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都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……代理投下スレ

495死を従えし少女 寄り道「キラの戦い」 ◆12zUSOBYLQ:2016/10/02(日) 21:38:13 ID:JXGv8HoQ
 観客席では、試合に出る準備をしていた澪や、試合観戦をしていた藍が、異変に気づいていた。
「変だね。いつものキラなら、迷わず突っ込んで行くのに」
「同士桃に考えがあるとは思えないし、相手の能力に足止めされてるのかも」
 酷い言いようだが事実だ。実際、今のキラに策らしい策はない。だが闘志は損なわれてはいなかった。
(地面のこの様子…ぬかるんでるのか、あるいは…溶けてる?)
 そう判断したキラは地面に向けて吹雪を放つ。
「凍れ!」
 ぴきぴきと音を立て、融けかけた地面がアンナに向けて凍り付いていく。
「だぁあああああ!」
 すかさず凍った地面の上を全力疾走。アンナとの距離を詰めて氷の剣を振りかざす。

 どろり

 またしても、氷の剣が溶け出すが、キラは構わず振り下ろした。切れ味は犠牲になっても、打撃には使えるはずだ。
「っ!」
 氷の剣を紙一重でかわしざまに、アンナの蹴りがキラの脇腹を掠める。
「…っ!ととっ」
 蹴りのダメージ自体は大したことはないものの、融けた地面に足を取られてよろめいた。
「隙あり」
 キラの体勢が崩れたのを見逃さなかったアンナの、続けざまの蹴りがキラを襲う。
「わっ!っよっと!」
 キラも紙一重で続けざまの蹴りをかわしていくが、融けた地面に足を取られる自分の方が接近戦では不利と悟り、距離を取ろうと下がる。
「さーて、どうしたもんかな…」
 物を溶かす都市伝説。「コーラは骨を溶かす」を拡大解釈しているか、はたまた他の都市伝説か。
「これならっ!」
 アンナに向けて吹雪を放つ。
「!」
 正確には、アンナの足下に向けて。
「これは…」
 アンナの両足が、地面に氷で封じ込められている。
「いまのうちっ!」
 どうせ溶かされてしまうのだ。その前に速攻で片を付けなければならない。
「いっけえええ!」
 じゅっ

 嫌な音を立てて、アンナの足下の氷が溶ける。間一髪、氷の剣をかわした。


 観客席では。
「ね、藍、あの都市伝説なんだと思う?」
「そうね…いくつか候補はあるけれど」


続く


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