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おもらし千夜一夜4
1
:
名無しさんのおもらし
:2014/03/10(月) 00:57:23
前スレ
おもらし千夜一夜3
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/sports/2469/1297693920/
60
:
追憶3「霜澤 鞠亜」と公園戦争。@鞠亜①
:2014/06/04(水) 23:28:20
おい! そこの3人組!」
ボクは男子共を追い払い公園を占拠した3色の女子グループに突っかかる。
「また貴方ですか……」「毎度懲りないね」「え、えっと……」
金髪は呆れ気味に、銀狼は待っていたとばかりに、黒姫はおろおろする。
ボクは得意げな顔で相手側のリーダー格である銀狼に視線を向けて口を開く。
「男子どもを追い返して、公園の秩序でも守ってるつもり? 一緒に遊ぶって発想はないわけ?」
「ないですね」「だって此処に来る男子暴力的だし」「え、えっと……?」
彼女達はまた皆で言葉を返す。ボクは銀狼に言ったんだけど……。
そして、銀狼は結構痛いところを付く。確かにあの男子共は他の低学年の男女を問わず追い払ってしまうし暴力も振るう。
「た、たしかにそうだけど……だからって実力行使が良いわけないじゃん!」
対した切り返しも思い付かず、今週3回目くらいのありきたりな返し……。
「さてと、今日の理由付けは終わりかな?」
銀狼が一歩前に出て、黒姫は逆に下がる。金髪は二人の行動を確認してから一番前に出て口を開いた。
「水鉄砲は持ってきてますね?」
ボクはそう言われてスカートの中の太腿に取り付けた水鉄砲を二丁格好良く取り出す。
そして昨日必死に考えた格好良い構え、腕を前で交差させて水鉄砲を横向きにする。
そして最後に――
「ボクの“るなてぃっく――”…えっと……」
――あれ、なんだっけ?
「る…“るなてぃっく……すっ、凄い奴!”を見せてやる!」
――……死にたい。
「……」
何でもいいから、突っ込んで欲しかった!
沈黙とか一番辛い!
――うぅ……恥ずかしいっ!
真っ赤な顔を下を向いて隠しながら悔しさに歯を食いしばる。
そのまま黙っているわけにも行かないので未だ真っ赤なはずの顔を上げて口を開いた。
「ぐぅ……早く勝負しゅるわよ!」
思いっきり噛んだけど気にしない!
61
:
追憶3「霜澤 鞠亜」と公園戦争。@鞠亜②
:2014/06/04(水) 23:30:10
ボクは水鉄砲を一番前にいる金髪に向ける。
金髪は悠長にブランド物のバッグから黄色の水鉄砲を取り出しながら横へ歩く。
ボクも同じ方へ足を進めながら徐々に距離を詰める。
「あ、私の水鉄砲の中身は唐辛子エキス入っていますから、顔を狙って差し上げますね」
――っ! 酷い! ボクのは口に入っても大丈夫なように煮沸消毒した上に、富士の天然水を使ってるのにっ!
金髪は両手で水鉄砲を持ちながら狙い打つ。
ボクはそれを軽やかに避けて反撃する。
「っと……危ない」
ボクとは違って金髪は紙一重で避ける。
実力差は歴然。
金髪は戦いやすい場所へ移動するためなのかさらに横に走る。
ボクは距離が離れないように同じように横へ移動する。
でも、距離は詰めない。もし万が一にも顔に飛沫が飛べば――
「おーい鞠亜ー」
後ろの方から突然、銀狼の声が聞こえて振り向く。
<バシャー>
何がなんだか判らない内に全身が冷たくなった。
「……え?」
<バシャバシャー>
なんで冷たくなったのか直ぐ理解できた。水に濡れた。
そして尚も掛け続けれられ、ボクは腕で顔を隠しながら水の飛んでくる方向を見る。
そこには井戸水がでる蛇口を上に向けて、指でボクの方に水が飛ぶように調整している銀狼が居た。
……しかも凄い笑顔で。
「あははー、鞠亜の負けー」<バシャバシャ>
「ちょ、やめ! 綾! 卑怯だってっ!」
「卑怯なんて失礼な。作戦勝ちです」
さらに後ろから金髪の声が聞こえる。
――作戦……まさか、金髪はボクが井戸水の蛇口があるほうに移動するように行動していたってこと?
