあるものの
それ以上に綺麗な音色なので安心。
パールマンも推薦されていたが
グリュミオーのほうが出来不出来の心配がないと思うので
今回はこれで正解だろう。
第2楽章のアダージョは結構重たい楽想だが
作曲者のひたむきな情熱が感じられる音楽でもあった。

②モーツァルト「Vn協No.5」を試聴。
同じ組み合わせ(グリュミオー)で聴く。
同じ頃に作曲されているが、No.3よりはるかに曲想の見通しが良い。
グリュミオーのヴァイオリンも、こちらのほうがより一層歌い上げているように聴こえる。
この曲は、他にティボーとクレーメルも聴いてみた。
ティボーの懐かしい響きも好ましいが
それ以上にクレーメルとアーノンクールの演奏の分析的な響きには
驚かされた。全く違う曲に聴こえる。
これはまた聴いてみないといけない演奏だが、とりあえずグリュミオーの音色の美しさも
特筆モノなので、今回はこれを推しとする。

2曲とも・・・(試聴)グリュミオー、C・デイヴィス&ロンドン響

次回は「フルート協奏曲(No.1&2)」

867korou:2020/10/20(火) 17:33:22
モーツァルト「フルート協奏曲No.1&2」を比較試聴。

今回の試聴は難しかった。
感覚的にモーツァルトの音楽にぴったりなのは
ペーター・ルーカス=グラーフのフルートで
指揮も兼ねたローザンヌ室内管の演奏(第1番)がしっくりするのだが
ナクソスには第2番の音源がイギリス室内管との新盤しかなく
さらに、なぜか聴いていてフルートのきらびやかな音が地味に聴こえてくるので
不思議なのである。
かといって、フルートの華麗な音色を優先してランパルあたりを聴くと
最初は面白いのだが、だんだんとつまらなくなってくるので
これも困る。
レコ芸推薦のクイケン、ゴールウェイあたりはナクソスに音源がないので
いろいろ比較もできない。
モイーズの古い録音は、フルートの音色を楽しむには不適当で
そうなると、消去法でニコレがカール・リヒター&ミュンヘン・バッハ管と組んだ演奏が
ベターということになる。
いかにも丁寧で、丁寧すぎるくらいで、洒落た感覚など皆無なのだが
これがこのフルート協奏曲という曲種には、ランパルよりもグラーフよりも聴き映えがする
というのが、これまた不思議である。

ということで、ニコレの演奏をベターで推したい。

次回は「フルートとハープのための協奏曲」

868korou:2020/10/21(水) 08:54:16
モーツァルト「フルーとハープのための協奏曲」を比較試聴。

今回は、ランパルの評価で宇野氏と意見が合うので
宇野さんの評価に従い比較試聴。
まず、ランパルはともかくラスキーヌのハープが素晴らしいということで
それを試聴。
確かにハープだけを取り上げればこれが一番だが
ランパルのフルートがニュアンスに乏しく
バックのパイヤールはさらに凡庸で
せっかくのハープが台無しである。
それから、宇野氏推薦の2つの演奏を続けて聴く。
トリップ(fl)、イェリネック(hp)とミュンヒンガー&ウィーン響の演奏は
パイヤール、ランパルより遥かにオケ、フルートともに情感にあふれていて
聴き心地良いのだが、肝心のイェリネックのハープの音が
マイクに入り切っていなくて、音が小さすぎて聴きにくい。
演奏は良いのに残念だ。
最後に聴いたパルマ(fl)、アレン(hp)、オルフェウス室内管の演奏が
トリップ盤の典雅さと、オケと各楽器のバランスの良さが
どちらも満足いく音で迫ってくる。
曲そのものも、こういう類のものはモーツァルトの天才でしか
あり得ないだろうと実感させ
もうこれは、世界で唯一のものという他ない。

今回のベストは、パルマ、アレン、オルフェウス室内管。

次回は「クラリネット協奏曲」

869korou:2020/10/22(木) 15:36:21
モーツァルト「クラリネット協奏曲」を比較試聴。

最初、宇野氏推薦のシフリン盤を試聴して、途中で他の演奏も聴きたくなり中断。
ウラッハの名盤を聴くも、数年前からこの演奏に物足りなさを感じたそのままで
その物足りなさが何故なのかは未だに分からず、でも満足できないことは確か。
ベーム&VPOによるサポートというのが魅力なのがプリンツ盤だが
聴いていてあまりに何も起こらない音楽すぎて途中で寝てしまい
結果的に最後まで鳴らしっ放しとなってしまった(全部聴いたとも言えない)。
そこで元に戻ってシフリン盤を聴くと
ベームを聴いた後のせいなのか、全体に軽やかで、いかにもモーツァルトらしく
最初に聴いたときになぜ気付かなかったのか不思議だが
現状ではこれが一番良い演奏のように思えた。
というか、まだまだ未聴の名盤はあるのだが
どうもこの曲は昔から聴き馴染みがありすぎて
今となっては愉しく聴けないのも事実で
いろいろ聴く気分にはなれないのである。

今回のベターは、シフリン(cl)、シュワルツ&モーストリー・モーツァルト管

次回はホルン協奏曲・・・全4曲っ・・・・か!

870korou:2020/10/23(金) 17:12:59
モーツァルト「ホルン協奏曲(全4曲)」を試聴。

聴き馴染みがなく、かつ、どれも短い曲(15分程度)ばかりなので
あえて比較試聴はせず、4曲とも
定評のあるデニス・ブレイン、カラヤン&フィルハーモニア管の演奏だけ聴いた。
モノラルとはいえ、カラヤンの指揮が明晰で見通しが良く(初めてカラヤンのモーツァルトで感銘を受けた)
ブレインの音色も明確で淀みなく、聴き易い音楽になっていた。
曲の解説を読んでいると、モーツァルトの友人(ホルン奏者・ロイトゲープ)に対する
親密な感情が窺われて、微笑ましい限りだった。
曲そのものはどうということない小品なのだが
モーツァルトという人間を知るには格好の材料だろう。

今回の試聴は、ブレイン(Hr)、カラヤン&フィルハーモニア管

次回は「弦楽五重奏曲No.4」

871korou:2020/10/24(土) 13:30:36
モーツァルト「弦楽五重奏曲第4番 ト短調」を試聴。

レコ芸推薦のブダペストQとかスメタナQの演奏が音源が見当たらず
とりあえずアルバン・ベルクQで聴き始めるが
非常にロマンティックな曲調であることが分かったので
あらためてアマデウスQで聴き直し。
これは正解だった。
感情のこもった演奏ぶりで曲想にぴったりの演奏。
曲自体、本当に素晴らしく
第1楽章は、初めて聴いたのに感涙した。
初めて聴いた曲で感涙するなんて、生まれて初めてではないだろうか。
今後ともおそらくそんな体験はないだろうと思われる。
本当にモーツァルトの天才を実感する曲だった。
第2楽章以下は普通に美しく、それはそれで見事なものだが
何といっても第1楽章は人智による音楽とは思えないほどの出来である。

<ベスト(比較なし)>アーロノヴィッツ&アマデウスQ

次回は「クラリネット五重奏曲」

872korou:2020/10/25(日) 15:28:50
モーツァルト「クラリネット五重奏曲」を試聴。

クラリネット協奏曲でのシフリンが良かったので
今回も宇野氏推薦に従い、シフリンの演奏で試聴。
第1楽章がとにかく耳に馴染みもあって哀しくも美しい、
第2楽章は物寂しい情緒が豊かに響くラルゲット。
第3楽章は文字通りメヌエットで、終楽章も快活なま終わる。
曲の前半にオリジナルな魅力が詰まっていて、後半がその意味で言えば少々ダレる。

定番のウラッハを聴いてみたら(終楽章)
結構細かいところにもニュアンスがついていて
これはこれでその時代の決定盤だったろうことが想像できる。
シフリンも悪くないが、情緒たっぷりという点では
ウラッハに軍配があがるだろう。

(ベター)シフリン(cl)、シュワルツ&モーストリー・モーツァルト管

次回は弦楽四重奏曲(ハイドン・セット)、うわっ、5曲もある!

873korou:2020/10/26(月) 14:33:09
モーツァルト「弦楽四重奏曲第14番・第15番」を試聴。

最初はアルバン・ベルクQで第14番を通して聴いた。
鋭い切込みで楽想をえぐるように追求するスタイルは
実演で聴けば感動もひとしおだろうが
CDで聴くと些かわずらわしく聴こえるのも事実。
とはいえ、レコ芸推薦のジュリアードとかスメタナは音源がなく
ユンク君でウィーン・コンツェルトハウスを聴くも
かなり旧式なスタイルで、その雰囲気に慣れるのに時間がかかりそう。
イタリアQの演奏で第15番を聴いて
よく歌う伸びやかな演奏で一息つく。
アマデウスQも似た傾向だが、イタリアほど思い切り歌えていない感じがする。
とりあえずイタリアQで聴けば何とか聴けるということが
今回の収穫。
曲そのものは一気に5曲、3時間近く聴き続けるのは苦痛なので(聴いても印象に残らないし)
第16番から第19番まで(そして気になる第20番も)を聴くのは後日ということで。

次回は「フルート四重奏曲」

874korou:2020/10/28(水) 13:57:38
番外編。
ジャクリーヌ・デュ・プレとバルビローリ&ロンドン響による
エルガー「チェロ協奏曲」。

「偉大なる指揮者たち」のバレンボイムの章を読んでいて
デュ・プレの名前を見出し、ふとその不幸な病気のことについて知りたくなった。
そこから、デュ・プレの天才ぶり、バルビローリとの関わり、作曲のエルガーの人生、
デュ・プレとバレンボイム、バルビローリとデュ・プレ、デュ・プレの映画についてのトラブルなど
いろいろなことを知った。
それらを調べている間、イヤホンではずっと、上記の演奏を聴いていた。
確かに、「威風堂々」だけの作曲家でないことは確かで、なかなかに心を打つ協奏曲だ。
そして、デュ・プレのチェロも、ユンク君の書いた解説文のせいか
本当に藤圭子の歌のように無心でストレートに響く(苦笑)。
バレンボイムも、なかなかお騒がせな人物だが
21世紀になってからのイスラエルへの警告の数々は
批判もあろうが、なかなかできることではない。
でも重病の妻がいるのに、別の恋人と過ごす生き方というのはどうなのか?
まあ家族のことは分からないことが多いのだが。

と、いろいろと知ることが多かった、
「指揮者」の本からは、他にも、アバドの病気以降の微妙な変化とか
フリッチャイの指揮とか、いろいろと知ることが多かった。
書評スレでは書き切れないくらいだ。

