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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第四章

224うんちぶりぶり大明神 ◆9EasXbvg42:2019/07/16(火) 01:54:19
ゴッドポヨリンさんが巨体を自在に操れるのは何故か。
これは仮説でしかないが、おそらくコアになってるポヨリンさんの強さが関係してるんだろう。
極限まで鍛え込んだポヨリンさんが中心に収まるからこそ、その意思を不足なく巨体に伝えられる。
ポヨリンさんの統率力で、身体を構築する400体のスライムを一糸乱れず従わせられるのだ。

クソ雑魚モンスター・ヤマシタの怨念じゃ、巨大革鎧を制御できない。
だったら、より強い怨念を宿せば良い。

「インベントリ起動」

スマホから湧き出た光の粒が輪郭をつくり、実体を生み出す。
俺の背丈ほどもある、大剣。よく手入れされ、使い込まれた傭兵の仕事道具。
――リバティウムの事件における唯一の死者、バフォメットに殺された男、バルゴス。
奴の遺した忘れ形見だ。

「さあ起きろ!お前の恨みは、未練は!簡単に晴れるもんじゃねえだろう!
 契約はまだ続いてる!追加の報酬も用意した!もう一度俺に手を貸せ――バルゴス!!」

ヤマシタを搭載した巨大革鎧が、関節をギチギチ言わせながら宙を舞う大剣を手にする。
剣からどす黒い靄が生まれ、それは腕を伝って革鎧の中心に宿った。

――スラムでもらったバルゴスの形見は、やっぱり祟られていた。
バフォメットに殺される時相当悔しい思いをしたんだろう。怨念がべったりこびり付いていた。
ブレモンにおけるアンデッド系の上位種、さまよえる古兵の魂『マーセナルスピリッツ』。
バルゴスの怨念は、モンスターへの変化を遂げる最中だった。

俺はリバティウムを出るまでの間、復興作業も手伝わないでずっとこいつと対話を続けていた。
ブレモンには、死者の怨念と対話するアンデット特攻アイテムなんてのもあるからな。
つっても文明人で無神論者の俺に死者の未練を解き放つような技術はない。
何よりこいつの怨念は、死地に放り込んだ俺にも向けられたものだったのだ。

だから、交渉した。報酬を上乗せして、怨念のままこいつを再雇用した。
サモンで無理くり従わせることもできたが……人の尊厳は、死んでも尊重されるべきだろう。
死人にいくら金積んだって意味はない。酒もメシも価値はない。

バルゴスが提示した報酬は、奴の故郷であるリバティウム路地裏の安寧。
そして、嫌われ者のこいつが、世界を救った英雄として名を残すこと。

前者はしめじちゃんが、後者は俺が履行する。
俺たちの利害は一致した。

「いくぜ怨身合体――超機動重装怨霊!『リビングレザー・ヘビーアーマー』!!!」

ズン……と轟音と共に降り立った革鎧の重装騎士。
準レイド級にカテゴライズされるアンデット系最上位種、『アーマードリッチ』の革鎧版だ。
5メートルの巨体に巨大な剣を握り、指先に至るまで怨念の力が満ちている。

コアとなったバルゴスはもともと重装甲の大剣使いだ。スケールはともかく、身体の動かし方は生前と変わりあるまい。
そして奴はライフエイクが雇った手練の傭兵だ。ヤマシタよりも遥かに攻撃的なスキルを習得している。

「さあバルゴス!奴らを蹂躙しろ!暴力を振るうとスカっとするぞ!……バルゴス?」

バルゴスは振り向きざまに大剣を振るった。
風を巻いて迫る鉄塊は正確に俺の首筋へと直撃し――フレンドリーファイア無効によって弾かれた。

「……キレんなよ。俺はお前の雇用主だぜ、ビジネスライクに行こうや」


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