だとすると、あの水鉄砲の中身に唐辛子を入れたなんてことをわざわざ言ったのも
ボクの動きを慎重にさせて、誘導し易くしていたのかもしれない。
「落ち込まないでよー鞠亜ー。一対一だったら絶対鞠亜が一番強いってー」<バシャバシャ>
「も、もう! いつまで掛け続けるのよ! いい加減――ひ…ひくちぃっ!」
流石にいくら夏でも冷たい井戸水は辛い。ボクはその場にへたり込んでしまう。
ボクのくしゃみを聞いて銀狼は水を掛けるのをやめた。
62
:
追憶3「霜澤 鞠亜」と公園戦争。@鞠亜③
:2014/06/04(水) 23:31:41
――ブルッ
だけど、すでに完全に身体が冷えてしまい尿意まで感じてきた。
――……あれ? 最後にトイレに行ったのって……。
今は午後三時くらい。そして最後にトイレに入ったのは昼食ちょっと前。
時間からすれば大したことない……のに、思った以上に尿意が切迫している。
冷たい身体を両腕で抱き、モジモジとした動きが止められない。
――そんな……なんでこんなに…あっ!
そして重大なことにボクは気が付いた。
水鉄砲に入れた富士の天然水……あまった奴はボクが全部飲んでしまったんだ。
それを飲んでから1時間ちょっと。
それに、公園のトイレは男子共が砂を詰めて修理中。
……事の重大性を理解して、顔から血の気が引いていく。
別に、今すぐ漏れそうなわけじゃないけど――負けたら罰ゲーム……それはボクから言い出したこと。
もともといつもボクが一人で不利だから、無理難題を課せられることはないとは思うけど……この尿意はそう長く耐えれそうにない。
「どうしました? なんだかしおらしくなっちゃいましたね……そうですね〜♪」
金髪が頬を緩ませながら、口に手を当てて、上機嫌に罰ゲームを考えている。
――ど、どうしよう!? 逃げなきゃ……でも捕まったら…我慢してるボクが、足で綾菜に勝てるわけない……。
詰んだ。罰ゲームが直ぐ終わる内容であることを祈って受けるべきかもしれない。
「今日一日私達のパシリっていいんじゃないかしら?」
――あー、うん。終わった。完全に無理だ。
「えっと……めーちゃん、それはやり過ぎじゃないかな?」
罰ゲームの内容に不服を唱えたのはボクではなく銀狼だった。
「そんなことありませんよー、あーちゃん。私の言うパシリは、焼きそばパンを買って来いとかじゃありませんし、ただ従順にしててもらうだけですから」
要するにパシリと言うより従順な舎弟のような感じだろうか?
どちらにせよボクには同じ死の宣告。多分もう10分と我慢できないから……。
「で、でもさ……」
それでも、銀狼――綾は納得言ってない様子だった。
「あら、あーちゃん? 今日は随分霜澤さんの肩を持つんですね?」
少し膨れっ面で不満たっぷりに問い掛ける。
「そ、そう言うわけじゃないけど……」
どうして綾がボクの事を心配してるのかは知らないけど、このままじゃ金髪に押し切られる気がする……。
そうなれば、此処でボクがおもらし――ダメ…だったら申し出るしかないけど
間に合うトイレがこの近くにない……。
63
:
追憶3「霜澤 鞠亜」と公園戦争。@鞠亜④
:2014/06/04(水) 23:33:19
「もう……だったらさらに譲歩します。1時間だけでいいですから……酷いことも絶対しませんから、ね? 霜澤さんいいでしょ?」
全然悪気のない顔でボクを覗き込む……。
本当にこの人はボクに何を求めているのか…いつもよく判らない。
ただ、本当に酷いことはしない……そんな気がする。でも――
「……いや! ボクはお前のようなお金ですべて解決しようとする奴は…き、嫌いだ!
酷い命令がなくても、お金を貰っても言うことなんて絶対聞かない!」
嫌いと言う部分を除けば大体本心だった。
同じお金持ちに生まれたもの同士だけど、親の財力に頼るようなことはボクは嫌いだった。
金髪は親の権力をかざして、男子共を脅したこともあった……金髪のことは嫌いじゃないけど……そう言うのはやっぱり嫌いだ。
だけど、今この台詞を言ったのは、金髪を怒らせるため。
怒って帰ってしまえば、それを追うように銀髪も黒姫も帰ってくれる…そう思ったから。
「……そっ、そうですか! 悪かったですね! 私は使える力は全部使ってこそだと思ってますから!」
――知ってる……。
「もてる力を使わないのは力の持ち腐れです。それは持ってない人への侮辱です!」
――それも判ってる……そんな金髪の思想も知ってて言った。
でも、『帰って』……ボクはそう念じた。
「もう、いいです! 今日は帰ります! ……罰ゲームは次、…また、会ったときに…考えておきますからね!」
嫌いって言ったボクに、また会ってくれるといってくれたことが凄く嬉しかったけど……凄く痛かった。
金髪が背を向け公園を出て行くと離れた場所に居た黒姫もその後を追っていった。……だけど。
「……鞠亜のバーカ」
「っ! な、なんで、あんたは帰らないのよ……」
「……ごめん、私のせいで喧嘩させちゃって……トイレでしょ?」
――っ!