875korou:2020/10/30(金) 15:07:22
モーツァルト「フルート四重奏曲(全4曲)」を試聴。

あまり重要視されない曲のようで
ユンク君には1つもアップされていない上
Wikiの説明文を読めば読むほど、かなり怪しい作品のように思えてくる。
1曲の所要時間が短いので
とりあえず一通り聴いてみることにした。
ナクソスには、知らない演奏者の名前が羅列されるので
順番にちょっとずつ聴いて
ケフラー(fl)、ザルツブルク・モーツァルト四重奏団の演奏に決定した。

第1番はさすがに有名なだけあって聴き心地が良い。
第2番は成り立ちが怪しい曲のようで特徴もない。
第3番は、第2番よりは特徴があるが、名曲というレベルでもない。
第4番は、思ったより軽い曲。どうということはない。

<とりあえず>ケフラー(fl)、ザルツブルク・モーツァルト四重奏団

次回は「VnソナタNo.34」

876korou:2020/10/31(土) 17:00:55
一気にモーツァルト。
〇「ヴァイオリンソナタ第34番」
グリュミオー&ハスキルで試聴。世評通り、グリュミオーの美音とハスキルの名サポートを実感。
これでOK。
〇「ピアノソナタ第8番」
リパッティで試聴。初めて聴く曲でその真価が判ったかどうか怪しいが、退屈はしなかった。
これでOK。
〇「ピアノソナタ第10番」
内田光子で試聴。感情を内に秘めた控え目な表現で、個人的には物足りない。
こういうのはラローチャのほうが良かったかも。
とりあえずOK。
〇「ピアノソナタ第11番」
「トルコ行進曲付き」の有名なソナタ。ピレシュ(ピリスとも表記)で試聴。
内田光子よりは表面にひっかかりをつけているが、微温的であることに変わりない。
とりあえずOK。
〇「ピアノソナタ第14番」
ラローチャで試聴。曲も聴き易いし(ベートーヴェン風で判り易い)、演奏も曲調に合っている。
これでOK。
〇「ピアノソナタ第15番」
いろいろ比較試聴して、結局アラウの演奏で満足。さすがの巨匠の風格だが、この曲限定かもしれない。
モーツァルトにしては堂々とし過ぎて、自分向きだが一般向きではないかも。

どの曲も、新旧全集で番号表記が異なったりしてややこしい。
とりあえず上記は旧全集表記(レコ芸がそうなので)
次回は「幻想曲」、そしてオペラ。

877korou:2020/11/02(月) 09:14:17
モーツァルト「幻想曲 二短調 K.397」を比較試聴。

ナクソスにポゴレリチの演奏があったので試聴。
落ち着いた重みのある演奏だがモーツァルトの曲としてはどうだろうか?
内田光子は、もう少し軽みのある演奏で聴き易くしているが、若干物足りない。
となると、ラローチャの円熟味が一番好ましく思えてくる。
ちょっとしたフレーズの細かいところに味付けが施してあり
それでいて、その味付けで音楽の流れは止まることなく
スムーズに流れていく。
今のところ、モーツァルトのピアノ曲の演奏の好みとしては
ラローチャが一番かもしれない。

<ベスト>ラローチャ

次回からいよいよオペラ。どう抜粋して聴こうかなあ。

878korou:2020/11/02(月) 19:39:11
モーツァルトのオペラをおおまかに学習。
すべてyoutubeで日本語字幕のある映像で学習。

「フィガロの結婚」は
保存済みのベームの映像で再チェック。
まあ、とにかく、天国のように美しく、心の底から楽しくなる音楽で
聴いているだけで幸福になる。
これで会話の内容を把握して、E・クライバーで一気に聴いてみたいところ。

「コシ・ファン・トゥッテ」も
結局、衣装、セットが本格的なベームの映像でチェック。

「ドン・ジョバンニ」は
フルトヴェングラーの映像があるのには仰天した。
1953年のザルツブルク音楽祭を映画にしたものらしく、有名な映像らしい。
演奏は本当に素晴らしい。E・クライバーの「フィガロ」と並んで
いつか全部チェックしたい演奏だ。

「魔笛」は
日本語字幕のものがレヴァインだけだったので、それを観る。
なかなかユニークなオペラ。

以上4つとも、オペラに縁のない自分にも、その素晴らしさは伝わってきた。
先を急ぎたいので、今回はパスして、後でチェックしたい。

ということで、次回は「ミサ」「レクイエム」

879korou:2020/11/03(火) 10:58:59
モーツァルト「ミサ曲K.427」「レクイエム」を試聴。

ミサ曲は最終的にカラヤン&BPO他の演奏が
一番聴き易く、たまに聴くのであればベストだろう。
何回も聴くのであれば、もう少し素朴なヨッフムの演奏などが
良いのかもしれない。

レクイエムは
ワルター&NYP他で鑑賞してみた。
音質がイマイチで、演奏スタイルもかなり直截的で
思ったほど柔らかくないというか、金属質な演奏だ。
ベーム、アーノンクールは、それぞれに欠点の目立つ演奏で
満足できない(ベームは鈍重、アーノンクールの古楽器で宗教曲を聴きたくない)
結局、こちらもカラヤン&BPO他の演奏が一番聴き易かった。
知らない曲は、カラヤンが一番かも。

(ベスト)ミサ曲、レクイエムともにカラヤン&BPO他

モーツァルトはこれでおしまい。
次回はムソルグスキー「展覧会の絵」

880korou:2020/11/04(水) 09:29:24
ムソルグスキー「展覧会の絵」を比較試聴。

最初にライナー&CSOを聴いたのがいけなかった。
思いのほかニュアンスに富んだ演奏で
しかも全体にライナーらしいダイエットが効いた感じで
破格の巧さでまとまっているので
もう後に何を聴いても物足りなく感じてしまうことになった。
ショルティ&CSOなどは論外、ただ各奏者が滅茶上手いだけである。
ジュリーニ&CSOは、さすがにゆったりとした歩みでオリジナルな表現を
実現しているが、これこそ聴く順番の問題で
先にジュリーニを聴いていれば、今度はライナーを素っ気なく感じたであろうし
今回は先にライナーを聴いたので、いくらかジュリーニの演奏を緩く感じてしまった。
ロシア関係を勧める宇野氏に従い、スヴェトラーノフを聴いてみたものの
先にCSOを聴いたせいか、オケの各奏者の技量が物足りなくて仕方がない。
デュトワはいきなり聴いてもよく分からない。
今、カラヤン&BPOを聴いているが、これは秀逸。
細部の磨きが上記演奏のどれよりも素晴らしい。
とはいえ、曲想が意外と沁み込んでこないのは不思議。
ライナー、ショルティ、カラヤンは
一見似ているが微妙に違うわけで、でもその差異を的確に指摘するのは難しい。

<ベスト>曲の細部を集中して聴きたい場合はカラヤン、でも全体としてバランスが良いのは
     ライナー&CSOなので、これをベストとする。

次回はニールセン「交響曲第4番」

881korou:2020/11/05(木) 14:14:59
ニールセン「交響曲第4番」を試聴。

最初、カラヤンで聴いたら、眠くなってしまい途中で止めた。
今日は、バーンスタインで聴こうと思ったのだが
ナクソスにはなく
代わりにドゥメダル&エーテボリ響の演奏で全部通して聴いた。
いい演奏なのかどうかさえも未知の曲なので分からない。
マーラーの劣化版というか小規模版というか
とりとめもなく、比較的美しい感じのする旋律が続く感じの曲だ。

(ベター)ドゥメダル&エーテボリ響

次回はオルフ「カルミナ・ブラ-ナ」

882korou:2020/11/05(木) 14:30:35
オルフ「カルミナ・ブラーナ」を試聴。

全く聴いたことのない曲の試聴が続く。
19世紀に発見された詩歌集に20世紀ドイツの作曲家が
合唱、独唱による歌にしてまとめた舞台形式のカンタータらしい。
舞台形式のカンタータ、って何のことやら・・・
演奏は、断然ヨッフム&ベルリン・オペラ合唱団・管弦楽団がオススメらしい。
確かに、どことなくヨーロッパの世俗的な匂いがしないでもないが・・・
1時間も聴き続ける自信なし。途中で断念。

(ようわからんけど・・・)ヨッフム

次回からパガニーニ。まず「カプリース」

883korou:2020/11/07(土) 09:30:05
パガニーニの「カプリース」(”まず”ではなくて300選ではこれ1曲だった・・・)を試聴。

パールマンで聴き始めたものの
途中でなぜか五嶋みどりの演奏を聴きたくなり
チャイコフスキーのVn協をyoutubeで聴いて感動したりして
寄り道が著しかった。
それでも前半をまず聴き終え
ダメな演奏では全然ないのだが
どこか物足りなさも覚えたので
思い切ってナクソスの再生頻度順のTOPにあったユリア・フィッシャーという人を
聴いてみることにした。

・・・これが・・・素晴らしいのである。
何がどうなのか全然説明できないが、聴いていて落ち着くというか
ヴァイオリン独特のキンキンした感じが全然なくて、とにかく心地よい。
このパガニーニの高度な技巧集のような曲で、この感覚は凄いことだ。
それからユリア・フィッシャーのことを調べることになり
とにかく現代を代表するヴァイオリニストであることは判明。
やっと、ヴァイオリンのほうでも
ハイフエッツ、オイストラフ、スターン、シェリングといった旧世代ではなく
現代風ならどうなのかという問いに対して
答えを得たような気がする。
これからはフィッシャー、そして五嶋さん、そしてもう一人、アリーナ・イブラギモヴァという人も
オススメらしいので、それを確認しつつ、これらの演奏家に注目していくことにする。
それにしても全員女性ではないか。しかもフィッシャーさん、性格も良さそうだし、美人だし。

(ベスト)ユリア・フィッシャー

次回はペルゴレージ「スターバト・マーテル」

884korou:2020/11/08(日) 17:31:20
ペルゴレージ「スターバト・マーテル」を試聴。

モーツァルト生誕の20年前に、わずか26歳で亡くなった作曲家ペルゴレージ。
聖母マリアの悲しみを記した聖歌である「スターバト・マーテル」は
ペルゴレージの遺作であると同時に最も有名な作品として知られている・・・らしい(知らんかった)。
今まで全く知らなかったこの曲を
アバド指揮ロンドン響、マーシャル(S)、テッラーニ(A)で聴く。
思ったより聴き易いのだが、悲しみを歌った曲なので
激しさとか勢いとかが勝るわけがないので
これもまた当たり前なのか。
それにしても、心が洗われるような美しい曲調にびっくり。
これは、いろいろな演奏で(時折)聴いてみたくなった。

(試聴)アバド&ロンドン響ほか

次回はプロコフィエフ「交響曲第5番」

885korou:2020/11/09(月) 09:00:17
プロコフィエフ「交響曲第5番」を(比較)試聴。

最初、ナクソスの上位にあるヤンソンス、ゲルギエフで
第1楽章の冒頭を聴き比べてみたが、どちらも普通に巧いという程度。
そこで、セルの演奏が素晴らしいという評もあったので
ユンク君のサイトを見る。
アップされていたので聴いてみると、これが確かに素晴らしい。
どこにも余計な思い入れはなく、ひたすら楽譜に書かれた音符の真実を探り
正しい形で再現して、その曲の構造が自ずから光り輝くように聴こえてくる。
明晰で一片の誤りもなく、見事なアンサンブルと抜群の録音技術によって
プロコフィエフの音楽が再現されていくのである。
セル&クリーヴランド管の底力、音楽性を
改めて思い知らされた。
最近、セルの演奏は好みではないと思っていたのだが
これは単なる好みなど超えている。

とはいえ、第3、第4楽章にはもっと「熱」が欲しい。
いや、これはセルの演奏に対する注文ではなく
あのバーンスタインの超名演を知ってしまった以上、仕方のないことなのだ。
そのバーンスタインの演奏はナクソスにはないのである。
ここはセルの、バーンスタインとは全く違ったタイプの名演で「ベスト」とすることにしよう。

(ベスト)セル&クリーヴランド管

次回はプロコフィエフの組曲「キージェ中尉」

886korou:2020/11/10(火) 15:28:47
プロコフィエフ「キージェ大尉」を試聴。

最終的にはテンシュテット&ロンドン・フィルで試聴。
何の思い入れもなく、いきなり中途半端に現代風な映画音楽の抜粋を聴かされても・・・
という感じ。
演奏もいいのかどうなのか見当もつかない。
300選に入れるにはムリがあると思う。

(?)テンシュテット&ロンドン・フィル

次回はプロコフィエフ「P協No.3」

887korou:2020/11/11(水) 15:28:05
プロコフィエフ「ピアノ協奏曲第3番」を試聴。

アルゲリッチの演奏も少しだけ聴いたが
テンポの速い勢いのある演奏とはいえ
やはり、このプロコフィエフの音楽の微妙な香りを表現している点で
フランソワ&ロヴィツキ&フィルハーモニア管の演奏が
ベストということになるだろう。
どこがどう違うのかさっぱり分からないのだが
フランソワのピアノには詩情があり、えもいわれぬ繊細な感情のひだが感じられる。
プロコフィエフの音楽をより強く感じるためには
こういう詩情、感情は必須で
フランソワはそれが表現できる稀有なピアニストなのである。

(ベスト)フランソワ(P)、ロヴィツキ&フィルハーモニア管

次回からはプッチーニのオペラ・・・(おいおい!大変)
蝶々夫人、トスカ、ボエーム、トゥーランドット・・・

888korou:2020/11/12(木) 08:29:49
プッチーニ「蝶々夫人」を研究、試聴。

まず作曲の背景、ストーリー、聴きどころを、Wikiなどで研究。
レコ芸オススメは、カラヤンのフレーニ等歌唱の新盤で
そのままそっくりyoutubeにアップされていたので
さっそく試聴。
フレーニのお蝶夫人はいかにも違和感ある外見だが
とにかくカラヤンの旋律の響かせ方が素晴らしい。
全体に異国情緒を売り物にした劇であることも判った。
それにしても、想像以上にメロディが親しみやすいので驚いた。
もう30年代から40年代のハリウッド映画の映画音楽と同じだ。
オペラ界のチャイコフスキーではないのか。

ある程度観れたので、今度はユンク君にアップされている
噂の?カラヤン&カラス盤を試聴。
「ある晴れた日に」で比較試聴してみたが
本当のところは分からないとしても
カラスのクライマックスへの盛り上げはすさまじい。
フレーニと同じ個所を歌っているとは思えない。
残念ながら、オペラは突っ込んで聴き続けるつもりはないので
これ以上の感想は持てないのだが・・・

(試聴)カラヤン&VPO、フレーニ他

次回は「トスカ」

889korou:2020/11/13(金) 16:33:37
プッチーニの「トスカ」「ラ・ボエーム」「トゥーランドット」を試聴。

いずれもYoutubeで鑑賞。
「トスカ」はカラヤン&VPO、プライス他
「ラ・ボエーム」はカラヤン&VPO、フレーニ他
「トゥーランドット」はゲルギエフ&VPO(2002ザルツブルク音楽祭)
プッチーニのヴェリスモ・オペラは本当に観やすい。
今は時間と興味がないだけで
時間があって必要があれば真っ先に観るだろう。
特に「ラ・ボエーム」は
かつて大枚叩いて大阪まで
カルロス・クライバー&ミラノ・スカラ座の公演を観に行った演目だけに
今になって、それがどういう内容のオペラだったか確認できて良かった。

次回はラフマニノフ「交響曲第2番」

890korou:2020/11/15(日) 11:54:58
ラフマニノフ「交響曲第2番」を試聴。

全く聴いたことがないというか
そもそもラフマニノフでピアノ協奏曲以外にクラシック300選に値する名曲が存在することすら知らなかった。
第3楽章が、映画・テレビなどで使用されて結構有名なメロディらしいということ、
ラフマニノフがロシアで活躍した初期の頃に
失意の時代から名声を取り戻すきっかけになった曲だということ、
その後、曲自体が冗漫すぎるということで
20世紀半ばまでは適当に削除が施された短縮版で演奏されるのが常であったののだが
プレヴィンなどの活動により現在は完成版で演奏されるようになったということ、
以上もろもろのことを全く知らずにいたのだが
今回、そういうことを知ることができて良かったと思う。
演奏は、レコ芸の推薦からアシュケナージあたりが良さそうと思い
比較も何も全く不可能なまま聴き始めたところ
気持ちがたっぷりと込められた佳演であったのでラッキーだった。
たしかに冗漫で保守的で旧時代の香りが全面的に漂うのだが
救いは、ラフマニノフの才気あふれる曲想の運びと
どことなくロシアの風土を想わせつつ基本的には西欧の洗練されたメロディの美しさにあった。
チャイコフスキーと比較すると分かりやすいのだが
メロディの突き抜けた美しさにはやや劣るものの
並みの作曲家よりは遥かに優れたメロディを書くことができ
曲想の自己分析力においてチャイコフスキーよりは優れているので
曲自体の完成度において優れてはいるものの
不安定なイメージから喚起される不思議な魅力というものには欠けるという個性。
同じ交響曲というジャンルで比較可能となったので
こうしてラフマニノフについての理解を深めることができたような気がする。

(試聴)アシュケナージ&AC管

次回はラフマニノフ「P協No.2」

891korou:2020/11/16(月) 11:32:46
ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」「ピアノ協奏曲第3番」を試聴。

「第2番」はリヒテルの演奏がユンク君にあったのでそれを試聴。
なぜかそこはかとなく漂うロシアの雰囲気はなにゆえ?
それは、あのカラヤンとのチャイコP協の奇跡にも匹敵する名演だった。
情熱的でもあり、繊細でもあり、
ラフマニノフ自身が「亡命して失った」と語るロシアの風土が
一気に蘇ってくるような世界。
サポートするヴィスロッキ&ワルシャワ・フィルの音色も
リヒテルのタッチに合致した見事なものだった。

「第3番」は、ホロヴィッツの歴史的演奏を堪能したかったのに
いかにも録音音質が貧しくて断念。
ナクソスでアシュケナージを聴いたが、これが正解。
この曲を4度も録音したアシュケナージならではの
曲の構造、細部まで知り尽くした余裕ある弾きっぷりで
聴いていて、これほど安心感のある演奏はなかなか無い。
ハイティンクのサポートも職人技で、こういう仕事となれば安心の指揮者だ。

(試聴、だが決定版)「第2番」リヒテル(P)、ヴィスロッキ&ワルシャワ・フィル
(   〃    )「第3番」アシュケナージ(P)、ハイティンク&AC管

次回は、いよいよラベル、「ダフニスとクロエ」。

892korou:2020/11/17(火) 10:27:31
ラヴェル「ダフニスとクロエ(全曲)」を試聴。

第2組曲は以前からよく聴いていたが
今回初めて全曲通して聴いてみた。
第2組曲というのは、
全曲中最後の3曲(第3幕)だけを抜粋したものだった。
特にその部分だけ優れているというわけではなく
時間さえあれば全曲聴いたほうが
ラベルの表現したかったことをより理解できることは言うまでもない。

演奏は、何となくデュトワが良さそうに思えた。
クリュイタンス、アンセルメの往年の名演奏と冒頭の部分だけ比較試聴し
アンセルメには香りが欠け、やや録音の鮮度も落ちるのと
クリュイタンスの古さというか、昔なら感動できたかもしれないが
今はそういう好みではないので
結局、デュトワ&モントリオール響の演奏で全曲通して聴いた。
クリュイタンスの熱っぽさはないものの
冷静にスコアを再現した美しさ、繊細さの上に
どことなくラヴェルの音楽らしい香気が漂っているのが素晴らしい。

(試聴&ベスト)デュトワ&モントリオール響

次回はラヴェル「ボレロ」

893korou:2020/11/17(火) 16:08:47
ラヴェル「ボレロ」を比較試聴。

短い曲なので、いろいろ聴いてみた。
まずアンセルメ。やはりダメ。録音も冴えないし、演奏も無味乾燥。
得意な曲想なはずなのに、今聴くと物足りない(最初しか聴いていないが聴き続けられない)
クリュイタンスの名盤も聴いた。
確かに指揮者とオケの息はぴったりで、その着地点もラヴェルの意図したところと相違ない。
問題は全体の迫力のなさで、こういう曲の場合致命的ではないか。
専門家(評論家)としてはクリュイタンスの音楽性を最高評価しているのだが
素人(愛好家)としてはこの演奏は採れない。
カラヤンの1966年盤もユンク君で聴いてみた。
これはあまりにも距離を置いた客観的演奏で
たまにはいいかもしれないが、ベスト盤にはなり得ない(全部は聴いていない)
最後にやはりデュトワを聴いてみた。
かつて聴いた圧倒的なライブ演奏には程遠いが
それでも終盤に向けて盛り上がっていく様子などはさすがで
クリュイタンスにこれがあれば鉄壁なのだがと思わせる。
一応、これがベスト。
でも曲として不出来ではないだろうか。1つのリズムで15分もたせられるわけがない。
才能の枯れた時期のラヴェルが苦し紛れに書いた曲に過ぎないのではないか。