「私が濡らしちゃったから……えっと鞠亜…間に合う?」
ボクは顔を真っ赤にして首を横に振った。
我慢してるのがバレてるのを知って、緊張の糸が切れ、手がスカートの上から大切な部分を抑える。
64
:
追憶3「霜澤 鞠亜」と公園戦争。@鞠亜⑤
:2014/06/04(水) 23:34:25
「と、とりあえず、公園の隅の茂みに行こう?」
その提案に乗るしかない……そう思ってボクは立ち上がろうとする。
<ジュ……>
――っ!!? 今ちょっとでちゃ――ぁ、だめ……。
「やぁ…」<ジュ…ジュウ……>
冷たくなっていた下着の中で熱水が渦巻く。
立ち上がる時に変に力が入ってしまった……。
どうにかこれ以上漏れないようにと立ち上がるのを諦め再びへたり込んでしまう。
「えっと……無理?」
「うぅ……無理……」<ジュワ……>
今も少しずつ溢れてる……綾に気が付かれるのも時間の問題。
情けない……金髪を怒らせて、綾に見透かされ、心配もされて……それなのに我慢できない自分が情けない。。
「う〜、何か容器みたいなもの……」
綾はきょろきょろと周囲を見渡す。
だけど、そんな都合のいいものはすぐには見つからない。
そして、ボクにとってその都合のいいものは今すぐでないと、もう意味がない。
<ジュゥ……ジュウー……>
――だめ……溢れてくる……手も熱くなってきた……。出ちゃう……綾の前で…漏れちゃう……。
身体を大きく震わし、波が治まるのを必死に待つ。
だけど、治まるどころか、膀胱は収縮を繰り返し、さらに吐き出そうとして居る。
<ジュゥゥ…シュィー……>
必死に歯を食いしばる、でも全然止めることができない。
一度に溢れる量も勢いも増え、閉じていられる間隔も短くなって……。
我慢の力も次第に失って、暖かい……なんとも言えない開放感が襲う。
それでも、必死に…必死に我慢しようと手で抑え付ける。
「鞠亜……」
ボクを呼ぶ声が遠くで聞こえる、
――神様……お願いだから…我慢させて…漏らしたくないよ……お願い……。
神頼み。神なんて居ない。そう日頃から思ってるボクに似つかわしくない事。
そして、それは心のどこかで聞き取って貰えないことだと判っていた。
<ジュッ…ジュウゥゥゥーー>
抑える手に熱水が溢れだす……そして同時に目の前が白く濁り、何も見えなくなった。
65
:
追憶3「霜澤 鞠亜」と公園戦争。@鞠亜⑥
:2014/06/04(水) 23:36:37
――
――
「――亜……鞠…! 鞠亜!」
――ん……綾?
肩を両手で持ってボクを揺さぶる綾が目に映る。
でも直ぐにボクの身体は綾の方に引き寄せられて、空が見えた。
「よかった! ……大丈夫?」
「え? あ、……うん?」
――えっと? なんでボク綾に抱きしめられてるんだっけ?
しばらくすると綾が抱きしめるのをやめて、両手を地面に付きながら心底安心したように口を開いた。
「はぁ〜…急に気を失うから吃驚した……」
気を失った?
……。
――っ!
ボクは視線を自身のスカートに向ける。
濡れてる……のは当たり前だけど、この匂いは……。
顔に血が上っていくのが判る……ボクはおもらし……しちゃったんだ……。
綾の前で、気を失いながら……。
目の前が歪む。
それは涙のせいなのだと直ぐにわかった。
「ぐす……」
――綾は……こんなボクを抱きしめてくれたんだ……。
複雑な涙。
凄く恥ずかしい失敗をしてしまって悔しかった。でも綾の優しさが嬉しかった。
「鞠亜、立って、もうちょっとこっち来て」
綾がボクの手を引く。
ボクは力なく立ち上がり、よく判らないまま少しだけ動く。
「そんじゃいくよ! “るなてぃっく凄い奴!”」<バシャバシャー>
冷たい。
蛇口を上に向けてボクたち二人に水が掛かる。
恥ずかしい失敗も、涙も流してくれる。
虹が見える中、綾は笑いながら言った。
「……今度めーちゃんに会ったとき、謝ろうよ! そのときは私も一緒に付き添うからさ」
おわり
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