(ベスト)デュトワ&モントリオール響

次回はラベル「ピアノ協奏曲 ト長調」

894korou:2020/11/18(水) 18:01:23
今日のユンク君の新しいアップ曲が
ターリヒ&チェコ・フィルの「新世界」、それも1954年の録音なので
これは必聴と思い、ラヴェルは後回しにして聴いてみた。
確かに熱い演奏ではあるが、思ったより普通の演奏で何とも言い難し。
そこで、かつてベスト盤を選ぶ際迷った記憶があるので
最終的に何を挙げたか確認してみると
カイルベルト、クーベリックだったので
それぞれ再確認で聴いてみた。
カイルベルトは部分部分でタイミングが微妙で
それ以外は懐かしい響きなのだが、やはり決め所でのタイミングのズレが気になるところ。
クーベリックは、ベルリン・フィルのアンサンブルの美しさに任せた感じが強く
チェコ出身の指揮者でありながら、そのことを生かした積極的な指揮ぶりには
残念ながら欠けるように思われた。
このスレの過去ログを辿ると、フリッチャイの指揮が良かったように書いていたので
そういえば「新世界」ベスト盤を探る際にチェックしていなかったと思い出し
聴いてみた・・・・うーん、これがベストだよ、絶対。
この曲の旋律、構成が耳にこびりついて新鮮に聴こえなくなったときに
この演奏は強烈だ。

「新世界」のベスト盤・・・フリッチャイ&BPO

895korou:2020/11/19(木) 15:42:38
ラヴェル「ピアノ協奏曲 ト長調」を試聴。

事前の調べで、フランソワがベストのはず、それ以外は今回は聴かないと決めていたので
フランソワ(P)、クリュイタンス&フランス音楽院管で全部聴いた(意外と短い曲。20分少々)。
まさにこれこそラヴェルの音楽というべきか、ラヴェルならではの個性が詰まった佳曲。
フランソワのピアノもクリュイタンスの指揮もオケの音色も
これ以上ないほどピッタリハマっている。
文句なしにベストだろう(最近のピアニストだとこういう演奏にはならない)

(ベスト)フランソワ(P)、クリュイタンス&フランス音楽院管

次回はラベル「弦楽四重奏曲ヘ長調」

896korou:2020/11/19(木) 16:17:43
ラヴェル「弦楽四重奏曲 ヘ長調」を試聴。

最初は、レコ芸推薦のアルバン・ベルクQで聴いてみたが
パルナンQの演奏がフランス的で香気あふれるという評を見たので
第1楽章が終わった時点で切り替えてみた。
たしかに、キリっとしただけのアルバンQに比べて
パルナンQの音には余韻と深みがあってニュアンスが豊かだ。
・・・と思ったのだが、なぜか聴き続けるとアルバンQの演奏が望ましく思えてくる。
不思議なのだが、ラヴェルの音楽の二面性、幻想味豊かだがきっちり構築されているという
その側面は、弦楽四重奏のような形態だと、幻想味だけで演奏し切れないのかもしれない。
弦楽だけではニュアンスを出し切ったとしても限度があるのだろうか。
またまたアルバン・ベルクQの演奏に切り替えて聴き続ける。
やはり、こっちのほうが長く聴ける。
比較試聴になったが、これで決まり。

(ベスト)アルバン・ベルクQ

次回はラヴェル「夜のガスパール」

897korou:2020/11/20(金) 12:07:41
ラヴェル「夜のガスパール」を比較試聴。

ついにラヴェルの緻密な音構成に耳が麻痺してきたのか
どれを聴いても今一つピンとこない。
出だしだけで言えば、
アルゲリッチとミケランジェリがおやっと思わせるが
聴き続けるにつれて飽きが出てくる。
曲自体が駄作ではないかと思えてくる(やたら技巧に凝った名人芸的作品?)
案外、淡々と弾いているユンク君がアップされたマルセル・メイエルのピアノタッチが
耳に優しくてうるさくないので聴き易かったりする。
フランソワの独特の香り漂うタッチも魅力だが
この曲に関してはそれがあまり生かされることがないので残念。

(ベター)マルセル・メイエル

次回はレスピーギの「ローマ三部作」

898korou:2020/11/22(日) 13:45:58
レスピーギ「ローマ三部作」を試聴。

作曲年代順に「ローマの噴水」「ローマの松」「ローマの祭り」と聴いたが
最初の「噴水」でムーティの演奏を聴いて何の感銘も受けず
これは曲自体に問題があると思い直し
比較試聴ではなく、トスカニーニ単独で試聴することに変更。
トスカニーニ&NBC響で聴いても「噴水」は駄曲に聴こえたが
さすがに「松」は部分的にではあるものの美しい箇所がいくつか感じられた。
「祭り」はもはや効果音楽で、しかも当時の作曲者と政治家の関係を考えると
かなり”愛国音楽”というイメージも感じられ
カラヤンなどが未録音としたのもむべなるかなと思う。
ぼんやりと聴けば、軽い吹奏楽曲のようでもあるが・・・

(試聴)トスカニーニ&NBC響

次回はリムスキー=コルサコフ「シェエラザード」

899korou:2020/11/23(月) 09:45:45
リムスキー=コルサコフ「シェエラザード」を試聴。

結構長い曲なので、出だしだけ比較試聴し
結局、デュトワ&モントリオール響で試聴決定。
決め手は、出だしの徐々に盛り上がっていく情景描写で
他の指揮者は同じ音型の受けのほうのリズム、アクセントが強すぎるので違和感があるのだが
デュトワはその部分を丁寧に主部のリズム、アクセントと同等に処理していたところ。
もし受けのほうが強いのであればその理由も知りたいが
演奏だけ普通に聴けば、デュトワの表現のほうが自然なことは間違いない。
さらに、細部に漂う何ともいえぬ香り(フランス風な香り?)も魅力である。
第4楽章の盛り上がりまでも冷静な処理なのがやや不満ではあるが
それまでの流れからして、ここで急にとってつけたような盛り上がりになるのも不自然だし
そう思えば自然な流れという点では文句のつけようがない。

(試聴・ベスト)デュトワ&モントリオール響

次回はロドリーゴ「アランフェス協奏曲」

900korou:2020/11/26(木) 07:58:16
ロドリーゴ「アランフェス協奏曲」を比較試聴。

(11/23に比較試聴済みだったが記述してなかったので本日(11/26)記述)
ギター曲となればジョン・ウィリアムスなのだが
なぜかナクソスに音源がなく残念。
順番に聴いていって、ペペ・ロメロの演奏が良いと思ったが
やはりレコ芸でも推薦していた評論家がいた。
イエペスの評価がレコ芸では高いのだが
音の背後にぬくもりが感じられないので好みではない。
ブリームの演奏は、音色がアランフェスっぽくないのだが
イエペスと違って確固たる音楽観が感じられ、まさにブリーム以外の何者でもない。
バックでサポートしているのがラトルなのも好印象で
さすがの響かせ方だ。
とはいえ、ロメロの音色の繊細さ、明るさには及ばない。
ここはロメロをベストとしたい。

(比較試聴でベスト⇒ペペ・ロメロ(g)、マリナー&アカデミー室内管

次回からロッシーニ。

901korou:2020/11/26(木) 08:07:44
ロッシーニ「セビリアの理髪師」を鑑賞。

11/24・25と県立図書館サーバのメンテでナクソスが利用できないので
本来は「序曲集」のところを、先に「セビリア」をyoutubeで鑑賞することにした(11/25)。
ここでも、いきなり超定番のアバドの演奏がアップされていたので
最初から30分程度鑑賞。
アバドが30代後半の頃だけに見るからに若々しくフレッシュで新鮮で
当時は、この外見だけでも、
イタリアオペラ界に新星が現れたという印象を受けたに違いない。
ロッシーニのまっすぐ直球のメロディラインが
アバドのオーソドックスな力強さによくマッチしていて
聴いていて実に心地よい。
妙にひねらないシンプルすぎるくらいのイメージで
時にはロッシーニも悪くないと思われるほどだった。
これと、ベームの「フィガロ」を続けて観れたらいいのだが
もうこの年になってオペラに時間を費やすわけにもいかないので実に残念(視力の問題もあるし)。

(ベスト)アバド&ミラノ・スカラ座管、アルヴァ、ベルガンサ、プライ他

次回はロッシーニ「序曲集」

902korou:2020/11/26(木) 11:57:48
ロッシーニ「序曲集」を比較試聴。

トスカニーニは鉄板だが
さすがにあまりに個性的で他を圧倒した演奏でもあるので
時には他も聴きたくなる場合にどれか、という選択肢になった(他の曲ではあり得ないこと)。
アバドやムーティは、同じイタリア系でもかなり常識的で
トスカニーニと同じ土俵で勝負している感じなので
録音の良さ以外に聴くメリットはないように思える。
その点、シャイー&ミラノ・スカラ座フィルハーモニー管の演奏は
シャイーならではの音感覚に満ちていて、極めて創造的だ。
トスカニーニの解釈とは明らかに違うので、これは聴く価値がある。
なお、オルフェウス室内管の演奏が純音楽的に優れているのを今回初めて知ったが
曲目が限られているので、今回はベストとはしなかった。

(ベスト)トスカニーニ&NBC響(またはシャイー&ミラノ・スカラ座フィルハーモニー管)

次回はロッシーニ「弦楽のためのソナタ集」

903korou:2020/11/26(木) 12:03:33
ロッシーニ「弦楽のためのソナタ集」を比較試聴。

ユンク君で曲目解説を読みながら
マリナー&アカデミー室内管の演奏を聴く。
確かに人工的な美ではあるが、これはこれで特に聴き辛くはない。
しかし、その後にイ・ムジチ合奏団の演奏を聴くと
マリナーの演奏とは全く正反対に
自然な流れで聴かせる見事さなので
やはり、いざ聴くとなればこちらを採らざるを得ない。
レコ芸ではイタリア合奏団が一押しなのだが
ナクソスにないので
とりあえずはイ・ムジチになるのだが
曲自体、ロッシーニの若書きというか習作のようなものなので
そもそも300選に入れるべき曲なのかという
根本的な疑問も湧く。

(ベター)イ・ムジチ合奏団

次回はサン=サーンス「交響曲第3番」

904korou:2020/11/27(金) 11:42:36
サン=サーンス「交響曲第3番」を比較試聴。

比較試聴といっても、カラヤンとミュンシュを聴いただけである。
しかし、これほど対照的な名演は他にないだろう。
カラヤンはあくまでも彼の美学のもとに人工的に表面を磨き上げているが
ミュンシュは、よくぞそこまでと思わせるほど
この曲の構造、動機、感情の起伏などを理屈抜きで直感で再現してみせて
普通であればミュンシュ&ボストン響のこの名演で
この曲のベストは決まりだろう。

しかし、ここが芸術の不可思議なところで
どう考えても”作りモノ”のカラヤンの演奏のほうが
ミュンシュより優れている箇所がいくつかあるのだから妙だ。
特に第2楽章のえもいわれぬ美しさは
絶対にカラヤンでなければ表現できなかった世界で
その比較不能な美しさは、いわゆる名演としてはオーソドックスなので
他の名演のレベルと比較可能なミュンシュの美しさと対比した場合
どうしてもカラヤンのほうに惹かれてしまうのも事実なのである。
こうなると、この曲が好きかどうか、関心があるかどうかに行き着いてしまい
部分的には名曲としての充実度の高さを思わせる曲とはいえ
何かしっくりこないものも感じる以上
サン=サーンスそのもの(ミュンシュによって再現)よりも、
その「テキスト」の上で成り立つカラヤンの美の世界のほうに
気持ちが傾いてしまうのだ。

(ベスト)カラヤン&BPO

次回はサン=サーンス「動物の謝肉祭」

905korou:2020/11/27(金) 18:08:50
サン=サーンス「動物の謝肉祭」を試聴。

いろいろ聴き比べるほどの曲でもないので
高評価のクレーメル、アルゲリッチ他の演奏で通して聴いた。
こういうシンプルな、いわばプライベートな行事で使われた通俗曲を
よくぞここまで個性的に弾き通したものだと感心するような演奏。
まあ、進んで聴くことはもうないかな。

(試聴)クレーメル、アルゲリッチ他

次回はサン=サーンス「ヴァイオリン協奏曲第3番」

906korou:2020/11/29(日) 12:11:16
サン=サーンス「ヴァイオリン協奏曲第3番」を試聴。

チョン・キョンファの演奏がベストということなので
初めて彼女の演奏をしっかりと聴いてみた。
途中、かつての名盤らしいフランチェスカッティの演奏も比較で聴いてみたりしたが
総合的には、評判通りの名演で、いろいろ聴いてみたわけでもないのに
ベストの演奏のように思えるのは、どういうことなのかよく分からないが
とにかくそう思えた。
サン=サーンスという作曲家について
今まであまり関心がなかったのだが
今回いろいろ聴いてみて
これは意外なほど皆見落としているのではないかという感想を抱いている。
他の作曲家では味わえない独自の音楽美を持っていて
代表曲のレベルになると、特にこれといった弱い部分がないという
総合点の高さも感じられるので
そういう意味合いにおいて
感情の高まりとしっかりとした楽曲の構成美を同時に表現し得ているチョンの演奏は
理想的に思えたのである。
そして、感情面を重視した演奏を聴きたいときには
フランチェスカッティの高揚感を十全に伝える演奏にすればいいのではないかと思った。

(ベスト)チョン・キョンファ(鄭京和)(Vn)、フォスター&ロンドン響

次回はサティ「作品集」

907korou:2020/11/29(日) 17:24:04
サティ「作品集」、スカルラッティ「ソナタ集」を試聴。

この両者には困ってしまった。
サティについては、定番らしいチッコリーニの演奏が全くいただけない。
スカルラッティに至っては、ホロヴィッツの演奏が冴えず真価が判らない。
両者ともに”環境音楽”のような扱いなのか
ナクソスだと演奏者のクレジットが再生するまで出てこないものが多く
さらに、どういうわけか特定の演奏者のものが延々と続く(小品が多いせいで)
さりとて、とことん追求してベストの演奏を探すほどの内容のものでもなく
こうなると、まあ他よりましに聴こえた程度でベターとするほかない。
それにしても、とことん聴いたわけでもないので
かなり怪しい評価ということになる。

(ベター)サティ・・・アリス=紗良・オット(p)
     スカルラッティ・・・ポゴレリッチ(p)

次回はシェーンベルク「浄められた夜」

908korou:2020/11/29(日) 19:54:15
シェーンベルク「浄められた夜」を比較試聴。

カラヤン&BPOで聴きたかったが
ナクソスにアップされていないので
仕方なくバレンボイム&イギリス室内管で試聴。
ところが、これが予想外に名演で
後どれを聴いてもこれを上回る感銘は得られなかった。
youtubeでカラヤンの演奏を確認してみたが
BPOの弦が分厚過ぎて
そこがなぜか違和感として感じられた。
ひょっとしてと思い、もともとの弦楽四重奏として
室内楽バージョンも聴いてみたが
かなり暗めのこの音楽を弦楽だけのシンプルでストレートな音で聴き続けるのは
心理的にしんどいと思った。
アシュケナージ&イギリス室内管も
このオケの得意曲なのか、なかなか良かったが
その後でバレンボイムを再度聴いてみると
やはり音の豊かさという点で一日の長があるようだ。
それにしても、このバレンボイムの演奏で聴くと
なかなかの名曲のように思える。
無調音楽に至るまでの過渡期として
もっと注目されるべき曲のようだ。

(ベスト)バレンボイム&イギリス室内管

次回から、いよいよシューベルトだ!

909korou:2020/11/30(月) 17:33:34
シューベルト「交響曲第5番」を試聴。

レコ芸推薦のベーム&BPOで試聴。
多分、かつてこのあたり、シューベルト初期の交響曲について
集中的に聴いていた時期に
この組み合わせで聴いていたような記憶がある。
出だしから懐かしい音色、響きですっかり心に沁み渡っていき
そのうちにベーム独特の内声部まで充実した豊かな響きから
シューベルトの音楽の深部に潜む肉声を聞く思いになり
最上の音楽を最良の解釈で聴く幸福感に包まれ
思わず感涙してしまった。
後でワルター&コロンビアも聴いたが
よりロマンティックでチャーミングではあるけれど
ベルリンフィルの重厚な響きが懐かしく感じられ
もしベームがなければワルターだけれども
このベームを知ってしまえば、もう他の演奏は色あせてしまうのは
仕方ないことだった。
よって、他は一切聴いていない。

(ベスト)ベーム&BPO

次回はシューベルト「未完成」

910korou:2020/12/03(木) 15:56:46
シューベルト「未完成」を比較試聴。

ナクソス上位から。まずマゼール。何が良いのかさっぱり分からない。
次にC・クライバー、これもどこが良いのか分からない。VPOの無駄遣い。
チェリビダッケは、その点、音の響かせ方に年季が入っている。でもシューベルトの音楽としてはどうか。
クレンペラーも個性が出ていない。そもそもシューベルトには不向き?
ケルテスもVPOの音色が生かされていない演奏。不自然に遅いテンポで暗すぎる。
ベーム&VPO(’77)は、さすがにVPOの音色を生かした演奏。ただ重厚すぎるか。晩年の重たい演奏。
レコ芸上位を聴く。クライバーはもう聴いたので、ブロムシュテットを聴いてみたが、これは単なる交通整理だろう。
アバドの演奏は、純音楽的に極めたタイプのものとしては最上級に近い。ただしシューベルトの音楽としてはどうか。
ナクソスには良いものがないので、次はユンク君から。
恐る恐る戦前のワルター&VPOを聴く。音質は予想通りというか、それほど悪くないが、演奏はあっさり風味で残念。
フルトヴェングラー&VPOは、ユンク君で聴くとなぜかひどい音質になるので、これだけはナクソスで代用。
上記ベーム&VPOと同じで、音色・表現ともに申し分ないのだが、さすがに重たい。たまに聴くならベストだが。
トスカニーニの指揮は物凄い。これはシューベルトではないが、トスカニーニを聴くとなると必須かも。唯一無二だが問題外。
ワルター&NYPは、今聴くと何が良いのか分からない。音質に魅力はないし、演奏も剛毅過ぎる。
ジュリーニ&フィルハーモニア管は平凡。平凡に演奏すると何も出てこないからこの曲は手ごわい。
クーベリック&VPOは曲の外面ばかり磨いている。アプローチは優れているが出てきた音楽は外面的で惜しい。
カラヤン&BPOは、録音音質とソロ奏者の巧さが聴きもの。これもシューベルトよりカラヤンを聴く演奏。
クリュイタンス&BPOも音質、ソロの良さは格別。ただし、この曲をクリュイタンスで聴く必然性は全くない。
ベーム&BPOがユンク君になかったので、再度ナクソスに戻って検索。聴いてみる。意外と平凡。がっかり。
そこで元に戻ってベーム&VPOを再聴。やはりこれが一番しっくりくる。少々重いのは我慢して、これをベストとする。
しかし「未完成」ほど難しい名曲はないなあ。

(比較試聴)ベーム&BPO

次回はシューベルト「グレイト」

911korou:2020/12/04(金) 11:00:25
シューベルト「交響曲第8番”グレイト”」を比較試聴。

今回は「未完成」試聴時の失敗(いろいろと聴き過ぎ)を踏まえて
本当に聴いてみたい演奏だけで比較試聴。

まずかつての定番フルトヴェングラー&BPOから。
ユンク君サイトで聴いたが、想像以上に音質が素晴らしく、ほぼステレオに近いくらいで信じられない。
フルトヴェングラーのやりたい事が如実に伝わってきて、かつて聴いた不十分な音質は何だったのか?
演奏スタイルはシューベルトの本質とは程遠いが、フルトヴェングラーとしては完璧に近い出来だろう。
何よりも指揮者とオケが物凄い集中力で演奏しているので、スタイルの違和感など、とうに超越して
普遍的な感動を生む演奏になっている。
第2楽章のA-B-A-B-A、第3楽章のA-BーAで、"B”の部分が空前絶後に美しい。
他のどの指揮者も成し遂げられない境地だ。
逆に"A”の部分はシューベルトの音楽としては不自然な部分も見受けられ、その意味ではベームの自然さが恋しくなるのも事実。
"A”が十分に燃焼し切っていないので(演奏としては燃焼し切っているが、曲想としては妥当でないので)
終楽章の曲想がフルトヴェングラー独自の盛り上げで終わっているのが惜しい限り。この高揚感はシューベルト本来ではないだろう。

ということでフルトヴェングラーの演奏は
いろいろな意味で他を圧倒して優れてはいるけれど
本当に聴きたいのは中間楽章の"B”部分だけということで
ベストにはなり得ない。

ちょっと休憩(この曲を真剣に全部聴き通すと疲れる・・・)

912korou:2020/12/04(金) 14:52:05
シューベルト「グレイト」の続き。

シューリヒト&南西ドイツ放送響の演奏は、オケが下手すぎ。ある程度厚みがないと、この曲の演奏は難しい。
ワルター&コロンビア響も、オケの音色が若々し過ぎて違和感を覚える、ワルターの蘊蓄ある表現は代えがたいのだが。
ここで、真打ちベームに登場願うことに。
これは、ユンク君アップのBPO、ナクソスにはアップ済みのVPOの2種類で聴き比べ。
どちらも素晴らしくて甲乙つけ難い。解釈の細かいところもほぼ同じで、どっちを聴いても同じ感銘を得られる。
強いて言えば、オケの自発性からくる自然な音楽の流れが聴きどころのVPO盤をベストとしたが
もちろん抜群の合奏力で踏み込んでくるBPO盤も名盤だ。
しかし、この曲はついつい長く聴いてしまうので
あれこれ聴いていると疲れてしまうのも事実。
まだまだ、ジュリーニ、アバド、レヴァイン、ベーム&ドレスデン、セル、ラトルなどを聴きたかったのだが・・・

<ベスト>ベーム&VPO

次回はシューベルト「ピアノ五重奏曲 イ長調『ます』」

913korou:2020/12/05(土) 16:01:42
シューベルト「ピアノ五重奏曲 イ長調 『ます』」を試聴。

いろいろな制約(当時のピアノの性能、シューベルトの年齢)もあって
必ずしも名曲とはいい難い。
最初、レコ芸推薦のブレンデル、リヒテルから
よりエモーショナルなリヒテルを選んで聴き始めたが
何か物足りなさを覚えたので
ユンク君にアップされていたスコダ(p)&バリリQに切り替えた。
スコダの旧盤(ウィーン・コンツェルトハウスQ)のほうが良いとする評もあるが
自分には、こちらのほうがすっきりとしていて聴き易かった。
それにしても、当時の素人音楽家に向けて作ったシューベルトの若書きということで
シューベルト独特の同じ旋律、リズムの繰り返しによる効果が
ここではまだ成熟していない印象を受ける。
聴いていて眠たいこと甚だしかった・・・

(ベター)スコダ(p)&バリリQ

次回はシューベルト「弦楽五重奏曲 ハ長調」

914korou:2020/12/07(月) 17:18:25
シューベルト「弦楽五重奏曲 ハ長調」を試聴。

今回初めて聴いた曲だが、そして名曲との評が高い曲ときいて
楽しみ半分、期待外れかもしれないという不安半分で聴き始めたが
予想以上の素晴らしさに感嘆、感動、感銘の連続だった。
この年になって、これほどの新しい発見、感銘、そして今までこの感動を知らなかったことへの悔い
といったものがまだあったのだという驚きを禁じえなかった。
第1楽章から、細部まで神経の行き届いた端正な楽想がきちんと展開され回収される見事な構成。
第2楽章の瞑想感は、今まで聴いたどの音楽よりも素晴らしく
ベートーヴェンのピアノソナタでも、よほど心をこめて弾かないとここまでの境地には至らないのでは
と思えるほど。
第3楽章も、普通のスケルツォのイメージとは深さが段違いで圧倒されてしまう。
第4楽章は、第3楽章の主部のオーケストラ合奏並みの分厚さで展開する、弦楽重奏のレベルを超えて
もはやシンフォニーのような響きが終始する。
いやはや、こんな感じの名曲がこの世に存在するとは思いもよらなかった。
某ブログに曰く「長大な曲なのに全くその長さを感じさせない曲」というのは全く納得だ。
シューベルト再発見の思い。
この名曲を、シフのチェロを加えたアルバン・ベルクQが
明晰な構成力、瞑想感十分な音色で再現していた。
今回は、この超名演だけ聴けば十分。
これからもずっと聴き続けていきたいと思った。

(ベスト)シフ(Vc)&アルバン・ベルクQ

次回はシューベルト「弦楽四重奏曲第14番”死と乙女”」

915korou:2020/12/08(火) 15:37:32
シューベルト「弦楽四重奏曲第14番”死と乙女”」を比較試聴。

最初はレコ芸推薦のメロスQで聴き始めたが
第2楽章で眠たくなり、そのまま寝てしまい以下は聴きそびれた。
起きなおして、今度はアルバン・ベルクQで聴き直したが
やはり第2楽章で退屈してしまった。
ただし、演奏はどちらも秀逸で、わずかにアルバン・ベルクQのほうが
緩急の巧さで優っているように思われた。
ウィーン・コンツェルトハウスQでも第2楽章を聴いてみたが
曲がイマイチなのか、自分のコンディションがイマイチなのか
どうしてもすんなり入ってこず、退屈で止めたくなってしまう。
まあ、こういうのには素直に従うことにして
第2楽章を聴くのを諦めて第3楽章以下を
アルバン・ベルクQで聴き通した。
第3楽章・第4楽章は舞曲の延長系のようで
シューベルトにしては深みに乏しい。
第2楽章の変奏曲形式というのも個人的には非常に苦手なので
この曲は、自分にとっては第1楽章の気宇雄大な構成だけが聴きものだった。

(ベスト)アルバン・ベルクQ

次回はシューベルト「アルペジオーネ・ソナタ」

916korou:2020/12/09(水) 14:09:51
シューベルト「アルペジオーネ・ソナタ」を試聴。

今は誰も生産せず演奏もされないらしいアルペジオーネという楽器のために
シューベルトが作った曲で、今はチェロに置き換えて演奏されることが普通らしい。
今回は、アルゲリッチのサポートを得たマイスキーの演奏で試聴。
豊かな音色でたっぷりと歌い込むスタイルはいかにも正統派で
そこにアルゲリッチの幻想味が加わり、なかなかいい感じのデュオとなっている。
曲も「死と乙女」と同じ年代の作品ということで
全編暗い雰囲気ながら、どこかにシューベルトらしい歌心とでもいうべきものが感じられ
「死と乙女」ほど聴き辛くはない。

(試聴でベスト)マイスキー(Vc)&アルゲリッチ(p)

次回はシューベルト「Pソナタ第20番 イ長調」

917korou:2020/12/10(木) 13:35:57
シューベルト「ピアノソナタ第20番 イ長調」を試聴。

ユンク君には、このあたりの曲はそれほどアップされていなくて
このところナクソスに頼りっきりだが
今回はトップにツィメルマンがあったので、安心して試聴。
さすがに連綿と続く曲想の泉のような音楽で
なおかつどこにも媚びもウケ狙いもない実直な作りのせいで
昼を食べた後の長時間試聴ともなると、いくらか眠気も誘われるが
そんな冴えない頭で聴いても、クオリティの高さは十分に伝わってくる。
ツィメルマンの演奏は堂々たるもので
真向からシューベルトの音楽に向き合い
決して得意な分野でなさそうだが、それでもそれなりの高揚感、充実感を出している。
全然不満はないのだが、それでもまだまだ知らない世界でもあるので
その点では今後他のピアニストでも聴いてみたいと思った。

(ベター)ツィメルマン(p)

次回はシューベルト「ピアノソナタ第21番 変ロ長調」

918korou:2020/12/11(金) 14:45:23
シューベルト「ピアノソナタ第21番 変ロ長調」を試聴。

ナクソスで検索すると
やはりツィメルマンが上位候補にあったので、さっそく試聴。
第20番もそれなりに名演だったが
この第21番は曲調がより一層ツィメルマンの個性に合っているようで
文句なしの名演になっている。
ベートーヴェンの模倣から脱して独自の曲想の展開を見せた曲として
この曲はシューベルトの音楽全体を理解する上で必須のように思われた。
初期のピアノソナタからの飛躍の過程までは
今回辿ることはしなかったが
どこかでブレイクスルーしたのだろう。
ブレイクスルー後の曲はどれも名曲のように思えた。
なかなか集中力がいる音楽鑑賞にはなるのだが。

(ベスト)ツィメルマン(p)

次回はシューベルト「幻想曲ハ長調”さすらい人”」

919korou:2020/12/13(日) 16:22:04
シューベルト「幻想曲ハ長調”さすらい人”」を試聴。

ポリーニかブレンデルかという選択が定番のようで
やはりいくらシューベルトらしからぬ名人芸的曲想とはいえ
ポリーニでは厳しかろうと考え、ここではブレンデルを選択。
予想通り、瞑想感があり、集中力も十分な演奏で
この曲の導入の試聴としては最適だったように思う。
ピアノソナタの最後の三部作とは違い、これはまだ成熟途中の作品で
深みこそないが、見た目の派手さのなかにちゃんと抒情の香りが漂っている佳品だ。
軽く愛でることのできる作品という位置づけ。
アシュケナージなども好演しそう。

次回はシューベルト「即興曲集D.899、D.935」

920korou:2020/12/14(月) 14:53:22
シューベルト「4つの即興曲 D.899」「同 D.935」を試聴。

最初はツィメルマンで聴いていたが
途中であまりに眠たくなるので、気分転換でブレンデルに変更。
すると、構築力のある演奏で、やや眠気は引いた。
どちらが優れているかというより
今の自分に合っているのがブレンデルということになる。
それにしても、曲想がとっちらかっている印象が強く
まとまった気分で聴けないので、どうしても眠くなる。
ひらめきが少なく、単調な繰り返しも多いので、どうしても眠くなる。
とはいえ、高貴な魂の叫びのようでもあり、どうしようもない凡庸さではないので
途中で止めるに止めれず、どうしても眠くなる。
残念。

(ベター)ブレンデル(p)

次回はシューベルトの歌曲、三大歌曲集も含めて一気に全部、ダイジェストで聴く予定。

921korou:2020/12/15(火) 14:36:26
シューベルト「歌曲集」を比較試聴。
ナクソスでは検索が難しかったので、ユンク君サイトでシュワルツコップとF=ディースカウを比較試聴。
歌詞については、抜群の内容の対訳サイトがあったので、それを参照した。
(ミスター・ビーンのお気楽ブログ→「シューベルト歌曲」https://ameblo.jp/jaimeen/theme-10088558924.html
両者に共通でアップされている歌曲で比較試聴。
「音楽に寄す(D547)」「春に(D882)」「シルヴィアはだれか告げよう(D891)」の3曲で、
「はなだいこん(D752)」は対訳が見当たらないためカット。
全体として、ディースカウの歌いっぷりのほうが聴き易いが、D891の曲のような感じだとシュワルツコップでも全然OKだ。
ここは、歌曲初心者としてディースカウをベターとしておこう。

シューベルト「歌曲集”美しき水車小屋の娘”」を試聴(第6曲まで聴く)
これはユンク君にはなくて、ナクソスでもF=ディースカウくらいしか評価の確認できるものがなかったので、それを試聴。
初心者でも何の抵抗もなく聴くことのできるディースカウというのは貴重な存在、全然問題なし。

シューベルト「歌曲集”白鳥の歌”」を試聴(①愛の使い③春への憧れ④セレナーデ⑨君の肖像⑬影法師⑭鳩の使い)
これもF=ディースカウで試聴(ホッターも少し聴いたが、味のある低音で再聴の価値はある)。
曲想が深まっているのを感じる。バラバラな経緯で、さらに作曲者本人が与り知らないところで集まった曲集だけれど。
影法師、セレナーデは聴きもの。

(ベスト)以上すべてでF=ディスカウ

次回はシューベルト「歌曲集”冬の旅”」

922korou:2020/12/16(水) 14:22:41
シューベルト「歌曲集”冬の旅”」を試聴。

最初はF=ディースカウで聴き、途中でホッターも聴いてみたものの
最終的には、ナクソスで検索上位トップに出てくる
マティアス・ゲルネ (バリトン), クリストフ・エッシェンバッハ (ピアノ)という組み合わせの演奏で
いくつか聴いてみた。
ゲルネの声質は重たくやや甲高く、哀愁にも満ちていて
この「冬の旅」という歌曲集の雰囲気によく合っている。
エッシェンバッハのピアノも感情がこもっていて素晴らしい。
「おやすみ」から「溢れる涙」までの最初の6曲だけ聴いて終了(全部で1時間以上かかるので略)

(ベスト)ゲルネ&エッシェンバッハ

最後の「辻音楽師」を聴いて、なんとも言えない感動も覚えた。
ゲルネもエッシェンバッハも魂を込めた演奏だと思う。
「冬の旅」は統一感があって聴き易いと思った。

次回はシューマン「交響曲第1番”春”」

923korou:2020/12/17(木) 17:16:19
シューマン「交響曲第1番”春”」を比較試聴。

まず夜中にセル&クリーヴランド管で予習する。
これは非常にクリアで清潔な演奏で
割合と抵抗なく最後まで聴ける点で秀逸だったが
もちろん、望めるならもっとアピールする美点が欲しいところ。
さて、それから本格的に聴き比べしてみたが
どうにも中途半端な楽想で、聴いていて物凄く眠たくなるのである。
ナクソス検索で最初に出てくるバレンボイム&ベルリン・シュターツカペレの演奏は
出だしのおどろおどろしい序奏こそ上手く処理していたものの
だんだんと洗練されただけの音楽に化していき、緩徐楽章で物凄い眠気が・・・
バーンスタイン&VPOの演奏は、力感あふれて一見好ましく見えるものの
だんだんと聴いていて疲れるだけの力任せタイプの演奏に聴こえてイヤになってくる。
カラヤンはバレンボイム・タイプの劣化版のようなもので聴きどころなし。
他にもいくつか聴いた気がするが、どれも眠気を誘うものばかり。
クレンペラー&フィルハーモニア管の演奏でやっとしっかり聴ける名演に出会った。
どこをどう微調整しているのかさっぱり分からないが、とにかく聴いていて納得できる。
唯一、この習作のような未熟なシンフォニーなのにずっと聴き通せる演奏だった。
さすがはクレンペラー、凡人には計り知れない叡智の指揮者だ。

(唯一良い)クレンペラー&フィルハーモニア管

次回はシューマン「交響曲第2番」

924korou:2020/12/18(金) 15:55:29
シューマン「交響曲第2番」を試聴。

シノーポリ&VPOが特に84年盤レコ芸での評価が断トツに高いので、試聴。
途中、少しだけクレンペラーも聴いてみたが、この曲に関しては
シノーポリのほうが優れている。
それにしても、ひらめきの少ないベタな音楽で
眠気を我慢するのに苦労する。
もうこれから積極的に聴くことはないだろうと思われる。

(ベター)シノーポリ&VPO

次回はシューマン「交響曲第3番」

925korou:2020/12/19(土) 10:01:55
シューマン「交響曲第3番”ライン”」を試聴。

最初、ジュリーニの新旧盤で比較し、さらにシューリヒトの新旧盤で比較し
最後にジュリーニの新盤(ロス・フィル)とシューリヒトの旧盤(パリ音楽院管)とで比較してみた。
ジュリーニは断然新盤のほうが出来が良く、
旧盤はフィルハーモニア管にしては珍しく音が汚く聴こえる。
逆にシューリヒトは断然旧盤のほうが良く、
新盤はいくら何でもテンポが速すぎて、その速いテンポに音楽の悦びが伝わっていない。
そして、この良い方の両者で比較してみると
シューマンの繊細な旋律美をより強調して歌っているジュリーニのほうが
よりこの作曲家の音楽の本質に近いと言わざるを得ない。
シューリヒトもジュリーニのこの名演がなければベストに近いが
こればかりは指揮者の個性なのでいかんともし難い。
他にもバーンスタイン、レヴァインなども聴いてみたかったが
とりあえず今回はここまで。
第2番あたりと比べて、曲調が明るくて、また安定感もみられて
シューマンのなかでは一番聴き易い交響曲だろう。
今回は眠気など全く感じなかった。

(とりあえずベスト)ジュリーニ&ロサンゼルス・フィル

次回はシューマン「交響曲第4番」

926korou:2020/12/20(日) 15:30:48
シューマン「交響曲第4番」を試聴。

どうやら、この曲の定番はフルトヴェングラー&BPOらしいので
それで一気に試聴。
音質は十分にクリアで視聴に何ら差しつかえないのだが
シューマンなので、もしクリアでこれだけのクオリティがあれば
当然それが優先させるだろう。
しかし、これだけ迷いもなく、西欧の伝統に身をまかせて
圧倒的な音を聴かせる演奏を聴かされると
少なくとも、こういうタイプの演奏でこれを上回るものは
今後現れる可能性は限りなく低いだろう。
また、この曲を聴くときには
よりクリアな音質で、全く違ったタイプの名演を探すことになるだろう。

少しだけクリップス、モントゥー、カンテッリなどを聴いてみたが
クリップスがリズムのとり方がエレガントで響きも濁りのないクリアな感じで良かった。
やはりクリップスは侮れない。ワルター→ベームの関係が
ワインガルトナー→クリップスの間にもあるようだ。

(単独試聴)フルトヴェングラー&BPO

927korou:2020/12/21(月) 11:50:29
シューマン「ピアノ協奏曲 イ短調」を試聴。

リヒテルの名盤があるということで
もうそれだけ聴いて終わることにした(やや体調不良のため)。
リヒテルとロヴィツキ&ワルシャワ・フィルという組み合わせ。
マタチッチとの組み合わせもあるのだが
今回は小林利之さんの評を信じてロヴィツキ盤で試聴。
やはり期待通りの名演で
この1960年前後10年ほどのリヒテルは無敵だったなという感が強い。
技巧的に怪しいところが一切なく
なおかつ幻想味あふれる深い情緒表現なので
特に何も考えることなく集中して聴いていられる。
他にも名演は多いようなので
ブレンデル、コルトー、リパッティあたりを聴くのも楽しみだが
その楽しみは次回にとっておこう。

(単独試聴でベスト)リヒテル(p)、ロヴィツキ&ワルシャワ・フィル

928korou:2020/12/21(月) 12:32:57
シューマン「アラベスク」を試聴。
ナクソスでアシュケナージの演奏がすぐに出てきたので、それを試聴。
わずか6分余りの曲なので、単独で「名曲300選」に入れるのはどうかと思うのだが
曲そのものは、シューマンらしい夢見るようなふわっとした曲想で
特に新しい手法、和声も用いずに普通に書き綴られた平凡なもの。
アシュケナージはそれをごくオーソドックスに演奏している。
可もなし不可もなしというところ(こういうのはホロヴィッツが個性的に弾いたものがあれば聴きたいのだが・・・)

(単独試聴で普通)アシュケナージ(p)


シューマン「クライスレリアーナ」を試聴。
今度はアルゲリッチの演奏で試聴。
これは「アラベスク」などとは違って、30分以上かかる全8曲からなる力作で
シューマンの作曲家としての才能が全面開花したかのような素晴らしい曲だ。
アルゲリッチは、そんなシューマンの霊感あふれる曲想を余すとこなく再現していて
出だしの一音からすでにただならぬ雰囲気を醸し出している。
名曲で名演に違いないが、何といっても初めて聴く曲で
しかも曲想が単純でなく構成がきっちりとしているので
いきなり聴いて十分に楽しめるということにはならないのだが
どう控え目に評価しても、この演奏がシューマンのあらゆる曲の演奏のなかで
最上級のものであることは直感として伝わってくる。

(単独試聴でベスト)アルゲリッチ(p)

929korou:2020/12/21(月) 13:07:21
シューマンを立て続けに聴く。今度は「幻想曲 ハ長調」を試聴。

ホロヴィッツの1965年のライブ盤が評価されていたので、それを聴く。
ホロヴィッツなら、シューマンのややこしい曲想を一刀両断で弾きまくるかと思ったのだが
これは「クライスレリアーナ」と並ぶ初期のピアノ曲の傑作で
中身がぎっしり詰まった、ある意味渾身のピアノソナタだけに
ホロヴィッツのストレートな解釈だけでは弾き切れないクオリティが感じられ
残念ながら、最高の演奏というわけにはいかなかった。
ホロヴィッツ60歳台のライブだけに
解釈は渋くオーソドックスでもあり
そのなかに巧まざる幻想味が出ているのは事実だが
この種のファンタジーの美しさとなると
リヒテルやアルゲリッチのほうがより深く多彩なのは否めない。
曲そのものがそういう曲調であることは分かったので
次回はそういう幻想味を深く出せるピアニストを選んで
聴いてみたいと思う。

(単独試聴で普通)ホロヴィッツ

930korou:2020/12/22(火) 15:41:13
シューマン「交響的練習曲」を試聴。

レコ芸の推薦でポリーニで試聴。
主題と12の変奏曲からなる初版に、遺作扱いの5つの変奏曲を加えた第3版による演奏で
全18曲を通して聴く練習曲集である。
まさにピアノレッスンで変奏曲の練習をするための曲という体裁で
こういうのは、よほどのピアニストでないと表現で工夫をすることは難しいだろう。
ポリーニの演奏は、解釈の余地など認めず、ひたすら楽譜通りにきっちり弾いたもので
そのうえで、ポリーニ独特の質感、重量感が十分に出ているので
誰にでもオススメできるスタンダード盤といえよう。
単なる練習曲をここまで聴かせるのはまさに名人技だが
曲そのものが300選に入れるほどのものかどうか、という根本的な疑問も残る。

(単独試聴でベスト)ポリーニ

シューマン「子供の情景」を試聴。

これもレコ芸推薦によりホロヴィッツで試聴。
こちらの曲集は、クラシック初心者でも聴けるほど曲調が易しく、かつニュアンスは多彩だ。
自分もシューマンのピアノ曲に関しては初心者なので、この曲集は十分に味わって聴けた。
ホロヴィッツの演奏もシンプルに曲調と音符の流れだけを追って十分に枯れた演奏である。
もっとも、こういうのを全盛期のホロヴィッツでがんがん弾かれても困るのだが
さすがにそれはなかっただろうし、今回は1987年のドイツでのライブ演奏なので枯れていて当然だった。

(単独試聴でベスト)ホロヴィッツ

931korou:2020/12/22(火) 16:03:56
シューマン「リーダークライス」「女の愛と生涯」「詩人の恋」を少しだけ試聴。

「リーダークライス」はハイネの詩集をもとにした歌曲集。
F=ディスカウ&エッシェンバッハで第1曲だけ聴く。

「女の愛と生涯」は、ピアノ伴奏が独立した意義を持ったシューベルトの影響から脱した歌曲集らしい。
女声のマティスで、やはりエッシェンバッハの演奏で第1曲だけ聴く。

「詩人の恋」は、「リーダークライス」と同じハイネの詩集をもとにした歌曲集で
シューマンの歌曲集では最も有名。詩の内容もシューマンの個性によく合っている。
F=ディスカウ&エッシェンバッハで第3曲まで聴く。

以上、いずれも鑑賞としては高度で、ユンク君ですら敬遠している歌曲集。
300選とはいえ、これからも聴く可能性はかなり低い。

932korou:2020/12/22(火) 17:18:09
スクリャービン「法悦の詩」を試聴。

レコ芸で300選を取り上げた時代とは違って、名盤が増えているようだ。
今回は、ナクソスで最初に出てきたゲルギエフ&キーロフ管で試聴。
十分にタメの利いた懐の豊かな演奏。オケの音色も極彩色で華麗だ。
初めて聴いた曲なのでどの程度の出来栄えなのかも分からないが
十分に堪能して聴くことができた。
スクリャービンの音楽は、Wikiに書いてある神秘主義、無調音楽というイメージからは程遠く
むしろチャイコフスキーからストラヴィンスキーに至る過程の親しみやすいもののように思われた。

(単独試聴でベスト)ゲルギエフ&キーロフ管


ついにショスタコーヴィチに到達。
いきなり「交響曲第5番」だが、これは当然比較試聴となる。
今日は、まず、作曲者の子であるマクシム・ショスタコーヴィチがロンドン響を振った演奏が
ナクソスのトップに出てきたので、これを全楽章鑑賞。
予想以上に良い演奏で、非常にゆったりとしたテンポながらどこにも緩みはなく
最終楽章まで最上の緊張感を保ったまま展開される。
ロシア臭は全くなく、時にはもっと劇的に激しく振ってほしい気もしたが
これはこれで名演と言ってよいだろう。
久々に聴いて、やはり耳に馴染む、馴染む。自分の嗜好にピッタリとハマる。
まだまだ他の演奏をたっぷりと聴きたいところ。

933korou:2020/12/24(木) 16:27:00
ショスタコーヴィチ「交響曲第5番」を比較試聴。

いろいろ聴いているうちに、だんだんとどれが良いのか分からなくなってきた。
比較試聴における”ブルックナー現象”?
昨日聴いたのはアンチェル&チェコ・フィルという
かつて繰り返しよく聴いた名演だが
こうして聴き比べまでしてみると
解釈の線が細く辿りにくい演奏に聴こえた。
ジョージ=セルの演奏と同じ不満を覚えた。
細部にニュアンスが漂っていないのである。
それはアンチェルがあえて行ったことで、そこを評価するとなると
現在の気分では残念と言わざるを得ない。

今日はムラヴィンスキーを聴いてみたが
皆絶賛の、例えば1973年の日本公演でのライブなどが
ナクソスにはなさそうだし
ナクソスで聴ける演奏は、どれも弦楽器の音が痩せて聴こえて貧相なのである。
定番がコケたので、仕方なく、ゲルギエフ、バーンスタイン、ネルソンス、ザンデルリンク、
ハイティンクなどを聴いてみたが、どれもしっくりこない。
ブルックナー現象になったと思ったのだが
ここでバルシャイ&西ドイツ放送交響楽団(ケルン放送交響楽団)の演奏を聴いて
やっと安心できた。
第3楽章に関しては文句なしで、他の楽章も渋いドイツのオケならではの音色で聴かせる。
また、ムラヴィンスキーの演奏を探すとして、今回はこれで決まり。

(ベター)ルドルフ・バルシャイ&西ドイツ放送交響楽団

934korou:2020/12/25(金) 17:49:49
ショスタコーヴィチ「交響曲第7番」を試聴。

噂の大曲を初めて聴く。
演奏は、第5番でも素晴らしかったバルシャイの指揮で
ユンゲ・ドイチェ・フィル & モスクワ・フィルの合同による1991年に行われた記念碑的ライブ。
長大な曲(70分)なので、第5番のときのような突き詰めた緊張感というより
純音楽的な結晶度の高さのほうが伝わってくる(もちろん緊張感もただならないが)。
第5番のような作品を発表した作曲家が
次の段階で創造するにふさわしい曲調、構成で
皆、この交響曲の出来には納得したに違いない。
初聴でも、そのあたりはよく分かる。
1941年でも、こういう常識的な曲は作曲され、諸々の経緯を経て名曲となっていったのだ。
演奏の比較は不可能である。
もっと他の演奏を聴いてから評価したい。
それでもバルシャイの指揮ぶりは歴史的な瞬間にふさわしく堂々として立派なことは分かる。

(単独試聴でベスト)バルシャイ&ユンゲ・ドイチェ・フィル & モスクワ・フィル

935korou:2020/12/26(土) 14:10:23
ショスタコーヴィチ「交響曲第10番」を試聴。

昨夜、寝床で第1楽章と第2楽章を、ネルソンス&ボストン響で聴き
今日はその続きで、第3楽章をカラヤン&BPO、第4楽章をスクロヴァチェフスキ&ハレ管で
それぞれ聴いた。
ネルソンスもカラヤンも、それなりに美しい演奏だが
やはりスクロヴァチェフスキの読譜力の確かさには及ばないような気がする。
スクロヴァチェフスキという指揮者は
長いキャリアの途中でなかなか知名度が上がらず
1990年代になって、やっと日本でも有名になり、いきなり巨匠扱いとなった人のようだ。
名前だけはよく見るが、今日までその詳しい履歴と実際の演奏の説得力の強さを
知ることがなかった、
良い出来映えのときは、チェック必至の名指揮者だと思う。

交響曲第10番もなかなかの力作だ。
5,7、10、それぞれ同じ色合いながら微妙に違うものを持っている。
300選にふさわしいチョイスだと思う。

(ベター)スクロヴァチェフスキ&ハレ管

936korou:2020/12/28(月) 09:38:35
今日からシベリウス。まず「交響曲第1番」から試聴。

聴いたことのない曲なので
本家フィンランドの演奏が高評価ということで
ベルグルンド&ヘルシンキ・フィルで通して鑑賞。
息苦しいまでのショスタコーヴィチを聴いた後のシベリウスは
かなりシンプルでストレートに聴こえ、その分だけ新鮮に耳に響くのは事実。
1899年の時点でも、相当古典的な作りになっていたはずで
19世紀半ばに創られた曲と言われても納得できるような王道の作り。
展開部などが幻想風なだけで、既成の枠組みのなかで音楽が進行していく。
演奏しやすいだろうと思われる曲調のなか、母国のオケらしく朗々と響き渡る旋律、しっくりするリズム。
特に名演というわけでもないが、曲の真価を知るには最適の組み合わせだろうと思われた。

(ベター)ベルグルンド&ヘルシンキ・フィル

937korou:2020/12/30(水) 16:22:11
シベリウス「交響曲第2番」を比較試聴。

まずヤルヴィの指揮による演奏で聴き始めたが
評判ほどではなく、第2楽章途中で
バーンスタイン&VPOに切り替えるが
これもレコ芸推薦ほどの魅力に乏しく
第3楽章から、ベルグルンドに変更。
ベルグルンドは
この聴き飽きしやすい平板な曲調を
なんとかコントロールしながら
聴きどころをうまく掴んで
飽きさせない演奏をやり遂げていた。

(ベスト)ベルグルンド&ヘルシンキ・フィル

938korou:2020/12/31(木) 14:05:52
シベリウス集中試聴。
まず「ヴァイオリン協奏曲」から。
オイストラフの演奏が良さそうだったが
ロジェストヴェンスキーとの音源がナクソスにもなく
代わりにシクステン・エーリンク&ストックホルム祝祭管との組み合わせで試聴。
曲そのものは、初めて通して聴いてみたが
第1楽章の途中まで聴いた現段階で、すでに
これは特別な作品という感じに満ち満ちている。
交響曲のときのように、構築のみに全力を尽くすという単純さがなくて
ヴァイオリンの特性も生かしながら、協奏曲としての形式も尊重しつつ
さらにシベリウス独特の構築感もきっちり仕上がっていて
非常にバランスの良い、かつスケール感のある名曲になっている。
オイストラフは、そのスケール感によく合った演奏スタイルでぴったりだ。
オケも北欧の響きが感じられ問題ない。

(単独試聴でベスト)オイストラフ(Vn)、エーリンク&ストックホルム管

次に「交響曲第5番」の試聴。
ベルグルンド&ヘルシンキ・フィルで聴く。
作風が微妙に変化していて、同じシンフォニーの第2番あたりと比べると
旋律を朗々と歌うのではなく、細かい動機に分かれて多様に展開されているのが判る。
この作風のほうが、今の自分には好ましい。
演奏は、第1番と同様、スタンダードと言える。

(単独試聴でベター)ベルグルンド&ヘルシンキ・フィル

最後に交響詩ということで、今回は「フィンランディア」だけにした。
演奏はやはりベルグルンド&ヘルシンキ・フィルで
ダイナミズム、ローカルな魅力、どれをとっても文句はない出来。

(単独試聴でベター)ベルグルンド&ヘルシンキ・フィル

939korou:2021/01/03(日) 16:59:37
(再掲)指揮者分類

(ユンク君でじっくり<ナクソスも>)
E・クライバー、トスカニーニ、フルトヴェングラー、メンゲルベルク、ロジンスキー、カイルベルト、
シューリヒト、フリッチャイ、ミュンシュ、モントゥー、ワルター、オッテルロー、カラヤン、
ジュリーニ、バーンスタイン、バルビローリ、バレー、ムラヴィンスキー、ヨッフム

(リストが少ない等&ナクソスでじっくり)
アドラー、レーマン、アンゲルブレシュト、アンソニー・コリンズ、サバタ、サージェント、ビーチャム、
ミトロプーロス、フィストゥラーリ、クーベリック、サヴァリッシュ、ザンデルリンク、
イッセルシュテット、ショルティ、スウィトナー、チェリビダッケ、コーリン・デイヴィス、
ドラティ、ペーター・マーク、マッケラス、ライトナー、レイボヴィッツ

(もう一度ユンク君でチェック)
クナッパーツブッシュ、コンヴィチュニー、シェルヘン、ライナー、アンチェル、クリップス、
クレンペラー
(今現在スルー)
ウッド、エネスコ、カヤヌス、カンテッリ、クーゼヴィッキー、クラウス、ケンペン、F・ブッシュ、
ベイヌム、ラフマニノフ、ラミン、ワインガルトナー、アンセルメ、クリュイタンス、シルヴェストリ、
ターリッヒ、ゴバーマン、オーマンディ、カザルス、カルロ・フランチ、スクロヴァチェフスキ、
スタインバーグ、ストコフスキー、ジョージ・セル、ネヴィル・マリナー、ロスバウト、フィードラー、
ベーム、ボールト、ボイド・ニール、マゼール、マタチッチ(youtubeの音源で堪能予定)、
マルケヴィッチ、マルティノン、ミュンヒンガー、ラインスドルフ、バルシャイ、レジナルド・ケル、
ヴァンデルノート、渡辺暁雄

941korou:2024/03/29(金) 17:19:46
2024.3.29(都合によりスレを上に)


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